JPH07209249A - 窒素酸化物センサ - Google Patents

窒素酸化物センサ

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JPH07209249A
JPH07209249A JP5352766A JP35276693A JPH07209249A JP H07209249 A JPH07209249 A JP H07209249A JP 5352766 A JP5352766 A JP 5352766A JP 35276693 A JP35276693 A JP 35276693A JP H07209249 A JPH07209249 A JP H07209249A
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JP
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oxide
electrode
nitrogen oxide
mixture
sensor
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JP5352766A
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Hideyuki Kurosawa
秀行 黒沢
Noboru Yamazoe
▲昇▼ 山添
Norio Miura
則雄 三浦
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Riken Corp
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Abstract

(57)【要約】 【発明の名称】 窒素酸化物センサ 【要旨】 【構成】 固体電解質、例えば安定化剤として酸化物を
添加した酸化ジルコニウム、の固体電解質の表面に、1
対の電極を形成し、電極の少なくとも一方が、金属硝酸
塩に酸化ジルコニウムの安定化剤として使用した酸化物
を、金属硝酸塩に対し、1〜20重量%添加した混合物
よりなる電極、又は金属硝酸塩に炭酸カルシウムを、金
属硝酸塩に対し、1〜50mol %添加した混合物よりな
る電極である窒素酸化物センサ。 【効果】 耐熱性、耐熱衝撃性にすぐれ、高温動作がで
き、NO,NO2などのガス応答特性、安定性に優れた窒素酸
化物センサがえられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば燃焼炉や自動車
エンジン等の排気ガス中の窒素酸化物濃度を検出するセ
ンサに関する。
【0002】
【従来技術】現在、窒素酸化物の計測は主に吸光光度法
や化学発光法などが用いられている。しかし、これらの
方法では計測装置が大型で高価であり、操作が複雑で測
定に時間がかかるという問題があった。このため、小型
で簡便なセンサの開発が望まれ、固体電解質を用いた固
体素子型のセンサが提案されている。特開昭61−18
4450号公報では、固体電解質に AgIあるいはRbAg4I
5 を用い、電極の一方にAgの硝酸塩を塗布した固体素子
型のセンサが開示されている。このセンサは濃淡電池式
で、一対の電極間のNOx の濃度差により硝酸塩中のAgイ
オンが固体電解質中を移動してネルンストの式に従う起
電力を生じ、この起電力を測定してNOx濃度を検出する
ものである。この構造のセンサは、NO2 ,NOいずれにも
感度を有するが、その動作温度は電極に用いているAgの
硝酸塩の融点により制限され、212℃以上の温度では
使用できない。
【0003】NOに対して十分な感度を有するセンサとし
て固体電解質にNASICON(Na3Zr2Si2PO12)を用い、電極に
NaNO2 を用いた濃淡電池式のセンサが開示されている
(Chemistry Letters, Voll,p587−590(199
2))。このセンサにおいても動作温度は電極に用いて
いるNaNO2 の融点により制限され、動作特性が報告され
ている温度は150℃と低い。
【0004】比較的高い温度で動作可能なセンサとして
固体電解質にNaイオン導電体であるβ/β”アルミナ
や、NaイオンをBaイオンで置換したβ/β”アルミナを
用い、電極に、Ba(NO3)2あるいはNaNO3 とBa(NO3)2を混
合した硝酸塩を用いた濃淡電池式のセンサが開示されて
いる(Denki Kagaku, vol 59,(1991)p465
−472)。これらのセンサにおいて、固体電解質にNa
イオン導電体であるβ/β”アルミナを用い、電極にBa
(NO3)2を用いたセンサでは、NO2 濃度に対してネルンス
トの式に従う起動力変化は得られていない。またNaNO3
とBa(NO3)2を混合した硝酸塩を用いた濃淡電池式のセン
サや、NaイオンをBaイオンで置換したβ/β”アルミナ
を用い、電極にBa(NO3)2を用いたセンサでは、450℃
の温度でNO2 濃度変化に対してネルンストの式に従う起
電力変化が得られることが報告されている。しかし90
%応答時間は80秒と遅く、またNO濃度変化の対数に比
例した起電力変化は報告されていない。さらにNaNO3
Ba(NO3)2との混合塩では融点降下により、電極の耐熱性
が、Ba(NO3)2のみの592℃に比べて低下してしまうこ
とは明かであり、高温動作が難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、NOに対し
て感度を有する従来の金属イオン導電性の固体電解質を
用いた固体素子型のセンサでは、電極材料として用いて
いる硝酸塩の融点や、固体電解質の耐熱性や、耐熱衝撃
性などに問題があった。また、高温で動作可能な固体素
子型のセンサでは、NO2 ガスに対する応答速度が遅く、
またNO感度が小さい、あるいは感度がないなどの問題が
あった。そこで本発明は、400℃以上の高温でも動作
し、NO2 およびNOいずれのガスに対しても感度を有し、
さらに応答性に優れ、出力の安定した窒素酸化物センサ
を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の窒素酸化物セン
サは、イオン導電性の固体電解質、例えば酸化ジルコニ
ウムにその安定化剤として酸化物を添加してなる酸素イ
オン導電性の固体電解質の表面に、1対の電極を形成し
てなる窒素酸化物センサであって、少なくとも一方の電
極が、金属硝酸塩と酸化ジルコニウムに安定化剤として
添加された酸化物との混合物であるか、又はその混合物
を含む物質によって形成された電極、或は金属硝酸塩と
炭酸カルシウムとの混合物であるか、またはその混合物
を含む物質により形成された電極である窒素酸化物セン
サである。
【0007】より具体的に本発明の窒素酸化物センサで
は、イオン導電性の固体電解質、例えば安定化剤として
MgO, CaO, Y2O3、及びCeO より選ばれた少なくとも1つ
の酸化物が添加された安定化酸化ジルコニウムの固体電
解質を用いる。安定化率は、酸化ジルコニウムの酸素イ
オン導電性、機械的強度、耐熱衝撃性などに影響し、十
分な強度と酸素イオン導電性を有する安定な酸化ジルコ
ニウム固体電解質を得るには、酸化ジルコニウムの安定
化率が30%〜100%であることが望ましい。
【0008】このような固体電解質上に形成される1対
の電極の少なくとも1つの電極は、硝酸バリウム、硝酸
カルシウム及び硝酸ストロンチウムより選ばれた少なく
とも1つの金属硝酸塩と、酸化ジルコニウムに添加され
た安定剤であるMgO, CaO, Y2O3及びCeO より選ばれた少
なくとも1つの酸化物との混合物より形成されるか、混
合物を含んで形成され、集電のための導電体が配置され
る。
【0009】又は、このような固体電解質上に形成され
る1対の電極の少なくとも一方の電極は、硝酸バリウ
ム、硝酸カルシウムおよび硝酸ストロンチウムより選ば
れた金属硝酸塩と炭酸カルシウムとの混合物により形成
されるか、混合物を含んで形成され、集電のための導電
体が配置される。
【0010】金属硝酸塩と酸化物との混合物、又は金属
硝酸塩と炭酸カルシウムとの混合物より形成された電極
及びそれらの混合物を含んで形成された電極は、粉末状
の混合物あるいは混合物を含む物質をスクリーン印刷等
の方法により固体電解質上に塗布し、塗布後に加熱して
溶融させ固体状にするか、あるいは加熱して溶融した混
合物あるいは混合物を含む物質の塗布などの方法により
形成される。混合物および混合物を含む電極の作製は、
上記方法に限定されず、固体電解質上に固体状の混合物
あるいは混合物を含む物質を形成できる方法であればよ
い。
【0011】酸化物の融点は金属硝酸塩の融点に比べて
高く、又炭酸カルシウムは溶融しないので、センサの動
作温度は金属硝酸塩の融点により制限される。より高い
温度で動作させるには500℃以上の融点を有するバリ
ウム、ストロンチウム、カルシウムの硝酸塩が好まし
い。金属硝酸塩に対する酸化物の添加量は,金属硝酸塩
の溶融によって金属硝酸塩中に酸化物が保持されるか、
または、混合物が添加される物質の溶融によって混合物
が保持され、バルク状の電極が固体電解質上に形成され
る量であればよく、1〜20重量%が好ましい。
【0012】金属硝酸塩に対する炭酸カルシウムの添加
量は、金属硝酸塩の溶融によって金属硝酸塩中に炭酸塩
が保持されるかまたは、混合物が添加される物質の溶融
によって混合物が保持され、バルク状の電極が固体電解
質上に形成される量であればよく、1〜50mol %の範
囲が好ましい。
【0013】金属硝酸塩と安定化剤である酸化物との混
合物、又は金属硝酸塩と炭酸カルシウムとの混合物より
形成された電極及びそれら混合物を含んで形成された電
極を使用することにより、NO2 及びNOいずれのガスに対
しても濃度の対数に比例した起電力変化を示す。酸化物
の添加によってNO2 濃度の対数に対する起電力変化は、
金属硝酸塩のみの場合と同じ変化量を示し、さらにNO濃
度の対数に対する起電力変化は、金属硝酸塩のみの場合
に比べ3倍となりNO濃度に対する感度が向上する。そし
て、ガス濃度変化に対する応答速度や起電力の安定性も
金属硝酸塩のみの場合よりも向上する。このような特性
は1〜20重量%のいずれの添加量においても得られ、
特に酸化物の添加量が多い場合には、電極である混合物
の融点が高くなることも期待され、より金属硝酸塩より
も高い温度での動作が可能となる。以上のような金属硝
酸塩への酸化ジルコニウムの安定化剤である酸化物の添
加の効果は、被検ガスと金属硝酸塩との接触界面や金属
硝酸塩と安定化ジルコニアとの接触界面の状態が改善さ
れることによると考えられる。
【0014】炭酸塩の添加によってNO2 濃度の対数に対
する起電力変化は、金属硝酸塩のみの場合と同じ変化量
を示し、さらにNO濃度の対数に対する起電力変化は、金
属硝酸塩のみの場合に比べ3倍となりNO濃度に対する感
度が向上する。そしてガス濃度変化に対する応答速度や
起電力の安定性も金属硝酸塩のみの場合よりも向上す
る。このような特性は1〜50mol %のいずれの添加量
においても得られる。特に炭酸カルシウムの添加量が多
い場合には、溶融した金属硝酸塩が炭酸カルシウムによ
って保持されるため混合物による電極はより高温まで固
体状体を維持することが期待され、金属硝酸塩のみより
も高い温度での動作が可能となる。以上のような金属硝
酸塩への炭酸カルシウムの添加効果は、炭酸カルシウム
が触媒として機能していることや被検ガスと金属硝酸塩
との接触界面や金属硝酸塩と安定化ジルコニアとの接触
界面の状態が改善されることによると考えられる。
【0015】もう一方の電極は、PtやAuなどの貴金属あ
るいは導伝性セラミックスによって形成される。酸素イ
オン導電体である安定化ジルコニアは、溶鋼中や溶融非
鉄金属中の酸素濃度を測定するための酸素センサの固体
電解質として用いられており、耐熱性や耐熱衝撃性は、
金属イオン導電体であるナシコンやβ/β”アルミナに
比べ非常に高い。本発明のセンサは、固体電解質を隔壁
とし、一方の電極を被検ガスから隔離した構造、1対の
電極を同一測定雰囲気に曝した構造のいずれであっても
使用できる。酸化ジルコニウムを固体電解質として1対
の電極を形成し、一方の電極が金属硝酸塩を含む構造の
センサであればいかなるセンサにも適用できる。
【0016】本発明のセンサは、例えば次の式により示
される濃淡電池が形成される。Au,M(NO3)2+X /イオン
導電性電解質/Ptただし、MはBa, Sr, Ca;Xはジルコ
ニア安定化酸化物又は炭酸カルシウム。そしてこの濃淡
電池の起電力Eはネルンストの式により次のように示さ
れる。 E= Eco+RT/nFlnP(NOx ) Eco:定数 R :気体定数 T :絶対温度 n :反応電子数 F :ファラデー常数 P(NOx ):NOx 濃度 従って起電力の変化量はNOx 濃度の対数に比例し、この
起電力の変化量によって窒素酸化物濃度を検知すること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説
明する。図1は、本発明の第1の実施例による窒素酸化
物センサの断面図である。このセンサでは、一端が閉じ
られたマグネシア安定化ジルコニア管1により形成され
ている。酸化マグネシウムによって安定化されたジルコ
ニア管(酸化マグネシウム含量15mol %)1の内側に
はPtによる電極2が形成され、電圧を検出するためのリ
ード部分3もPtにより形成されている。安定化ジルコニ
ア管1の外側で内側のPt電極に対応する部分には硝酸バ
リウムと酸化マグネシウムの混合物(MgO10wt%含
有)からなる電極4が形成され、さらに集電のための導
電体5としてポーラスなAu、たとえばAuメッシュが配置
され、リード部分6が形成されている。安定化ジルコニ
ア管の外側のみを被検ガスに接触するようにして、リー
ド部分3および6の電位差を測定することにより被検ガ
ス中のNOx 濃度を測定することができる。図2は、図1
の窒素酸化物センサの450℃における起電力変化のNO
x 濃度依存性を示す。いずれのガスにおいても起電力の
変化はガス濃度の対数に比例して変化している。本実施
例では酸化マグネシウムの添加量は、10wt%である
が、5wt%および20wt%においても同様な特性が得ら
れた。
【0018】図3は、本発明による他の実施例による窒
素酸化物センサの断面図である。このセンサでは、平板
状の酸化カルシウムによって安定化されたジルコニア
(酸化カルシウム含量15mol %)7および円柱状の管
22により形成されている。平板状の安定化ジルコニア
7はこの管に無機接着剤等により接着され、管側の安定
化ジルコニア面と外面の面とが完全に隔離されている。
円柱状の管22は、耐熱性があり絶縁性を有するもので
あればよく、石英やアルミナ等の管でよい。安定化ジル
コニア7の内側の面にはPtによる電極2が形成され、電
圧を検出するためのリード部分3もPtにより形成されて
いる。安定化ジルコニア7の外側の面には硝酸バリウム
と酸化カルシウムの混合物(酸化カルシウム10wt%含
有)からなる電極9が形成され、さらに集電のための導
電体5としてポーラスなAuが配置され、リード部分6が
形成されている。安定化ジルコニア7の外側の面のみを
被検ガスに接触するようにして、リード部分3および6
の電位差を測定することにより被検ガス中のNOx 濃度を
測定することができる。図4は、本実施例の窒素酸化物
センサの450℃における起電力変化のNOx 濃度依存性
を示す。本実施例の窒素酸化物センサにおいても起電力
の変化はNO2 、NO濃度の対数に比例して変化している。
【0019】本発明によるセンサ構造は、固体電解質基
板の裏表に一つづつ電極を形成し、一対の電極を構成す
る構造のみに限られるものでなく、図5及び図6に図示
するように、同じ面に一対の電極を構成する構造として
も良い。例えば、固体電解質として15mol %のマグネ
シアで安定化させたジルコニアの焼結体13を10φ厚
さ1mmのデイスク状に加工し、その片面に第1電極14
及び第2電極15、16を半円状に形成した。第1電極
14は白金粉ペーストをスクリーン印刷で印刷した後、
焼成して形成した。第2電極15、16はMgO と硝酸バ
リウムとを混合(MgO 10wt%含有)した溶融塩15に
デイスクを半分だけデイップして固化させる過程で金の
メッシュ電極16を押し当てて形成した。電極を形成し
たデイスク13の裏面には、予めアルミナの絶縁層20
をスパッタ成膜した上に、スクリーン印刷で白金ヒータ
ー19を形成しておく。リード線17、18はパラレル
ギャップ溶接により取り付ける。
【0020】図7は、本発明の別の実施例による窒素酸
化物センサの断面図である。このセンサでは、一端が閉
じられたマグネシア安定化ジルコニア管1により形成さ
れている。酸化マグネシウムによって安定化されたジル
コニア管1の内側にはPtによる電極2が形成され、電圧
を検出するためのリード部分3もPtにより形成されてい
る。安定化ジルコニア管1の外側で内側のPt電極に対応
する部分には硝酸バリウムと炭酸カルシウムの混合物か
らなる電極21が形成され、さらに集電のための導電体
5としてポーラスなメッシュが配置され、リード部分6
が形成されている。安定化ジルコニア管の外側のみを被
検ガスに接触するようにして、リード部分3および6の
電位差を測定することにより被検ガス中のNOx 濃度を測
定することができる。図8は、本実施例の窒素酸化物セ
ンサの450℃における起電力変化のNOX 濃度依存性を
示す。いずれのガスにおいても起電力の変化はガス濃度
の対数に比例して変化している。本実施例では炭酸カル
シウムの添加量は、20mol %であるが、40mol %に
おいても同様な特性が得られた。図9は、本実施例の窒
素酸化物センサの450℃における100ppm のNO2
対する応答特性を示す。90%応答時間は約10秒であ
った。NOに対する応答特性も同様な結果が得られた。
【0021】図10は、本発明による更に別の実施例に
よる窒素酸化物センサの図である。このセンサでは、同
じ面に一対の電極を構成する構造である。例えば、固体
電解質として15mol %のマグネシアで安定化させたジ
ルコニアの円筒状で中空管7の外周面の片側に第1電極
8及び第2電極21、集電体10を円筒状に形成した。
第1電極8は、白金ペーストを塗布後焼成して形成し
た。第2電極21、10は、硝酸バリウムに炭酸カルシ
ウムを20mol %混合した溶融塩に円筒状固体電解質7
の片側をデイップして固化させ、金メッシュ集電体10
を押し当てて形成した。本センサ全体を被検ガスに接触
するようにして、リード部分11および12の電位差を
測定することにより被検ガス中のNOX 濃度を測定するこ
とができる。図11は、本実施例の窒素酸化物センサの
450℃における起電力変化のNOX 濃度依存性を示す。
本実施例のセンサにおいても起電力の変化はガス濃度の
対数に比例して変化している。
【0022】なお、本発明によるセンサ構造は、ジルコ
ニア固体電解質によって構成される構造のみに限られる
ものでなく、金属硝酸塩を電極に用いたNaイオン導電体
やBaイオン導電体を用いて同様な構造としてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明による窒素酸
化物センサでは、固体電解質に酸素イオン導電性の安定
化ジルコニアを用い、さらに被検ガスと接触する電極に
は、バリウム、ストロンチウム、カルシウムの硝酸塩の
いずれかとジルコニア安定化剤である酸化物又は炭酸カ
ルシウムによって形成されているので少なくともこれら
の硝酸塩の融点まで動作ができ、NO2 、NOいずれのガス
に対しても応答し、ガス応答特性や安定性に優れた窒素
酸化物センサとして使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による窒素酸化物センサの断
面図である。
【図2】図1に示した本実施例による窒素酸化物センサ
のNO2,NO濃度に対する起電力変化の特性を示す図であ
る。
【図3】本発明の他の一実施例による窒素酸化物センサ
の断面図である。
【図4】図3に示した本実施例による窒素酸化物センサ
のNO2,NO濃度に対する起電力変化の特性を示す図であ
る。
【図5】本発明による固体電解質基板の片面に一対の電
極を設置した窒素酸化物センサの断面図である。
【図6】図5に示した窒素酸化物センサの平面図であ
る。
【図7】本発明の別の実施例による窒素酸化物センサの
断面図である。
【図8】図7に示した別の本実施例による窒素酸化物セ
ンサのNO2,NO濃度に対する起電力変化の特性を示す図で
ある。
【図9】図7に示した別の実施例による窒素酸化物セン
サのNO2 ガスに対する応答特性を示す図である。
【図10】本発明の更に別の実施例による窒素酸化物セ
ンサの断面図である。
【図11】図10に示した更に別の実施例による窒素酸
化物センサのNO2,NO濃度に対する起電力変化の特性を示
す図である。
【符号の説明】
1、7 安定化ジルコニア管 2、8、14 電極 3、6、11、12、17、18 リード部分 4、15 硝酸バリウムと酸化マグネシウムとの混合物
電極 5、10 集電用導電体 7、13 平板状安定化ジルコニア 16 金メッシュ電極 9 硝酸バリウムと酸化カルシウムとの混合物電極 21 硝酸バリウムと炭酸カルシウムとの混合物電極 19 白金ヒーター 20 絶縁層(アルミナ) 22 円柱状管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化ジルコニウムに安定化剤として酸化
    物を添加してなる酸素イオン導電性の固体電解質の表面
    に、1対の電極を形成してなる窒素酸化物センサであっ
    て、少なくとも一方の電極が金属硝酸塩と酸化ジルコニ
    ウムに安定化剤として添加された酸化物からなる混合
    物、あるいは該混合物を含む物質によって形成された電
    極であることを特徴とする窒素酸化物センサ。
  2. 【請求項2】 イオン導電性の固体電解質の表面に、一
    対の電極を形成してなる窒素酸化物センサであって、少
    なくとも一方の電極が金属硝酸塩と炭酸カルシウムとの
    混合物、あるいは該混合物を含む物質によって形成され
    た電極であることを特徴とする窒素酸化物センサ。
  3. 【請求項3】 イオン導電性の固体電解質が酸化ジルコ
    ニウムに安定化剤を添加してなる酸素イオン導電性の固
    体電解質である請求項2記載の窒素酸化物センサ。
  4. 【請求項4】 酸化ジルコニウムの安定化剤としての酸
    化物が、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化イッ
    トリウム及び酸化セリウムより選ばれた少なくとも1つ
    の酸化物である請求項1又は3の窒素酸化物センサ。
  5. 【請求項5】 金属硝酸塩が、バリウム、ストロンチウ
    ム、及びカルシウムより選ばれた硝酸塩の少なくとも1
    つの硝酸塩である請求項1乃至3のいずれか1項記載の
    窒素酸化物センサ。
  6. 【請求項6】 金属硝酸塩に対する酸化物の混合率が1
    重量%から20重量%である請求項1の窒素酸化物セン
    サ。
  7. 【請求項7】 金属硝酸塩に対する炭酸カルシウムの混
    合率が1mol %から50mol %の範囲である請求項2記
    載の窒素酸化物センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998012550A1 (fr) * 1996-09-17 1998-03-26 Kabushiki Kaisha Riken Capteur de gaz
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