JP2844721B2 - 炭酸ガス濃度測定用センサ - Google Patents

炭酸ガス濃度測定用センサ

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、炭酸ガス濃度を測定するためのセンサに関
する。
(従来の技術) 温室効果により地球温暖化が大きな社会問題となって
おり、とりわけ、化石燃料の燃焼によって発生する炭酸
ガスは、さまざまな温室効果の原因となるガスの中でも
大きな比重を占めている。
現在、この様な炭酸ガスの濃度の測定には高価で大型
の分析機器が使用されているが、検出能に悪影響を及ぼ
す共存ガスを事前に除去する必要がある等の問題があ
り、必ずしも満足のいくものではない。
(発明が解決しようとする課題) したがって本発明は、炭酸ガスに対する選択性が高
く、しかも迅速かつ連続的に炭酸ガス濃度を測定するこ
とが可能なセンサを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の炭酸ガス濃度測定用センサは、リチウムイオ
ン導電性固体電解質を用いた炭酸ガス濃淡電池型のもの
であり、このような固体電解質を使用することによっ
て、上記の目的を達成することが可能となる。すなわ
ち、固体電解質自体、可動イオンは1種類のみなので、
炭酸ガスに対する選択性が著しく向上する。
固体電解質 本発明において用いるリチウムイオン導電性固体電解
質としては、例えばリチウムチタンリン酸塩が好まし
く、特に下記一般式、 Li1+X MXTi2-X(PO4 式中、MはAl,Feおよび希土類(Sc,Y,La等)から選
ばれた少なくとも1種の元素、 Xは0.1〜1.9の数を示す、 で表される組成を有するものが好適である。さらに上記
化学式中の数Xは、充分な導電性が得られるという点
で、好ましくは0.2〜0.5、より好ましくは0.2〜0.4の範
囲にあるのがよい。
このようなリチウムイオン導電性固体電解質は、例え
ば酸化チタン(TiO2)、リチウム塩(Li2CO3,Li2O
等)、リン酸塩[(NH42HPO4, (NH4)H2PO4等]お
よびM2O3(Mは前記のとおりである)を混合した後、加
熱による固相反応を行うことによって製造することがで
きる。この場合、原料となる酸化チタン、リチウム塩お
よびM2O3は、市販品をそのまま用いることができるが、
一般的には精製および真空乾燥して用いることが好まし
い。これらの原料を混合する手段は特に限定されず、例
えば所定量を秤量した後、乳鉢等を用いて粉末状で混合
する。これら各原料の使用割合は、一例として、 TiO2/Li2CO3/(NH42HPO4/M2O3 =20〜30/10〜17/55/1〜8[モル%] の範囲にあることが望ましい。
上記各原料混合物の加熱による固相反応は、例えば電
気炉で空気中または不活性ガス中、900〜1200℃の温度
で1〜10時間反応させることによって行うことができ
る。
また固相反応後には、通常、固相反応物の粉砕が行わ
れ、この場合はボールミル等を用いて5〜15時間程度行
われるのが好適である。
加熱による固相反応および固相反応後の粉砕は、1回
でもよいが、固相反応を充分に進行させるためには、数
回繰り返して行うことが望ましい。固相反応後の粉砕物
は、通常、加圧成型し、これを焼結する。
加圧成型の方法は特に限定されず、例えばプレス機等
を用いて1ton/cm2以上の圧力で行うことができる。この
際、加圧成型時の成型性を高めるために、ポリビニルア
ルコール等のバインダーまたは成型助剤を添加すること
も可能である。
また得られた加圧成型物の焼結方法も特に限定され
ず、例えば電気炉で空気中または不活性ガス中、850〜1
300℃の温度で1〜5時間程度加熱することによって行
われる。
センサの構造 上述したリチウムイオン導電性固体電解質を用いて炭
酸ガス濃淡電池を構成することによって、全固体型でし
かも小型の炭酸ガス濃度測定用のセンサが得られる。か
かる本発明のセンサの一例の部分拡大断面図を第1図に
示す。
このセンサにおいては、通常0.7〜1.5mmの厚さに成型
したリチウムイオン導電性固体電解質1の両側に、電極
として通常0.6〜0.8mmの厚さの炭酸リチウム板2,2′が
密着して設けられており、これらは無機接着剤により、
ムライト管3に固定されている。
ここで、炭酸リチウム板2,2′には、それぞれ電極端
子として白金網4,4′が設けられ、各白金網4,4′からリ
ード線として白金ワイヤー5,5′が延びており、白金ワ
イヤー5,5は電位差計6に接続されている。
また内側電極を構成する炭酸リチウム板2′の内側に
は基準ガス室が形成され、該ガス室内において一定の炭
酸ガス濃度が保持されるようになっている。例えば第1
図に示す態様においては、厚さ0.4〜0.6mmの厚さアルミ
ナ板7を間に介在させて固体極8が接合されており、こ
の固体極8は、前記と同様に内側のムライト管9に固定
され、該管9内に基準ガス室10が形成されている。
この場合において、固体極8は、炭酸カルシウム(CA
CO3)から構成されており、 CaCO3 ⇔ CaO+CO2 の平衡より生成する炭酸ガス分圧によって、基準ガス室
10内に一定の基準炭酸ガス濃度が保持されるようになっ
ている。例えば基準ガス室10の体積が9000mm3の場合、
炭酸カルシウムの使用量は約0.2gである。
また基準ガス室10内には、必要により熱電対11が挿入
されており、基準ガス室10内の温度を測定し得るように
なっている。
上述したセンサにおいては、種々の設計変更が可能で
ある。例えば基準ガス室10内に一定の基準炭酸ガス濃度
が保持されるかぎりにおいて、ムライト管3および9を
用いた2重壁構造とする必要はなく、ムライト管9を使
用せずに単壁構造としてもよい。また前記管3および9
は、ガス密封性および電気絶縁性が保持されればムライ
ト製でなくともよく、例えば石英、硬質ガラス、ジルコ
ニア、アルミナ、パイレックス等からなっていてもよ
い。
またアルミナ板7は、固体極8と固体電解質1との接
触による反応を防止するために設けられているものであ
り、両者の接触による反応が有効に防止される限りにお
いて任意の材質からなっていてよく、例えばアルミナ以
外にも、石英、パイレックス、ムライト、ジルコニア等
からなるプレートを用いることができる。
炭酸ガス濃度の測定 本発明によれば、上述したセンサを所望とする雰囲気
中におくことにより炭酸ガス濃淡電池が構成され、該雰
囲気中の炭酸ガス濃度と基準炭酸ガス濃度との差に応じ
て起電力を生じ、この起電力によって、固体電解質1を
介して炭酸リチウム電極2,2′間でリチウムイオンの授
受が行われる。したがって生じた起電力を測定すること
によって、Nernstの式により予め作成された検量線か
ら、該雰囲気中の炭酸ガス濃度が算出されることとな
る。
(実施例) Li2CO3,Al2O3,TiO2および(NH42HPO4を、 0.65:0.15:1.7:3.0〔モル基準〕 の割合で混合した後、該混合物約10gを、白金るつぼ中
で900℃×2時間、加熱、粉砕混合した。次いで、再度
同条件で加熱、粉砕混合することにより、焼成体を得
た。この焼成体をペレットに成型した後、白金ボート上
で、乾燥空気中、1050℃×2時間焼結することにより、
直径13mm、厚さ1mmの円板型の焼結体を得た。
この焼結体を固定電解質として第1図に示すような炭
酸ガス濃度測定用センサを作製した。
なお、炭酸リチウム板は厚さ約0.7mm、直径13mmの円
板型のもの、アルミナ板は厚さ約0.5mm、大きさ8×4mm
のものを用い、基準ガス室は直径6mm×長さ300mmの大き
さとし、固体極としては炭酸カルシウム0.2gを使用し
た。
この炭酸ガス濃度測定用センサを、空気により種々の
炭酸ガス濃度に希釈調整した雰囲気中に挿入し、その起
電力変化を測定した。なお、測定は650℃の温度で行っ
た。
炭酸ガス濃度変化に対する起電力応答性を第2図に示
す。この第2図から、炭酸ガス濃度が866ppmから1330pp
mへの変化に対して、応答時間は約3分であり、また233
ppmから379ppmへの変化に対しては約5分であり、かな
り迅速に応答していることが理解される。なお、応答時
間は、起電力値が90%変化するまでに要した時間とし
た。
次に、種々の炭酸ガス濃度中での起電力値を、炭酸ガ
ス濃度の対数に対してプロットした結果を第3図に示
す。第3図中、実線はNernst式から得られる計算起電力
値を示す。炭酸ガス濃度が233ppm,379ppmでは、計算値
を若干下回るものの、866ppm、1330ppmでは計算値とよ
く一致しており、実線に近い直線関係が得られた。
(発明の効果) 本発明においては、リチウムイオン導電性が高い固体
電解質を用いており、選択性が著しく高いため、炭酸ガ
ス濃度の測定にあたって事前に共存ガスを除去する等の
面倒な処理は必要とされない。またかかる固体電解質
は、空気中で安定であり、しかも安価であるという利点
を有している。
本発明のセンサを用いると、起電力がNernstの式によ
り得られるので、炭酸ガス濃度を迅速かつ連続的に測定
することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の炭酸ガス濃度測定用センサの一例を
示す一部拡大断面図、 第2図は、実施例における炭酸ガス濃度変化に対する起
電力応答性を示す図、 第3図は、実施例における種々の炭酸ガス濃度中での起
電力値を、炭酸ガス濃度の対数に対してプロットした結
果を示す図である。 1……固体電解質、2,2′……Li2CO3、 7……アルミナ板、8……固体極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/406 G01N 27/416

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウムイオン導電性固体電解質からなる
    リチウムイオン伝導体と、該伝導体の一方の面に接触し
    て設けられた炭酸リチウムからなる測定ガス側電極と、
    該伝導体の他方の面に接触して設けられた炭酸リチウム
    からなる基準ガス側電極とを備えて成る炭酸ガス濃淡電
    池型の炭酸ガス濃度測定用センサ。
  2. 【請求項2】リチウムイオン導電性固体電解質が、リチ
    ウムチタンリン酸塩である請求項(1)記載のセンサ。
  3. 【請求項3】リチウムチタンリン酸塩が、下記化学式、 Li1+X MXTi2-X(PO4 式中、MはAl,Feおよび希土類から選ばれた少なくとも
    1種の元素、 Xは0.1〜1.9の数を示す、 で表されるものである請求項(2)記載のセンサ。
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