JPS5919074B2 - 酸素センサ用磁器焼結体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は酸化ジルコニウムを主体とする酸素センサ用磁
器材料に関するものであり、強度が強く、安定な酸素セ
ンサ用磁器焼結体を提供することを目的とする。

酸化ジルコニウムを主体とする磁器が固体電解質であり
、この起電力を活用して酸素検知センサとして利用でき
ることはよく知られている。

この磁器の結晶相を使用温度範囲で安定化されるためた
とえば、Ｃａ、Ｍｇ、Ｙ、Ｙｂなどの元素でＺｒＯ２の
一部を置換することもよく知られており、立方晶系の単
一結晶相での使用が普通である。酸素検知センサの実際
の応用例としては、可燃ガスたとえば都市ガスによる湯
わかし器、ストーブ、その他種々の燃焼機器の不完全燃
焼検知センサ、工業用には鉄鋼溶解炉の酸素検知センサ
、あるいは自動車排気ガスの酸素検知センサなどをあげ
ることができる。その使用には電気的特性以外に機械的
強度の大きいことが必要である。本発明は酸化ジルコニ
ウムを主体とし、安定化剤として酸化イットリウムまた
は酸化カルシウムを用い、無機バインダーとして少なく
とも酸化アルミニウムを含む酸素検知センサ用磁器にお
いて、立本晶系中に単斜晶系を導入したものである。

従来、酸化ジルコニウムを主体とする磁器中に立方晶系
と単斜晶系とが混在すると、その強度が弱く、不安定で
あるとされていたものである。以下、本発明の実施例に
ついて説明する。

試料の作製には、酸化ジルコニウムあるいはオキシ塩化
ジルコニウムを用い、安定化剤としては酸化イットリウ
ムあるいは炭酸イットリウムを用いた。

これに酸化アルミニウムを無機バインダーとして４重量
、加え、ボールミルあるいはＶブレンダーで混合し、１
３００′Ｃ、１時間保持して仮焼を行ない、その後ボー
ルミルで微粉砕した。この粉体にポリビニルアルコール
溶液をバインダーとして加えて造粒し、矩形板を１トン
／ｃｎｉの加圧で成形した。幅１２扉麗、厚さ３ｕ）長
さ７Ｏａｍとし、その後、１５００〜１６００℃の範囲
内の温度で３時間保持して焼結した。本発明の他の実施
例として、酸化ジルコニウムと酸化カルシウムを主体と
する焼結体についても同様の方法で試料作製と特性測定
を行なつた。

Ｊ それぞれの矩形板焼結体をＪＩＳ−Ｃ−２１４１に
準じて抗折強度を測定し、測定後の破損品を粉砕してＸ
線回折によつて単斜晶系を定量した。結果を第１図に示
す。その他の大部分は立方晶系である。この第１図に示
す特性より、安定化剤とし）て酸化イットリウム、酸化
カルシウムのどちらを用いた場合でも、０．２〜４．５
重量％の単斜晶が導入されていることでもつて、導入さ
れていない場合に比較して機械的強度が向上しているこ
とが認められる。酸素センサとしての電気特性は、同一
原料で片側封じ管を成形して矩形板と同時に焼結し、磁
器として測定した。

磁器の内・外側に白金電極を焼付し、一方を大気、他方
に％過剰可燃ガスを導入し、周囲を加熱した。５００℃
に保ぢ電極両端の電圧を読み図にしたのが第２図である
。

なお、上記実施例においては無機バインダーとして酸化
アルミニウムを加えた場合について説明しているが、こ
の酸化アルミニウムを含有しない場合は焼結温度力塙く
なつてしまうため、実用上（〜）弔 単１ 力 Ｏω′Ｃ） （Ｖノ ′！５ ｆ１０ １．０５ Ｉ 単 安定な酸素センサ用磁器焼結体を安価にして得るには無
機バインダーとして少くとも酸化アルミニウムを含有せ
しめることが必要である。

以上のように本発明によれば、ジルコニウムを主体とす
る酸素センサ用磁器焼結体の結晶系に０．２〜４．５重
量ｅの単斜晶を導入することにより機械的強度を増大さ
せることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図、および第２図はそれぞれ本発明の酸素センサ用
磁器焼結体を説明するための特性図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 酸化ジルコニウムと酸化イットリウムまたは酸化ジ
   ルコニウムと酸化カルシウムを主体とし、無機バインダ
   ーとして少なくとも酸化アルミニウムを含有せしめ、単
   斜晶系が０．２〜４．５重量％とした酸素センサ用磁器
   焼結体。