JP2829620B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2829620B2 JP1040646A JP4064689A JP2829620B2 JP 2829620 B2 JP2829620 B2 JP 2829620B2 JP 1040646 A JP1040646 A JP 1040646A JP 4064689 A JP4064689 A JP 4064689A JP 2829620 B2 JP2829620 B2 JP 2829620B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフルカラー撮影に適したハロゲン化銀カラー
写真感光材料に関し、特に減感剤を含有する平板状ハロ
ゲン化銀粒子を用いたネガ型のハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関する。
〔従来技術〕
現在カラー写真は、カラーネガフィルムで撮影し、カ
ラーペーパーに引伸ばしカラープリントとする所謂ネガ
ーポジ方式が広く普及している。この一つの理由は、カ
ラーネガフィルムが非常に広く露光寛容度(ラチチュー
ド)を有し、撮影時に失敗する確率が非常に低く、専門
知識のない一般ユーザーでも気軽にカラー写真が撮れる
ということである。
「広い露光ラチチュードを有する」とは、露光量を横
軸に発色濃度を縦軸にとった所謂、特性曲線において、
露光量の少ないシャドウ部から露光量の多いハイライト
部にかけての広い露光量範囲に亙って諧調が良好である
ことをいう。この諧調が劣ると色素画像の色再現性、調
子再現性が劣化してしまう。
カラーネガフィルムはカラーリバーサルフィルムやカ
ラーペーパーと異なり、より広い露光量範囲に亙って諧
調を厳密に制御することが要求される感光材料であり、
そのために現在市販されている撮影用カラーネガフィル
ムでは、青色、緑色及び赤色の光に対する各感色性層を
粒径の大きいハロゲン化銀粒子を含む高感度層及び粒径
の小さいハロゲン化銀粒子を含む低感度層を含む複数の
乳剤層とする重層構成とし、更に現像主薬の酸化体との
反応により結果的に現像抑制剤を生成する所謂DIR化合
物が用いられている。
ところで、ハロゲン化銀粒子に求められている基本性
能は、高感度でカブリが低く、かつ粒状性に優れること
である。
これらの基本性能を向上させるための技術の一つとし
て、ハロゲン化銀粒子が平板状であるハロゲン化銀乳剤
を用いることが米国特許4,439,520、同4,425,425号、同
4,414,304号、特開昭58−106532号、同58−108525号、
同58−111936号、同58−113927号、同59−99433号、同5
9−133540号、同61−75337号等に記載されている。
ところが、本発明者らの検討の結果、上記ハロゲン化
銀粒子を用いたカラーネガフィルムは経時保存性、処理
変動に対する諧調の安定性に問題があることがわかっ
た。
即ち、前述の如く粒径の異なるハロゲン化銀粒子を含
む乳剤層を用いる重層構成で、更にDIR化合物を用いて
厳密にコントロールされた諧調を要求されるカラーネガ
フィルムに上記ハロゲン化銀粒子を用いた場合、経時保
存あるいは処理条件の変動に対して諧調が劣化し、色再
現性、調子再現性が劣化する欠点があることがわかっ
た。
〔発明の目的〕
従って本発明の目的は、高感度でカブリが低く、経時
保存性、処理変動に対する安定性に優れたハロゲン化銀
カラー写真感光材料を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明の目的は、支持体上に青感色性、緑感色性及び
赤感色性の各ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一つを有
するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、上記感
色性層の少なくとも一つに含まれる全ハロゲン化銀粒子
の投影面積の50%以上がアスペクト比3以上の平板状ハ
ロゲン化銀粒子群であり、該粒子群は該平板状ハロゲン
化銀粒子群は減感剤を含有する平板状ハロゲン化銀粒子
と減感剤を含有しない平板状ハロゲン化銀粒子とを含有
することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料
により達成された。
以下、本発明をより具体的に説明する。
本発明に係る平板状ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.
2〜3.0μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜2.0μmで
ある。
本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、粒子直径/厚さ
(アスペクト比と呼ぶ)の平均値(平均アスペクト比と
呼ぶ)が3以上であり、好ましくは6〜60、より好まし
くは7〜50、特に好ましくは8〜20である。
本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤の平均厚さは0.3μ
m以下が好ましく、より好ましくは0.10μm以下、特に
好ましくは0.01〜0.08μmである。
本発明において、ハロゲン化銀粒子の直径は、ハロゲ
ン化銀粒子の電子顕微鏡写真の観察から粒子の投影面積
に等しい面積を有する円の直径として定義される。
本発明において、ハロゲン化銀粒子の厚さは、平板状
ハロゲン化銀粒子を構成する二つの平行な面の距離のう
ち最少のものと定義される。
平板状ハロゲン化銀粒子の厚さは、ハロゲン化銀粒子
の影の付いた電子顕微鏡写真又はハロゲン化銀乳剤を支
持体に塗布し乾燥したサンプル断層の電子顕微鏡写真か
ら求めることができる。
平均アスペクト比を求めるためには、最低100サンプ
ルの測定を行う。
本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤において、アスペク
ト比が3以上であるハロゲン化銀粒子が全ハロゲン化銀
粒子に占める割合は50%以上であり、好ましくは60%以
上、特に好ましくは70%以上である。
本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は単分散性であるも
のが好ましく用いられ、平均粒径を中心に±20%の粒
径範囲に含まれるハロゲン化銀粒子が50重量%以上のも
のが特に好ましく用いられる。
本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化
銀、沃化銀、塩臭化銀、沃臭化銀等ハロゲン組成は任意
であるが、高感度という点から沃臭化銀が好ましく、沃
度含量が20モル%以下が好ましく、更に15モル%以下が
好ましく、特に10モル%以下が好ましい。本発明の効果
を損なわない範囲で塩化銀を含有してもよい。
又、本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン組
成が粒子内で均一であってもよく、沃化銀が局在したも
のであってもよいが、中心部に局在したものが好ましく
用いられる。
平板状ハロゲン化銀乳剤の製造方法は、特開昭58−11
3926号、同58−113927号、同58−113934号、同62−1855
号、ヨーロッパ特許219,849号、同219,850号等を参考に
することもできる。
又、単分散性の平板状ハロゲン化銀乳剤の製造方法と
して、特開昭61−6643号を参考にすることができる。
高アスペクト比を持つ平板状の沃臭化銀乳剤の製造方
法としては、pBrが2以下に保たれたゼラチン水溶液に
硝酸銀水溶液又は硝酸銀水溶液とハロゲン化物水溶液を
同時に添加して種晶を発生させ、次にダブルジェット法
により成長させることによって得ることができる。
平板状ハロゲン化銀粒子の大きさは、粒子形成時の温
度、銀塩及びハロゲン化物水溶液の添加速度によってコ
ントロールできる。
平板状ハロゲン化銀乳剤の平均沃化銀含有率は、添加
するハロゲン化物水溶液の組成すなわち臭化物と沃化物
の比を変えることによりコントロールすることができ
る。
又、平板状ハロゲン化銀粒子の製造時に、必要に応じ
てアンモニア、チオエーテル、チオ尿素等のハロゲン化
銀溶剤を用いることができる。
本発明においては、少なくとも一つの感色性層が感度
の異なる粒子を含有しているが、これら感度の異なる粒
子は、それぞれ感色性を同じくする別々のハロゲン化銀
乳剤層(例えば高感度乳剤層と低感度乳剤層)中に存在
していてもよいし、一つのハロゲン化銀乳剤層中に混在
していてもよい。減感剤は低感度のハロゲン化銀粒子中
に存在していることが好ましい。
通常、カラーネガフィルムでは、広い露光ラチチュー
ドを得るために、同一感色性層を粒径の大きいハロゲン
化銀粒子を含む高感度乳剤層と、粒径の小さい粒子を含
む低感度乳剤層より構成することにより、減感剤を低感
度のハロゲン化銀粒子中に存在させて低感度粒子の感度
を変えることなく粒径を大きく、即ち高感度粒子の粒径
に近付けることができ、ひいては高感度粒子と同一粒径
にすることも可能である。
又、高感度粒子と低感度粒子を同一層に混在せしめ、
同一感色性層を単一層構成とするに当たっても両粒子の
粒径差が小さいことは有利である。
感色性層が単一層であるとは、乳剤層に含有されるカ
プラーの種類、ハロゲン化銀粒子の粒径、ハロゲン組成
及び晶癖、並びにカラーとハロゲン化銀の比率を同じく
する複数の感色性を同じくする乳剤層が連続層として配
置されている場合をも包含する。
ここに「感色性を同じくする」又は「同一感色性」と
は、例えば青感光性、緑感光性、赤感光性という点で同
じであればよく、分光感度特性が全く同一である必要は
ない。
本発明においては、青感光性層が単一層であることが
好ましく、青感光性及び緑感光性のハロゲン化銀乳剤層
が共に単一層であることが更に好ましく、特に青感光
性、緑感光性及び赤感光性のハロゲン化銀乳剤層の全て
が各々単一層であることが好ましい。
同一感色性層が単層構成の場合は、従来の重層構成に
比較し、感光材料の塗設層 の数が減少され、薄膜化が
可能となる。従って、生産効率、鮮鋭性が改良され、粒
状性をも改良される。膜厚としては乾燥後の膜厚として
20〜3μmが好ましく、特に15〜5μmが好ましい。
露光ラチチュードは有意差ある露光効果が発現する受
光量幅であり、特性曲線におけるハイライトからディー
プシャドウに到る露光域であって、写真化学、393頁
(写真工業出版社、1982年)で定義される方法で決定さ
れる。
すなわち横軸をlogH、縦軸を透過濃度で表した特性曲
線の足の部と肩の部での接線の傾斜が0.2になる2点のl
ogHの差である。
本発明の感光材料は、上記方法によって測定された露
光ラチチュードが3.0以上のものが好ましく、3.0〜8.0
のものが特に好ましい。
単一層であるハロゲン化銀乳剤層の露光ラチチュード
を3.0以上の如く広くする手段としては、感度の異なる
ハロゲン化銀粒子を混合使用する方法を用いることがで
きる。具体的には、例えば粒径の異なるハロゲン化銀粒
子を混合使用する方法、及び減感剤をハロゲン化銀粒子
の少なくとも一部に含有させる方法などが挙げられる。
広い露光ラチチュードを得るために混合使用される粒
径の異なるハロゲン化銀粒子としては、最大平均粒径の
ハロゲン化銀粒子の平均粒径が、最小平均粒径のハロゲ
ン化銀粒子の平均粒径の1.5〜40倍であることが好まし
い。
広い露光ラチチュードを得るために、平均粒径の異な
るハロゲン化銀粒子を混合使用することもできるが、粒
径の小さい低感度ハロゲン化銀粒子の代わりに減感剤を
含有するハロゲン化銀粒子を用いれば、ハロゲン化銀粒
子の感度を変えることなく平均粒径差を小さくすること
ができ、更には平均粒径が等しく、かつ感度の異なるハ
ロゲン化銀粒子の混合使用も可能となる。
即ち、減感剤を含有するハロゲン化銀粒子を用いるこ
とにより、粒子全体の変動係数を小さくしても広い露光
ラチチュードを得ることができる。
従って、同一環境に曝される、これら変動係数の小さ
いハロゲン化銀粒子は、経時変化及び現像処理の変動に
対する写真性能が安定化され好ましい。更に生産技術の
面から見ると、感度の異なるハロゲン化銀粒子の混合系
を同バッチで化学増感することも可能となる。
減感剤としては、金属イオンの他、カブリ防止剤、安
定剤、減感色素等、種々のものが使用できる。
本発明においては、金属イオンドーピング法が好まし
い。ドーピングに用いる金属イオンとしては、元素周期
律表におけるIb族,IIb族,IIIa族,IIIb族,IVb族,Va族,VI
II族の金属イオンが挙げられる。好ましい金属イオンと
しては、Au,Zn,Cd,Tl,Sc,Y,Bi,Fe,Ru,Os,Rh,Ir,Pd,Pr,S
m,Ybの金属イオンが挙げられる。特に好ましくは、Rh,R
u,Os,Irである。これらの金属イオンは例えばハロゲノ
錯塩等として用いることができ、又ドーピング中のAgX
懸濁系のpHは5以下であることが好ましい。
又、これら金属イオンドーピング量は金属イオンの種
類、ハロゲン化銀粒子の粒径、金属イオンのドーピング
位置、目的とする感度等により種々異なるが、AgX1モル
に対して10-17〜10-2モルが好ましく、更に10-12〜10-3
モルが好ましく、特に10-9〜10-4モルが好ましい。
更に金属イオンの種類、ドーピング位置及びドーピン
グ量を選ぶことによりハロゲン化銀粒子に対して種々の
異なる感度資質を与えることができる。
ドーピング量が10-2モル/AgXモル以下では粒子の生長
に大きな影響を与えることが少ないので、同一の粒子生
長条件、ひいては同バッチの生長としても粒径分布の小
さいハロゲン化銀粒子を調製することができる。
ドーピング条件を異にしたハロゲン化銀粒子を実用に
供する条件に整えた後、これらを所定量比で混合し同一
バッチに整え、化学増感をかけることも可能である。各
ハロゲン化銀粒子は、その資質に基づいて増感効果を受
容し、感度差、混在比によって広い露光ラチチュードを
有する乳剤が得られる。
前記カブリ防止剤あるいは安定剤としては、アゾール
類(例えばベンズチアゾリウム塩、インダゾール類、ト
リアゾール類、ベンズトリアゾール類、ベンズイミダゾ
ール類など) ヘテロ環メルカプト化合物(例えばメルカプトテトラゾ
ール類、メルカプトチアゾール類、メルカプトチアジア
ゾール類、メルカプトベンズチアゾール類、メルカプト
ベンズイミダゾール類、メルカプトピリミジン類など) アザインデン類(例えばテトラアザインデン類、ペンタ
アザインデン類など) 核酸分解物(例えばアデニン、グアニンなど)、ベンゼ
ンチオスルホン酸類、チオケト化合物等が挙げられる。
又、減感色素としては、シアニン色素、メロシアニン
色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロ
ポーラシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素
及びヘミオキソノール色素が挙げられる。
減感剤の存在する位置としては、感光材料の保存性、
塗布液の停滞安定性等の点から、ハロゲン化銀粒子の内
部に混入されていることが好ましく、その分布は均一で
あっても、粒子中心部又は中間位置等に局在していて
も、粒子中心部から外側へ向けて徐々に減少していても
よい。
生産効率の観点からは、粒子中心部に局在している場
合が好ましく、変動係数の小さい種粒子を用いる方式を
用いれば、粒子成長以降の工程を同一バッチで進めるこ
とができる。
第3図に示すように、従来例では高感度乳剤と低感度
乳剤は、その粒径が大きく異なっており、その粒径の違
いによって感度を異ならしめ、諧調を形成していたのに
対し、本発明は平板状ハロゲン化銀乳剤を使用し、減感
剤を含有させたものと、そうでないものを用い、高感度
と低感度の乳剤を分けて、諧調を形成しているというも
のである。
本発明のハロゲン化銀粒子群は感度の異なる粒子より
なっているが、最高感度ハロゲン化銀乳剤と最低感度ハ
ロゲン化銀乳剤の感度差としては、ΔlogHが0.1以上で
あることが好ましい。
本発明の感光材料は、少なくとも一つの感色性層(例
えば青感感光性層)が減感剤含有AgX粒子を含有してい
ることが望ましい。好ましくは青感光性層が、更に好ま
しくは青感光性層及び緑感光性層が、最も好ましくは全
感色性層が減感剤含有AgX粒子を含有している場合であ
る。
又、各ハロゲン化銀乳剤層に含まれるハロゲン化銀粒
子全体として粒径の標準偏差(S)と平均粒径()と
の比S/で定義される変動係数が0.4以下が好ましく、
0.33以下がより好ましく、0.25以下が更に好ましく、0.
20以下が特に好ましい。
平均粒径()とは、粒径(立方体のハロゲン化銀粒
子の場合は、その一辺の長さ、又、立方体以外の形状の
粒子の場合は、同一体積を有する立方体に換算したとき
の一辺の長さ)riの粒子の数がniであるとき下記の式に
よって定義されたものである。
粒径分布の関係は「写真におけるセンシトメトリー分
布と粒度分布との間の経験的関係」ザ・フォトグラフィ
ックジャーナル,LXXIX巻(1949年)330〜338頁のトリベ
ルとスミスの論文に記載される方法で、これを決めるこ
とができる。
本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤は、常法
により化学増感することができ、増感色素を用いて所望
の波長域に光学的に増感できる。
ハロゲン化銀乳剤には、カブリ防止剤、安定剤等を加
えることができる。該乳剤のバインダーとしては、ゼラ
チンを用いるのが有利である。
乳剤層、その他の親水性コロイド層は硬膜することが
でき、又、可塑剤、水不溶性又は難溶性合成ポリマーの
分散物(ラテックス)を含有させることができる。
カラー写真用感光材料の乳剤層には、カプラーが用い
られる。
更に色補正の効果を有しているカラードカプラー、競
合カプラー及び現像主薬の酸化体とのカップリングによ
って現像剤、ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブ
リ防止剤、化学増感剤、分光増感剤及び減感剤のような
写真的に有用なフラグメントを放出する化合物を用いる
ことができる。
感光材料には、フィルター層、ハレーション防止層、
イラジェーション防止層等の補助層を設けることができ
る。これらの層中及び/又は乳剤層中には現像処理中に
感光材料から流出するかもしくは漂白される染料が含有
させられてもよい。
感光材料には、ホルマリンスカベンジャー、蛍光増白
剤、マット剤、滑剤、画像安定剤、界面活性剤、色カブ
リ防止剤、現像促進剤、現像遅延剤や漂白促進剤等を添
加できる。
支持体としては、ポリエチレン等をラミネートした
紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バライタ
紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
本発明の感光材料はネガ型感光材料として特に有用で
ある。
本発明の感光材料を用いて色素画像を得るには露光
後、通常知られているカラー写真処理を行うことができ
る。
〔実施例〕
次に実施例によって本発明を具体的に説明する。
実施例に先立って、実施例で用いるハロゲン化銀乳剤
を製造した。
種乳剤の調製 ゼラチン水溶液を投入してある反応釜に、反応釜中の
pAg及びpHをコントロールしながら、硝酸銀水溶液、沃
化カリウム水溶液及び臭化カリウム水溶液を添加時間を
制御しながら同時に添加した後、pH凝固性ゼラチンを用
いて沈澱脱塩を行いゼラチンを加えて種乳剤を調製し
た。
得られた乳剤をNE−1という。
又、反応釜に、K3RhCl6を添加する他は、上記と同様
に行い種乳剤NE−2を調製した。
乳剤及びその内容を表−1に示す。
上記種乳剤とゼラチン水溶液を投入してある反応釜
に、反応釜中のpAg及びpHをコントロールしながら、ア
ンモニア性硝酸銀水溶液、沃化カリウム水溶液及び臭化
カリウム水溶液とを粒子成長時の表面積に比例して添加
し、かつ適切な粒子径において、臭化カリウム水溶液に
変え、引き続き添加した。種乳剤と同様に、沈澱脱塩を
行いゼラチンを加えて再分散し、pAg7.8,pH6.0の乳剤を
得た。
こうして粒子内部が、沃度含有率の高い沃臭化銀乳剤
EM−1〜EM−3(比較)を調製した。
平均アスペクト比は1.20であった。
(本発明の乳剤の作製) 60℃で激しく撹拌された臭化カリウムを含むゼラチン
水溶液及び上記種乳剤を投入してある反応釜に硝酸銀水
溶液と臭化カリウムと沃化カリウムの混合水溶液を、電
位をpAg8.1に保ちながらダブルジェット法で25分間で添
加し成長させた。(EM−4,5,6) 得られた乳剤を常法により脱塩水洗した。
この乳剤は、平均粒径0.82μm、平均厚さ0.15μm、
平均アスペクト比5.47、平均臭化銀含有率5mol%であっ
た。
同様の操作で温度と添加速度を調整して、平均粒径0.
31μm、平均厚さ0.096μm、平均アスペクト比3.23、
平均沃化銀含有率5mol%の乳剤を得た。(EM−7) 表−2に乳剤及びその内容を示す。
(実施例1) Em−1〜Em−7をチオ硫酸ナトリウム、塩化金酸及び
増感色素III,IVにより最適に増感した後、4−ヒドロキ
シ−6−メチル−1,3,3a,7ーテトラザインデン及び1−
フェニル−5−メルカプトテトラゾールで安定化した。
AgX1モル当たり7モルのマゼンタカプラー(M−1)、
0.7モルのカラードマゼンタカプラー(CM−1)及び0.5
モルのDIR化合物(D−1)を同時にジ−t−ノニルフ
タレートに溶解したものをゼラチン水溶液に分散させ、
表−3に示す乳剤に添加し、塗布液を調製した。
下引加工したセルロースアセテート支持体上に、上記
塗布液を塗布量が金属銀として1.50g/m2、ゼラチンにつ
いて1.50g/m2となるように塗布し、更にその上に0.15g/
m2の黄色コロイド銀、0.20gの汚染防止剤(AS−1)を
溶解した0.11g/m2のジブチルフタレート分散物及び1.5g
/m2のゼラチンを含有するイエローフィルター層を塗布
した。
尚、上記各層には硬膜剤H−1を、それぞれゼラチン
1g当り30mg添加した。
各試料は常法に従いウェッジ露光し、下記処理工程で
処理した。
処理工程(38℃) 発色現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安 定 化 1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成を下記に示
す。発色現像液 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒド
ロキシルエチル)アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5 g 臭化カリウム 1.3 g ニトリロ三酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1とする(pH=10.02)漂白液 エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1とし、アンモニア水を用いてpH6.0に
調整する。定着液 チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸アンモニウム 8.6g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH6.0に調整す
る。安定化液 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ml 水を加えて1とする。
試料を2分割し、一部を冷蔵保存(5℃)し、他の一
部を40℃、相対湿度80℃の強制劣化条件で14日間保存
し、その後上記同様にウェッジ露光した後、上記処理工
程で処理し、試料の経時保存における階調保存性(後述
する)を評価した。
又、試料を2分割し、上記同様にウェッジ露光した
後、上記処理工程の発色現像液のpHを9.8とする他は同
様にして処理し、処理の変動における階調保存性を評価
した。
〈階調保存性〉 階調保存性の評価法について図を用いて説明する。
第1図に基準となる特性曲線(破線)と評価対象とな
る特性曲線(実線)を示す。又、第1図における最小濃
度+0.1の濃度を与える露光添加らΔlogHが3.0増加する
露光点の間の各露光点(各露光点間のΔlogH=0.15)の
ポイントガンマ値を第2図に示す。
第2図より、基準となる特性曲線と評価対象となる特
性曲線の各露光点におけるポイントガンマのさの絶対値
Δγを求める。Δγの平均値を1000倍した値(ΔΓ)及
びΔγの標準偏差σを求め、σの1000倍値(Σ)で階調
保存性を表した。
即ち、ΔΓの値が大きいほど、基準となる特性曲線と
評価対象となる特性曲線のポイントガンマの差が大き
く、Σの値が大きい程、階調の変化が一様でなうことを
示し、階調保存性が悪いことになる。
表−3に相対感度、経時保存における階調保存性及び
処理変動における階調保存性の結果を示す。試料内容を
併記する。なお、相対感度はカブリ濃度+0.3の濃度を
与える露光量の逆数であり、試料101を100としたときの
相対値で表す。
表−3から明らかなように、本発明の試料104,105は
高感度であり、かつ経時保存及び処理変動に対して特性
曲線のハイライト部からシャドウ部まで階調の変位が少
なく、調子再現性に優れていることがわかる。
詳しく結果を検討すると、平板状粒子で粒径の異なる
乳剤を用いた試料103は、感度の点では満足できるが、
経時保存及び処理の変動に対する階調の劣化が著しく大
きい。
ところが、平板状粒子で粒子内でRhイオンをドープし
て感度を異ならしめた乳剤を用いた本発明の試料104,10
5は、感度も充分満足でき更に階調の保存性が著しく改
良されている。この改良の効果は、アスペクト比の小さ
い比較乳剤(EM−1〜3)での効果(試料101と102の比
較)より大きく、予想外のことであった。
なお、各試料は露光ラチチュードがΔlogHで約3.4で
あり、広い露光ラチチュードを有していた。試料101〜1
04から粒径の小さい方の乳剤あるいはRhイオンをドープ
した乳剤を除き、等モル残りの乳剤に置き換えた試料
は、露光ラチチュードが約2.6であり、露光ラチチュー
ドが狭いという重大な欠陥を有する。
又、試料105に含まれる乳剤は、乳剤が混合しておら
ず乳剤の作製において物理熟成(粒子形成)及び化学増
感が各1回の工程で作製されているため生産効率が高く
好ましい。
(実施例2) 試料201(比較)の作製 下引加工したセルロースアセテート支持体上に、下記
組成からなる重層構成の多層カラー感光材料201を作成
した。
塗布量はハロゲン化銀及びコロイド銀については銀に
換算してg/m2単位で表した量を、又、添加剤及びゼラチ
ンについてはg/m2単位で表した量を、又、増感色素、カ
プラー及びDIR化合物については同一層内のハロゲン化
銀1モル当たりのモル数で示した。尚、各感色性乳剤層
に含まれる乳剤はチオ硫酸ナトリウム及び塩化金酸によ
り最適に増感を施した。
各層には上記の成分の他に界面活性剤を塗布助剤とし
て添加した。
以下、上記組成の各層を上記したHC,IL−1,R−1,R−
2,IL−2,G−1,G−2,YC,B−1,B−2,Pro−1,Pro−2の略
号をもって示すものとする。
次に試料202〜206を作製した。
試料202,203は、試料201のB−1,G−1,R−1に含まれ
る乳剤を表−4に示すものに代える他は同様にして作製
した。
試料204は、試料201においてG−2を除き、G−1に
含まれる乳剤をEM−4とEM−5の等モルの混合物に代
え、G−1に含まれる乳剤、ゼラチン及びTCPの使用量
を30%増量し、更にB−2を除き、B−1に含まれる乳
剤をEM−4とEM−5の等モルの混合物に代え、更にB−
1に含まれる乳剤、ゼラチン及びTCPの使用量を15%増
量する他は、同様に作製した。(B−1,G−1の増感色
素、カプラー、DIR化合物のハロゲン化銀1モル当たり
の添加量は試料201と同じ) 試料205は、試料204においてR−2を除き、R−1に
含まれる乳剤をEM−4とEM−5の等モルの混合物に代
え、更にR−1に含まれる乳剤、ゼラチン及びDOPの使
用量は25%増量する他は、同様に作製した。(R−1の
増感色素、カプラー、DIR化合物のハロゲン化銀1モル
当たりの添加利用は試料204と同じ) 試料206は、試料205に含まれる乳剤をEM−6に代える
他は、同様に作製した。
このようにして作製した試料及びその内容を表−4に
示す。
このようにして得られた試料201〜206を実施例1と同
様にウェッジ露光し処理した。
実施例1と同様にして、経時保存における階調保存性
及び処理変動における階調保存性を評価した。表−5に
緑色性層の結果を示す。
表−5から明らかなように、実施例1と同様に本発明
の試料は高感度であり、経時保存及び処理変動に対して
特性曲線のハイライト部からシャドウ部まで階調の変位
が少なく、調子再現性に優れていることがわかる。
本発明の試料で比較すると、青感色性層及び緑感色性
層を単一層構成とした試料204は、更に高感度であり、
かつ、階調保存性に対する改良効果が大きく好ましく、
全感色性層を単一層構成とした試料205,206は特に改良
効果が大きく、好ましいことがわかる。
なお、全試料とも、露光アチチュードはΔlogHで約3.
8位であり、充分広い露光ラチチュードを有しているこ
とがわかった。
又、本発明の試料203〜205に含まれるEM−5の代わり
に、EM−5に含まれるRhイオンの代わりにRuイオン、Os
イオン、Rdイオンを、それぞれドープした乳剤を用いた
試料も本発明の効果が得られた。又、試料206に含まれ
るEM−6に含まれるRhイオンの代わりに、上記のイオン
を、それぞれドープした乳剤を用いた試料も、本発明の
効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は基準(破線)及び評価対象(実線)の写真感光
材料の特性曲線を示す図であり、第2図は基準(破線)
及び評価対象(実線)の写真感光材料のポイントガンマ
を示す図である。 第3図は本発明のハロゲン化銀乳剤と従来のハロゲン化
銀との本質的差異を示すための模式図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に青感色性、緑感色性及び赤感色
    性の各ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一つを有するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料において、上記感色性層
    の少なくとも一つに含まれる全ハロゲン化銀粒子の投影
    面積の50%以上がアスペクト比3以上の平板状ハロゲン
    化銀粒子群であり、該平板状ハロゲン化銀粒子群は減感
    剤を含有する平板状ハロゲン化銀粒子と減感剤を含有し
    ない平板状ハロゲン化銀粒子とを含有することを特徴と
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料。
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