JP2516767B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、更に詳し
くは、撮影用高感度ネガ感光材料に適する改良された感
光性沃臭化銀粒子を有するハロゲン化銀写真感光材料に
関する。
[発明の背景] 近年、写真用のハロゲン化銀乳剤に対して、高感度、
優れた粒状性、高鮮鋭性、低いかぶり濃度等の写真性能
の高水準の要求が生じている。
これらの要請に対して、高感度乳剤として、沃素を0
〜10モル%を含む沃臭化銀乳剤が知られており、その調
製方法としては、アンモニア法等のpH条件、pAg条件を
制御する方法、混合法としてはシングルジェット法、ダ
ブルジェット法等が知られている。
これらの公知技術を基盤にして、更に高感度化、粒状
性の改良、高鮮鋭性および低かぶりを達成する目的のた
めに、晶癖、粒度分布はもとより、個々のハロゲン化銀
粒子内の沃素の濃度分布まで制御された乳剤が研究され
てきた。
上述の写真諸性能を達成するための最も正統な方法
は、ハロゲン化銀の量子効率を向上させることであり、
例えば写真の進歩に関する1980年東京シンポジュームの
予稿集“インターラクションズ・ビトウィーン・ライト
・アンド・マテリアルズ"91頁に記載の研究によれば、
粒度分布を狭くして、単分散乳剤をつくることが量子効
率を向上させるのに有効であることが予言されている。
更に加えて、化学増感工程に於いて、低かぶりを保った
まま効率よく高感度を達成するためにも単分散乳剤が有
利であろうという推論も理にかなったものと考えられ
る。
工業的に単分散乳剤をつくるためには、特開昭54−48
521号に記載されているように、厳密なpAgおよびpHの制
御のもとに、理論上求められた銀イオンおよびハロゲン
イオンの反応系への供給速度の制御および十分な撹拌条
件が必要とされる。これらの条件下で製造されるハロゲ
ン化銀乳剤は、(100)面、(111)面、(110)面、(2
21)面等を様々の割合で有している所謂正常晶粒子から
なり、高感度化し得ることが知られている。
一方、従来から、高感度ハロゲン化銀乳剤として、多
分散の双晶粒子からなる沃臭化銀乳剤が知られている。
また、特開昭58−113927号その他には、平板状双晶粒
子を含む沃臭化銀乳剤により色素増感における感度増
大、感度−粒状度関係等を改良する技術が開示されてい
る。
一方、内部核の外側に複数の外殻(シェル)をかけた
積層タイプのハロゲン化銀粒子によって現像活性を高め
たり、高感度化を計るなどの技術が特開昭53−22408
号、特公昭43−13162号、J.Photo.Sci.,24,198(1976)
等に記載されている。
また、ハロゲン化銀粒子の内部に、沃素含量の高い層
を設け、粒子表面を沃素含量の低い層で被覆した粒子に
よって高感度化を計る技術が、特開昭60−143331号等に
記載されている。
更に、ハロゲン化銀粒子の最外層としてハロゲン置換
によって被覆層を設けた粒子は、西独特許2,932,650
号、特開昭51−2417号、同51−17436号、同52−11927号
等に記載されているが、定着速度を速めることはある
が、逆に現像抑制を引き起こし、十分な感度が得られな
い点などにより、ネガ型乳剤としては実用しうるもので
はない。
他方、特開昭58−181037号、同60−35726号、同59−1
16647号等にも、上記した如く内部核上に外殻を有し、
かつ各層の沃素含有量を種々考慮したハロゲン化銀粒子
が示されている。
これら各種技術の進歩により、近年、ISO表示感度で1
600を超えるカラー感光材料が出現するに至った。しか
し、これらの感光材料は高感度になるにつれ、粒状性お
よび鮮鋭性が劣化するのが常であり、従来の感光材料に
比較して画質が不十分であり、消費者にとって鑑賞用と
してははなはだ不満なものであるのが現状であり、粒状
性および鮮鋭性の優れた高感度ネガ型感光材料が望まれ
ている。
そして天体写真、室内写真、スポーツ写真等において
は更に高い感度を持つネガ型感光材料が要求されてい
る。
[発明の目的] 本発明の目的は、色素により分光増感した分光域にお
いて高感度で感度−かぶり関係に優れ、かつ粒状性に優
れたネガ型ハロゲン化銀写真感光材料を提供することで
ある。
本発明の他の目的は、多層カラー感光材料に適用でき
る高感度化の技術であって、層構成に関する技術と組合
せて更に高感度化しうる技術を提供することである。
[発明の構成] 上記目的を達成する本発明のハロゲン化銀写真感光材
料は、少なくとも1つの感光性ハロゲン化銀乳剤層がそ
れぞれ実質的に臭化銀又は沃臭化銀からなる内部核及び
少なくとも1つの殻よりなる感光性ハロゲン化銀粒子で
あって、該内部核及び該殻の少なくとも1つ(最外殻を
除く)が最外殻よりも沃化銀含有率が6モル%以上大き
くかつ銀イオン濃度1.3規定以下の銀イオン溶液を用い
て形成された内部核又は殻であり、且つ該銀イオン濃度
は該内部核又は殻を形成する間中1.3規定以下であり、
更に該最外殻の沃化銀含有率が0.01モル%以上である感
光性ハロゲン化銀粒子を含むことを特徴とする。
以下、本発明について詳述する。
本発明に係るハロゲン化銀粒子のハロゲン化銀組成に
於いて、上述した「実質的に‥‥‥からなる」とは、本
発明の効果を阻害しない範囲で臭化銀または沃臭化銀以
外のハロゲン化銀、例えば塩化銀を含有してもよいこと
を意味し、具体的には、塩化銀の場合、その比率は20モ
ル%以下であることが望ましい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子に於いて、沃素組成の
最大値を持つ殻又は内部核(以下、高沃度殻という)の
沃素含有率は感度および鮮鋭性の点から6〜40モル%が
好ましく、10〜40モル%が更に好ましい。
ここで、高沃度殻の沃素含有率(モル%)をIh、最外
殻の沃素含有率をIlとしたとき、ΔI=Ih−Il≧6モル
%であるが、ΔI≧10モル%とするのが更に好ましい。
また、Il≧0.01モル%であるが、Il≧0.05モル%が好
ましく、Il≧0.3モル%とするのが更に好ましい。
本発明において、高沃度殻を形成する際、ハロゲン化
銀粒子成長中の溶液に、銀イオン溶液を添加するが、こ
の銀イオン溶液の銀イオン濃度は、1.3規定以下でなけ
ればならない。好ましくは0.01〜1.3規定であり、0.1〜
1.3規定がより好ましい。
また、最外殻の容積は粒子全体の4〜70%がよく、10
〜50%が更に好ましい。高沃度殻の容積は、粒子全体の
2%以上90%以下とするのが好ましく、10〜50%が更に
好ましい。
また粒子全体における沃素含有率は1〜20モル%がよ
く、好ましくは1〜15モル%、更には2〜12モル%とす
るのが望ましい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子を含む乳剤は多分散、
単分散の何れでもよいが、単分散乳剤の方が、感度、鮮
鋭性、かぶり−感度関係に優れる。
粒径分布の変動係数は20%以下の単分散乳剤とするの
がよく、更には同変動係数を15%以下とするのがよい。
この変動係数は、 として定義され、単分散性を示す尺度である。
ハロゲン化銀粒子の粒径(ハロゲン化銀粒子と同体積
の立方体の一辺の長さと定義する。)は、0.1〜3.0μm
とするのがよい。また、その形状は、8面体、立方体、
球形、平板、14面体、12面体、24面体等のいずれもよい
が、8面体が好ましい。
粒子形成後の形状は、上述の通りであるが、粒子形成
途中に於ける各層形成後の形状も粒子形成後と同一とす
るのが好ましく、更には、粒子形成途中の全域に亘りこ
の形状を同一にする(以後、この現象を粒子の晶癖の履
歴を同一にすると呼ぶ)のが好ましい。つまり、晶癖の
履歴を同一にすることにより、シェリングの均一性が改
良され、更にはシェルの厚さの小さい面から既に結晶化
している高沃度殻の沃臭化銀が再び反応溶液中に溶解
し、再びシェル中に結晶化する(以後、この現象をリク
リスタリゼーションと呼ぶ)現象が低下し、高沃度殻と
最外殻のI組成の差の減少を防止できる。例えば、8面
体は8面体となる成長条件の範囲が広く、沃素組成の変
化に対するこの条件の変化を見つけるのも容易であり、
また、物理熟成抑制剤の使用はこの成長条件の範囲を更
に広げるものである。
本発明のハロゲン化銀リクリスタリゼーションの程度
を調べる方法としては特開昭60−143331号に示されてい
る様にX線回析分析を利用することができる。
本発明のハロゲン化銀粒子の構成について更に述べる
と、高沃度殻は内部核自体でもよいし、最外殻以外の殻
であってもよい。内部核と高沃度殻、高沃度殻と最外殻
は各々隣接していてもよいし、各々の殻の間または核と
核の間に任意の組成を有する少なくとも1層の別の殻を
有してもよい(これを任意殻と称する)。
これら任意殻は、均一組成の単一殻であってもよい
し、均一組成の複数殻からなる、ステップ状に組成の変
化する殻群であってもよいし、あるいは任意殻の中にお
いて連続的に組成の変化するような連続殻であってもさ
しつかえないし、これらの組合せでもよい。また、高沃
度殻は複数あってもよい。
次に、本発明によるハロゲン化銀粒子の構成例を説明
する。沃素含有量はIで示した。
粒子1 内部核(高沃度殻)および外殻の2層構造 粒子2 内部核、高沃度殻及び最外殻の3層構造 粒子3 内部核と高沃度殻の間に任意の第4殻および第5殻、
ならびに最外殻と高沃度殻の間に1層の任意殻を有する
6層構造 本発明のハロゲン化銀粒子の内部核は、ペ・グラフキ
ッド(P.Glafkides)著 シミエ・フィジク・フォトグ
ラフィック(Chimie et Physique,Photohraphique)
(ポル・モンテル(Paul Montel)社刊、1967年)、ジ
ー・エフ・ダンフィン(G.F.Duffin)著フォトグラフィ
ック・イマルジョン・ケミストリ(Photographic Emuls
ion Chimistry)(ザ・フォーカル・プレス(The Focal
Press)刊、1966年)、ヴィ・エル・ゼリクマン(V.L.
Zelikman)ほか著メイキング・アンド・コーティング・
フォトグラフィック・イマルジョン(Making and Coati
ng Photographic Emulsion)(ザ・フォーカル・プレス
(The Focal Press)刊、1964年)などに記載された方
法を用いて調製することができる。すなわち、酸性法、
中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、また可溶性
銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては片側
混合法、同時混合法、それらの組合せなどのいずれを用
いてもよい。
粒子を銀イオン過剰の下において形成させる方法(い
わゆる逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の
一つの形式としてハロゲン化銀の生成される液相中のpA
gを一定に保つ方法、すなわちいわゆるコントロールド
・ダブルジェット法を用いることもできる。この方法に
よると結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲ
ン化銀乳剤が得られる。
別々に形成した2種以上のハロゲン化銀乳剤を混合し
て用いてもよいが、ダブルジェット法もしくはコントロ
ールド・ダブルジェット法を用いるのが好ましい。
内部核を調製するときのpAgとしては、反応温度、ハ
ロゲン化銀溶剤の種類によって変化するが、好ましくは
2〜11である。また、ハロゲン化銀溶剤を用いると粒子
形成時間を短時間に行いうるので好ましい。例えばアン
モニア、チオエーテルなど一般によく知られたハロゲン
化銀溶剤を用いることができる。
また、粒子サイズを均一にするには、英国特許1,535,
016号、特公昭48−36890号および同52−16364号に記載
されているように、硝酸銀やハロゲン化物アルカリ水溶
液の添加速度を粒子成長速度に応じて変化させる方法
や、米国特許4,242,445号および特開昭55−158124号に
記載されているように水溶液濃度を変化させる方法を用
いて臨界飽和度を超えない範囲において早く成長させる
ことが好ましい。これらの方法によれば、再核発生を起
こさず、各ハロゲン化銀粒子が均一に被覆されていく。
また、特開昭60−222843号に記載されているように物理
熟成抑制剤を利用してもよい。
これらの方法は高沃度殻、任意殻、最外殻を導入する
場合にも好ましく用いられ、高沃度殻導入の際には、特
に好ましい。
高沃度殻は、形成した内部殻あるいは任意殻を付与し
た内部殻に脱塩工程を必要により施した後に通常のハロ
ゲン化銀を被覆する方法などによって設けることができ
る。
高沃度殻成長中に、成長中の粒子における臨界成長速
度を超えない範囲において大きい速度で沃化物の水溶液
または、微小な粒子サイズの沃化銀核含有溶液を添加し
てもよい。沃化銀核の結晶サイズは全て、その核を基に
新たな粒子成長が生じない程度の微小なサイズでなけれ
ばならない。
また、内部核上にハロゲン化銀を新たに被覆する方法
としては、例えば、ハロゲン化物水溶液と硝酸銀水溶液
とを同時に添加すること、つまり同時混合法、コントロ
ールド・ダブルジェット法によって行うことができる。
詳しくは、特開昭53−22406号、同58−14829号、特公昭
43−13162号、ジャーナル・オブ・フォトグラフィック
・サイエンス(J.Photo.Sci.)、24,198(1976)などに
記載された方法によって行うことができる。
高沃度殻を形成するときのpAgとしては、反応温度、
ハロゲン化銀溶剤の種類・量によって変化するのが好ま
しい。溶媒としてアンモニアを用いる場合は7〜11が好
ましい。
高沃度殻を形成する方法としては、同時混合法、また
はコントロールド・ダブルジェット法がより好ましい。
本発明のハロゲン化銀粒子の最外殻は、必要に応じて
単一または複数の任意殻を高沃度殻の上に有した高沃度
殻、内部殻を含む粒子の外側に、更に高沃度殻のハロゲ
ン組成とは異なったハロゲン組成のハロゲン化銀を同時
混合法またはコントロールド・ダブルジェット法によっ
て被覆する方法などによって設けることができる。
これらの方法については、前述の高沃度殻を設ける方
法が同様に用いられる。
上記任意殻については前述の高沃度殻を設ける方法が
同様に用いられる。高沃度殻、最外殻および各位置にお
ける任意殻において、隣接する殻を設ける際に途中で必
要に応じて常法に従って脱塩工程を行ってもよいし、脱
塩工程を行わずに連続して殻の形成を行ってもよい。
本発明のハロゲン化銀粒子の各被覆殻の沃素含有量に
ついては、例えば、J.I.ゴールドシュタイン(Goldstei
n)、D.B.ウイリアムズ(Williams)「TEM/ATEMにおけ
るX線分析」スキャンニング・エレクトロン・マイクロ
スコピイ(1977)、第1巻(IITリサーチ・インステイ
チュート第651頁(1977年3月)に記載された方法によ
って求めることもできる。
本発明の最外殻形成後の最終生成物としてのハロゲン
化銀粒子は、調製時に生ずる過剰ハロゲン化合物あるい
は副生する又は不要となった硝酸塩、アンモニア等の塩
類、化合物類は該粒子の分散媒から除去されてもよい。
除去の方法は一般乳剤において常用されるヌーデル水洗
法、透析法あるいは、無機塩類、アニオン性界面活性
剤、アニオン性ポリマー(たとえばポリスチレンスルホ
ン酸)、あるいはゼラチン誘導体(例えばアシル化ゼラ
チン、カルバモイル化ゼラチンなど)を利用した沈降
法、凝析沈殿(フロキュレーション)法等を適宜用いる
ことができる。
本発明のコア/シェル型ハロゲン化銀粒子は常法によ
り化学増感することができ、増感色素を用いて、所望の
波長域に光学的に増感できる。
ハロゲン化銀乳剤には、かぶり防止剤、安定剤等を加
えることができる。該乳剤のバインダーとしては、ゼラ
チンを用いるのが有利である。
乳剤層、その他の親水性コロイド層は、硬膜すること
ができ、又、可塑剤、水不溶性又は難溶性合成ポリマー
の分散物(ラテックス)を含有させることができる。
本発明は支持体上に少なくとも2つの異なる分光感度
を有する多層多色写真材料にも適用できる。多層式カラ
ー写真感光材料は、通常支持体上に赤感性乳剤層、緑感
性乳剤層、および青感性乳剤層を各々少なくとも一つ有
する。これらの層の順序は必要に応じて任意に選べる。
赤感性乳剤層にシアン形成カラーを、緑感性乳剤層にマ
ゼンタ形成カプラーを、青感性乳剤層にイエロー形成カ
プラーをそれぞれ含むのが通常であるが、場合により異
なる組合せをとることもできる。また、同一感色性層と
して機能する感光性ハロゲン化銀乳剤層は感度の異なる
2以上の層に分離されてもよい。このような場合、本発
明に係るコア/シェル型ハロゲン化銀粒子は、少なくと
も1つの高感度乳剤層に含有されることが極めて重要で
ある。
本発明を多層式カラー写真感光材料に適用する場合の
好ましい態様は、同一感色性層として機能する感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層が高感度層と低感度層からなり、本発
明のコア/シェル型沃臭化銀粒子を含有する層が少なく
とも高感度青感性乳剤層および/または高感度緑感性乳
剤層および/または高感度赤感性乳剤層であることであ
り、特に好ましくは、緑感性および/または赤感性乳剤
層であることである。
前記高感度乳剤層と低感度乳剤層は実質的に同一の感
色性を有しており、かつ発色現像処理後においては前記
2つの乳剤層は実質的に同一の色相を有する発色色素を
形成し得る写真用耐拡散性カプラーを含有することが好
ましい。
本発明を多層式カラー写真感光材料に適用する場合、
青感性乳剤層の低感度層と高感度層との間に、少なくと
も各1層の赤感性および緑感性の乳剤層が設けられ、該
赤感性乳剤層よりも緑感性乳剤層の方が支持体から遠い
側に位置する層構成とすることが特に好ましい。このよ
うに構成することによって、視感度に大きな影響を与え
る緑感性乳剤層が、これよりも上層に位置する層に含ま
れるハロゲン化銀粒子による光散乱の影響を少なくする
ことが可能である。
この層構成において、緑感性および赤感性の乳剤層は
各々2以上の層に分離塗設されていてもよいし、青感性
の高および低感度乳剤層も各々2以上の層に分離塗設さ
れていてもよい。このように分離塗設された感色性が同
一の乳剤層は、必ずしも隣接した位置関係になくてもよ
い。また、このように分離塗設する場合の各感光性乳剤
層は感色性が同一の乳剤層間において感度が異なってい
てもよい。即ち、高感度青感性乳剤層、緑感性および赤
感性乳剤層の少なくとも1つの層について2以上に分離
塗設する場合、例えば、高感度層と中感度層とに分けて
もよい。
低感度青感性乳剤層よりも支持体に近い側に、例えば
低感度赤感性乳剤層および低感度緑感性乳剤層を設けて
もよい。この場合、赤感性および緑感性乳剤層は各々低
感度層とされることが好ましい。前記低感度の赤感性お
よび緑感性乳剤層を設ける場合、該緑感性乳剤層の方が
赤感性乳剤層よりも支持体から遠い方に位置した方がよ
い。かかる低感度の赤感性および緑感性乳剤層は各々2
以上の層に分離塗設されていてもよく、また、この場
合、感色性が同一の乳剤層間において感度を異らせても
よい。即ち、該低感度の赤感性および緑感性乳剤層の少
なくとも1つを2層以上に分離塗設する場合、例えば、
中感度層と低感度層とに分けてもよい。これらの分離さ
れた層は感色性が同一の乳剤層間で隣接する必要はな
い。
このような層構成においても、本発明のハロゲン化銀
粒子を含有する乳剤層は、少なくとも高感度乳剤層に適
用することが有利であり、また少なくとも緑感性乳剤層
および/または赤感性乳剤層に適用することが有利であ
る。
このような層構成を有する多層色カラー写真感光材料
において、各感光性乳剤層間に非感光性中間層を設けて
もよく、特に、感色性の異なる感光性乳剤層が隣接する
場合には非感光性中間層を設けることが好ましい。ま
た、隣接する感光性乳剤層が高感度層同志である場合
も、非感光性中間層を設けることが好ましい。このよう
な非感光性中間層にスカベンジャー物質を含有せしめる
こともできる。
このような層構成においては必要ではないが、イエロ
ーフィルター層を設けることを妨げない。その場合、青
感性の高感度および/または低感度乳剤層の真下に設け
る方が好ましいが、より好ましくは、低感度青感性乳剤
層よりも支持体に近い側に位置させることである。
上記好ましい層構成における感光性乳剤層の層構成の
具体例を以下に挙げる。なお、支持体に近い側が先に挙
げられる。
(1)支持体、各低感度の赤感性、緑感性および青感性
乳剤層、各高感度の赤感性、緑感性および青感性乳剤
層。
(2)前記(1)の層構成であって、高感度赤感性乳剤
層と高感度緑感性乳剤層との間に、中感度緑感性乳剤層
が位置する構成。
(3)前記(1)の層構成において、各高感度の赤感性
および緑感性乳剤層が上下逆転位置にあることのみ異な
る構成。
(4)前記(1)の層構成において、前記低感度緑感性
乳剤層が2層に分離され、支持体に近い側から低感度お
よび中感度の緑感性乳剤層とされている構成。
(5)前記(1)の層構成であって、低感度青感性乳剤
層と高感度赤感性乳剤層との間に、支持体に近い側か
ら、各中感度の赤感性および緑感性乳剤層が位置する構
成。
(6)前記(1)の層構成であって、低感度青感性乳剤
層と高感度赤感性乳剤層との間に、支持体に近い側か
ら、各中感度の赤感性、緑感性および青感性乳剤層が位
置する構成。
(7)前記(1)の層構成において、前記各高感度の赤
感性、緑感性および青感性乳剤層の各々が2層に分離さ
れ、支持体に近い側から、該各乳剤層について中感度お
よび高感度乳剤層とされている構成。
(8)前記(1)の層構成であって、前記各高感度の赤
感性および緑感性乳剤層の各々が2層に分離され、支持
体に近い側から、該各乳剤層について中感度および高感
度乳剤層とされている構成。
(9)前記(1)の層構成であって、低感度青感性乳剤
層と高感度赤感性乳剤層との間に中感度青感性乳剤層が
位置する構成。
(10)前記(1)の層構成において、前記各低感度の赤
感性および緑感性乳剤層の各々が2層に分離され、支持
体に近い側から、該各乳剤層について低感度および中感
度乳剤層とされている構成。
(11)前記(1)の層構成において、前記各低感度の赤
感性、緑感性および青感性乳剤層の各々が2層に分離さ
れ、支持体に近い側から、該各乳剤層について低感度お
よび中感度乳剤層とされている構成。
(12)前記(1)の層構成において、前記低感度赤感性
乳剤層が2層に分離され、支持体に近い側から、低感度
および中感度赤感性乳剤層とされている構成。
以上、本発明を多層式カラー写真感光材料に適用する
場合の好ましい層構成の具体例を挙げたが、層構成層と
して、非感光性中間層、保護層、下引層、ハレーション
防止層等の他の構成層を有してもよいことは勿論であ
る。
本発明に係る写真感光材料には、ホルマリンスカベン
ジャー、蛍光増白剤、マット剤、滑剤、画像安定剤、界
面活性剤、色かぶり防止剤、現像促進剤、現像遅延剤や
漂白促進剤を添加できる。
支持体としては、ポリエチレン等をラミネートした
紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バライタ
紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
本発明の感光材料を用いる色素画像を得るには露光
後、通常知られているカラー写真処理を行うことができ
る。
次に、本発明によるハロゲン化銀粒子の製造例を具体
的に説明する。
製造例1 (1−1)内部核の製造: 以下に示す6種類の溶液を用いて、2モル%の沃化銀
を含有する沃臭化銀乳剤EM−1を製造した。
(溶液A−1) オセインゼラチン 39.7 g 蒸留水 3936 ml ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシ−ジコハク酸
エステルナトリウム塩10%エタノール溶液 35.4 ml 硫酸マグネシウム 3.6 g 6%硝酸 75.6 ml 臭化カリウム 2.06 g (溶液B−1) オセインゼラチン 35.4 g 臭化カリウム 824 g 沃化カリウム 23.5 g ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシ−ジコハク酸
エステルナトリウム塩10%エタノール溶液 35.4ml 蒸留水 1432 ml (溶液E−1) 硝酸銀 240 g 6%硝酸 62ml 蒸留水 1467ml (溶液F−1) 25%KBr水溶液 pAg調整必要量 (溶液H−1) 6%硝酸 pH調製必要量 (溶液I−1) 7%炭酸ナトリウム水溶液 pH調整必要量 40℃において、特開昭57−92523号、同57−92524号に
示される混合撹拌器を用いて溶液A−1に溶液E−1と
B−1とを同時混合法によって添加した。同時混合中の
pAg、pH及び溶液E−1、B−1の添加速度は表1に示
すように制御した。pAg及びpHの制御は流量可変のロー
ラーチューブポンプにより、溶液F−1と溶液H−1の
流量を変えることによって行った。
溶液E−1の添加終了3分後に溶液I−1によってpH
を5.5に調整した。
次に、常法により脱塩水洗を行い、オセインゼラチン
125gを含む水溶液中に分散したのち、蒸留水で総量を48
00mlに調整した。
電子顕微鏡観察によって、この乳剤は平均粒径0.09μ
mの単分散乳剤であることがわかった。尚、ここでいう
粒径とは、粒子の体積を体積の等しい立方体に換算した
ときの辺長であって、以下の記載においても同様であ
る。
(1−2)第5殻の付与: 以下に示す5種類の溶液を用いて、上記EM−1を種乳
剤とし、これに沃化銀含有率2モル%の沃臭化銀の殻を
付与した乳剤EM−2を作成した。
(溶液A−2) オセインゼラチン 35.54 g 蒸留水 8642 ml ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシ−ジコハク酸
エステルナトリウム塩10%エタノール溶液 20 ml 4−ヒドロキシ−6−メチル1,3,3a,7−テトラザインデ
ン 181.32mg 28%アンモニア水 117.4 ml 56%酢酸水溶液 154 ml 種乳剤(EM−1) 0.329モル相当量 (溶液B−2) オセインゼラチン 18.72 g 臭化カリウム 763.8 g 沃化カリウム 21.8 g 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン 2.17 g 蒸留水 1578 ml (溶液E−2) 硝酸銀 1142.4 g 28%アンモニア水 931.4ml 蒸留水で1921mlにする。
(溶液F−2) 50%KBr水溶液 pAg調整必要量 (溶液G−2) 56%酢酸水溶液 pH調整必要量 40℃において、特開昭57−92523号、同57−92524号に
示される混合撹拌器を用いて溶液A−2に溶液E−2と
B−2とを同時混合法によって途中粒子発生のない最少
時間32.5分間を要して添加した。同時混合中のpAg、pH
及び溶液E−2、B−2の添加速度は表2に示すように
連続的に制御した。pAg及びpHの制御は流量可変のロー
ラーチューブポンプにより、溶液F−2、溶液G−2及
び溶液B−2の流量を変えながら行った。
溶液E−2の添加終了2分後に溶液F−2によってpA
gを10.4に、更に2分後に溶液G−2によってpHを6.0に
調整した。
次に、常法により脱塩水洗を行い、オセインゼラチン
128.6gを含む水溶液中に分散したのち、蒸留水で総量を
3000mlに調整した。
電子顕微鏡観察によって、この乳剤は平均粒径0.27μ
m、粒径分布の変動係数が12%という高度な単分散乳剤
であることがわかった。
(1−3)第4殻の付与: 以下に示す5種類の溶液を用いて、上記EM−2を種乳
剤とし、これに沃化銀含有率2.6モル%の沃臭化銀の殻
を付与した乳剤EM−3を作成した。
(溶液A−3) オセインゼラチン 34.0 g 蒸留水 7779 ml ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシ−ジコハク酸
エステルナトリウム塩10%エタノール溶液 20 ml 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン 405 mg 28%アンモニア水 117.3ml 56%酢酸水溶液 72 ml 種乳剤(EM−2) 0.303モル相当量 (溶液B−3) オセインゼラチン 18.74 g 臭化カリウム 760.2 g 沃化カリウム 28.4 g 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトザインデ
ン 1.35 g 蒸留水 1574 ml (溶液E−3) 硝酸銀 1148 g 28%アンモニア水 937ml 蒸留水で1930mlにする。
(溶液F−3) 50%KBr水溶液 pAg調整必要量 (溶液G−3) 56%酢酸水溶液 pH調整必要量 40℃において、特開昭57−92523号、同57−92524号に
示される混合撹拌器を用いて溶液A−3に溶液E−3と
B−3とを同時混合法によって途中粒子発生のない最少
時間56.5分間を要して添加した。同時混合中のpAg、pH
及び溶液E−3、B−3の添加速度は表3に示すように
連続的に制御した。pAg及びpHの制御は流量可変のロー
ラーチューブポンプにより、溶液F−3、溶液G−3及
び溶液B−3の流量を変えながら行った。
溶液E−3の添加終了2分後に溶液G−3によってpA
gを10.4に、更に2分後に溶液F−3によってpHを6.0に
調節した。
次に、常法により脱塩水洗を行い、オセインゼラチン
128.1gを含む水溶液中に分散したのち、蒸留水で総量を
3000mlに調整した。
電子顕微鏡観察によって、この乳剤は平均粒径0.80μ
m、粒径分布の変動係数が10%という高度な単分散乳剤
であることがわかった。
(1−4)本発明の高沃度殻、任意殻、最外殻の付与: 以下に示す8種類の溶液を用いて、上記EM−3を種乳
剤とし、本発明の高沃度殻、任意殻、最外殻を付与した
乳剤EM−4を作成した。
(溶液A−4) オセインゼラチン 22.5 g 蒸留水 6884 ml ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシ−ジコハク酸
エステルナトリウム塩10%エタノール溶液 20 ml 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン 646 mg 28%アンモニア水 469 ml 56%酢酸水溶液 258 ml 種乳剤(EM−3) 0.8828モル相当量 (溶液B−4) オセインゼラチン 84 g 臭化カリウム 850 g 沃化カリウム 209 g 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン 2560mg 蒸留水で8400mlにする。
(溶液C−4) オセインゼラチン 24 g 臭化カリウム 948 g 沃化カリウム 69.7 g 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン 2560 mg 蒸留水で2400mlにする。
(溶液D−4) オセインゼラチン 40 g 臭化カリウム 1661 g 沃化カリウム 6.97 g 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン 4268 mg 蒸留水で4000mlにする。
(溶液E−4−1) 硝酸銀 261.6 g 28%アンモニア水 213.3ml 蒸留水で1540mlにする。
(溶液E−4−2) 硝酸銀 788 g 28%アンモニア水 642ml 蒸留水で1326mlにする。
(溶液F−4) 50%KBr水溶液 pAg調整必要量 (溶液G−4) 56%酢酸水溶液 pH調整必要量 50℃において、特開昭57−92523号、同57−92524号に
示される混合撹拌器を用いて溶液A−4に溶液E−4−
1と溶液B−4とを同時混合法によって46.6分間を要し
て添加し、E−4−1添加終了と同時にE−4−2とC
−4を添加し、35.9分後にC−4の添加を終了すると同
時にD−4を添加し、25.5分後に添加終了した。同時混
合中のpAg、pH及び溶液E−4−1、E−4−2、B−
4、C−4、D−4の添加速度は表8に示すように制御
した。pAg及びpHの制御は流量可変のローラーチューブ
ポンプにより、溶液F−4、溶液G−4の流量を変えな
がら行った。
溶液E−4−2の添加終了2分後に溶液F−4によっ
てpAgを10.4に、更に2分後に溶液G−4によってpHを
6.0に調節した。
次に、常法により脱塩水洗を行い、オセインゼラチン
127gを含む水溶液中に分散したのち、蒸留水を総量を30
00mlに調整した。
電子顕微鏡観察によって、この乳剤は平均粒径1.60μ
m、粒径分布の変動係数が11%という高度な単分散乳剤
であることがわかった。
EM−4は粒子内部から処方上は順次15モル%、5モル
%及び0.3モル%の沃化銀含有率のコア/シェル型沃臭
化銀乳剤である。
製造例2 製造例1の(1−4)に示した8種類の溶液のうち
(溶液B−4)と(溶液E−4−1)を表5の条件に変
えて、製造例1の(1−4)と同様にして、表6に示す
ようなコア/シェル型の沃臭化銀乳剤試料EM−5〜EM−
17を調整した。
その際、溶液の添加時間、添加速度は各製造条件にお
いて適宜に変化させている。
また、溶液B−4の条件を変える際、臭化カリウムと
沃化カリウムの合せたモル数は一定にし、オセインゼラ
チンの重量濃度は1%で一定になるようにし、4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンの量
は、2560mgと一定にしてある。溶液E−4−1の条件を
変える際、硝酸銀と28%アンモニア水の量は一定にして
ある。
表6に示す各乳剤試料は、電子顕微鏡観察によって、
表に示す平均粒径と粒径分布の変動係数をもつ単分散乳
剤であることがわかった。
また、X線回折分析(XDR)による試料に基くスペク
トル・ハンドの半値幅は線源としてKr線を用いた粉末X
線法により求めた。半値幅の両端の回折角の値は、各試
料に比較として添加したシリコンの粉末結晶に基くスペ
クタル・ハンドのピーク値からオーソライズしてある。
製造例3 オセインゼラチン40gと臭化カリウム2gと28重量%の
アンモニア水溶液468mlを含む50℃に保温された水溶液
に、2当量のアンモニアで錯化した硝酸銀412gを含む水
溶液2425mlとオセインゼラチン24.25g、臭化カリウム26
5.5gと沃化カリウム32.2gを含む水溶液2425mlを73分間
にわたり同時に添加した。その際pAgを8.7、pHを9に制
御した。引き続き、2当量のアンモニアで錯化した硝酸
銀788gを含む水溶液1325mlとオセインゼラチン13.25g、
臭化カリウム550.2gを沃化カリウム2.31gを含む水溶液
(溶液イ)1325mlを60分間にわたり同時に添加した。そ
の際pAgを最初の20分間で8.7から10.2に連続的に変化さ
せたのち10.2一定で制御し、pHを9から7.5に連続的に
変化させた。pAgとpHは50%臭化カリウム水溶液及び56
%酢酸水溶液を用いて制御した。その後の工程は、製造
例1の(1−4)を同様にして表6に示す沃臭化乳剤試
料EM−18を調整した。
製造例4 製造例3に示す(溶液イ)をオセインゼラチン13.25
g、臭化カリウム551.9gを含む水溶液に変えた以外は製
造例3と同様にして表6に示す沃臭化銀乳剤試料EM−19
を調整した。
[実施例] 次に、本発明を実施例によって更に詳細に説明する。
実施例1 下引き加工したセルロールトリアセテートフィルムか
らなり、ハレーション防止層(黒色コロイド銀0.40gお
よびゼラチン3.0gを含有する。)を有する透明支持体上
に、下記の各層を順番に塗設することにより試料1を作
成した。なお、以下のすべての実施例において感光材料
中への添加量は1m2当りのものを示し、またハロゲン化
銀乳剤とコロイド銀は銀に換算して示した。
層1……赤感性に色増感された1.4gの低感度赤感性沃
臭化銀(沃化銀9モル%含有)乳剤層および1.2gのゼラ
チンならびに0.8gの1−ヒドロキシ−4−(β−メトキ
シエチルアミノカルボニルメトキシ)−N−[δ−(2,
4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチル]−2−ナフト
アミド[以下シアンカプラー(C−1)と称する。]、
0.075gの1−ヒドロキシ−4−[4−(1−ヒドロキシ
−δ−アセトアミド−3,6−ジスルホ−2−ナフチルア
ゾ)フェノキシ]−N−[δ−(2,4−ジ−t−アミル
フェノキシ)ブチル−2−ナフトアミド−ジナトリウム
[以下カラードシアンカプラー(CC−1)と称する。]
および0.015gの1−ヒドロキシ−2[δ−(2,4−ジ−
t−アミルフェノキシ)n−ブチル]ナフトアミド、0.
07gの4−オクタデシルスクシンイミド−2−(1−フ
ェニル−5−テトラゾリルチオ)−1−インダノン[以
下DIR化合物(D−1)と称する。]を溶解した0.65gの
トリクレジルホスフェート(TCP)を含有している低感
度赤感性乳剤層(以下RLという)。
層2……沃臭化銀乳剤(EM−4)を赤感性に色増感さ
せた1.3gの高感度赤感性沃臭化銀乳剤、1.2gのゼラチン
ならびに0.21gのシアンカプラー(C−1)および0.02g
のカラードシアンカプラー(CC−1)を溶解した0.23g
とTCPを含有している高感度赤感性乳剤層(以下RHとい
う)。
層3……0.07gの2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノ
ン[以下汚染防止剤(HQ−1)と称する。]を溶解した
0.04gのn−ジブチルフタレート(以下DBPと称する。)
および0.8gのゼラチンを含有している中間層(以下ILと
いう)。
層4……緑感性に色増感された0.80gの低感度沃臭化
銀(沃化銀9モル%含有)乳剤および2.2gのゼラチンな
らびに0.8gの1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3
−[3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトアミ
ド)ベンズアミド]−5−ピラゾロン(以下マゼンタカ
プラー(M−1)と称する。)、0.15gの1−(2,4,6−
トリクロロフェニル)−4−(1−ナフチルアゾ)−3
−(2−クロロ−5−オクタデセニルスクシンイミドア
ニリノ)−5−ピラゾロン[以下カラードマゼンタカプ
ラー(CM−1)を称する。]、0.016gのDIR化合物(D
−1)を溶解した0.95gのTCPを含有している低感度緑感
性乳剤層(以下、GLという)。
層5……沃臭化銀乳剤(EM−4)を緑感性に色増感さ
せた1.8gの高感度緑感性沃臭化銀乳剤、1.9gのゼラチン
ならびに0.20gのマゼンタカプラー(M−1)、および
0.049gのカラードマゼンタカプラー(CM−1)を溶解し
て0.25gのTCPを含有する高感度緑感性乳剤層(以下GHと
いう)。
層6……0.15gの黄色コロイド銀、0.2gの汚染防止剤
(HQ−1)を溶解した0.11gのDBPおよび1.5gのゼラチン
を含有するイエローフィルター層(以下YCという)。
層7……青感性に色増感された0.2gの低感度沃臭化銀
(沃化銀9モル%含有)乳剤および1.9gのゼラチンなら
びに1.5gのα−ピバロイル−α−(1−ベンジル−5−
フェニル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−3−イル)
−2′−クロロ−5′−[α−ドデシルオキシカルボニ
ル)ニトキシカルボニル]アセトアニライド[以下イエ
ローカプラー(Y−1)という]を溶解した0.6gのTCP
を含有する低感度青感性乳剤層(以下BLという)。
層8……沃臭化銀乳剤(EM−4)を化学増感させた1.
0gの高感度沃臭化銀乳剤、1.5gのゼラチンならびに1.30
gのイエローカプラー(Y−1)を溶解した0.65gのTCP
を含有する高感度青感性乳剤層(以下BHという)。
層9……2.3gのゼラチンを有する保護層(以下PRとい
う)。
上記試料1と同じ層構成(層構成Aとする)で青感性
乳剤層(層8)の乳剤、緑感性乳剤層(層5)の乳剤お
よび赤感性乳剤層(層2)の乳剤を表7のように異なら
せた試料2〜16を作成した。
また、試料1と同じく作成したが下記のように層の位
置を入れ換えた試料17を作成した(層構成Rとする)。
層1 試料1のRLに同じ 層2 試料1のIRに同じ 層3 試料1のGLに同じ 層4 試料1のILに同じ 層5 試料1のBLに同じ 層6 試料1のILに同じ 層7 試料1のRLに同じ 層8 試料1のILに同じ 層9 試料1のGHに同じ 層10 試料1のILに同じ 層11 試料1のBHに同じ 層12 試料1のPRに同じ 上記試料17と同じ層構成で青感性乳剤層(層8)、緑
感性乳剤層(層5)および赤感性乳剤層(層2)の乳剤
のみを表7のように異ならせた試料18〜32を作成した。
各試料はセンシトメトリー性能および粒状性の測定用
に常法に従い、ウェッジ露光し、次の処理工程で処理し
て色素画像を得た。得られた特性値を表7に記す。
処理工程: 発色現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安 定 化 1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成を下記に示
す。
(発色現像液) 4−アミン−3−メチル−N−(β−ヒドロキシエチ
ル)−アニリン・硫酸塩 4.57g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロトリ酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1とする。
(漂白液) エチレンジアミンテトラ酢酸鉄アンモニウム塩 100.0 g エチレンジアミンテトラ酢酸2アンモニウム塩 10.0 g 臭化アンモニウム 150.0 g 氷酢酸 10.0ml 水を加えて1とし、アンモニア水を用いてpH6.0に
調整する。
(定着液) チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸アンモニウム 8.6g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH6.0に調整す
る。
(安定化液) ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(小西六写真工業社製) 7.5ml 水を加えて1とする。
表7中、B,GおよびRは各々青、緑および赤色光に対
する測定値である。
相対感度は各々試料No.1の感度を100とする相対値で
ある。
RMS:色素画像濃度がDmin+0.8の色素画像を円形走査
口径が25μmのマイクロデンシトメーターで走査した時
に生じる濃度値の変動の標準偏差の1000倍値を示した。
表6および表7の結果から明らかなように、高沃度殻
を形成する際に使用する銀イオン溶液の銀イオン濃度を
下げたものは、全感光性領域において、高感度で、RMS
値が良好なものが得られてい。しかし、最外殻に沃度を
含まずに調整した沃臭化銀乳剤を用いた試料5,14は、色
素により分光増感された緑感光性領域および赤感光性領
域において充分な感度が得られない。また、高沃度殻の
沃素含有率が低下すると、感度低下が著しい。
[発明の効果] 本発明に係るハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化
銀写真感光材料は色素により分光増感された分光域にお
いて高感度で感度−かぶり関係に優れ、かつ粒状性に優
れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 貞康 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (72)発明者 松坂 昌司 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−35726(JP,A) 特開 昭60−138538(JP,A) 特開 昭60−143331(JP,A) 特開 昭60−147727(JP,A) 特開 昭61−246739(JP,A) 特開 昭63−106745(JP,A) 特開 昭63−106746(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの感光性ハロゲン化銀乳剤
    層がそれぞれ実質的に臭化銀又は沃臭化銀からなる内部
    核及び少なくとも1つの殻よりなる感光性ハロゲン化銀
    粒子であって、該内部核及び該殻の少なくとも1つ(最
    外殻を除く)が最外殻よりも沃化銀含有率が6モル%以
    上大きくかつ銀イオン濃度1.3規定以下の銀イオン溶液
    を用いて形成された内部核又は殻であり、且つ該銀イオ
    ン濃度は該内部核又は殻を形成する間中1.3規定以下で
    あり、更に該最外殻の沃化銀含有率が0.01モル%以上で
    ある感光性ハロゲン化銀粒子を含むことを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料。
JP62122236A 1987-05-18 1987-05-18 ハロゲン化銀写真感光材料 Expired - Lifetime JP2516767B2 (ja)

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