JP2828210B2 - 古来の品質をもった米酢及び/又は米ワインの生産に用いる半固体発酵の自動化方法 - Google Patents

古来の品質をもった米酢及び/又は米ワインの生産に用いる半固体発酵の自動化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,米ワインと特に古代のつぼで調製する酢の
性質を持つ米酢を大規模で製造する方法に関する。単槽
圧力釜,つまり,発酵槽は,洗浄と浸漬,蒸米処理,高
温液化,等価と発酵(エタノール濃度が18%に到達する
まで)を含むステップを遂行するのに用いられる。その
槽には,米がより確実にゼラチン化,液化そして滅菌さ
れるよう,底かき器が設けられている。アスペルギルス
・オリーゼの2株を蒸麦で生育させ,そして独特かつ特
徴的な香り,芳香そしてうまみを糖化液(mash)に与え
る酵素の源として利用する。1つの好ましいステップ
は,ゼラチン化と液化を促進させそして糖化液に少なく
とも30%のでんぷん含量を持たせるべくその糖化液に2
回別々にアルファアミラーゼを添加することを含んでい
る。
(従来技術) 酢は,ほとんど糖や他の栄養物を含む水溶性の基質を
アルコール発酵させ,次いで酢化させるこより,調製さ
れうる。根本的には,酢は酢酸の希釈液であるが,それ
のみでなく,酢酸以外の発酵産物同様につくられる多く
の変化しない可溶性の成分を含みうる。酢類は,いくつ
かのアルコール生産物のいずれからも調製され得るが,
フレーバーと芳香を含むその性質はどの特定の酢におい
ても,発酵される基質の性質に依存している。
アメリカ合衆国においては,使われている多くのより
良い品質の酢は,発酵させたりんご果汁より調製され
る。しかし,ワイン酢は,世界の多くのワイン生産地域
で製造され,ある地域では,パイナップル,オレンジ,
かき,梅及び他の果物の果汁から生産される。麦芽酢の
利用は,英国のような国で普及しており,他方,紅茶酢
は,インドネシアとロシアを含むある領域で広く親しま
れている。
酢は多様な目的で用いられる。しばしば,酢はそのま
ま,もしくは薬草葉を加えて,調味料又はドレッシング
として用いられる。
酢は,又,ケチャップ,フルーツソース,風味のよい
ソースマヨネーズ及びサラダドレッシングの調製に広く
用いられている。酢は,多くの調味料,チャットネや野
菜のからしづけの主な成分である。さらに,酢は,カリ
フラワー,たまねぎなどの野菜の塩づけの製造および加
工において,そしていろいろな種類のつけ物をつくるの
に産業的に大いに重要である。
古代中国では,米はその地域の主要な穀物の1つであ
ったから,酢はほとんど米から作られていた。多くの東
洋諸国は,健康上のもしくは医学上の理由で,米酢を日
々消費している。さらに,米酢は,クエン酸の代用とし
て,ソフトドリンク,果汁および他の飲料の重要な成分
として使われている。米酢は米ワイン残渣又は酒残渣か
ら安く製造され得るが,特有のフレーバー,芳香および
うまみを与える米糖化液から調製する酢に対する消費者
の好みが増加している。ここで,うまみとは,風味と芳
香を強調したものとしておおまかに定義された日本語の
用語である。
実際,酢中のすべての香は,すっぱ味,苦味,甘味,
塩味を含めて,そこに存在する多くの異なる種類の香り
とにおい分子に起因していることがわかる。酢の香りに
影響する化学的因子は種々の核酸とアミノ酸(短いペプ
チドを含む)を含んでおり,他方,芳香はいろいろな鎖
長の脂肪酸に大きく依存する。米酢の色は,消費者の好
みによって,それを色を強める機能をもつ熱に触れさせ
ることによって,変えることができる。
手短かに述べると,米酢を生産する方法として知られ
ているものは,米の糖化,それにつづくアルコール発酵
およびその後の酸化のステップを含む。さらに,多量の
こうじ又は発酵をうける穀物を糖化工程を補助しかつ最
終製品の香りを強調するために,加えることもできる。
こうじはその後の発酵段階中で,酵母および細菌のため
の基質を与える可溶性生成物を米から分解してつくるこ
とを触媒する多くの酵素源として役立つものである。さ
らに,こうじは,独特の風味と芳香を最終生産物に分け
与える多くの化学成分を生産する。
米酢を調製する伝統的な古来の方法は,軽微な力で米
をみがいて外皮と胚を取り除き,その結果,かびの菌糸
が容易に米に感染し米を糖化し得るようにする最初のス
テップを含む。次に,米を洗って残留外皮をとり除きそ
して良質の水に洗漬する。米はその後蒸して米中のでん
ぷんをα−でんぷんに変換しかつ米中のたんぱく質を変
性させる。米は,円筒容器の頂上においたかごの中で蒸
したり又は,20分から30分間蒸気槽中に米をさらすコン
ベヤー上で調理されうる。調理した米は,その後,冷却
機の使用により又は,空冷のために手作業で布上に米を
広げることにより,ある時間にわたって,約20℃〜25℃
まで冷却しなければならない。
代表的には,こうじは,30℃〜32℃まで冷却した蒸し
米に種こうじを完全にまぜることにより調製する。この
混合物は,ある床上に薄くのばして広げられ,32℃で90
〜94%の相対湿度をもつ空気を20時間にわたって蒸し米
床に通す。その後,蒸し米は上下をひっくりかえしてさ
まされる。こうじの温度は,さらに通常40時間続くその
後の発酵の間に上昇しつづける。
アルコールの生産を始めるために,種酵母を大量に調
製し,それにこうじと蒸し米を代表的には4〜5日にわ
たって3回加える。この工程は,滅菌していない開放系
で行われる。したがって,野性酵母や乳酸菌のような微
生物の侵入を妨ぐための複雑な技術が要求される。米と
こうじの糖化液の発酵は25〜30日間の期間にわたって9
〜11℃の範囲の極端に低い温度で行われ,その結果,作
業労働が極端に集中することになる。
代表的な中国の酢工場は今日でさえもわずかひと月80
00ガロンの酢を生産する200〜700人の労働者をやとって
いる。さらに,より良い品質の酢には,市場向きの酢を
少くとも2〜6年間発酵・酢化することが必要である。
米酢糖化液の調製に最近使用が普及している改善され
た方法がすでに開発されている。そこでは,発酵槽の外
部で別に蒸した米の液化と糖化を,市場で入手し得るこ
とのできるアルファ及びベータアミラーゼを利用してい
って,18%より少ないでんぷん量をもつ米もろみを得
る。10%のオーダーの少量の米こうじは,糖化工程を容
易にしかつ最終産物の香りを増長するために加えられ
る。米糖化液は透明な濾液を得るために圧搾され,その
濾液にパン酵母を加えてエタノール発酵を始めさせる。
10%の濃度のエタノールは15℃〜20℃の範囲の比較的低
い温度で行われる工程の間に生成される。この糖化液は
次いで,エタノールから酢酸への浸漬酸化のために,食
料用の精製エタノールを加えて,2回希釈する。
しかし,この広く使用されている改善された方法に
は,多くの欠点がある。糖化液が約10%しかエタノール
を含まないので,2,3週間糖化液をおいておかないと,酵
母細胞の自己分解は全くないか極めて少ない。残念なが
ら,糖化液の精製はもろみをそのくらい比較的長時間お
いたときに生じうるものである。第二に,米こうじ中に
はたんぱく質分解酵素がないためにアミノ酸含量が極め
て低く,それが最終生成物の香りと芳香に悪い影響を与
える。
古代の日本と中国の技術は知られており,それらは糖
化とアルコール発酵と酢化とを共通の容器で行うもので
ある。全体の手法が固体発酵として行われ,そのために
発酵もろみ中に極端に高いでんぷん含量を生じさせる。
このような昔ながらの方法によって生産された米酢の質
は高い価値をもつ。その原因は,この酢が調味料として
のみでなく,飲み物として又飲み物の成分として用いる
のが可能なほど独特で,やわらかく,芳醇な,そしてな
めらかな香りを生じるアミノ酸と酢酸との結合がゆえで
ある。
日本の技術に従えば,種酢を陶器の上ぐすりを塗った
容器にスプレーする。次に,こうじの層,蒸し米の層,
及び2番目のこうじの層をこの容器に配しそして20゜か
ら28℃で,時々容器を開かれた場におくことにより,3〜
6ヶ月間発酵させる。発酵時間と必要な米の量とは微生
物の純粋培養をとり代えることにより,減少できるが,
伝統的には,自然の酵母相および酢酸菌相が利用され
る。
伝統的な中国の工程に従うと,別に蒸した大量の米を
上塗りした容器に入れそしてこうじをこの調理した米か
らつくることになる。その後,米の糖化を完全に行うた
めに水を加える。その後,アルコール発酵次いで酢化を
同じ容器内でうける。残念ながら,天然の微生物相,温
度および酸度が一般にこのタイプの工程においては制限
されないので,成功率はむしろ低い。温度の制御,糖化
を増強するための純粋培養物の使用,及び高品質の種酢
の接種と28゜〜31℃での接種の前に,2段階で水を加えそ
の後容器を密封するというやり方により,この中国の方
法は改善されうると提案されている。
しかし,むかしの品質の米酢の上記既知の製造過程
は,全て,いつも異なる結果であり,労働が集中してお
り,そして一般に極度に時間の浪費である。さらに,終
始一貫して強い特徴的な香り,芳香そしてうまみをもつ
最終製品を繰り返し得るのは,非常に困難であることが
知られている。
(本発明の要約) 本発明は,上記欠点を解消し,米ワイン及び特にむか
しのつぼで調製した酢の特性を持った米酢の製造のため
の自動化した簡易な方法に関する。単槽圧力がま容器は
高い温度と圧力の組合わせたところに米である基質をさ
らし,そして部分的に外側をみがいたかもしくはみがい
ていない米を洗浄,浸漬,調理,液化,及び糖化の各ス
テップにかけかつ米ワイン糖化液のエタノール発酵ステ
ップにかけて高エタノール濃度と高アミノ酸濃度を持つ
製品を調製することを利用している。
米ワイン糖化液は,その糖化液に加えるこうじをつく
るのに通常使う米のかわりに原材料として小麦基質を用
いて調製したこうじの使用により,必要とされる独特の
香り,芳香,およびうまみが与えられる。Hsao−Hsing
ワインケーキより単離されかつ高いタンパク質活性をも
ち明確に異なるアミノペプチダーゼの性質をもつ,2株の
アスペルギルス・オリゼーかびを蒸した小麦上で生育さ
せ,アルファ−アミラーゼ,ベータ−アミラーゼ,プロ
テアーゼ,リパーゼ,ヌクレアーゼの酵素源として利用
される。これらの2株の明確に異なる性質は,香り,芳
香,うまみの特質のもととなる短い特徴的なペプチドの
混合物を生産するということである。
エタノール発酵は,これもまた,Hsao−Hsingワイン
ケーキより単離したサッカロミセス・セレヴィシエーの
2株を用いて行う。断続的な糖化液と酵母の撹拌は,エ
タノール濃度が約18〜20%に届くまで,30℃±10℃で7
日間保持される。この糖化液は,その後別の容器に移さ
れさらに7日間30℃から35℃付近の高温に保持される。
断続的な撹拌は,酵母細胞の自己分解,沈澱と上澄液の
相互作用,及び二次発酵と熟成を促進させる。
好ましくは,米は,9分づきになるまで,磨く(すなわ
ち米の10重量%がとり除かれる。)。なぜなら,エタノ
ール発酵のためのみならず,小麦こうじに関連する2株
のアスペルギルス・オリゼーに栄養を容易に与えんがた
めである。こうじからの小麦たんぱく質同様,米たんぱ
く質の分解は以下のようにして得られる。
(1)こうじプロテアーゼの活性を阻害する強い酸性状
態をさけるため,乳酸もしくは乳酸菌の添加を省く,そ
して (2)1回目につづいて,2回目の回分のアルファ−アミ
ラーゼの添加(“滅菌後”の液化)を通じてできるだけ
す早く糖化液からゼラチン化したでんぷんをとり除くこ
とにより,タンパク質の酵素的加水分解を妨害するタン
パク質とでんぷんゲルとの物理化学的相互関係の回避。
高温と,撹拌と,そしてアルファ−アミラーゼを2回
量別々に加えることによって米を液化することと組み合
わせとによる米の滅菌により,全体の米粒が小麦こうじ
と酵母の培養液との添加の前に十分ゼラチン化されるこ
とが確実となる。米のかわりに小麦をこうじの調製に用
いることは強調されなければならない。米糖化液の発酵
は全体を通して高温(約30℃)で行われ,酒糖化液又は
Hsao−Hsingワイン糖化液におけるような通常行う15〜2
0℃では行わないからである。酢中に含まれる,乳酸で
なく,酢酸を糖化液を保護するために別の容器に移す時
に糖化液を加えるが,移した糖化液は,その時点で,高
いアミノ酸含量(1.0%を越える),高い核酸含量,増
強したうまみ,及び深いこはく色を有し,かつ非常に高
い収率(1キログラムの米が8キログラムの酢に変換さ
れる。)で得られる。
この高いアミノ酸含量は,この酢を例にみないほど味
をなめらかかつやわらかにする。
米の液化,糖化,及びエタノール発酵のために用いら
れる圧力がま発酵槽は2つの回転可能なかきまぜ器およ
び回転可能な底の構成成分を備えている。この底構成成
分は容器の底の形態に補足でかつそれが回転する間に底
をこする部材を有する。蒸気と空気の導入のために複数
の入口が容器底部に環状形となるように配置されてい
る。容器には,また,容器のまわりをらせん状にまきか
つ実質的に容器を覆っている熱移動ジャケットが備えら
れている。直立のしゃへいされた排水口は容器底の中央
に位置し,底かき器の構成成分とかくはん器との回転の
ための垂直心棒を支持する軸受けをもつ3本の直立した
脚に囲まれている。
次のステップを包含する古来の品質の米酢又は米ワイ
ン生成物の製造のための大規模で半固相の発酵方法:あ
る量の洗浄米を水に浸すステップ;生蒸気との直接接触
により米を熱処理及びゼラチン化するステップ;米を液
化する第一の添加酵素と該処理米を混ぜることにより少
なくとも約30%のでんぷん含量の米糖化液を調製するス
テップ;該米を液化及びゼラチン化するために米−酵素
混合物の温度を約70℃から約90℃までのレベルの温度で
維持するステップ;該米の付加的なゼラチン化,液化及
び無菌化を果たすために一定の時間該混合物の温度を少
なくとも約115℃から130℃に上げるステップ;該混合物
を約70℃から90℃の範囲の温度にまで冷却するステッ
プ;そして少なくとも約30%残存しているでんぷん含量
をもつ該米と殺菌後液化を果たすために該混合物と第二
の添加酵素とを混合するステップ;少なくとも基質の一
部の風味を増加させるペプチドに変換するカビをある量
の小麦基質に植菌して小麦こうじを生じさせるステッ
プ;該米酢糖化液にある量の該小麦こうじを加えて該糖
化液に独特の芳香,風味およびうまみを与えるステッ
プ;そして該糖化液にサッカロマイセス・セレブィシェ
ー酵母培養菌を加えて該糖化液を発酵させるステップ;
小麦こうじの存在下で該酵母による該糖化液の発酵を少
なくとも約18%のエタノール含量が得られるまで継続さ
せ,それによって米及び米の発酵生産物のカビによる変
換により生産される風味増加ペプチドが更に最終産物に
与えられる独特の芳香,風味およびうまみを増大させる
ステップ。
次のステップを包含する古来の品質の米酢又は米ワイ
ン生成の製造のための大規模で半固相の発酵方法:ある
量の洗浄米を生蒸気との直接接触により熱処理するステ
ップ;米をゼラチン化し液化する酵素と該処理米を混ぜ
ることにより少なくとも約30%のでんぷん含量の米糖化
液を調製するステップ;少くとも約30%残存しているで
んぷん含量をもつ該米を液化及びゼラチン化するために
米−酵素混合物の温度を約70℃から約90℃までのレベル
の温度で維持するステップ;少なくとも基質の一部を風
味を増加させるペプチドに変換し,そしてそれにより小
麦こうじを生じさせるカビをある量の小麦基質に植菌す
るステップ;該米酢糖化液を該小麦こうじに加えて該糖
化液に独特の芳香,風味及びうまみを与えるステップ;
そして該糖化液をサッカロマイセス・セレヴィシェー酵
母培養菌を加えて該糖化液を発酵させるステップ;小麦
こうじの存在下で該酵母による該糖化液の発酵を少なく
とも約18%のエタノール含量が得られるまで継続させ,
それによって米及び米の発酵生産物のカビによる変換に
より生産される風味増加ペプチドが更に最終産物に与え
られる独特の芳香,風味及びうまみを増大させるステッ
プ。
次のステップを包含する古来の品質の米酢又は米ワイ
ン生成物の製造のための大規模で半固相の発酵方法:洗
浄かつ少くとも部分的にゼラチン化されたある量の米を
蒸気にさらすことにより熱処理するステップ;該処理米
を該米を液化する酵素と混ぜることにより少くとも約30
%のでんぷん含量の米酢糖化液を調製するステップ;該
米糖化液と酵素との混合物の温度をあるレベルに維持し
て少くとも約30%残存するでんぷん含量をもった該米を
液化させるステップ;少なくとも基質の一部を風味を増
加させるペプチドに変換するカビをある量の小麦基質に
植菌して小麦こうじを生じさせるステップ;該米酢糖化
液にある量の該小麦こうじを加えて該糖化液に独特の芳
香,風味およびうまみを与えるステップ;そして該糖化
液にサッカロマイセス・セレブィシェー酵母培養菌を加
えて該糖化液を発酵させるステップ;小麦こうじの存在
下で該酵母による該糖化液の発酵を少なくとも約18%の
エタノール含量が得られるまで継続させ,それによって
米及び米の発酵生産物のカビによる変換により生産され
る風味増加ペプチドが更に最終産物に与えられる独特の
芳香,風味およびうまみを増大させるステップ。
底つき室を規定する構造の通常は閉塞された容器;該
容器底近傍にて該容器により支持された延設部材;およ
び該部材を直立した軸のまわりに回転させるための手
段,を有する米酢の製造用発酵槽であって,該部材は該
部材の回転の間に該底に接する形で該底をこするための
少くとも一つの要素を有し,他方,該部材が該室内のあ
らゆる内容物を撹拌して該容器内発酵工程を促進させる
発酵槽。
以下に図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。
まず第1図および第2図は,圧力がま発酵容器10を示
している。この容器は,米ワインと特に以下でさらに詳
細に記述する米酢の自動化製造のためのステップの実体
部分を実行するのに用いられる。
この容器10は,中央の仕切り出口16に向かって下方へ
傾斜するゆるやかにわん曲した底14を持つ概して円筒形
室12を特定する構造を有する。
垂直軸18は室12の中心に沿って配置され,そしてモー
ター22によって動かされる減速ギア20によりその上部末
端で回転される。この軸18は,プレート16の上に載った
継ぎ輪24により下部末端にて回転できるように支持され
ている。このプレート16は室12の底14に位置する3本の
直立支柱28で支えられている。これら支柱28は仕切り出
口16の周辺に置かれ,等間隔をもってプレート26を支持
できるほどの長さである。
細長くのびたこすり落し器30は底14に隣接した軸18に
より支持され,概して底に対し相補的な形状をしてい
る。こすり落し器30は,軸18の回転中に容器10内の底14
をこする外向きに延びたテフロン塗装された部材32を5
つ含有する。こすり落し部材32は,こすり落し器30の長
さ方向に沿って一定間隔をもって配置されかつ底14に沿
って掃くように通路内に配置されている。その通路は,
こすり落し器30の反対側にあるこすり落し部材32によっ
て掃かれる通路の間又は直接的に隣接した通路である。
第1図に示すように,軸18にはまた,第1撹拌器34が
固定されている。この撹拌器34はこすり落し器30の上方
に配置されかつ縦揺れ撹拌部材を含有する。第1撹拌器
部材34の上方の軸18に固定された第2撹拌部材36は,平
らで右上方向に伸びた2枚のブレードを持つ。2枚の右
上方向ベーン38は容器10に対して室12の反対側に留めて
あり,第1撹拌部材34を横切る方向に配置されている。
容器10は通常閉ざされているが,室12へ材料を添加す
るために,入口ハッチ40を有する。容器10はまた,室12
を規定する構造に隣接したジャケットを規定する壁42を
有する。そのジャケットは実質的に室12を取り囲むらせ
ん構造をしており,そこにおいて熱交換媒質を受容し,
それにより容器10内のあらゆる封入物の温度を選択的に
上げ下げすることができる。熱交換媒質は,第1図で示
したように,上部入口46を通ってジャケット44に受容さ
れ,排出口48を通ってジャケット44から排出される。
多岐管50は,水ジャケット44の境界内の容器底14に固
定され,蒸気源でかつ殺菌済空気源にパイプ52により連
結されてある。多岐管50は,水平断面で環状構造をして
おり,垂直断面で半環状形をしている。そして,第2図
で描写したように,容器底14を通って広がりかつ環状に
配置された多くの出口に空気又は蒸気を供給するのに用
いられる。バルブ56は,多岐管50の空気又は蒸気流量の
調節を行い,バルブ58,60は,それぞれ側面排出口62を
頂上排出口64への空気又は蒸気流量の制御を行う。
容器10は,4本の直立支柱66を有する(第1図および第
2図)。さらに予備排水路68が,中心に配置された仕切
り出口16の近傍でかつオフセット位置において容器底14
を通って延びている。
本発明の原理に従えば,米ワインそして特に古来のジ
ャーを用いた食酢調製の属性を持つ米酢の製造のための
大量用でかつ自動化工程又は,第3図で概略的に図解し
たように,第1の圧力がま発酵槽としての容器10および
回転可能な撹拌器71を持つ第2発酵槽70の使用を包含す
る。容器10の内容物は,仕切り出口16を通じた入口を持
つポンプ72により第2発酵槽70へ導入される。第2発酵
槽70の内容物は,圧縮装置74へ排出される。装置74から
の濾液は,ポンプ76により,選択的に回転可能なスター
ラー又は撹拌器80も含有する酢化槽78内に導入される。
本発明による米酢調製方法は,好ましくは洗練比約90
%まで洗練されそれから空気洗浄された多量の米を容器
室12に導入することから始まる。室12内の米を,まず洗
浄し,リンスし,それから室温で約1時間,多量の水に
浸す。次に,バルブ56の開け容器10の底14を通じて蒸気
を入れて米の温度を約78℃にまで上げ,それにより,米
を調理し米でんぷんを少なくとも部分的にゼラチン状に
する。
次に,多量のアルファ−アミラーゼを熱して調理した
米に添加することにより,米を液化する。同時にモータ
ー22を始動して軸18を回転させ,こすり落し部材32で底
14をこする。水のような多量の熱交換媒質を入口46から
ジャケット44内に導入し,米と最初の酵素混合物の温度
を約70℃〜90℃,好ましくは約78℃〜85℃,のレベルで
約40分間維持する。
次にバルブ56,58,60を開けて,室12へ蒸気を入れ,内
容物の温度を約115℃から約130℃の範囲内にまで,好ま
しくは約120℃のオーダのレベルにまで実質的に上昇さ
せる。上昇した温度を約20〜25分間維持し,この間も,
こすり落し器30および撹拌器34,36は回転させておく。
温度上昇によりこの糖化液のゼラチン化,液化,無菌化
がより完全なものとなる。
次に,冷却水を入口46からジャケット44内に導入し,
糖化液の温度を約70℃〜約90℃,好ましくは約70℃〜85
℃の範囲内にまで下降させる。この時,アルファ−アミ
ラーゼの第2回目の添加分を,この糖化液に添加し,さ
らに20分間というような期間“蒸煮後液化”を行う。糖
化液の温度を約70℃〜90℃,好ましくは約78℃から85℃
で維持し,こすり落し器30及び撹拌器34,36による撹拌
を続ける。アルファ−アミラーゼの第2回添加は,高温
及び圧力の組合わせでの調理でもゼラチン化しなかっ
た。米デンプン部分を分解しそして液化することによ
り,糖化液の品質を実質的に向上させる。
約20分間の“無菌後”液化の後,糖化液を約45℃まで
冷却し,そして小麦から調製した大量のこうじを室12へ
添加する。容器10内で撹拌を続け,無菌化空気を出口54
を通して導入し,糖化液を通気しかつ冷却する。小麦こ
うじは,糖化プロセスを促進させ,糖化液に独特のフレ
ーバー,芳香およびうまみを与える。こうじは,市販の
精製ベータ−アミラーゼよりも望ましい。なぜならば,
アスペルギルス種が生産するベータ−アミラーゼはアル
ファ−アミラーゼによって米デンプンの分解により先に
生産されたオリゴ糖を分解するのにゆっくりと分泌さ
れ,これにより過剰量の単量体又は2量体の蓄積を避け
るからである。それゆえ,大量の(米の乾燥重量の16
%)こうじ接種は固体発酵により調製されそして半−固
形糖化液に直接添加される。この点が,本発明とジャー
内での固形発酵の古代からの方法が類似するところであ
る。
いったん糖化液の温度が約30℃に達すると,好ましく
は2株のサッカロミセス・セレヴィシエを含有する酵母
菌をこの糖化液に添加し,そして通気と撹拌を約2時間
行う。続いて,通気を一時中断し,撹拌は続けて,約7
日間,先に連続的,次に断続的に発酵を行う。発酵7日
目に糖化液のエタノール濃度は約18%となっている。
次に糖化液を第3図で示した第2の発酵槽70に移し,
温度約30℃〜約35℃の範囲内に保ちながら,撹拌器71に
より断続的混合を行う。発酵14日目に第2発酵槽70内の
糖化液の透明で固形分の存在しない上層を吸いとり酢化
槽78へ移す。残りの糖化液下層部は圧力装置74により濾
過されて濾過液を得,それを次に酢化槽78に移して上澄
液と混合する。
酢化槽78内の糖化液は好ましくは4倍に希釈されてエ
タノール濃度を約4.5%まで減少させる。アセトバクタ
ー接種を純粋培養あるいは“種食用酢”の形で糖化液に
添加し,それから発酵を約28℃〜約35℃,好ましくは約
30℃の温度範囲内にて行う。糖化液の残りのエタノール
濃度が約0.1〜0.3容量%まで減少したら,発酵を一時停
止する。
米の自然生産脂質及びアミノ酸は,表面活性質を持っ
ており,泡だちを起こす原因となりうる。その結果とし
て,機械的泡分離機を酢化槽78の上方部に取り付け,泡
が蓄積すると泡を1,000〜1,500rpmで回転する室内に移
して泡を破壊し,それを液相と気相に分離する。
上澄液および糖化液濾過液を酢化槽78内に移す前に,
上澄液と濾過液を約60℃で20〜30分間,殺菌室に移して
無菌化する。殺菌により,例えば,Lactobacillus hom
ohiochi(これは,エタノールを消化するのみならず,
酢酸発酵を阻害させ,そして糖化液に好ましくない腐敗
臭を与える酢酸細菌の増殖をも促進させる。)による雑
菌汚染の確率を低下させる。多量の食酢を貯蔵液に添加
することにより,全滴定酸を貯蔵液の1%にまで増加さ
せる。
小麦こうじは,1世代目の保存培養株Aspergillus ory
zaeを乾いたパンに接種して2世代目を得,それを用い
て小麦穀類に接種することにより,3世代目あるいはこう
じ胞子を得ることにより調製する。次にこうじ胞子を粉
々にした小麦に接種して,小麦こうじあるいは糖化液に
添加する4世代目こうじを生産する。小麦こうじの使用
により,糖化液に独特の特徴的なフレーバー,芳香そし
てうまみを与える。
こすり落し部材32を持った圧力がま発酵容器10は,洗
浄,浸水,蒸煮,液化,加圧処理,殺菌,“殺菌後”液
化,冷却,糖化およびエタノール発酵を含む本発明のほ
とんどのステップを自動的に実行することができる。さ
らに,この本発明方法により,少なくとも18容量%,高
いもので22容量%のエタノール濃度が得られ,最終食酢
生産物の収率を有意に増加させる。
比較的高いエタノール濃度と高密度の酵母細胞(1ml
につき少くとも5×108個)を組み合わせることによ
り,酵母の自己溶菌を実質的に完全なものにでき,これ
により,食酢のフレーバーを高める酵母細胞内からの核
酸の放出が可能となる。さらに,最終アミノ酸濃度は,
最低1.0%まで達し,うまみを増加させるのに役立つ。
糖化液の液化および糖化のステップの後に比較的高い
温度(約30℃)でエタノール発酵を行うと,と糖化液を
例えば,エタノール発酵に通常関連する温度15℃〜20℃
に冷却するのに必要なエネルギー量が実質的に減少す
る。さらに,比較的高温度でのエタノール発酵により,7
日以内での糖化液のエタノール濃度を18.0〜20.0%に到
達させるのに必要な時間が実質的に短縮する。さらに2
〜3ヶ月間放置したままの米酢用糖化液は必要に応じて
調理用ワインとしてそのまま使用できうる。
次の実施例は,本発明による古来の品質を持った米酢
の生産方法を説明するものであり,基質量に対して少量
の単一容器において高濃度でんぷんを用いる半一固相発
酵の使用を包含する。
実施例1 小麦こうじの調製は4世代目のこうじの生産により行
われた。第1世代はアスペルギルス・オリーゼ貯蔵培養
菌を麦芽−酵母抽出液寒天上で暗緑色の胞子が観察され
るまで成長させることにより調製された。そのアスペル
ギルス・オリーゼはアメリカン タイプ カルチャー
コレクションストレインズ(ATCC)#14895および#141
56に類似しているが,同一ではない。これら微生物は中
Hsao−Hsingワインケーキから単離され,さらにそれ
らが兼ね備えているタンパク質分解酵素およびアミロー
ス分解酵素に対して選別が行われた。その貯蔵培養菌は
4℃で保存され3ヶ月毎に新鮮な培地へ移された。永久
貯蔵培養菌は,滅菌された無機油のもと4℃で保存さ
れ,平静状態で置いておかれた。
上記と同じ菌株のアスペルギルス・オリーゼの第2世
代は誘導培地上で成長させられる。その培地は防腐剤の
入ってない1日長の乾燥小麦パンより構成されている。
そのパンは最初1日間または2日間乾燥した場所に同じ
パンを置くことにより調製され,次いでパンの皮を除
き,そのパンを約1cm3サイズの立方体に切断する。約15
gの乾燥パン立方体を250mlのスクリューキャップフラス
コに入れ,121℃で15分間オートクレーブ(高圧滅菌)に
かけた。オートクレーブした後,その立方体を40℃まで
冷却し,5mlの滅菌蒸留水をピペットでフラスコの壁に沿
って入れた。このような方法を用いるのは水が集中する
のを避けるためである。次に,フラスコ内の水分を1日
間または2日間室温で平衡化させた。次に,そのパンを
第1世代貯蔵培養菌から得られた1白金耳の胞子で植菌
し,30℃で5日間保温した。最初の保温2日間,胞子が
それぞれのパンの立方体に均等に分配されるようにその
培養物をしばしば振とうした。残りの3日間の保温期間
では振とうは必須ではない。その保温は菌糸の成長が観
察され,そして暗緑色の胞子が形成されるまで続けられ
た。
そのこうじ種,つまり第3世代は,ステンレススチー
ルのかごに小麦の穀粒を置き,そしてその穀粒に水を軽
く吹きつけることにより調製された。あるいは,穀粒を
竹皿の上に置くこともできる。その水分は約3時間また
は4時間かかって平衡に到達され得た。それからその穀
粒はロール・ミルで2から4片までにつぶされる。この
ような方法を用いたのは穀粒の粉が形成されるのを避け
るためである。次にその穀粒はかごに戻され,そしてつ
ぶされた穀粒の水分含量が35±2または3%に達するま
で再び水を加えた。そのかごをその後スチーマーあるい
はオートクレーブ内に入れ,40分〜60分間蒸煮した。蒸
し過程の終わりで,水分含量は35−38%であり,この値
はそのこうじ種の調製がうまくわくうえで重要である。
次に,その調製された小麦が第2世代誘導培地由来の培
養菌で植菌される。小麦乾燥重量100%に対して植菌3
重量%(アスペルギルス・オリーゼの各菌株が1.5%貢
献している)の比で植菌される。すなわち,植菌するべ
き湿った小麦の割合は第2世代誘導培地由来のアスペル
ギルス培養菌の各菌株15gに対して湿った小麦13.5〜13.
8kgであった。
第3世代の上記こうじ種の調製を完全にするために,
植菌され蒸された小麦を円すい形に積み,その高さを15
−20cmの間にした。その小麦の温度を最低30−35℃に維
持したが,菌糸が小麦の穀粒に入りこむにつれて小麦の
温度は約38℃に上がった。そのときには,円すい形を平
たくして,温度を約30−35℃に下げた。一旦温度が35℃
以下に下がると,培養菌を前記円すい形に再び積み,温
度が再び38℃に上昇するまで監視した。小麦の温度の第
2の上昇が起こると,その培養菌を平らな木のトレーの
上に分配した。そのトレーは必要に応じて竹で作られ得
る。そのトレーの底は自由に通気ができ,そして小麦の
層の厚さは5cmを越えない。小麦の過熱とその結果とし
て菌体が死滅することを避けるためでる。そのこうじ
種,つまり第3世代を,高温度および高水分の環境で50
−60時間,すべての穀粒が約8×108胞子を含むまで成
長させておいた。その成長期間を経て,そのこうじ種を
トレーから除き,2日または3日間放っておいて乾燥さ
せ,それから気密容器の中で4℃またはそれ以下の温度
で貯蔵した。温度および湿度を制御する公知の自動こう
じ発酵槽をこうじ種の生産の間使用し得る。例えば兵庫
県のヤエガキ・ブルーイング・マシナリィ(株)および
岡山市のフジワラ・ブルーイング・マシナリィ(株)に
より製造された発酵槽がある。
第4世代を包含する現実の小麦こうじを次のことを除
いて第3世代またはこうじ種の調製と類似した方法で調
製した。異なる点は第2世代由来の小麦を植菌するかわ
りに,誘導培地またはこうじ種または第3世代が第4世
代を調製するために接種菌して用いられたということで
ある。その第3世代のこうじ種は小麦の起源乾燥重量の
0.3−0.5%の割合で加えられた。それ故に,それぞれの
蒸されてつぶされた小麦粒子は最低でも2×103胞子を
含んでいた。第4世代の保温の間,温度を36℃以下に保
ち,保温期間はにおいを最小にするために48−56時間に
短縮した。さらに,第4世代の小麦こうじを乾燥しない
ですぐに利用した。この工程により最大に高められた酵
素(例えばアミラーゼおよびプロテアーゼ)は貯蔵条件
下ではあまり安定ではないからである。
次の性質および特質は小麦こうじにとって望ましいこ
とがわかっている:(1)水分含量は21.8−28.5%であ
り,最適水分含量は25.2%である。;(2)全滴定酸は
小麦こうじ1グラム当たり0.1N NaOH38−60mlである;
(3)小麦こうじ1グラム当たり1時間で300−400mgの
グルコースを生産するためのα−およびβ−アミラー
ゼ;(4)小麦こうじ1グラム当たり1時間で1800−20
00μgのグリシンを生産できる酸性プロテアーゼ;
(5)明るい黄緑色;(6)すっぱい匂いがしない,あ
るいは不愉快な匂いがしない;(7)すっぱい味または
苦い味をともなわない甘い味ないしは半分甘い味;そし
て(8)しまりがないが柔軟な手ざわり。
Hsao−Hsingワインケーキから単離されかつ高いタン
パク質分解活性および明白に異なるアミノペプチダーゼ
側面を有するアスペルギルス・オリーゼの2つの菌株は
α−アミラーゼと,β−アミラーゼと,プロテアーゼと
リパーゼと,ヌクレアーゼの源を提供する。これら2つ
の菌株の明確に異なる側面は,糖化液の特徴的な風味
と,芳香と,うまみの原因となっている短く特徴的なペ
プチドの混合物を提供する。その混合された培養菌の典
型的な側面は第1表に示されている。
細胞外プロテアーゼ活性はアミノ−ペプチダーゼ分析
を通して決定された。19の基質はL−アミノ酸β−ナフ
チルアミド(AA−NA),非螢光化合物であり,これは高
い螢光性最終産物β−ナフチルアミンに加水分解され
た。最終産物の螢光定量測定法は最大の感受性を得るた
めに使用された。
トリス緩衝液塩およびアミノ酸β−ナフチルアミド
(AA−NA)は0.1Mトリス−酢酸緩衝液pH8.0に溶解し,
最終濃度を10-4Mにした。オートクレーブ滅菌の後,そ
の基質は6−8℃で貯蔵した。
アミノペプチダーゼ活性分析のために,2mlの各AA−NA
基質を個々の円筒形ガラスキュベット(10×75mm)に入
れ,水浴中に静置した。その基質を0.1mlの粗酵素調製
液で接種した。これらの反応混合液を37℃の循環してい
る水浴中で1時間保温し,次に56℃の水浴中で10分間加
熱して反応を停止させた。その基質をそれから氷浴中で
少なくとも15分間冷却し,螢光分析の間中氷浴に入れた
ままにしておいた。滅菌したサリンの接種されたAA−NA
盲検値の1組を平行に分析し,その結果を試料の測定値
から差し引いた。相対螢光強度(RFI)はコーニング7
−37(365nm)1次フィルターおよびラッテン47−B
2次フィルター(415nm)と適合するアミンコ・ボウマ
ン・フルオロマイクロフォトメーターを用いて測定され
た。2.10mlの体積を有する反応混合液は,L−アミノ酸β
−ナフチルアミド,トリス酢酸緩衝液,およびNaclを各
々10-4M,10-1M,および7.7×10-3Mの濃度で含んでいた。
これらの条件で,反応混合液中0.63RFIの増加は1酵素
単位に等価である。
接種酵母菌を調製するために,サッカロマイセス セ
レヴィシェ貯蔵培養菌の4菌株(ATCC #26607と,ATCC
# 26608と,ATCC# 26609と,ATCC# 26610と,ATCC# 26
611に類似しているが同一ではない)を麦芽−酵母抽出
液寒天上で生育させ,4℃で貯蔵し,3ヶ月毎に新鮮な培地
に移した。永久貯蔵培養菌は滅菌された無機油の中で維
持し,4℃で貯蔵し,静置した。糖化液の接種の前に酵母
の細胞濃度(密度)を増加させるために,1白金耳の貯蔵
培養菌を,使用前にオートクレーブされた40mlの成長培
地を含む個々の振とうフラスコに移した。1の成長培
地は150gのグラニュー糖と,15gの糖みつと,2gの硫酸ア
ンモニウムと,1gの硫酸カリウムと,1gの酵母エキスより
成る。その培養菌を30℃で一晩中成長させ,それから30
℃の同じ培地を含む発酵槽に移し,細胞密度が最小でも
5×108細胞/ml,2×109細胞/mlぐらいになるように十分
な撹拌および通気を起った。酵母細胞の生理状態はエタ
ノール発酵が検出されたようなものであった。成長期間
の後,その培養菌は収穫され,エタノール発酵工程の
間,次の利用のために4℃で貯蔵された。
高エタノール濃度および高アミノ酸濃度を有する米酢
糖化液の生産には,90%の研磨比でみがかれた700kg短粒
米を空気吹付工程により清掃し,第1図および第2図の
容器10に類似した発酵容器中で洗浄した。容器10は内径
135cm,および高さ約421cmを有し,約2000の糖化液を
含む十分な内容量を生じる。その米を次いで約1時間室
温で密閉された通気性のない発酵槽10内の1050の水中
に浸漬した。室底14内の穴54は米粒が流れ出るのを防ぐ
ために米粒の一般的な直径の約1/2の直径である。
米の浸漬の後,生蒸気を穴54を通じて導入し米および
水の温度を素速く78℃まで上昇させた。これは約25分内
で完了した。その時,米の部分的なゼラチン化が観察さ
た。米および水の温度が78℃に達した後,1400g(または
米の乾燥重量の0.2%)のα−アミラーゼを液体のため
に加えた。使用されたα−アミラーゼは大阪府のウエダ
化学工業により「ウエダーエッカーコーソー」という商
品名で売られている。米スラリーの温度を40分間78℃〜
85℃の範囲内に保つように努力した。この間にスラリー
はこすり器30および120rpmの速度で回転する撹拌器34,3
6により連続的にかき回された。
この時,その米と水の混合物は,よく液化されたスラ
リーに変換されるのが観察された。容器10の内側の温度
は穴54を通して導入された蒸気で再び上昇せられ,内容
物の温度を121℃に上昇させた。そのスラリーを121℃の
高温度で20〜25分間維持し,その間,60〜180rpmの速度
でこすり落とし器30および撹拌器34,36により連続的に
かき回した。スラリーの温度を121℃に上昇させること
により,滅菌と共に生じる米のゼラチン化および液体化
がより完全なものとなる。
次に,冷却水をジャケット入口46を通して45分間導入
し,スラリーを温度85℃まで素速く冷却した。冷却水の
流れを妨げ,そして前述のα−アミラーゼの第1バッチ
に同一のα−アミラーゼの第2バッチを加えた。米の乾
燥重量の0.1%に等価な700gのα−アミラーゼを“滅菌
後の”液化を20分間実行するためにこのスラリーに加え
た。蒸米後の液化の期間の間,こすり落し器30および撹
拌器34,36による連続撹拌を行い,スラリー温度を約78
〜85℃の範囲内に保つ努力を行った。続いて,その米酢
を糖化液は優れた流動性を示し,1.0〜1.5時間の範囲内
で45℃に素速く冷却された。次に,105〜112kg(または
米の乾燥重量の15〜16%)の第4世代小麦こうじを発酵
容器10に加えた。部材30および撹拌器34,36による撹拌
を続け,減菌空気を穴54を通して導入し,その糖化液を
90分内に30℃まで素速く冷却した。一度,その糖化液の
温度が30℃に達すると(30℃が開始酵母培養菌の接種の
ために理想的な温度である),70の培地を糖化液に加
えた。その糖化液は最低でも5×108酵母細胞/ml(それ
は後に酵母希釈液を入れた容器10の内容物2000として
みたときの1.75×107酵母細胞/mlに等価である),最大
で2×108細胞/ml(後の希釈後の7×107細胞/mlに等価
である)を有した。重要なことは,糖化液の通気(空気
飽和)を開始酵母培養菌が導入される間続けたというこ
とであり,そのことにより酵母細胞が指数期に入ること
および指数生育速度で増殖することが可能になったとい
うことである。
一度,糖化液を小麦こうじおよび酵母開始菌の両方で
接種すると,撹拌および通気を2時間続けた。続いて,
通気を停止する一方で撹拌をさらに2時間続けた。次に
通気を行わない断続的な撹拌を再び7日間4時間毎に5
分間行い,糖化液の温度を30℃±1℃に一定に維持し
た。
その後,糖化液を第2発酵槽70に移し,さらに7日間
12時間毎に5分間,30〜35℃で通気を行わない断続的な
撹拌に供した。発酵工程第14日後の米酢糖化液の成分は
次のとおりであった;(1)エタノール濃度は18.0%を
越えていた;(2)全滴定可能な酸は100mlの糖化液当
たり0.1N NaOH96mlに相当;(3)全アミノ酸含量(グ
ルシン等価で表現されている)は1.0%を越えていた。
発酵期間の最初の7日間およびその後のさらに7日間
の第2発酵期間の間エタノール濃度が18%に達した糖化
液は,上層1/3が澄き通っていて粒子がないことが観察
された。この時,糖化液は第2発酵槽70から吸い出さ
れ,酢化槽78に移された。そこでは糖化液が4倍に希釈
され,酢化が行われた。残りの2/3,つまり糖化液の下方
部,は加圧装置74を通して処理された。次いで,その濾
過液は酸化糖78に移されない任意の残っている澄き通っ
た上ずみ液と合併され,それから20〜30分間60℃でパス
ツーリゼーション(低温滅菌)および貯蔵のために滅菌
装置にかけられた。その米酢糖化液は同じ滅菌装置に貯
蔵し,次いで,例えばラクトバチルス ホモヒチオによ
る汚染を避けるために,パスツーリゼーションにかけら
れた。この菌はエタノールを消費するだけでなく,乳酸
細菌の成長を奨励したりもする。適量の酢を貯蔵糖化液
に加え,全滴定可能な酸の含量を1.0%まで上げた。そ
して,その糖化液を酢化槽78に移して14日間経過した糖
化液の澄き通った上層1/3の上ずみ液に関して上で概説
されたような酸化処理を行った。
酢の製造の最終ステップは酢化の工程を包含してい
る。この工程はアセトバクターによるエタノールの酸化
により酢酸を生成するものである。酢化は酢化槽78内で
引き起こされ,その容器は独国ボンにあるHeinrach Fri
ngs(株)から入手可能である。そのろ過は酢化槽78内
で4倍に希釈され,45容量%のエタノール濃度を有す
る。
その工程の間使用されるアセトバクターの菌株台湾国
内での商業的な酢の生産で使用されることで知られてい
る。そしてその菌株はアセトバクター アセチ 副種ア
クチ(ATTCC#15973)に類似しているが,同一ではない
性質を備えた菌体である。その工程を開始するために,
アセトバクターの大量接種菌が純粋培養菌または“種
酢”の形で加えられた。その発酵は30℃で実行さ,各バ
ッチの過酸化を避けるために残余エタノールが0.1〜0.3
容量%に減少した時に酢化を終了した。そのとき,発酵
内容物の約半分をポンプで汲み出し,新鮮な材料と入れ
かえた。
酢化糖78の頂点に適合する機械的な泡分離機が酢化槽
78内の泡を制御する時に特に有益であることがわかっ
た。分離機は泡を回転速度1000〜1500rpmにさらす回転
室を有し,泡を液相および気相に継続的に分離すること
ができた。
その結果得られた酢は古来のジャーで調製された酢の
独特の風味,芳香およびうまみを有し,かつ比較的高濃
度のアミノ酸のゆえに大変なめらかでやわらかであっ
た。
実施例2 実施例1の手順を,洗練された膠質の米(“Waxy ric
e")の培地が使われることを除いて,繰り返した。
実施例3 実施例1の手順を,培地である米が洗練された長粒米
から成ることを除き,再び繰り返した。
実施例4 実施例1の手順を,洗練されていない短い,長いまた
は膠質の米(“Waxy rice")が利用されることを除き,
再び繰り返した。
実施例5 実施例1の手順を,小麦こうじがATCC#7561もしくは
ATCC#9102のようなアスペルギルス・オリゼー株により
生産されることを除き,再び繰り返した。その株は,微
少量のタンパク質分解酵素を生産するので,その結果で
きた糖化液は,直接に米ワインとして利用し得,即ぐに
次に,第2次発酵,成熟,濾過,低温加熱殺菌を行ない
得る。さらに,米の研磨率を50〜80パーセントに増加す
る。
実施例6 実施例6の工程を,再度繰り返し,そして実施例5の
工程も繰り返す。実施例1により得られた酢および実施
例5より得られたワインを,次いで,1:1,1:2,1:3のよう
に異なった割合で混合する。該混合物を,直接消費した
り,ピクルスにした熱帯果物,ピクルスにしたりんご,
および他のピクルスもしくは新鮮な果物により希釈,も
しくは飲物として消費される果汁により希釈する。
実施例7 実施例1の手順を,ATCC#26612に類似であるが同一で
はないリゾップス・フォルモサエンシス株が小麦こうじ
を生産する目的のために,アスペルギルス・オリゼーに
交換されることを除いて,再度繰り返す。
実施例8 実施例1の手順を,ATCC#24863に類似であるが同一で
ないリゾップス・ヤポニカス株が小麦こうじを生産する
目的のためにアスペルギルス・オリゼーに置換して利用
されることを除いて,再度繰り返す。
実施例9 実施例1の手順を,ATCC#16360,ATCC#16379,ATCC#1
6435もしくは#16437に類似であるが同一でないモナス
カス・アンカ株が小麦こうじを生産する目的のためにア
スペルギルス・オリゼーに置換して利用されることを除
いて,再度繰り返す。
実施例10 実施例1の手順を,実施例8,9および10で示されたよ
うにリゾップス・フォルモサエンシス,リゾップス・ヤ
ポニカスおよびモナスカス・アンカの群から2もしくは
それ以上の株を小麦こうじを生産する目的のためにアス
ペルギルス・オリゼーに置換して混合し使用されること
を除いて,再度繰り返す。
以上の本発明の説明からも明らかなように,使用され
る微生物自体および酵素自体に特徴はなく,米を液化お
よび糖化させるものであれば,明細書に開示の範囲内に
おけるどんな微生物および酵素でもよく当業者が任意に
選択できるのである。重要なことは,発酵されるべき米
糖化液が少なくとも約30%のでんぷん含量を初期に有
し,それゆえこの糖化液は発酵開始時には半固形状態に
あるということ,小麦こうじは添加物として用いられる
ということ,そして発酵を長期にわたって行うのは,酵
母の溶菌を促進させかつエタノールレベルを少なくとも
約18%の濃度にするためであるということである。この
ような要件が組み合わされて,古来の米酢独特の風味,
芳香そしてうまみをもった米酢が得られるのである。
(発明の要約) 米ワインもしくは酢の調製方法であり,特に古来の品
質,労働集約性および多年性ジャーで調製した米酢の特
質を有する酢の改良型調製方法である。単一の圧力がま
発酵槽が,最少30%のデンプンを初期に含有する米酢も
ろみを生産するために洗米,浸漬,調理,液化および糖
化を含有するステップを遂行するために使用される。エ
タノール発酵も,同容器中で比較的に高温で少なくとも
18%のエタノール濃度および少なくとも1.0%のアミノ
酸濃度のワイン生成物を回収するように遂行される。該
ワインの相対的な高アミノ酸含有は,実質的に生産され
る酢を,非常に滑らかでそして柔らかいものにする。米
糖化液は,調理された米をα−アミラーゼと混合するこ
とにより調製され,該米を液化するように温度を上昇さ
せ,そしてそれで,約121℃への温度上昇により,この
米をより完全にゼラチン化,液化,および無菌化する。
該糖化液を,次いで約85℃に冷やし,そしてα−アミラ
ーゼの第2回分を添加する。小麦こうじを生産するため
に小麦上で増殖させたアスペルギルス・オリゼーが該糖
化液に用いられてきわだった風味,香気,およびうまみ
を添えることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は,昔の品質をもつ米ワイン及び特に米酢の生産
に用いられる本発明の発酵槽の横断面図であり,底かき
器の構成成分,撹拌器,螺旋水ジャケット及び入口を表
している。 第2図は,第1図の線2−2に沿って見た水平断面図で
あり,矢印は底かき器の構成成分の回転方向を示してい
る。 第3図は,1つの好ましい実施態様に従って,本発明の方
法を実施するための,2次発酵槽,圧搾装置および酢化槽
を備えた第1図の発酵槽を示した模式的図である。 10……発酵容器,12……円筒形室,14……容器底,18……
直立軸,22……モーター,28……支柱,30……こすり落と
し器,34,36……撹拌器,44……ジャケット。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12J 1/04 103 C12G 3/02

Claims (43)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次のステップを包含する古来の品質の米酢
    又は米ワイン生成物の製造のための大規模で半固相の発
    酵方法:ある量の洗浄米を水に浸すステップ;生蒸気と
    の直接接触により米を熱処理及びゼラチン化するステッ
    プ;米を液化する第一の添加酵素と該処理米を混ぜるこ
    とにより少なくとも約30%のでんぷん含量の米糖化液を
    調製するステップ;該米を液化及びゼラチン化するため
    に米−酵素混合物の温度を約70℃から約90℃までのレベ
    ルの温度で維持するステップ;該米の付加的なゼラチン
    化,液化及び無菌化を果たすために一定の時間該混合物
    の温度を少なくとも約115℃から130℃に上げるステッ
    プ;該混合物を約70℃から90℃の範囲の温度にまで冷却
    するステップ;そして少なくとも約30%残存しているで
    んぷん含量をもつ該米の殺菌後液化を果たすために該混
    合物と第二の添加酵素とを混合するステップ;少なくと
    も基質の一部の風味を増加させるペプチドに変換するカ
    ビをある量の小麦基質に植菌して小麦こうじを生じさせ
    るステップ;該米酢糖化液にある量の該小麦こうじを加
    えて該糖化液に独特の芳香,風味およびうまみを与える
    ステップ;そして該糖化液にサッカロマイセス・セレブ
    ィシェー酵母培養菌を加えて該糖化液を発酵させるステ
    ップ;小麦こうじの存在下で該酵母による該糖化液の発
    酵を少なくとも約18%のエタノール含量が得られるまで
    継続させ,それによって米及び米の発酵生産物のカビに
    よる変換により生産される風味増加ペプチドが更に最終
    産物に与えられる独特の芳香,風味およびうまみを増大
    させるステップ。
  2. 【請求項2】前記米を浸漬・熱処理・殺菌するステッ
    プ,前記米酢糖化液を調製するステップ,前記小麦こう
    じを該糖化液に加えるステップ,そして少なくとも約18
    %のエタノールを含有する米ワインを生産するため酵母
    培養菌を該糖化液に混ぜるステップが単一容器内で行わ
    れる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】加熱及び冷却工程及び半固相スラリーであ
    る前記米の液化,ゼラチン化及び糖化を促進するのに十
    分な期間中前記槽の底を連続的にこするステップ,およ
    び次いで該容器の底を断続的にこすって約7日間該糖化
    液のエタノール発酵をさらに促進させ,最少限約18%の
    エタノールに到達させて該酵母の自己溶菌を最大にする
    ステップを包含する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記容器を閉じる請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記糖化液を酵母細胞の自己溶菌を促進す
    る2次発酵のための2次容器に移すステップを包含する
    請求項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記糖化液を前記2次容器に移すか又は貯
    蔵のために移す頃に該糖化液に酢酸を加えるステップを
    包含する請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記糖化液が発酵している期間の少なくと
    も一部分の間,通気・撹拌・こするというステップを包
    含する請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記第一の酵素がアルファ−アミラーゼで
    ある請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記第二の酵素がアルファ−アミラーゼで
    あり,かつ前記混合物の温度を上昇させそして該混合物
    を冷却するというステップが該第二の添加酵素を該混合
    物と混合するという前記ステップの直前に行われる請求
    項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記米酢糖化液を調製するステップが加
    熱した蒸気を圧力下で前記糖化液に導入してより完全な
    ゼラチン化,液化及び無菌化を達成するステップを包含
    する請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】前記糖化液を調製する前記ステップが更
    に該糖化液を撹拌すること及びこすることを包含する請
    求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】エタノール発酵の前記ステップが約30℃
    の温度で約7日間行われ,次いで2次発酵が約30℃から
    35℃の範囲の温度で更に約7日の期間行われる請求項1
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記小麦こうじが微量のプロテアーゼを
    生成すべき少なくとも1株のアスペルギルス・オリーゼ
    を加えることにより調製され,得られた糖化液を直接米
    ワインとして利用し次いで直ちに2次発酵,エージン
    グ,濾過及びパスツーリゼーションのステップに供する
    請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】前記米が約50%から約80%の範囲の研磨
    率を有する請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記エタノールを酸化させて米酢を生じ
    させるステップを包含する請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】基質の少なくとも一部を風味を増加させ
    るペプチドに変換するカビをある量の小麦基質に植菌し
    それにより小麦こうじを調製するステップを包含する請
    求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】調味料として又は飲料として消費するた
    めに前記米ワインをフルーツジュースと混合するステッ
    プを包含する請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記フルーツジュースがピクルスである
    請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記ワインの第1の部分の前記エタノー
    ルを酸化して米酢を得るステップ; および該米酢を該米ワインの第2の部分と混ぜるステッ
    プ;および該米酢及び米ワインを,調味料として又は飲
    料として消費するためにフルーツジュースと混ぜるステ
    ップを包含する請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】前記フルーツジュースがピクルスである
    請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】次のステップを包含する古来の品質の米
    酢又は米ワイン生成の製造のための大規模で半固相の発
    酵方法:ある量の洗浄米を生蒸気との直接接触により熱
    処理するステップ;米をゼラチン化し液化する酵素と該
    処理米を混ぜることにより少なくとも約30%のでんぷん
    含量の米糖化液を調製するステップ;少くとも約30%残
    存しているでんぷん含量をもつ該米を液化及びゼラチン
    化するために米−酵素混合物の温度を約70℃から約90℃
    までのレベルの温度で維持するステップ;少なくとも基
    質の一部を風味を増加させるペプチドに変換し,そして
    それにより小麦こうじを生じさせるカビをある量の小麦
    基質に植菌するステップ;該米酢糖化液を該小麦こうじ
    に加えて該糖化液に独特の芳香,風味及びうまみを与え
    るステップ;そして該糖化液をサッカロマイセス・セレ
    ヴィシェー酵母培養菌を加えて該糖化液を発酵させるス
    テップ;小麦こうじの存在下で該酵母による該糖化液の
    発酵を少なくとも約18%のエタノール含量が得られるま
    で継続させ,それによって米及び米の発酵生産物のカビ
    による変換により生産される風味増加ペプチドが更に最
    終産物に与えられる独特の芳香,風味及びうまみを増大
    させるステップ。
  22. 【請求項22】前記工程が単一容器内で行われる請求項
    21に記載の方法。
  23. 【請求項23】加熱及び冷却工程及び前記米の液化,ゼ
    ラチン化及び糖化を促進するのに十分な期間中前記槽の
    底を連続的にこするステップ,および次いで該容器の底
    を断続的にこすって約7日間該糖化液のエタノール発酵
    をさらに促進させ最小限約18%のエタノールに到達させ
    るステップを包含する請求項2に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記米ワインの前記エタノールを酸化し
    て前記米酢中に酢酸を生じさせるステップを包含する請
    求項21に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記エタノールを酸化するステップが約
    28℃〜約35℃の範囲の温度にて行われる請求項24に記載
    の方法。
  26. 【請求項26】前記米糖化液の温度を約115℃以上のレ
    ベルにまで上昇させ,そしてその後にその糖化液を約90
    ℃以下のレベルにまで冷却するステップ;およびその直
    後に殺菌後液化及びゼラチン化を行なうために該糖化液
    に該酵素を加えるステップを包含する請求項21に記載の
    方法。
  27. 【請求項27】調味料として又は飲料として消費するた
    めに前記米ワインをフルーツジュースと混合するステッ
    プを包含する請求項21に記載の方法。
  28. 【請求項28】前記フルーツジュースがピクルスである
    請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記ワインの第1の部分の前記エタノー
    ルを酸化して米酢を得るステップ; および該米酢を該米ワインの第2の部分と混ぜるステッ
    プ;および該米酢及び米ワインを,調味料として又は飲
    料として消費するためにフルーツジュースと混ぜるステ
    ップを包含する請求項21に記載の方法。
  30. 【請求項30】前記酵素がアルファ−アミラーゼである
    請求項1に記載の方法。
  31. 【請求項31】前記カビがアスペルギルス・オリーゼで
    ある請求項1に記載の方法。
  32. 【請求項32】少なくとも2つの別個のアスペルギルス
    ・オリーゼカビが小麦基質に加えられる請求項31に記載
    の方法。
  33. 【請求項33】前記カビがリゾップス・フォルコサエン
    シスである請求項1に記載の方法。
  34. 【請求項34】前記カビがリゾップス・ヤポニカスであ
    る請求項1に記載の方法。
  35. 【請求項35】前記カビがモナスカス・アンカである請
    求項1に記載の方法。
  36. 【請求項36】少なくとも2つの別個の株のサッカロミ
    セス・セレヴィシエー酵母培養菌が前記糖化液に加えら
    れる請求項1に記載の方法。
  37. 【請求項37】次のステップを包含する古来の品質の米
    酢又は米ワイン生成物の製造のための大規模で半固相の
    発酵方法: 洗浄かつ少くとも部分的にゼラチン化されたある量の米
    を蒸気にさらすことにより熱処理するステップ;該処理
    米を該米を液化する酵素と混ぜることにより少くとも約
    30%のでんぷん含量の米酢糖化液を調製するステップ;
    該米糖化液と酵素との混合物の温度をあるレベルに維持
    して少くとも約30%残存するでんぷん含量をもった該米
    を液化させるステップ;少なくとも基質の一部を風味を
    増加させるペプチドに変換するカビをある量の小麦基質
    に植菌して小麦こうじを生じさせるステップ;該米酢糖
    化液にある量の該小麦こうじを加えて該糖化液に独特の
    芳香,風味およびうまみを与えるステップ;そして該糖
    化液にサッカロマイセス・セレブィシェー酵母培養菌を
    加えて該糖化液を発酵させるステップ;小麦こうじの存
    在下で該酵母による該糖化液の発酵を少なくとも約18%
    のエタノール含量が得られるまで継続させ,それによっ
    て米及び米の発酵生産物のカビによる変換により生産さ
    れる風味増加ペプチドが更に最終産物に与えられる独特
    の芳香,風味およびうまみを増大させるステップ。
  38. 【請求項38】底つき室を規定する構造の通常は閉塞さ
    れた容器;該容器底近傍にて該容器により支持された延
    設部材;および該部材を直立した軸のまわりに回転させ
    るための手段,を有する米酢の製造用発酵槽であって, 該部材は該部材の回転の間に該底に接する形で該底をこ
    するための少くとも一つの要素を有し,他方,該部材が
    該室内のあらゆる内容物を撹拌して該容器内発酵工程を
    促進させる発酵槽。
  39. 【請求項39】前記容器が該容器内のあるゆる内容物の
    温度を選択的に上昇もしくは下降させるための,室を規
    定する前記構造に隣接した熱交換媒体受容ジャケットを
    規定する壁を有する請求項38に記載の発酵槽。
  40. 【請求項40】前記ジャケットが前記室をとり囲む螺旋
    状構成のジャケットである請求項2に記載の発酵槽。
  41. 【請求項41】前記部材上方に位置しかつそれと共に回
    転し得る少くとも一つの撹拌器を有する請求項38に記載
    の発酵槽。
  42. 【請求項42】前記容器の底にあらゆる内容物を通気す
    るための多数の空気入口を有する請求項38に記載の発酵
    槽。
  43. 【請求項43】前記部材を回転させる前記手段が直立軸
    と,前記容器底に位置しかつ該底に対し一定の間隔をも
    って該直立軸を支持する一定間隔をもつ直立の複数の部
    材とを有する請求項38に記載の発酵槽。
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