JP2825304B2 - ポリエステル系モケット地 - Google Patents

ポリエステル系モケット地

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JP2825304B2 JP2040821A JP4082190A JP2825304B2 JP 2825304 B2 JP2825304 B2 JP 2825304B2 JP 2040821 A JP2040821 A JP 2040821A JP 4082190 A JP4082190 A JP 4082190A JP 2825304 B2 JP2825304 B2 JP 2825304B2
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勝至 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリエステル繊維100%使いのモケットパイ
ルに関するものであり,高収縮ポリエステル繊維と低収
縮ポリエステル繊維とを交編織し,モケットパイル表面
に凹凸模様を顕在化するモケットパイルに関するもので
ある。
(従来の技術) 従来よりモケットには,ポリエステル,ナイロン,ア
クリル等の合成繊維が使用されており,この中ではポリ
エステルが安価なこと,耐候性,耐ヘタリ性が良好であ
り,特に好適である。また,暖かみのある光沢やソフト
な風合を有する三角断面,六角断面,扁平断面等の異形
断面繊維が主体的に用いられる。
一方,色合については従来,無地染めのものが主流を
占めていたが,人々の生活スタイルや嗜好の多様化によ
り,モケットも2〜3色染めから多色化の方向に急速に
変化してきている。
その中でモケットの表面の凹凸感を浮き出させ,高級
感を得ようと様々な検討が行われてきた。古くは前記し
たような異なる形状の異形断面繊維を用いて光沢差を発
現するとか,異色繊維を組み合わせるとか,製編織する
際の組織を変化させたり,パイル化した後,加工条件等
を適宜選定し,立毛形態,開繊形態等を変え凹凸感を表
現していた。しかしながら,これらのモケットでは凹凸
感を十分表現できなかったり,工程が複雑になったりす
る欠点を有していた。
また,近年には立体的な凹凸模様のモケットを得るの
に低収縮繊維と高収縮繊維を組み合わせることによる検
討も行われている。ポリエチレンテレフタレート系高収
縮繊維を用いて熱処理することにより,モケットの凹部
を形成させる手法があるが,今までの該高収縮性繊維は
可能な限り低温で延伸することにより製造されたもので
あり,繊維を製造した後,紡績,製編織,後加工とモケ
ットを熱処理して凹凸模様を発現するまでの間に様々な
熱履歴を受ける。このため収縮してしまい,最終の熱処
理時には低収縮繊維と高収縮繊維の収縮差がなくなって
しまったり,差が小さくなるという欠点を有していた。
また繊維製造後,モケットとするまで期間が長くかかる
ため,保管や輸送時の比較的低温の熱履歴により経時的
に収縮が変化したり,収縮にバラツキを生じるためパイ
ルにした後の凹部表面が不揃いになるという問題点を有
していた。
また,これら上記の高収縮繊維の収縮不足を解消する
手段として,潜在捲縮性ポリエステル繊維の検討も試み
られているが,このような繊維のモケットでは凹部の立
毛性に難があり,モケットの外観や触感は受け入れられ
るようなものではなかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,上記従来の高収縮糸を使用した凹凸モケッ
トで問題であった凹凸部の不明瞭さや凹部表面の不揃い
を解消するとともに,立毛性や表面風合の優れたモケッ
トを提供するということを技術的課題とするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 即ち,本発明は100℃の熱水中での収縮率が3%以下
のポリエステル繊維からなる紡績糸(A)と100℃の熱
水中での収縮率が20%以上でありかつ,下記式(1),
(2)を満足するポリエステル繊維からなる紡績糸
(B)とを任意の模様に交編織したモケットパイルであ
って,100℃以上の熱処理でモケットパイル表面が凹凸模
様を有することを特徴とするポリエステル系モケット地
を要旨とするものである。
S0−S1≦5 (1) S0−S2≧25 (2) ただし,S0:製造直後の繊維の170℃×15分乾熱処理時
の熱収縮率(%) S1:40℃5週間保持後の繊維の170℃×15分乾
熱処理時の熱収縮率(%) S2:製造直後の繊維の110℃×15分乾熱処理時
の熱収縮率(%) 一般的に自動車のシート等に用いられるポリエステル
モケットは,モケットのパイル長が2.5〜4.5mmの範囲で
ある。このようなモケットパイルに模様出しをする場
合,凹部モケットのパイル長は1.5〜3.0mmとする必要が
ある。
このような凹凸モケットでしかも凹部表面を平らに形
成し,かつモケットパイルの立毛感を良好にするために
高収率ポリエステル繊維の収縮性能を特性の範囲にする
ことが必要であり,前記のようにS0−S1≦5%,S0−S2
≧25%とする必要がある。要約すると,低温域の収縮率
を抑えることと,110〜170℃の温度範囲における収縮率
の変化を大きくする必要がある。
また,凹凸模様を発現させる方法として,布帛の染色
処理(反染)を利用する場合があるが,そのために100
℃熱水中の収縮率は20%以上が必要となる。一方,凸部
を形成する低収縮ポリエステル繊維は基本的にはより低
収縮であることが好適であるが,低収縮化により染色性
の悪化を引き起こすのが一般的であり,紡績糸の100℃
熱水中での収縮率は3%以下であることが必要である。
本発明の凹凸モケット地に用いるポリエステル高収縮
繊維を得る方法としては,テレフタル酸成分とイソフタ
ル酸成分の共重合モル比が96/4〜88/12のジカルボン酸
成分とエチレングリコール成分とからなる共重合ポリエ
ステル繊維を用いることが好適である。イソフタル酸成
分が4モル%未満では収縮性能が不充分であるし,12%
を越えると融点低下および繊維強度低下のため実用に供
しない。
該ポリエステル高収縮繊維の延伸温度は80〜90%の範
囲とすることが好適である。
(実施例) 本発明の実施態様の一例を以下に示すが,本発明はこ
れらに限定されるものではない。
実施例1〜2,比較例1〜7 ポリエチレンテレフタレートを通常の溶融紡糸法で製
造し,2d×51mmの短繊維(イ),(ロ)を得た。
(イ),(ロ)繊維の原綿物性とそれぞれの短繊維を紡
績して得た20′Sの紡績糸の物性を第1表に示す。
別に、(イ),(ロ)と同じポリエチレンテレフタレ
ートを通常の容積紡糸法で紡糸し,第2表の延伸温度で
延伸し2d×51mmの短繊維(ハ),(ニ),(ホ)を得
た。また,イソフタル酸を8モル%共重合した〔η〕0.
80(フェノールと四塩化エタンの等量溶媒で20℃で測定
した)の共重合ポリエステルポリマーを通常の溶融紡糸
法で紡糸し,第2表の延伸温度で延伸し2d×51mmの短繊
維(ヘ),(ト),(チ),(リ),(ヌ)を得た。
諸物性の測定法は次の通りである。
繊 度:JIS L 1015,7・5・1A法で測定 乾熱収縮率:JIS L 1015,7・15の方法によりデニール当
り300mgの荷重で測定 強 伸 度:JIS 1015,7・7の方法により測定。
熱水収縮率:JISL 1015,7・15の方法により測定。
これら(ハ),(ニ),(ホ),(ヘ),(ト),
(チ),(リ),(ヌ)の8種類のポリエステル短繊維
をそれぞれ個別に用い,(イ),(ロ)と同様に20′S
の紡績糸とした。
以上の如き(イ)〜(ヌ)の10種類の紡績糸を第3表
のように組合せで交織し,同時パイルカットし,9種類の
モケットパイルとした。
この時のパイル長さはいずれも4mmとした。続いて,
反染→レージング→シャーリング→バッキングの工程を
経て,9種類のモケット地を得た。反染の代表的条件とし
ては130℃×5分,乾燥150℃×15分とした。このように
して得た9種類のモケットの評価を第3表に示す。
(効果) 実施例が示すように,本発明のモケットは明確な凹凸
模様であり,凹部表面が滑らかで凹部パイルの立毛感の
優れた凹凸モケットとなる。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明のモケットパイル地を模型的に示したもの
で,第1図はモケットパイル地の正面図,第2図は側面
図である。 図中,1……凹部モケットパイル地,2……凹部モケットパ
イル地,3……モケットパイル地の基布。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−107362(JP,A) 特開 昭49−7570(JP,A) 特開 昭58−54039(JP,A) 特開 昭52−70170(JP,A) 実開 昭53−144970(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D03D 27/00 D03D 15/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100℃の熱水中での収縮率が3%以下のポ
    リエステル繊維からなる紡績糸(A)と100℃の熱水中
    での収縮率が20%以上でありかつ,下記式(1),
    (2)を満足するポリエステル繊維からなる紡績糸
    (B)とを任意の模様に交編織したモケットパイルであ
    って,100℃以上の熱処理でモケットパイル表面が凹凸模
    様を有することを特徴とするモケットポリエステル系モ
    ケット地。 S0−S1≦5 (1) S0−S2≧25 (2) ただし,S0:製造直後の繊維の170℃×15分乾熱処理時の
    熱収縮率(%) S1:40℃5週間保持後の繊維の170℃×15分乾熱処理時の
    熱収縮率(%) S2:製造直後の繊維の110℃×15分乾熱処理時の熱収縮率
    (%)
  2. 【請求項2】紡績糸(B)はテレフタル酸成分/イソフ
    タル酸成分の共重合モル比が96/4〜88/12のジカルボン
    酸成分とエチレングリコール成分とからなるポリエステ
    ル繊維である請求項1記載のポリエステル系モケット
    地。
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