JP2823382B2 - β−ラクタム抗生物質の酵素による測定方法 - Google Patents

β−ラクタム抗生物質の酵素による測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生物学的液体中のβ−ラ
クタム抗生物質の、新規で迅速であり、かつまた敏感な
酵素による測定方法に関するものである。本発明はま
た、この方法を行なうために使用することができる試験
セットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、抗生物質は細菌により発症する感
染性疾患の処置における治療としてばかりでなく、また
食品保存剤としておよびまた、動物飼料への成長刺激添
加剤として、非常に広く使用されている。従って、ミル
ク,尿,血液,血清,唾液,肉エキス,醗酵液または緩
衡水性媒体などの複雑な生物学的液体中の抗生物質の存
在を、非常に小さい濃度においてさえも検出することが
できることの必要性がますます増大している。
【0003】この例には、ミルク生産の場合がある。乳
牛の或る種の感染性疾患、たとえば乳腺炎の処置に、ペ
ニシリン類を使用することが周知であることは確かであ
る。しかしながら、明らかに医学上の理由で、人間が消
費するためのミルクは原則として、いずれの痕跡量の抗
生物質でさえも含有していてはならない。他方で、0.
005I.U./mlまたはそれ以下のペニシリン濃度
は、チーズまたはヨーグルトなどの乳製品の製造期間中
に、有害な作用を有することができる。さらにまた、或
る国々では、抗生物質の法律上の許容濃度は、0.00
4I.U./mlを越えてはならない。
【0004】従って、牛によって生産されるミルク中の
ペニシリン濃度を迅速にかつまた正確に測定できるこ
と、好ましくは牧場でその場で直接にこれをなしうるこ
とが必要である。
【0005】生物学的液体中の比較的低濃度のβ−ラク
タム抗生物質を測定することができる微生物学的方法
は、以前から存在している。これらの方法は、抗生物質
に対して感受性の微生物の増殖が、生物学的液体の存在
において、抑制される程度を測定することを包含してい
る。しかしながら、これらの方法は、長時間を要し、か
つまた高度の技術的熟練を要する;最良の場合でも、結
果を得るためには、約2〜3時間が掛り、これは実用上
では容認されない。
【0006】さらに最近に、生物学的液体、さらに特に
ミルク中の抗生物質の存在を検出するための、迅速な微
生物学的方法が提供されている(米国特許明細書第4,
239,852号参照)。
【0007】この方法によれば、検査しようとする液体
試料を、一方で、抗生物質に対して非常に感受性を有す
る微生物、さらに特にバシルス ステアロテルモフィル
ス(Bacillus stearothermoph
ilus)の細胞または細胞の一部分とともにインキュ
ベートし、そしてまた、他方で、放射性元素または酵素
で標識した抗生物質とともにインキュベートする。試料
中に存在する場合には、この抗生物質は、インキュベー
ション中に、細胞または細胞の部分上のレセプター部位
のへの結合に関して標識された抗生物質と競合する。そ
の後で、細胞または細胞の部分に結合した、標識された
抗生物質の量を測定する。結合した標識された抗生物質
の量は、試料中の抗生物質の濃度に逆比例するから、こ
れによって抗生物質の存在(または不存在)の指示が得
られる。
【0008】この米国特許の発明者によれば、この方法
は、ミルク中の0.01I.U./mlまたは0.00
1I.U./mlのような小さい濃度の抗生物質濃度を
僅かに15分より短い時間で検出することができる。
【0009】しかしながら、この方法の主要な欠点は、
この結果を得るために、放射性元素(14Cまたは
125I)によって標識された抗生物質を使用しなければ
ならないことにあり、この放射性元素の量は、特別の装
置、たとえばシンチレーションカウンターなどによって
測定しなければならない。さらにまた、このような放射
能を有する物質を取り扱って分析を行なう人々にとっ
て、非常に少量であっても、全体的に危険をさけること
はできない。
【0010】明らかに認められるように、この米国特許
明細書の例2には、この方法のもう一つの態様が記載さ
れており、この方法では、酵素で標識した抗生物質が使
用され、この標識された抗生物質の量が視覚による比色
法によって測定されている。しかしながら、この方法
は、ミルク試料中のペニシリンが0.05I.U./m
lより多いか(または少ないか)を測定することができ
るだけである。従って、この方法は、感受性が格別に低
く、従って有用ではない。
【0011】モノクローナル抗体またはポリクローナル
抗体を使用することにもとづく、商業的試験方法がまた
存在している。周知のように、この試験が免疫学的診断
に慣用の技術(ELISA、ラテックスとの凝集、放射
線免疫学的方法など)にもとづいて行なうことができる
ことは確かである。この種の試験の例として、SPOT
TESTをあげることができ、これは、ANGENI
SC(米国)により市販されている。
【0012】この種の試験の欠点は、これらの試験が一
般に、非常に複雑であり、中でも、これらの試験は、非
常に制限された数の抗生物質を検出するために使用する
ことができるだけであることにある。この後の方の欠点
は、非常に特殊な抗生物質の場合に生じる;この方法
は、免疫形成に選ばれたものに、構造的に類似している
抗生物質だけを認知することができる。これは、β−ラ
クタム抗生物質の場合には、特に微妙である。
【0013】人間の血清中およびミルク中の低濃度のβ
−ラクタム抗生物質を測定するための酵素による方法が
また、知られている〔J−M.FRERE等によるAn
timicrobial Agents and ch
emotherapy,18,(1980,No.
4),506〜501頁〕。
【0014】この方法(以下、「J−M.FRERE
法」と称する)は、繊細な測定装置を必要とする放射能
を有する物質を使用する必要がなく、同時に、非常に迅
速で、かつまた格別に精確であることから、さらに興味
深い方法である。この方法は、特定の酵素、すなわち可
溶性の細胞外D−アラニル−D−アラニン−カルボキシ
ペプチダーゼを使用することにもとづいており、この酵
素は、アクチモデュラ(Actinomodura)R
39〔以前は、ストレプトマイセス(Streptom
yces)R39と称されていた〕によって産生される
酵素である。本明細書においては、この酵素を、「酵素
R39」と称することにする。この酵素は種々のペプチ
ド類のD−アラニル−D−アラニン末端基を、末端D−
アラニンの放出を伴なって加水分解することに関して特
異的活性を有する。
【0015】酵素R39のもう一つの重要な特徴は、こ
の酵素がβ−ラクタム抗生物質と反応して、不活性で実
質的に不可逆性の等分子酵素−抗生物質複合体を、非常
に迅速に生成させることにある。
【0016】J−M.FRERE法では、非常に低濃度
のβ−ラクタム抗生物質の測定に、酵素R39のこれら
の性質が使用されている。この方法は、3つの必須工程
よりなる。
【0017】第一工程においては、既定量の被験液体の
試料を、既定量の酵素R39とともにインキュベートす
る。このインキュベーションは、試料中に存在する場合
に、そのβ−ラクタム抗生物質をこの酵素と反応させ、
不活性の実質的に不可逆性の等分子酵素−抗生物質複合
体を生成させる条件の下に行なう。
【0018】第二工程においては、第一工程で得られた
生成物を、既定量の基質、たとえばNα,Nε−ジアセ
チル−L−リシル−D−アラニル−D−アラニンととも
に、この酵素によって、この基質が加水分解され、第一
工程において、抗生物質と複合体を形成しなかった酵素
R39の残留酵素活性に相当する量のD−アラニンを生
成させる条件の下に、インキュベートする。
【0019】第三の工程においては、このようにして生
成されたD−アラニンの量を測定する。第二工程で生成
されるD−アラニンの量が酸素の残留活性に依存し、従
って試料中の抗生物質の量に逆比例することは、当業者
が容易に理解できることである。
【0020】J−M.FRERE法においては、D−ア
ラニンの量を酵素法によって測定される。これは、2種
の組合された酵素反応にもとづいている。第一の反応に
おいて、D−アラニンは、D−アミノ酸オキシダーゼに
よって、ピルビン酸に酸化される(その補酵素、フラビ
ン−アデニン−ジヌクレオチドの存在の下に);同時的
に、大気中酸素から、相当する量の過酸化水素が生成さ
れる。第二の反応において、この生成された過酸化水素
は、パーオキシダーゼに助けられて、o−ジアニシジン
の酸化に使用される。褐色の色が生じ、この色の強度は
D−アラニンの量に依存する。
【0021】従って、これにより、D−アラニンの量
を、視覚による比色法によって、または分光光度計(λ
max =460nm)を用いる光学濃度の測定によって、
測定することができる。
【0022】すなわち、既知の抗生物質濃度を有する一
連の試料を作り、この方法に適用し、標準曲線を作成す
ることができ、この曲線は、酵素R39の残留酵素活性
対抗生物質濃度を示す。
【0023】試料中の抗生物質濃度の定量的測定値をう
るためには、正確に同一の方法を行ない、その抗生物質
濃度を、この標準曲線と比較して決定する。
【0024】この定量的評価が分光光度計の使用を必要
とすることは勿論のことである。
【0025】しかしながら、抗生物質濃度が、或る臨界
値を越えているか、または越えていないかを決定するた
めには、分光光度計または類似の測定装置は必要ではな
い。
【0026】酵素R39の活性が全体的に抑圧される抗
生物質の限界濃度、あるいは換言すれば、D−アラニン
が生成されず、従って発色が生じない抗生物質濃度と、
事前に知るには充分である。この限界濃度が判れば、測
定結果を単純に目で見て検査することによって、与えら
れた試料が、この限界濃度より小さいかまたは大きいか
を判断することができることは明らかである。従って、
この方法を使用することによって、ミルク中の抗生物質
濃度の指示を、迅速にかつまた精確に、特殊な装置を使
用することなく、得ることができる。
【0027】さらにまた、この方法は、ミルク中および
人間血清中の、比較的低濃度のβ−ラクタム抗生物質を
測定することを可能にする。従って、たとえば約20μ
l容積のミルク試料から出発して、これらを3ピコモル
の酵素R39とともにインキュベートし、0.02I.
U.1ミルクmlのような小さい濃度のペニシリンを定
量的に測定することができる(分光光度計を使用す
る)。さらにまた、0.09I.U./ミルク1mlよ
り大きい濃度は、1時間より短い時間で、上記の目で見
る方法によって、定量的に測定することができる。
【0028】しかしなから、J−M.FRERE法は、
いくつかの重大な欠点を有する。第一に、J−M.FR
ERE法の感度は不充分であり、特に生物学的液体(ミ
ルク、唾液、血清など)の場合には、不充分である。
【0029】この感度が、酵素R39の使用量を減じる
ことによって増大できること(しかし、この場合には、
この方法の第一工程および第二工程の反応時間は長くな
る)、あるいは酵素R39とインキュベートしなければ
ならない試料の量を増加することによって(この場合に
は、この方法の第一工程の反応時間は増加しなければな
らない)、増大させることができることは事実である。
【0030】不幸なことに、J−M.FRERE法の感
度は、この方法では、特に複雑な生物学的起源の液体の
場合には、増大させることはできない。確かなこととし
て、生物学的液体の試料の量が或る限度値(この数値は
生物学的液体の種類によって変わる)を越える場合に
は、適度の測定を実現することはできないことが見い出
された。
【0031】すなわち、ミルクおよび血清の場合におい
て、インキュベーション用の試料の量が約50μlを越
える場合には、生成される酸化o−ジアニシジンの量
は、格別に大きく減少されることが見い出される。さら
にまた、尿の場合には、試料を10μlほどの少ない量
で使用した場合でさえも、酵素活性は全く検出されな
い。従って、この方法を尿中の抗生物質の測定に使用す
ることはできない。
【0032】生物学的液体が、J−M.FRERE法に
使用される酵素の作用を阻害する物質を含有することも
予想される。従って、このことは、実施に際して、試料
容積の増加に少なくとも比例する増加した量の測定用剤
を犠牲にして、最良の条件でだけ多量の試料を使用する
ことができることを意味する。これは、使用される酵
素、特にD−アミノ酸オキシダーゼおよびその補酵素の
価格が高いことから、明らかに望ましくないことであ
る。
【0033】J−M.FRERE法の改良方法が、商品
名「Penzym」として、試験用の形態で市場に提供
されている。この試験は、主として、搾乳場で集められ
るミルクのスクリーニング試験として使用されている。
【0034】この試験は2工程で行なわれる。第一の工
程において、ミルク50μlを1.5ピコモルの酵素R
39とともに、47℃で5分間インキュベートする。次
いで、第二工程において、残留酵素活性の測定に係る全
ての測定用剤、すなわちNα,Nε−ジアセチル−L−
リシル−D−アラニル−D−アラニン、D−アミノ酸オ
キシダーゼ、フラビン−アデニン−ジヌクレオチド、パ
ーオキシダーゼおよび発色団系試薬、をインキュベーシ
ョン培地中に加え、全体を47℃で15分間インキュベ
ートする。このインキュベーションの終了時点で、カラ
ーチャートとの比較によって、ピンク色に欠けている黄
色は、0.017 I.U./ミルク1mlより大きい
濃度でβ−ラクタム抗生物質が存在することを示す。他
方で、ピンク色の存在は、抗生物質が存在していないか
(強いピンク色)または0.017 I.U./mlま
での濃度で抗生物質が存在していることを示し、得られ
るピンク色の強さは、抗生物質濃度に逆比例する。
【0035】この試験は、ミルク中の0.017 I.U.
/mlほどの小さい抗生物質濃度を20分間で目で見て測
定することができるという利点がある。
【0036】しかしながら、J−M.FRERE法の、
この改良方法でさえも、その感度および迅速性は、抗生
物質濃度に係る法律上の許容限界が極めて低い、たとえ
ば0.004 I.U./mlである国々では使用することは
できず、あるいはまた、搾乳者が牧場で試験を5分より
短い時間で行なうことができる超迅速試験としては、使
用することができない。
【0037】Penzym試験の感度の増加および応答
時間の短縮は、J−M.FRERE法に関して、すでに
前述したものと同一の制限を受ける。さらに、この試験
は、非常に少量の試料に対して行なわれるので、この方
法を適当に行なうには、微量検定技術における、いくら
かの経験を要する。
【0038】生物学的液体の存在において、完全に行な
われる試験を使用することに関連する問題をいずれも回
避するために、酵素R39を水不溶性支持体、特にポリ
(N,N−ジメチルアクリルアミド)樹脂上に不動化す
る方法がまた提案されている。この方法は、米国特許明
細書第4,546,076号に記載されており、下記の
3工程よりなる方法である: (1)支持体上に不動化されている酵素を、生物学的液
体の存在の下に、インキュベートする; (2)この不動化酵素を次いで、生物学的液体から分離
し、次いで洗浄する; (3)ペプチド基質から生成されるD−アラニンを、D
−アミノ酸オキシダーゼおよびその補因子、パーオキシ
ダーゼならびに発色団系試薬からなる測定用剤系を用い
て、比色測定することによって、酵素R39の残留活性
を測定する;これらの結果は、簡単に目で見て検査する
か、または分光光度計を用いて得られる。
【0039】この方法は下記のような多くの利点を有す
る: −生物学的液体がこの方法の工程(2)ですでに除去さ
れていることから、生物学的液体とD−アラニン測定に
使用される酵素との間の干渉がいずれも、もはや存在し
ない; −5mlまでの多量の試料に対して、優れた測定を行なう
ことができる;および −感度がさらに大きく、この方法を0.002 I.U./
ミルクmlより大きい濃度のペニシリンGを目で見る測定
に使用することができる。
【0040】しかしながら、この方法はまた、下記のよ
うな欠点を有する: −全部の方法が分離工程を必要とすることから、結果の
再現性は均一相法ほどには、良好ではない; −如何なる分離方法を使用しても、不可避の結果が、こ
の方法の継続期間および複雑性を増大する; −この方法が単純な目で見る検査によって高感度を達成
できたとしても、そしてまた、ペニシリンG0.002
I.U./mlまで行なうことができたとしても、この結果
を得るために要する時間は、この方法を、牧場でミルク
を採乳した時点における迅速検出法として使用するに
は、明らかに長すぎる(少なくとも30分間);および −さらにまた、均一相試験に比較してさらに高い費用を
要する。
【0041】従来技術の諸方法、特にJ−M.FRER
E法またはこの方法に由来する方法、たとえば「Pen
zym」試験法または米国特許明細書第4,546,0
76号に記載されている方法の種々の欠点を有していな
い方法は、格別な技術的および経済的進歩をもたらすこ
とは明らかである。
【0042】
【発明の構成】換言すれば、本発明の目的は、下記の有
利な性質を組合せて有する方法を提供することにある: −その結果は、非常に迅速に提示され、たとえば5分ま
たはそれ以下の時間で得られる; −感度は非常に高く、法律が極めて厳しく、ミルク中の
抗生物質濃度が0.004 I.U./mlまたはそれ以下を
越えてはならないことを要求している国々においてさえ
も、この方法の使用を可能にする; −測定は1mlまたはそれ以上の多量の試料に対して行な
うことができ、従って熟練していない者でも、この方法
を容易に実施することができる; −この方法は、安価であり、非常に簡単に使用すること
ができる。
【0043】これらの目的が、本発明の方法によって達
成される。本発明の方法は下記の必須の特徴によってそ
れ自体きわ立っている: (1)酵素R39に対して特定のチオエステル型基質を
使用する;これによって、加水分解により、遊離のSH
基を含有する化合物が生成される。この化合物は、その
活性が生物学的液体の成分によって妨害されない酵素を
必要とすることなく、簡単で、安価な比色法によって測
定することができる; (2)この基質のこの酵素による加水分解を、この加水
分解を実質的に活性化するD−アミノ酸またはグリシン
の存在の下に行なう。
【0044】従って、本発明は、生物学的液体中のβ−
ラクタム抗生物質の、新規な酵素による測定方法を提供
し、この方法は下記の工程よりなる: (1)生物学的液体を、アクチノマデュラ(Actin
omadura)R39によって産生される、可溶性D
−アラニル−D−アラニン−カルボキシペプチダーゼと
ともにインキュベートする;このインキュベーション
は、上記液体中に存在する場合に、そのβ−ラクタム抗
生物質をこの酵素と反応させ、不活性の、実質的に不可
逆性の等分子酵素−抗生物質複合体を生成させる条件の
下に行なう工程; (2)工程(1)の終了時に得られる混合物を基質溶液
とともに、この基質をこの酵素によって加水分解させる
条件の下にインキュベートする;この基質は、次式を有
するチオエステルであり:
【化5】 式中、R1 は、ベンゾイル、フェニルアセチルまたはN
α−アセチル−L−リシル基を表わし、R2 は、グリシ
ルまたはD−アラニル基を表わし、そしてR3 は、水素
原子またはメチル基を表わす、この加水分解によって、
次式を有する2−メルカプトアルカン酸を残留酵素活性
に比例する量で生成させ:
【化6】 式中、R3 は、上記の意味を有する、このインキュベー
ョンをさらに、この基質の酵素による加水分解を活性化
するD−アミノ酸またはグリシンの存在の下に行なう工
程; (3)工程(2)で生成される式IIで示される2−メル
カプトアルカン酸の量を測定する工程;および (4)工程(3)で測定された数値を、標準と比較し、
該生物学的液体中の抗生物質の濃度を得る工程。
【0045】この分野における我々の研究中に、我々
は、酵素R39が末端チオエステル基を有する或る種の
化合物のチオエステル結合に対して、特異的な加水分解
活性を有すること、さらに特に上記一般式Iを有するチ
オエステル化合物に対して、加水分解活性を有すること
を見い出した。この発見は、我々の最上の知見にもとづ
けば公知技術において、D−アラニル−D−アラニン−
D−カルボキシペプチダーゼがチオエステラーゼとして
も作用することが知られていることから、それ自体驚く
べきことである。我々は、酵素R39の予想外の性質の
利点を考慮し、生物学的液体中のβ−ラクタム抗生物質
を測定するための、新規で改良された酵素による方法を
開発した。
【0046】J−M.FRERE法および上記の類似の
諸方法とは異なり、本発明に従って使用される酵素R3
9用の基質は、一般式Iを有するチオエステル化合物で
あり、この化合物は、加水分解により、上記式IIを有す
る2−メルカプトアルカン酸を生成する。
【0047】この新規な基質は、技術的および経済的の
両方で、多大の利益を提供する。確かなこととして、こ
の基質から生成される式IIで示される2−メルカプトア
ルカン酸(この化合物の量は酵素R39の残留活性に比
例する)は、簡単な比色法によって測定することがで
き、D−アミノ酸オキシダーゼおよびその補酵素などの
酵素をもはや必要としない。価格の実質的な減少以外に
も、J−M.FRERE法の主要欠点のうちの一つが解
消される。すなわち、生物学的液体の成分とこの諸比色
測定用剤との間の干渉の可能性がいずれも排除され、し
かも、比色測定用剤は単純な化学的試薬であり、酵素で
はない。従って、本発明による方法は、非処理生物学的
液体そのものに対して、直接に測定を行なうことを可能
にする;試料が比色測定を妨害しうるいずれもの物質を
も含有していないように、事前に処理する必要はもはや
ない。
【0048】さらにまた、残留酵素活性の測定は、生物
学的液体中に存在する因子によって、もはや影響されな
いので、10mlまでの容積を有する生物学的液体の試料
を用いて、測定を行なうことができる。従って、本発明
による方法は、大量の試料に対して使用することがで
き、かつまた、熟練していない者によっても、さらに容
易に行なうことさえできる。
【0049】さらにまた、大量の試料に対して、行なう
ことができることから、本発明による方法は、さらに高
い感度を得ることを可能にする。後記の例に示されてい
るように、本発明による方法は、0.004 I.U.ペニ
シリンG/ミルク1mlの程度の量を15分で、目で見
て、容易に測定することを可能にする。カラーチャート
を参考にして、0.002 I.U./mlほどの小さい濃度
の検出を行なうことさえできる。
【0050】さらにまた、我々は驚くべきことに、D−
アミノ酸またはグリシンを添加すると、当該酵素の作用
下における式Iで示されるチオエステル型基質の加水分
解の反応速度が格別に増大されることを見い出した。こ
の分野における我々の研究は、多くのD−アミノ酸およ
びグリシンがチオエステル加水分解反応に対して活性化
効果を有することを証明した。最良の活性化剤の中で
は、D−アラニン、D−メチオニン、D−アルギニン、
D−フェニルアラニン、D−セリン、D−ヒスチジン、
D−バリン、D−トリプトファンおよびD−2−アミノ
酪酸をあげることができる。
【0051】すなわち、一例として、酵素R39の活性
を酵素mgあたりの単位で表わした場合には(酵素1単位
が1分間当りで、47℃において基質1ミクロモルを加
水分解する)、基質として、〔(N−ベンゾイル−D−
アラニル)チオ〕−酢酸を使用する場合の酵素の活性
は、D−アラニンの存在していない下では8単位に等し
く、そしてD−アラニンが存在している下では、320
単位である。換言すれば、この活性化剤の存在の下で
は、酵素R39による基質の加水分解速度は、40倍速
い。他方でまた、L−配置を有するアミノ酸は、この基
質の加水分解を活性化することができないことが見い出
された。
【0052】従って、本発明に従う場合には、工程
(2)におけるチオエステル型基質の加水分解を、酵素
R39によるこの基質の加水分解を活性化するD−アミ
ノ酸の存在の下に行なうことは必須である。確実のこと
として、このことは、この方法における実施時間を格別
に節約できることを意味する。このやり方で、本発明に
よる方法によって、ミルク1ml当りで0.016 I.U.
のペニシリンG濃度を5分で容易に測定することができ
る。比較の目的で、「Penzym」試験法は、同一の
結果を得るために、約15分を要する。従って、公知の
諸方法とは異なり、本発明による方法は、特に操作が簡
単であり、かつまた精巧な装置を必要としないことか
ら、ミルクを牧場で採乳した時点で、迅速に抗生物質を
検出するために、特に注目されるべき方法である。
【0053】さらにまた、我々は、本発明による方法
が、ミルクばかりでなく、またその他の生物学的液体、
たとえば血清、尿、唾液、肉エキス、醗酵液、緩衝水性
溶液などの中の抗生物質の検出にも、充分に適用するこ
とができることを見い出した。
【0054】従って、本発明の方法の第一の利点は、こ
の方法が非常に短い時間(5分)で、約0.016 I.
U./ml程度のβ−ラクタム抗生物質濃度を検出するため
に、あるいは僅かに長い時間(15分)で、0.004
I.U./mlまたはそれ以下の程度のβ−ラクタム抗生物
質の非常に小さい濃度を検出するために、特別の分析装
置を必要とすることなく、かつまた分離処理を要する複
雑な技術にたよる必要もなく、使用することができるこ
とにある。
【0055】本発明による方法を使用して測定すること
ができる濃度の抗生物質類は、それらの分子中にβ−ラ
クタム環が存在することを特徴とする一群の抗生物質、
すなわち一般に全てのペニシリン類およびセファロスポ
リン類に属するものである。
【0056】あげることができるペニシリン類の例に
は、ベンジルペニシリン(ペニシリンG)、アンピシリ
ン、フェノキシメチルペニシリン、カルベニシリン、メ
チシリン、オキサシリン、クロキサシリン等が含まれ
る。セファロスポリン類の例としては、セファロスポリ
ンC、セファログリシン、セファロチン、セファレキシ
ン、セファピリン等があげられる。特に好ましい結果
は、ペニシリンGの場合に得られた。
【0057】本発明による方法の工程(1)において
は、生物学的液体の既定量の試料を既定量の酵素R39
とともにインキュベートする。
【0058】上記で説明したように、非常に多量の試料
を使用して、操作を行なうことができる。一定量の酵素
R39に関して、試料の容量を増加すると、この方法の
感度は平行して増大する。たとえば、試料の容量を2倍
にすると、感度は3倍になり、以後このとおりに増加す
る。従って、試料の容積は、所望の感度が得られるよう
に選択することができる。一例として、ミルクの場合に
は、この方法の感度は、この方法を使用する国の法律に
よって低下する基準に適合させることができ、あるいは
酪業界の要求に適合させることができる。
【0059】酵素R39の量を減じることによって、一
定の容積の生物学的液体に対して同一の効果を得ること
ができる(後記の例2に示されている)。しかしなが
ら、この場合には、工程(1)の継続時間ばかりでな
く、またこの方法の工程(2)の継続時間も比例して長
くしなければならない。
【0060】実際に、酵素R39の使用量および生物学
的液体の使用量は、一方で、方法の実施方法に、そして
他方で、所望の感度および速度に依存する。
【0061】従って、たとえば本発明の方法を、牧場に
おけるミルクの汚染の測定に使用する場合には、取り扱
いが容易である多量の試料を用いて操作すると好まし
い。1〜10mlの容量が好ましい。この方法を、微量検
定装置を用いて実験室で行なう場合には、50μl〜1
mlの試料容量が好適である。
【0062】さらにまた、酵素の使用量および生物学的
液体の使用量の選択は、実質的に所望の感度に依存す
る。すなわち、たとえば実験室において、少量を使用す
ることができる場合および0.01 I.U./mlの感度が
要求される場合には、約1ピコモルの酵素および約50
μlの生物学的液体の量を選択する。0.005〜0.
0025 I.U./mlの感度をそれぞれ得るためには、酵
素の量を変えない場合には、生物学的液体の容量は、そ
れぞれ100μlおよび200μlに増加させる。
【0063】本発明による方法の優れた感度、迅速性お
よび精確性は、一方で、酵素R39の特別の特性によ
り、そしてまた、他方で、酵素R39の残留活性の測定
に使用される方法によってもたらされる。
【0064】実際に、酵素R39は、次の特徴を有す
る: −不活性の等分子酵素−抗生物質複合体の極めて迅速な
生成; −この複合体の異常なほどの安定性;これは、この複合
体が一度生成されたならば、非常にゆっくり分解するだ
けであるからである。たとえば、酵素R39とペニシリ
ンGとの間に生成される複合体の半減期は、37℃で約
70時間である;そして −優れた酵素活性;これは、特別の活性化剤の存在下に
おける、式Iで示されるチオエステル型基質の末端基の
非常に急速な加水分解によって証明される。
【0065】これら3つの特徴によって、酵素R39
は、従来同定されている別種のD−アラニル−D−アラ
ニン−カルボキシペプチダーゼと比較して、特別の地位
を占めている。確かなこととして、この酵素−抗生物質
複合体の分解時間は、複合体の生成に要する時間および
残留酵素活性の測定に要する時間の総時間よりも永久的
に長いことから、測定結果が、この酵素−抗生物質複合
体の早すぎる分解による、遊離の活性酵素の放出によっ
て悪化する危険はない。
【0066】現在知られているD−アラニル−D−アラ
ニンカルボキシペプチダーゼを評価する場合に、酵素R
39を除いては、これらの条件に完全に適合するものは
ない。この複合体の生成速度が数10倍低下するか、あ
るいは酵素−抗生物質複合体の安定性が完全に不充分で
あるか、あるいはこの基質の加水分解速度は非常に遅す
ぎる(これは、中でも、全ての膜結合した細胞外カルボ
キシペプチダーゼの場合である)。酵素R39は、Ac
tinomadura R39(これは、1981年7
月10日に、Institut Pastcur in
Parisに、受託番号I−127として寄託されて
いる)を適当な培養培地で培養した場合に、この微生物
によって、分泌される、特定の可溶性細胞外D−アラニ
ル−D−アラニンカルボキシペプチダーゼである。
【0067】本発明による方法を行なうためには、この
酵素が実質的に純粋でなければならないことは勿論のこ
とである。その調製および精製は、刊行物に記載の方法
に従い行なうことができる〔この点に関しては、J−
M.FRERE等によりBiochem.J.143
(1974)、233〜240頁に記載された「Mol
ecular Weight.Amino Acid
Compositionand Physicoche
mical Properties of the E
xocellular DD−Carboxypept
idase−Transpeptidase of S
treptomyces R39」と題する論文を参照
することができる〕。しかしながら、この酵素は純粋な
形態で、現在市販されている;これはUCB−BIOP
RODUCTS S.A.(Belgium)から入手
することができる。
【0068】酵素R39は、優れた安定性を有する;6
0℃までの高温で安定である。このために、生物学的液
体と酵素R39とのインキュベーションは、20〜50
℃の温度範囲で、問題なく行なうことができる。好適な
インキュベーション温度は、47℃付近である。これら
の条件の下に、不活性の等分子酵素−抗生物質複合体の
生成に必要な時間に密接に関連する、このインキュベー
ション時間は非常に短い。インキュベーション温度を高
めると、インキュベーション時間を減少させる効果が得
られ、その逆もある。従って、温度を高めて、処理の継
続時間を短縮することができる。
【0069】本発明による方法の工程(2)において
は、工程(1)の終了時に得られる混合物を、式Iで示
されるチオエステル型基質とともに、この基質のこの酵
素による加水分解を活性化するグリシンまたはD−アミ
ノ酸の存在の下に、溶液中でインキュベートする。この
工程の間に、酵素のうちのこの方法の工程(1)におけ
る酵素−抗生物質複合体の生成で消費されなかった部分
が式Iで示されるチオエステル基質の加水分解に使用さ
れる。この加水分解反応は、相当量の式IIで示される2
−メルカプトアルカン酸を生成し、この生成量は酵素R
39の残留活性に比例する。
【0070】式Iで示されるチオエステル化合物は、米
国特許明細書第2,824,863号から知られている
〔(N−ベンゾイル−グリシル)チオ〕−酢酸を除い
て、新規化合物である。
【0071】式Iで示されるチオエステル化合物は、そ
れ自体既知の反応を使用し、慣用の方法で製造すること
ができる。一般に、下記の反応式に従い、予め活性化さ
れている形態、たとえば混合酸無水物の形態または活性
エステルの形態の式III で示される酸を、不活性溶媒、
たとえばクロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチルま
たはジメチルホルムアミド中で、式IIで示される2−メ
ルカプトアルカン酸と縮合させる:
【化7】 式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同一の意味を有す
る。
【0072】基質として使用することができる、式Iで
示されるチオエステル化合物の例としては、〔(N−ベ
ンゾイル−D−アラニル)チオ〕−酢酸、2−〔(N−
ベンゾイル−D−アラニル)チオ〕−プロピオン酸、
〔(N−フェニルアセチル−D−アラニル)チオ〕−酢
酸、〔(Nα−アセチル−L−リシル−D−アラニル)
チオ〕−酢酸などをあげることができる。しかしなが
ら、〔(N−ベンゾイル−D−アラニル)チオ〕−酢酸
は最良の結果をもたらす。
【0073】活性化剤として上記基質と組合せることが
できるD−アミノ酸の非制限的例としては、D−アラニ
ン、D−メチオニン、D−アルギニン、D−フェニルア
ラニン、D−セリン、D−ヒスチジン、D−バリン、D
−トリプトファンおよびD−2−アミノ酪酸をあげるこ
とができる。
【0074】本発明の特に好ましい態様に従う場合に
は、D−アラニンを、基質として使用される〔(N−ベ
ンゾイル−D−アラニル)チオ〕−酢酸と組合せる。
【0075】基質の必要量および活性化剤の必要量に
は、制限はないが、この方法は、酵素が基質によって飽
和されている条件の下に行なう。
【0076】工程(2)の間に見い出される操作条件
は、工程(1)に関して上記した条件と実質的に同一で
ある。インキュベーションは、20〜50℃の温度範囲
内で、好ましくは47℃付近の温度で行なうことができ
る。酵素R39のうちの不活性化されていない部分との
インキュベーション時間は、測定できる量の式IIで示さ
れる2−メルカプトアルカン酸を生成させるのに、少な
くとも充分の時間でなければならない。47℃のインキ
ュベーション温度において、この時間は、存在する酵素
の量および試料の量によって、数秒〜10分の間で変え
ることができる。この時間は、インキュベーション温度
を高めることによって短縮することができ、あるいはこ
れとは逆に、インキュベーション温度を下げることによ
って、長くすることができる。従って、測定の迅速性が
重要な因子である場合には、いずれも、このインキュベ
ーションの温度を高めると有利である。
【0077】最適の酵素活性を維持するためには、この
インキュベーション媒体は好ましくは、7〜8.5のpH
値を有するべきである。通常、このpHは、適当な緩衝液
中でインキュベーションを行なうことによって、約8.
0に維持する。
【0078】本発明による方法の工程(3)において
は、工程(2)で生成される、式IIで示される2−メル
カプトアルカン酸の量を測定する。
【0079】式IIで示される2−メルカプトアルカン酸
の測定は、公知方法のいづれによっても行なうことがで
きるが、この方法は迅速であり、安価であり、かつまた
検査される液体中に存在する他の生成物の全部を排除し
て、式IIで示される2−メルカプトアルカン酸に対して
特異的でなければならない。
【0080】このために、好適な方法は、2−メルカプ
トアルカン酸の遊離のSH基との反応によって、色を生
じる試薬を用いる比色測定法である。
【0081】発色団系試薬は、この種の反応に慣用され
る化学試薬、たとえば5,5′−ジチオビス(2−ニト
ロ安息香酸)、4,4′−ジチオビス(フェニルアミ
ン)とベンズアルデヒドとの縮合生成物、フェナントロ
リン−Fe+++などから選択することができる。
【0082】好適な発色団系試薬は、5,5′−ジチオ
ビス(2−ニトロ安息香酸)であり、この化合物はま
た、Ellman試薬とも称され、2−メルカプトアル
カン酸のSH基との交換反応によって生成される2−ニ
トロ−5−メルカプト安息香酸に由来する黄色を発色す
る。従って、この色の強度は、2−メルカプトアルカン
酸の量の直接的関数である。
【0083】しかしながら、若干の用途の場合には、フ
ェナントロリンと遊離SH基との間の、Fe+++ カチオ
ンの存在下における反応によって生じる赤色の使用が好
ましいこともある。
【0084】発色団系試薬の使用量は、特定の場合に生
成される2−メルカプトアルカン酸の量に依存する。発
色団系試薬のモル量が、この方法の工程(2)で生成さ
れうる2−メルカプトアルカン酸の最大モル量よりも僅
かに過剰であるような操作条件が好ましい。
【0085】酵素R39はこの方法の工程(1)の開始
時から必ず存在させねばならないことに留意すべきであ
る。同様に、基質および活性化剤は工程(2)の開始時
から必ず存在させねばならない。しかしながら、活性化
剤は、第一工程または第二工程のどちらかの開始時点
で、あるいは工程(2)の終了時点にだけ、添加するこ
とができる。好適態様においては、この方法の工程
(1)において、酵素R39溶液をミルク試料ととも
に、活性化剤の存在の下にインキュベートし、工程
(2)において、基質および発色団系試薬を加え、そし
て工程(2)と工程(3)とを、工程(2)に関して上
記した条件と実質的に同一の条件の下に同時的に行な
う。
【0086】この方法の工程(4)において、工程
(3)で測定された数値を標準と比較し、生物学的液体
中の抗生物質の濃度を得る。
【0087】抗生物質濃度の定量測定は下記の方法によ
って行なうことができる。
【0088】先ず、既知濃度でβ−ラクタム抗生物質を
それぞれ含有する一連の生物学的液体試料を調製する。
【0089】この一連の系は、或る数の、抗生物質濃度
が増加している試料に加えて、抗生物質を含有していな
い2つの試料を包含する。
【0090】次いで、これらの試料をいずれも、全く同
一のやり方で、本発明による方法の工程(1),(2)
および(3)に従い処理する。しかしながら、抗生物質
を含有していない試料のうちの一つには、工程(1)で
用いる酵素溶液の代りに、同一量の水を使用する。従っ
て、この特定の場合では、工程(3)の終了時に得られ
る溶液は、酵素R39を除いて、全ての測定用剤を含有
している。従って、酵素が存在していないことによっ
て、工程(2)では、2−メルカプトアルカン酸は生成
されておらず、従って、如何なる呈色も生じない。この
試料を以後、「ブランク試料」と称する。
【0091】これとは正反対に、もう一つの抗生物質を
含有していない試料は、きわ立った黄色を呈色する。こ
の試料は抗生物質を含有していないことは確かであるの
で、酵素R39は工程(1)で不活性化されず、最大量
の式IIで示される2−メルカプトアルカン酸が生成し
(使用される酵素R39の総活性に相当する)、従って
ここには、最大量の5−メルカプト−2−ニトロ安息香
酸が存在し、これによってきわ立った黄色が生じる。こ
の試料を以下の記載において、「対照試料」と称する。
【0092】試料が、酵素R39の使用モル量より少な
いモル量の抗生物質を含有している場合には、工程
(1)において、抗生物質により、この酵素の一部分が
不活性化されることも理解される。従って、これらの場
合には、式IIで示される2−メルカプトアルカン酸の生
成量は、酵素のうちの抗生物質によって不活性化されな
かった部分の残留活性に相当し、従ってまた、ここには
相当する量の5−メルカプト−2−ニトロ安息香酸が存
在する。これらの場合には、黄色がまた呈示されるが、
その強度は対照試料の場合に得られるものよりは小さ
い。
【0093】さらにまた、試料が酵素R39の使用モル
量に等しいかまたは使用モル量よりも多いモル量の抗生
物質を含有している場合には、酵素は、工程(1)の間
に、抗生物質によって完全に不活性化される。これらの
場合には、式IIで示される2−メルカプトアルカン酸は
生成されず、従って発色団系試薬は変化しないままで残
る。従って、これらの場合には、ブランク試料で見い出
されたものと同一の呈色が得られる。
【0094】正確な測定値を得るためには、ブランクお
よび対照の試料を含む、全部の試料によりそれぞれ得ら
れた色の光学濃度を分光光度計で測定する。ブランク試
料に係り或る光学濃度値が得られるから、この数値を対
照試料およびその他の試料から得られた数値のそれぞれ
から、引き算する必要がある。
【0095】得られる光学濃度値から、各試料に係る残
留活性パーセンテージ(酵素R39の)を計算する。こ
のパーセンテージ値は、与えられた試料に係り、得られ
た光学濃度値対対照試料に係り得られた光学濃度値の比
を100倍した数値に相当する。
【0096】次いで、横座標が抗生物質の濃度を示し、
そして縦座標が酵素R39の残留活性パーセンテージを
示すグラフを作成する。
【0097】対照試料に相当する点の縦座標(100%
の残留酵素活性)と酵素R39の使用モル量に等しい量
の抗生物質を含有する試料に相当する点の横座標(0%
の残留酵素活性)とがそれぞれ交差する直線が得られ
る。
【0098】得られるグラフは、このグラフの作成に使
用された生物学的液体の試料中のβ−ラクタム抗生物質
の未知の濃度を測定するための「標準曲線」を構成す
る。これが終了したならば、本発明による方法の工程
(1)、(2)および(3)に従い、全く同一の方法で
試料を処理する。得られる呈色の光学濃度を分光光度計
で測定し、この測定値から、ブランク試料に係り得られ
た光学濃度値を引き算し、上記した方法で残留酵素活性
パーセンテージを得る。次いでこの試料の抗生物質濃度
を、上記標準曲線を用いて得る。
【0099】このようにして、生物学的液体中の0.0
02 I.U./mlほどの小さい抗生物質濃度を15分で、
定量的に測定することができる。
【0100】しかしながら、若干の場合には、分光光度
計を使用することができるようにするために、この方法
は生物学的液体の浄化を必要とする。原則として、これ
は実験室で行なわなければならない。しかしながら、抗
生物質の濃度が或るしきい値(たとえば、ミルクの場合
には、法律上の基準によって指定される最高濃度)を越
える濃度の抗生物質が存在するか否かを決定することだ
けが望まれる場合には、分光光度計の使用は必要ではな
い。
【0101】しかしながら、この方法は若干の事前の説
明を要する。上記したように、標準曲線には、酵素R3
9の使用モル量に等しい量の抗生物質を含有する試料に
相当する点の横座標が横切っている。この限界抗生物質
濃度においては、残留酵素活性パーセンテージはゼロで
ある。従って、本発明による方法の工程(3)の終了時
点では、ブランク試料のものと同一の白色の呈色が得ら
れる。
【0102】この限界濃度以上では、呈色はまたブラン
ク試料のものと同一であり、これは残留酵素活性パーセ
ンテージが依然としてゼロであるからである。これとは
逆に、この限界濃度以下では、或る残留酵素活性パーセ
ンテージがあるので、黄色呈色が得られる。
【0103】従って、この方法の工程(3)の終了時点
で見い出される色にもとづいて、試料中の抗生物質濃度
が上記の限界濃度を越えているか否かを直接に判定する
ことが簡単にできる。
【0104】従って、分光光度計を使用しなくても、予
め限界濃度を知れば、試料がこの限界濃度を越える(ま
たは越えない)濃度のβ−ラクタム抗生物質を含有して
いるかを、迅速に測定することができる。
【0105】この目的には、この試料を本発明による方
法の工程(1)、(2)および(3)に従い、同一方法
で処理し、引き続いて、得られた色を単純に観察する。
この色がブランク試料の色に相当する場合には、その抗
生物質の濃度は、限界濃度に少なくとも等しい。他方
で、呈色が黄色である場合には、その抗生物質濃度は、
限界濃度より小さい。
【0106】このようにして、試料が生物学的液体1ml
当りで、0.004 I.U. より多いかまたは少ない量で
抗生物質を含有するか否かを目で見て、しかも確実に測
定することができ、これは15分以内に達成することが
できる。
【0107】さらにまた、生じる黄色呈色の強度の変化
を、抗生物質濃度の関数として示すカラーチャートを使
用することによって、0 I.U. /ml〜限界濃度の中間の
濃度を準定量的に測定することができる。たとえば、限
界濃度が0.004 I.U. /mlである分野においては、
少なくとも特別の困難を要することなく、0.002I.
U. /mlの濃度を判定することができる。
【0108】従って、カラーチャートを使用しても、ま
たは使用しなくても、この方法は、実験の外、たとえば
牧場のその場においてさえも、熟練していない者による
一連のミルク試料の検査に好適である。
【0109】本発明による、抗生物質濃度の定性的およ
び定量的な測定方法を、ここで5,5′−ジチオビス
(2−ニトロ安息香酸)により生じる色の変化を特に引
用して、詳細に説明した。しかしながら、その他の発色
団系試薬をこの方法で使用した場合に、見い出される色
が異なるだけであることは、当業者が容易に理解できる
ことである。
【0110】本発明のもう一つの目的は、本発明による
方法を行なうために使用することができる、すなわち生
物学的液体中のβ−ラクタム抗生物質の測定に使用する
ことができる試験セットを提供することにある。
【0111】この試験セットは、特に次の部品からなる
ものである: (1)既定量の、Actinomadura R39に
より産生される可溶性D−アラニル−D−アラニン−カ
ルボキシペプチダーゼ(酵素R39); (2)既定量の、一般式
【化8】 式中、R1 は、ベンゾイル、フェニルアセチルまたはN
α−アセチル−L−リシル基を表わし、R2 は、グリシ
ルまたはD−アラニル基を表わし、そしてR3 は水素原
子またはメチル基を表わす、を有するチオエステルであ
る基質; (3)既定量の、D−アミノ酸またはグリシン; (4)式
【化9】 式中、R3 は、上記の意味を有する、を有する2−メル
カプトアルカン酸を測定できる試薬;および (5)必要に応じて、測定用剤(1)、(2)、(3)
および(4)を用いて行なわれる試験の結果を比較する
ことができる標準。
【0112】好適態様において、基質は、〔(N−ベン
ゾイル−D−アラニル)チオ〕−酢酸であり、D−アミ
ノ酸はD−アラニンであり、そして試薬(4)は5,
5′−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)である。
【0113】特に好ましい態様においては、基質および
2−メルカプトアルカン酸を測定できる試薬を、慣用の
適当な錠剤用賦形剤と組合せて錠剤の形態に配合する。
【0114】標準としては、抗生物質濃度対酵素R39
の残留活性パーセンテージを示す標準曲線を、所望によ
り、この試験セットに含ませることができる。これによ
って、上記で説明した定量的測定を行なうことができ
る。しかしながら、このグラフは必須ではない。
【0115】確実なこととして、この試験セットを、抗
生物質の濃度が或る限界値を越えているか、または越え
ていないかを判断するためにだけ使用する場合には、こ
の試験セットはこの用途では、試料を本発明による方法
によって処理した後に、色の変化が見られる抗生物質濃
度を指示すれば充分である。
【0116】
【実施例】
例1 この例では、本発明による方法がミルク中の低濃度のペ
ニシリンGを非常に迅速に測定することを可能にするこ
とを示す。
【0117】既知の濃度のペニシリンGを含有する各5
0μlの一連のミルク試料を調製し、またペニシリンG
を含有していない各50μlの2つの試料(ブランクお
よび対照)を調製する。0.5M NaClおよび0.
25M MgCl2 を含有する0.5M Hepes緩
衝液(pH=8.0)10μl中に溶解した酵素R39
1.5ピコモルおよびD−アラニン50mg/mlを含有す
る水溶液20μlを各試料に加える(ペニシリンGを含
有する対照試料および各試料)。ブランク試料には、H
epes緩衝液に溶解した酵素R39の代りに、0.5
M NaClおよび0.25MMgCl2 を含有する
0.5M Hepes緩衝液(pH=8.0)10μlを
加える。(Hepes=4−ヒドロキシエチル−1−ピ
ペラジンエタンスルホン酸)。これらの混合物は、47
℃で4分間、インキュベートする。
【0118】次いで、〔(N−ベンゾイル−D−アラニ
ル)チオ〕−酢酸5mg/mlを含有する水溶液5μl
および5,5′−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)
mg/mlを含有するリン酸塩緩衝溶液(pH=8.
0;KHPO+KHPO)10μlを加え、こ
の混合物を47℃で1分間、インキュベートする。
【0119】各試料から得られた色を次いで、観察す
る。得られた結果を表Iに示す。
【表1】 表 I 試 料 ペニシリンG濃度(I.U./ml) 呈 色 対 照 0 非常に強い黄色 1 0.004 強い黄色 2 0.008 中程度の黄色 3 0.012 淡い黄色 4 0.016 白 色 5 0.020 白 色 6 0.025 白 色 ブランク 0 白 色
【0120】表Iに示されているように、0.016
I.U./mlに等しいか、またはそれ以上のペニシリン濃度
では、ブランク試料で得られたものと同様に白色が得ら
れるのに対し、この濃度以下では黄色が呈色され、この
黄色は、ペニシリンGの濃度が減少するに従い強くな
り、ペニシリンG濃度がゼロに相当する非常に強い黄色
(対照試料)に達する。
【0121】本発明による方法は、ミルク試料が0.0
16 I.U./mlまたはそれ以上の濃度でペニシリンGを
含有しているかを5分以内で判断することを可能にする
ものであることが明らかに判る。このことは、本発明の
方法を、牧場または酪農場におけるミルクの迅速なスク
リーニングにとって注目される方法にしている。
【0122】例2 この例は、本発明による方法が非常に敏感であることを
示す。
【0123】方法は、下記の点を除いて、例1と全く同
一に行なう: −各試料には、酵素R39を0.4ピコモル加える
(1.5ピコモルの代りに); −1回目のインキュベーションは、10分間続ける(4
分間の代りに);そして −2回目のインキュベーションは、5分間続ける(1分
間の代りに)。
【0124】得られた結果を表IIに示す。
【表2】 表 II 試 料 ペニシリンG濃度(I.U./ml) 呈 色 対 照 0 非常に強い黄色 1 0.001 強い黄色 2 0.002 中程度の黄色 3 0.003 淡い黄色 4 0.004 白 色 5 0.005 白 色 6 0.008 白 色 7 0.010 白 色 ブランク 0 白 色
【0125】この表は、本発明による方法が、ミルク1
リットル当り少なくとも0.004I.U. に等しい濃度
のペニシリンGを目で見て検出するのに使用することが
できることを示している。さらにまた、この方法は、カ
ラーチャートを参照することによって、0.002 I.
U./mlほどのさらに小さい濃度でも検出することができ
る。従って、この方法は、法律上の基準が比較的厳しい
国々においてさえも、ミルクがその法律上の基準値を越
えている(または越えていない)濃度の抗生物質を含有
しているか否かを判定することを可能にする。
【0126】例3 この例では、本発明による方法が、多量の試料中の抗生
物質濃度の測定に使用することができることを示す。
【0127】方法は、下記の点を除いて、例1と同一で
ある: −試料は3mlのミルクを含有する(50μlの代り
に); −0.5M Hepes緩衝液(pH=8.0)150
μl中に溶解した酵素R39 2.4ピコモル(1.5
ピコモルの代りに)およびD−アラニン100mg/m
lを含有する水溶液600μlを各試料に加える; −1回目のインキュベーションを10分間継続する(4
分間の代りに); −〔(N−ベンゾイル−D−アラニル)チオ〕−酢酸の
水溶液120μl(5μlの代りに)および5,5′−
ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)5mg/mlを含有
するリン酸塩緩衝溶液(pH=8.0)120μlを次
いで加える;そして −2回目のインキュベーションを5分間継続する(1分
間の代りに)。
【0128】得られた結果を表III に示す。
【表3】 表 III 試 料 ペニシリンG濃度(I.U./ml) 呈 色 対 照 0 非常に強い黄色 1 0.002 中程度の黄色 2 0.003 淡い黄色 3 0.004 白 色 4 0.006 白 色 ブランク 0 白 色
【0129】この表は、本発明による方法が、多量の試
料(3ml)中のミルク1ml当りで0.004 I.U. のペ
ニシリンGの存在を15分で、目で見て検出するために
使用することができることを示している。従って、本発
明の方法は、熟練していない者によって、非常に容易に
行なうことができる。
【0130】本発明による方法を、ミルク1mlの試料容
量中のペニシリンGの濃度の測定に使用した場合に、同
一の結果が得られる。
【0131】例4 この例では、本発明による方法が、〔(N−ベンゾイル
−D−アラニル)チオ〕−酢酸以外の基質を用いて、使
用することができることを示す。
【0132】方法は、1回目のインキュベーションの後
に、〔(N−フェニルアセチル−D−アラニル)チオ〕
−酢酸5mg/mlを含有する水溶液120μlを加えるこ
とを除いて、例3と同一である。
【0133】得られた結果を表IVに示す。
【表4】 表 IV 試 料 ペニシリンG濃度(I.U./ml) 呈 色 対 照 0 非常に強い黄色 1 0.003 淡い黄色 2 0.006 白 色 ブランク 0 白 色
【0134】この表は、本発明による方法を、〔(N−
フェニルアセチル−D−アラニル)チオ〕−酢酸を基質
として使用して、成功して行なうことができることを示
している。
【0135】例5 この例では、本発明による方法が、酵素による基質の加
水分解のための活性化剤として、種々のD−アミノ酸ま
たはグリシンを用いて行なうことができることを示す。
【0136】方法は、D−アラニン100mg/mlを含有
する水溶液(試験I)の代りに、D−フェニルアラニン
(試験II)、D−セリン(試験III)、D−ヒスチジン
(試験IV) 、D−メチオニン(試験V)またはD−2−
アミノ酪酸(試験VI) をそれぞれ100mg/ml含有する
水溶液、あるいはグリシン200mg/mlを含有する水溶
液(試験VII)を使用することを除いて、例3と同一であ
る。
【0137】得られた結果を表Vに示す。
【表5】
【0138】この表は、一般的に、D−アミノ酸または
グリシンが本発明による方法を行なうために適当である
ことを示している。
【0139】例6 この例では、ミルク中のセファロスポリン群の抗生物質
であるセファピリンの測定に本発明による方法を適用す
る場合を例示する。
【0140】方法は、例3と同一であるが、ミルク3ml
よりなる試料は既知濃度のセファピリンを含有する。
【0141】得られた結果を表VIに示す。
【表6】 表 VI 試 料 セファピリン濃度(μg/ml) 呈 色 対 照 0 非常に強い黄色 1 0.002 中程度の黄色 2 0.003 淡い黄色 3 0.004 白 色 4 0.006 白 色 ブランク 0 白 色
【0142】この表は、本発明による方法が、ミルク中
の0.004μg/mlのセファピリンの存在を、15分
の間に、目で見て検出するために使用することができる
ことを示している。
【0143】例7 この例では、血清中の低濃度のペニシリンGの測定に本
発明による方法を適用する場合を示す。
【0144】例3の方法に従うが、3mlのミルク試料の
代りに、既知濃度のペニシリンGを含有する3mlの血清
試料を使用する。さらにまた、5分間継続する2回目の
インキュベーションの後に、試料を遠心処理し、上澄液
を水で10倍に稀釈する。次いで、その光学濃度を、分
光光度計により410nmで測定する。
【0145】得られた結果を表VII に示す。表VII に記
載されている光学濃度値は、対照試料および他の各試料
に係りそれぞれ見い出された光学濃度値から、ブランク
試料に係り見い出された光学濃度値をそれぞれ引き算す
ることによって得られた数値である。
【0146】
【表7】 表 VII 試 料 ペニシリンG濃度(I.U./ml) 光学濃度(410nm) 対 照 0 435 1 0.002 226 2 0.003 175 3 0.004 49 4 0.006 15 ブランク 0 0
【0147】この表は、分光光度計を使用することによ
って、血清試料中の非常に小さい濃度(0.002 I.
U./mlほど小さい)のペニシリンGを定量的に測定する
ことができることを示している。
【0148】例8 この例では、基質と2−メルカプトアルカン酸を測定で
きる試薬とを、錠剤の形態で配合する。
【0149】方法は例3と同一であるが、10分間の1
回目のインキュベーションの後に、〔(N−ベンゾイル
−D−アラニン)チオ〕−酢酸600μgおよび5,
5′−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)600μgを
含有する錠剤を加える。
【0150】この錠剤は、下記の総合組成を有する(重
量%による): 基質+試薬 : 4% ポリエチレングリコール6000 : 3% アビセル(Avicel*) : 27% デンプン : 10% 乳 糖 : 55% アエロシル(Aerosil**) : 0.5% ステアリン酸マグネシウム : 0.5% * 微結晶セルロース ** コロイド状シリカ
【0151】得られた結果を表VIIIに示す。
【表8】 表 VIII 試 料 ペニシリンG濃度(I.U./ml) 呈 色 対 照 0 非常に強い黄色 1 0.002 中程度の黄色 2 0.003 淡い黄色 3 0.004 白 色 4 0.006 白 色 ブランク 0 白 色
【0152】この表は、本発明による方法が、基質およ
び2−メルカプトアルカン酸を測定できる試薬を、錠剤
の形態で配合した場合にも使用することができることを
示している。これは、実用上で、かつまた試薬の安定性
の点で、明らかな利益を提供する。

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物学的液体中のβ−ラクタム抗生物質
    の酵素による測定方法であって、 (1) 生物学的液体を、アクチノマデュラ(Acti
    nomadura)R39によって産生される、可溶性
    D−アラニル−D−アラニン−カルボキシペプチダーゼ
    とともにインキューベートし、このインキューベーショ
    ンを、上記液体中に存在する場合には、そのβ−ラクタ
    ム抗生物質を上記酵素と反応させ、不活性の、実質的に
    不可逆性の等分子酵素−抗生物質複合体を生成させるこ
    とができる条件の下に行なう工程; (2) 工程(1)の終了時に得られる混合物を基質溶
    液と、この基質を上記酵素により加水分解させることが
    できる条件の下にインキュベートし、この基質は一般式 【化1】 式中、Rはベンゾイル、フェニルアセチルまたはNα
    −アセチル−L−リシル基を表わし、 RはグリシルまたはD−アラニル基を表わし、そして Rは水素原子またはメチル基であるを有するチオエス
    テルであり、このチオエステル化合物は加水分解によっ
    て、式 【化2】 式中、Rは上記の意味を有する、 を有する2−メルカプトアルカン酸を、残留酵素活性に
    比例する量で生成するものであり、このインキュベーシ
    ョンはさらに、上記基質の上記酵素による加水分解を活
    性化するD−アミノ酸またはグリシンの存在の下に行な
    う工程; (3)工程(2)で生成される式IIで示される2−メ
    ルカプトアルカン酸の量を測定する工程;および (4)工程(3)の測定値を標準と比較し、当該生物学
    的液体中の抗生物質の濃度を得る工程; からなる測定方法。
  2. 【請求項2】 上記基質が、[(N−ベンゾイル−D−
    アラニル)チオ]−酢酸である、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 上記D−アミノ酸が、D−アラニン,D
    −メチオニン,D−アルギニン,D−フェニルアラニ
    ン,D−セリン,D−ヒスチジン,D−バリン,D−ト
    リプトファンおよびD−2−アミノ酪酸よりなる群から
    選ばれる、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 上記D−アミノ酸がD−アラニンであ
    る、請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 工程(2)および(3)を、同時的に行
    なう、請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 生物学的液体が、ミルク,血清,尿,唾
    液,肉エキス,醗酵液および緩衝水性溶液よりなる群か
    ら選ばれる、請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 被測定抗生物質が、ベンジルペニシリ
    ン,アンピシリン,フェノキシメチルペニシリン,カル
    ベニシリン,メチシリン,オキサシリン,クロキサシリ
    ン,セファロスポリンC,セファログリシン,セファロ
    チン,セファレキシンおよびセファピリンよりなる群か
    ら選ばれる、請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 式IIを有する2−メルカプトアルカン
    酸の量が、工程(2)で得られる混合物を5,5′−ジ
    チオビス(2−ニトロ安息香酸)とインキュベートし、
    これによって、色を生じさせることによって測定され、
    この色の強度は、2−メルカプトアルカン酸の量の関数
    である、請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 上記標準が、抗生物質対残留酵素活性パ
    ーセンテージの標準曲線である、請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 生物学的液体中のβ−ラクタム抗生物
    質の測定用試験セットであって、このセットが: (1)アクチノマデュラ(Actinomadura)
    R39によって産生される可溶性D−アラニル−D−ア
    ラニン−カルボキシペプチダーゼの既定量; (2)一般式 【化3】 式中、Rは、ベンゾイル,フェニルアセチルまたはN
    α−アセチル−L−リシル基を表わし、 Rは、グリシルまたはD−アラニル基を表わし、そし
    て Rは、水素原子またはメチル基である、 を有するチオエステルである基質の既定量; (3)D−アミノ酸またはグリシンの既定量; (4)式 【化4】 式中、Rは上記の意味を有する、 を有する2−メルカプトアルカン酸を測定することがで
    きる試薬;および (5)必要に応じて、測定用剤(1),(2),(3)
    および(4)を用いて行なわれる試験の結果を比較する
    ことができる標準;よりなる試験セット。
  11. 【請求項11】 上記基質が、[(N−ベンゾイル−D
    −アラニル)チオ]−酢酸である、請求項10の試験セ
    ット。
  12. 【請求項12】 上記D−アミノ酸が、D−アラニン,
    D−メチオニン,D−アルギニン,D−フェニルアラニ
    ン,D−セリン,D−ヒスチジン,D−バリン,D−ト
    リプトファンおよびD−2−アミノ酪酸よりなる群から
    選ばれる、請求項10の試験セット。
  13. 【請求項13】 上記D−アミノ酸が、D−アラニンで
    ある、請求項12の試験セット。
  14. 【請求項14】 試薬(4)が、5,5′−ジチオビス
    (2−ニトロ安息香 酸)である、請求項10の試験セッ
    ト。
  15. 【請求項15】 上記標準が、抗生物質濃度対残留酵素
    活性パーセンテージの標準曲線である、請求項10の試
    験セット。
  16. 【請求項16】 基質および試薬(4)が錠剤の形態で
    配合されている、請求項10の試験セット。
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