JP2002510504A - プロテイナーゼ基質として酵素を用いるプロテイナーゼ定量法 - Google Patents

プロテイナーゼ基質として酵素を用いるプロテイナーゼ定量法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プロテイナーゼ基質として酵素を用いることによってプロテイナーゼを定量する方法および定量剤に関する。本発明の方法は、当該酵素を不活性化し、被定量試料とともにインキュベートし、次いで再活性化した後、その残留活性を測定することを特徴とする方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、プロテイナーゼに対する高感受性基質として作用する酵素を用いる
、生物学的液体および食物中のプロテイナーゼの定量方法および定量用組成物に
関する。 プロテイナーゼは、生きている細胞および組織の全部に存在する。動物および
植物の細胞または微生物の細胞が破裂すると、これらのプロテイナーゼが放出さ
れる。これらのプロテイナーゼはタンパク質分解を導くことができることから、
これらはタンパク質の単離または定量を干渉する。従って、プロテイナーゼは、
分離除去するか、不活性化するか、または抑制しなければならない。このように
することは、プロテイナーゼ活性の高感度な定量法にとって重要である。
【0002】 食物中のプロテイナーゼは、食物それ自体に由来するか、または食物に夾雑す
る微生物に由来する。後者の場合、プロテイナーゼの検出は、細菌汚染の指標と
しての役目を果たすことができる。さらに、プロテイナーゼはしばしば、食物腐
敗の原因になり、特に酵素が食物殺菌法により完全に不活性化されていない場合
、食物腐敗を生じさせる。このようなプロテイナーゼは、例えばバチルス(Bacil
lus)属またはシュードモナス(Pseudomonas) 属の細菌によって産生される。一例
として、超高温加熱処理された牛乳の糖分凝乳(sweet curdling)は、プソイドモ
ナス フルオレセンス(Pseudomonas fluorescens) などの細菌からのプロテイナ
ーゼの活性によるものであることが知られている。
【0003】 尿または排出物、例えば糞便などの生物学的液体中のタンパク質加水分解酵素
、例えばエンドプロテイナーゼには、例えば顆粒球から産生されるPMN−エラ
スターゼ、または膵臓からのトリプシンおよびキモトリプシンがある。これらの
エンドプロテイナーゼは、障害の状態または或る種の病理学的状態を指示するこ
とができる。その濃度の迅速で、高感度な検出は、これらの状態の診断に重要で
ある。 微生物を特定するために、それらのタンパク質加水分解活性の定量は、重要で
ある。すなわち、一例として、クロストリディア(clostridia)は、それらのプロ
テイナーゼ産生能力により特定される。シュードモナス(Pseudomonas) 属の細菌
は、特にプロテイナーゼを産生し、これらを排出する。
【0004】 プロテイナーゼ定量方法は、従来技術から公知である(R.J.Beynon および J.S
.Bond により編集された A Practical Approach,Oxford University Presss at
IRL Press,Oxford New York,Tokyo,“Protease assay methods[プロテアーゼ定
量方法],G.Sarath等、25〜55,1989)。この方法で用いられているプロテイナー
ゼに対する特異基質は、カゼイン、ヘモグロビン、コラーゲンまたは修飾タンパ
ク質などの天然タンパク質である。発色団基または蛍光発色団基(例えば、4−
ニトロアニリドまたは7−アミノ−4−メチルクマリン)を有する合成ペプチド
もまた、プロテイナーゼ定量用基質として使用される。しかしながら、これらの
基質は、或る種のプロテイナーゼに対して非常に特異性であり、従って、タンパ
ク質加水分解酵素のための一般的基質として使用するのには適していない。
【0005】 さらにまた、放射性に標識されたタンパク質またはペプチドを、プロテイナー
ゼ基質として使用することによって、試験感度を高めることができる。放射性に
標識された物質を用いる際の公知欠点は、これらの方法が食物領域および常習的
定量におけるより広い用途から除外される点にある。 これらの方法の欠点は、特に高タンパク質含量を有する試料、例えば食物また
は細胞消化物の場合、感度が制限され、また着色試料または混濁試料により干渉
される点にある。酸沈殿によるタンパク質加水分解フラグメントからの未消化基
質の分離が必要であり、または固体相の使用は、できるだけ回避しなければなら
ない追加の操作工程である。さらに、蛍光測定法を用いるより感受性の方法の場
合、追加の装置および試料沈殿が必要である。 従って、数少ない操作工程で行うことができ、また光化学的に、反射率測定に
より、または目で見ることにより行うことができる、プロテイナーゼに対して高
感度な試験法に対する多大の要求が存在している。生物学的試料および食物中に
存在するような、高タンパク質含量を有する試料による、もしくは混濁または着
色した試料による干渉は、ほとんど回避されなければならない。
【0006】 タンパク質加水分解フラグメントからの未分解基質の分離を回避することがで
きる一方法は、基質として酵素を用いる方法である。プロテイナーゼは、酵素を
不活性化することができる。こり反応の感受性の測定は、プロテイナーゼの活性
の測定を可能にする。SU 1067441では、酵素ルシフェラーゼをプロテイナーゼ基
質として使用するプロテイナーゼ定量法を開示している。7〜13時間の期間に
わたり、ルシフェラーゼ活性の減少を測定し、この不活性化定数からプロテイナ
ーゼ活性を計算する。この方法の感度は、試験定量において、トリプシン5ng
/mlであると報告されている。 J.Plant Physiol., 132, 34(1988) は、プロテイナーゼ定量用の基質として、
酵素アルドラーゼを用いる方法を開示している。タンパク質加水分解活性は、ア
ルドラーゼ活性の減少によって測定される。
【0007】 基質として酵素を用いる、これらの試験方法の欠点は、長いインキュベーショ
ン時間および制限された検出感度にある。従って、5時間よりも長い時間を必要
とせず、かつ従来技術から公知の方法に比較して、格別に改良されている検出感
度を有する試験法を開発するという課題が存在していた。 驚くべきことに、かなり多くの不活性化した酵素が、プロテイナーゼ基質とし
て改良された性質を有し、従って、タンパク質加水分解後および酵素の再活性化
後、非不活性化酵素を用いた場合と比較して、プロテイナーゼ試験の感度を、少
なくとも20のファクターで増大させることができることが見出された(例1お
よび4)。この不活性化は、タンパク質加水分解による分解に先立ち、またはタ
ンパク質加水分解による分解中に行うことができる。 本発明において、可逆的に不活性化することができ、また不活性形態でプロテ
イナーゼに対して増大した感度を有する酵素をセンサー(sensor)酵素と称する。
【0008】 本発明は、プロテイナーゼ基質として酵素を用いるプロテイナーゼ定量方法に
関し、この方法は、センサー酵素を不活性化し、被験試料とインキュベートし、
次いでこのセンサー酵素を再活性化し、その残留活性を測定することを特徴とす
る方法である。 本発明はまた、プロテイナーゼ定量用組成物に関し、この組成物は、プロテイ
ナーゼ基質としてのセンサー酵素、不活性化溶液および再活性化溶液を包含する
。 図1〜4はそれぞれ、基質酵素の残留活性[%]を、プロテイナーゼ濃度(横
座標)に対してグラフにした図面である。さらに詳細な説明は、例1〜4に示さ
れている。例1、2および4で用いられているアルカラーゼ(Alcalase)(登録商
品名)は、Nycomed Danmark A/S からの市販製品である。
【0009】 本発明の方法の利点は、センサー酵素を用いた場合に達成される検出感度の向
上にある。 基質として(修飾)タンパク質を用いる方法と比較した、本発明の方法のもう
一つの利点は、例えば基質タンパク質からのタンパク質加水分解生成物を分離す
る必要がない点にある。さらにまた、本発明による方法では、インキュベーショ
ン後であって、残留活性の測定前に、被験定量物を稀釈する。これにより、試料
夾雑物による干渉、例えば混濁および着色を減少させることができる。酵素の運
動学的定量に対する試料の着色または混濁の影響をまた、減少させることができ
る。その結果として、別種の方法により定量することができないか、または充分
の感度で定量することができない試料、例えば牛乳中のプロテイナーゼを定量す
ることができる。
【0010】 本発明の意味の範囲内で適当なセンサー酵素の基本的性質は、可逆的不活性化
にある。センサー酵素は、定量するプロテイナーゼが活性である条件下に、可逆
的に不活性状態で存在することができるものでなければならない。すなわち、セ
ンサー酵素は、再活性化することができるものでなければならない。これらの性
質を有する酵素は、刊行物から公知である。 可逆性酵素の不活性化にかかわる公知手段は、イオン環境(イオン強度または
pH)の変化、補欠分子族または金属イオンの分離、もしくはカオトロピック物
質による処理を包含する。このような酵素の例には、デヒドロゲナーゼ[例えば
、バチルス メガテリウム(Bacillus megaterium) またはバチルス サブチリス
(Bacillus subtilis) からのグロコースデヒドロゲナーゼ]、もしくは公知方法
で、補欠分子族の分離により不活性アポ(apo) 酵素に変換することができ、また
補欠分子族の付加によりホロ(holo)酵素に戻すことができる酵素がある。これら
には、下記群からの酵素が包含される:
【0011】 オキシドレダクターゼ、グルコースオキシダーゼ、ピルベートオキシダーゼ、D
−アミノ酸オキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、リポアミドデヒドロゲナー
ゼなど;金属イオンを含有するオキシドレダクターゼ、例えばジアミンオキシダ
ーゼ、アスコルベートオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、アルコー
ルデヒドロゲナーゼなど;リアーゼ、例えばカルボアンヒドラーゼ;ヒドロラー
ゼ、例えばホスファターゼ;アルドラーゼ、例えばアルカリ性ホスファターゼ;
トランスフェラーゼ、例えばセリン−ヒドロキシメチルトランスフェラーゼ。 本発明の方法に適するその他の酵素には、例えば2mol/リットル以下の尿
素濃縮物により不活性化され、かつこの尿素含有量の稀釈により再活性化するこ
とができる酵素、例えばアルコールデヒドロゲナーゼがある。
【0012】 上記不活性化可能な酵素から、当業者は、プロテイナーゼの検出に適しており
、またその活性化および再活性化測定値を、適当な方法で確認することができる
センサー酵素を選択することができる。 プロテイナーゼ基質としてのセンサー酵素は、公知方法によって、例えばpH
および/またはイオン強度を変えることによって、温度を変えることによって、
エフェクター物質(例えば、補欠分子族または金属イオン)を分離することによ
って、もしくは不活性化物質、化学的および物理的変化をアミノ酸に付加するこ
とによって(例えば、システインの酸化によって)、不活性化することができる
。センサー酵素は、試料との接触以前に、または接触中に、不活性化することが
できる。インキュベーション中に、この酵素は不活性化され、同時的に、プロテ
イナーゼにより分解され、このようにして不可逆的に不活性化される。
【0013】 センサー酵素は一般に、不活性化工程を逆行させることによって再活性化させ
る。その結果として、酵素のタンパク質加水分解による分解は、遅延されるか、
または停止される。酵素は、例えばpHおよび/またはイオン強度を変えること
によって、エフェクター分子/イオンの付加によって、もしくは不活性化物質を
分離または稀釈によって、再活性化することができる。 金属イオンは、金属−キレート錯体として付加すると好ましい。 バチルス メガテリウム(Bacillus megaterium) からのグルコースデヒドロゲ
ナーゼは、例えばpHをアルカリ性範囲、好ましくはpH7以上のpH範囲に移
動させることによって不活性化され、好ましくはpH8〜9、特にpH8.5に
設定することによって不活性化される。酵素が、高イオン強度に維持されている
場合、この場合には、センサー酵素のイオン強度を、500mmol/リットル
よりも小さい強度にまで、好ましくは100mmol/リットルよりも小さい強
度にまで減少させることが重要である。
【0014】 望ましいpHは、酵素学上で慣用であり、アルカリ性pH範囲に維持すること
ができる緩衝液、例えばTRIS/HCl緩衝液、トリエタノールアミン緩衝液
、ベロナル(veronal) 緩衝液、グリシルグリシン緩衝液、(トリス)ヒドロキシ
メチル−(メチル)グリシン(TRICINE)緩衝液を用いて設定する。 センサー酵素溶液を、不活性化緩衝液と混合した後、この混合物を、20℃〜
30℃において約0.5〜2時間、インキュベートする。次いで、再活性化溶液
を添加する。この再活性化溶液は、グルコースデヒドロゲナーゼの場合、7より
も小さい酸性pH範囲、好ましくは5〜7のpH範囲、特に約6.0のpHを維
持することができる緩衝液である。緩衝液の代わりに、高イオン強度溶液、例え
ば100mmol/リットルよりも大きい、好ましくは1000mmol/リッ
トルよりも大きい塩化ナトリウム濃度を有する溶液を使用することもできる。使
用する再活性化溶液はまた、緩衝液と高イオン強度溶液との組合わせであること
もできる。
【0015】 酸性再活性化溶液に適する緩衝液には、例えばリン酸塩緩衝液、クエン酸塩緩
衝液、酢酸塩緩衝液、2−モルホリンエタンスルホン酸(MES)緩衝液があり
、50〜500mmol/リットル濃度のリン酸塩緩衝液が好ましい。 再活性化溶液の添加後、この混合物を、20℃〜30℃において約0.2〜0
.5時間、インキュベートする。次いで、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を、
公知方法により定量し、この測定値から、プロテイナーゼ活性を測定する。 プロテイナーゼは、補欠分子族FADを分離する酸性不活性化溶液(例えば、
pH1.5)を使用する公知方法において、基質としてグルコースオキシダーゼ
を用いて定量する。酵素は、FADの付加により、インキュベーション後に再活
性化させる。
【0016】 プロテイナーゼ定量は、ブランク値(水またはプロテイナーゼを含有していな
い試料)を包含し、インキュベーションおよび再活性化後のセンサー酵素残留活
性の100%値に基づく。タンパク質加水分解活性を有する試料は、より低い残
留活性を生じる。既定量のプロテイナーゼを使用して、標準曲線を作成し、この
標準曲線から、未知試料の活性を読み取ることができる。 さらに詳細に説明しなくても、当業者は、上記記載を最大範囲で利用すること
ができるものと見做すことができる。従って、好適態様および例は、単に説明的
記載として解釈されるべきであり、いかなる方法でも、制限する記載であると解
釈されるべきではない。 上記および後記の全部の出願、特許および刊行物、ならびに1998年 4月 2日付
けで出願された対応する出願、DE 19814761 の全記載を、引用して本出願に組み
入れる。
【0017】例1 グルコースデヒドロゲナーゼを用いる緩衝液中のアルカラーゼ(Alcalase) (
登録商品名)のタンパク質加水分解活性の評価 TRIS/HCl緩衝液中にアルカラーゼ[アンソン(Anson)単位0.6/g ]を、0、25、50、75、100、250、500、750ng/mlの量
で含有するアルカラーゼ稀釈溶液100μlをそれぞれ、TRIS/HCl緩衝
液(pH8.5)50mmol/リットルおよびウシ血清アルブミン0.2mg
/mlの不活性化溶液1mlに添加する。バチルス メガテリウム(Bacillus me
gaterium) からのグルコースデヒドロゲナーゼ50μl(HEPES緩衝液13
mmol/リットル中の0.2mg/ml、塩化ナトリウム0.4mol/リッ
トル、pH6.8)をそれぞれ添加した後、これらの溶液を、37℃で2時間、
インキュベートする。次いで、再活性化溶液(リン酸ナトリウム緩衝液(pH6
)200mmol/リットルおよび塩化ナトリウム2mol/リットル)1ml
を、それぞれ添加し、次いでこれらの溶液を、37℃でさらに30時間、インキ
ュベートする。
【0018】 残留活性を、340nmおよび25℃において、セミマイクロリッター キュ
ベットで光度測定により測定する。このためには、基質溶液1ml(リン酸塩緩
衝液0.2mol/リットル(pH7.2);D−グルコース1%)およびNA
D溶液0.1ml(0.1mol/リットル)を、キュベットにピペットで導入
する。各場合、インキュベーション定量物50μlを添加することによって、測
定を開始する。 評価のために、稀釈曲線を作成する。各場合、基質酵素の残留活性[%]を、
△E試料および△Eブランク値から計算し、プロテイナーゼ(アルカラーゼ)の
濃度[ng/ml]に対してグラに書き入れる(図1、曲線B)。ブランク値(
アルカラーゼを含有していない試料)は、100%残留活性に相当する;アルカ
ラーゼ試料の残留活性(%)を、△E(試料)×100/△E(ブランク値)か
ら計算する。
【0019】 比較するために、グルコースデヒドロゲナーゼが活性のままである条件で、定
量を行う(塩化ナトリウム0.5mol/リットルを添加する)。この結果は、
図1、曲線Aに示されている。図1から見ることができるように、曲線Bにおけ
るグルコースデヒドロゲナーゼは、曲線Aの場合に比較して、少なくとも30の
ファクターで、アルカラーゼに対して高感度である。すなわち、このアルカラー
ゼ定量方法は、30倍以上、高感度である。例2 グルコースデヒドロゲナーゼを用いる、牛乳中のアルカラーゼの活性の定量 この定量は、例1と同様の方法で行うが、各場合、TRIS/HCl緩衝液の
代わりに、殺菌した牛乳を用いて、アルカラーゼを稀釈する。牛乳中のアルカラ
ーゼ濃度は、0、1、2、5、10および20μg/mlである。この結果は、
図2に示されている。グルコースデヒドロゲナーゼの残留活性[%]は、アルカ
ラーゼの濃度[μg/ml]に比例して減少する。すなわち、上記方法を用いて
、牛乳中のアルカラーゼ濃度を良好に測定することができる。
【0020】例3 グルコースデヒドロゲナーゼを用いる、緩衝液中のトリプシン活性の評価 トリプシン0、5、10、20、50、100および200ng/mlを含有
するトリプシン稀釈液100μlをそれぞれ、上記不活性化溶液1ml(TRI
S/HCl緩衝液50mmol/リットル(pH8.5)およびウシ血清アルブ
ミン0.2mg/ml)に添加する。各場合、バチルス メガテリウム(Bacillu
s megaterium) からのグルコースデヒドロゲナーゼ50μl(0.2mg/ml
)を添加した後、これらの溶液を、37℃で2時間、インキュベートする。各場
合、再活性化溶液(リン酸ナトリウム緩衝液200mmol/リットル(pH6
)および塩化ナトリウム2mol/リットル)を次いで、添加し、次いでこれら
の溶液を、37℃でさらに30分間インキュベートする。
【0021】 残留活性を、340nmおよび25℃で、セミマイクロリッター キュベット
で光度測定により測定する。このためには、基質溶液1ml(リン酸塩緩衝液0
.2mol/リットル(pH7.2);D−グルコース1%)およびNAD溶液
0.1ml(0.1mol/リットル)を、キュベットにピペットで導入する。
各場合、インキュベーション定量物50μlを添加することによって、測定を開
始する。 図3において、グルコースデヒドロゲナーゼの残留活性[%]を、トリプシン
濃度[ng/ml]に対してグラに書き入れる。この曲線は、トリプシン濃度の
増加に比例して、グルコースデヒドロゲナーゼの残留活性[%]が減少すること
を示している。試料5ng/ml(これは、被験定量物中の0.43ng/ml
に等しい)中のトリプシン濃度から、93.6%の残留活性が得られ、またトリ
プシン濃度10ng/ml(これは、被験定量物中の0.87ng/mlに等し
い)は、85.7%の残留活性をもたらす。これは、被験定量物中で、1ng/
ml以下の濃度においてさえも、プロテイナーゼを定量することができることを
示している。
【0022】例4 グルコースオキシダーゼを用いるアルカラーゼ活性の評価 アスペルギルス ニゲール(Aspergillus niger) からのグルコースオキシダー
ゼを、酸性pHでインキュベートし、補欠分子族FADを分離することによって
、不活性アポグルコースオキシダーゼに変換する: グルコースオキシダーゼ0.934gを、氷浴中で1時間、グリシン/HCl
緩衝液(pH1.5)0.1mol/リットルおよび30%w/vグリセロール
20ml中で撹拌する。この溶液を、ゲル濾過カラムに適用し、FADからアポ
酵素を分離採取する。クロマトグラフィ後、このアポ酵素を、TRISで中性に
し、次いで4℃に保持する。 アルカラーゼを、0、0.5、1、2.5、5および10μg/mlの量で含
有するアルカラーゼ稀釈溶液10μlをそれぞれ、微量滴定板で、インキュベー
ション溶液50μl(TRIS/HCl(pH7.6)25mmol/リットル
)およびアポグルコースオキシダーゼ(100μg/ml)に添加する。
【0023】 混合した後、この微量滴定板を、室温で30分間、インキュベートする。次い
で、このグルコースオキシダーゼに、FAD50μl(10μg/ml)または
水50μlを添加し、アポグルコースオキシダーゼを再活性化し、次いでそれぞ
れ、クエン酸塩/リン酸塩緩衝液(pH5.5)(水1リットル中のクエン酸8
.88gおよびリン酸水素ナトリウム20.57g)100μlを添加し、この
混合物を、室温で10分間、インキュベートする。基質溶液(ジメチルスルホキ
シド5mlおよびメタノール25ml中のテトラメチルベンジジン0.375g
、クエン酸塩/リン酸塩緩衝液(pH5.5)10ml中の、この溶液50μl
、グルコース130mg、ペルオキシダーゼ2μl、2.6mg/ml=650
U/ml)の添加後、次いで室温で5〜10分間、インキュベートした後、グル
コースオキシダーゼの活性を定量する。5%硫酸50μlの添加後、微量滴定板
の被測定試料について、光度計で450nmにおいて、測定を行う。
【0024】 評価するために、稀釈曲線を作成する。各場合、基質酵素の残留活性[%]を
、△E試料値および△Eブランク値から計算し、プロテイナーゼ(アルカラーゼ
)の濃度[μg/ml]に対してグラに書き入れる(図4)。ブランク値(アル
カラーゼを含有していない試料)は、100%残留活性に相当する;アルカラー
ゼ試料の残留活性(%)を、△E(試料値)×100/△E(ブランク値)から
計算する。比較するために、活性グルコースオキシダーゼを用いる定量を行う。
図4から見ることができるように、曲線Bにおけるアポグルコースデオキシダー
ゼは、曲線Aにおけるグルコースデオキシダーゼに比較して、アルカラーゼによ
るタンパク質加水分解に対して、20のファクターでより高感度である。すなわ
ち、この方法は、アルカラーゼの定量にかかわり20倍以上、高感度である。
【図面の簡単な説明】
【図1】例1のグルコースデヒドロゲナーゼを用いる緩衝液中のアルカラーゼ
のタンパク質加水分解活性の定量にかかわる、プロテイナーゼ濃度(横座標)に
対する基質酵素の残留活性[%]を示すグラフ。
【図2】例2のグルコースデヒドロゲナーゼを用いる、牛乳中のアルカラーゼ
活性の定量にかかわる、プロテイナーゼ濃度(横座標)に対する基質酵素の残留
活性[%]を示すグラフ。
【図3】例3のグルコースデヒドロゲナーゼを用いる、緩衝液中のトリプシン
活性の定量にかかわる、プロテイナーゼ濃度(横座標)に対する基質酵素の残留
活性[%]を示すグラフ。
【図4】例4のグルコースオキシダーゼを用いるアルカラーゼ活性の定量にか
かわる、プロテイナーゼ濃度(横座標)に対する基質酵素の残留活性[%]を示
すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany Fターム(参考) 4B063 QA01 QA19 QQ03 QQ36 QR03 QR04 QR16 QR48 QR57 QS20 QX01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロテイナーゼ基質として酵素を用いるプロテイナーゼ定量方
    法であって、センサー酵素を不活性化し、被験試料とともにインキュベートし、
    次いでセンサー酵素を再活性化し、その残留活性を測定することを特徴とする、
    前記方法。
  2. 【請求項2】オキシドレダクターゼを、センサー酵素として使用することを
    特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】pHおよび/またはイオン強度を変えることによって、センサ
    ー酵素を不活性化および再活性化することを特徴とする、請求項1または2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】エフェクター分子の除去および付加によって、または不活性化
    物質の付加および除去によって、センサー酵素を不活性化および再活性化するこ
    とを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】プロテイナーゼ定量用組成物であって、センサー酵素、センサ
    ー酵素用不活性化溶液およびセンサー酵素用再活性化溶液を含有する、前記組成
    物。
  6. 【請求項6】センサー酵素としてのグルコースデヒドロゲナーゼ、弱アルカ
    リ性pHを有する不活性化溶液および弱酸性pHを有する再活性化溶液を含有す
    る、請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】センサー酵素としてのアポグルコースオキシダーゼおよびFA
    D含有再活性化溶液を含有する、請求項5に記載の組成物。
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