JP2821698B2 - 質量分析装置および質量分析の方法 - Google Patents

質量分析装置および質量分析の方法

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JP2821698B2
JP2821698B2 JP1322469A JP32246989A JP2821698B2 JP 2821698 B2 JP2821698 B2 JP 2821698B2 JP 1322469 A JP1322469 A JP 1322469A JP 32246989 A JP32246989 A JP 32246989A JP 2821698 B2 JP2821698 B2 JP 2821698B2
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    • H01J49/063Multipole ion guides, e.g. quadrupoles, hexapoles

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、質量分析装置、および選択された質量対電
荷(質量/電荷)の比を有するイオンのみを透過させる
質量フィルターロッドセットを通過させる前に、イオン
を集束させかつ付随するガスから分離するために第1ロ
ッドセットにイオンを通過させる形態の質量分析を行う
方法に関する。
(従来の技術) 質量分析法は、微量物質を分析するのによく用いられ
る。そのような分析法においては、まず、分析すべき微
量物質からイオンを生じさせる。米国特許第4,328,420
号の第13図および第14図に示されているように、そうい
ったイオンはガスカーテンを通してACオンリーの4極子
ロッドセットに導かれる。ACオンリーロッド(AC−only
rods)は、質量フィルターとして機能しかつACオンリ
ーロッドの後方に配された第2の4極子ロッドセットに
イオンを導くように作用する。またACオンリーロッドセ
ットはイオン流から可能な限りのガスを分離し、その結
果、質量フィルターに入るガスが可能な限り減じられ
る。従って、ACオンリーロッドは、イオン光学素子およ
びイオン−ガス分離器の両方として機能する。
今まで、ACオンリーロッドを含むイオン光学素子およ
びそのような光学素子の端部にある小さいオリフィスを
通るイオン透過率は、イオン光学素子内のガス圧が下が
ると増加すると信じられており、そのような証拠が示さ
れてきた。例えば、散乱セルの伝統的な式は、セル内の
ガス圧が上がるとセルを透過したイオン信号強度(イオ
ン流)が低下することを示している。不都合にも、上記
の結果としてイオン光学素子の領域における低圧が要求
され、そのために、ガス状イオン源の場合には、大きく
て高価な真空ポンプを必要とした。それによって装置の
コストが著しく高められ、軽便さが大きく減じられてい
る。
(発明の構成) 本発明物は、中間領域に自動集束機構が用いられる時
にはイオン信号強度を示す伝統的な式は実際には状況を
正確に示していないこと、およびイオン光学素子の領域
におけるガス圧をある限度内で高め、他の作動条件を正
しく設定すれば、イオン透過度は著しく増加することを
発見した。その理由は完全には解明されていないが、い
くつかの場合におけるその効果は劇的である。さらに、
上述のように増加圧を適切な条件下で用いれば、イオン
光学素子の集束収差が減じられる。さらに、イオンエネ
ルギーの広がりが減じられる。
本発明は、質量分析装置を提供し、 (a)その質量分析装置は、壁によって隔てられた第1
および第2の真空室を含み、 前記第1の真空室はその中に入口オリフィスを有し、 (b)前記質量分析装置は、さらに、分析すべき微量物
質のイオンを生じさせそしてそのイオンを前記入口オリ
フィスを通して前記第1の真空室へ導く手段を含み、 (c)また、前記質量分析装置は、 前記第1の真空室の長さの少くとも実質的部分に沿っ
て延在する前記第1の真空室内の第1ロッドセット、お
よび前記第2の真空室内の第2ロッドセットを含み、 各ロッドセットは、互いに短い距離だけ横方向に離間
された複数の細長い平行なロッド手段を備えそして各ロ
ッドセットに沿って縦に延在する、ロッド手段間の細長
い空間を形成し、前記第1および第2ロッドセットの細
長い空間は、それぞれ第1および第2空間をなし、前記
第1ロッドセットと前記第2ロッドセットは互いの端が
対向して配置されそれによって第1および第2空間が整
列され、 (d)さらに前記質量分析装置は、 前記壁内に配されかつ前記第1および第2空間と整列
した室間オリフィスを含み、それによってイオンが前記
入口オリフィス、前記第1空間、前記室間オリフィス、
および前記第2空間を通って移動し、 (e)さらに前記質量分析装置は、 前記第1ロッドセットのロッド手段間に実質的にACの
みの電圧を加える手段を含み、それによって前記第1ロ
ッドセットがイオンを前記第1空間を通して導き、 (f)さらに前記質量分析装置は、 前記第2ロッドセットのロッド手段間にACおよびDCの
両方の電圧を加える手段を含み、それによって前記第2
ロッドセットがイオンのための質量フィルターとして作
動し、 (g)さらに前記質量分析装置は、 ガスを前記入口オリフィスを通して前記第1空間に流
す手段を含み、 (h)さらに前記質量分析装置は、 前記真空室の各々からガスをぬき出す手段を含み、 (i)前記第2の真空室の圧力は、前記第2ロッドセッ
トを質量フィルターとして作動させるために、極めて低
い圧力であり、 (j)前記第1の真空室の圧力と前記第1ロッドセット
の長さの積は2.25×10-2トル・cm以上であり、かつ前記
第1の真空室の圧力は、第1ロッドセットのロッド手段
間で絶縁破壊で起る圧力より低い圧力であり、 (k)さらに前記質量分析装置は、 前記入口オリフィスから前記第1ロッドセットへ移動
するイオンの運動エネルギーを比較的低レベルに維持す
るための手段を含み、 それによって前記室間オリフィスを通るイオンの透過
度を向上させることを特徴とするものである。
本発明はまた、質量分析の方法を提供する。その方法
は、それぞれ第1の真空室および第2の真空室内に配さ
れた第1および第2ロッドセットを用いたものであり、
それら第1および第2ロッドセットは各々複数のロッド
手段を備え、そして前記第1および第2ロッドセット
は、互いに端と端が対向するように配されかつ室間オリ
フィスによって離間された縦に延在する第1および第2
空間をそそれぞれ形成し、それによってイオンが前記第
1空間、室間オリフィス、および第2空間を通って移動
する。また前記質量分析の方法は、 前記第1の真空室の外に分析すべき微量物質のイオン
を生じさせ、 前記イオンを入口壁の入口オリフィスを通して前記第
1空間に導き、次にそのイオンを前記第1空間から前記
室間オリフィス、そして前記第2空間に通し、その第2
空間を通過したイオンを検出して前記微量物質を分析す
るが、その際、 前記第1ロッドセットのロッド手段間に実質的にACの
みのRF電圧を加え、それによって前記第1ロッドセット
が、イオンがロッド手段間を通って導かれるように作動
し、 前記第2ロッドセットのロッド手段間にACおよびDC電
圧を加え、それによって前記第2ロッドセットが質量フ
ィルターとして作動し、 ガスを前記イオンの入った前記第1の真空室に入れ、 前記第1の真空室から前記ガスをぬき出して、前記第
1の真空室内の圧力と前記第1ロッドセットの長さとの
積を2.25×10-2トル・cm以上に維持しかつ前記第1の真
空室内の圧力を前記ロッドセットのロッド手段間で絶縁
破壊が起る圧力より低い圧力に維持し、 前記第2の真空室からガスをぬき出して、前記第2ロ
ッドセットの効果的な質量フィルター作用を得るため
に、前記第2の真空室内の圧力を前記第1の真空室内の
圧力より実質的に低く維持し、 前記第1ロッドセットに入るイオンの運動エネルギー
を制御してその運動エネルギーを比較的低レベルに維持
し、 それによって前記室間オリフィスを通るイオンの透過
度を向上させることにより成る。
なお、この技術分野において、ロッドセットは電極セ
ットともいう。
(実 施 例) 本発明を、添付の図面を参照しながら実施例に基づい
てさらに詳細に説明する。
第1図は、前記米国特許第4,328,420号の第13図およ
び第14図に示されたものと類似の質量分析装置10を概略
的に示している。この図において、分析すべき微量物質
を含む試料ガスまたは液体が、試料供給室12からダクト
14を通ってイオン化室16に導入される。このイオン化室
16には、電気放電針18または微量物質のガス状イオンを
発生させる他の手段(例えば電気スプレー)が取り付け
られている。このイオン化室16はほぼ大気圧に維持さ
れ、微量物質は、電気放電針18または他のイオン化手段
からの電気放電によってイオン化される。
イオン化室16は、カーテンガスプレート22の開口20を
介してカーテンガス室24に接続されている。このカーテ
ンガス室24は、オリフィスプレート28のオリフィス26に
よって第1の真空室30に接続されている。第1の真空室
30は真空ポンプ31によって脱気される。第1の真空室30
は、一組になった4本のACオンリー4極子質量分析ロッ
ド32を有している。
第1の真空室30は、分離プレート36の室間オリフィス
34によって第2の真空室38に接続されている。この第2
真空室38は真空ポンプ39によって脱気される。第2の真
空室38は一組になった4本の標準4極子質量分析ロッド
40を有している。
窒素、アルゴンまたは二酸化炭素などの不活性カーテ
ンガスがカーテンガス源42およびダクト44を介してカー
テンガス室24に供給される。(乾燥空気も場合によって
は使用できる。)カーテンガスは、オリフィス26を通っ
て第1の真空室30に流れ込むと同時にイオン化室16にも
流れ込み、その室に存在する空気や混入物が真空システ
ムに入り込むのを防止する。過剰な試料およびカーテン
ガスは、出口46を介してイオン化室16から出ていく。
イオン化室16で生じたイオンは、プレート22,28およ
びACオンリーロッドセット32上の適切なDC電位によって
開口20およびオリフィス26を通って移動され、次にACオ
ンリーロッドセット32および室間オリフィス34を通って
ロッドセット40内に導かれる。AC RF電圧(通常約1メ
ガヘルツの周波数で)をロッドセット32のロッド間に加
え、既知のように、ロッドセット32がガイド機能および
集束機能を発揮するようにする。ロッドセット40のロッ
ド間にはDC電圧およびAC RF電圧の両方を加え、その結
果ロッドセット40が質量フィルターとしての正常な機能
を発揮し、選択された質量対電荷比(質量/電荷)のイ
オンのみが前記質量フィルターを通過してイオン検出器
48によって検出される。
今まで述べてきた構造およびその動作は、米国特許第
4,328,420号に記載されているものと実質的に同じであ
る。どちらの場合も、質量分析ロッド40を有する第2の
真空室38内の圧力は極めて低い(例えば、2×10-5トル
−1×10-6トルの範囲、あるいはそれ未満)ことが望ま
しい。しかしながら、以前は、第1の真空室30内の圧力
も常に低く保つことが必要であると考えられていた。そ
れは、第2の真空室38へのガスの流れを減じるためと、
第1の真空室30を通るイオンの透過率を単に上げるため
に有利であると考えられていたためである。事実、前記
の米国特許においては、第1の真空室30におけるガスか
らのイオン分離を促進するため、ACオンリーロッドが開
いた構造となっている。
通常、第1の真空室30の圧力は約2.5×10-4トル(0.2
5ミリトル)以下に維持されてきた。もし圧力をそれ以
上にするとイオン信号の透過率が実質的に降下すること
が観察されている。
ACオンリーロッド部における伝統的低圧の使用は、Ba
ttelle Memorial Instituteによって行われた、Pacitic
Northwest LaboratoryにおけるDr.Dick Swithとその共
同研究員による2つの文献に例示されている。これら2
つの文献は、“On Line Mass Spectrometric Petection
for Capillaey Zone Electrophoresis",Anal,Chems.,5
9巻,1230ページ(1987年4月15日),および“Capillar
y Zone Electrophorsis−Mass Spectrometry Using an
Electrospray Ionization Iutertace",Aual.Chem.,60
巻,436ページ(1988年3月1日)である。第1の文献
は、ACオンリーロッドセットを8×10-4トルで作動させ
ることを記載しており、第2の文献は、ACオンリーロッ
ドセットを1×10-6トルで作動させることを記載してい
る。
これらの従来の報告効果は、通常の散乱セルの伝統的
理論に基づく。通常の散乱セルを透過するイオン信号の
式は、I=I0 e−σlnであり、ここで Iは透過したイオン信号, I0は最初のイオン流, nは、散乱セル内のガスの1立方cm当りの原子または
分子密度, σはガスの有効散乱損失断面(cm2) lは散乱セル、すなわち4極子の長さ(cm)である。
第2図は、横軸に示された圧力に対する、縦軸に示さ
れた透過イオン信号の自然対数の関係を示すグラフであ
る。この図は、伝統的な式から予想される透過イオン信
号または流れの降下を曲線50で示されている。この図に
おいて、σには4×10-16cm2の値を用いた。圧力が増加
するにつれて(すなわち、セル内のガス密度が増加する
につれ)、オリフィス34を透過するイオン流が指数関数
的に減少している。以前における実際の報告結果は、そ
の当時用いられていた作動条件下で圧力が増すとイオン
流が減少する傾向のあることを証明していた。
しかし、本出願人は、適切な作動条件下で、第1の真
空室30のガス圧を増加させてもオリフィス34を透過する
イオン信号は減少せず、実際には、透過イオン信号がか
なり増加することを見出した。また、適切な作動条件下
で、透過イオンのエネルギーの広がりが実質的に減じら
れ、それによって、透過したイオン信号の分析が極めて
容易になることを見出した。さらに、適切な作動条件下
で、イオン光学素子(すなわちACオンリーロッドセッ
ト)の集束収差が減じられることを見出した。言い替え
ると、作動条件を質量スペクトル中の1つの質量(mas
s)に最適化したとき、他の質量に対して得られる反応
のゆがみが以前に起っていたゆがみに比べて減少した。
上記のように改善された理由は、現段階では完全には
解明されていないが、今までに得られた結果および出願
人の知り得る限りの理由は、下記の通りである。
通常、第1図の装置は第1の真空室30の圧力を10-4
ル以下にして作動され、この圧力を上げると、第2図に
示されるように、オリフィス34を通るイオン信号は減少
することが予想されていた。
ACオンリーロッドセット32をEinzelレンズに替えて実
験を行った。この場合、圧力を上げると透過イオン流は
大変急激に減少した。
しかし、ACオンリーロッド32を用い、オリフィスプレ
ート28とロッドセット32の間のDC電圧差を約1−30ボル
ト、好ましくは1−10ボルトに下げて、同じような高圧
での実験を行ったところ、結果は全く異ったものとなっ
た。圧力を上げても、予想に反して透過イオン信号は、
減少しなかった。逆に、イオン信号はかなり増加した。
この経過は第3図に示されている。この第3図は、横
軸に示された圧力(ミリトル)に対する縦軸に示された
相対透過イオン信号の関係を示すグラフである。実験は
種々の質量を用いて行い、2.4ミリトルの出発点でのイ
オン信号を1.0として標準化したので、縦軸に示された
イオン信号は“相対イオン信号”と称される。
第3図に関し、オリフィス26は直径0.089mmとし、室
間オリフィス34は2.5mmとした。また、第1ロッドセッ
ト32の内接円の直径は11mm、第2ロッドセット40の内接
円の直径は13.8mmとした。ACオンリーロッドセット32の
長さは15cmで、このACオンリーロッドセット32はマシュ
ーパラメータ(Mathieu parameter)q=0.62で作動さ
れた。
第3図において、3つの曲線が示されている。それら
は、質量対電荷比(m/e)が196の曲線52a、m/eが391の
曲線54a、およびm/eが832の曲線56aである。各質量対電
荷比における最大向上点はわずかに異った圧力、つまり
約4.5−6ミリトルの範囲にあった。曲線52a(m/eが19
6)のイオン信号の向上は約1.3または30%であり、曲線
54a(m/eが391)のイオン信号の向上は約1.58または58
%であり、曲線56a(m/eが832)のイオン信号の向上は
約1.98またはほぼ100%であった。
第4図は、第3図と類似するが、第1ロッドセット32
をq=0.19で作動させた時の結果を示している。第4図
において、曲線52bはm/eが196のもの、曲線54bはm/eが3
91のもの、そして曲線56bはm/eが832のものである。こ
の図では、イオン信号の増加がさらに顕著であり、m/e
が832の場合はイオン信号が約3.3または300%以上も増
加した。この低いqの値は第1ロッドセットを低いAC電
圧を作動させることになり、それは絶縁破壊の可能性を
小さくする。
第5図および第6図は、オリフィス26の直径を1mmと
2.5mmにした場合の、m/eが196の相対イオン信号の増加
を示している。第5図において、曲線58aおよび60aは、
それぞれオリフィス26の直径を1mmおよび2.5mmにした場
合の圧力に対するイオン信号の変化を示したものであ
る。ここではオリフィスプレート28とACオンリーロッド
32の間のDC電圧差を10ボルトとした。第6図において、
曲線58bと60bは、第5図の場合と同様のイオン信号の変
化を示しているが、DC電圧差は15ボルトとした。この場
合のイオン信号の相対的な向上は、15ボルトDC電圧差の
場合より10ボルトのDC電圧差の場合の方が大きく、どち
らのDC電圧差の場合でも2.5mmオリフィスの場合より1.0
mmの場合の方が大きいことが見てとれる。
第7図および第8図は、m/eが196ではなく391である
ことを除いて、それぞれ第5図および第6図に相当する
ものである。ここで、曲線58cおよび60cは、それぞれ1m
mおよび2.5mmのオリフィス26を用い、10ボルトのDC電圧
差における結果を示しており、曲線58dおよび60dは、そ
れぞれ1mmおよび2.5mmのオリフィス26を用い、15ボルト
のDC電圧差における結果を示している。どの場合におい
ても、縦軸のイオン信号強度は、2.4ミリトルの圧力下
での値を1.0として標準化しており、絶対値を示すもの
ではない。
2.5mmオリフィスの場合より1.0mmオリフィスの場合の
方が向上が著しいことは、イオンが系の中央線に向って
付勢されること、およびイオン信号を向上させるメカニ
ズムが、イオン束を中心軸により近く集中させる一種の
衝突による集束(for cussing)または減衰(damping)
効果であることを示している。また、大きい質量対電荷
比の方がよりイオン信号の向上を得られたことに留意さ
れたい。6ミリトルで得られたイオン信号向上は質量対
電荷比の差に対してほぼ直線的に増加したことが第3図
からわかる。それは望ましいことである。と言うのは、
通常分析4極子40は、小さい質量対電荷比のイオンと比
較して、大きい質量対電荷比のイオンの透過率を減少さ
せるからである。従って、この分析4極子40に達する大
きい質量対電荷比のイオンの数を増加させることは望ま
しい。
別の実験において、第1の装置における全イオン流の
絶対値、すなわち全イオンの合計は下記のようにして測
定された。まず、4極子40にオリフィスプレート28上の
電圧より高い電圧までバックバイアスをかけ(例えば+
55ボルトDC)、分離プレート36への全イオン流を測定し
た。この条件下で、分離プレート36は、オリフィス20を
通って第1の真空室30に入るほぼ全ての流れを集めるこ
とがわかった。次に、4極子40のバックバイアスを0に
し(または少くともACオンリーロッド32より高くない電
圧値とし、イオンが電圧勾配に沿って移動しないように
し)、分離プレート36上のイオン流を再び測定した。こ
のイオン流はずっと少いことがわかった。そしてこのイ
オン流の差に相当するイオンが室間オリフィス34を通っ
て分析4極子40に移動したものと仮定された。
室間オリフィス34の直径を2.5mmとし、分析4極子40
にバックバイアスをかけた時、分離プレート36に集まっ
たイオン流は108ピコアンペアであった。第1の真空室3
0の圧力が約6ミリトルのもとで分析4極子40のバック
バイアスを除去した時、前述のイオン流は10ピコアンペ
アに落ちた。このことは、90%のイオンが室間オリフィ
ス34を透過して分析4極子40に向ったことを示してい
る。オリフィス34の大きさが極めて小さいことを考える
と、この割合は著しく大きいものである。
室間オリフィス34の直径を1mmとし、第1の真空室30
の圧力が2.5ミリトルのもとで分析4極子40にバックバ
イアスをかけた時、分離プレート36に集まったイオン流
は108ピコアンペアであった。分析4極子40のバックバ
イアスを除去したら、前述のイオン流は93ピコアンペア
に下がった。このことは、15ピコアンペアのイオン流が
1mmのオリフィス26を透過した(15%未満の透過率)こ
とを示している。
次に、第1の真空室30の圧力を6ミリトルに上げ、分
析4極子40にバックバイアスをかけた時、分離プレート
36に集まったイオン流は75ピコアンペアであり、バック
バイアスを除去したら54ピコアンペアに下がった。この
ことは、21ピコアンペアのイオン流がオリフィス36を透
過したことを示している。これは約40%の向上である。
2.5mmのオリフィス36を約90%のイオン流が透過し、1
mmのオリフィス36を約20%のイオン流が透過するので、
透過率の観点からより大きいオリフィスを使用すること
が好ましい。小さいオリフィス36をを用いた時に圧力の
増加と共に相対イオン信号の増加が起ることを示す実験
によって、衝突効果によってイオンが中央線に付勢され
ること、およびその効果が見せかけのものではないこと
が示された。さらに前記実験によって、2.5mmのオリフ
ィス使用によって90%のイオン流を透過できるのであっ
て、オリフィスの直径を2.5mm超としても、少くともこ
こで使用した装置においては、得るところが少いことが
示された。
第9図−第11図は、それぞれ質量対電荷比が196,391
および832のイオン流の抑制曲線(stopping curve)を
示している。抑制曲線は、分析4極子40のロッドオフセ
ット電圧(すなわち全てのロッドに加えるDCバイアス電
圧)を上げ、検出器48によって検出される信号が前記電
圧の増加に伴ってどのように減少するかを見ることによ
って作製した。ロッドオフセット電圧の増加に伴うイオ
ン信号の減少は、分析4極子40に達する前にイオン流を
抑制するものを測るR度となる。すなわち、分析4極子
40に入るイオンの運動エネルギーのR度となる。どの場
合にも、ACオンリーロッド32とオリフィスプレート28の
間のDC電圧差は10ボルトとした。従って、分析4極子40
のバックバイアスDC電圧も10ボルトから始めた。と言う
とは、大地電位上10電子ボルトより小さいエネルギーの
イオンは存在しないであろうと思われるからである。第
9図−第11図の抑制曲線において、分析4極子40のバッ
クバイアス電圧が横軸に直線目盛でプロットされ、相対
イオン信号が縦軸に対数目盛でプロットされている。
第9図において、曲線64aは2.4ミリトルの圧力下での
抑制曲線、曲線66aは5.9ミリトルの圧力下での抑制曲
線、そして曲線68aは9.8ミリトルの圧力下での抑制曲線
を示している。ここでm/eは196とした。どの場合におい
ても、各抑制曲線は、分析4極子40に入るほとんどのイ
オンのエネルギーの広がりは小さく、質量分析機のコス
トに対する分解能の比を向上させる点で商業的有益性が
あることを示している。
より詳細に説明すると、第1の真空室30の圧力が2.4
ミリトルの時、イオンの99%が、第9図に示されるよう
に、たった約6電子ボルトのエネルギーの広がりを有す
るのみであった。さらに、前記99%のイオンのエネルギ
ーは10電子ボルトから約16電子ボルトの範囲であり、こ
れらは極めて低いエネルギーであった。
第1の真空室30の圧力を5.9ミリトルに上げると、イ
オンの99.9%が約2電子ボルト以内のエネルギーの広が
りを有するのみとなり、そして12電子ボルト未満のエネ
ルギーとなった。この圧力を9.8ミリトルに上げると、
エネルギーの広がりおよび最大エネルギーはさらに減少
した。
質量対電荷比が大きいとエネルギーの広がりおよび最
大エネルギーが大きくなることを除いて、質量対電荷比
391(第10図)および質量対電荷比832(第11図)のもの
に関しても、同じような結果が得られた。第10図におい
て、曲線64b,66b,68bは、それぞえ2.4ミリトル,5.9ミリ
トルおよび9.8ミリトルにおける抑制曲線を示してい
る。第11図において、曲線64c,66c,68cは、それぞれ2.5
ミリトル,5.6ミリトルおよび8.6ミリトルにおける抑制
曲線を示している。
第5図−第8図のイオン信号の向上を示す曲線、およ
び第9図−第11図の抑制曲線により、衝突効果がイオン
から軸方向速度および半径方向速度の両方を取り去り、
それによって得られた速度ベクトルがイオンを室間オリ
フィス34を通って移動させることが示された。イオンの
半径方向速度が大きい場合、イオンはオリフィス34を通
って移動しずらい。イオンの軸方向速度が大きい場合、
イオンのオリフィス34の通過に与える影響はないが、大
きいエネルギーの広がりを持ったそのように大きいエネ
ルギーのイオンは分解するのが困難である。
第12図は、第1図の装置の変更例を示しており、対応
する部分は第1図と同じ参照番号にダッシュをつけて示
してある。第1図の装置との相違は、オリフィスプレー
ト28とACオンリーロッド32の間に中間室70を加えた点に
ある。この中間室70は、オリフィス26に向いた円錐状ス
キマー(skimmer)74を有するスキマープレート72によ
って画定されている。このスキマー74はスキマーオリフ
ィス76を含んでいる。この図において、ACオンリーロッ
ド32′は、スキマー74の側部を延長することによって画
定される3角形の基部を構成する。小さいロータリーポ
ンプ78によって中間室70からガスがぬかれる。(試験さ
れたもう1つの変更例では、互いに大変接近して配され
たACオンリーロッド32′がスキマー74の円錐へと延びて
いる。この構造は、改良された感度を与えることがわか
った。) 第12図の実施例において、オリフィス26′は、第1図
の実施例のオリフィス26のほぼ3倍の多きさを有してい
る(オリフィス26の0.089mmに対してオリフィス26′の
0.254mm)。スキマーオリフィス76は直径0.76mmであ
り、室間オリフィス34′は直径2.5mmとした。ロッドセ
ット32′の長さは15cmとした。このような構造と共に、
中間室70の圧力は、通常、約0.4トルから約10トルの間
に設定された。約2トルの圧力が良好な結果を与え、こ
の圧力においては大きなポンプを必要としなかった。
第12図のような構造を用いた目的は、より多くのイオ
ンを引き出すように電圧を調整するためであった。第1
図および第12図の実施例で用いられた固定DC電圧値は下
記のとおりである。
第12図の構造では、第1の真空室30′の圧力が適切で
あり、(通常5−8ミリトル)、スキマープレート72と
ACオンリーロッド32′の間に適切なDC電圧差(好ましく
は約1−5ボルト)が存在する時、第1図の構造と比較
して、約2−4の要因によって、ACオンリーロッド32′
に入る、ガスに対するイオンの比が上がることがわかっ
た。
第12図の装置を用いた実験において、まず第1の真空
室30′に0.5ミリトルの圧力を用い、次に5ミリトルの
圧力(10倍大きい圧力)を用いて種々の物質につき、カ
ウントレート(すなわちイオン流)の比較を行った。表
1は種々の物質についてのカウントレート(count rat
e)の比較結果を示している。
イオン信号の向上は、分子量が大きくなる程大きいこ
とに留意されたい。その理由は十分に解明されていない
が、この効果は望ましいものである。と言うのは、より
大きい分子量のイオンは通常より検出しにくいからであ
る。表1は、試験した物質について得られたイオンカウ
ントレートの比を示すものであり、分析4極子40に入っ
た単なるイオン流の比を示すものではないことに留意さ
れたい。
表1の結果は、ある点で公正さを欠いている。と言う
のは、大きい圧力(5ミリトル)での測定は、ACオンリ
ーロッド32′とスキマープレート72の間の電圧差をその
大きい圧力に最適化して行った(すなわち、その大きい
圧力下で最大のカウントを得られるように前記電圧差を
調整して行った)が、小さい圧力(0.5ミリトル)に変
えて行った測定では、電圧差をそのままにし、最適化を
行わなかったからである。従って、表2には、高圧(5
ミリトル)および低圧(0.5ミリトル)の両方における
測定で電圧差を最適化した後に使用した装置に対して得
られた結果を示している。
表2におけるイオン信号向上の効果は表1におけるも
のよりかなり小さいが、それでも質量が大きくなると向
上も大きくなり、ミオグロビンにおいては1桁大きくな
っている。向上の度合は、質量対電荷比ではなく、質量
に依存しているようである。
ACオンリーロッドと第1の真空室はイオン−ガス分離
器として機能し、イオンを室間オリフィスを通すように
導くと共にガスをできる限り通さないようにする。従っ
て、第1の真空室の圧力を上げることはできないと思わ
れていた。と言うのは、この圧力を上げると、第2図に
示されるようにイオン信号が弱められると共に、室間オ
リフィスを通って流れるガスが増加すると思われていた
からである。しかし、実際には、第1の真空室の圧力を
上げると、室間オリフィスを通るイオン信号は失われ
ず、逆に増加するのが見られる。たとえガスの量が増え
ても、重い質量のイオンにおいて、室間オリフィスを通
る、ガスに対するイオンの比は同じか、わずかに向上す
るのが見られる。軽い質量のイオンにおいては、室間オ
リフィスを通る、ガスに対するイオンの比は減少する
が、第2の真空室に大きなポンプが必要なことは、第1
の真空室には小さなポンプですむことによって相殺され
る。同時に、室間オリフィスを通るイオン信号は増加
し、イオンエネルギーの広がりは小さくなる。
また、第2の真空室30,30′の圧力を上げると、光学
の分野で集束収差(focossing aberration)として知ら
れる作用が減少することがわかった。ACオンリーロッド
32′と室間オリフィス34′の拡大図である第13図を参照
して、上述の説明をする。
第1の真空室30′が真空の時、ACオンリーロッド32′
を通って進んでくる種々の質量対電荷比のイオンは異っ
た軌道を有している。説明のため、第1のタイプのイオ
ンについての1つの軌道包絡線(trajeciton envelop
e)80および第2のタイプのイオンについての第2の軌
道包絡線82が示されている。室間オリフィス34′の部分
で包絡線80は包絡線82より小さいため、第1のタイプの
イオンの方がより多くオリフィス34′を通過し、その結
果、質量スペクトルには、軌道包絡線82を有するイオン
の量より軌道包絡線80を有するイオンの量が多く示され
る。このことは、第14図に示されている。第14図におい
て、軌道包絡線80,82を有するイオンの量はそれぞれ84,
86で示されている。これら2つのタイプのイオンの量が
実際に同じ場合、ACオンリーロッドセットを通って進む
異ったイオンの軌道の異った波長および相によって起る
結果のゆがみは集束収差と称される。
スキナープレート72とACオンリーロッドセット32′の
間のDC電圧差を比較的小さく(例えば5ボルト)してAC
オンリーロッドセット32′を高圧下(例えば5ミリト
ル)で作動させると、大きいイオン信号が得られるのみ
ならず、集束収差も小さくなる。
この結果を与えた実験において、ミオグロビンが複数
の電荷を有するように荷電され、第12図の装置にかけら
れた。単一種の分子を用い、それらの分子のいくらかに
他により大きな電荷を与えたので、質量スペクトル(こ
れは質量対電荷比を示す)の比較的滑らかなピークの分
布が予想された。第15図−第18図において、下記のよう
な試験条件を用いた。
第15図−第18図において、質量対電荷比を横軸に、イ
オンカウントを縦軸にプロットした。第15図および第16
図において、縦軸は毎秒1.28×106カウントがフルスケ
ール、そして第17図および第18図において、縦軸は毎秒
3.2×105カウントがフルスケールである(高い圧力下に
おいては大きいカウントレートが得られるため)。第15
図−第18図において、横軸の質量対電荷比は、左端が0
で1500がフルスケールである。
第15図において、予想されたように、ピークの分布は
滑らかである。第16図において、ピークの分布はここで
も滑らかであり、第15図とあまり変らない形をしてい
る。小さい質量において、カウントの連続部分(86で示
される)がある。これは、大きなエネルギーによって、
イオンが、種々の質量対電荷比のイオンへと衝突誘発解
離したことによるものと思われる。大きな質量対電荷比
も強調されている(88で示される)。これは、より大き
なエネルギーの衝突によっていくらかのイオンがその電
荷のいくらかを失い、それによって大きな質量対電荷比
を有するようになったことによるものと思われる。しか
しながら、反応の全体的幅はいくらか減少しているもの
の、ゆがみは比較的おだやかである。
85ボルトの電圧差(第17図)および95ボルトの電圧差
(第18図)による小さい圧力下では、より大きい信号が
得られたが、より大きいゆがみが起った。また、ピーク
の分布は平滑曲線ではなくなった。第17図と第18図にお
いて、第15図と第16図の場合に比べて、変位(10ボル
ト)は元の値に比べてずっと小さいパーセンテージであ
ったが、各ピークのイオンカウントは、加えられた電圧
差の変化に伴って釣り合ったかたちでは変化しなかっ
た。このように、低い圧力下において、電圧差を1つの
イオンの反応に最適化すべく調整したら、他のイオンの
反応では激しいゆがみを生じた。高い圧力下において、
集束収差のゆがみは大きく減少した。
結果において、上記のように大きいガス圧力と比較的
小さいDC電圧差を用いることにより、以下のような効果
が得られることがわかった。
1.かなり大きいイオン信号が得られる。
2.ACオンリーロッドの段階では小さいポンプで済む(大
きい圧力が使用できるので)。
3.コストの低減と高い携帯性が得られる(小さいポンプ
をより軽く、より安価であるため)。
4.集束収差が小さくなる。
5.大きい質量においてより感度が向上する(大きい質量
のイオンは通常検出しずらく、また質量分析のいくつか
の用途において大きい質量のイオン分析は重要性が増し
ている)。
本発明の装置において第1の真空室30′を6ミリトル
で作動させ、第2の真空室38′を0.02ミリトルで作動さ
せるとポンプ31′,39′および78を比較的小さくするこ
とができ、従って装置全体が比較的小さいベンチトップ
サイズとなり、しかも現在使用されている大きくて高価
な装置以上の感度を示すことがわかった。
また、オリフィスプレート28′とスキマープレート72
の間の電圧差が十分(例えば50−200ボルト)な時、デ
クラスタおよび衝突誘発解離さえもが入ってくるイオン
に作用し得る。これら2つのプレート間の圧力が比較的
高いので、ACオンリーロッドに入ってくるイオンのエネ
ルギーの広がりは比較的小さく維持される。
ACオンリーロッド32,32′と、イオンが第1の真空室3
0,30′に入る時に、通るプレート(第1図においてはオ
リフィスプレート28であり、第12図においてはスキマー
プレート72)との間のDC電圧差は、高い圧力下におい
て、通常小さくしなければならない。DC85ボルト−DC95
ボルトの電圧差を用いた場合、信号の向上効果は消え、
実際、分析4極子40に到達したイオン信号は著しく減少
した。その理由は十分解明されていないが、イオンの半
径方向および軸方向速度の両方を減少させること、およ
び衝突による減衰によってイオンをACオンリーロッドセ
ット32の中央線により近く付勢することに対して、比較
的低エネルギーの多数の衝突が作用していると思われ
る。オフセット電圧が高い時に起るよりエネルギーの高
い衝突は同様の作用を有さず、そして何らかの理由によ
り、イオン信号を減少させる。さらに、大きいイオンエ
ネルギーは衝突誘発解離を引き起こし、その結果イオン
損失をさらに大きくする。ACオンリーロッド32または3
2′とオリフィスプレート28またはスキマープレート72
との間の電圧差を40ボルト−100ボルトとすると、第1
の真空室30または30′の圧力を2.5ミリトル以上にした
条件下でイオン信号を遮断する傾向があった。しかし、
このような高い電圧差(例えばDC40−100ボルトを用い
ても、追加的な集束レンズを使用すると信号の向上効果
が得られる。
実験により、ACオンリーロッド32または32′とオリフ
ィスプレート28またはスキマープレート72との間の電圧
差はDC約1−30ボルトの範囲が好ましいことが示され
た。約1−15ボルトの範囲がさらに良い結果を与え、約
5−10ボルトの範囲が、使用した装置においては最良の
結果を与えた。
上記の説明においては、ロッドセット32のロッド間に
加えた電圧はAC電圧のみであったが、これらのロッド間
に小さいDC電圧を加えることが望ましい場合もあるであ
ろうことに留意されたい。その場合、ロッド32はある程
度質量フィルターとして作用する。しかし、ロッドセッ
ト32のロッド間に加える電圧は、通常、ACのみの電圧で
あることが好ましい。
イオンがACオンリーロッド32を通って進んでいる間に
このイオンが遭遇する衝突の数は、ロッド間の圧力にロ
ッドの長さをかけたものによって決定されることに留意
されたい。従って圧力を倍にし、ロッドの長さを半分に
しても、同数の衝突が得られる。しかし、ACオンリーロ
ッドセットは小さくするのに限界がある。と言うのは、
通過するイオンを集束するために、ACオンリーロッドセ
ットには十分な数のRFサイクルが必要だからである。も
ちろん、ACオンリーロッドセット通過中の衝突によりイ
オンが減速されると、それらのイオンはより多くのRFサ
イクルを経験し、そしてより良好に集束する。ACオンリ
ーロッドセットに加えるAC電圧の周波数を上げることに
よってより数の多いサイクルが得られるが、そのために
はより大きい電圧を必要(同じ“q"の値を得るために)
とし、従って高価な部品が必要となり、さらに、絶縁破
壊の可能性が高くなる。それはさておき、とにかく、圧
力を上げ、それによってACオンリーロッドセットの長さ
を短くすることによって、装置をより小さくし、より軽
便なものとし、より安価にすることができる。第1図お
よび第12図に示された装置において、ACオンリーロッド
は15cmの長さとした。5.0ミリトルの圧力下において、
これらのロッドを通過するイオンは平均少くとも約15回
の衝突を経験すると考えられる。重要なパラメーター
は、第1の真空室30,30′の圧力とACオンリーロッド32,
32′の長さの積である。この積(しばしばターゲットシ
ックネス(target thickness)と称される)はPL積と呼
ばれ、トル・cmで表示される。
ACオンリーロッドの長さを15cmとした装置を用いた
時、1.5ミリトル(PL積=2.25×10-2トル・cm)を超え
る圧力において信号の向上が得られることがわかった。
2.4ミリトル(PL積=3.6×10-2トル・cm)以上の圧力に
おいてはより良好な結果が得られ、5ミリトル(PL積=
7.5×10-2トル・cm)を超える圧力においてはさらに良
好な結果が得られた。4−10ミリトル(PL積=6×10-2
−15×10-2トル・cmの範囲)の範囲の圧力に亘って良好
な結果が得られ、さらに2−20ミリトル(PL積=3×10
-2−30×10-2トル・cmの範囲)の範囲の圧力に亘って許
容できる結果が得られた。約6−8ミリトル(PL積=9
×10-2−12×10-2トル・cmの範囲)の範囲の圧力におい
てほぼピークの信号向上が得られた。
第1の真空室の圧力の上限は決められていないが、70
ミリトル(PL積=105×10-2トル・cm)までの圧力は、
絶縁破壊なしに試験された。その結果は、第19図に曲線
90(m/e=196)および92(m/e=391)として示されてい
る。第19図に示されているように、室間オリフィスを通
るイオンの信号の向上は、25−30ミリトルまでの圧力下
で得られた。これを超える圧力下では、イオン信号は、
2−4ミリトルのもとでのイオン信号より減少したが、
信号のかなりの部分が残っていた(大きい電圧差のもと
で起ったように消えることはなかった)。また、エネル
ギーの広がりは大変小さく、これらの高い圧力下では、
ロータリーポンプ(小さくて比較的安価である)が第1
の真空室に使用できる(第2の真空室には大きなポンプ
が必要であるが)。第19図の実験において、質量391の
物質は質量196の物質の二量体であり、質量391の物質の
より大きな減衰は、単にそのイオンの解離によるもので
あると考えられる。
所望ならば、150−200ミリトルの範囲までの圧力が使
用できると考えられ、そのような高い圧力下では、分析
4極子に入るイオンのエネルギーの広がりは極めて小さ
いと思われる。しかしながら、その場合には、分析4極
子が機能するように第2の真空室を脱気するために、比
較的大きなポンプを必要とする。
前述のような比較的大きい圧力を使用する場合は、常
に、ACオンリーロッドが第1の真空室の長さの少くとも
大部分を占めるようにしなければならない。そうでない
と、第1の真空室のイオンがACオンリーロッドによって
導かれることがない部分において、散乱またはロスが起
きる。
第12図の装置において、所望ならば、オリフィス34′
の代わりに小さいチューブを用いることもできる。この
チューブは、長さ対直径(長さ/直径)比が約2−3で
あり、分離プレート36′の片側または両側に延在する。
このチューブは、オリフィス34′よりガスの伝導は低い
がイオンの伝導性はオリフィス34′とほぼ同じである。
従って、チューブの内径がオリフィス34′の内径と同じ
ならば、より小さいポンプ39′で済む。あるいは、同じ
大きさのポンプ39′に対してチューブの内径をオリフィ
ス34′の内径より大きくすることができる。この時、よ
り大きな開口によってより多くのイオンが分析ロッド4
0′に到達し、従って装置の感度が上がる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による質量分析装置の線図、 第2図は、散乱セルのための伝統的な式によって予測さ
れた圧力に対するイオン信号の関係を示すグラフ、 第3図は、与えられた室間オリフィス寸法および質量分
析器作動条件下での圧力に対する相対イオン信号の関係
を示すグラフ、 第4図は、第3図と類似するが、質量分析器の異った
“q"によるグラフ、 第5図は、ある電圧条件下で1mmおよび2.5mmの室間オリ
フィスにおける、質量対電荷(質量/電荷)比196のイ
オンについての圧力に対する相対信号の関係を示すグラ
フ、 第6図は、第5図と類似するが、異った電圧条件下での
グラフ、 第7図は、第5図と類似するが、質量対電荷比が391の
イオンについてのグラフ、 第8図は、第7図と類似するが、異った電圧条件下での
グラフ、 第9図は、3つの異った圧力条件下における質量対電荷
比196のイオンについての抑制曲線(stopping curves)
を示すグラフ、 第10図は、第9図と類似するが、質量対電荷比が391の
イオンについてのグラフ、 第11図は、第9図と類似するが、質量対電荷比が832の
イオンについてのグラフ、 第12図は、第1図の質量分析装置の変型例を示す線図、 第13図は、2つのイオン軌道包絡線を内に示す、第12図
のACオンリーロッド拡大図、 第14図は、第13図の2つのイオンの質量スペクトルを示
すグラフ、 第15図は、高い圧力および低い電圧差における試料物質
の質量スペクトルを示すグラフ、 第16図は、第15図と同じ圧力下だが大きいDC電圧差にお
ける第15図の試料物質の質量スペクトルを示すグラフ、 第17図は、第15図より低い圧力下で大きいDC電圧差にお
ける第15図の試料物質の質量スペクトルを示すグラフ、 第18図は、さらに大きいDC電圧差における第15図の物質
の質量スペクトルを示すグラフ、そして 第19図は、圧力に対する相対イオン信号の関係を示すも
う1つのグラフである。 12……試料供給室、16……イオン化室 26……オリフィス、30……第1の真空室 32,40……ロッドセット、34……室間オリフィス 38……第2の真空室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン バリー フレンチ カナダ国 エル6ジェイ 1エム9 オ ンタリオ州 オークヴィル レイクシヨ ー ロード イースト 100 ザ グラ ナリー ナンバー 1003 アパートメン ト (56)参考文献 特開 昭57−172429(JP,A) 米国特許4234791(US,A) 米国特許4328420(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 40/00 - 49/48 G01N 27/62

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量分析装置であって、 当該質量分析装置は壁によって隔てられた第1および第
    2の真空室を含み、前記第1の真空室はその中に入口オ
    リフィスを有し、 前記質量分析装置は、さらに、分析すべき微量物質のイ
    オンを生じさせそしてそのイオンを前記入口オリフィス
    を通して前記第1の真空室へ導く手段を含み、 また、前記質量分析装置は、前記第1の真空室の長さの
    少なくとも大部分に沿って延在する前記第1の真空室内
    の第1の電極セット、および前記第2の真空室内の第2
    の電極セットを含み、 前記第1の電極セットは、互いに短い距離だけ横方向に
    離間された複数の細長い平行なロッド手段を備えそして
    前記第1の電極セットに沿って縦に延在する、ロッド手
    段間の、イオンが通過する第1の細長い空間を形成し、
    前記第2の電極セットはイオンを受ける第2の空間を形
    成し、前記第1の電極セットと前記第2の電極セットは
    整列して配置され、 さらに前記質量分析装置は、前記壁内に配されかつ前記
    第1および第2の空間と整列した室間オリフィスを含
    み、それによってイオンが前記入口オリフィス、前記第
    1の空間、および前記室間オリフィスを通って前記第2
    の空間へと移動し、 さらに前記質量分析装置は、前記第1の電極セットがイ
    オンを前記第1の空間を通して導けるように前記第1の
    電極セットのロッド手段間に実質的にACのみの電圧を加
    える手段を含み、 さらに前記質量分析装置は、前記第2の電極セットがイ
    オンのための質量フィルターとして作用するように前記
    第2の電極セットに電圧を加える手段を含み、 さらに前記質量分析装置は、ガスを前記入口オリフィス
    を通して前記第1の空間に流す手段を含み、 さらに前記質量分析装置は、前記真空室の各々からガス
    をぬき出す手段を含み、 前記第2の真空室の圧力は、前記第2の電極セットを質
    量フィルターとして作用させるのに十分な小ささであ
    り、 前記第1の真空室の圧力と前記第1の電極セットの長さ
    との積は2.25×10-2トル・cm以上であり、かつ前記第1
    の真空室の圧力は、第1の電極セットのロッド手段間で
    絶縁破壊が起る圧力より低い圧力であり、 さらに前記質量分析装置は、前記入口オリフィスから前
    記第1の電極セットへ移動するイオンの運動エネルギー
    を比較的低レベルに維持するための手段を含み、 それによって前記室間オリフィスを通るイオンの透過度
    を向上させることを特徴とする質量分析装置。
  2. 【請求項2】前記第2の電極セットが複数の細長い平行
    なロッドを有する4極子質量分析器であることを特徴と
    する請求項1記載の質量分析装置。
  3. 【請求項3】前記積が3.6×10-2トル・cm以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の質量分析装置。
  4. 【請求項4】前記積が7.5×10-2トル・cm以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の質量分析装置。
  5. 【請求項5】前記積が105×10-2トル・cm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の質量分析装置。
  6. 【請求項6】前記積が3×10-2トル・cmから30×102
    ル・cmの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の質
    量分析装置。
  7. 【請求項7】前記積が6×10-2トル・cmから15×10-2
    ル・cmの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の質
    量分析装置。
  8. 【請求項8】前記積が9×10-2トル・cmから12×10-2
    ル・cmの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の質
    量分析装置。
  9. 【請求項9】前記入口オリフィスが前記第1の真空室の
    入口壁に配されており、前記イオンの運動エネルギーを
    制御する手段が前記第1の電極セットと前記入口壁との
    間に低いDC電圧を加える手段を含むことを特徴とする請
    求項1記載の質量分析装置。
  10. 【請求項10】前記入口オリフィスが前記第1の真空室
    の入口壁に配されており、前記イオンの運動エネルギー
    を制御する手段が前記第1の電極セットと前記入口壁と
    の間に低いDC電圧を加える手段を含み、そして前記低い
    DC電圧が1ボルトから30ボルトの範囲にあることを特徴
    とする請求項1記載の質量分析装置。
  11. 【請求項11】前記入口オリフィスが前記第1の真空室
    の入口壁に配されており、前記イオンの運動エネルギー
    を制御する手段が前記第1の電極セットと前記入口壁と
    の間に低いDC電圧を加える手段を含み、そして前記低い
    DC電圧が1ボルトから15ボルトの範囲にあることを特徴
    とする請求項1記載の質量分析装置。
  12. 【請求項12】前記入口オリフィスが前記第1の真空室
    の入口壁に配されており、前記イオンの運動エネルギー
    を制御する手段が前記第1の電極セットと前記入口壁と
    の間に低いDC電圧を加える手段を含み、そして前記低い
    DC電圧が1ボルトから10ボルトの範囲にあることを特徴
    とする請求項1記載の質量分析装置。
  13. 【請求項13】前記室間オリフィスの直径が約1mmから
    2.5mmの範囲にあることを特徴とする請求項9記載の質
    量分析装置。
  14. 【請求項14】前記室間オリフィスの直径が約2.5mmで
    あることを特徴とする請求項13記載の質量分析装置。
  15. 【請求項15】それぞれ第1の真空室および第2の真空
    室内に配された第1および第2の電極セットを用いた質
    量分析の方法であって、前記第1の電極は長手方向に延
    在する第1の空間を形成する複数のロッド手段を備え、
    前記第2の電極セットは第2の空間を形成し、そして前
    記第1および第2の電極セットは前記第1および第2の
    空間が互いに整列するように配されかつ室間オリフィス
    によって離間されており、それによってイオンが前記第
    1の空間および前記室間オリフィスを通って前記第2の
    空間に移動するようにしてなされる質量分析の方法にお
    いて、 前記第1の真空室の外に分析すべき微量物質のイオンを
    生じさせ、 前記イオンを入口壁の入口オリフィスを通して前記第1
    の空間に導き、次にそのイオンを前記第1の空間から前
    記室間オリフィスを通して前記第2の空間に導き、その
    第2の空間に導かれたイオンを検出して前記微量物質を
    分析し、その際、 前記第1の電極セットがイオンをしてロッド手段間を通
    過せしめるべく作用するように前記第1の電極セットの
    ロッド手段間に実質的にACのみのRF電圧を加え、 前記第2の電極セットが質量フィルターとして作用する
    ように前記第2の電極セットに電圧を加え、 ガスが前記イオンの入った前記第1の真空室に入るのを
    許容し、 前記第1の真空室から前記ガスをぬき出して、前記第1
    の真空室内の圧力と前記第1の電極セットの長さの積を
    2.25×10-2トル・cm以上に維持しかつ前記第1の真空室
    内の圧力を前記第1の電極セットのロッド手段間で絶縁
    破壊が起る圧力より低い圧力に維持し、 前記第2の真空室からガスをぬき出して、前記第2の真
    空室内の圧力を、前記第2の電極セットの効果的な質量
    フィルター作用を得るのに有効な圧力に維持し、 前記第1の電極セットに入るイオンの運動エネルギーを
    制御してその運動エネルギーを比較的低レベルに維持
    し、 それによって前記室間オリフィスを通るイオンの透過度
    を向上させることより成る、質量分析の方法。
  16. 【請求項16】前記第2の電極セットが複数の細長い平
    行なロッドを有する4極子質量分析器であることを特徴
    とする請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】前記積を3.6×10-2トル・cm以上に維持
    することを特徴とする請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】前記積を7.5×10-2トル・cm以上に維持
    することを特徴とする請求項15記載の方法。
  19. 【請求項19】前記積を105×10-2トル・cm以下に維持
    することを特徴とする請求項15,16または17記載の方
    法。
  20. 【請求項20】前記積を3×10-2トル・cmから30×10-2
    トル・cmの範囲に維持することを特徴とする請求項15記
    載の方法。
  21. 【請求項21】前記積を6×10-2トル・cmから15×10-2
    トル・cmの範囲に維持することを特徴とする請求項15記
    載の方法。
  22. 【請求項22】前記積を9×10-2トル・cmから12×10-2
    トル・cmの範囲に維持することを特徴とする請求項15記
    載の方法。
  23. 【請求項23】前記イオンの運動エネルギーを制御する
    工程が、前記第1の電極セットのロッド手段と前記入口
    壁との間に低いDC電圧を加えることを含むことを特徴と
    する請求項15記載の方法。
  24. 【請求項24】前記イオンの運動エネルギーを制御する
    工程が、前記第1の電極セットのロッド手段と前記入口
    壁との間に低いDC電圧を加えることを含み、前記低いDC
    電圧が1ボルトから30ボルトの範囲にあることを特徴と
    する請求項15記載の方法。
  25. 【請求項25】前記イオンの運動エネルギーを制御する
    工程が、前記第1の電極セットのロッド手段と前記入口
    壁との間に低いDC電圧を加えることを含み、前記低いDC
    電圧が1ボルトから15ボルトの範囲にあることを特徴と
    する請求項15記載の方法。
  26. 【請求項26】前記イオンの運動エネルギーを制御する
    工程が、前記第1の電極セットのロッド手段と前記入口
    壁との間に低いDC電圧を加えることを含み、前記低いDC
    電圧が1ボルトから10ボルトの範囲にあることを特徴と
    する請求項15記載の方法。
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