JP2013545243A - 質量分析法における改良及び質量分析法に関係する改良 - Google Patents

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Abstract

質量分析装置に使用するためのサンプリングインターフェイスが提供される。サンプリングインターフェイスは、質量分析計においてイオンをサンプリングできるように配列される。1つの形態において、サンプリングインターフェイスは、イオン源から所定量のイオンを受け取るための取入れ口と、イオンが通過できるガスを収容するための取入れ口下流の領域とを備える。イオンが通過できる下流領域の少なくとも一部において、選択されたバイアス電位を有する場が与えられる。

Description

本発明は、質量分析法における改良及び質量分析法に関係する改良に関する。特に、本発明は、質量分析装置に使用するためのサンプリングインターフェイスの改良に関する。1つの形態において、本発明は、誘導結合プラズマ質量分析計に使用するためのサンプリングインターフェイスに関する。
本明細書において、文書、行為又は知識項目を参照又は論考する場合、この参照又は論考は、その文書、行為又は知識項目又はその任意の組み合せが優先日において周知の事実であったこと、又は本明細書が関連する問題を解決する試みに関与することが知られていたことを認めるものではない。
質量分析計は、荷電粒子を含有するサンプル又は分子の元素組成の測定のために荷電粒子の質量電荷比を測定又は分析するために使用される専門装置である。
このような測定のために多様な技法が使用される。質量分析法の1つの形式は、測定対象又は分析対象のサンプルをその中へ導入するプラズマ場を生成するための誘導結合プラズマ(ICP)トーチの使用を伴う。この形式において、プラズマは、サンプルを気化し且つイオン化して、サンプルからのイオンを測定/分析のために質量分析計へ導入できるようにする。
質量分析計は真空の中で作動する必要があるので、プラズマからのイオンの抽出及び移転には、プラズマが、サンプラーに設置された約1mmのサイズの開口部を通過し、その後、スキマーに設置された約0.4mmのサイズの開口部(それぞれ一般にはサンプラーコーン及びスキマーコーンと呼ばれる)を通過することによって形成されたイオンのフラクション(fraction)が伴う。
先行技術の質量分析計配列体には、多数の問題が存在することが知られており、これらの問題は、測定感度を低下させることが分かっている。
例えば、プラズマ質量分析法の場合、典型的なプラズマ振動周波数は27又は40MHzである。平衡のとれたコイル配列体、対称的に駆動されるコイル組立体、又は交差した(interlaced)コイル配列体によって生成されたプラズマは、比較的低い振動プラズマポテンシャルを有する擬似中性と見なされる。
しかし、イオン移動度と電子移動度とには相違があるので、プラズマは、時には、サンプラーコーンとスキマーコーンとの間を移動する際に低い正の直流ポテンシャルを得る可能性がある。
これは、プラズマから離れるとき電子がイオンより速く移動する結果として生じる可能性があると考えられる。
二極性ドリフトとして知られる現象も、サンプラーコーンの下流のプラズマジェットの膨張時に電子の数に比較して過剰な数の陽イオンを導くことが観測されている。
これは、スキマーが接地形態(grounded configuration)で配列されたときに荷電プラズマがスキマーを通過すると問題になる可能性がある。このような場合、プラズマは、そのポテンシャルをより低い状態に再調整する傾向がある。従って、プラズマは、プラズマから過剰な量のイオンを放出し、それによって、接地されたスキマーとのイオン再結合を誘発する傾向がある。このような状況において、イオンが失われて、測定感度が低下することはほぼ避けがたい。
先行技術の配列体における別の問題は、衝突散乱(collisional scattering)である。質量分析計は、通常、残留ガス雰囲気の中で作動し、この中で、衝突ガスのガス粒子は、しばしば通過するイオンと衝突して、イオンをその予定する行程方向から逸らす又は散乱させる。この種の衝突は、信号感度の減少を生じる可能性がある。いくつかの質量分析計は、イオンビームを操作、制御及び/又はフィルタリングするために固有の衝突/反応セル(多重極イオン案内装置と連結して配列されることが多い加圧雰囲気)を利用する。このような場合、衝突ガスが圧力を受けたままであると、衝突散乱は問題となる。
本発明の第一の主要な形態によれば、質量分析装置に使用するためのサンプリングインターフェイスが提供される。サンプリングインターフェイスは、その後の分光分析のために質量分析計においてイオンをサンプリングできるように配列され、サンプリングインターフェイスは、
イオン源から所定量のイオンを受け取るための取入れ口と、
イオンが通過できるガスを収容するための、取入れ口の下流の領域と、
を備え、
イオンが通過できる下流領域の少なくとも一部において、選択されたバイアス電位を有する場が与えられる。
場のバイアス電位を正のバイアス電位とすることができる。
典型的には、イオンのエネルギー成分は、イオンがこのようにして荷電された場を通過するとき増大する。
場のバイアス電位は、イオンが下流領域の中の場を通過するときにガスの粒子と衝突すると生じる衝突散乱を減少させるように選択されうる。
本発明のこの形態の1つの実施形態において、場のバイアス電位は、衝突散乱を減少させるように、イオンが下流領域を通過するときのガスの粒子との衝突によるイオンの運動エネルギーの変化との相関関係に従って選択されうる。
別の実施形態において、場のバイアス電位は、質量分析装置の検出器に到達するイオンの信号強度(又は感度)ができる限り強くなるように選択される。従って、信号強度が最大のとき、衝突散乱は最小のはずである。
1つの実施形態において、場に加えられるバイアス電位は、下流領域において生じるイオン衝突によるイオンエネルギーの損失の関数である。
本発明のこの形態の別の実施形態において、場のバイアス電位は、衝突散乱を減少させるように下流領域におけるガスの圧力との相関関係に従って選択されうる。この実施形態において、場のバイアス電位は、下流領域におけるガスの圧力の変動に応じて可変であるように調整される。
下流領域におけるガスの圧力の変化(圧力の増大など)は、これに釣り合うイオン衝突の回数の増大を生じる可能性がある。従って、1つの実施形態において、場に加えられるバイアス電位の変化は、下流領域におけるガスの圧力の変化(例えば増大)に釣り合うように選択されうる。ただし、下流領域におけるガスの圧力の増大の結果として生じるこれに釣り合うイオン衝突の回数の増大は、イオンの衝突散乱の増大に換算できないかも知れない。なぜなら、衝突散乱は、概して、衝突以前のイオンエネルギー及び/又はイオンの速度の関数であるからである。
従って、場に加えられるバイアス電位は、概して、イオン衝突による衝突散乱の関数であり、少なくとも1つの実施形態において、バイアス電位は、質量分析装置の検出器に到達するイオンが最大可能数になる(すなわち、衝突散乱が最小になる)バイアス電位の規模を決定するように選択されうる。
任意の規模のバイアス電位を場に加えられることが分かるだろう。
他の配列体も想定されるが、下流領域は、典型的には、少なくとも部分的に、シールされるように配列されたチャンバーによって画定されて、囲まれたガス(1種又は数種)が圧力下のチャンバー内に滞留するようにする。
1つの典型的な実施形態において、下流領域は衝突反応インターフェイス(CRI)であり又はその一部を形成する。
他のイオン源も本発明の範囲内と想定されるが、典型的には、イオン源は、誘導結合プラズマによって生成されたプラズマである。ICPによって生成されたプラズマ場の密度は、典型的には、約1〜4V/cmの範囲である。
本発明の上記の形態の1つの実施形態において、インターフェイスは、電圧源と電気的に接続されてバイアス電位を場に加えるように配列されうる。電圧源は、インターフェイスから分離されてもよいし、インターフェイスと一緒に配列されてもよい。
本発明の上述の形態の別の実施形態において、場のバイアス電位は、電圧源に電気的に結合できるように配列された充電要素によって与えられることができる。この実施形態において、充電要素は、場が、通過するイオンが場からエネルギーポテンシャルを取得するようにイオンの所望の経路に対して配置されるように、領域内に配列される。
このような実施形態において、充電要素は、その中に設置された開口部を含み、イオンは開口部を通過できる。
別の実施形態において、充電要素は大地から電気絶縁するように配列される。
充電要素に加えられる電位を正の電位とすることができる。
充電要素は取入れ口から支持されうる。1つの配列体において、充電要素は、取入れ口の下流側において支持される。
領域は、典型的には、少なくとも部分的に、シールされるように配列されたチャンバーによって画定されて、囲まれたガスが圧力下のチャンバー内に滞留するようにする。
別の典型的実施形態において、充電要素は、下流領域を形成するチャンバーの壁から電気絶縁される。
下流領域がチャンバーによって画定される場合、充電要素は、典型的にはチャンバーの壁の1つ以上によって支持される。
下流領域に収容されたガスは、当該技術分野において一般に知られているようにヘリウム又は水素のうちの一方又はこれらの混合物とすることができる。別の適切なガス又は2つ以上の他の適切なガスの混合物を下流領域において収容できる。
1つの実施形態において、所定量のイオンを受け取るための取入れ口は、実質的に円錐の頂点に又は頂点の近くに設置された開口部を有する円錐形状を有することができる。充電要素も、同様に、実質的に、円錐の頂点に又は頂点の近くに設置された開口部を有する円錐形状を有することができる。この配列体において、取入れ口及び充電要素の両方の開口部は実質的に互いに同心になるように配列される。
1つの実施形態によれば、取入れ口はサンプラーコーンを有するサンプラーであり、充電要素はスキマーコーンを有するスキマーである。
チャンバーは、典型的には、サンプラーの下流面に隣接して配列される。
別の実施形態において、チャンバーは取入れ口を含み、ガス又はガスの混合物は取入れ口を通ってチャンバー内に注入されうる。この配列体の1つの実施形態において、充電要素は取入れ口を有し、ガスは取入れ口を通ってチャンバー内に注入されうる。
別の実施形態によれば、チャンバーは、概して取入れ口の下流に配置されたイオン光学配列体を含むことができる。適切なイオン光学配列体は、「シケイン(chicane)」又は「ミラー」式イオン光学配列体を含むが、これに限定されない。
本明細書において説明するサンプリングインターフェイスの配列体のいずれも、1つ以上の衝突セルを含むことができる。各衝突セルは、プラズマから抽出されたイオンと反応するために、アンモニア、メタン、酸素、窒素、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン、ヘリウム若しくは水素、又はこれらのうちの任意の2つ以上の混合物のような1つ以上の反応ガス又は衝突ガスを収容するように配列されうる。上記の例は決して網羅的ではなく、他の多くのガス又はそれらの組み合わせが上記の衝突セルに使用するのに適する可能性があることが分かるだろう。
場のバイアス電位は、各衝突セルにおいて与えられたガス(1種又は数種)の圧力の変動に応じて可変であるように調整される。
各衝突セルは1つ以上の四重極配列体を含むことができる。
測定用のイオンはプラズマから調達されうる。1つの実施形態において、イオンは、誘導結合プラズマ(ICP)によって生成されたプラズマから調達される。
本発明の別の形態によれば、本発明の第一の主要な形態の実施形態に従ったサンプリングインターフェイスが提供される。インターフェイスは、下記の質量分析計測、すなわち(低圧又は高圧プラズマイオン源を使用できる)ICP−MSなどの大気圧プラズマイオン源質量分析法、マイクロ波プラズマ質量分析法(MP−MS)又はグロー放電質量分析法(GD−MS)又は光学プラズマ質量分析法(例えばレーザー励起プラズマ)、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)、液体クロマトグラフ質量分析法(LC−MS)、及びイオンクロマトグラフ質量分析法(IC−MS)のうちの少なくとも1つに関連付けられるように配列される。さらに、他のイオン源は、限定するものではないが、電子イオン化(EI)、リアルタイム直接分析(DART)、脱離エレクトロスプレー(DESI)、流動大気圧残光(FAPA)、低温プラズマ(LTP)、誘電バリア放電(DBD)、ヘリウムプラズマイオン化源(HPIS)、球形圧力光イオン化(DAPPI)及び大気脱離イオン化(ADI)を含むことができる。当業者は、質量分析法の他の開発中の領域が本発明の原理の恩恵を受ける可能性があるので、後者のリストが網羅的であることを意図するものでないことが分かるだろう。
本発明の別の形態によれば、本発明の第一の主要な形態の実施形態のいずれかに従って配列されたサンプリングインターフェイスを有する質量分析計が提供される。
本発明の別の形態によれば、本発明の第一の主要な形態の実施形態のいずれかに従ったサンプリングインターフェイスを有する誘導結合プラズマ質量分析計が提供される。
本発明の第二の主要な形態によれば、プラズマ質量分析装置用のプラズマサンプリングインターフェイスが提供される。プラズマサンプリングインターフェイスは、その後の分光分析のためにプラズマからイオンをサンプリングし且つ質量分析計へイオンを導入できるように配列され、イオンは、プラズマにおいてイオンに変換されたサンプルからサンプリングされる。プラズマサンプリングインターフェイスは、
プラズマからイオンを受け取るためにプラズマに隣接して配列されたサンプラーと、
プラズマから受け取ったイオンが通過できるガスを収容するように配列されたサンプラーの下流の領域と、
を備え、
下流領域の少なくとも一部は、イオンが通過できる、選択されたバイアス電位を有する場を提供するように配列される。
本発明の第二の主要な形態の1つの実施形態において、スキマーが提供され且つサンプラーの下流に配列される。サンプラー及びスキマーの両方は、質量分析計への導入のためにプラズマからイオンをサンプリングできるように配列される。
インターフェイスは、さらに、バイアス電位を場に与えることができるように電圧源と電気的に接続されるように配列されうる。電圧源はインターフェイスから分離され又はインターフェイスと一緒に配列されうる。
1つの実施形態において、場のバイアス電位は、スキマー又はスキマーコーンなどの充電要素によって与えられるので、充電要素は電圧源に電気的に接続されるように配列される。
場のバイアス電位は、イオンが下流領域を通過するときにガスの粒子と衝突すると生じる衝突散乱を減少させるように選択できる。
本発明のこの第二の主要な形態の1つの実施形態において、スキマー(又は充電要素)に加えられるバイアス電位は、イオンが下流領域を通過するときのガスの粒子との衝突によるイオンの運動エネルギーの変化との相関関係に従って選択されうる。
本発明の第二の主要な形態の別の実施形態において、スキマー(又は充電要素)に加えられるバイアス電位は、イオンが下流領域を通過するときにガスの粒子と衝突すると生じる衝突散乱を減少させるように選択されうる。
本発明のこの第二の主要な形態の別の実施形態において、スキマー(又は充電要素)に加えられるバイアス電位は、衝突散乱を減少させるように領域におけるガスの圧力との相関関係に従って選択されうる。
1つの典型的な実施形態において、電圧源は、スキマーに加えられるバイアス電位が領域におけるガスの圧力の変動に応じて変動できるように配列される。
別の実施形態において、スキマーは大地から電気絶縁されるように配列される。スキマーに加えられるバイアス電位を、正のバイアス電位とすることができる。
スキマーは取入れ口から支持されうる。1つの実施形態において、充電要素は取入れ口の下流において支持される。
1つの実施形態において、下流領域は、少なくとも部分的に、シールされるように配列されたチャンバーによって画定されて、囲まれたガス(1種又は数種)が圧力下のチャンバー内に滞留するようにする。スキマーは、典型的にはチャンバーの壁の1つ以上によって支持され、チャンバーの壁から電気絶縁されうる。
スキマーは、実質的に円錐の頂点に又は頂点の近くに設置された開口部を有する円錐形状を有することができる。サンプラーが存在する場合、サンプラーも、実質的に円錐の頂点に又は頂点の近くに設置された開口部を有する円錐形状を有することができる。この実施形態において、取入れ口及び充電要素の開口部は実質的に互いに同心になるように配列される。
別の実施形態において、チャンバーはスキマーの下流面に隣接して配列される。
別の実施形態において、チャンバーは取入れ口を含み、ガス又はガスの混合物は取入れ口を通ってチャンバー内に注入されうる。スキマーは取入れ口を備えることができ、ガスは取入れ口を通ってチャンバー内に注入されうる。
別の実施形態によれば、チャンバーは、概してスキマーの下流に配置されたイオン光学配列体を含むことができる。適切なイオン光学配列体は、「シケイン」又は「ミラー」式のイオン光学配列体を含むことができるが、これに限定されない。
本発明の第二の形態の実施形態は、上述の本発明の第一の主要な形態の配列体の1つ以上を備えることができる。
本発明の別の形態によれば、本発明の第二の主要な形態の実施形態のいずれかに従って配列されたサンプリングインターフェイスを有する質量分析計が提供される。
本発明の別の形態によれば、本発明の第二の主要な形態の実施形態のいずれかに従ったプラズマサンプリングインターフェイスを有する誘導結合プラズマ質量分析計が提供される。
本発明の別の形態によれば、質量分析計において、指向性イオンビームのイオンの所望の経路からの偏向を軽減する方法が提供される。質量分析計は、指向性イオンビームを生成するためのイオン源と、検出手段と、指向性イオンビームが通過する、イオン源と検出手段との間の少なくとも1つの開口部付きインターフェイスと、中へガスを導入できるチャンバーとを有する。方法は、指向性イオンビームが開口部付きインターフェイスの下流のチャンバーの中へ進むとき、所望の経路の方向に指向性イオンビームのイオンを偏らせるべく電圧を加えるステップを含む。
本発明のさらなる形態によれば、質量分析計において指向性イオンビームのイオンの所望の経路を制御するための方法が提供される。質量分析計は、指向性イオンビームを生成するためのイオン源と、検出手段と、指向性イオンビームが通過する、イオン源と検出手段との間の少なくとも1つの開口部付きインターフェイスと、中へガスを導入できるチャンバーとを有する。方法は、指向性イオンビームが開口部付きインターフェイスの下流のチャンバーの中へ進むとき、所望の経路へ向かって指向性イオンビームのイオンを偏らせるように開口部付きインターフェイスの領域において電場を生成するステップを含む。
本発明の別の形態によれば、質量分析計においてイオンをサンプリングする際に使用されるサンプリングインターフェイスが提供される。質量分析計は、所望の経路に沿って指向性イオンビームを生成するためのイオン源と、検出手段と、中へガスを導入できるチャンバーとを有する。インターフェイスは、開口部付きであり、且つ、指向性イオンビームが開口部付きインターフェイスの下流のチャンバーの中へ進むとき、所望の経路へ向かって指向性イオンビームのイオンを偏らせるように電圧源に電気的に結合可能である。
本発明の別の形態によれば、所望の経路に沿って指向性イオンビームを生成するためのイオン源と、検出手段と、指向性イオンビームが通過する、イオン源と検出手段との間の少なくとも1つの開口部付きインターフェイスと、中へガスを導入できる開口部付きインターフェイスの下流のチャンバーとを有する質量分析計が提供される。開口部付きインターフェイスは、指向性イオンビームが開口部付きインターフェイスの下流のチャンバーの中へ進むとき、所望の経路へ向かって指向性イオンビームのイオンを偏らせるように電圧源に電気的に結合可能である。
以下、本発明の実施形態について、1つ以上の添付図面を参照して、単なる例として、本発明の実施形態を説明し且つ例証する。
本発明の1つの実施形態に従って配列された誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)装置の概略図である。 本発明の別の実施形態に従って配列されたICP−MS装置の別の実施形態の概略図である。 図2のICP−MS装置の実施形態の変形を示す。 本発明のさらに別の実施形態に従って配列されたICP−MS装置の別の実施形態の概略図である。 図4のICP−MS装置の実施形態の変形を示す。 図5のICP−MS装置の実施形態の別の変形を示す。
簡潔化のために、本発明に従って配列されたサンプリングインターフェイスのいくつかの実施形態について、誘導結合質量分析(ICP−MS)装置に関して説明する。ただし、このようなサンプリングインターフェイス配列体は、選択的なイオン粒子のフラグメンテーション、減衰、反応、衝突散乱、操作、質量スペクトル調整のための再配分に使用される任意の形式の衝突雰囲気(collision atmosphere)(多重極衝突又は反応セルを含むがこれに限定されない)配列体を有するものを含めて、質量分析計測に容易に応用できることが分かるだろう。従って、ICP−MSなどの大気圧プラズマイオン源(低圧又は高圧プラズマイオン源を使用できる)質量分析法、マイクロ波プラズマ質量分析法(MP−MS)又はグロー放電質量分析法(GD−MS)又は光学プラズマ質量分析法(例えばレーザー励起プラズマ)、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)、液体クロマトグラフ質量分析法(LC−MS)及びイオンクロマトグラフ質量分析法(IC−MS)などの質量分析装置は、本発明の原理から利益を受けることができる。当業者は、前記のリストが網羅的なものではなく、質量分析法の他の開発中の分野が本発明の原理から利益を受ける可能性があることが分かるだろう。
簡単な説明として、ICP−MS装置の場合、イオンの生成及び試験サンプルから質量分析計へのイオンの移転を可能にするために、しばしば“Campargue”式形態のプラズマサンプリングインターフェイスが使用される。この形態のインターフェイスは、概して、電気的に接地された2つの構成要素、すなわち概してサンプラー(又はサンプラーコーン)と呼ばれる第一構成要素(プラズマによって生成されたイオンを受け取るための取入れ口として役立つためにプラズマに隣接して配置される)と、一般にスキマー(又はスキマーコーン)として知られる第二構成要素(質量分析計への途中でイオンが通過するようにサンプラーの下流に配置される)とから成る。スキマーは、概してイオンが通過する開口部を含む。サンプラー及びスキマー配列体の目的は、質量分析計による操作のために必要とされる真空環境の中へ(それぞれの開口部を介して)イオンが進めるようにすることである。真空は、概して、多段ポンプ配列体によって生成され且つ維持され、多段ポンプ配列体では、第一段は、プラズマと関連するガスのほとんどを除去しようとする。イオンが質量分析計に到達する前に雰囲気をさらに純化するために1つ以上の真空段階を使用できる。ほとんどのシステムにおいて、イオン光学又は抽出レンズ配列体が、提供され、且つ、UV光子と、高エネルギー中性子と、プラズマから機器の中へ運ばれるその他の固体粒子とからイオンを分離するためにスキマーのすぐ下流に配置される。
図1は、ICP−MS装置に使用するための2つの開口部付きICP−MS“Campargue”インターフェイス配列体を用いて構成された、本発明に従って配列されたサンプリングインターフェイス2の1つの実施形態を示す。プラズマ場14を生成するためにICPトーチ10が設置される。作動時に、試験サンプル18はプラズマ場14の中へ導入され、そこで、サンプル18は質量分析計検出器6による分析のために気化され且つイオンに変換される。イオンを生成する方法は予定される質量分析計測のタイプ次第であるが、本明細書では、イオンはプラズマから発することが分かるだろう。試験サンプル18を生成する様々な方法が当該技術分野において知られており、本明細書においてはこれ以上論じない。
試験サンプル18からのイオンは、サンプリングインターフェイス2によってプラズマ場14からサンプリングされる。図1の実施形態の場合、サンプリングインターフェイス2は、プラズマ場14からイオンを受け入れるためにプラズマトーチ10に隣接して配列された取入れ口(ICP−MSの場合、サンプラー22、又は時には当該技術分野においてサンプラーコーンと呼ばれる)を含む。当初は大気圧のプラズマ14は、第一真空チャンバー32(典型的圧力は133Pa〜1333Pa(1〜10トール)程度)内でプラズマ膨張ジェット33として膨張する。
サンプラー22の下流の第二チャンバー35内に設置された領域(以後、衝突領域30と呼ぶ)は、イオンが通過するガス(以後、衝突ガス34と呼ぶ)を収容する。衝突領域30の少なくとも一部は、イオンが通過する、選択されたバイアス電位を有する場を与えるように配列される。この配列体は、イオンが場を通過するときにイオンのエネルギー成分が増大できるようにする。図1の実施形態の場合、場のバイアス電位は、電圧源38に電気的に接続されて配列されるスキマー26(IPC−MS配列体の場合)などの充電要素によって与えられる。
スキマー26(又は、当該技術分野においてスキマーコーンと呼ばれることもある)は、概してサンプラー22の下流に配置される。サンプラー22とスキマー26とは、質量分析検出器6への導入のためにプラズマ場14からイオンをサンプリングできるように互いに対して配列される。サンプラー22及びスキマー26のそれぞれの開口部23、27の間の距離は5〜30mmとすることができる。スキマー26は、サンプリングインターフェイス2から分離されて、絶縁体46を使用する絶縁組立体28によって「浮く(float)」ことができるように配列される。
スキマー26によって加えられる電位は、イオンが衝突領域30の中へ進むときに衝突散乱の効果によって生じたイオンの運動エネルギー損失との相関関係に従って選択される。衝突ガス34は、通過するプラズマ領域において多原子イオンなどのイオンビームから望ましくない粒子を取り除くための適性に基づいて選択される。このような配列体を用いることにより、(ガス粒子と衝突することによる)イオンの運動エネルギー損失は、バイアス電位をスキマー26に加えて、イオンのエネルギー成分の増大に役立てることによって、相殺されうる。1つの実施形態において、衝突領域30において与えられるガスの圧力が高いほど、ガス粒子との衝突の際の衝突散乱を最小限に抑えるのに充分なエネルギーをイオンに与えるためにスキマー26に加えるべきバイアス電位は高くなる。この配列体は、従来のICP−MSサンプラーインターフェイス配列体と比べて10〜100倍程度、質量分析計の信号感度を改良することが判明している。従って、本発明の配列体を使用すると、入ってくる利用可能なイオンの散乱比率を減少させながら、適切な衝突ガスを衝突領域30へ導入し、この領域においてより高い圧力で(それによって望ましくない粒子の除去率を増大する)衝突ガスを維持できる。残存イオンは、抽出レンズ42によって抽出され、分析のために質量分析計検出器6へ送られる。
典型的なICP−MS形態の質量分析計において使用されるスキマー26は、概して、金属から構成され、金属製真空チャンバーと電気的に結合されるように配列される。これによって、スキマー26は常に実質的ゼロ(0)電位で接地される。ただし、本発明によれば、スキマー26にバイアス電位を加えることによって、プラズマから抽出されたイオンに付加的なエネルギーポテンシャルを与える。例えば、衝突領域30内における運動エネルギー損失が25電子ボルト(eV)程度であることが判明した場合、この損失は、スキマー26に約+25ボルト(V)の電位を加えることによって相殺されうる。四重極質量分析器がスキマー26の下流に組み込まれる場合、衝突散乱の減少以外の利益も得られる。この場合、イオン(運動エネルギーが減少したイオン)の移動を助けるために、四重極質量分析器をオフセット(この場合には−25Vの電位によって)する必要はない。代わりに、質量分析器のポテンシャルを実質的に正常(ゼロ)電位に維持して、装置の作動を単純化できる。従って、四重極質量分析器を通過するイオンの移送を助けるために、(通常であれば必要な)四重極ボルテージバイアス(quadrupole voltage bias)を調節する必要がない。
従来のICP−MS形態の場合、CRI雰囲気において衝突ガス又は反応ガスが使用されるとき、作動時に衝突散乱による感度の10〜100倍程度の減少が観測される。しかし、本発明に従って配列されたスキマーにバイアス電位を加えると、イオンビームのエネルギー損失を低減し、その結果10〜50倍程度の信号感度の改良が得られる可能性があると考えられる。任意の規模の電位をスキマー26に加えることができることが分かるだろう。
従来のICP−MS装置における衝突セルの使用は、衝突セルが存在しない配列体と比べて10〜100倍、イオンビームの信号感度が増大することが判明している。衝突セルを組み込む質量分析計測装置の場合、衝突セルは典型的にはイオンの運動エネルギー損失が実質的に−200eV/イオンまでである比較的高い圧力環境において作動するので、スキマーにバイアス電位を加えることが有利であることが判明している。この種の衝突セルは、概して、衝突セルと一緒に配列される四重極質量分析器又は同様のものを含む。従って、このような衝突セル配列体を通過するイオンは、衝突セルの背後に設置された負の荷電イオン抽出レンズを用いて抽出される必要があり、大きい負のバイアス電位を四重極質量分析器に加える必要がある。しかし、本発明に従えば、同様のバイアス電位(衝突セルが消費する電位に比例する)がスキマーに加えられて、イオンビームにおけるイオンの初期エネルギー状態を(例えば、+200eV/イオン程度へ)向上させる場合、イオンの運動エネルギー損失を相殺し又は妥当な程度に制御できる。これは、10〜100倍程度、信号感度を改良することが判明している。
上記のことを考慮して、予備結果に拘束されることなく、衝突領域30(又は衝突セル)の中の衝突ガス34の圧力とスキマー26に加えられるバイアス電位との間に相関関係が存在することが分かるだろう。これに関して、衝突領域30における圧力が低いほど(衝突散乱が少ないことを示す)スキマー26に加える必要があるバイアス電位が低いことが分かる。さらに、衝突領域30における圧力が高いほど(衝突散乱の増大を示す)、より高いバイアス電位をスキマー26に加える必要があるだろう。例えば、下流領域におけるガスの圧力の増大は、これに釣り合うイオン衝突の発生数の増大を引き起こす可能性がある。従って、1つの実施形態において、スキマー26に加えられるバイアス電位の増大は、下流領域におけるガス圧力の増大と釣り合うように選択できる。ただし、(下流領域におけるガス圧の増大の結果として)対応するイオン衝突の数の増大は、イオンの衝突散乱の同等の増大に変換できない。なぜなら、衝突散乱は、概して、衝突以前のイオンエネルギー及び/又はイオンの速度の関数であるからである。従って、スキマー26に加えられるバイアス電位は、概して、イオン衝突によるイオンの衝突散乱の関数であり、分析計検出器6へ到達するイオンが最大可能数になるバイアス電位の規模を測定するように実験により選択されうる(下でさらに論じる)。
スキマー26(又は以下で論じられ且つ図6の実施形態に示されるような複数のスキマー)に加えられるバイアス電位の規模は、概して、第二チャンバー35において記録された衝突圧力(又は配列体に衝突セルが含まれる場合衝突セルにおける衝突圧力)及びその結果としての信号感度又は質量分析計が受け取ったイオンビームの強さを参照することによって、実験的に測定される。スキマー26に加えられるバイアス電位の最適レベルを測定する1つの方法は、まず、スキマー26に加えられたバイアス電位が不在のときに、イオンビーム経路から衝突ガスを除去し、装置の信号感度を観察することである。これは、参照の始点となる。次に、所望の衝突ガス34を衝突領域30へ導入することによって、スキマー26に加えられるバイアス電位を徐々に増大しながら信号感度をモニターできる。スキマー26へ加えられるバイアス電位の増大に伴い、信号感度は改良を示すことができる。ただし、バイアス電位をさらに増大すると、信号感度が減少する分岐点に達することが判明している。すなわちイオンにエネルギーを与えすぎると、衝突活動の増大を生じる。従って、「分岐点」に対応するバイアス電位は、スキマー26に加えられる最適バイアス電位を反映する可能性が大きい。さらに、ある範囲又は帯域の電圧レベル内で選択されたバイアス電位は、使用される固有のサンプリングインターフェイス配列体次第で最適となる可能性がある。最適電圧レベル(又は電圧レベルの帯域)は、サンプルイオンによって異なり、従って特定の元素タイプに特徴的である可能性がある。
サンプルイオンの性質次第で、衝突領域30内のガスの圧力とスキマー26に加えられるバイアス電位との間の関係は、線形又は非線形であり、さらに、例えばイオン及び衝突ガスの特性など他の要因及びイオンエネルギー、衝突及び振動特性などの関連化学特性に左右される。これらの要因は網羅的ではなく、他の要因が衝突領域30におけるガスの圧力と加えられたバイアス電位との間の関係の質をさらに複雑にする可能性があることが分かるだろう。
バイアス電位の最適レベルを測定する他の手段も使用できる。圧力センサ(衝突イオンによる圧力を認識するのに充分な感度を有する適切な形式の圧力変換器など)を衝突領域30全体の様々な場所に配置し、データを処理し必要なときは加えられるバイアス電位を自動的に調節するように適切にプログラムされた処理ユニット(図示せず)へ圧力データを伝送するように配列できる。また、処理ユニットは、装置の信号感度に関するデータを受信するように配列されうる。従って、このようなデータ入力が与えられると、最適バイアス電位を測定するプロセスを容易に自動化できる。衝突活動を監視及び/又は推定するために、同様の圧力センサ及びデータ処理配列体を衝突セルにおいて設置できることが分かるだろう。
本発明に従ったプラズマサンプリングインターフェイス配列体は、下に詳細に論考する図2〜6の各々に示す実施形態において例示される様々なICP−MS形態に使用できる。
図2は、本発明に従って配列されたサンプリングインターフェイス40を示す。図示する配列体の場合、サンプリングインターフェイス40は、図1に示すのと同様の2つの開口部付きICP−MS“Campargue”式インターフェイス配列体を持つように構成される。図2から明らかなように、サンプリングインターフェイス40は、図1に示すサンプリングインターフェイス2の実施形態と同様の構成要素の配列を有する。
イオンは、スキマー26に設置された開口部27を通過するとき、第二真空チャンバー35によって形成された衝突領域30へ進入する。真空チャンバー内には衝突ガス34が保持される。ガス粒子との衝突による散乱の影響を受けないイオンは、第一ポンピング区画110内に収容されたイオン光学チャンバー65の中へ進む。イオン光学チャンバー65は、ICPから計器へ運ばれてきて衝突ガス34の粒子との衝突を偶発的に避けたあらゆるUV光子、エネルギー中性子又は固体粒子をイオンから分離することを助ける。図示する実施形態において、イオン光学チャンバー65は、「シケイン(chicane)」式の態様でイオンビームを「屈曲」させるように作用する軸外し(off axis)形態として配列される。使用されるこのようなレンズ配列体は、オメガレンズ(Agilent 7700 ICP−MS又はシケインレンズ(Thermo ICP−MS)イオン光学配列体)を備えることができる。この種のイオン光学配列体は、非荷電粒子が、荷電イオンの後を追わず、(例えば、イオン光学チャンバー65の内表面に衝突することによって)イオンビームから除去されるようにする。
イオン光学チャンバー65から、イオンビームは、ゲート弁70を通過して第二ポンピング区画115内に収容された衝突セル85(典型的には、当該技術分野において、衝突セル、イオンフラグメンテーションセル又はイオン操作セルとも呼ばれる)内のさらなる衝突雰囲気へ向けられる。衝突セルは、典型的には、アンモニア、メタン、酸素、窒素、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン、ヘリウム又は水素など、望ましくない残留妨害粒子を除去する付加的手段としてイオンと反応する1つ以上の加圧ガスを保持する。ガスは、取入れ口80によって衝突セル85へ導入される。衝突セル85は、上述のガスの1つ、又は2つ以上のガスの組み合わせを保持するように配列されうる。上述のガスは決して網羅的なものではなく、他のガス又はその組み合わせが衝突セルにおいて使用するのに適する可能性があることが分かるだろう。
衝突セル85から、イオンビームは、第三ポンピング120に保持された差動ポンピング開口部90を通過して、質量分析器配列体(この場合には四重極質量分析器配列体)92へ向かう。四重極質量分析器配列体92は、第一の組のロッド(四重極フリンジングロッド95)と、四重極フリンジングロッド95の下流に配置された第二の組のロッド(四重極メインロッド100)とを備える。この場合、四重極フリンジングロッド95及びメインロッド100の組は、各々相互に平行に配列され、イオンビームの走行方向に平行に配列されたそれぞれの軸を持つ四(4)本のロッドを備える。四重極質量分析器配列体92の役割は、質量電荷比(m/z)に基づいてイオンビームの中のイオンをフィルタリングすることである。図示する四重極質量分析器配列体92の場合、サンプルイオンは、ロッドに加えられる振動する電場におけるイオンの軌道の安定性に基づいて分離される。残存イオン(荷電イオン)は、その後、分析のために質量分析計検出ユニット105へ向けて方向付けられる。
図3は、本発明に従って配列されたサンプリングインターフェイス43の実施形態を示す。図3から明らかなように、サンプリングインターフェイス43は、図2の実施形態(40)の変形であり、イオン光学チャンバー65が衝突セル85(この場合には、第一ポンピングチャンバー110内にある)の下流の第二ポンピングチャンバー115内に在るように配列される。
図4は、同様に本発明に従って配列されたサンプリングインターフェイス72の実施形態を示す。同様に、図示する構成要素の多くは、図1〜3の実施形態と共通するが、スキマー26の開口部27において又はその近くでプラズマ場33の中へ衝突ガス(ヘリウム又は水素など)を注入するように配列された取入れ口44を有する修正スキマー26が設置される。この種の衝突ガスは、インターフェイス内の任意の適切な望ましい場所でチャンバー雰囲気内に注入されうることが分かるだろう。
図3に示すプラズマサンプリングインターフェイス43の実施形態と比べた場合のさらなる相違は、スキマー26からのイオンビームの行程方向に対して軸外れの関係に配置される四重極質量分析器92へ向けてイオンビームの方向を変えるように配列されたイオン「ミラー」レンズ125が組み込まれることである。イオンビームがスキマー26から下流へ進むので、イオンミラー125は、イオンビーム中の荷電粒子を、随伴する非荷電粒子とは異なる経路へ方向付けるように構成された1組の電極を有して配置される。イオンミラー125の中の電極は、イオンビームを充分な角度例えば90度(図4に図示するように)方向転換(反射)できるように配列されうる。従って、スキマーから現れたとき元々イオンビームに随伴していた光子又はエネルギー中性子は、引き続き元来の方向へ進んで、イオンビームから除去される。このような性質の配列体は、イオンビームの行程方向に対して一定程度の制御を行使できるように電極を構成できる点で有利である。例えば、イオンミラー125の対向する電極に電圧差を加えることによってイオンビームを左右に(すなわち図面の平面の中又は外へ)進路を操縦できる。この点に関して米国特許第6762407号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)をさらに参照する。イオンミラー125の使用が質量分析装置の信号感度を増大することが立証されてきた。
図5は、本発明に従って配列されたサンプリングインターフェイス74の実施形態である。図5から明らかなように、配列体は、実質的に図4に示すものと同様であるが、サンプリングインターフェイス74は、抽出レンズ42とイオンミラー125との中間に配列された衝突セル85を含むことが分かるだろう。さらなる相違は、イオンミラー125と四重極質量分析器92への入り口との間に配置される第二衝突セル78の設置である。第二衝突セル78は、イオンミラー125によってイオンビームと一緒に偶発的に方向転換された残存妨害粒子があればこれをフィルタリングするさらなる手段を提供する。第二衝突セル78は、取入れ口79を介して衝突ガスを受け入れるように配列される。第二衝突セル78はイオンビームをさらに純化するために設置されるが、第二衝突セルが設置される唯一の衝突セルである配列体を実現できることが分かるだろう。すなわち、衝突セル85を第二衝突セル78のために省略できる。当業者は、さらに、衝突セル85及び78内に保持されるガスが、同じタイプのガス若しくは異なるガスであり、又は1つ以上の適切なガスの組合せを含むことが分かるだろう。
図6は、本発明に従って配列されたサンプリングインターフェイス76の実施形態を示す。この実施形態において、第二スキマー140が含まれ且つスキマー26と抽出レンズ42との中間に配置される。バイアス電位を第二スキマー140に適切に加えられるように、さらなる電圧源150が設置される。
第二スキマー140を含めることは、望ましくない粒子を除去することによってイオンビームを純化できるさらなる段階を与える。プラズマがさらなる衝突領域30への途中を通過するとき、第二スキマー140のすぐ下流にさらなるプラズマ膨張領域145が形成されることが分かるだろう。さらに、第二スキマー140は、サンプルイオンがスキマー26から進むときにサンプルイオンにエネルギーを再付与すべく第二スキマーにバイアス電位が加えられるように、「浮く」ように配列される。付加的スキマーを用意して、適切な直列形態で配列して、必要に応じてイオンビームをさらに純化できることが分かるだろう。さらに、図4及び5に示すスキマー26配列体を参照すると、両方のスキマー26及び140は、それぞれの開口部の周囲から通過するイオンビームの中へ適切なガスを注入できるように修正できることが分かるだろう。
本明細書及びクレームにおいて使用される場合、「備える(comprising)」と言うこと言葉は、本発明を限定して、変形又は追加を排除するものではない。本発明の修正及び改良は、当業者には自明であろう。このような修正及び改良は、本発明の範囲内にあることが意図されている。

Claims (36)

  1. 質量分析装置に使用するためのサンプリングインターフェイスであって、
    その後の分光分析のために質量分析計においてイオンをサンプリングできるように配列され、且つ、
    イオン源から所定量のイオンを受け取るための取入れ口と、
    前記イオンが通過できるガスを収容するための、前記取入れ口の下流の領域と、
    を備え、
    前記イオンが通過できる下流領域の少なくとも一部において、選択されたバイアス電位を有する場が与えられる、
    サンプリングインターフェイス。
  2. 前記場のバイアス電位が、衝突散乱を減少させるように、前記イオンが前記下流領域を通過するときの前記ガスの粒子との衝突による前記イオンの運動エネルギーの変化との相関関係に従って選択される、請求項1に記載のサンプリングインターフェイス。
  3. 前記場のバイアス電位が、前記イオンが前記下流領域を通過するときに前記ガスの粒子と衝突すると生じる衝突散乱を減少させるように選択される、請求項1に記載のサンプリングインターフェイス。
  4. 前記場のバイアス電位が、衝突散乱を減少させるように前記下流領域における前記ガスの圧力との相関関係に従って選択される、請求項1に記載のサンプリングインターフェイス。
  5. 当該インターフェイスが電圧源と電気的に接続されるように配列される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  6. 前記場のバイアス電位が前記ガスの圧力の変動に応じて可変である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  7. 前記場の電位が、前記電圧源に電気的に結合可能であるように配列された充電要素によって与えられる、請求項5又は6に記載のサンプリングインターフェイス。
  8. 前記充電要素は、前記場が、通過するイオンが該場からエネルギーポテンシャルを取得するように前記イオンの所望の経路に対して配置されるように、前記領域内に配列される、請求項7に記載のサンプリングインターフェイス。
  9. 前記充電要素が、その中に設置された開口部を含み、該開口部をイオンが通過できる、請求項7又は8に記載のサンプリングインターフェイス。
  10. 前記充電要素が大地から電気絶縁されるように配列される、請求項7〜9のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  11. 前記充電要素に加えられる電圧が正の電位である、請求項7〜10のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  12. 前記ガスがヘリウム又は水素の少なくとも一方又はこれらの混合物を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  13. 前記下流領域が、少なくとも部分的に、シールされるように配列されたチャンバーによって画定されて、囲まれたガスが圧力下の前記チャンバー内に滞留する、請求項1〜12のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  14. 前記取入れ口がサンプラーコーンを有するサンプラーであり、前記充電要素がスキマーコーンを有するスキマーである、請求項7〜13のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  15. 請求項13に従属するとき、前記チャンバーが前記サンプラーの下流面に隣接して配列される、請求項14に記載のサンプリングインターフェイス。
  16. 前記充電要素が取入れ口を含み、ガスが前記取入れ口を通って前記チャンバー内に注入される、請求項7〜15のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  17. 前記所定量のイオンを受け取るための前記取入れ口が、実質的に、円錐の頂点に又は頂点の近くに設置された開口部を有する円錐形状を有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  18. 前記充電要素が、実質的に、円錐の頂点に又は頂点の近くに設置された開口部を有する円錐形状を有する、請求項7〜17のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  19. 前記取入れ口及び充電要素の開口部が実質的に互いに同心になるように配列される、請求項18項に記載のサンプリングインターフェイス。
  20. 前記イオンが誘導結合プラズマ(ICP)によって生成されたプラズマから調達される、請求項1〜19のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  21. 当該インターフェイスが、下記の質量分析計測、すなわち(低圧又は高圧プラズマイオン源を使用できる)ICP−MSなどの大気圧プラズマイオン源質量分析法、マイクロ波プラズマ質量分析法(MP−MS)又はグロー放電質量分析法(GD−MS)又は光学プラズマ質量分析法(例えばレーザー励起プラズマ)、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)、液体クロマトグラフ質量分析法(LC−MS)、及びイオンクロマトグラフ質量分析法(IC−MS)、電子イオン化(EI)、リアルタイム直接分析(DART)、脱離エレクトロスプレー(DESI)、流動大気圧残光(FAPA)、低温プラズマ(LTP)、誘電バリア放電(DBD)、ヘリウムプラズマイオン化源(HPIS)、球形圧力光イオン化(DAPPI)及び大気脱離イオン化(ADI)のうちの少なくとも1つに関連付けられるように配列される、請求項1〜19のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイス。
  22. 請求項1〜20のいずれか1項に従って配列されたサンプリングインターフェイスを有する、質量分析計。
  23. 請求項1〜20のいずれか1項に記載のサンプリングインターフェイスを有する、誘導結合プラズマ質量分析計。
  24. プラズマ質量分析装置用のプラズマサンプリングインターフェイスであって、
    当該プラズマサンプリングインターフェイスが、その後の分光分析のためにプラズマからイオンをサンプリングし且つ質量分析計へ前記イオンを導入できるように配列され、前記イオンが、前記プラズマにおいてイオンに変換されたサンプルからサンプリングされ、当該プラズマサンプリングインターフェイスが、
    前記プラズマからイオンを受け取るために前記プラズマに隣接して配列されたサンプラーと、
    前記プラズマから受け取ったイオンが通過できるガスを収容するように配列された前記サンプラーの下流の領域と、
    を備え、
    前記領域の少なくとも一部は、前記イオンが通過できる、選択されたバイアス電位を有する場を提供するように配列される、
    プラズマサンプリングインターフェイス。
  25. スキマーが提供され且つ前記サンプラーの下流に配列され、前記サンプラー及びスキマーが、前記質量分析計への導入のために前記プラズマから前記イオンをサンプリングできるように配列される、請求項24に記載のプラズマサンプリングインターフェイス。
  26. 前記場のバイアス電位が充電要素によって与えられ、該充電要素が前記電圧源と電気的に接続されるように配列される、請求項24又は25に記載のプラズマサンプリングインターフェイス。
  27. 前記充電要素に加えられる前記バイアス電位が、衝突散乱を減少させるように、前記イオンが前記下流領域を通過するときの前記ガスの粒子との衝突による前記イオンの運動エネルギーの変化との相関関係に従って選択される、請求項26に記載のプラズマサンプリングインターフェイス。
  28. 前記充電要素に加えられる前記バイアス電位が、イオンが前記下流領域を通過するときに前記ガスの粒子と衝突すると生じる衝突散乱を減少させるように選択される、請求項26に記載のプラズマサンプリングインターフェイス。
  29. 前記充電要素に加えられる前記バイアス電位が、衝突散乱を減少させるように前記領域における前記ガスの圧力との相関関係に従って選択される、請求項26に記載のプラズマサンプリングインターフェイス。
  30. 質量分析計において指向性イオンビームのイオンの所望の経路からの偏向を軽減するための方法であって、
    前記質量分析計が、前記指向性イオンビームを生成するためのイオン源と、検出手段と、前記指向性イオンビームが通過する、前記イオン源と前記検出手段との間の少なくとも1つの開口部付きインターフェイスと、中へガスを導入できるチャンバーとを有し、
    当該方法が、前記指向性イオンビームが前記開口部付きインターフェイスの下流の前記チャンバーの中へ進むとき、前記所望の経路の方向に前記指向性イオンビームのイオンを偏らせるべく電圧を加えるステップを含む、方法。
  31. 質量分析計において指向性イオンビームのイオンの所望の経路を制御するための方法であって、
    前記質量分析計が、前記指向性イオンビームを生成するためのイオン源と、検出手段と、前記指向性イオンビームが通過する、前記イオン源と前記検出手段との間の少なくとも1つの開口部付きインターフェイスと、中へガスを導入できるチャンバーとを有し、
    当該方法が、前記指向性イオンビームが前記開口部付きインターフェイスの下流のチャンバーの中へ進むとき、前記所望の経路へ向かって前記指向性イオンビームのイオンを偏らせるように前記開口部付きインターフェイスの前記領域において電場を生成するステップを含む、方法。
  32. 質量分析計においてイオンをサンプリングする際に使用するためのサンプリングインターフェイスであって、
    前記質量分析計が、所望の経路に沿って指向性イオンビームを生成するためのイオン源と、検出手段と、中へガスを導入できるチャンバーとを有し、前記インターフェイスは、開口部付きであり、且つ、前記指向性イオンビームが該開口部付きインターフェイスの下流の前記チャンバーの中へ進むとき、前記所望の経路へ向かって前記指向性イオンビームのイオンを偏らせるように電圧源に電気的に結合可能である、サンプリングインターフェイス。
  33. 所望の経路に沿って指向性イオンビームを生成するためのイオン源と、検出手段と、前記指向性イオンビームが通過する、前記イオン源と前記検出手段との間の少なくとも1つの開口部付きインターフェイスと、中へガスを導入できる前記開口部付きインターフェイスの下流のチャンバーとを有する質量分析計であって、
    前記開口部付きインターフェイスが、前記指向性イオンビームが前記開口部付きインターフェイスの下流の前記チャンバーの中へ進むとき、前記所望の経路へ向かって前記指向性イオンビームのイオンを偏らせるように電圧源に電気的に結合可能である、質量分析計。
  34. 任意の1つ以上の添付図面を参照して実質的に以上に説明されたような、質量分析装置用のサンプリングインターフェイス。
  35. 任意の1つ以上の添付図面を参照して実質的に以上に説明されたような質量分析計。
  36. 任意の1つ以上の添付図面を参照して実質的に以上に説明されたようなプラズマ質量分析装置用のプラズマサンプリングインターフェイス。
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