JP2821512B2 - 超迅速処理可能なハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

超迅速処理可能なハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料の超迅速処理方法
に関し、詳しくは低公害でしかも安定性の高い処理方法
に関する。
〔発明の背景〕 当写真業界では処理の迅速化、安定化及び低公害化は
重要な課題であり、従来から数多くの研究がなされてき
た。
特に写真業界では、近年公害問題の発生防止に関し
て、ハロゲン化銀感光材料の現像処理方法において生じ
る種々の廃液の量を停止させる技術が開発されている。
水洗水の低減における方法としては、例えば特開昭57
−8542号には特定の防黴剤を添加した水溶を用いて水洗
水を大幅に低下させる方法、特開昭57−8543号には多段
向流方式を採用し、かつ補充量を特定することにより水
洗水量を低下させる方法、又特開昭57−15724号には、
定着能を有する処理浴と水洗浴との間に予備水洗工程を
設けて水洗水量を低下させる方法がそれぞれ開示されて
いる。
これに対して、現像処理液の補充量は、これまで感光
材料1m2当たり約700mlであるが、この量も低減が望まれ
ている。しかし、単に現像処理量を低減させると感度
の低下画像の軟調化等の問題を生じ、簡単には液量を
低下させることは難しい。又現像処理液の補充量を低減
した場合には、現像処理液は、フィルムの組成、補充液
組成により、一定の平衡状態を示すようになる。従って
この補充量は、処理液組成に対して非常に重大な影響を
及ぼす。この平衡状態は、化学工学的な計算から推測で
きる。しかし、フィルムから処理液への添加剤の放出量
や、処理液組成のフィルムへの吸着量等を正確に知るこ
とは難しく、又処理液の分解や、液中での反応により、
処理液中の組成物の組成の正確な把握は難しく、正しい
平衡状態を知ることは困難である。補充量を低減した場
合、現像安定性を保つために現像主薬の濃度を上げる手
段があるが、単に処理液中の現像主薬を上げると画質が
劣化するという問題を生ずる。
〔発明の目的〕
上記のような問題にたいして、本発明の目的は、現像
処理液の補充量を低下させても現像処理安定性が高くし
かも低公害であるハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、少なくとも1層のハロゲン化銀
乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を現像液で処
理する方法において、該感光材料の少なくとも1種の現
像液中の膨潤率が150〜250%で、かつ膨潤後の膜厚が25
μm以下であるハロゲン化銀写真感光材料を、現像液の
補充量が該感光材料1m2当たり150〜300mlで、かつ該現
像液がハロゲン化銀溶剤の少なくとも1種を含有するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
より達成される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における処理方法においては、現像処理液の補
充量を処理される感光材料1m2当たり300ml以下、好まし
くは250ml〜150ml、特に好ましくは220ml〜180mlで行う
ことを特徴とする。現像液としては、本発明のハロゲン
化銀溶剤を含有する現像処理液を用いることを特徴とす
る。
定着液としては、感光材料に応じ、任意のものを適宜
使用することができる。用いることができる定着液は任
意であるが、例えば後記する実施例で用いた液組成のも
のを好ましく用いることができる。
本発明における、現像液中での膨潤率が150〜250%で
あり、膨潤後の膜厚が25μ以下であるハロゲン化銀写真
感光材料をこの処理方法で処理した場合は、低補充にも
かかわらず現像安定性が保たれ、本発明の規定の現像補
充量で充分な現像安定性能を示した。
膨潤率が250%を超えると、乾燥不良等の問題が生
じ、例えば自動現像機処理において、乾燥不良或は通過
不良を起こし易くなる。これらを解決するために、例え
ば硬化剤を含有する定着液を用いることが考えられる
が、この場合には硬化剤は通常の硬膜定着液に用いられ
る程度の量では解決できず、多量の硬化剤を用いない
と、乾燥性等は良好にできない。しかしこうすると、逆
に硬化剤が析出するなどの問題を生じ、処理後の感光材
料を汚染することになる。
又、膨潤率が150%未満であると、現像した際に現像
ムラが生じてしまい、好ましくない。
又、膨潤後の親水性コロイド層の膜厚が25μm以下で
あることにより、上記規定した膨潤率による効果が顕著
になる。
本発明において、膨潤率とは、現像液中で膨潤する
層、通常ハロゲン化銀写真感光材料の親水性コロイド層
が液中で膨潤する度合いを言い、現像液中で膨潤した膨
潤後の膜厚と、膨潤前の膜厚との差を求め、これを膨潤
前の膜厚で割り、100倍したものである。
詳しくは、本発明における膨潤率は、以下の工程イ、
ロ、ハにより決定できる。
イハロゲン化銀写真感光材料における親水性コロイド
層の厚みを測定し、 ロ該ハロゲン化銀写真感光材料を25℃の現像液に1分
間浸漬し、 ハ工程イで測定した層の厚みと比較して、層の厚みの
変化の百分率を求める。
従って本発明における膨潤率とは、支持体に対してハ
ロゲン化銀乳剤層がある側に存在するすべての親水性コ
ロイド層(例えばハロゲン化銀乳剤層、表面保護層、中
間層)の全膜厚が25℃の現像液に1分間浸漬されたこと
による膨潤した比率を百分率で表したものと言うことが
できる。
なお本発明の感光材料が親水性コロイド層からなるバ
ッキング層を有する場合は、該バッキング層の膨潤率も
150〜250%であることが好ましい。
本発明の感光材料において、乳剤層及び表面保護層及
びバッキング層の如き親水性コロイド層に用いられる親
水性コロイドバインダーとしては、ゼラチンを用いるの
が有利である。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる乳剤
は、沃臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀などいずれのハロ
ゲン化銀であってもよいが特に高感度のものが得られる
という点では、沃臭化銀であることが好ましい。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、8面体、
14面体のような全て等方的に成長したもの、或は球形の
ような多面的な結晶型のもの、面欠陥を有した双晶から
成るもの或はそれらの混合型又は複合型であってもよ
い。これらハロゲン化銀粒子の粒径は、0.1μm以下の
微粒子から20μmに至る大粒子であってもよい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる乳剤
は、公知の方法で製造できる。例えば、リサーチ・デイ
スクロージャー(RD)No.17643(1978年12月)・22〜23
頁の1・乳剤製造法(Emulsion Preparaition and type
s)及び同(RD)No.18716(1979年11月)・648頁に記載
の方法で調製することができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の乳剤は、例
えば、T.H.James著“The theory of the photographic
process"第4版、Macmillan社刊(1977年)38〜104頁に
記載の方法、G.F.Dauffin著「写真乳剤化学」“Photogr
aphic emulsion Chemistry"、Focal press社刊(1966
年)、P.Glafkides著「写真の物理と化学“Chimie et p
hysique photograhique"Paul Montel社刊(1967年)、
V.L.Zelikman他著「写真乳剤の製造と塗布」“Making a
nd coating photographic emulsion"Focal press社刊
(1964年)などに記載の方法により調製される。
即ち、中性法、酸性法、アンモニア法などの溶液条
件、順混合法、逆混合法、ダブルジェット法、コントロ
ールド・ダブルジェット法などの混合条件、コンバージ
ョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件及びこれら
の組合わせ法を用いて製造することができる。
本発明の好ましい実施態様としては、沃化銀を粒子内
部に局在させた単分散乳剤が挙げられる。ここでいう単
分散乳剤とは、常法により、例えば平均粒子直径を測定
したとき、粒子数又は重量で少なくとも95%の粒子が、
平均粒子径の±40%以内、好ましくは±30%以内にある
ハロゲン化銀粒子である。ハロゲン化銀の粒径分布は、
狭い分布を有した単分散乳剤或は広い分布の多分散乳剤
のいずれであってもよい。
ハロゲン化銀の結晶構造は、内部と外部が異なったハ
ロゲン化銀組成からなっていてもよい。
本発明の好ましい態様としての乳剤は、高沃度のコア
部分に低沃度のシェル層からなる明確な二層構造を有し
たコア/シェル型単分散乳剤である。
高沃度の沃化銀含量は20〜40モル%で特に好ましくは
20〜30モル%である。
かかる単分散乳剤の製法は公知であり、例えばJ.Pho
t.Sic.12.242〜251頁(1963)、特開昭48−36890号、同
52−16364号、同55−142329、同58−49938号、英国特許
1,413,748号、米国特許3,574,628号、同3,655,394号な
どに記載されている。
上記の単分散乳剤としては、種晶を用い、この種晶を
成長核として銀イオン及びハライドイオンを供給するこ
とにより、粒子を成長させた乳剤が特に好ましい。尚、
コア/シェル乳剤を得る方法としては、例えば英国特許
1,027,146号、米国特許3,505,068号、同4,444,877号、
特開昭60−14331号などに詳しく述べられている。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、アスペクト
比が5以上の平均状粒子であってもよい。
かかる平板状粒子の利点は、分光増感効率の向上、画
像の粒状性及び鮮鋭性の改良などが得られるとして例え
ば、英国特許2,112,157号、米国特許4,439,520号、同4,
433,048号、同4,414,310号、同4,434,226号などに記載
の方法により調製することができる。
上述した乳剤は、粒子表面に潜像を形成する表面潜像
型或は粒子内部に潜像を形成する内部潜像型、表面と内
部に潜像を形成する型のいずれの乳剤で有ってもよい。
これらの乳剤は、物理熟成或は粒子調製の段階でカドミ
ウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩又は
その錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又はその錯塩
などを用いてもよい。乳剤は可溶性塩類を除去するため
にヌーデル水洗法、フロキュレーション沈降法などの水
洗方法がなされてよい。好ましい水洗法としては、例え
ば特公昭35−16086号記載のスルホ基を含む芳香族炭化
水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、又は特開昭63−15
8644号記載の凝集高分子剤例示G3,G8などを用いる方法
が特に好ましい脱塩法として挙げられる。
本発明に係る乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工
程において、各種の写真用添加剤を用いることができ
る。公知の添加剤としては、例えばリサーチ・デイスク
ロージャーNo.17643(1978年12月)及び同No.18716(19
79年11月)に記載された化合物が挙げられる。これら二
つのリサーチ・デイスクロージャーに示されている化合
物種類と記載箇所を次表に掲載した。
添 加 剤 RD−17643 RD−18716 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648−右上 像感色素 23 IV 648右−649左 現像促進剤 29 XXI 648−右上 カブリ防止剤 24 VI 649−右下 安 定 剤 〃 〃 色汚染防止剤 25 VII 650左−右 画像安定剤 25 VII 紫外線吸収剤 25〜26 VIII 649右−650左 フィルター染料 〃 〃 増 白 剤 24 V 硬 化 剤 26 X 651左 塗布助剤 26〜27 XI 650右 界面活性剤 26〜27 XI 650右 可 塑 剤 27 XII 〃 スベリ剤 〃 スタチック防止剤 27 XII 〃 マット剤 28 XVI 650右 バインダー 26 IX 651左 本発明に係る感光材料に用いることのできる支持体と
しては、例えば前述のRD−17643の28頁及びRD−18716の
647頁左欄に記載されているものが挙げられる。
適当な支持体としては、プラスチックフィルムなどで
これらの支持体の表面は一般に、塗布層の接着をよくす
るために、下塗層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射
などを施してもよい。そして、このように処理された支
持体上の片面或は両面に本発明に係る乳剤を塗布するこ
ともできる。
本発明の殺菌、防カビ方法が適用できるハロゲン化銀
写真感光材料としては、黒白感光材料及び各種のカラー
感光材料を挙げることができる。
例えばXレイ写真感光材料(直接及び間接医療用、工
業用)、リス用写真感光材料、一般用黒白ネガフィルム
及び印画紙、マイクロ用、カラーネガフィルム及びカラ
ー印画紙、カラー反転フィルム及び印画紙、熱現像感光
材料、拡散転写感光材料などの親水性コロイドに適用で
きる。
カラー感光材料に本発明を適用する場合には、種々の
カプラーを用いることができる。カプラーとしては、芳
香族第1級アミン現像主薬の酸化体とカップリングし
て、色素を形成するもので、代表的なものとしてはナフ
トール或はフェノール系のシアンカプラー、ピラゾロン
或はピラゾール系のマゼンタカプラー及びアシルアセト
アミド系のイエローカプラーが挙げられ、これらカプラ
ーの具体例は、リサーチ・ディスクロージャーNo.17643
(1978年12月)VII−D項、同No.18717(1979年11月)
に記載されたものを好ましく用いることができる。
本発明の感光材料は、そのメルティングタイムを10分
〜90分とすることが好ましい。
メルティングタイムはより好ましくは15分〜80分の範
囲とすることであり、最も好ましくは20分〜70分とする
ことである。
メルティングタイムは、例えば1cm×2cmに切断した試
料を、50℃に保った1.5%の苛性ソーダ水溶液に無撹拌
状態で浸し、乳剤層が溶出するまでの時間を測定するこ
とにより知ることができる。
所望のメルティングタイムを得るのには、硬膜剤を用
いて調整する手段を用いることができる。このために
は、従来知られている硬膜剤はいずれも、単独で混合し
ても用いることができる。
即ち例えばクロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサー
ル、グルタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合
物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントイ
ンなど)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオ
キサンなど)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリ
ロイル−ヘキサヒドロ−2−トリアジン、1,3−ビニル
スルホニル−2−プロパノールなど)、活性ハロゲン化
合物(2,4−ジクロール−6−ヒドロキシ−3−トリア
ジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフ
ェノキシクロル酸など)等を用いることができる。
好ましく用いられる硬膜剤はアルデヒド系化合物、例
えばホルムアルデヒド、グリオキサール、S−トリアジ
ン系化合物、例えば2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロト
リアジンナトリウム塩、ビニルスルホン系化合物等であ
る。
用いる硬膜剤の量は、硬膜促進剤或は硬膜抑制剤等の
存在によって影響を受けるが、好ましくは1×10-6モル
/g・ゼラチン〜1×10-2モル/g・ゼラチンの範囲で用い
られる。より好ましくは、5×10-5モル/g・ゼラチン〜
5×10-3モル/g・ゼラチンで用いられる。
本発明の処理方法は、本発明の感光材料を少なくとも
現像液で処理する工程を有する。この場合、現像液に
は、ハロゲン化銀溶剤の少なくとも1種が含有される。
以下、このような現像液(以下適宜「本発明の現像
液」と称することもある)について述べる。
即ち、本発明の処理方法に用いる現像液は、ハロゲン
化銀溶剤の少なくとも1種を含有するが、かかる本発明
の現像液に使用するハロゲン化銀溶剤としては、以下の
ものを挙げることができる。即ち、 (a)米国特許3,271,157号、同3,531,289号、同3,574,
628号、特開昭54−1019号、同54−158917号、同62−852
39号及び特公昭58−30571号に記載された有機チオエー
テル類、 (b)特開昭53−82408号、同55−77737号及び同55−29
829号等に記載されたチオ尿素誘導体、 (c)特開昭53−144319号に記載された酸素又は硫黄原
子と窒素原子に挟まれたチオカルボニル基を有する化合
物、 (d)特開昭54−100717号に記載されたイミダゾール
類、 (e)亜硫酸塩、 (f)特開昭57−196228号に記載されたヒドロキシアル
キル置換したエチレンジアミン類、 (g)特開昭57−202531号に記載された置換メルカプト
テトラゾール類、 (h)特開昭58−54333号に記載されたベンズイミダゾ
ール誘導体及び (i)チオシアン酸塩 等を挙げることができる。
次に、本発明において好ましく用いることができるこ
れらの(a)〜(i)各グループのハロゲン化銀溶剤の
具体例を挙げる。
本発明の処理方法の実施に際しては、現像液にハロゲ
ン化銀溶剤が含有されること以外については、任意の技
術を適用できる。即ち、本発明の感光材料を具体化した
写真処理においては、例えばリサーチ・ディスクロージ
ャー(Research Disclosure)176号第25〜30頁(RD−17
643)に記載されているような、種々の方法及び種々の
処理液のいずれをも適用することができる。この写真処
理は、目的に応じて、銀画像を形成する写真処理(黒白
写真処理)、或は色素像を形成する写真処理(カラー写
真処理)のいずれであってもよい。処理温度は普通18℃
から50℃の間に選ばれるが、18℃より低い温度又は50℃
を超える温度としてもよい。
又、場合によっては、他の種々の現像方法を用いるこ
とができる。
例えば、黒白写真処理する場合に用いる現像液は、知
られている現像主薬を含むことができる。現像主薬とし
ては、ジヒドロキシベンゼン類(例えばハイドロキノ
ン)、3−ピラゾリドン類(例えば1−フェニル−3−
ピラゾリドン)、アミノフェノール類(例えばN−メチ
ル−p−アミノフェノール)などを、単独もしくは組み
合わせて用いることができる。現像液には一般にこの他
種々の保恒剤、アルカリ剤、pH緩衝剤、カブリ防止剤な
どを含み、更に必要に応じ溶解助剤、色調剤、現像促進
剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、硬膜剤、粘性付
与剤などを含んでもよい。
現像処理の特殊な形式として、現像主薬を感光材料
中、例えば乳剤層中に含み、感光材料をアルカリ水溶液
中で処理して現像を行わせる方法を用いてもよい。現像
主薬のうち疎水性のものは、リサーチ・ディスクロージ
ャー169号(RD−16928)米国特許2,739,890号、英国特
許813,253号又は西独特許1,547,763号などに記載の種々
の方法で乳剤層中に含まれることができる。このような
現像処理は、チオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組
み合わせてもよい。
定着液としては、一般に用いられる組成のものを用い
ることができる。定着剤としては、チオ硫酸塩、チオシ
アン酸塩のほか、定着剤としての効果が知られている有
機硫黄化合物を用いることができる。定着液には、硬膜
剤として水溶性アルミニウム塩を含んでもよい。
本発明の処理方法をカラー現像処理に適用する場合、
そのカラー現像液は、一般に、発色現像主薬を含むアル
カリ性水溶液からなる。発色現像主薬は種々の一級芳香
族アミン現像剤、例えばフェニレンジアミン類(例えば
4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4
−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−
エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチ
ル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−メタンスルホアミドエチルアニリン、4−アミノ
−3−メチル−N−エチル−N−β−メトキシエチルア
ニリンなど)を用いることができる。
この他L.F.A.Mason著、フォトグラフィック・プロセ
シング・ケミストリィ(Photgraphic Processing Chemi
stry)、Focal Press刊、1966年のP.226〜229、米国特
許2,193,015号、同2,592,364号、特開昭48−64933号な
どに記載のものを用いてもよい。
カラー現像液はその他、アルカリ金属の亜硫酸塩、炭
酸塩、ホウ酸塩、及びリン酸塩の如きpH緩衝剤、臭化
物、沃化物、及び有機カブリ防止剤の如き現像抑制剤な
いし、カブリ防止剤などを含むことができる。又必要に
応じて、硬水軟化剤、ヒドロキシルアミンの如き保恒
剤、ベンジルアルコール、ジエトレングリコールの如き
有機溶剤、ポリエチレングリコール、四級アンモニウム
塩、アミン類の如き現像促進剤、色素形成カプラー、競
争カプラー、ナトリウムボロンハイドライドの如きかぶ
らせ剤、1−フェニル−3−ピラゾリドンの如き補助現
像薬、粘性付与剤、ポリカルボン酸系キレート剤、酸化
防止剤などを含んでもよい。
発色現像後の写真乳剤層は、通常漂白処理される。漂
白処理は、定着処理と同時に行われてもよいし、個別に
行われてもよい。漂白剤としては、例えば鉄(III)、
コバルト(III)、クロム(VI)、銅(II)などの多価
金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロソ化合物等が
用いられる。
例えば、フェリシアン化合物が、重クロム酸塩、鉄
(III)又はコバルト(III)の有機錯塩、例えばエチレ
ンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,3−ジアミノ
−2−プロパノール四酢酸などのアミノポリカルボン酸
類或はクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸の錯
塩、過硫酸塩;過マンガン酸塩;ニトロソフェノールな
どを用いることができる。これらのうちフェリシアン化
カリ、エチレンジアミン四酢酸鉄(III)ナトリウム及
びエチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウムは特
に有用である。エチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩
は独立の漂白液においても、一浴漂白定着液においても
有用である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。尚、当然の
ことではあるが、本発明は以下述べる実施例に限定され
るものではない。
実施例−1 60℃、pAg=8.0、pH=2.0にコントロールしつつ、ダ
ブルジェット法で平均粒径0.2μmの沃化銀2.0モル%を
含む沃臭化銀単分散立方晶乳剤を得た。この乳剤の一部
をコアとして用い、以下のように成長させた。即ちこの
コア粒子とゼラチンを含む溶液に40℃、pAg9.0、pH9.0
でアンモニア性硝酸銀溶液と沃化カリウム臭化カリウム
を含む溶液とをダブルジェット法で加え、沃化銀を30モ
ル%含む第1被覆層を形成した。そして更にpAg=9.0、
pH=9.0でアンモニア性硝酸銀溶液と臭化カリウム溶液
とをダブルジェット法で添加して第2被覆層を形成し、
平均粒径0.50μmの14面体単分散沃臭化銀乳剤を調製
し、E−1とした。この乳剤の平均沃化銀含量は2.2モ
ル%であった。
E−1と同様の方法で、アンモニア性硝酸銀溶液とハ
ロゲン化物溶液の添加時間・流量を変え、E−1と同一
組成で平均粒径が0.65μmである乳剤E−2を、又、平
均沃化銀含有量が2.0モル%、平均粒径が1.0μmの乳剤
E−3をそれぞれ調製した。
更に順混合法により、多分散乳剤E−4を調製した。
これは下記A液及びB液により調製した。
B液を乳剤調製用の反応釜に注入し、回転数300回転
/分のプロペラ型撹拌器で撹拌し、反応温度を65℃に保
った。次に、A液を1容:2容の割合に分割し、その内の
1である100mlを1分間かけて投入した。30分間撹拌を
続けた後、A液の残余の2容である200mlを60分間かけ
て投入し、更に60分間撹拌を継続した。
得られた乳剤は沃化銀2.0モル%を含み、盤状の粒子
であった。該盤状の粒子の平均粒径は1.00μm、厚さは
0.12μmで、アスペクト比は8.3であった。
E−1,E−2,E−3,E−4に対して、それぞれ塩化金酸
塩、チオ硫酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムを
加え最適に金−硫黄増感を行い、増感色素を下記に示す
量加え、更に4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデン2×10-2モルで安定化した。
尚各乳剤は化学増感に先立ち、通常の凝集法により脱
塩を行った。即ち40℃に保ち、ナフタレンスルホン酸ナ
トリウムのホルマリン縮合物と硫酸マグネシウムの水溶
液を加え、凝集させた。上澄液を除去後、更に40℃の純
水を加え、再び硫酸マグネシウム水溶液を加え凝集さ
せ、上澄液を除去した。
上記のように調製した単分散乳剤E−1〜E−3及び
多分散乳剤E−4を用いて、以下のように試料を作成し
た。
まず、比較試料である試料No.1について述べる。試料
No.1は、以下のように調製した。
即ち、化学増感終了後の単分散乳剤E−1〜E−3を
用い、E−1:E−2:E−3の比率(重量)が30:50:20にな
る組合わせで混合し、下記に示す添加剤を加えて塗布用
乳剤液とした。又後記する如く保護膜溶液を調製した。
乳剤液と保護膜溶液には、膨潤率が表−1に示す値と
なる様に硬膜剤を加えた。
乳剤液に含有させる乳剤層添加剤は、次のとおりであ
る。即ち、ハロゲン化銀1モル当たり 等を加えた。
上記乳剤と共に、後述のように調製した保護層を、ゼ
ラチン量になるように、スライド・ホッパー法にて下引
済みのポリエステルフィルム支持体の両面に同時に、支
持体から順にハロゲン化銀乳剤層(粘度11cp、表面張力
35dyn/cm)、保護層(粘度11cp、表面張力25dyn/cm)を
塗布速度60m/minで2層同時に重層塗布し、試料を得
た。
保護層液は、添加剤として次のものを加えて調製し
た。即ちゼラチン1g当たり、 等を加えた。
以上のようにして試料No.1を作成した。この試料の現
像液中の膨潤度は表−1に示す通りとなった。
又、表−1に示す試料No.2からNo.16も同様にして現
像液中の膨潤度が表−1に示す値となるように試料を作
り露光をした。
(処理工程) 得られた試料を表−1に示すハロゲン化銀溶剤を含有
する下記現像液にて、表−1に示す現像液補充量(排液
量)で現像処理を行い、各試料の感度、粒状性を求め
た。
尚、現像はSRX−501自動現像機(コニカ(株)製)を
用いて45度処理モードで行った。現像処理槽温度は32.0
℃、定着処理槽温度は33.0℃で行った。
使用した現像液、定着液は、下記のとおりのものであ
る。
表−1に記載のハロゲン化銀溶剤表−1に記載の量 1の水溶液にし、水酸化ナトリウムでpH10.50の液
とした。
<定着液> チオ硫酸ナトリウム−5水塩 45 g エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム 0.5g チオ硫酸アンモニウム 150 g 無水亜硫酸ナトリウム 8 g 酢酸カリウム 16g 硫酸アルミニウム10〜18水塩 27 g 硫酸(50wt%) 6 g クエン酸 1 g 硼酸 7 g 氷酢酸 5 g 1の水溶液にして氷酢酸を添加しpH4.0の液とし
た。
(感度の評価方法) 感度の評価方法は、得られた試料をX線写真用増感紙
KO−250(コニカ株式会社製)で挟み、ペネトロメータ
B型(コニカメディカル株式会社製)を介してX線照射
後、前記処理液に表−1に示す通り連続現像処理を行
い、各試料について得られた特性曲線からベース濃度+
カブリ濃度+1.0における露光量を求め、試料−1に新
処理液での連続処理スタート時の感度を100として相対
感度で評価した。
(粒状性の評価方法) 粒状性は次のように評価した。上記の処理条件でロー
ラー搬送型自動現像機を用いて処理された試料につい
て、その濃度が1.0における現像銀粒子の荒れの程度
を、目視で評価した。1(劣)〜5(優)の5段階表示
で表した。3〜5では問題ないが1〜2では実用に耐え
ない。
表−1の結果から、本発明試料は、低補充量の場合で
も良好な粒状性を保持し、処理枚数の増加に対しても安
定な状態を有することが分かる。
〔発明の効果〕
本発明により、公害対策として現像処理液の補充量を
低下させても現像処理安定性に優れたハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法を提供することができた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有
    するハロゲン化銀写真感光材料を現像液で処理する方法
    において、該感光材料の少なくとも1層の現像液中の膨
    潤率が150〜250%で、かつ膨潤後の膜厚が25μm以下で
    あるハロゲン化銀写真感光材料を、現像液の補充量が該
    感光材料1m2当たり150〜300mlで、かつ該現像液がハロ
    ゲン化銀溶剤の少なくとも1種を含有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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