JP2810253B2 - D/a変換器の試験装置 - Google Patents
D/a変換器の試験装置Info
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- JP2810253B2 JP2810253B2 JP3117428A JP11742891A JP2810253B2 JP 2810253 B2 JP2810253 B2 JP 2810253B2 JP 3117428 A JP3117428 A JP 3117428A JP 11742891 A JP11742891 A JP 11742891A JP 2810253 B2 JP2810253 B2 JP 2810253B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デイジタル情報をアナ
ログ情報に変換するD/A変換器の試験装置に係り、特に
動的な特性の試験に好適なD/A変換器の試験装置に関す
る。
ログ情報に変換するD/A変換器の試験装置に係り、特に
動的な特性の試験に好適なD/A変換器の試験装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、高分解能ビデオディスプレイ,O
A機器などの分野において、ディジタル信号をアナログ
信号に高速に変換するD/A変換器の需要が急速に高ま
っている。このような状況に伴ない、D/A変換器の入
力ディジタルコードの遷移時に問題となるグリッチやセ
トリング時間などの動特性を試験するための動特性試験
方法や装置が重要となってきた。従来、D/A変換器の
直線性測定方法について、例えば特開昭58−1725
60号公報に示されているものがある。
A機器などの分野において、ディジタル信号をアナログ
信号に高速に変換するD/A変換器の需要が急速に高ま
っている。このような状況に伴ない、D/A変換器の入
力ディジタルコードの遷移時に問題となるグリッチやセ
トリング時間などの動特性を試験するための動特性試験
方法や装置が重要となってきた。従来、D/A変換器の
直線性測定方法について、例えば特開昭58−1725
60号公報に示されているものがある。
【0003】図5は上記公報に示されている試験方式の
ブロック構成図、図6はその変換クロック信号と変換出
力との関係を説明するタイムチャートである。クロック
発生器2より発生する変換クロックが、被試験D/A変
換器4に供給するディジタルデータの変換速度を規定し
ている。クロック発生器2が発生する変換クロックの起
動停止は制御部1からの制御信号によって行われる。変
換クロックは計数器3によって計数され、被試験D/A
変換器4に、D/A変換出力が順次増大するようなディ
ジタルコードをもつ信号を出力する。被試験D/A変換
器4の変換出力は、基準A/D変換器5によって、変換
クロック速度と等しい速度をもつ変換命令に従ってディ
ジタル信号に逆変換される。被試験D/A変換器4に加
えた入力ディジタルコードと、期待されるD/A変換出
力のレベルに差異を生ずる場合には、基準A/D変換器
5の出力ディジタルコードと、被試験D/A変換器4へ
の入力ディジタルコードとの間に差を生ずることにな
る。したがって、入出力ディジタルコードを比較するこ
とで被試験D/A変換器4の変換特性を知ることができ
る。
ブロック構成図、図6はその変換クロック信号と変換出
力との関係を説明するタイムチャートである。クロック
発生器2より発生する変換クロックが、被試験D/A変
換器4に供給するディジタルデータの変換速度を規定し
ている。クロック発生器2が発生する変換クロックの起
動停止は制御部1からの制御信号によって行われる。変
換クロックは計数器3によって計数され、被試験D/A
変換器4に、D/A変換出力が順次増大するようなディ
ジタルコードをもつ信号を出力する。被試験D/A変換
器4の変換出力は、基準A/D変換器5によって、変換
クロック速度と等しい速度をもつ変換命令に従ってディ
ジタル信号に逆変換される。被試験D/A変換器4に加
えた入力ディジタルコードと、期待されるD/A変換出
力のレベルに差異を生ずる場合には、基準A/D変換器
5の出力ディジタルコードと、被試験D/A変換器4へ
の入力ディジタルコードとの間に差を生ずることにな
る。したがって、入出力ディジタルコードを比較するこ
とで被試験D/A変換器4の変換特性を知ることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来方式には以下に述べるような課題がある。すなわ
ち、従来方式ではD/A変換器の動特性のうちの重要な
試験項目となる、入力ディジタルコードの遷移時に出力
波形に現われるスパイク波形(グリッチと呼ばれる)や
セトリング時間などの高速現象を試験できないことであ
る。それは次のような理由による。従来方式では、被試
験D/A変換器の入力ディジタルコードの遷移時に出力
波形に重畳して現われたグリッチは、そのまま基準A/
D変換器に入力されていた。このような高速スパイク波
形が基準A/D変換器に入力されると、実効的な分解能
が低下し、変換動作が追従できず、試験精度を悪化さ
せ、大きな試験誤差を生ずる要因となる。さらに、仮に
追従が可能な場合においても、被試験D/A変換器と基
準A/D変換器とが同一の変換速度で動作していること
から、グリッチのような一般の変換速度に比較してはる
かに高速の現象は、正確なA/D変換は不可能である。
た従来方式には以下に述べるような課題がある。すなわ
ち、従来方式ではD/A変換器の動特性のうちの重要な
試験項目となる、入力ディジタルコードの遷移時に出力
波形に現われるスパイク波形(グリッチと呼ばれる)や
セトリング時間などの高速現象を試験できないことであ
る。それは次のような理由による。従来方式では、被試
験D/A変換器の入力ディジタルコードの遷移時に出力
波形に重畳して現われたグリッチは、そのまま基準A/
D変換器に入力されていた。このような高速スパイク波
形が基準A/D変換器に入力されると、実効的な分解能
が低下し、変換動作が追従できず、試験精度を悪化さ
せ、大きな試験誤差を生ずる要因となる。さらに、仮に
追従が可能な場合においても、被試験D/A変換器と基
準A/D変換器とが同一の変換速度で動作していること
から、グリッチのような一般の変換速度に比較してはる
かに高速の現象は、正確なA/D変換は不可能である。
【0005】本発明の目的は、従来技術の上記した問題
点を解決し、従来技術では試験が困難であったグリッチ
やセトリングなどの高速現象の試験をも可能とするD/A
変換器の試験装置を提供することにある。
点を解決し、従来技術では試験が困難であったグリッチ
やセトリングなどの高速現象の試験をも可能とするD/A
変換器の試験装置を提供することにある。
【0006】本発明は、上記目的を達成するために、被
試験D/A変換器の変換速度を規定する周波数foを供給す
る第一の周波数発生手段と、A/D変換器の変換速度およ
びサンプリング速度を規定する周波数fSPL を供給する
第二の周波数発生手段と、該第一の周波数発生手段から
供給される周波数foの信号に基づいて、該被試験D/A変
換器に対して周波数finの試験デイジタルデータをN= f
o / fin回繰り返して供給する手段と、該D/A変換器の出
力アナログ信号を該第二の周波数発生手段から供給され
る周波数fSPLでサンプリングする第一のサンプリング手
段と、該第一のサンプリング手段を用いてサンプリング
した後に出力される周波数△fのサンプリング信号を、
該第二の周波数発生手段から供給される周波数fSPLに基
づいてA/D変換する第一のA/D変換器と、該N= fo / fin
回繰り返して供給される周波数finの試験デイジタルデー
タを該第二の周波数発生手段から供給される周波数fSPL
でサンプリングする第二のサンプリング手段と、該第二
のサンプリング手段を用いてサンプリングした後に出力
される周波数△fのサンプリング信号を、該第二の周波
数発生手段から供給される周波数fSPLに基づいてA/D変
換する第二のA/D変換器と、該第一のA/D変換器を用いて
A/D変換されたデイジタルデータと該第二のA/D変換器を
用いてA/D変換されたデイジタルデータとをデイジタル処
理によって比較する手段とを備えたD/A変換器試験装置
であって、該D/A変換器へ供給する試験デイジタルデータ
の周波数finと、該第二の周波数発生手段により発生し
た周波数fSPLと、該サンプリング後に出力されるサンプ
リング信号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f < fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足するものである。
試験D/A変換器の変換速度を規定する周波数foを供給す
る第一の周波数発生手段と、A/D変換器の変換速度およ
びサンプリング速度を規定する周波数fSPL を供給する
第二の周波数発生手段と、該第一の周波数発生手段から
供給される周波数foの信号に基づいて、該被試験D/A変
換器に対して周波数finの試験デイジタルデータをN= f
o / fin回繰り返して供給する手段と、該D/A変換器の出
力アナログ信号を該第二の周波数発生手段から供給され
る周波数fSPLでサンプリングする第一のサンプリング手
段と、該第一のサンプリング手段を用いてサンプリング
した後に出力される周波数△fのサンプリング信号を、
該第二の周波数発生手段から供給される周波数fSPLに基
づいてA/D変換する第一のA/D変換器と、該N= fo / fin
回繰り返して供給される周波数finの試験デイジタルデー
タを該第二の周波数発生手段から供給される周波数fSPL
でサンプリングする第二のサンプリング手段と、該第二
のサンプリング手段を用いてサンプリングした後に出力
される周波数△fのサンプリング信号を、該第二の周波
数発生手段から供給される周波数fSPLに基づいてA/D変
換する第二のA/D変換器と、該第一のA/D変換器を用いて
A/D変換されたデイジタルデータと該第二のA/D変換器を
用いてA/D変換されたデイジタルデータとをデイジタル処
理によって比較する手段とを備えたD/A変換器試験装置
であって、該D/A変換器へ供給する試験デイジタルデータ
の周波数finと、該第二の周波数発生手段により発生し
た周波数fSPLと、該サンプリング後に出力されるサンプ
リング信号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f < fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足するものである。
【0007】
【作用】すなわち、本発明は、パターン発生器によって
試験用のディジタルデータを繰返し発生し、被試験D/
A変換器から出力されたアナログ波形をA/D変換器よ
りも広帯域を有するサンプリングヘッドで低速信号に変
換するものである。これにより、複数の繰返しアナログ
波形を低速でサンプリングすることができ、低速,高精
度のA/D変換器が使用でき、したがって、従来技術で
問題であった基準A/D変換器の試験誤差を増大させる
ことなく高速信号の高精度のA/D変換が可能となる。
試験用のディジタルデータを繰返し発生し、被試験D/
A変換器から出力されたアナログ波形をA/D変換器よ
りも広帯域を有するサンプリングヘッドで低速信号に変
換するものである。これにより、複数の繰返しアナログ
波形を低速でサンプリングすることができ、低速,高精
度のA/D変換器が使用でき、したがって、従来技術で
問題であった基準A/D変換器の試験誤差を増大させる
ことなく高速信号の高精度のA/D変換が可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
る。
【0009】図1は本発明の原理を示すブロック図で、
4は被試験D/A変換器、6は基準周波数発振器、7は周
波数シンセサイザ(1)、8は周波数シンセサイザ
(2)、9はパターン発生器、10はサンプリングクロ
ック発生器、11はサンプリングヘッド、12は増幅
器、13はサンプル/ホールド回路、14は基準A/D変換
器、15はメモリ、16は計算機である。
4は被試験D/A変換器、6は基準周波数発振器、7は周
波数シンセサイザ(1)、8は周波数シンセサイザ
(2)、9はパターン発生器、10はサンプリングクロ
ック発生器、11はサンプリングヘッド、12は増幅
器、13はサンプル/ホールド回路、14は基準A/D変換
器、15はメモリ、16は計算機である。
【0010】周波数シンセサイザ(1)7によって被試
験D/A変換器4の変換速度を規定する低位相雑音の変
換周波数f0を発生する。周波数シンセサイザ(2)8
は、サンプリング系統に供給するための、基準A/D変
換器14の変換速度およびサンプリング速度を規定する
低位相雑音のサンプリング周波数fSPLを発生する。2
つの発生周波数f0,fSPLは、同一の基準周波数発振器
6より基準信号を供給することによって相互の位相を同
期する。パターン発生器9は、被試験D/A変換器4の
ビット数に対応したディジタルデータを発生する。発生
データは基準周波数f0に同期したパラレルデータであ
り、プログラムによる任意の試験データの繰り返し発生
が可能である。被試験D/A変換器4の出力アナログ信
号は、広帯域を有するサンプリングヘッド11によって
サンプリングされる。低速度に変換されたサンプリング
波形は、サンプリングヘッド11のサンプリング効率に
よる振幅低下を補正するために増幅器12によって増幅
する。高速のサンプリングヘッド11は、一般にホール
ド波形電圧の時間に対する減衰率を示すドループが悪
く、サンプリング周期内における十分な精度での電圧保
持は困難である。そこで、増幅器12の後段にドループ
の良好なサンプル/ホールド回路13を設けることによ
ってホールド波形電圧の低下を防ぐ。すなわち、サンプ
リング波形は被試験D/A変換器4の出力アナログ信号
に比較して低速なため、サンプル/ホールド回路13は
ドループの良好なものを使用でき、試験精度の向上を期
待できる。さらに、サンプル/ホールド後の波形は、被
試験D/A変換器の分解能以上の高い分解能を有する基
準A/D変換器14によってA/D変換する。基準A/
D変換器14の出力は、メモリ15に記憶した後に計算
機16によって解析、良否判定を行う。
験D/A変換器4の変換速度を規定する低位相雑音の変
換周波数f0を発生する。周波数シンセサイザ(2)8
は、サンプリング系統に供給するための、基準A/D変
換器14の変換速度およびサンプリング速度を規定する
低位相雑音のサンプリング周波数fSPLを発生する。2
つの発生周波数f0,fSPLは、同一の基準周波数発振器
6より基準信号を供給することによって相互の位相を同
期する。パターン発生器9は、被試験D/A変換器4の
ビット数に対応したディジタルデータを発生する。発生
データは基準周波数f0に同期したパラレルデータであ
り、プログラムによる任意の試験データの繰り返し発生
が可能である。被試験D/A変換器4の出力アナログ信
号は、広帯域を有するサンプリングヘッド11によって
サンプリングされる。低速度に変換されたサンプリング
波形は、サンプリングヘッド11のサンプリング効率に
よる振幅低下を補正するために増幅器12によって増幅
する。高速のサンプリングヘッド11は、一般にホール
ド波形電圧の時間に対する減衰率を示すドループが悪
く、サンプリング周期内における十分な精度での電圧保
持は困難である。そこで、増幅器12の後段にドループ
の良好なサンプル/ホールド回路13を設けることによ
ってホールド波形電圧の低下を防ぐ。すなわち、サンプ
リング波形は被試験D/A変換器4の出力アナログ信号
に比較して低速なため、サンプル/ホールド回路13は
ドループの良好なものを使用でき、試験精度の向上を期
待できる。さらに、サンプル/ホールド後の波形は、被
試験D/A変換器の分解能以上の高い分解能を有する基
準A/D変換器14によってA/D変換する。基準A/
D変換器14の出力は、メモリ15に記憶した後に計算
機16によって解析、良否判定を行う。
【0011】次に図1に記載の原理の動作を図2を用い
て更に詳細に説明する。図2は、縦軸は信号の振幅を示
し、横軸は時間を示す。以下図2の波形を上から順に
(a),(b),(c),と特定する。図2(a)は、パター
ン発生器9によって繰返し周波数finの三角波の波形デ
ータを発生した場合の被試験D/A変換器4の出力アナロ
グ波形の例を示す。ここで、繰返し周波数finと変換周
波数foとの関係は次の(1)式で示される。
て更に詳細に説明する。図2は、縦軸は信号の振幅を示
し、横軸は時間を示す。以下図2の波形を上から順に
(a),(b),(c),と特定する。図2(a)は、パター
ン発生器9によって繰返し周波数finの三角波の波形デ
ータを発生した場合の被試験D/A変換器4の出力アナロ
グ波形の例を示す。ここで、繰返し周波数finと変換周
波数foとの関係は次の(1)式で示される。
【0012】N=f0/fin (1)
(1)式においてNは繰返し三角波の一周期を構成する
パターン数を示す。被試験D/A変換器4に供給するN
個の試験パターンは、被試験D/A変換器4の分解能に
応じた全てのディジタルコードを順次発生する。
パターン数を示す。被試験D/A変換器4に供給するN
個の試験パターンは、被試験D/A変換器4の分解能に
応じた全てのディジタルコードを順次発生する。
【0013】以上の連続した発生パターンを、サンプリ
ング周波数fSPLでサンプリングする場合を図2(b)
を用いて説明する。発生パターンの繰返し周波数fin
と、サンプリング周波数fSPLとの関係は、次の(2)
式の関係に設定する。
ング周波数fSPLでサンプリングする場合を図2(b)
を用いて説明する。発生パターンの繰返し周波数fin
と、サンプリング周波数fSPLとの関係は、次の(2)
式の関係に設定する。
【0014】
fin = n・fSPL + △f…………(2)
ここで、nは自然数、△fはサンプリング後のサンプリン
グ波形の周波数を示す。図2(b)はn=2とした場合の
例を示し、△f < fSPLなる条件に△fを設定することに
よって、図2(c)に示すように複数周期の発生パター
ンから低速のサンプリング波形を再生することができ
る。したがって、サンプリングヘッド11の帯域幅を発
生パターンの繰り返し周波数finに比較して十分広くと
ることによって、高速の試験波形の正確なサンプリング
が可能となる。また、基準A/D変換器14に入力される
サンプリング波形の周波数△fは低速であるため、基準A
/D変換器14の実効的な分解能の低下を避けることが可
能となり、被試験変換器4に比べて高い分解能を維持す
ることができる。したがって、計算機16によって、パ
ターン発生器9での発生パターンと、基準A/D変換器1
4での変換後のサンプリングデータとを比較すること
で、容易に被試験D/A変換器4の変換特性を試験でき
る。
グ波形の周波数を示す。図2(b)はn=2とした場合の
例を示し、△f < fSPLなる条件に△fを設定することに
よって、図2(c)に示すように複数周期の発生パター
ンから低速のサンプリング波形を再生することができ
る。したがって、サンプリングヘッド11の帯域幅を発
生パターンの繰り返し周波数finに比較して十分広くと
ることによって、高速の試験波形の正確なサンプリング
が可能となる。また、基準A/D変換器14に入力される
サンプリング波形の周波数△fは低速であるため、基準A
/D変換器14の実効的な分解能の低下を避けることが可
能となり、被試験変換器4に比べて高い分解能を維持す
ることができる。したがって、計算機16によって、パ
ターン発生器9での発生パターンと、基準A/D変換器1
4での変換後のサンプリングデータとを比較すること
で、容易に被試験D/A変換器4の変換特性を試験でき
る。
【0015】なお、発生パターンの波形形状は、三角波
に限らず任意の繰返し波形で良い。例えば、正波を発生
するパターンを被試験D/A変換器4に供給し、A/D
変換後のサンプリング波形データを計算機16によって
高速フーリエ変換演算を行うことで高調波スペクトラム
から被試験D/A変換器4の非直線性を評価することも
できる。
に限らず任意の繰返し波形で良い。例えば、正波を発生
するパターンを被試験D/A変換器4に供給し、A/D
変換後のサンプリング波形データを計算機16によって
高速フーリエ変換演算を行うことで高調波スペクトラム
から被試験D/A変換器4の非直線性を評価することも
できる。
【0016】本発明の実施例を図3により説明する。図
3は、図1の構成に対して、2組の波形サンプリング系
統を設けたものであり、被試験D/A変換器4のセトリン
グ時間の試験に好適な構成を備えた例である。図1の構
成要素に対して、新たに遅延線17を付加している。
3は、図1の構成に対して、2組の波形サンプリング系
統を設けたものであり、被試験D/A変換器4のセトリン
グ時間の試験に好適な構成を備えた例である。図1の構
成要素に対して、新たに遅延線17を付加している。
【0017】2組の波形サンプリング系統において、一
方のサンプリング系統に被試験D/A変換器4の出力アナ
ログ波形を入力し、他方のサンプリング系統に、被試験
D/A変換器4に供給するデイジタルパターンの中の着目す
るビットのデータを入力する。この時、パターン発生器
9より発生するパターンは図1と同様であるが、セトリ
ング時間の観測を容易にするために着目するビットのデ
ータが、繰返し周波数finごとに遷移するように設定す
る。遅延線17は、信号伝搬時間差などによって生ずる
2組のサンプリング系統間の時間差を補正するために、
両者のサンプリング信号を調整するためのものである。
方のサンプリング系統に被試験D/A変換器4の出力アナ
ログ波形を入力し、他方のサンプリング系統に、被試験
D/A変換器4に供給するデイジタルパターンの中の着目す
るビットのデータを入力する。この時、パターン発生器
9より発生するパターンは図1と同様であるが、セトリ
ング時間の観測を容易にするために着目するビットのデ
ータが、繰返し周波数finごとに遷移するように設定す
る。遅延線17は、信号伝搬時間差などによって生ずる
2組のサンプリング系統間の時間差を補正するために、
両者のサンプリング信号を調整するためのものである。
【0018】図4を用いてセトリング時間の試験方法に
ついて説明する。以下、図4の波形を上から順に
(a),(b)と特定する。図4(a)は、入力データ
の遷移時における被試験D/A変換器4の出力サンプリ
ング波形の立上り部分を示す。理想のD/A変換器の出
力波形は、ディジタルコードの遷移直後に破線に示すよ
うなステップ応答を示す。これに対して実際のD/A変
換器は、期待値に落ち着くまでに時間を要する。ディジ
タルコードの遷移直後から、出力波形が±LSB(LS
Bは最下位ビット)に達するまでの時間を一般にセトリ
ング時間(図4ではtSetとして示す)と呼ぶ。本実施
例によれば、2組のサンプリング系統によって図4
(a)のように被試験D/A変換器4の出力波形が±L
SBにセトリングする時間と、入力データの立上り時間
を各々求め、その時間差から容易にセトリング時間を試
験することができる。
ついて説明する。以下、図4の波形を上から順に
(a),(b)と特定する。図4(a)は、入力データ
の遷移時における被試験D/A変換器4の出力サンプリ
ング波形の立上り部分を示す。理想のD/A変換器の出
力波形は、ディジタルコードの遷移直後に破線に示すよ
うなステップ応答を示す。これに対して実際のD/A変
換器は、期待値に落ち着くまでに時間を要する。ディジ
タルコードの遷移直後から、出力波形が±LSB(LS
Bは最下位ビット)に達するまでの時間を一般にセトリ
ング時間(図4ではtSetとして示す)と呼ぶ。本実施
例によれば、2組のサンプリング系統によって図4
(a)のように被試験D/A変換器4の出力波形が±L
SBにセトリングする時間と、入力データの立上り時間
を各々求め、その時間差から容易にセトリング時間を試
験することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、被試験D/A変換器の
出力波形の高速現象を、低速度で、かつ、基準A/D変
換器の変換速度と同期してサンプリングする構成である
ことから、基準A/D変換器の変換速度を低速にするこ
とが可能となり、実効的な分解能の低下を避けることが
でき、また、サンプリング系統のサンプリング周波数
と、被試験D/A変換器の変換周波数の相互関係を選ぶ
ことによって出力波形の高密度再生が可能となり、高速
現象の試験も高精度に行うことができる利点がある。
出力波形の高速現象を、低速度で、かつ、基準A/D変
換器の変換速度と同期してサンプリングする構成である
ことから、基準A/D変換器の変換速度を低速にするこ
とが可能となり、実効的な分解能の低下を避けることが
でき、また、サンプリング系統のサンプリング周波数
と、被試験D/A変換器の変換周波数の相互関係を選ぶ
ことによって出力波形の高密度再生が可能となり、高速
現象の試験も高精度に行うことができる利点がある。
【図1】本発明の原理を示すブロック図
【図2】本発明の原理の動作説明図
【図3】本発明の実施例を示すブロック構成図
【図4】図3の実施例によりセトリング時間を試験する
説明図、
説明図、
【図5】従来技術説明用のブロック構成図、
【図6】従来技術の動作説明用の各部信号のタイムチャ
ートである。
ートである。
4…被試験D/A変換器、
6…基準周波数発振器、
7…周波数シンセサイザ(1)、
8…周波数シンセサイザ(2)、
9…パターン発生器、
10…サンプリングクロック発生器、
11、21…サンプリングヘッド、
12、22…増幅器
13、23…サンプリング/ホールド回路
14、24…基準A/D変換器、
15…メモリ、
16…計算機、
17…遅延線
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】1. 被試験D/A変換器の変換速度を規定する周波数foを
供給する第一の周波数発生手段と、 A/D変換器の変換速度およびサンプリング速度を規定す
る周波数fSPL を供給する第二の周波数発生手段と、 該第一の周波数発生手段から供給される周波数foの信号
に基づいて、該被試験D/A変換器に対して周波数finの試
験デイジタルデータをN= f o / f in 回繰り返して供給す
る手段と、 該D/A変換器の出力アナログ信号を該第二の周波数発生
手段から供給される周波数fSPLでサンプリングする第一
のサンプリング手段と、 該第一のサンプリング手段を用いてサンプリングした後
に出力される周波数△fのサンプリング信号を、該第二
の周波数発生手段から供給される周波数fSPL に基づいて
A/D変換する第一のA/D変換器と、該N= f o / f in 回繰り返して供給される周波数f in の試
験デ イ ジタルデータを該第二の周波数発生手段から供給
される周波数f SPL でサンプリングする第二のサンプリン
グ手段と、 該第二のサンプリング手段を用いてサンプリングした後
に出力される周波数△fのサンプリング信号を、該第二
の周波数発生手段から供給される周波数f SPL に基づいて
A/D変換する第二のA/D変換器と、 該第一のA/D変換器を用いてA/D変換されたデイジタルデ
ータと該第二のA/D変換器を用いてA/D変換されたデ イ ジ
タルデータとをデイジタル処理によって比較する手段と
を備えたD/A変換器試験装置であって、 該D/A変換器へ供給する試験デイジタルデータの周波数f
inと、該第二の周波数発生手段により発生した周波数f
SPLと、該サンプリング後に出力されるサンプリング信
号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f < fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足することを特徴とするD/A変換器試験装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3117428A JP2810253B2 (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | D/a変換器の試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3117428A JP2810253B2 (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | D/a変換器の試験装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60285520A Division JPH0630445B2 (ja) | 1985-12-06 | 1985-12-20 | D/a変換器の試験方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9030017A Division JP2812322B2 (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | D/a変換器の試験方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04363915A JPH04363915A (ja) | 1992-12-16 |
JP2810253B2 true JP2810253B2 (ja) | 1998-10-15 |
Family
ID=14711404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3117428A Expired - Lifetime JP2810253B2 (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | D/a変換器の試験装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2810253B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58174861A (ja) * | 1982-04-07 | 1983-10-13 | Sony Tektronix Corp | アナログ・デジタル変換器の特性測定装置 |
JPS58219465A (ja) * | 1982-06-15 | 1983-12-20 | Toshiba Corp | D/aコンバ−タ用試験装置 |
JPS61186867A (ja) * | 1985-02-14 | 1986-08-20 | Yokogawa Hewlett Packard Ltd | Dac測定回路 |
-
1991
- 1991-05-22 JP JP3117428A patent/JP2810253B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04363915A (ja) | 1992-12-16 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |