JP2808217B2 - リードフレーム用薄板条材の熱処理方法 - Google Patents

リードフレーム用薄板条材の熱処理方法

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JP2808217B2 JP4250809A JP25080992A JP2808217B2 JP 2808217 B2 JP2808217 B2 JP 2808217B2 JP 4250809 A JP4250809 A JP 4250809A JP 25080992 A JP25080992 A JP 25080992A JP 2808217 B2 JP2808217 B2 JP 2808217B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積回路(IC)を搭
載するリードフレーム用薄板条材の熱処理方法に係り、
詳細には、予め、前記薄板条材に滞有する残留応力を均
一化してから該条材の残留応力を完全に除去する薄板条
材の熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプレス加工によって薄板条材から
リードフレームを製造する場合には、銅合金や、ニッケ
ル合金等の幅広のコイル(一般に、マスターコイルとい
う)から所定の幅寸法にスリットして薄板条材を形成し
た後、熱処理炉に通し前記薄板条材にテンションを付加
して滞有した残留応力を除去する熱処理を行い、しかる
後にリードフレームの形状を形成するプレス加工を行う
ようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スリッ
トによって所定幅に切断された薄板条材に滞有する残留
応力は、スリットの刃物の鋭利さ等によっても異なる
が、スリット部に相当する幅両端部分が中央部分に比べ
て大きく、更には長手方向に対しても不均一に分布して
いる。これらの条材を一定の温度に保持された焼鈍炉中
に一定時間かけて通過させても、前記残留応力が部分的
に残存することになる。その為プレス加工を行っても、
前記残存した残留応力の不均一な分布に基づくリードフ
レームの寸法形状に微細なバラツキが生じて品質不良を
発生する場合があった。従って、スリット後の薄板条材
の応力除去焼き鈍しを略完全に効率的に行う為には薄板
条材に分布した残留応力に応じて、焼鈍温度及び/又は
焼鈍時間を変える必要があり、極めてその操作及び制御
が複雑であるという問題点があった。勿論、充分高い温
度で焼鈍を行えば、完全に残留応力を除去することは可
能であるが、薄板条材の軟化など材質に変化が生じると
いう問題があった。特に、多ピンのリードフレームにお
いては、リード間隙が極めて狭いので、プレス加工後の
リードフレームに少しの変形があっても、ワイヤボンデ
ィングの適中率の低下やリード間の短絡など信頼性を低
下させる問題があった。このようなリードフレームに用
いる薄板条材に対して、残留応力を除去する為の応力除
去焼き鈍しの設定条件を変えて複数回行うなど作業効率
や熱効率を低下させる問題があった。本発明はかかる事
情に鑑みてなされたもので、焼鈍炉の複雑な制御をする
ことなく、不均一に分布した残留応力が生じた薄板条材
を前処理によって残留応力の分布を均一化し、作業及び
熱効率を向上させ、残留応力の除去を効率良く行うリー
ドフレーム用薄板条材の熱処理方法を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のリードフレーム用薄板条材の熱処理方法は、スリ
ットした薄板条材を複数の上ロールと下ロールとが交互
に配置された残留応力除去用のレベラーに通して、前記
薄板条材に繰り返し交番応力を与えて、該薄板条材に幅
方向に不均一に分布した内部残留応力を緩和して、残留
する内部応力を小さい値に均一化し、次に、前記上ロー
ル及び下ロールよりそれぞれ直径の大きな上ロール及び
下ロールを備える形状矯正用のレベラーに前記薄板条材
を通して、前記残留応力除去用のレベラーによって発生
した長手方向の反りの形状矯正を行い、しかる後、前記
薄板条材の応力除去焼き鈍しを行い、残留応力の除去を
行っている。
【0005】
【作用】以下に、本発明の作用を確認する為に行った実
験について説明する。まず、薄板条材の残留応力の直接
測定は困難であるので、図4(A)に示すように、スリ
ットしたコイルから薄板条材10を解いて300mmの
長さに切断し、端部から180mmの部分について、図
4(B)に示すように幅2mm毎にエッチング加工を行
い、これを図4(C)に示すように、基準定盤に載せて
突出した片11の高さであるK値を測定した。このK値
によって残留応力の大きさを推定することとした。次
に、図2に、残留応力除去用のレベラーを構成する直径
が10mmのロールを上下2列に多数配列し、図の上部
に示すように、入口側ロール押込み量(A)を変化させ
て、0.25mmの薄板条材を通し、更に出口側の間隙
(B)を変化させた場合のK値を示すが、入口側ロール
押込み量(A)を0.45mm以上とすることによって
K値を略20mm以下に揃えることができることが分か
る。また、図3に、ロール径10mm、薄板条材0.1
5×57.658mmの条件で、入口側ロール押込み量
(A)と出口側の間隙量(B)とを変えた実験例を示
す。この実験結果によれば、入口側のロール径が10m
mの場合には、入口側ロールの押込み量(A)を0.5
mm以上にすることによってK値を5mm以下にコント
ロールできる。以上の結果から、レベラー(ローラーレ
ベラー)を用いて、薄板条材に適当な交番曲げ応力を与
えれば、K値を充分小さく揃えることができ、これによ
って薄板条材の残留応力を均一化することができる。残
留応力を更に小さくするには、ローラーレベラーのロー
ル径を小さく、ロール本数を増せば、同じ押さえ代であ
っても無駄なく残留応力を更に小さく均一化できる。
【0006】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係るリードフレ
ーム用薄板条材の熱処理方法を示す概略説明図である。
【0007】予め、幅広のマスターコイルから所定幅に
スリットされた42%Ni合金、Cu合金等の薄板条材
からなるコイル13から解かれる薄板条材14を図1に
示すように、まず残留応力除去用のレベラー15に入れ
てこれを通過させ前記薄板条材14に不均一に分布した
残留応力の分布を均一化する。次に形状矯正用のレベラ
ー16に入れ、これを通過させて前記残留応力除去用の
レベラー15によって生じる長手方向の反りなどの形状
矯正を行い連続的に焼鈍炉17に供給して残留応力を除
去する。
【0008】前記残留応力除去用のレベラー15は自由
回転する直径が7〜10mm程度のロールが少なくとも
10個以上並列に並べられ、入口側のロールの押込み量
が0.5mm前後となって、出口側のロールの間隙が0
〜0.25mm程度となっており、薄板条材14に徐々
に繰り返し交番応力を与えて、薄板条材に不均一に分布
した内部残留応力を緩和し、比較的小さい値に均一化す
るようになっている。一方、前記形状矯正用のレベラー
16は、自由回転する比較的大型のロールが2〜3個上
下に並んで、前記残留応力除去用のレベラー15によっ
て生じた長手方向の反りなどの形状矯正を行うようにな
っている。このような作業によって、薄板条材14の残
留応力を示すK値が、図2、図3に示すように比較的小
さい値に揃うので、一定温度の焼鈍炉17に入れること
によって、略完全に残留応力が除去され、これを用いて
多ピンのリードフレームを製造した場合には、リードフ
レームに歪みが生じないので、リード間の接触等の事故
を起こすことが極めて少ない。
【0009】
【発明の効果】請求項1記載のリードフレーム用薄板条
材の熱処理方法は、薄板条材の残留応力の除去に先立っ
て、多数のロールが隙間を有して配置され、通過する前
記薄板条材に両面から交互に少しの曲げ応力を与えて矯
正を行う残留応力除去用のレベラーを使用しているか
ら、残留応力が小さい値に均一化され、該均一化された
薄板条材を所定温度の焼鈍炉に通すことによって、熱エ
ネルギーを低減すると共に、略完全に残留応力が除去さ
れる。更に、次に、残留応力除去用のレベラーによって
発生する反りを形状矯正用のレベラーを通して、形状矯
正処理を行っているので、従来、焼鈍炉に併設したテン
ション付加機能を必ずしも必要としなくなり設備コスト
が低減できる。そして、この方法で処理された薄板条材
を用いて、多ピンのリードフレームを製造した場合に
は、残留応力に伴う歪みが発生しないので、寸法精度の
向上を図ることができると共に、リード間の短絡を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るリードフレーム用薄板
条材の熱処理方法を示す概略説明図である。
【図2】入口側ロール押込み量とK値の関係を示すグラ
フである。
【図3】入口側ロール押込み量とK値の関係を示すグラ
フである。
【図4】薄板条材のK値測定方法の説明図である。
【符号の説明】
10 薄板条材 11 片 13 コイル 14 薄板条材 15 残留応力除去用のレベラー 16 形状矯正用のレベラー 17 焼鈍炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 661 C22F 1/00 661A 680 680 (72)発明者 藤田 良一 福岡県北九州市八幡西区小嶺2丁目10− 1 株式会社三井ハイテック内 (56)参考文献 特開 昭62−199219(JP,A) 特開 昭61−245917(JP,A) 特開 昭54−106068(JP,A) 特公 昭64−459(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22F 1/08 C21D 9/56 101 H01L 23/50 B21D 1/02 C22F 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリットした薄板条材を複数の上ロール
    と下ロールとが交互に配置された残留応力除去用のレベ
    ラーに通して、前記薄板条材に繰り返し交番応力を与え
    て、該薄板条材に幅方向に不均一に分布した内部残留応
    力を緩和して、残留する内部応力を小さい値に均一化
    し、 次に、前記上ロール及び下ロールよりそれぞれ直径の大
    きな上ロール及び下ロールを備える形状矯正用のレベラ
    ーに前記薄板条材を通して、前記残留応力除去用のレベ
    ラーによって発生した長手方向の反りの形状矯正を行
    い、 しかる後、前記薄板条材の応力除去焼き鈍しを行い、残
    留応力の除去を行うことを特徴とするリードフレーム用
    薄板条材の熱処理方法。
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