JP2806202B2 - 乾燥装置 - Google Patents
乾燥装置Info
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- JP2806202B2 JP2806202B2 JP5084542A JP8454293A JP2806202B2 JP 2806202 B2 JP2806202 B2 JP 2806202B2 JP 5084542 A JP5084542 A JP 5084542A JP 8454293 A JP8454293 A JP 8454293A JP 2806202 B2 JP2806202 B2 JP 2806202B2
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- drying
- container
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- drying container
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- Drying Of Solid Materials (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厨芥、あるいは食品、
工業材料等を乾燥する小型で簡便な装置に関するもので
ある。
工業材料等を乾燥する小型で簡便な装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、腐敗防止を目的とした乾燥処理
は、食品の保存法として従来から広く行われてきた。例
えば、天日乾燥、赤外線乾燥、熱風乾燥、マイクロ波乾
燥、減圧乾燥、噴霧乾燥等がある。熱源を用いる方式は
天日乾燥と比較して、乾燥速度が速いため、食品保存の
分野で主流となっている。いずれも大型のものに適した
もので、本発明の狙いである小型の装置には応用し難い
ものである。
は、食品の保存法として従来から広く行われてきた。例
えば、天日乾燥、赤外線乾燥、熱風乾燥、マイクロ波乾
燥、減圧乾燥、噴霧乾燥等がある。熱源を用いる方式は
天日乾燥と比較して、乾燥速度が速いため、食品保存の
分野で主流となっている。いずれも大型のものに適した
もので、本発明の狙いである小型の装置には応用し難い
ものである。
【0003】最も小型のもので実用化されているもの
は、電気を用いて衣類を乾燥する衣類乾燥機である。衣
類を水平軸で回転するドラムに入れて、熱風により乾燥
するものであるが、衣類は熱劣化しやすいので熱風の温
度は70℃以下としなければならない。この温度では水
は沸騰しないので、熱風は乾燥したものとすることが必
要で、このため送風機で外気を取入れヒータで加熱し、
乾燥させた熱風で衣類を乾燥する。蒸発した水蒸気を含
む空気が器具外に放出されるものである。
は、電気を用いて衣類を乾燥する衣類乾燥機である。衣
類を水平軸で回転するドラムに入れて、熱風により乾燥
するものであるが、衣類は熱劣化しやすいので熱風の温
度は70℃以下としなければならない。この温度では水
は沸騰しないので、熱風は乾燥したものとすることが必
要で、このため送風機で外気を取入れヒータで加熱し、
乾燥させた熱風で衣類を乾燥する。蒸発した水蒸気を含
む空気が器具外に放出されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
構成では、1.排気の熱損失が多いもので、これを防止
するため給気との熱回収器が設けられているが、低温度
差のために熱交換率は良いものではなく、大型となる。
2.乾燥空気を利用した低温熱風であるので、生ごみの
ような塊状のものは乾燥できない。3.臭気を発生する
ものは、排気と共に放出されるので乾燥できないという
課題があった。本発明はこのような従来の課題を解決す
るもので、食品および生ごみ等を小型の装置で、高効率
に、臭気の発生を抑制して乾燥することにより、減量化
や腐敗防止を行なうことを目的とする。
構成では、1.排気の熱損失が多いもので、これを防止
するため給気との熱回収器が設けられているが、低温度
差のために熱交換率は良いものではなく、大型となる。
2.乾燥空気を利用した低温熱風であるので、生ごみの
ような塊状のものは乾燥できない。3.臭気を発生する
ものは、排気と共に放出されるので乾燥できないという
課題があった。本発明はこのような従来の課題を解決す
るもので、食品および生ごみ等を小型の装置で、高効率
に、臭気の発生を抑制して乾燥することにより、減量化
や腐敗防止を行なうことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明は被乾燥物を入れる乾燥容器と、前記乾燥容
器を収納する凝縮容器と、前記乾燥容器の上方の蓋に設
けた前記乾燥容器と反対方向に凹部を有する蒸気ガイド
部と、前記蒸気ガイド部に垂下した蒸気ファンと、前記
蒸気ガイド部と前記蒸気ファンの回転外周の間の空間に
設けられ、かつ熱風の温度を少なくとも100℃以上に
加熱するヒータを有し、前記乾燥容器の外周と前記蒸気
ガイド部に断熱層を一体または近接して形成した。
に、本発明は被乾燥物を入れる乾燥容器と、前記乾燥容
器を収納する凝縮容器と、前記乾燥容器の上方の蓋に設
けた前記乾燥容器と反対方向に凹部を有する蒸気ガイド
部と、前記蒸気ガイド部に垂下した蒸気ファンと、前記
蒸気ガイド部と前記蒸気ファンの回転外周の間の空間に
設けられ、かつ熱風の温度を少なくとも100℃以上に
加熱するヒータを有し、前記乾燥容器の外周と前記蒸気
ガイド部に断熱層を一体または近接して形成した。
【0006】
【作用】塊状の被乾燥物を乾燥するには、加熱温度を水
の沸点以上としなければならない。従来例に述べた減圧
乾燥では低温でも沸騰するが、真空ポンプが必要となり
小型のものはできない。大気圧下で塊状の被乾燥物の内
部の水分を迅速に気化するには熱風温度は100℃以上
必要である。沸点以上で加熱するために、被乾燥物の周
囲の相対湿度が高くても乾燥速度に支障はなく、また被
乾燥物の水蒸気圧が大気圧以上となるため、衣類乾燥機
のような送風機が不要となる。
の沸点以上としなければならない。従来例に述べた減圧
乾燥では低温でも沸騰するが、真空ポンプが必要となり
小型のものはできない。大気圧下で塊状の被乾燥物の内
部の水分を迅速に気化するには熱風温度は100℃以上
必要である。沸点以上で加熱するために、被乾燥物の周
囲の相対湿度が高くても乾燥速度に支障はなく、また被
乾燥物の水蒸気圧が大気圧以上となるため、衣類乾燥機
のような送風機が不要となる。
【0007】被乾燥物を沸点以上に加熱するため、乾燥
容器の上方に水蒸気をかくはんする蒸気ファンと、水蒸
気を100℃以上の乾き水蒸気とする高温のヒータを設
けた。この温度乾燥する場合は乾燥空気は必要でなく、
内部の水蒸気で被乾燥物をかくはんする。そこで、ヒー
タの表面温度の上昇は、ヒータ寿命の短縮、放射熱の増
大による熱効率の低下、被乾燥物の発火等のみではな
く、飛散した被乾燥物が分解し悪臭を発生する問題を生
じる。ヒータの表面温度の上昇を防止するには、水蒸気
風量の最も大きい所にヒータを設けると共に、ヒータへ
の過剰な電流を防止することが必要である。ヒータの表
面温度はヒータの表面積に対する電力の密度で決まるか
らである。
容器の上方に水蒸気をかくはんする蒸気ファンと、水蒸
気を100℃以上の乾き水蒸気とする高温のヒータを設
けた。この温度乾燥する場合は乾燥空気は必要でなく、
内部の水蒸気で被乾燥物をかくはんする。そこで、ヒー
タの表面温度の上昇は、ヒータ寿命の短縮、放射熱の増
大による熱効率の低下、被乾燥物の発火等のみではな
く、飛散した被乾燥物が分解し悪臭を発生する問題を生
じる。ヒータの表面温度の上昇を防止するには、水蒸気
風量の最も大きい所にヒータを設けると共に、ヒータへ
の過剰な電流を防止することが必要である。ヒータの表
面温度はヒータの表面積に対する電力の密度で決まるか
らである。
【0008】本発明では、水蒸気は蒸気ファンの周囲に
設けた蒸気ガイド部により、水蒸気流中にヒータを設け
て、冷却するためヒータ表面は低温となる。さらに、電
力の低下を図るために、乾燥容器の真上に蒸気ガイド部
を設け、この蒸気ガイド部にヒータと蒸気ファンを設
け、乾燥する容器を略閉空間として、放熱経路の少ない
構成とした。また、蒸気ガイド部と乾燥容器をそれぞれ
断熱し、放熱の少ない構成とし、ヒータの通電量が低く
設定して、ヒータの温度上昇を極めて少ないものとし
た。
設けた蒸気ガイド部により、水蒸気流中にヒータを設け
て、冷却するためヒータ表面は低温となる。さらに、電
力の低下を図るために、乾燥容器の真上に蒸気ガイド部
を設け、この蒸気ガイド部にヒータと蒸気ファンを設
け、乾燥する容器を略閉空間として、放熱経路の少ない
構成とした。また、蒸気ガイド部と乾燥容器をそれぞれ
断熱し、放熱の少ない構成とし、ヒータの通電量が低く
設定して、ヒータの温度上昇を極めて少ないものとし
た。
【0009】このような、低温加熱でも発生した水蒸気
には臭気が含まれている。これがそのまま器具外に気体
として放出されると臭いので、水と共に凝縮させて排出
する。凝縮容器は乾燥容器と断熱層により隔離されてい
るので、乾燥容器の放熱が防止され、凝縮容器の温度が
上昇しにくいため、発生した水蒸気は凝縮容器内で殆ど
凝縮する。このような構成によって臭気の発生は極めて
少ないものとなる。
には臭気が含まれている。これがそのまま器具外に気体
として放出されると臭いので、水と共に凝縮させて排出
する。凝縮容器は乾燥容器と断熱層により隔離されてい
るので、乾燥容器の放熱が防止され、凝縮容器の温度が
上昇しにくいため、発生した水蒸気は凝縮容器内で殆ど
凝縮する。このような構成によって臭気の発生は極めて
少ないものとなる。
【0010】また乾燥時間の短縮を図る他の手段とし
て、被乾燥物の回転方向と蒸気ファンの回転方向を逆方
向としたもの、ヒータ温度の低下を図る他の手段とし
て、蒸気ファンが赤外線吸収材料または赤外線吸収皮膜
を有し、蒸気ガイド部を赤外線反射材料としたもの、臭
気と安全性を改善する手段として、ヒータの表面温度を
100℃〜350℃としたものである。
て、被乾燥物の回転方向と蒸気ファンの回転方向を逆方
向としたもの、ヒータ温度の低下を図る他の手段とし
て、蒸気ファンが赤外線吸収材料または赤外線吸収皮膜
を有し、蒸気ガイド部を赤外線反射材料としたもの、臭
気と安全性を改善する手段として、ヒータの表面温度を
100℃〜350℃としたものである。
【0011】
【実施例】本発明による一実施例の要部縦断面図を図1
に示す。1は被乾燥物2を入れる乾燥容器で乾燥容器1
は周囲に断熱部3を有する。断熱部3は耐熱性の(発
泡)プラスチック材料、セラミック系材料、あるいはそ
れらの複合材料等と金属とから成る断熱材で構成するこ
ともできるが、断熱性とコンパクト性から真空断熱が最
も好ましい。被乾燥物2は乾燥容器1の中の着脱容器4
に入れられているが、乾燥容器1に直接投入しても良
い。乾燥容器1は凝縮容器5に凝縮空間6を介して設け
られている。凝縮容器5の上部には被乾燥物2を出し入
れするための蓋7が設けられている。蓋7の中央の蒸気
ガイド部8は乾燥容器1と反対方向に凹部を有する円筒
状のものである。蒸気ガイド部8の上部に位置するモー
タ9で回転する蒸気ファン10が設けられている。蒸気
ガイド部8と蒸気ファン10の回転外周の間の空間に蒸
気温度を少なくとも100℃以上に加熱するヒータ11
が設けられている。蒸気ファン10は、ヒータ11を冷
却し易い遠心ファンが好ましい。遠心ファンは回転によ
り、略径方向に配置した羽により、径方向に送風するも
のである。蒸気温度を温度検知部12で検知し、ヒータ
の通電量を制御して所定の温度にする。蒸気ガイド部8
には断熱層13が、蒸気ファン10とヒータ11の下方
には複数の開口14を有するごみよけ板15が、凝縮容
器5の下部には凝縮容器5を回転する駆動部16が、凝
縮容器5の側面には回転ローラ17が、凝縮容器5の側
面には凝縮容器5の冷却ファン17が設けられている。
凝縮容器5の下部には凝縮水の排水管18、排水管18
と分岐した排気管19には脱臭部20が設けられてい
る。脱臭部20には酸化触媒21と触媒21を加熱する
ヒータ22が、脱臭部20の末端には開口23が設けら
れている。排水管18の下方に排水受け24が設けられ
ている。
に示す。1は被乾燥物2を入れる乾燥容器で乾燥容器1
は周囲に断熱部3を有する。断熱部3は耐熱性の(発
泡)プラスチック材料、セラミック系材料、あるいはそ
れらの複合材料等と金属とから成る断熱材で構成するこ
ともできるが、断熱性とコンパクト性から真空断熱が最
も好ましい。被乾燥物2は乾燥容器1の中の着脱容器4
に入れられているが、乾燥容器1に直接投入しても良
い。乾燥容器1は凝縮容器5に凝縮空間6を介して設け
られている。凝縮容器5の上部には被乾燥物2を出し入
れするための蓋7が設けられている。蓋7の中央の蒸気
ガイド部8は乾燥容器1と反対方向に凹部を有する円筒
状のものである。蒸気ガイド部8の上部に位置するモー
タ9で回転する蒸気ファン10が設けられている。蒸気
ガイド部8と蒸気ファン10の回転外周の間の空間に蒸
気温度を少なくとも100℃以上に加熱するヒータ11
が設けられている。蒸気ファン10は、ヒータ11を冷
却し易い遠心ファンが好ましい。遠心ファンは回転によ
り、略径方向に配置した羽により、径方向に送風するも
のである。蒸気温度を温度検知部12で検知し、ヒータ
の通電量を制御して所定の温度にする。蒸気ガイド部8
には断熱層13が、蒸気ファン10とヒータ11の下方
には複数の開口14を有するごみよけ板15が、凝縮容
器5の下部には凝縮容器5を回転する駆動部16が、凝
縮容器5の側面には回転ローラ17が、凝縮容器5の側
面には凝縮容器5の冷却ファン17が設けられている。
凝縮容器5の下部には凝縮水の排水管18、排水管18
と分岐した排気管19には脱臭部20が設けられてい
る。脱臭部20には酸化触媒21と触媒21を加熱する
ヒータ22が、脱臭部20の末端には開口23が設けら
れている。排水管18の下方に排水受け24が設けられ
ている。
【0012】次に動作について説明する。まず蓋7を開
放して着脱容器4の中に被乾燥物2を投入し、蓋7を閉
める。以下加熱操作に移る。ヒータ11と蒸気ファン1
0に通電し、熱風を発生させて被乾燥物2の加熱を開始
する。同時にあるいは被乾燥物2の温度を見計らって冷
却ファン17、駆動部16の動作も開始する。駆動部1
6は着脱容器4の被乾燥物2をかくはん板25でかくは
んするが、かくはん手段はミキサーのような回転羽でも
良く、振動であっても良い。被乾燥物2の温度は徐々に
上昇し、水蒸気が発生し始める。一般に加熱源に近い部
分の温度は上昇しやすく、離れた壁面は温度が低くなる
が、断熱された本発明の構成では温度分布は均一なもの
となり、被乾燥物2は均一に乾燥する。また、均一乾燥
のためには長時間、低出力の加熱源で加熱することが好
ましいが、この間の着脱容器4の放熱による電力ロスも
断熱部3で防止され、熱効率の高いものとなっている。
放して着脱容器4の中に被乾燥物2を投入し、蓋7を閉
める。以下加熱操作に移る。ヒータ11と蒸気ファン1
0に通電し、熱風を発生させて被乾燥物2の加熱を開始
する。同時にあるいは被乾燥物2の温度を見計らって冷
却ファン17、駆動部16の動作も開始する。駆動部1
6は着脱容器4の被乾燥物2をかくはん板25でかくは
んするが、かくはん手段はミキサーのような回転羽でも
良く、振動であっても良い。被乾燥物2の温度は徐々に
上昇し、水蒸気が発生し始める。一般に加熱源に近い部
分の温度は上昇しやすく、離れた壁面は温度が低くなる
が、断熱された本発明の構成では温度分布は均一なもの
となり、被乾燥物2は均一に乾燥する。また、均一乾燥
のためには長時間、低出力の加熱源で加熱することが好
ましいが、この間の着脱容器4の放熱による電力ロスも
断熱部3で防止され、熱効率の高いものとなっている。
【0013】温度検知部12が100℃を超えると着脱
容器4内は水蒸気で充満するため、水蒸気の相対湿度を
下げるため温度検知部12の温度を100℃以上とし、
乾き水蒸気としなければならない。この乾き水蒸気が蒸
気ファン10でかくはんされるが、この蒸気ファン10
の近傍にヒータ11を設けて、ヒータ11の高温化が防
止されている。しかし、ヒータ11の温度は水蒸気の温
度よりも必ず高くなければ伝熱しない。例えば1時間当
り水1kgを130℃に加熱された水蒸気で気化する場
合、ヒータ11の出力は600W必要で、この時のヒー
タ11の表面温度は320℃であった。被乾燥物2が炭
水化物やタンパク質のような有機物である場合は、これ
が風で吹かれてヒータ11に付着すると、350℃以上
の温度では分解し強い悪臭を放つ。乾燥処理時にこのよ
うな物質が飛散するので、ヒータ温度は350℃以下が
好ましい。ごみよけ板15の開口14が細かければ、ヒ
ータ11に飛散物の付着が防止できるが、詰まりを防止
するため細かくする限界があり飛散は完全に防止できな
い。
容器4内は水蒸気で充満するため、水蒸気の相対湿度を
下げるため温度検知部12の温度を100℃以上とし、
乾き水蒸気としなければならない。この乾き水蒸気が蒸
気ファン10でかくはんされるが、この蒸気ファン10
の近傍にヒータ11を設けて、ヒータ11の高温化が防
止されている。しかし、ヒータ11の温度は水蒸気の温
度よりも必ず高くなければ伝熱しない。例えば1時間当
り水1kgを130℃に加熱された水蒸気で気化する場
合、ヒータ11の出力は600W必要で、この時のヒー
タ11の表面温度は320℃であった。被乾燥物2が炭
水化物やタンパク質のような有機物である場合は、これ
が風で吹かれてヒータ11に付着すると、350℃以上
の温度では分解し強い悪臭を放つ。乾燥処理時にこのよ
うな物質が飛散するので、ヒータ温度は350℃以下が
好ましい。ごみよけ板15の開口14が細かければ、ヒ
ータ11に飛散物の付着が防止できるが、詰まりを防止
するため細かくする限界があり飛散は完全に防止できな
い。
【0014】ヒータ11の温度上昇を防止するために、
ヒータ11の通電量は低いことが望ましい。高温のヒー
タ11の表面からは多量の放射熱が発生し、一部は被乾
燥物2を直接加熱するが、ほとんどは蒸気ファン10と
蒸気ガイド部8に吸収されている。蒸気ガイド部8に吸
収された熱は裏側に放熱するため、大きなエネルギーロ
スを生じ、蒸気温度を低下させる。蒸気の温度低下を防
止するために、乾燥容器1と共に蒸気ガイド部8にも断
熱層13を設け、ヒータ11の過剰通電を防止しヒータ
11の高温化を防止している。
ヒータ11の通電量は低いことが望ましい。高温のヒー
タ11の表面からは多量の放射熱が発生し、一部は被乾
燥物2を直接加熱するが、ほとんどは蒸気ファン10と
蒸気ガイド部8に吸収されている。蒸気ガイド部8に吸
収された熱は裏側に放熱するため、大きなエネルギーロ
スを生じ、蒸気温度を低下させる。蒸気の温度低下を防
止するために、乾燥容器1と共に蒸気ガイド部8にも断
熱層13を設け、ヒータ11の過剰通電を防止しヒータ
11の高温化を防止している。
【0015】また、蒸気ガイド部8の表面は蒸気ファン
10の表面よりも輻射率の低い材料であることが好まし
い。蒸気ファン10に吸収された熱線は水蒸気を効果的
に加熱するからである。この意味でも蒸気ファン10を
囲暁するようなリング状のヒータが好ましい。
10の表面よりも輻射率の低い材料であることが好まし
い。蒸気ファン10に吸収された熱線は水蒸気を効果的
に加熱するからである。この意味でも蒸気ファン10を
囲暁するようなリング状のヒータが好ましい。
【0016】加熱により発生した水蒸気は乾燥容器1と
蒸気ガイド部7の隙間より凝縮空間6に流出してくる
が、このとき凝縮空間6は被乾燥物2から断熱部3で熱
的に遮断されている。このため発生した水蒸気は同部で
冷却され凝縮する。約100℃で気化した水蒸気は同温
度で気化する臭気成分を含有する。したがって、水蒸気
が室温まで冷却された場合、この凝縮水に含まれる臭気
成分の割合は、水蒸気に含まれていた臭気成分の割合と
同一である。すなわち発生した臭気もほとんど凝縮水と
共に排水管18から機外へ流出させることができる。排
水管18の下流側に排水受け24を設けた場合には、凝
縮水が十分溜った時に取り外して廃棄できる構成にして
おくと良い。
蒸気ガイド部7の隙間より凝縮空間6に流出してくる
が、このとき凝縮空間6は被乾燥物2から断熱部3で熱
的に遮断されている。このため発生した水蒸気は同部で
冷却され凝縮する。約100℃で気化した水蒸気は同温
度で気化する臭気成分を含有する。したがって、水蒸気
が室温まで冷却された場合、この凝縮水に含まれる臭気
成分の割合は、水蒸気に含まれていた臭気成分の割合と
同一である。すなわち発生した臭気もほとんど凝縮水と
共に排水管18から機外へ流出させることができる。排
水管18の下流側に排水受け24を設けた場合には、凝
縮水が十分溜った時に取り外して廃棄できる構成にして
おくと良い。
【0017】この凝縮空間6で凝縮しきれなかった少量
の水蒸気と臭気成分は排気管19を介して、脱臭部20
へと送られ、同部で脱臭後に機外へ排気されるためほぼ
無臭となる。脱臭部20の触媒21はヒータ22で反応
開始温度まで加熱されているので、有機成分を無臭とす
る。脱臭部20は水蒸気が少ないので、活性炭や酸化触
媒を用いたときも水分被毒は起こらず、脱臭性能は向上
する。
の水蒸気と臭気成分は排気管19を介して、脱臭部20
へと送られ、同部で脱臭後に機外へ排気されるためほぼ
無臭となる。脱臭部20の触媒21はヒータ22で反応
開始温度まで加熱されているので、有機成分を無臭とす
る。脱臭部20は水蒸気が少ないので、活性炭や酸化触
媒を用いたときも水分被毒は起こらず、脱臭性能は向上
する。
【0018】
【発明の効果】本発明は上記のように極めて簡単な構成
で、生ごみや食品を乾燥でき、処理中の臭気発生も少な
い。ヒータの高温化が防止されるので安全性、熱効率に
優れた小型な乾燥装置を提供することを可能とする。
で、生ごみや食品を乾燥でき、処理中の臭気発生も少な
い。ヒータの高温化が防止されるので安全性、熱効率に
優れた小型な乾燥装置を提供することを可能とする。
【図1】本発明による実施例における乾燥装置の縦断面
図
図
1 乾燥容器 2 被乾燥物 3 断熱部 5 凝縮容器 8 蒸気ガイド部 10 蒸気ファン 11 ヒータ 13 断熱層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 次郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−196357(JP,A) 特開 平5−266461(JP,A) 実開 昭54−85469(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F26B 9/06 F26B 11/10 B65F 5/00 A23L 3/40 B09B 3/00
Claims (4)
- 【請求項1】 被乾燥物を入れる乾燥容器と、前記乾燥
容器を収納する凝縮容器と、前記乾燥容器の上方の蓋に
設けた前記乾燥容器と反対方向に凹部を有する蒸気ガイ
ド部と、前記蒸気ガイド部に垂下した蒸気ファンと、前
記蒸気ガイド部と前記蒸気ファンの回転外周の間の空間
に設けられ、かつ熱風の温度を少なくとも100℃以上
に加熱するヒータを有し、前記乾燥容器の外周と前記蒸
気ガイド部に断熱層を一体または近接して形成した乾燥
装置。 - 【請求項2】 被乾燥物を入れる乾燥容器と、前記乾燥
容器を収納する凝縮容器と、前記乾燥容器の周囲に形成
された断熱層と、前記乾燥容器の上方に設けたヒータと
蒸気ファンおよび蒸気ガイド部からなる熱風発生手段を
有し、前記蒸気ファンが前記蒸気ガイド部より熱放射率
の高い材料である乾燥装置。 - 【請求項3】 生ごみを入れる乾燥容器と、前記乾燥容
器を収納する凝縮容器と、前記乾燥容器の周囲に形成さ
れた断熱層と、前記乾燥容器の生ごみの回転かくはん手
段と、前記乾燥容器の上方に設けたヒータと蒸気ファン
からなる熱風発生手段を有し、前記ヒータの表面温度を
100℃〜350℃とした乾燥装置。 - 【請求項4】 被乾燥物を入れる乾燥容器と、前記乾燥
容器を収納する凝縮容器と、前記乾燥容器の周囲に形成
された断熱層と、前記乾燥容器の被乾燥物の回転かくは
ん手段と、前記乾燥容器の上方に設けたヒータと蒸気フ
ァンからなる熱風発生手段を有し、前記被乾燥物の回転
方向と前記蒸気ファンの回転方向が逆方向となる時間帯
を有する乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5084542A JP2806202B2 (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5084542A JP2806202B2 (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 乾燥装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06300440A JPH06300440A (ja) | 1994-10-28 |
JP2806202B2 true JP2806202B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=13833544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5084542A Expired - Fee Related JP2806202B2 (ja) | 1993-04-12 | 1993-04-12 | 乾燥装置 |
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JP (1) | JP2806202B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4499963B2 (ja) * | 2001-09-07 | 2010-07-14 | パナソニック株式会社 | リフロー装置 |
-
1993
- 1993-04-12 JP JP5084542A patent/JP2806202B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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