JP2806195B2 - グロープラグ - Google Patents

グロープラグ

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JP2806195B2
JP2806195B2 JP5022011A JP2201193A JP2806195B2 JP 2806195 B2 JP2806195 B2 JP 2806195B2 JP 5022011 A JP5022011 A JP 5022011A JP 2201193 A JP2201193 A JP 2201193A JP 2806195 B2 JP2806195 B2 JP 2806195B2
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alloy
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成春 牧野
泰司 小山
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23QIGNITION; EXTINGUISHING-DEVICES
    • F23Q7/00Incandescent ignition; Igniters using electrically-produced heat, e.g. lighters for cigarettes; Electrically-heated glowing plugs
    • F23Q7/001Glowing plugs for internal-combustion engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ディーゼルエンジンに
装着され始動時に副燃焼室内を急速に余熱するためのグ
ロープラグ,特にその加熱用コイルに関する。
【0002】
【従来技術】グロープラグは,デイーゼルエンジンを自
己始動温度以上に余熱するための余熱栓である。グロー
プラグの加熱時間の短縮化を図ることにより,ディーゼ
ルエンジンを即時に始動させることができる。そこで,
速熱性向上を目的とする上記グロープラグとしては,例
えば,チューブ内の耐熱絶縁材の中にフィラメント状の
ワイヤー抵抗素子を備えたものがある(特開平2−11
0212号公報,DE4029185A1)。
【0003】この抵抗素子は,組成成分が異なる複数の
抵抗フィラメントを,互いに直列に溶接したものであ
る。そして,上記抵抗フィラメントは,第一コイル,第
二コイル,第三コイルを直列接続して用いるものがあ
る。上記第一コイルとしてはFe−Cr−Al合金が,
第二コイルとしてはCo75重量(wt)%−Fe25
重量%合金が,更に第三コイルとしてはCo92重量%
−Fe8重量%合金を用いる構成がある。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記グロープ
ラグは,急速加熱という過酷な環境下において使用され
る。そのため,この急な温度変化により,抵抗素子が膨
張,収縮して,断線するおそれがある。そこで,発明者
は,種々の実験研究を行い,鋭利検討を重ねた結果,そ
の断線の原因を見いだした。
【0005】即ち,その原因は,第二コイルにある。こ
の点につき詳説すれば,上記第二コイルに用いられるC
o75重量%−Fe25重量%合金(Co74原子%−
Fe26原子%)は,図7に示すごとく,約800℃近
辺にα/γ変態点がある。そのため,エンジン始動時に
おける通電加熱及びエンジン内の燃焼熱のために,α/
γ変態点の通過が繰り返される。そして,その度毎に,
体積が変化する。そのため,この体積変化により歪みを
生じ,早期に断線するという問題を生ずる。
【0006】そこで,発明者らは,抵抗変化率は75重
量%Co−25重量%Feよりも小さいが,α/γ変態
点を有しないことと,従来より多用されているFe又は
Niよりは抵抗変化率が大きい点を考慮して第一コイル
にFe−Cr−Al合金を,第二コイルに92重量%C
o−8重量%Fe合金を用いる構成を考えた。そこで,
上記合金の第一コイルと第二コイルとを溶接したグロー
プラグについて実験を行った。その結果,この場合に
は,速熱性に関しては優れているものの,通電寿命が依
然として小さいことが分かった(図5,比較例C2)。
【0007】そして,上記通電試験品を調査すると,第
一コイルと第二コイルとの溶接接合部において断線が生
じていたことが判明した。そこで,更にこの点について
検討を重ねたところ,第一コイルのFe−Cr−Al中
のFeが70重量%,第二コイル中のFeが8重量%の
ために,溶接接合部においてはFe:Coが重量比で7
8:92(原子%比で47:53)となっており,上記
図7に示すごとく,α/γ変態点を有するためであるこ
とが分かった。
【0008】そして,そのために,溶接接合部において
は,上記通電加熱,燃焼熱のために,上記変態点通過に
伴う体積変化が生じ,歪みが発生し,早期断線を生じ
る。発明者らは,上記知見に基づいて,溶接接続部にお
ける上記断線を阻止すべく,主として材料面について検
討を重ね,本発明を達成した。本発明はかかる従来の問
題点に鑑み,抵抗素子の断線を防止すると共に,通電寿
命が長いグロープラグを提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】請求項1にかかる第一発明は,電気
抵抗を有する第一コイルと,この第一コイルに対して直
列に接続され,上記第一コイルに比べて高い正の抵抗温
度係数を有し,上記第一コイルに対する電流調整機能を
達成する第二コイルとの組み合わせから構成されるグロ
ープラグにおいて, 上記第一コイルは,Ni−Cr合金
からなり, 上記第二コイルは,Co78.9〜95.2
重量%(78〜95原子%),Fe4.8〜21.1重
量%(5〜22原子%)のCo−Fe合金よりなり,
に上記第一コイルはその端部において上記第二コイルの
端部と溶接にて接合されており, かつ上記第一コイルと
上記第二コイルとの上記溶接接続部が,上記第一コイル
を構成する材料と上記第二コイルを構成する上記Co−
Fe合金材料とを含み, かつ上記溶接接続部におけるF
eとCoとの原子%比がFe22原子%とCo78原子
%の比よりもFe含有率が少ない組成により構成されて
いることを特徴とするグロープラグにある。
【0010】本第一発明において最も注目すべきこと
は,第一コイルはNi−Cr合金よりなり,上記第二コ
イルは特定のCo−Fe合金よりなること,両コイルの
溶接接続部は各コイルの金属成分が溶融,凝固して,上
記のごとき特定組成を有することである。
【0011】請求項2にかかる第二発明は,ハウジング
と,該ハウジングの先端に設けたヒータチューブと,該
ヒータチューブ内の絶縁材料の中に配置した加熱用コイ
ルとよりなるグロープラグにおいて,上記加熱用コイル
は,先端部に配置した第一コイルと該第一コイルに対し
て第三コイルを介して互いに溶接により接続された第二
コイルとよりなり,上記第一コイルはFe−Cr−Al
合金よりなり,上記第二コイルはFeが4.8〜21.
1重量%(5〜22原子%)のCo−Fe合金よりな
り,上記第三コイルはNiよりなることを特徴とするグ
ロープラグにある。
【0012】本第二発明において最も注目すべきこと
は,第一コイルと第二コイルとの間にNiよりなる第三
コイルを介設したことにある。また,第一コイルはFe
−Cr−Al合金よりなり,第二コイルはFeが4.8
〜21.1重量%(5〜22原子%)のCo−Fe合金
よりなる。上記第一コイルは,JISC2520FCH
WIが好適である。その他は,上記第一発明と同様であ
る。
【0013】上記第二コイルにおけるFe含有率が4.
8重量%(5原子〔At〕%)未満の場合には,所望の
抵抗変化率が得られない。また,21.1重量%(22
原子%)を越える場合には,α/γ変態をおこすおそれ
がある。上記溶接接続部におけるFe含有率は,22原
子%以下であることが好ましい。22原子%を越える場
合には,グロープラグの使用温度下において,上記溶接
接続部がα/γ変態をおこすおそれがある。
【0014】なお,ハウジングと,該ハウジングの先端
に設けたヒータチューブと,該ヒータチューブ内の絶縁
材料の中に配置した加熱用コイルとよりなるグロープラ
グにおいて,上記加熱用コイルは,先端部に配置した第
一コイルと該第一コイルに直列に接続した第二コイルと
よりなると共に,上記第一コイルと上記第二コイルとは
互いに溶接されており,上記第一コイルはFe−Cr−
Al合金よりなり,上記第二コイルはCo−Fe合金よ
りなり,上記第二コイルの溶接接続部の体積Aに対する
第一コイルの溶接接続部の体積Bの融合体積比率(B/
A)は0.15〜0.25であることが好ましい。
【0015】この場合において最も注目すべきことは,
第一コイルはFe−Cr−Al合金よりなり,第二コイ
ルはCo−Fe合金よりなること,第二コイルの溶接接
続部の体積Aに対する第一コイルの溶接接続部の体積B
の融合体積比率(B/A)は0.15〜0.25である
ことである。これにより,第一コイルと第二コイルの合
金が溶融し合った上記溶接接続部におけるFeとCoの
原子%比は,22:78よりFe側含有率が少なくな
る。そのため,溶接接続部ではα/γ変態が生じない。
それ故,上記第発明と同様に,加熱用コイルの加熱に
際し,上記溶接接続部において,断線が生ずることがな
く,グロープラグの通電寿命を向上させることができ
る。
【0016】上記融合体積比率が0.15未満の場合に
は,第一コイルと第二コイルとの溶接強度が劣るおそれ
がある。一方,0.25を越える場合には,溶接接続部
におけるFe含有率が高くなり,α/γ変態点が生じ,
断線し易くなるおそれがある。
【0017】上記第一コイルのFe含有率は68〜72
重量%であることが好ましい。第二コイルのFe含有率
は7〜9重量%であることが好ましい。これにより,溶
接接続部における前記α/γ変態をより一層確実に阻止
することができる。
【0018】次に,請求項3にかかる第三発明は,電気
抵抗を有する第一コイルと,該第一コイルに対して直列
に接続され,上記第一コイルに比べて高い正の抵抗温度
係数を有し,上記第一コイルに対する電流調整機能を達
成する第二コイルとの組合せから構成されるグロープラ
グにおいて, 上記第一コイルはFe−Cr−Al合金か
らなり, 上記第二コイルは,Co78.9〜95.2重
量%(78〜95原子%),Fe4.8〜21.1重量
%(5〜22原子%)のCo−Fe合金よりなり, 上記
第一コイルと第二コイルとの間には,両者に直列に接続
されたNiからなる第三コイルを有することを特徴とす
るグロープラグにある。
【0019】また,請求項にかかる第発明は,電気
抵抗を有する第一コイルと,該第一コイルに対して直列
に接続され,上記第一コイルに比べて高い正の抵抗温度
係数を有し,上記第一コイルに対する電流調整機能を達
成する第二コイルとの組合せから構成されるグロープラ
グにおいて, 上記第一コイルは合金中に占めるFeが6
8〜72重量%であるFe−Cr−Al合金からなり,
上記第二コイルは,Feが7〜9重量%のCo−Fe合
金よりなり, 更に,上記第一コイルはその端部において
上記第二コイルの端部と溶接にて接合されており,上記
第一コイルと第二コイルとの上記溶接接続部におけるF
eとCoとの原子%比がFe22原子%とCo78原子
%の比よりもFe含有率が少ない組成により構成されて
いることを特徴とするグロープラグにある。尚,上記し
たいずれの第一コイル,第二コイル,第三コイルにも,
通常その合金に含まれる不純物が含有されていても良
い。
【0020】
【作用及び効果】また,上記第一発明によれば,第二コ
イルは第一コイルよりも高い正の抵抗温度係数を有する
と共に第一コイルに対する電流調整機能を達成する。ま
た,第二 コイルは上記特定範囲のFe含有量が少ないC
o−Fe合金よりなり,上記溶接接続部は第一コイルと
第二コイルとを含む合金よりなり,かつFe含有率が上
記のごとき特定範囲の組成を有している。 そのため,上
記溶接接続部はFe含有率が少なく,α/γ変態を生じ
ない(図7参照)。それ故,急な温度変化においても膨
張収縮などの物理的性質が変化せず,安定している。そ
のためコイルの加熱に際し,上記溶接接続部において,
断線が生ずることがなく,グロープラグの通電寿命を向
上させることができる。
【0021】上記第二発明においては,第一コイルと第
二コイルとの間に,Niよりなる第三コイルを介設して
いる。そのため,第一コイルと第二コイルとは直接溶接
されず,第一コイルと第三コイル,第二コイルと第三コ
イルとの間の溶接接続部におけるFe含有率は,第一コ
イル及び第二コイルに含まれるFe含有率よりも少なく
なる。そのため,溶接接続部では上記α/γ変態が生じ
ない。それ故,加熱用コイルの加熱に際し,上記溶接接
続部において,断線が生ずることがなく,グロープラグ
の通電寿命を向上させることができる。
【0022】また,上記第発明によれば,第一コイル
と第二コイルとの間にNiよりなる第三コイルを介設し
ている。そのため,上記第発明と同様の効果が得られ
ると共に,上記第二発明と同様に上記第三コイルの存在
により溶接接続部のα/γ変態が生じない。また,上記
発明によれば,上記特定のFe−Cr−Al合金よ
りなる第一コイルと上記特定のCo−Fe合金よりなる
第二コイルを用いている。また,溶接接続部は,上記第
一発明と同様の特定の組成を有している。そのため,溶
接接続部ではα/γ変態が生じない。それ故,上記第一
発明と同様に,上記溶接接続部において,断線が生ずる
ことがなく,グロープラグの通電寿命を向上させること
ができる。上記のごとく,本発明によれば,加熱用コイ
ルの断線を防止すると共に,通電寿命が長いグロープラ
グを提供することができる。
【0023】
【実施例】実施例1 本例にかかるグロープラグについて図1を用いて説明す
る。上記グロープラグ9は,ハウジング7と,該ハウジ
ング7の先端に設けたヒータチューブ90と,該ヒータ
チューブ90内の絶縁材料2の中に配置した加熱用コイ
ル1とよりなる。該加熱用コイル1は,第一コイル11
と該第一コイル11に対して直列に接続した第二コイル
12とよりなる。また,上記第一コイル11と上記第二
コイル12とは,アーク溶接により,互いに溶接接続し
ている。
【0024】上記第一コイル11は,Ni80重量%,
Cr20重量%合金を用いる。上記第二コイル12は,
Co92重量%−Fe8重量%合金(バキュムシュメル
ツ社製)を用いる。該Co−Fe合金は,常温時におけ
る1000℃の抵抗変化率が約13である。上記第一コ
イル11と第二コイル12との溶接接続部120におけ
るCoとFeとの原子%比は,91.6:8.4であ
る。
【0025】上記ヒータチューブ90の先端部分は,他
の部分よりも細径である。そして,ヒータチューブ90
の円外径は,その中に充填されている絶縁材料2が,第
一コイル11の周辺部分は密に,第二コイル12の周辺
部分は疎になるように設定されている。
【0026】上記絶縁材料2は,MgO等の絶縁粉末を
用いる。上記ヒータチューブ90は,耐熱金属有底チュ
ーブ(SUS310S)を用いる。上記加熱用コイル1
は,第二コイル12の一端が,ハウジング7内に装着さ
れた中軸6に,第一コイルの先端がヒータチューブ90
の有底端に,それぞれ溶接されている。上記中軸6の他
端は,図示しないバッテリーからのプラス配線が接続さ
れている。
【0027】上記ハウジング7は,グロープラグ9をエ
ンジンヘッドへ取り付けるための取付金具である。ハウ
ジング7とヒータチューブ90とは,ろう付けにより接
合されている。中軸6とハウジング7との間には,フッ
素ゴムよりなるOリング8が介設している。
【0028】次に,本例の作用効果について説明する。
本例において,加熱用コイル1は通電することにより発
熱する抵抗フィラメントである。グロープラグは,この
加熱用コイル1により加熱される。上記加熱用コイル1
は第一コイル11と第二コイル12とからなる。また,
上記両コイル11,12の溶接接続部120は,Feと
Coの原子%比が91.6:8.4である。そのため,
α/γ変態を生じない(図7参照)。
【0029】それ故,急な温度変化においても膨張収縮
などの物理的性質が変化することがなく,安定してい
る。従って,加熱用コイル1の加熱に際し,上記溶接接
続部120において,断線の発生を防止することがで
き,グロープラグ9の通電寿命を延長することができ
る。
【0030】また,中軸6とハウジング7との間には,
Oリング8を介設している。そのため,ハウジング7内
への油分,水分の浸入を防止している。これにより,加
熱用コイル1の酸化を防止することができる。
【0031】また,第二コイル12には,常温時に対す
る1000℃の抵抗変化率が約13と大きいFe−Co
合金を用いている。また,絶縁材料2が,第一コイル1
1の周辺部分は密に,第二コイル12の周辺部分は疎に
充填したので,第二コイル12の温度上昇によるグロー
電流制御効果を高めることができる。
【0032】また,更に,第一コイル11の位置するヒ
ータチューブ90の先端部分を細径とし,第二コイル1
2の位置する部分を太径としたので,飽和温度を安全に
維持し,かつ昇温速度を極めて早くすることができる。
【0033】実施例2 本例のグロープラグ9においては,図2に示すごとく,
加熱用コイル1が,第一コイル11と第二コイル12と
よりなると共に,上記第一コイル11と第二コイル12
の間には第三コイル13が介設している。これらは,互
いに溶接されている。
【0034】該第三コイル13は,Ni100重量%を
用いる。第一コイル11は,Fe70重量%−Cr25
重量%−Al5重量%合金を用いる。第二コイルは,C
o92重量%−Fe8重量%合金を用いる。
【0035】第二コイル12と第三コイル13とを溶接
して形成された溶接接続部230のFeとCoの原子%
比は91.6:8.4である。その他は,上記実施例1
と同様である。
【0036】本例において,上記溶接接続部130は,
Coを含まないのでα/γ変態を生じない。もう一方の
溶接接続部230におけるFe含有率は,上記のごとく
低い。そのため,α/γ変態を生じない(図7参照)。
それ故,上記実施例1と同様に,加熱用コイルの加熱に
際し,上記溶接接続部130,230において,断線が
生ぜず,グロープラグ9は通電寿命が長い。その他,実
施例1と同様の効果を得ることができる。
【0037】実施例3 本例のグロープラグにおいては,図3に示すごとく,第
一コイル11と第二コイル12との溶接接続部120に
おいて,上記第二コイル12の溶接接続部122の体積
Aに対する第一コイル11の溶接接続部121の体積B
の融合体積比率(B/A)は0.2である。
【0038】上記第一コイル11は,Fe70重量%−
Cr25重量%−Al5重量%合金を用いる。第二コイ
ル12は,Co92重量%−Fe8重量%合金を用い
る。上記溶接接続部120のFeとCoの原子%比は2
0:80である。
【0039】上記第一コイル11と第二コイル12と
は,上記溶接接続部120の融合体積比率(B/A)が
0.2となるように,レーザ溶接の出力と焦点深度とを
調整し接合した。その他は,実施例1と同様である。
【0040】本例においては,上記融合体積比率(B/
A)が0.15〜0.25の間にあり,上記溶接接続部
120におけるFe含有率は,上記のごとく低い。それ
故,溶接接続部120ではα/γ変態が生じない。それ
故,上記第一発明と同様に,加熱用コイル1の加熱に際
し,上記溶接接続部120において,断線が生ぜず,グ
ロープラグ9は通電寿命が長い。その他,実施例1と同
様の効果を得ることができる。
【0041】実施例4 本例においては,上記実施例1〜3にかかるグロープラ
グの通電サイクル試験を行った。上記各グロープラグに
は,図5に示すごとく,電流を70秒間通電して,一旦
約1000℃に加熱した後約900℃に維持し,次いで
電気炉中で冷却,加熱を3分間の間に3回繰り返し,そ
の後常温まで冷却した。これを1サイクルとし,その後
連続的に繰り返した。
【0042】尚,比較のために,従来例にかかるグロー
プラグ(比較例C1,C2)について,同様の試験を行
った。比較例C1にかかるグロープラグは,第一コイル
にはFe70重量%−Cr25重量%−Al5重量%合
金を,第二コイルにはNiを用いた。その他は,実施例
1と同様である。
【0043】また,比較例C2にかかるグロープラグ
は,第一コイルと第二コイルとよりなる加熱用コイルを
設けている。第二コイルには,92重量%Co−8重量
%Fe合金を用いた。その他は,比較例C1と同様であ
る。上記通電サイクル試験は,それぞれ4ケ行った。そ
の結果を図5に示す。
【0044】同図より知られるように,実施例1〜3に
かかる加熱用コイルは,いずれも20000サイクルを
越える通電寿命であった。断線箇所は,最も高温となる
第一コイルの中央部であった。従って,発熱体である第
一コイルの固有寿命まで,グロープラグを使用すること
ができる。また,比較例C1も,実施例1〜3と同様の
結果であったが,第二コイルに抵抗変化率が6であるN
iを使用しているため,飽和温度を本実施例と同じとし
た場合,速熱性の点で問題がある。比較例C2は,著し
く通電寿命が短く,その断線箇所は第一コイルと第二コ
イルとの溶接接続部であった。
【0045】実施例5 本例においては,実施例1にかかるグロープラグについ
て,通電時間に伴うグロープラグの昇温速度について測
定した。尚,比較のために,比較例C1と同一のグロー
プラグ(比較例C3)を作製した。両者は,同一条件で
比較実験した。その結果を図6に示す。
【0046】同図より知られるように,発明にかかる実
施例1のグロープラグは,800℃における立ち上がり
時間が4.5秒の場合,飽和温度は連続通電可能な90
0℃に抑えることができる。このため,エンジン始動後
のアフターブロー通電においても,従来のように,アフ
ターブローレジスタで,グロープラグへかかる電圧を下
げる必要がなくなり,アフターブローレジスタ,サブリ
レー,及びその付属ハーネスの廃止が可能となった。
【0047】これにより,グロープラグシステムの大幅
なコストダウンが期待できる。一方,比較例C3のグロ
ープラグは,飽和温度1000℃以上を維持した。その
ため,アフターブローレジスタで,グロープラグへ印加
する電圧を下げる必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のグロープラグの断面図。
【図2】実施例2のグロープラグの要部断面図。
【図3】実施例3にかかる,第一コイルと第二コイルと
の溶接接続部を示す説明図。
【図4】実施例4にかかる,通電試験の条件を示す説明
図。
【図5】実施例4にかかる,通電試験の結果を示す説明
図。
【図6】実施例5にかかる,グロープラグの昇温特性を
示す線図。
【図7】従来例における,第二コイルのCo−Fe合金
成分比と変態温度との関係を示すグラフ図。
【符号の説明】
1...加熱用コイル, 11...第一コイル, 120,130,230...溶接接続部, 12...第二コイル, 13...第三コイル, 2...絶縁材料, 6...中軸, 7...ハウジング, 9...グロープラグ, 90...ヒータチューブ,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−167529(JP,A) 特開 昭62−266323(JP,A) 特開 昭57−73326(JP,A) 特公 平2−59372(JP,B2) 特公 平1−20687(JP,B2) 独国特許出願公開4010479(DE,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23Q 7/00 F23Q 7/00 605

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気抵抗を有する第一コイルと,この第
    一コイルに対して直列に接続され,上記第一コイルに比
    べて高い正の抵抗温度係数を有し,上記第一コイルに対
    する電流調整機能を達成する第二コイルとの組み合わせ
    から構成されるグロープラグにおいて, 上記第一コイルは,Ni−Cr合金からなり, 上記第二コイルは,Co78.9〜95.2重量%(7
    8〜95原子%),Fe4.8〜21.1重量%(5〜
    22原子%)のCo−Fe合金よりなり, 更に上記第一コイルはその端部において上記第二コイル
    の端部と溶接にて接合されており, かつ上記第一コイルと上記第二コイルとの上記溶接接続
    部が,上記第一コイルを構成する材料と上記第二コイル
    を構成する上記Co−Fe合金材料とを含み,かつ上記
    溶接接続部におけるFeとCoとの原子%比がFe22
    原子%とCo78原子%の比よりもFe含有率が少ない
    組成により構成されていることを特徴とするグロープラ
    グ。
  2. 【請求項2】 ハウジングと,該ハウジングの先端に設
    けたヒータチューブと,該ヒータチューブ内の絶縁材料
    の中に配置した加熱用コイルとよりなるグロープラグに
    おいて, 上記加熱用コイルは,先端部に配置した第一コイルと該
    第一コイルに対して第三コイルを介して互いに溶接によ
    り接続された第二コイルとよりなり, 上記第一コイルはFe−Cr−Al合金よりなり,上記
    第二コイルはFeが4.8〜21.1重量%(5〜22
    原子%)のCo−Fe合金よりなり,上記第三コイルは
    Niよりなることを特徴とするグロープラグ。
  3. 【請求項3】 電気抵抗を有する第一コイルと,該第一
    コイルに対して直列に接続され,上記第一コイルに比べ
    て高い正の抵抗温度係数を有し,上記第一コイルに対す
    る電流調整機能を達成する第二コイルとの組合せから構
    成されるグロープラグにおいて, 上記第一コイルはFe−Cr−Al合金からなり, 上記第二コイルは,Co78.9〜95.2重量%(7
    8〜95原子%),Fe4.8〜21.1重量%(5〜
    22原子%)のCo−Fe合金よりなり, 上記第一コイルと第二コイルとの間には,両者に直列に
    接続されたNiからなる第三コイルを有することを特徴
    とするグロープラグ。
  4. 【請求項4】 電気抵抗を有する第一コイルと,該第一
    コイルに対して直列に接続され,上記第一コイルに比べ
    て高い正の抵抗温度係数を有し,上記第一コイルに対す
    る電流調整機能を達成する第二コイルとの組合せから構
    成されるグロープラグにおいて, 上記第一コイルは合金中に占めるFeが68〜72重量
    %であるFe−Cr−Al合金からなり, 上記第二コイルは,Feが7〜9重量%のCo−Fe合
    金よりなり, 更に,上記第一コイルはその端部において上記第二コイ
    ルの端部と溶接にて接合されており,上記第一コイルと
    第二コイルとの上記溶接接続部におけるFeとCoとの
    原子%比がFe22原子%とCo78原子%の比よりも
    Fe含有率が少ない組成により構成されていることを特
    徴とするグロープラグ。
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