JP2805746B2 - 光磁気記録媒体の信号再生方法 - Google Patents
光磁気記録媒体の信号再生方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、光磁気相互作用によって情報ビット(磁
区)の読み出しを行う光磁気記録媒体の信号再生方法に
係わる。 〔発明の概要〕 本発明は、少なくとも記録保持磁性膜と信号再生磁性
膜とを有する記録媒体の磁性膜に対するレーザ光照射に
よる温度上昇を与えて、磁化状態を変化させながら上記
レーザ光と上記信号再生磁性膜における光磁気相互作用
によって記録情報の読み出しを行うようにすることによ
ってS/Nの向上をはかる。 〔従来の技術〕 レーザ光照射による局部的加熱によって情報ビットす
なわちバルブ磁区を形成し、これを光磁気相互作用によ
って読み出す光磁気記録再生方法をとる場合、その光磁
気記録の記録密度を上げるには、そのビット長の短縮化
即ち情報磁区の微小化をはかることになるが、この場合
通常一般の光磁気記録再生方式では、その再生時のS/N
を確保する上で再生時のレーザー波長,レンズの開口数
等によって制約を受けている。例えば現状では、0.2μ
mの情報ビット(磁区)を、スポット径が1μmのレー
ザー光で読み出すことは不可能である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は上述した再生時の条件から規定される記録密
度の制約の問題点を解決し、記録情報ビットの微小化を
はかった場合においても充分な再生出力従ってS/N(C/
N)を向上する。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、光磁気記録媒体の磁性膜にレーザ光を照射
し、このレーザ光と磁性膜の記録磁区における光磁気相
互作用によって記録情報の読み出しを行う光磁気記録媒
体の信号再生方法において、その光磁気記録媒体の磁性
膜が、少なくとも記録保持磁性膜と信号再生磁性膜とを
有する光磁気記録媒体を用いるものであり、この磁性膜
に対するレーザ光照射による温度上昇を与えて、この温
度上昇部の磁化状態を、レーザ光照射前の状態から変化
させながらレーザ光と上記信号再生磁性膜における光磁
気相互作用によって記録情報の読み出しを行うようにす
る。 本発明は、例えば第1図に示すように光透過性基体
(1)上に必要に応じて同様に光透過性の保護膜ないし
は干渉膜としての誘電体膜(2)を被着形成し、この誘
電体膜(2)上に室温TRTで互に磁気的に結合する主と
して信号再生に寄与する第1の磁性膜(11)と、中間膜
となる第2の磁性膜(12)と、主として記録保持に寄与
する第3の磁性膜(13)の各垂直磁化膜の積層構造を形
成し、第1,第2および第3の各磁性膜(11),(12)お
よび(13)の各キュリー温度をTc1,Tc2およびTc3とする
とき、Tc2>TRTで、かつTc2<Tc1,Tc3とされ、第1の磁
性膜(11)の保磁力Hc1が第2の磁性膜(12)のキュリ
ー点Tc2近傍で充分小さく、第3の磁性膜(13)の保磁
力Hc3が室温TRTから第2の磁性膜(12)のキュリー温度
Tc2より高い所要の温度TpBまでの温度範囲で所要の磁場
よりも充分大きい光磁気記録媒体Sを用いる。 そして、その再生に当って第2の磁性膜(12)のキュ
リー温度Tc2以上の上述の所要温度TpBで、第1の磁性膜
(11)の記録磁区すなわち情報ビットを、これに加わる
反磁場と、更に必要に応じて与える外部印加磁場によて
拡大させこの状態で読み出す。 また第3の磁性膜(13)上には必要に応じて表面保護
膜(4)を被着形成する。 〔作用〕 上述の光磁気記録媒体Sに対する記録即ち情報磁区の
形成は、通常のように、例えば初期状態における第3の
磁性膜(13)の記録温度付近の磁化方向と逆向きのバイ
アス磁界を印加した状態でレーザー光をフォーカシング
させて照射し、これによって第3の磁性膜(13)を、そ
のキュリー温度以上に加熱し、かつレーザー光走査が去
った後の冷却時に外部磁場および浮遊磁場による方向に
反転されたバルブ磁区の形成によって例えば“1"の情報
の記録を行う。つまり、この情報バルブ磁区の有無によ
って“1",“0"の2値の情報の記録を行う。 そして、特に本発明においては、このような情報の記
録がなされた光磁気記録媒体Sからの情報の読み出し、
即ち、その再生にあたって例えばレーザー光照射によっ
てその磁区の有無による光磁気相互作用によるカー回転
角ないしはファラデー回転角によってその記録の読み出
しを行うに当ってその読み出部の温度を所要の温度TpB
に、つまり、第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2を超
える温度としたことによって、第1および第3の磁性膜
(11)および(13)間の磁気的結合が切断される。した
がってこの状態で、第1の磁性膜(11)は、第3の磁性
膜(13)による磁気的制約を受けることなく、この記録
情報磁区は、これに与えられる反磁場と、更にこのとき
必要に応じて与えられる外部印加磁場等の和による所要
の磁場によって、更にこの第1の磁性膜(11)がこの温
度TpBで保磁力が低下していることによって拡大する。 したがってこの第1の磁性膜(11)として、カー回転
角ないしはファラデー回転角が大きい磁性膜を用いれ
ば、主としてこの第1の磁性膜(11)における記録情報
により、この情報磁区の実質的面積の増大によって、大
なる再生出力をとり出すことができ、S/N(C/N)の向上
がはかられる。 そして、この情報磁区が拡大された状態、つまり実質
的にその読み出し磁区面積が増大した状態で再生を行う
のでその再生出力が増大し、これによってS/Nの向上が
はかられる。 そしてその再生後即ちレーザー光の走査によりその照
射部が移動した後、読み出し部が冷却されれば、第1〜
第3の磁性膜(11)〜(13)が例えば室温TRTに低下冷
却する過程で、高保磁力の第3の磁性膜(13)が磁気記
録保持膜として作用し、第2の磁性膜(12)がその磁気
的結合によって磁化され、更にこの第2の磁性膜(12)
と磁気的に結合する第1の磁性膜(11)が磁化され、初
期の記録状態の情報ビット磁区を再び形成し記録状態に
復元される。 上述した方法によれば、その光磁気記録媒体Sの中間
層としての第2の磁性膜(12)が、第1および第3の磁
性膜(11)および(13)間の磁気的結合状態および断面
状態の両態様を採ることによって、再生時においては、
この中間層の第2の磁性膜(12)が、第1および第3の
磁性膜(11)および(13)間の磁気的結合を分離して第
1の磁性膜(11)の記録情報磁区の拡大を可能にするも
のであり、第3の磁性膜(13)はその磁化状態を保持す
る磁気記録保持層としての機能を保持し、第1の磁性膜
(11)は再生時にその磁区を拡大して再生出力を向上す
る再生層としての機能を有するようにしたので記録密度
を向上させてビット情報としての磁区を微細化しても充
分な再生出力を得ることができ、より記録の高密度化を
はかることができる。 更に第2図を参照して第1〜第3の磁性膜(11)〜
(13)がそれぞれフェロ磁性膜である場合の磁化状態を
説明する。今第2図Aに示すように各磁性膜(11)〜
(13)が未記録状態においてその磁化の向きが一方向の
垂直磁化状態にある場合を想定すると、これに今情報
“1"の記録がなされることによって第2図Bに示すよう
に初期の状態とは逆向きの磁化による情報ビット即ち情
報磁区BMが形成される。 この情報磁区BMに対する読み出しについて説明する
と、この場合前述したように第2図Cに示すようにその
情報磁区BMに対してレーザー光LBを照射した状態におい
て、その例えば中心部において前述した必要の温度TpB
が得られるようにする。このとき、第2の磁性膜(12)
は、そのキュリー温度Tc2以上とされることによってそ
の磁性が失われ第1および第3の磁性膜(11)及び(1
3)間の磁気的結合が遮断された状態にある。この状態
で、記録時の外部バイアス磁場の方向、つまり磁区BMの
本来の磁化方向、つまり記録時での磁化の方向と同方向
の外部印加磁場Hexを与えることによってこの磁場と反
磁場との和によって、この温度TpBで保持力Hc1が小さい
状態にある第1の磁性膜(11)の磁区BMは拡大される。 なお、第2図Dに示すように、レーザー光LBの照射が
情報磁区BM外に照射された状態では、情報磁区における
温度上昇は、比較的小さいことから、この情報ビット即
ち磁区BMの拡大は殆んど生じない。つまり読み出し状態
におけるレーザー光走査の中心部にある磁区LBの中心に
存在する情報記録磁区BMにおいてのみ磁区の拡大が生じ
させることができる。 したがってこの場合例えば第3図Aに示すように、情
報記録磁区BMが等ピッチに配列された磁気記録媒体に対
してレーザー光走査を行う場合、その出力は第3図Bに
示すように磁区BMが消失された理想的消磁レベルを0レ
ベルとする場合、情報磁区BMの読み出しによって一方向
図において上方に大きなレベルを示す波形出力として取
り出すことができることになる。 なお、実際上、第1〜第3の磁性膜(11)〜(13)が
希土類−遷移金属磁性膜であってその遷移金属の副格子
磁化と希土類金属の副格子磁化が互に逆向きのフェリ磁
性を有する場合、各磁性膜が遷移金属副格子磁化優勢膜
であるか、希土類副格子磁化優勢膜であるかによって再
生時に与える外部印加磁場Hexの向きを選定する必要が
ある。 これについて説明するに、今この場合において再生時
の外部印加磁場方向Hex方向を記録時の外部バイアス磁
場方向を基準として考え、この場合記録の方向を支配す
る第3の磁性膜(13)のキュリー点Tc3直下での飽和磁
化が遷移金属副格子磁化優勢膜であるか希土類副格子磁
化優勢膜であるかについて分離して考察する。ここで第
1の磁性膜(11)における情報磁区BMに加わる浮遊磁場
および反磁場については除外して考える。 〔1〕第3の磁性膜(13)の磁化がキュリー点Tc3直下
で遷移金属副格子磁化優勢膜である場合、 (1−a)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が遷移金属副格子優勢である
場合は、その再生時の外部磁場方向は記録時の外部磁場
方向と同一方向に与えることによって情報記録磁区BMの
増大化をはかることができる。 (1−b)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が零に近い場合は、その再生
時の温度を第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍よ
り更に上昇させて第1の磁性膜(11)の磁化が遷移金属
副格子優勢になる状態において再生して、この場合記録
時と同一の方向の外部印加磁場Hex下でバブル磁区BMの
増大化をはかることができる (1−c)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の近が希土類副格子優勢の場合、再
生時の外部印加磁場Hexは記録時のそれとは逆方向に設
定することによって磁区BMの拡大をはかることができ
る。 〔2〕第3の磁性膜(13)の磁化がそのキュリー点Tc3
直下で希土類副格子優勢である場合、 (2−a)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が遷移金属副格子優勢の場
合、再生時の外部印加磁場Hexは、記録時のそれとは逆
方向に選定することによってバルブ磁区BMの拡大をはか
ることができる。 (2−b)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が零に近い場合は、再生時の
温度TpBを第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍より
更に上昇させて第1の磁性膜(11)の磁化が遷移金属副
格子優勢になる状態にしてその外部印加磁場Hexを記録
時のそれとは逆方向にすることによって磁区BMの拡大を
はかることができる。 (2−c)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が希土類副格子優勢の場合、
再生時の外部バイアス磁場Hexは記録磁性膜のそれと同
一方向とすることによってバルブ磁区BMの拡大をはかる
ことができる。 〔実施例〕 基体(1)は、光透過性の例えばガラス板、或いは例
えばアクリル板等の樹脂板等よりなり、図示しないが一
方の面にトラッキングサーボ用のトラック溝が例えば1.
6μmピッチをもって形成され、これの上に例えばSi3N4
膜よりなる誘電体膜(2)と、さらに第1〜第3の磁性
膜(11)〜(13)と、さらにそれの上に保護膜(4)と
が例えばマグネトロンスパッタ装置による連続スパッタ
リングあるいは蒸着等によって連続的に被着形成され
る。 第1の磁性膜(11)としては、例えばGdCo,GdFeCo,Gd
Feによって構成し得、第2の磁性膜(12)は、例えばDy
Fe,DyFeCo,TbFeによって構成し得、第3の磁性膜(13)
は、TbFe,TbFeCo,DyFeCo等によって形成し得、これら第
3の磁性膜(13)によれば0.1μm以下の直径の磁区BM
を形成することができる。 実施例1 トラックピッチ1.6μmのトラック溝を有するガラス
基板上にSi3N4より成る誘電体膜(2)と、GdFeCo膜よ
り成る第1の磁性膜(11)と、DyFeCo膜より成る第2の
磁性膜(12)と、DyFeCo膜より成る第3の磁性膜(13)
と、Si3N4膜より成る保護膜(4)とを順次マグネトロ
ンスパッタ装置によって連続スパッタリングによって被
着形成して、光磁気記録媒体即ち光ディスクSを作製し
た。この場合の各磁性膜(11)〜(13)の各単層膜とし
ての厚さおよび磁気特性を表1に示す。 上記表1においてFeCoリッチとは室温でFeCo副格子磁
化優勢膜を示すものであり、Drリッチとは室温でDy副格
子磁化優勢膜を示す。 この実施例1による光磁気記録媒体Sのキャリアレベ
ル対ノイズレベル(C/N)の記録周波数依存性の測定結
果を第4図に示す。第4図中実線曲線は、対物レンズの
開口数N.A.=0.50,レーザ波長780nmのピックアップを用
いてその線速度を7.5m/sec,記録パワー7.0mW,記録外部
磁場500(Oe)とし、再生時外部印加磁場を零、再生パ
ワー3.5mWとしたものであり、第4図中点線図示は、そ
の再生パワーを1.5mWとした場合である。このように再
生パワーを1.5mWとした場合は、その磁性膜全体をTbFeC
oの単層膜によって構成した場合の光ディスクにおけるC
/Nの周波数依存性と同等の結果を示した。これはこの程
度の再生パワーでは、第2の磁性膜(12)のキュリー点
Tc2まで加熱温度が達しておらず記録された磁区は再生
時において変形していないものと考えられる。これに比
し再生パワーが3.5mWの場合、再生パワーが1.5mWの場合
に比して磁区長即ちビット長l<0.7μmでC/Nは著しく
増加した。またl=0.3μmでもC/Nは低いものの信号成
分は得られた。またl>0.7μmでは逆にC/Nは減少して
いるが、これはノイズNの増加によるものである。また
再生パワー3.5mWで再生した場所を再び再生した場合、
再生パワー1.5mW,3.5mWの何れでもC/Nは再現されている
ことが確かめられた。 また、上述の実施例1において再生時のレーザー光の
パワーを一定とした場合、媒体S中の熱拡散のために、
温度プロファイルが広がり、微小情報ビット(磁区)の
再生分解能が低下するが、この温度プロファイルを急峻
にするためには例えば最小ビット長に対応する周波数の
間隔で幅の狭いパルスレーザー光で再生を行えば良いこ
とになる。更に、磁性膜に吸収された熱エネルギーが速
やかに放熱されるように熱伝導性の良い例えばAl放熱膜
を第3の磁性膜(13)上(第2の磁性膜(12)と接する
側とは反対側)に被着することができる。 〔発明の効果〕 上述の本発明方法によれば、単に光磁気記録媒体にお
けるレーザ光の光磁気効果、すなわちカー効果やファラ
デー効果を用いた情報の読み出しを行うものではなく、
このレーザ光の照射によって同時に温度上昇を生じさせ
て磁化状態の変化を生じさせて、記録情報の読み出しを
行うので、再生信号レベル、したがって、S/N(C/N)
が、記録磁区の形状、大きさ、更に読み出し光学系の開
口数、読み出しレーザ光の波長によって制限されるレー
ザ光のスポット径によって直接的に制約されずに、記録
磁区の磁化状態に、所要の変化を与えることによって、
その信号レベルやS/N(C/N)の向上がはかられるのもの
であり、ひいては記録磁区の微細化、したがって、高記
録密度化をはかることができる。 そして上述した再生方法によるときは、磁性膜が第1
〜第3の磁性膜(11)〜(13)が積層された構造として
常温においては、即ち常態においては3者が磁気的に結
合状態を保持できるようにするも、再生時においての加
熱において第2の磁性膜(12)が第1および第3の磁性
膜(11)及び(13)の磁気的結合を分断させる効果を得
るようにして第1の磁性膜(11)の情報磁区の拡大をは
かるようにしたことによって再生出力のS/N(C/N)の向
上をはかることができるにもかからず、その第3の磁性
膜(13)に関しては記録状態が保持できるようにするの
で、再生終了後においては再び記録状態に復元でき、く
り返しの再生を害うことなく良好な再生特性を得ること
ができる。 そして、上述したように本発明によれば、充分な再生
出力を得ることができることからその記録情報磁区BMは
充分縮小することができ、このこと自体で記録密度の向
上をはかることができると共に、更にその光磁気記録媒
体としては、その基板にトラック溝が形成された構成を
とる場合においても、情報磁区BMの縮小化が充分はから
れることによって、通常のようにランド部にのみその記
録磁区の形成を行うに限られるものではなく、ランド部
とトラック溝との双方に記録磁区の形成を行うことがで
きることによって、更に情報の記録密度を向上すること
ができる。
区)の読み出しを行う光磁気記録媒体の信号再生方法に
係わる。 〔発明の概要〕 本発明は、少なくとも記録保持磁性膜と信号再生磁性
膜とを有する記録媒体の磁性膜に対するレーザ光照射に
よる温度上昇を与えて、磁化状態を変化させながら上記
レーザ光と上記信号再生磁性膜における光磁気相互作用
によって記録情報の読み出しを行うようにすることによ
ってS/Nの向上をはかる。 〔従来の技術〕 レーザ光照射による局部的加熱によって情報ビットす
なわちバルブ磁区を形成し、これを光磁気相互作用によ
って読み出す光磁気記録再生方法をとる場合、その光磁
気記録の記録密度を上げるには、そのビット長の短縮化
即ち情報磁区の微小化をはかることになるが、この場合
通常一般の光磁気記録再生方式では、その再生時のS/N
を確保する上で再生時のレーザー波長,レンズの開口数
等によって制約を受けている。例えば現状では、0.2μ
mの情報ビット(磁区)を、スポット径が1μmのレー
ザー光で読み出すことは不可能である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は上述した再生時の条件から規定される記録密
度の制約の問題点を解決し、記録情報ビットの微小化を
はかった場合においても充分な再生出力従ってS/N(C/
N)を向上する。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、光磁気記録媒体の磁性膜にレーザ光を照射
し、このレーザ光と磁性膜の記録磁区における光磁気相
互作用によって記録情報の読み出しを行う光磁気記録媒
体の信号再生方法において、その光磁気記録媒体の磁性
膜が、少なくとも記録保持磁性膜と信号再生磁性膜とを
有する光磁気記録媒体を用いるものであり、この磁性膜
に対するレーザ光照射による温度上昇を与えて、この温
度上昇部の磁化状態を、レーザ光照射前の状態から変化
させながらレーザ光と上記信号再生磁性膜における光磁
気相互作用によって記録情報の読み出しを行うようにす
る。 本発明は、例えば第1図に示すように光透過性基体
(1)上に必要に応じて同様に光透過性の保護膜ないし
は干渉膜としての誘電体膜(2)を被着形成し、この誘
電体膜(2)上に室温TRTで互に磁気的に結合する主と
して信号再生に寄与する第1の磁性膜(11)と、中間膜
となる第2の磁性膜(12)と、主として記録保持に寄与
する第3の磁性膜(13)の各垂直磁化膜の積層構造を形
成し、第1,第2および第3の各磁性膜(11),(12)お
よび(13)の各キュリー温度をTc1,Tc2およびTc3とする
とき、Tc2>TRTで、かつTc2<Tc1,Tc3とされ、第1の磁
性膜(11)の保磁力Hc1が第2の磁性膜(12)のキュリ
ー点Tc2近傍で充分小さく、第3の磁性膜(13)の保磁
力Hc3が室温TRTから第2の磁性膜(12)のキュリー温度
Tc2より高い所要の温度TpBまでの温度範囲で所要の磁場
よりも充分大きい光磁気記録媒体Sを用いる。 そして、その再生に当って第2の磁性膜(12)のキュ
リー温度Tc2以上の上述の所要温度TpBで、第1の磁性膜
(11)の記録磁区すなわち情報ビットを、これに加わる
反磁場と、更に必要に応じて与える外部印加磁場によて
拡大させこの状態で読み出す。 また第3の磁性膜(13)上には必要に応じて表面保護
膜(4)を被着形成する。 〔作用〕 上述の光磁気記録媒体Sに対する記録即ち情報磁区の
形成は、通常のように、例えば初期状態における第3の
磁性膜(13)の記録温度付近の磁化方向と逆向きのバイ
アス磁界を印加した状態でレーザー光をフォーカシング
させて照射し、これによって第3の磁性膜(13)を、そ
のキュリー温度以上に加熱し、かつレーザー光走査が去
った後の冷却時に外部磁場および浮遊磁場による方向に
反転されたバルブ磁区の形成によって例えば“1"の情報
の記録を行う。つまり、この情報バルブ磁区の有無によ
って“1",“0"の2値の情報の記録を行う。 そして、特に本発明においては、このような情報の記
録がなされた光磁気記録媒体Sからの情報の読み出し、
即ち、その再生にあたって例えばレーザー光照射によっ
てその磁区の有無による光磁気相互作用によるカー回転
角ないしはファラデー回転角によってその記録の読み出
しを行うに当ってその読み出部の温度を所要の温度TpB
に、つまり、第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2を超
える温度としたことによって、第1および第3の磁性膜
(11)および(13)間の磁気的結合が切断される。した
がってこの状態で、第1の磁性膜(11)は、第3の磁性
膜(13)による磁気的制約を受けることなく、この記録
情報磁区は、これに与えられる反磁場と、更にこのとき
必要に応じて与えられる外部印加磁場等の和による所要
の磁場によって、更にこの第1の磁性膜(11)がこの温
度TpBで保磁力が低下していることによって拡大する。 したがってこの第1の磁性膜(11)として、カー回転
角ないしはファラデー回転角が大きい磁性膜を用いれ
ば、主としてこの第1の磁性膜(11)における記録情報
により、この情報磁区の実質的面積の増大によって、大
なる再生出力をとり出すことができ、S/N(C/N)の向上
がはかられる。 そして、この情報磁区が拡大された状態、つまり実質
的にその読み出し磁区面積が増大した状態で再生を行う
のでその再生出力が増大し、これによってS/Nの向上が
はかられる。 そしてその再生後即ちレーザー光の走査によりその照
射部が移動した後、読み出し部が冷却されれば、第1〜
第3の磁性膜(11)〜(13)が例えば室温TRTに低下冷
却する過程で、高保磁力の第3の磁性膜(13)が磁気記
録保持膜として作用し、第2の磁性膜(12)がその磁気
的結合によって磁化され、更にこの第2の磁性膜(12)
と磁気的に結合する第1の磁性膜(11)が磁化され、初
期の記録状態の情報ビット磁区を再び形成し記録状態に
復元される。 上述した方法によれば、その光磁気記録媒体Sの中間
層としての第2の磁性膜(12)が、第1および第3の磁
性膜(11)および(13)間の磁気的結合状態および断面
状態の両態様を採ることによって、再生時においては、
この中間層の第2の磁性膜(12)が、第1および第3の
磁性膜(11)および(13)間の磁気的結合を分離して第
1の磁性膜(11)の記録情報磁区の拡大を可能にするも
のであり、第3の磁性膜(13)はその磁化状態を保持す
る磁気記録保持層としての機能を保持し、第1の磁性膜
(11)は再生時にその磁区を拡大して再生出力を向上す
る再生層としての機能を有するようにしたので記録密度
を向上させてビット情報としての磁区を微細化しても充
分な再生出力を得ることができ、より記録の高密度化を
はかることができる。 更に第2図を参照して第1〜第3の磁性膜(11)〜
(13)がそれぞれフェロ磁性膜である場合の磁化状態を
説明する。今第2図Aに示すように各磁性膜(11)〜
(13)が未記録状態においてその磁化の向きが一方向の
垂直磁化状態にある場合を想定すると、これに今情報
“1"の記録がなされることによって第2図Bに示すよう
に初期の状態とは逆向きの磁化による情報ビット即ち情
報磁区BMが形成される。 この情報磁区BMに対する読み出しについて説明する
と、この場合前述したように第2図Cに示すようにその
情報磁区BMに対してレーザー光LBを照射した状態におい
て、その例えば中心部において前述した必要の温度TpB
が得られるようにする。このとき、第2の磁性膜(12)
は、そのキュリー温度Tc2以上とされることによってそ
の磁性が失われ第1および第3の磁性膜(11)及び(1
3)間の磁気的結合が遮断された状態にある。この状態
で、記録時の外部バイアス磁場の方向、つまり磁区BMの
本来の磁化方向、つまり記録時での磁化の方向と同方向
の外部印加磁場Hexを与えることによってこの磁場と反
磁場との和によって、この温度TpBで保持力Hc1が小さい
状態にある第1の磁性膜(11)の磁区BMは拡大される。 なお、第2図Dに示すように、レーザー光LBの照射が
情報磁区BM外に照射された状態では、情報磁区における
温度上昇は、比較的小さいことから、この情報ビット即
ち磁区BMの拡大は殆んど生じない。つまり読み出し状態
におけるレーザー光走査の中心部にある磁区LBの中心に
存在する情報記録磁区BMにおいてのみ磁区の拡大が生じ
させることができる。 したがってこの場合例えば第3図Aに示すように、情
報記録磁区BMが等ピッチに配列された磁気記録媒体に対
してレーザー光走査を行う場合、その出力は第3図Bに
示すように磁区BMが消失された理想的消磁レベルを0レ
ベルとする場合、情報磁区BMの読み出しによって一方向
図において上方に大きなレベルを示す波形出力として取
り出すことができることになる。 なお、実際上、第1〜第3の磁性膜(11)〜(13)が
希土類−遷移金属磁性膜であってその遷移金属の副格子
磁化と希土類金属の副格子磁化が互に逆向きのフェリ磁
性を有する場合、各磁性膜が遷移金属副格子磁化優勢膜
であるか、希土類副格子磁化優勢膜であるかによって再
生時に与える外部印加磁場Hexの向きを選定する必要が
ある。 これについて説明するに、今この場合において再生時
の外部印加磁場方向Hex方向を記録時の外部バイアス磁
場方向を基準として考え、この場合記録の方向を支配す
る第3の磁性膜(13)のキュリー点Tc3直下での飽和磁
化が遷移金属副格子磁化優勢膜であるか希土類副格子磁
化優勢膜であるかについて分離して考察する。ここで第
1の磁性膜(11)における情報磁区BMに加わる浮遊磁場
および反磁場については除外して考える。 〔1〕第3の磁性膜(13)の磁化がキュリー点Tc3直下
で遷移金属副格子磁化優勢膜である場合、 (1−a)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が遷移金属副格子優勢である
場合は、その再生時の外部磁場方向は記録時の外部磁場
方向と同一方向に与えることによって情報記録磁区BMの
増大化をはかることができる。 (1−b)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が零に近い場合は、その再生
時の温度を第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍よ
り更に上昇させて第1の磁性膜(11)の磁化が遷移金属
副格子優勢になる状態において再生して、この場合記録
時と同一の方向の外部印加磁場Hex下でバブル磁区BMの
増大化をはかることができる (1−c)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の近が希土類副格子優勢の場合、再
生時の外部印加磁場Hexは記録時のそれとは逆方向に設
定することによって磁区BMの拡大をはかることができ
る。 〔2〕第3の磁性膜(13)の磁化がそのキュリー点Tc3
直下で希土類副格子優勢である場合、 (2−a)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が遷移金属副格子優勢の場
合、再生時の外部印加磁場Hexは、記録時のそれとは逆
方向に選定することによってバルブ磁区BMの拡大をはか
ることができる。 (2−b)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が零に近い場合は、再生時の
温度TpBを第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍より
更に上昇させて第1の磁性膜(11)の磁化が遷移金属副
格子優勢になる状態にしてその外部印加磁場Hexを記録
時のそれとは逆方向にすることによって磁区BMの拡大を
はかることができる。 (2−c)第2の磁性膜(12)のキュリー点Tc2近傍で
第1の磁性膜(11)の磁化が希土類副格子優勢の場合、
再生時の外部バイアス磁場Hexは記録磁性膜のそれと同
一方向とすることによってバルブ磁区BMの拡大をはかる
ことができる。 〔実施例〕 基体(1)は、光透過性の例えばガラス板、或いは例
えばアクリル板等の樹脂板等よりなり、図示しないが一
方の面にトラッキングサーボ用のトラック溝が例えば1.
6μmピッチをもって形成され、これの上に例えばSi3N4
膜よりなる誘電体膜(2)と、さらに第1〜第3の磁性
膜(11)〜(13)と、さらにそれの上に保護膜(4)と
が例えばマグネトロンスパッタ装置による連続スパッタ
リングあるいは蒸着等によって連続的に被着形成され
る。 第1の磁性膜(11)としては、例えばGdCo,GdFeCo,Gd
Feによって構成し得、第2の磁性膜(12)は、例えばDy
Fe,DyFeCo,TbFeによって構成し得、第3の磁性膜(13)
は、TbFe,TbFeCo,DyFeCo等によって形成し得、これら第
3の磁性膜(13)によれば0.1μm以下の直径の磁区BM
を形成することができる。 実施例1 トラックピッチ1.6μmのトラック溝を有するガラス
基板上にSi3N4より成る誘電体膜(2)と、GdFeCo膜よ
り成る第1の磁性膜(11)と、DyFeCo膜より成る第2の
磁性膜(12)と、DyFeCo膜より成る第3の磁性膜(13)
と、Si3N4膜より成る保護膜(4)とを順次マグネトロ
ンスパッタ装置によって連続スパッタリングによって被
着形成して、光磁気記録媒体即ち光ディスクSを作製し
た。この場合の各磁性膜(11)〜(13)の各単層膜とし
ての厚さおよび磁気特性を表1に示す。 上記表1においてFeCoリッチとは室温でFeCo副格子磁
化優勢膜を示すものであり、Drリッチとは室温でDy副格
子磁化優勢膜を示す。 この実施例1による光磁気記録媒体Sのキャリアレベ
ル対ノイズレベル(C/N)の記録周波数依存性の測定結
果を第4図に示す。第4図中実線曲線は、対物レンズの
開口数N.A.=0.50,レーザ波長780nmのピックアップを用
いてその線速度を7.5m/sec,記録パワー7.0mW,記録外部
磁場500(Oe)とし、再生時外部印加磁場を零、再生パ
ワー3.5mWとしたものであり、第4図中点線図示は、そ
の再生パワーを1.5mWとした場合である。このように再
生パワーを1.5mWとした場合は、その磁性膜全体をTbFeC
oの単層膜によって構成した場合の光ディスクにおけるC
/Nの周波数依存性と同等の結果を示した。これはこの程
度の再生パワーでは、第2の磁性膜(12)のキュリー点
Tc2まで加熱温度が達しておらず記録された磁区は再生
時において変形していないものと考えられる。これに比
し再生パワーが3.5mWの場合、再生パワーが1.5mWの場合
に比して磁区長即ちビット長l<0.7μmでC/Nは著しく
増加した。またl=0.3μmでもC/Nは低いものの信号成
分は得られた。またl>0.7μmでは逆にC/Nは減少して
いるが、これはノイズNの増加によるものである。また
再生パワー3.5mWで再生した場所を再び再生した場合、
再生パワー1.5mW,3.5mWの何れでもC/Nは再現されている
ことが確かめられた。 また、上述の実施例1において再生時のレーザー光の
パワーを一定とした場合、媒体S中の熱拡散のために、
温度プロファイルが広がり、微小情報ビット(磁区)の
再生分解能が低下するが、この温度プロファイルを急峻
にするためには例えば最小ビット長に対応する周波数の
間隔で幅の狭いパルスレーザー光で再生を行えば良いこ
とになる。更に、磁性膜に吸収された熱エネルギーが速
やかに放熱されるように熱伝導性の良い例えばAl放熱膜
を第3の磁性膜(13)上(第2の磁性膜(12)と接する
側とは反対側)に被着することができる。 〔発明の効果〕 上述の本発明方法によれば、単に光磁気記録媒体にお
けるレーザ光の光磁気効果、すなわちカー効果やファラ
デー効果を用いた情報の読み出しを行うものではなく、
このレーザ光の照射によって同時に温度上昇を生じさせ
て磁化状態の変化を生じさせて、記録情報の読み出しを
行うので、再生信号レベル、したがって、S/N(C/N)
が、記録磁区の形状、大きさ、更に読み出し光学系の開
口数、読み出しレーザ光の波長によって制限されるレー
ザ光のスポット径によって直接的に制約されずに、記録
磁区の磁化状態に、所要の変化を与えることによって、
その信号レベルやS/N(C/N)の向上がはかられるのもの
であり、ひいては記録磁区の微細化、したがって、高記
録密度化をはかることができる。 そして上述した再生方法によるときは、磁性膜が第1
〜第3の磁性膜(11)〜(13)が積層された構造として
常温においては、即ち常態においては3者が磁気的に結
合状態を保持できるようにするも、再生時においての加
熱において第2の磁性膜(12)が第1および第3の磁性
膜(11)及び(13)の磁気的結合を分断させる効果を得
るようにして第1の磁性膜(11)の情報磁区の拡大をは
かるようにしたことによって再生出力のS/N(C/N)の向
上をはかることができるにもかからず、その第3の磁性
膜(13)に関しては記録状態が保持できるようにするの
で、再生終了後においては再び記録状態に復元でき、く
り返しの再生を害うことなく良好な再生特性を得ること
ができる。 そして、上述したように本発明によれば、充分な再生
出力を得ることができることからその記録情報磁区BMは
充分縮小することができ、このこと自体で記録密度の向
上をはかることができると共に、更にその光磁気記録媒
体としては、その基板にトラック溝が形成された構成を
とる場合においても、情報磁区BMの縮小化が充分はから
れることによって、通常のようにランド部にのみその記
録磁区の形成を行うに限られるものではなく、ランド部
とトラック溝との双方に記録磁区の形成を行うことがで
きることによって、更に情報の記録密度を向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に用いる光磁気記録媒体の略線的構
成図、第2図A〜Dは本発明方法の説明に供する磁化状
態を示す図、第3図は再生出力波形を磁化状態と共に説
明する図、第4図は記録周波数に対する再生特性曲線図
である。 (1)は基体、(11)〜(13)は第1〜第3の磁性膜、
Sは光磁気記録媒体である。
成図、第2図A〜Dは本発明方法の説明に供する磁化状
態を示す図、第3図は再生出力波形を磁化状態と共に説
明する図、第4図は記録周波数に対する再生特性曲線図
である。 (1)は基体、(11)〜(13)は第1〜第3の磁性膜、
Sは光磁気記録媒体である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.光磁気記録媒体の磁性膜にレーザ光を照射し、該レ
ーザ光と上記磁性膜の記録磁区における光磁気相互作用
によって記録情報の読み出しを行う光磁気記録媒体の信
号再生方法において、 上記光磁気記録媒体は、室温TRTで互いに磁気的に結合
した、少なくとも信号再生磁性膜となる第1の磁性膜
と、第2の磁性膜と、記録保持磁性膜となる第3の磁性
膜とを有してなり、 上記第1,第2及び第3の各磁性膜のキュリー温度をTc1,
Tc2及びTc3とするとき、Tc2>TRTで、かつTc2<Tc1,Tc3
とされ、 上記第1の磁性膜の保磁力Hc1は、上記第2の磁性膜の
キュリー温度Tc2近傍で充分小さく、 上記第3の磁性膜の保磁力Hc3は、上記室温TRTから上記
第2の磁性膜のキュリー温度Tc2より高い所要の温度TPB
までの範囲では、再生時に印加する外部磁場より充分大
きい保磁力を有し、 外部磁場印加の下で上記第2の磁性膜のキュリー温度Tc
2以上の上記温度TPBで、反磁場と上記外部磁場との和に
よる所要の磁場によって、上記信号再生磁性膜としての
第1の磁性膜の記録磁区を拡大させる磁区状態の変化を
生じさせ、かつ上記記録保持磁性膜としての第3の磁性
膜の磁区状態を変化させない温度を与えるパワーのレー
ザ光照射によって上記記録情報の読み出しを行うことを
特徴とする光磁気記録媒体の信号再生方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62301922A JP2805746B2 (ja) | 1987-11-30 | 1987-11-30 | 光磁気記録媒体の信号再生方法 |
KR1019880015737A KR970002341B1 (ko) | 1987-11-30 | 1988-11-29 | 자기 광 기록 매체의 신호 재생 방법 |
EP88119890A EP0318925B1 (en) | 1987-11-30 | 1988-11-29 | Method for optically reproducing a signal from magneto-optical recording medium |
DE3889203T DE3889203T2 (de) | 1987-11-30 | 1988-11-29 | Methode zum optischen Abtasten eines Signals aus einem magneto-optischen Speichermedium. |
US07/278,011 US5018119A (en) | 1987-11-30 | 1988-11-30 | Method for reproducing signal using an external magnetic field from magneto-optical recording medium having three magnetic layers |
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JP33591096A Division JPH09171645A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | 光磁気記録媒体 |
JP10953098A Division JP3164058B2 (ja) | 1987-11-30 | 1998-04-20 | 光磁気記録媒体の信号再生方法および信号再生装置 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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JPH10134429A (ja) * | 1996-10-25 | 1998-05-22 | Fujitsu Ltd | 光磁気記録媒体及びその再生方法 |
JPH10188385A (ja) * | 1996-12-17 | 1998-07-21 | Fujitsu Ltd | 光磁気記録媒体の再生方法及び再生装置 |
US6147939A (en) * | 1997-03-06 | 2000-11-14 | Sharp Kabushiki Kaisha | Magneto-optical recording medium having intermediate layer of in-plane magnetization |
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KR19990023151A (ko) | 1997-08-27 | 1999-03-25 | 사토 도리 | 광자기기록매체 및 그 재생방법 |
JP3538727B2 (ja) | 1997-10-01 | 2004-06-14 | 富士通株式会社 | 光磁気記録媒体 |
US6438073B1 (en) | 1998-06-18 | 2002-08-20 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic lens, magnetic reproducing element, reproducing apparatus and reproducing method |
JP3781583B2 (ja) | 1999-06-11 | 2006-05-31 | 富士通株式会社 | 光磁気記録媒体とその記録再生方法、及び光磁気記録装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1987
- 1987-11-30 JP JP62301922A patent/JP2805746B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH01143041A (ja) | 1989-06-05 |
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