JP2802617B2 - 車両用油圧作動式変速機の制御装置 - Google Patents
車両用油圧作動式変速機の制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、3速伝動系と2速伝動系と出力側のオーバ
ー回転を許容するワンウェイクラッチを介入した1速伝
動系とを備える車両用油圧作動式変速機の制御装置に関
する。 (従来の技術) 従来、この種変速機においては、3速伝動系を確立す
る3速油圧係合要素と、2速伝動系を確立する2速油圧
係合要素と、1速伝動系を確立する1速油圧係合要素と
への給排油を制御する油圧回路に、1速位置と2速位置
とに切換自在な第1シフト弁と、該第1シフト弁の下流
側の2速位置と3速位置とに切換自在な第2シフト弁と
を設け、該第1シフト弁の1速位置では該第1シフト弁
の上流側の油路を介して1速油圧係合要素にのみ給油さ
れ、該第1シフト弁の2速位置では1速油圧係合要素に
加え第2シフト弁への給油が行われ、第2シフト弁の2
速位置で2速油圧係合要素と、3速位置で3速油圧係合
とに給油されるようにし、該両シフト弁をエンジンのス
ロットル開度と車速とに応じて切換動作させて、1速か
ら3速までの自動変速を行うようにしている。 又、特開昭61−127956号公報により、上記のものにお
いて、第2シフト弁の2速位置で3速油圧係合要素に接
続される排油路に、2速油圧係合要素の油圧で開き側に
押される排油制御弁を介設し、3速から2速へのシフト
ダウンに際し、3速油圧係合要素の油圧の降圧特性に該
排油制御弁により2速油圧係合要素の昇圧に応じて緩急
の変化を生じさせ、該油圧係合要素の共噛み時間を適切
に制御して、アクセルペダルを踏込んでのシフトダウン
時に生じ易びエンジンの過度の吹上りを防止し得るよう
にしたものも知られている。 (発明が解決しようとする問題点) 上記のものでは、キックダウン操作により第2シフト
弁が3速位置から2速位置に切換ると同時に第1シフト
弁が2速位置から1速位置に切換った場合、2速油圧係
合要素には給油されないため排油制御弁は開弁されず、
3速油圧係合要素からの排油に時間がかかり、ここで1
速伝動系はワンウェイクラッチの作用により3速油圧係
合要素が切れるまでは確立されないため、キックダウン
に際し、1速への変速に遅れを生ずる問題がある。 本発明は、かかる問題点を解決した装置を提供するこ
とをその目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成すべく、3速伝動系と2速
伝動系と出力側のオーバー回転を許容するワンウェイク
ラッチを介入した1速伝動系とを備え、該3速伝動系を
確立する3速油圧係合要素と、該2速伝動系を確立する
2速油圧係合要素と、該1速伝動系を確立する1速油圧
係合要素とへの給排油を制御する油圧回路に、1速位置
と2速位置とに切換自在な第1シフト弁と、該第1シフ
ト弁の下流側の2速位置と3速位置とに切換自在な第2
シフト弁とを設け、該第1シフト弁の1速位置では該第
1シフト弁の上流側の油路を介して該1速油圧係合要素
にのみ給油され、該第1シフト弁の2速位置では該1速
油圧係合要素に加え該第2シフト弁への給油が行なわれ
て、該第2シフト弁の2速位置で該2速油圧係合要素
と、3速位置で該3速油圧係合要素とに給油されるよう
にすると共に、該第2シフト弁の2速位置で該3速油圧
係合要素に接続される排油路に、該2速油圧係合要素の
油圧で開き側に押される第1排油制御弁を介設するもの
において、該排油路に該第1排油制御弁と並列に該第1
シフト弁の1速位置で開く第2排油制御弁を介設し、且
つ、該第2排油制御弁は該第1シフト弁と一体に設けら
れることを特徴とする。 (作 用) 3速段から1速段へのキックダウン時には、第1シフ
ト弁の1速位置への切換えにより第2排油制御弁が開弁
され、3速油圧係合要素から該第2排油制御弁を介して
速やかに排油され、1速伝動系が応答性良く確立され
る。 又、3速から2速へのシフトダウン時は、第1シフト
弁が2速位置に存するため、第2排油制御弁は閉じられ
ており、第1排油制御弁により3速油圧係合要素からの
排油が2速油圧係合要素の油圧の上昇に応じて適切に制
御される。 (実施例) 本発明を図示の実施例に付説明する。 第1図で(1)は前進3段後進1段の変速を行なう変
速機を示し、該変速機(1)は、エンジン(2)にトル
クコンバータ(3)を介して連結される入力軸(1a)
と、車両の駆動輪(4)にデフギヤ(5)を介して連結
される出力軸(1b)との間に前進用の1速乃至3速の各
伝動系(G1)(G2)(G3)と後進伝動系(GR)とを備
え、前進用の各伝動系(G1)(G2)(G3)に油圧係合要
素たる1速乃至3速の各油圧クラッチ(C1)(C2)(C
3)を介入させた。 尚、後進伝動系(GR)は、2速伝動系(G2)と2速油
圧クラッチ(C2)を共用させるものとし、該両伝動系
(G2)(GR)は出力軸(1b)上のセレクタギア(6)を
介して選択的に確立させるようにした。 図面で(7)は1速伝動系(G1)に介入したワンウェ
イクラッチで出力軸(1b)側のオーバー回転を許容すべ
く作動する。 前記各油圧クラッチ(C1)(C2)(C3)は例えば第2
図に示す油圧回路によりその給排油を制御されるもの
で、これを詳述するに、該油圧回路は、油圧源(8)
と、パーキング用の「P」、後進用の「R」、ニュート
ラル用の「N」、自動変速用の「D」、2速保持用の
「2」の5位置に切換自在のマニアル弁(9)と、車速
とスロットル開度とに応じて切換作動させるシフト弁
(10)と、前記したセレクタギア(6)を連結する前後
進切換用のサーボ弁(11)とを備え、マニアル弁(9)
の「D」位置では、油圧源(8)に連なる第1油路(L
1)がシフト弁(10)に連なる第2油路(L2)に切沿さ
れ、該シフト弁(10)を介して2速と3速の各油圧クラ
ッチ(C2)(C3)への給排油が行なわれるようにした。 尚、1速油圧クラッチ(C1)は、第2油路(L2)から
分岐した第3油路(L3)を介して常時給油されるように
し、後記する1速→2速の変速に際しては、2速油圧ク
ラッチ(C2)への給油に伴いその係合力が順次に強めら
れて2速伝動系(G2)を介してトルク伝達により出力軸
(1b)の回転速度が1速伝動系(G1)による速度を上回
ったとき前記したワンウェイクラッチ(7)により1速
伝動系(G1)を介してのトルク伝達が自動的に停止され
るようにした。 前記シフト弁(10)は、中間の第4油路(L4)を介し
て互に接続した上流側の1速−2速変速用の第1シフト
弁(101)と、下流側の2速−3速変速用の第2シフト
弁(102)とから成り、該各弁(101)(102)の一端即
ち右端にガバナ弁(12)からの車速に応じたガバナ圧
と、左側に第1スロットル弁(131)からのスロットル
開度に応じたスロットル圧とを各作用させ、車速の増加
によればガバナ圧により先ず第1シフト弁(101)が低
速位置たる右側の1速位置から中速位置たる左側の2速
位置に移動して、第2油路(L2)が第4油路(L4)を介
して第2シフト弁(102)の流出側の第5油路(L5)に
接続され、マニアル弁(9)の「D」位置で該第5油路
(L5)に接続される第6油路(L6)を介して2速油圧ク
ラッチ(C2)に油圧源(8)からの圧油が給油され、1
速から2速にシフトアップされ、更に車速が増加する
と、第2シフト弁(102)が中速位置たる右側の2速位
置から高速位置たる左側の3速位置に移動して、第4油
路(L4)が第5油路(L5)から3速油圧クラッチ(C3)
に連なる第7油路(L7)に切換接続され、該第5油路
(L5)が第1排油路(LD1)に接続されて、2速油圧ク
ラッチ(C2)からの排油と3速油圧クラッチ(C3)への
給油とが行なわれ、2速から3速にシフトアップされる
ようにした。 又、減速によれば第2シフト弁(102)が右側の2速
位置(図示の位置)に復帰して、第4油路(L4)が上記
の如く第5油路(L5)と、第7油路(L7)が第2排油路
(LD2)とに切換接続され、3速油圧クラッチ(C3)か
らの排油と2速油圧クラッチ(C2)への給油とが行なわ
れて、3速から2速にシフトダウンされ、次いで第1シ
フト弁(101)が右側の1速位置に復帰して、第4油路
(L4)が該第1シフト弁(101)の排油ポート(10a)に
接続され、2速油圧クラッチ(C2)からの排油が行なわ
れて、2速から1速にシフトダウンされる。 図面で(14)は油圧源(8)からの給油圧を一定のラ
イン圧に調圧するレギュレータ弁、(151)(152)は2
速と3速の各油圧クラッチ(C2)(C3)に連なる2速用
と3速用のアキュムレータを示し、該各アキュムレータ
(151)(152)に夫々第2スロットル弁(132)からの
スロットル開度に応じたスロットル圧を背圧として作用
させた。 ここで、前記第2排油路(LD2)には、絞り(16)
と、これに並列に2速油圧クラッチ(C2)の油圧で開き
側に押される第1排油制御弁(17)とを介設するものと
し、これを更に詳述するに、該制御弁(17)は、2速油
圧クラッチ(C2)に連なる第6油路(L6)に接続される
一端即ち左端の油圧室(17a)を備え、該油圧クラッチ
(C2)の油圧の所定値への上昇によれば、ばね(17b)
に抗して図面で右方の開き側に押動されるようにし、か
くてアクセルペダルを踏込んでの3速→2速のシフトダ
ウン時、2速油圧クラッチ(C2)の油圧(以下2速圧と
記す)が所定値に上昇するまでは3速油圧クラッチ(C
3)の油圧(以下3速圧と記す)が絞り(16)を介して
の排油により緩やかに降下して、エンジンの吹上がりが
防止され、2速圧の所定値以上への上昇によれば該制御
弁(17)を介しての排油により3速圧が速やかに降下し
て、必要以上の共噛みが防止されるようにした。 又、該第2排油路(LD2)には、上記第1排油制御弁
(17)と並列に第1シフト弁(101)の1速位置で開か
れる第2排油制御弁(18)を介設するものとし、図示の
ものでは、該第1シフト弁(101)に、その1速位置で
第2排油路(LD2)に連なる流入ポート(10b)を排油ポ
ート(10c)に接続するランド溝(10d)を形成し、該第
2排油制御弁(18)を該第1シフト弁(101)と一体に
構成した。 尚、アクセルベダルを戻した減速時の3速→2速のシ
フトダウンに際しては、エンジンの吹上りは問題になら
ず、むしろ3速圧を早期に低下させてエンジンを吹上り
気味にした方が2速油圧クラッチ(C2)の入力側と出力
軸の回転速度差が減少して、2速油圧クラッチ(C2)が
スムーズに係合するため、第2排油路(LD2)に前記第
1第2排油制御弁(17)(18)と並列に低スロットル開
度で開く第3排油制御弁(19)を介設し、かかるシフト
ダウンに際しては該制御弁(19)を介しての排油により
3速圧が速やかに低下されるようにした。図示のもので
第3排油制御弁(19)は、前記第2スロットル弁(1
32)の操作プランジャ(13a)を用いて構成されるもの
とし、低スロットル開度では該プランジャ(13a)を収
納する大気開放室に臨ませて形成した第2排油路(LD
2)に連なるポート(13b)が開放されて、該ポート(13
b)を介しての排油が行なわれ、スロットル開度の増加
で連動レバー(13c)を介して該プランジャ(13a)が図
面で左方に押動されたとき、該ポート(13b)が閉塞さ
れて排油が停止されるようにした。 次に上記第2排油制御弁(18)の作用について説明す
るに、キックダウン操作即ちアクセルペダルを強く踏込
むことにより、スロットル圧の急増で第2シフト弁(10
2)が3速位置から2速位置に切換ると同時に第1シフ
ト弁(101)が2速位置から1速位置に切換った場合、
第2排油制御弁(18)が無ければ、第1排油制御弁(1
7)と第3排油制御弁(19)とは共に閉じられているた
め、3速油圧クラッチ(C3)からは絞り(16)のみを介
して排油されることになって、3速圧の低下に時間がか
かり、1速段への変速が遅れるが、本実施例によれば、
第1シフト弁(101)の1速位置への切換えで第2排油
制御弁(18)が開弁されて、該制御弁(18)を介しての
排油により3速圧が速やかに低下し、1速段に応答性良
く変速される。 又、3速→2速のシフトダウン時は、第2排油制御弁
(18)は閉弁されており、第1排油制御弁(17)や第3
排油制御弁(19)による3速圧の制御に何ら悪影響は与
えない。 (発明の効果) 以上の如く本発明によるときは、3速から1速へのキ
ックダウン時に3速油圧係合要素の油圧が速やかに低下
して、1速に応答性良く変速され、ドライバビリティー
が向上すると共に、第2排油制御弁を第1シフト弁に一
体化することで、簡単、安価な油圧回路を提供できる。
ー回転を許容するワンウェイクラッチを介入した1速伝
動系とを備える車両用油圧作動式変速機の制御装置に関
する。 (従来の技術) 従来、この種変速機においては、3速伝動系を確立す
る3速油圧係合要素と、2速伝動系を確立する2速油圧
係合要素と、1速伝動系を確立する1速油圧係合要素と
への給排油を制御する油圧回路に、1速位置と2速位置
とに切換自在な第1シフト弁と、該第1シフト弁の下流
側の2速位置と3速位置とに切換自在な第2シフト弁と
を設け、該第1シフト弁の1速位置では該第1シフト弁
の上流側の油路を介して1速油圧係合要素にのみ給油さ
れ、該第1シフト弁の2速位置では1速油圧係合要素に
加え第2シフト弁への給油が行われ、第2シフト弁の2
速位置で2速油圧係合要素と、3速位置で3速油圧係合
とに給油されるようにし、該両シフト弁をエンジンのス
ロットル開度と車速とに応じて切換動作させて、1速か
ら3速までの自動変速を行うようにしている。 又、特開昭61−127956号公報により、上記のものにお
いて、第2シフト弁の2速位置で3速油圧係合要素に接
続される排油路に、2速油圧係合要素の油圧で開き側に
押される排油制御弁を介設し、3速から2速へのシフト
ダウンに際し、3速油圧係合要素の油圧の降圧特性に該
排油制御弁により2速油圧係合要素の昇圧に応じて緩急
の変化を生じさせ、該油圧係合要素の共噛み時間を適切
に制御して、アクセルペダルを踏込んでのシフトダウン
時に生じ易びエンジンの過度の吹上りを防止し得るよう
にしたものも知られている。 (発明が解決しようとする問題点) 上記のものでは、キックダウン操作により第2シフト
弁が3速位置から2速位置に切換ると同時に第1シフト
弁が2速位置から1速位置に切換った場合、2速油圧係
合要素には給油されないため排油制御弁は開弁されず、
3速油圧係合要素からの排油に時間がかかり、ここで1
速伝動系はワンウェイクラッチの作用により3速油圧係
合要素が切れるまでは確立されないため、キックダウン
に際し、1速への変速に遅れを生ずる問題がある。 本発明は、かかる問題点を解決した装置を提供するこ
とをその目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成すべく、3速伝動系と2速
伝動系と出力側のオーバー回転を許容するワンウェイク
ラッチを介入した1速伝動系とを備え、該3速伝動系を
確立する3速油圧係合要素と、該2速伝動系を確立する
2速油圧係合要素と、該1速伝動系を確立する1速油圧
係合要素とへの給排油を制御する油圧回路に、1速位置
と2速位置とに切換自在な第1シフト弁と、該第1シフ
ト弁の下流側の2速位置と3速位置とに切換自在な第2
シフト弁とを設け、該第1シフト弁の1速位置では該第
1シフト弁の上流側の油路を介して該1速油圧係合要素
にのみ給油され、該第1シフト弁の2速位置では該1速
油圧係合要素に加え該第2シフト弁への給油が行なわれ
て、該第2シフト弁の2速位置で該2速油圧係合要素
と、3速位置で該3速油圧係合要素とに給油されるよう
にすると共に、該第2シフト弁の2速位置で該3速油圧
係合要素に接続される排油路に、該2速油圧係合要素の
油圧で開き側に押される第1排油制御弁を介設するもの
において、該排油路に該第1排油制御弁と並列に該第1
シフト弁の1速位置で開く第2排油制御弁を介設し、且
つ、該第2排油制御弁は該第1シフト弁と一体に設けら
れることを特徴とする。 (作 用) 3速段から1速段へのキックダウン時には、第1シフ
ト弁の1速位置への切換えにより第2排油制御弁が開弁
され、3速油圧係合要素から該第2排油制御弁を介して
速やかに排油され、1速伝動系が応答性良く確立され
る。 又、3速から2速へのシフトダウン時は、第1シフト
弁が2速位置に存するため、第2排油制御弁は閉じられ
ており、第1排油制御弁により3速油圧係合要素からの
排油が2速油圧係合要素の油圧の上昇に応じて適切に制
御される。 (実施例) 本発明を図示の実施例に付説明する。 第1図で(1)は前進3段後進1段の変速を行なう変
速機を示し、該変速機(1)は、エンジン(2)にトル
クコンバータ(3)を介して連結される入力軸(1a)
と、車両の駆動輪(4)にデフギヤ(5)を介して連結
される出力軸(1b)との間に前進用の1速乃至3速の各
伝動系(G1)(G2)(G3)と後進伝動系(GR)とを備
え、前進用の各伝動系(G1)(G2)(G3)に油圧係合要
素たる1速乃至3速の各油圧クラッチ(C1)(C2)(C
3)を介入させた。 尚、後進伝動系(GR)は、2速伝動系(G2)と2速油
圧クラッチ(C2)を共用させるものとし、該両伝動系
(G2)(GR)は出力軸(1b)上のセレクタギア(6)を
介して選択的に確立させるようにした。 図面で(7)は1速伝動系(G1)に介入したワンウェ
イクラッチで出力軸(1b)側のオーバー回転を許容すべ
く作動する。 前記各油圧クラッチ(C1)(C2)(C3)は例えば第2
図に示す油圧回路によりその給排油を制御されるもの
で、これを詳述するに、該油圧回路は、油圧源(8)
と、パーキング用の「P」、後進用の「R」、ニュート
ラル用の「N」、自動変速用の「D」、2速保持用の
「2」の5位置に切換自在のマニアル弁(9)と、車速
とスロットル開度とに応じて切換作動させるシフト弁
(10)と、前記したセレクタギア(6)を連結する前後
進切換用のサーボ弁(11)とを備え、マニアル弁(9)
の「D」位置では、油圧源(8)に連なる第1油路(L
1)がシフト弁(10)に連なる第2油路(L2)に切沿さ
れ、該シフト弁(10)を介して2速と3速の各油圧クラ
ッチ(C2)(C3)への給排油が行なわれるようにした。 尚、1速油圧クラッチ(C1)は、第2油路(L2)から
分岐した第3油路(L3)を介して常時給油されるように
し、後記する1速→2速の変速に際しては、2速油圧ク
ラッチ(C2)への給油に伴いその係合力が順次に強めら
れて2速伝動系(G2)を介してトルク伝達により出力軸
(1b)の回転速度が1速伝動系(G1)による速度を上回
ったとき前記したワンウェイクラッチ(7)により1速
伝動系(G1)を介してのトルク伝達が自動的に停止され
るようにした。 前記シフト弁(10)は、中間の第4油路(L4)を介し
て互に接続した上流側の1速−2速変速用の第1シフト
弁(101)と、下流側の2速−3速変速用の第2シフト
弁(102)とから成り、該各弁(101)(102)の一端即
ち右端にガバナ弁(12)からの車速に応じたガバナ圧
と、左側に第1スロットル弁(131)からのスロットル
開度に応じたスロットル圧とを各作用させ、車速の増加
によればガバナ圧により先ず第1シフト弁(101)が低
速位置たる右側の1速位置から中速位置たる左側の2速
位置に移動して、第2油路(L2)が第4油路(L4)を介
して第2シフト弁(102)の流出側の第5油路(L5)に
接続され、マニアル弁(9)の「D」位置で該第5油路
(L5)に接続される第6油路(L6)を介して2速油圧ク
ラッチ(C2)に油圧源(8)からの圧油が給油され、1
速から2速にシフトアップされ、更に車速が増加する
と、第2シフト弁(102)が中速位置たる右側の2速位
置から高速位置たる左側の3速位置に移動して、第4油
路(L4)が第5油路(L5)から3速油圧クラッチ(C3)
に連なる第7油路(L7)に切換接続され、該第5油路
(L5)が第1排油路(LD1)に接続されて、2速油圧ク
ラッチ(C2)からの排油と3速油圧クラッチ(C3)への
給油とが行なわれ、2速から3速にシフトアップされる
ようにした。 又、減速によれば第2シフト弁(102)が右側の2速
位置(図示の位置)に復帰して、第4油路(L4)が上記
の如く第5油路(L5)と、第7油路(L7)が第2排油路
(LD2)とに切換接続され、3速油圧クラッチ(C3)か
らの排油と2速油圧クラッチ(C2)への給油とが行なわ
れて、3速から2速にシフトダウンされ、次いで第1シ
フト弁(101)が右側の1速位置に復帰して、第4油路
(L4)が該第1シフト弁(101)の排油ポート(10a)に
接続され、2速油圧クラッチ(C2)からの排油が行なわ
れて、2速から1速にシフトダウンされる。 図面で(14)は油圧源(8)からの給油圧を一定のラ
イン圧に調圧するレギュレータ弁、(151)(152)は2
速と3速の各油圧クラッチ(C2)(C3)に連なる2速用
と3速用のアキュムレータを示し、該各アキュムレータ
(151)(152)に夫々第2スロットル弁(132)からの
スロットル開度に応じたスロットル圧を背圧として作用
させた。 ここで、前記第2排油路(LD2)には、絞り(16)
と、これに並列に2速油圧クラッチ(C2)の油圧で開き
側に押される第1排油制御弁(17)とを介設するものと
し、これを更に詳述するに、該制御弁(17)は、2速油
圧クラッチ(C2)に連なる第6油路(L6)に接続される
一端即ち左端の油圧室(17a)を備え、該油圧クラッチ
(C2)の油圧の所定値への上昇によれば、ばね(17b)
に抗して図面で右方の開き側に押動されるようにし、か
くてアクセルペダルを踏込んでの3速→2速のシフトダ
ウン時、2速油圧クラッチ(C2)の油圧(以下2速圧と
記す)が所定値に上昇するまでは3速油圧クラッチ(C
3)の油圧(以下3速圧と記す)が絞り(16)を介して
の排油により緩やかに降下して、エンジンの吹上がりが
防止され、2速圧の所定値以上への上昇によれば該制御
弁(17)を介しての排油により3速圧が速やかに降下し
て、必要以上の共噛みが防止されるようにした。 又、該第2排油路(LD2)には、上記第1排油制御弁
(17)と並列に第1シフト弁(101)の1速位置で開か
れる第2排油制御弁(18)を介設するものとし、図示の
ものでは、該第1シフト弁(101)に、その1速位置で
第2排油路(LD2)に連なる流入ポート(10b)を排油ポ
ート(10c)に接続するランド溝(10d)を形成し、該第
2排油制御弁(18)を該第1シフト弁(101)と一体に
構成した。 尚、アクセルベダルを戻した減速時の3速→2速のシ
フトダウンに際しては、エンジンの吹上りは問題になら
ず、むしろ3速圧を早期に低下させてエンジンを吹上り
気味にした方が2速油圧クラッチ(C2)の入力側と出力
軸の回転速度差が減少して、2速油圧クラッチ(C2)が
スムーズに係合するため、第2排油路(LD2)に前記第
1第2排油制御弁(17)(18)と並列に低スロットル開
度で開く第3排油制御弁(19)を介設し、かかるシフト
ダウンに際しては該制御弁(19)を介しての排油により
3速圧が速やかに低下されるようにした。図示のもので
第3排油制御弁(19)は、前記第2スロットル弁(1
32)の操作プランジャ(13a)を用いて構成されるもの
とし、低スロットル開度では該プランジャ(13a)を収
納する大気開放室に臨ませて形成した第2排油路(LD
2)に連なるポート(13b)が開放されて、該ポート(13
b)を介しての排油が行なわれ、スロットル開度の増加
で連動レバー(13c)を介して該プランジャ(13a)が図
面で左方に押動されたとき、該ポート(13b)が閉塞さ
れて排油が停止されるようにした。 次に上記第2排油制御弁(18)の作用について説明す
るに、キックダウン操作即ちアクセルペダルを強く踏込
むことにより、スロットル圧の急増で第2シフト弁(10
2)が3速位置から2速位置に切換ると同時に第1シフ
ト弁(101)が2速位置から1速位置に切換った場合、
第2排油制御弁(18)が無ければ、第1排油制御弁(1
7)と第3排油制御弁(19)とは共に閉じられているた
め、3速油圧クラッチ(C3)からは絞り(16)のみを介
して排油されることになって、3速圧の低下に時間がか
かり、1速段への変速が遅れるが、本実施例によれば、
第1シフト弁(101)の1速位置への切換えで第2排油
制御弁(18)が開弁されて、該制御弁(18)を介しての
排油により3速圧が速やかに低下し、1速段に応答性良
く変速される。 又、3速→2速のシフトダウン時は、第2排油制御弁
(18)は閉弁されており、第1排油制御弁(17)や第3
排油制御弁(19)による3速圧の制御に何ら悪影響は与
えない。 (発明の効果) 以上の如く本発明によるときは、3速から1速へのキ
ックダウン時に3速油圧係合要素の油圧が速やかに低下
して、1速に応答性良く変速され、ドライバビリティー
が向上すると共に、第2排油制御弁を第1シフト弁に一
体化することで、簡単、安価な油圧回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用する変速機の1例の線図、第2図
はその油圧回路図である。 (G1)……1速伝動系 (G2)……2速伝動系 (G3)……3速伝動系 (C1)……1速油圧クラッチ(1速油圧係合要素) (C2)……2速油圧クラッチ(2速油圧係合要素) (C3)……3速油圧クラッチ(3速油圧係合要素) (101)……第1シフト弁 (102)……第2シフト弁 (LD2)……第2排油路 (17)……第1排油制御弁 (18)……第2排油制御弁
はその油圧回路図である。 (G1)……1速伝動系 (G2)……2速伝動系 (G3)……3速伝動系 (C1)……1速油圧クラッチ(1速油圧係合要素) (C2)……2速油圧クラッチ(2速油圧係合要素) (C3)……3速油圧クラッチ(3速油圧係合要素) (101)……第1シフト弁 (102)……第2シフト弁 (LD2)……第2排油路 (17)……第1排油制御弁 (18)……第2排油制御弁
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(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
F16H 61/00 - 61/24
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.3速伝動系と2速伝動系と出力側のオーバー回転を
許容するワンウェイクラッチを介入した1速伝動系とを
備え、該3速伝動系を確立する3速油圧係合要素と、該
2速伝動系を確立する2速油圧係合要素と、該1速伝動
系を確立する1速油圧係合要素とへの給排油を制御する
油圧回路に、1速位置と2速位置とに切換自在な第1シ
フト弁と、該第1シフト弁の下流側の2速位置と3速位
置とに切換自在な第2シフト弁とを設け、該第1シフト
弁の1速位置では該第1シフト弁の上流側の油路を介し
て該1速油圧係合要素にのみ給油され、該第1シフト弁
の2速位置では該1速油圧係合要素に加え該第2シフト
弁への給油が行なわれて、該第2シフト弁の2速位置で
該2速油圧係合要素と、3速位置で該3速油圧係合要素
とに給油されるようにすると共に、該第2シフト弁の2
速位置で該3速油圧係合要素に接続される排油路に、該
2速油圧係合要素の油圧で開き側に押される第1排油制
御弁を介設するものにおいて、該排油路に該第1排油制
御弁と並列に該第1シフト弁の1速位置で開く第2排油
制御弁を介設し、且つ、該第2排油制御弁は該第1シフ
ト弁と一体に設けられることを特徴とする車両用油圧作
動式変速機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62032540A JP2802617B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | 車両用油圧作動式変速機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62032540A JP2802617B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | 車両用油圧作動式変速機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63199949A JPS63199949A (ja) | 1988-08-18 |
JP2802617B2 true JP2802617B2 (ja) | 1998-09-24 |
Family
ID=12361768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62032540A Expired - Lifetime JP2802617B2 (ja) | 1987-02-17 | 1987-02-17 | 車両用油圧作動式変速機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2802617B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0269431A (ja) * | 1988-09-05 | 1990-03-08 | Kobe Steel Ltd | ジヒドロキシテトラヒドロクルクミン及びその用途 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58156756A (ja) * | 1982-03-10 | 1983-09-17 | Nissan Motor Co Ltd | 自動変速機の油圧制御装置 |
JPS6184450A (ja) * | 1984-10-02 | 1986-04-30 | Honda Motor Co Ltd | 車両用油圧作動式変速機の制御装置 |
JPS61127956A (ja) * | 1984-11-28 | 1986-06-16 | Honda Motor Co Ltd | 車両用油圧作動式変速機の制御装置 |
-
1987
- 1987-02-17 JP JP62032540A patent/JP2802617B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63199949A (ja) | 1988-08-18 |
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