JP2801664B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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Description
護層を順次積層した電子写真感光体に関する。
セレンないしセレン合金を主体とする感光層を設けたも
の、酸化亜鉛、酸化カドミウムなどの無機光導電材料を
バインダー中に分散させたもの、ポリ−N−ビニルカル
バゾールとトリニトロフルオレノンあるいはアゾ顔料な
どの有機光導電材料を用いたもの及び非晶質シリコンを
用いたもの等が一般に知られている。
系、特にSe−As系(As2Se3)感光体が知られているが、
このものは次のような問題点を包含する。
用中ペーパージャム等で簡単にキズが発生しやすい。
環境中に存在する特殊な化学物質等の吸着・汚染によ
り、地汚れ、画像流れ等の異常画像を発生する。
り摩擦を受けSe層が摩耗し、コピー上にSeが付着・排出
される心配がある。
十分に大きくなく、そのままでは帯電電位が不足する場
合がある。
副作用を伴なうことなく全面的に解決しうる技術は未だ
完成されていない。
護層を設ける技術が知られている。具体的には感光層の
表面に有機フィルムを設ける方法(特公昭38−1544
6)、無機酸化物を設ける方法(特公昭43−14517)、接
着層を設けた後絶縁層を積層する方法(特公昭43−2759
1)、或いはプラズマCVD法・光CVD法等によって、a−S
i層、a−Si:N:H層、a−Si:O:H層等を積層する方法
(特開昭57−179859、特開昭−59−58437)が開示され
ている。
・cm以上)になると、残留電位の増大、くり返し時の蓄
積等が問題となり、実用上好ましくない。
法(特公昭−48−38427、特公昭43−16198、特公昭49−
10258、USP2901348、保護層中に色素やルイス酸に代表
される移動材を添加する方法(特公昭44−834、特開昭5
3−133444)、或いは金属や金属酸化物微粒子の添加に
より保護層の抵抗を制御する方法(特開昭53−3338)等
が提案されている。
生じ、感光層へ到達する光量が減少するため、結果とし
て感光体の感度が低下するという問題が生じる(所謂フ
ィルター効果)。
均粒径0.3μm以下の金属酸化物を抵抗制御材として保
護層中に分散させることにより光に対し実質的に透明と
する方法もあるが、実際には0.3μm以上の粒子も多く
存在するため、可視光の吸収、散乱が生じ、感光体の感
度が低下する。また、微粒子分散系保護層を持つ感光体
特有の問題として解像度の低下という現像も生じ易い。
さらに微粒子の樹脂中への均一分散とという製造技術上
の課題が存在しコストアップにもつながる。
は、感光体のくり返し使用によって保護層上に蓄積され
るNOx等、帯電装置によって発生する種々の化学物質
が、高温高湿時に水分と相互作用し画像ボケが発生する
という感光体にとっては極めて不都合な欠点を有してい
ることが明らかになった。
消した感光体を提供することを目的とするものであり、
とくに分光透過率にすぐれた表面保護層を有し、高感
度、高帯電性でなおかつ高耐久な(耐摩耗性に富んだ)
電子写真用感光体を提供することを目的とするものであ
る。
する電子写真感光体を提供することも目的とする。
順次積層した感光体において、前記保護層が酸化スズ粒
子を分散した結着樹脂からなり、その結着樹脂が(a)
スチレン−メチルメタクリレート−2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート共重合体(以下、St−MMA−2−HEMA
という)と(b)パーフロロアルキルアクリレート−メ
チルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート共重合体(以下、FA−MMA−2−HEMAという)、パ
ーフロロアルキルアクリレート−メチルメタクリレート
−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−アクリル酸共
重合体(以下、FA−MMA−2−HEMA−AAという)、およ
びパーフロロアルキルアクリレート−メチルメタクリレ
ート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−スチレン
共重合体(以下、FA−MMA−2−HEMA−Stという)から
なるフッ素含有樹脂の群から選ばれた少くとも1種との
混合物をイソシアネート化合物で硬化させた組成物であ
ることを特徴とする。
A−2−HEMAプレポリマーと(b)以下のモノマー構成
の共重合型FA−MMA−2−HEMA,FA−MMA−2−HEMA−AA
およびFA−MMA−2−HEMA−Stからなるフッ素含有樹脂
の群から選ばれた少くとも1種との混合物を結着樹脂と
することにより結着樹脂の改質をはかり、これにより画
像ボケを改良できることを見い出したことに基づく。
させた共重合体である。なお、共重合型式はブロック
型、ランダム型のいずれであってもかまわない。
4、MMA−2−HEMA、MMA−2−HEMA−AA、MMA−2−HEMA
−St共重合鎖の分子量は1〜5×104が適当である。
0.1〜80wt%好ましくは1〜60wt%添加される。添加樹
脂は塗布時、大部分が表面に集中し、保護層表面を改質
する。
起すことはない。又、上記(b)共重合体は、イソシア
ネート化合物と反応する水酸基を持っているので、主樹
脂材料とともに架橋され保護層表面の改質効果は、より
継続的になる。
しては、 あるいは 等を挙げることができる。
細に説明する。図面第1図において、1は導電性支持
体、2は感光層、3は中間層、4は表面保護層である。
なお、導電性支持体1と感光層2との間には、必要に応
じて下引き層が設けられていてもよい。
明を加えれば次のとおりである。ただし、導電性支持体
1にあっては通常、電子写真感光体で用いられる支持体
は全て使用でき、表面を処理(酸化処理、エッチング
等)したものも使用できる。即ち、導電性支持体1とし
ては、導電体そのもの、あるいは、絶縁体を導電処理し
たものが用いられ、たとえば、ステンレス、Al、Ni、F
e、Mo、Cu、Ti、Auなどの金属あるいは合金;ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリイミドポリアミド、ポリ
プロピレン、ガラスなどの絶縁性基体上にAl、Ag、Au、
Pb、Cuなどの金属あるいはIn2、O3、SnO2などの導電材
料の薄膜を蒸着などの方法で形成したもの;導電処理し
た紙;導電性高分子フィルム等が例示できる。導電性支
持体の形状は特に問わず、板状、ドラム状、エンドレス
ベルト状などであってよい。中でも、強度、耐熱性(蒸
着時基板湿度≧200℃)、加工性、経済性等の点でAl合
金のドラム状支持体が好適である。
系)、a−Si−N系、a−Si−C系;SeあるいはSeTe、A
sなどとの合金;ZnO、CdS、CdSe等の無機粒子を結着樹脂
中に分散したもの;ポリビニルカルバゾール、トリニト
ロフルオレノン、チアピリリウム塩とポリカーボネート
との共晶錯体等の有機感光材料が用いられる。この感光
層は単層体でも電荷発生層と電荷輸送層との積層体等の
二層以上の積層体であってもよい。なお、感光層2の厚
さは単層型では10〜40μm好ましくは15〜20μm、積層
型では電荷発生層が500Å〜2μm、電荷輸送層が5〜5
0μmが適当である。
るとともに、帯電電荷を表面保護層4と感光層2との中
間に止めて注入電荷による帯電電位の低下を防止する。
中間層3の材料としては、例えばエポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ
塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニ
ル、アクリル樹脂、シリコン樹脂、弗素樹脂等の各種の
有機高分子化合物;トリメチルモノメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカ
ップリング剤;チタンテトラブトキサイド、アルミニウ
ムトリプロポキサイド、ジルコニウムテトラブトキサイ
ド等の金属アルコキサイド;チタンアセチルアセトネー
ト、ジルコニウムアセチルアセトネート等の金属アセチ
ルアセトン錯体の1種又は2種以上を組み合わせること
により形成される高分子化合物があげられる。中間層3
の厚さは、通常10μm以下好ましくは0.1〜1.0μm程度
である。
化スズ(SnO2)を含有させ導電性を付与する。
以下好適には約0.3μm以下とすることにより、可視光
に対し実質的に透明な保護層とすることができる。
て導電性支持体1にまで到達させるためには、表面保護
層4の抵抗率を約1010〜1013Ω・cm好ましくは約1011〜
1012Ω・cmとする必要があるが、それを満足するSnO2含
有量は、表面保護層4全体の40〜80重量%望ましくは60
〜70重量%くらいである。
いては、2−HEMAの含有量は15〜45重量%好ましくは25
〜45重量%、更に好ましくは30〜40重量%であり、残り
のSt及びMMAはMMA/St重量比が約9/1〜6/4となるものが
普通用いられる。そして、上記の共重合体(a)、
(b)とイソシアネート化合物とを反応させて結着樹脂
を製造する際には、イソシアネート化合物の配合量をNC
O基と共重合体(a)及び(b)中のOH基との数の比(N
CO/OH)が0.7〜1.3、好ましくは0.8〜1.3更に好ましく
は1.0〜1.2となるようにするのが望ましい。
キサメチレンジイソシアネート[HMDI]、リジンジイソ
シアネート[LDI]、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート[TMDI]、ダイマー酸ジイソシアネート[DD
I]などの脂肪族ジイソシアネート;4,4′−メチレンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネート)[水素化MDI]、
メチルシクロヘキサン−2,4(2,6)ジイソシアネート
[水素化TDI]、1,3−(イソシアナートメチル)シクロ
ヘキサン[水素化XDI]などの環状脂肪族ジイソシアネ
ート;キシリレンジイソシアネート[XDI]、メタキシ
リレンジイソシアネート[MXDI]、イソホロンジイソシ
アネート[IPDI]などの芳香族性ジイソシアネートなど
のジイソシアネートモノマーがあげられる。
んのうさせたポリイソシアネートも使用できる。更に、
目的に応じて、変性されたポリイソシアネートを用いて
もよい。
P]を選択し、ジイソシアネートとしてHMDI又は水素化I
PDIを選択し、これらを反応させたポリイソシアネート
もあげられる。
HMDI3モルの水1モル付加物もあげられる。
られる。
平均で、2,000〜200,000好ましくは10,000〜40,000であ
る。
〜6μmが適当である。なお、表面保護層4中には分散
性、接着性あるいは平滑性を向上させることを意図して
種々の添加剤が適当量加えられてもよい。
複写機に使用できるだけでなく、NIP(ノンインパクト
プリンター)にも適用可能である。
もに重量基準である。
けて感光層を形成した。これを電子写真特性評価機を用
いて正帯電し露光したところ、帯電電位は480V、暗時20
秒後の帯電電位は195V、露光後30秒の帯電電位は0ボル
トであった。
2部、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン1部及びn−ブタノール40部からなる混合液を塗布
後、100℃2時間乾燥して約2,000Å厚の中間層を設け
た。
A)〜2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEM
A)の共重合体溶液と酸化スズ粒子(三菱金属社製)と
溶媒とを用意した。共重合体のモノマー構成はSt−MMA
−2−HEMA=14/56/30(重量比)であり、溶媒はトルエ
ンとセロソルブアセテートとメチルイソブチルケトンと
の混合溶媒を用いた。
ミルベースと希釈用樹脂液(上記共重合体樹脂、濃度約
10%)とHMDI系ポリイソシアネート(スミジュールHT、
住友バイエルウレタン社製)とを、塗布液中の酸化スズ
の粒子と樹脂固形分の割合が6:4、イソシアネート基と
水酸基の数の比が1:1になるように混合して表面保護層
形成液を調整した。これを、中間層まで積層した感光体
にディッピング塗布し、130℃で1時間乾燥して前記の
共重合体とイソシアネート化合物とを反応させ約5μm
厚の表面保護層(酸化スズを含有した樹脂層)を有する
比較の電子写真感光体を作成した。
ミルベースが含有するSt−MMA−2−HEMAに対して表−
2の様に添加した。更に、これら2種の架橋される高分
子が含有するOHの総量に対してイソシアネート基と水酸
基の数の比が1:1になるようにポリイソシアネートを混
合して保護層を有する感光体ドラムを作成した。これ以
外の作成条件は比較例と同じ である。この感光体を高速複写機にセットし、22℃、60
%RHの環境下にて、3万枚の連続複写動作をさせコピー
サンプルを得た。次に30℃、90%RHのもとでコピーサン
プルを得た。表−2にこれらの画像評価結果をまとめ
た。
m当りの解像ライン数で表す)を画質評価に用いた。
て、保護層を有する感光体ドラムを作成し、実施例1〜
10と同様の評価をおこなった。
各々ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)リジンジ
イソシアネート(LDI)、トリメチロールプロパンとイ
リホロジンイソシアネートの反応物からなるポリイソシ
アネート(IPDI,TMP)を用いて反応硬化をさせた。実施
例11、12、16、17では比較例と同じポリイソシアネート
を用いた。
表−4に示す様に添加して、保護層を有する感光体ドラ
ムを作成し、実施例1〜10と同様の評価を行った。
て保護層を有する感光体ドラムを作成し、実施例1〜10
と同様の評価を行った。
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI),リジンジイ
ソシアネート(LDI)、トリメチロールプロパンとイソ
ホロンジイソシアネートの反応物からなるポリイソシア
ネート(IPDI,TMP)を用いて、反応硬化させた。
表−6に示す様に添加して、保護層を有する感光体ドラ
ムを作成し、実施例1〜5と同様に画像評価した。
保護層を有する感光体ドラムを作成し、実施例1〜10と
同様の評価を行った。
に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI),リジン
ジイソシアネート(LDI)、トリメチロールプロパンと
イソホロンジイソシアネートの反応物からなるポリイソ
シアネート(IPDI,TMP)を用いて反応硬化させた。
チルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート共重合体と(b)パーフロロアルキルアクリレート
〜メチルメタクリレート〜2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、パーフロロアルキルアクリレート−メチルメ
タクリレート−2−ヒドロキシエチルアクリレート−ア
クリル酸およびパーフロロアルキルアクリレート−メチ
ルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト−スチレンの共重合体からなるフッ素含有樹脂の群か
ら選ばれた少くとも1種との混合物とイソシアネート化
合物からなる硬化物を結着剤としてSnO2粒子を分散した
保護層を有する感光体は長期複写動作後においても画像
ボケを発生することもなくすぐれた画像品質を維持する
ことがわかる。
Claims (2)
- 【請求項1】導電性支持体上に、感光層、中間層及び表
面保護層を順次積層した感光体において、前記保護層が
酸化スズ粒子を分散した結着樹脂からなり、その結着樹
脂が(a)スチレン−メチルメタクリレート−2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート共重合体と(b)パーフロ
ロアルキルアクリレート−メチルメタクリレート−2−
ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体、パーフロロ
アルキルアクリレート−メチルメタクリレート−2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート−アクリル酸共重合体、
およびパーフロロアルキルアクリレート−メチルメタク
リレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−スチ
レン共重合体からなるフッ素含有樹脂の群から選ばれた
少くとも1種との混合物をイソシアネート化合物で硬化
させた組成物であることを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】第1項に示した保護層においてbの固形分
割合[b/(a+b)]が0.1wt%から80wt%であること
を特徴とする第1項記載の電子写真用感光体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP63-220428 | 1988-09-05 | ||
JP20557189A JP2801664B2 (ja) | 1988-09-05 | 1989-08-10 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH02176666A JPH02176666A (ja) | 1990-07-09 |
JP2801664B2 true JP2801664B2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=26515128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP20557189A Expired - Lifetime JP2801664B2 (ja) | 1988-09-05 | 1989-08-10 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
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DE69606687T2 (de) * | 1995-11-24 | 2000-07-06 | Canon Kk | Elektrophotographisches, lichtempfindliches Element und es umfassende Prozesskassette und elektrophotographischer Apparat |
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-
1989
- 1989-08-10 JP JP20557189A patent/JP2801664B2/ja not_active Expired - Lifetime
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