JP3164356B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP3164356B2 JP20790690A JP20790690A JP3164356B2 JP 3164356 B2 JP3164356 B2 JP 3164356B2 JP 20790690 A JP20790690 A JP 20790690A JP 20790690 A JP20790690 A JP 20790690A JP 3164356 B2 JP3164356 B2 JP 3164356B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は表面保護層を有する電子写真用感光体及びそ
れを搭載した電子写真装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、電子写真用感光体としては、導電性支持体上に
セレンないしセレン合金を主体とする光導電層を設けた
もの、酸化亜鉛、酸化カドミウムなどの無機光導電材料
をバインダー中に分散させたもの、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾールとトリニトロフルオレノンあるいはアゾ顔料
などの有機光導電材料を用いたもの及び非晶質シリコン
を用いたもの等が一般に知られている。
ところで、電子写真感光体は、通常帯電工程−露光工
程−現像工程−転写工程−クリーニング工程−除電露光
工程からなる電子写真プロセスに従って電子写真複写機
内で処理されるが、電子写真複写機内では電子写真感光
体の表面は前述の電子写真プロセスを実施するいくつか
の装置と接触し、その装置によって擦られる。例えば、
クリーニング装置としてブレードクリーニング装置やブ
ラシクリーニング装置を用いた場合では、ブレード部や
ブラシ部が電子写真用感光体の表面に接触しており、電
子写真用感光体の回転又は移動に従ってその表面はブレ
ードやブラシで擦られる。又、転写工程では、現像され
たトナー像を紙などの被転写体に転写する際、その被転
写体が電子写真用感光体の表面と接触しながら、送り出
されていく方法が採用されている。又、現像ローラの両
端部にスペーサーを設けた現像装置を用いた場合では、
そのスペーサーが電子写真用感光体に接触しており、コ
ピー画像を得る度毎に電子写真用感光体がスペーサーに
よって擦られる。
このような電子写真プロセスは、電子写真複写機内で
繰り返し実施され、その度毎に感光ドラムの表面はクリ
ーニング装置や被転写体などによって擦られ、電子写真
用感光体の寿命は損われる。
このような欠点を解消する方法として感光体表面に保
護層を設ける技術が知られている。具体的には感光層の
表面に有機フィルムを設ける方法(特公昭38−1544
6)、無機酸化物を設ける方法(特公昭43−14517)、接
着層を設けた後絶縁層を積層する方法(特公昭43−2759
1)、あるいはプラズマCVD法・光CVD法等によってa−S
i層、a−Si:N:H層、a−Si:O:H層等を積層する方法
(特開昭57−179859、特開昭59−58437)、保護層を光
導電層とする方法(特開昭48−38427、特公昭43−1619
8、特公昭49−10258、USP−2901348)、保護層中に色素
やルイス酸に代表される移動剤を添加する方法(特公昭
44−834、特開昭53−133444)、或いは金属や金属酸化
物微粒子の添加により保護層の抵抗を制御する方法(特
開昭53−3338)等が提案されている。
本発明者らの知見によれば、上記のような表面保護層
を有する電子写真用感光体は、繰り返し使用によってそ
の端部から表面保護層の剥離が始まり、ついで膜剥離し
た個所から感光層にひび割れを生じさせ、このため画像
上の両端部で著しく画質が劣化する様になることが判明
した。そして、このことは電子写真プロセスにおける電
子写真用感光体の表面とクリーニング装置あるいは現像
ローラに取り付けたスペーサーや被転写体との擦りに帰
因していることが判った。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、繰り返し使用しても端部からの表面保護層
の膜剥離やひび割れを生じることがなく、初期画像とほ
とんど変わらない鮮明な複写画像を与える電子写真用感
光体及びそれを搭載した電子写真装置を提供することを
目的とする。また、他の目的は光導電層の種類によら
ず、同一の表面保護層を同一の作製工程で形成でき、し
かも湿式トナーを用いた電子写真装置にも適用可能な電
子写真用感光体及びそれを搭載した電子写真装置を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは種々検討した結果、光導電層の端部が表
面保護層の端部より内側に形成された電子写真用感光体
は、端部からの表面保護層の剥離とこのことに起因する
端部画像の著しい劣化が全くなく、電子写真プロセスの
繰り返し使用に適し、更に、As2Se3やOPCを光導電層と
して用いた場合でも湿式トナーを用いた電子写真装置に
適用可能なものであり、更には光導電層の種類によらず
同一の表面保護層を同一の作製工程で形成し得ることを
見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、導電性支持体上に光導電
層及び表面保護層を順次積層してなる電子写真用感光体
において、表面保護層が金属酸化物を含有するスチレン
とメチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレ
ートのみからなる共重合体で形成されたものであり、且
つ光導電層の端部が表面保護層の端部より内側に形成さ
れていることを特徴とする電子写真用感光体が提供さ
れ、また前記電子写真用感光体が、光導電層と表面保護
層の間に、さらに中間層を設けたものであることを特徴
とする上記の電子写真用感光体が提供され、さらに、帯
電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング
手段、除電手段及び電子写真用感光体を具備してなる電
子写真装置において、電子写真用感光体として、上記い
ずれかに記載の電子写真用感光体を搭載したことを特徴
とする電子写真装置が提供される。
以下、添付図面に沿って本発明の電子写真感光体の構
成を説明する。
第1図に示す電子写真用感光体は導電性支持体1の上
に光導電層2、中間層3、及び表面保護層4が順次積層
され、表面保護層の端部4aが光導電層の端部2a及び中間
層の端部3aより外側に形成されたものである。第2図に
示す電子写真用感光体は第1図と同様に導電性支持体1
の上に光導電層2、中間層3及び表面保護層4が順次積
層され、表面保護層の端部4aが光導電層の端部より外側
に形成されているが、中間層の端部3aは表面保護層の端
部4aより外側に形成された構造のものである。
第3図に示す電子写真感光体は導電性支持体1の上に
光導電層2、中間層3及び表面保護層4が順次積層さ
れ、表面保護層の端部4aが光導電層の端部2aおよび中間
層の端部3aより外側に形成されているが、中間層の端部
3aが光導電層の端部2aより内側に形成された構造のもの
である。第4図に示す電子写真感光体は導電性支持体1
の上に下引層5、光導電層2及び表層保護層4が順次設
けられ、かつ表面保護層の端部4aが下引層の端部5a及び
光導電層の端2aより外側に形成された構造のものであ
る。
第5図に示す電子写真感光体は第1図の電子写真感光
体において中間層3を省略したものに該当し、導電性支
持体1の上に光導電層2及び表面保護層4が順次積層さ
れ、表面保護層の端部4aが光導電層の端部2aよりも外側
に形成された構造のものである。
本発明の如く少なくとも表面保護層の端部を光導電層
の端部より外側に形成した電子写真感光体は、クリーニ
ング装置や被転写体と繰り返し接触しても、表面保護層
や光導電層の膜剥離やひび割れを生じることがなく、耐
久性の極めて優れたものである。従って、本発明の電子
写真感光体は長期間の繰り返し使用によっても初期画像
と同程度の複写画像を与える。
また、本発明の電子写真用感光体は光導電層の種類に
よらず、同一の表面保護層を同一の作業工程で形成する
ことができ、しかも湿式トナーを用いた電子写真装置に
も適用可能なものである。
本発明の電子写真用感光体は前記したような構成から
なるが、光導電層が有機光導電材料からなる場合は第1
図及び第2図のような端部構成とすることが望ましい。
なお、後記比較例に示されるように、第6図〜第10図
の如く表面保護層の端部が光導電層の端部より外側に形
成されていない電子写真感光体は繰り返しの使用によっ
て表面保護層や光導電層の膜剥離やひび割れを生じ、繰
り返し使用していくうちに異常画像が発生し、本発明の
ような顕著な作用効果を奏することができない。
つぎに、本発明の電子写真用感光体の構成要素を説明
する。
本発明の電子写真用感光体においては、光導電層、中
間層、表面保護層の端部構成以外の材料及び形成方法等
は従来を全く同じである。
本発明に係わる導電性支持体としてはAl、Ni、Fe、C
u、Au等の金属又は合金;ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリイミド等のプラスチック又はガラス等の絶縁
性基板上にAl、Ni、Fe、Cu、Au等の金属又はIn2O3、SnO
2等の金属酸化物膜を設けたもの;導電処理紙等が例示
できる。形状は特に制約されないが、通常は板状、ドラ
ム状又はベルト状である。
本発明に係わる光導電層の構成材料としてはSe、又は
Se〜Te、As2Se3等のSe系合金;ZnO、CdS、CdSe等のII−V
I族化合物の粒子を樹脂に分散させた系;ポリビニルカ
ルバゾール、アントラセンなどの有機光導電材料;アモ
ルファスSi等が用いられる。形成方法としては使用材料
によって蒸着、スパッタリング、塗布などの方法が適宜
選択される。光導電層の構成は特に制約されず単層であ
っても或いは前記光導電材料を主成分とする電荷発生層
とドナー又はアクセプターを主成分とする電荷輸送層と
の積層であってもよい。厚さは単層型光導電層の場合は
3〜100μm、積層型光導電層の場合は電荷発生層につ
いては0.05〜3μm、電荷輸送層については3〜100μ
mの範囲が適当である。
本発明に係わる中間層は表面保護層と光導電層との接
着性を高める、電荷注入を阻止する、有機系光導電層が
表面保護層塗工液の有機溶剤により溶解されることを防
ぐ、等の目的で必要に応じて設けられるもので、構成材
料としては、SiO2、Se、S、As2Se3等の無機化合物を主
成分として含有するもの、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、弗素樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂を主成分とし
て含有するもの、テトラ−n−ブチルチタネート、ジル
コニウムアセチルアセトネート、エチルアセトアセテー
トアルミニウム等の有機金属化合物を主成分として含有
するもの等が用いられる。形成方法は使用材料によって
蒸着、スパッタリング、塗布などの方法が適宜選択され
る。中間層の膜厚は0.05〜2μm、好適には0.1〜1μ
mである。
本発明に係わる表面保護層は、複写枚数50万枚程度の
使用に耐え得る耐摩耗性、機械的強度を併せ持つもの
で、スチレンとメチルメタクリレートとヒドロキシエチ
ルメタクリレートのみからなる共重合体に金属酸化物を
含有させたものから形成したものである。
表面保護層の結着樹脂としては可視光に対して実質上
透明で、電気絶縁性、強度、接着性に優れたものが望ま
しい。例えばポリスチレン、MMA、n−BMA、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、
ポリビニルホルマール、シリコーン樹脂、ポリビニルア
セタール、ポリビニルブチラール、エチルセルロース、
メラミン樹脂及びそれらの共重合体、混合物などが用い
られる。
抵抗制御剤の金属酸化物としては、ZnO、TiO2、Sn
O2、In2O3、Sb2O3含有SnO2、In2O3含有SnO2等が挙げら
れる。
表面保護層中には接着性、平滑性などを向上させる目
的で種々添加剤を加えてもかまわない。
表面保護層の比抵抗は109〜1014Ω・cmである。
表面保護層の膜厚は10μm以下が好ましく樹脂に抵抗
制御剤を添加したものは、強度の点から2〜6μmがよ
り好ましく、a−c、a−Si;N等膜強度の高いものは0.
5〜2μmがより好ましい。
更に、本発明においては、導電性支持体と光導電層の
間に必要により下引層を設けることができる。
下引層はプリンター用感光体における光干渉防止を目
的とする層である。このような下引層は、例えば酸化ス
ズ、酸化アンチモン等の導電性粉体と酸化亜鉛、硫化亜
鉛、酸化チタン等の白色顔料とを下記の様な熱硬化性樹
脂中に分散して構成され、また光吸収性下引層は、例え
ば炭素、各種金属等の導電性光吸収性顔料及び/又は光
吸収性有機顔料を同様な熱硬化性樹脂中に分散して構成
される。ここで使用される熱硬化性樹脂は例えば、活性
水素(−OH基、−NH2基、−NH基等の水素)を複数個含
有する化合物とイソシアネート基を複数個含有する化合
物及び/又はエポキシ基を複数個含有する化合物とを熱
重合させたものである。活性水素を複数個含有する化合
物としては、例えばポリビニルブチラール、フェノキシ
樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リブチレングリコール、ヒドロキシエチルメタアクリレ
ート基等の活性水素を含有するアクリル系樹脂、アルコ
ール可溶ナイロン、メチロールナイロン等のポリアミド
化合物等があげられる。イソシアネート基を複数個含有
する化合物としては、たとえば、トリレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネート等とこれらのプレポリマー等があ
げられ、エポキシ基を複数有する化合物としては、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂等があげられ、ポリアミド
としては8−ナイロン等があげられる。
下引層は以上の様な成分を溶解又は分散した液を支持
体上に塗布し、50〜200℃で熱重合させて形成される。
なおこの下引層の厚さは0.05〜20μmが適当である。ま
た導電性粉末と白色顔料と前記熱硬化性樹脂との重量比
は2〜6/1〜5/2〜6が適当であり、また光吸収性顔料と
前記熱硬化性樹脂との重量比は4〜9/1〜6が適当であ
る。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に従って説明する。
実施例1 80mmφ×340mm(長さ)の端部より5mmマスキングした
A1ドラム支持体を真空蒸着装置内にセットし、またこの
装置の蒸着源ボートにAs2Se3合金を入れ、真空度3×10
-6Torr、支持体温度200℃、ボート温度450℃の条件で蒸
着を行い、支持体上に60μm厚の光導電層を形成した。
次にこの上に、a)アルコキシ基含有ポリシロキサンと
b)水酸基含有ポリシロキサンとc)炭素原子に結合し
たアミノ基、イミノ基又はニトリル基を少なくとも1個
及びアルコキシ基が2〜3個結合した珪素原子を有する
有機珪素化合物とを主成分とするシリコーン樹脂A(ト
ーレシリコーン社製AY42−440)と前記a)、b)及び
c)の成分比が異なるシリコーン樹脂B(トーレシリコ
ーン社製AY42−441)との等量(重量)混合物のリグロ
イン溶液をスプレー塗布し、120℃で1時間乾燥して0.1
5μm厚の電気的バリアー層(中間層)を形成した。次
にSt−MMA−2−HEMA共重合体の20wt%酢酸2−エトキ
シエチル/メチルイソブチルケトン(7/3重量比)溶液3
0重量部と抵抗制御剤SnO214重量部とをボールミルで120
時間分散後、ヘキサメチレンジイソシアナート3重量部
を加え、これを電気的バリアー層(中間層)上に、その
端部が光導電層の端部より外側に形成されるようにスプ
レー塗布し、130℃で1時間の乾燥を行ない5μm厚の
表面保護層を形成し、端部構成が第1図に示されるよう
な電子写真用感光体を作製した。
実施例2 80mmφ×340mm(長さ)の端部より5mmマスキングした
Alドラム支持体上に下記構造式Iのフェニルスチルベン
誘導体とポリカーボネートとテトラヒドロフランをそれ
ぞれ重量比で1:1:8で溶解したものに全重量の10万分の
1のシリコンオイル(KF50、信越化学(株)製)を加え
た溶液を塗布し、乾燥させて膜厚が20μmの電荷輸送層
を設けた。
次にこの上に下記構造式IIのジスアゾ顔料とポリエス
テル樹脂(バイロン200、東洋紡(株)製)の固形分の
重量比で5:2のものをテトラヒドロフランとエチルセル
ソルブが重量比で4:6の分散媒に固形分濃度が1重量%
になるように分散させた分散液を塗布し、乾燥させ0.5
μm厚の電荷発生層を設け、光導電層を形成した。
次にこの光導電層上にポリアミド5wt%のMeOH/BuOH溶
液を塗布し、120℃で20分間の乾燥を行ない、0.3μm厚
の電気的バリアー層(中間層)を形成した。
次に、この上に光導電層の端部より外側でかつ中間層
の端部より内側に表面保護層の端部が形成されるように
マスキングを行ない、他は実施例1と全く同様にして表
面保護層を形成し、端部構成が第2図に示されるような
電子写真用感光体を作製した。
実施例3 実施例1と全く同様にしてAlドラム支持体上に、光導
電層を形成した。次にこの上に、光導電層の端部より内
側に中間層の端部が形成されるようにマスキングを行な
い、他は実施例1と全く同様にして中間層を形成し、更
に実施例1と全く同様にして表面保護層を形成し、端部
構成が第3図に示されるような電子写真用感光体を作製
した。
実施例4(参考例) アルミニウム製シリンダー状支持体(外径40mmφ、長
さは250mm)に下記組成比の混合物をボールミルで12時
間分散し調製した下引層形成液を乾燥後の膜厚が約2μ
mになる様に浸漬法で塗工し下引層を形成した。
〔下引層形成液〕 TiO2(石原産業社製タイペーク) 1重量部 ポリアミド樹脂(東レ社製CM−8000) 1 〃 メタノール 25 〃 この下引層上に下記処方の電荷発生層塗工液を浸漬塗
工し、120℃で10分間乾燥させ、膜厚約0.15μmの電荷
発生層を形成した。
〔電荷発生層塗工液〕
上記混合物をボールミルで72時間分散した後、さらに
シクロヘキサノン:メチルエチルケトン=1:1(重量
比)の混合溶媒500重量部で希釈調製する。
ついで、この電荷発生層上に下記処方の電荷輸送層塗
工液を乾燥後の膜厚が約20μmになる様に浸漬塗工して
電荷輸送層を設けた。
〔電荷輸送層塗工液〕
次にこの電荷輸送層の端部をアルミニウム製シリンダ
ー状支持体の端部から5mm部分をMDCで拭き取った後プラ
ズマCVD装置を用いて、この電荷輸送層上に、下記条件
により炭素または炭素を主成分とする保護層を製膜し
た。
〔保護層製膜条件〕
NF3流量 :30sccm CH4流量 :150sccm 反応圧力 :0.03Torr 第一の交番電圧出力 :400W13.56MHz バイアス電圧(直流分):−400V 以上のようにして端部構成が第4図のような電子写真
用感光体を作製した。
実施例5(参考例) 実施例1と全く同様にして、Alドラム支持体上に光導
電層を形成した。
次にこの上に、a)アルコキシ基含有ポリシロキサン
とb)水酸基含有ポリシロキサンとc)炭素原子に結合
したアミノ基、イミノ基又はニトリル基を少なくとも1
個及びアルコキシ基が2〜3個結合した珪素原子を有す
る有機珪素化合物とを主成分とするシリコーン樹脂A
(トーレシリコーン社製AY42−440)と前記a)、b)
及びc)の成分比が異なるシリコーン樹脂B(トーレシ
リコーン社製AY42−441)とが重量比で4/6に混合された
もののリグロイン溶液を浸漬塗布し120℃、1時間の乾
燥を行ない5μm厚の表面保護層を形成した。
このようにして端部構成が第5図のような電子写真用
感光体を作製した。
比較例1 実施例2と全く同様にしてAlドラム支持体上に光導電
層を形成し、次にこの上に、光導電層の端部より内側に
中間層の端部が形成されるようにマスキングを行ない、
他は実施例2と全く同様に中間層を形成した。次にこの
上に光導電層の端部より内側でかつ、中間層の端部より
外側に表面保護層の端部が形成されるようにマスキング
を施し、他は実施例2と全く同様にして表面保護層を形
成し、端部構成が第6図のような電子写真用感光体を作
製した。
比較例2 実施例1と全く同様にしてAlドラム支持体上に光導電
層を形成し、次にこの上に光導電層の端部より内側に中
間層の端部が形成されるようにマスキングを行ない、他
は実施例1と全く同様にして中間層を形成した。次にこ
の上に中間層の端部より内側に表面保護層が形成される
ようにマスキングを施し、他は実施例1と全く同様にし
て表面保護層を形成し、端部構成が第7図のような電子
写真用感光体を作製した。
比較例3 実施例1と全く同様にしてAlドラム支持体上に光導電
層及び中間層を形成し、次にこの上に表面保護層の端部
が、光導電層の端部よりも内側に形成されるようにマス
キングを行ない、他は実施例2と全く同様にして表面保
護層を形成し、端部構成が第8図の電子写真用感光体を
作製した。
比較例4 電荷輸送層の端部拭き取りを行なわず、電荷輸送層の
端部から5mmまでマスキングを行ない、表面保護層の端
部が光導電層の端部より内側に形成されるようにした他
は実施例4と全く同様にして端部構成が第9図のような
電子写真用感光体を作製した。
比較例5 光導電層の端部から5mmまでマスキングを行ない、表
面保護層の端部が光導電層の端部より内側に形成される
ようにした他は実施例5と全く同様にして端部構成が第
10図のような電子写真用感光体を作製した。
以上の様にして得られた実施例1,2,3,5及び比較例1,
2,3,5の電子写真用感光体をそれぞれ乾式トナーを用い
た電子写真装置(リコー製FT6550)と湿式トナーを用い
た電子写真装置(リコー製CT5085)とに組み込み、また
実施例4及び比較例4の電子写真用感光体をレーザープ
リンターに組み込み、5000枚の複写テストを行ない、電
子写真用感光体の耐久性を評価した。乾式トナーを用い
た電子写真装置による耐久性を評価結果を表−1に、湿
式トナーを用いた電子写真装置による耐久性の評価結果
を表−2、またレーザープリンターによる耐久性の評価
結果を表−3に示す。
表−1に示されるように実施例1,2,3,5の電子写真用
感光体は初期から5000枚後まで良好な画像を維持し、電
子写真用感光体自体も外観上何の変化も認められなかっ
た。しかし、比較例1,2,3,5の電子写真用感光体は、初
期良好であった画像が、5000枚後には画像上端部におい
て異常が認められた。これらの電子写真用感光体の外観
を調べたところ、現像部及びクリーニング部との接触か
ら、比較例2,3,5のものは表面保護層の剥離が認めら
れ、比較例1のものは、表面保護層の剥離から、更に、
光導電層のクラック、剥離を生じており、その為に異常
画像を生じていることが判った。
表−2に示されるように実施例1,2,3,5の電子写真用
感光体は初期から5000枚まで良好な画像を維持し、電子
写真用感光体自体も外観上難の変化も認められず、かか
る端部層構成にすることにより、いかなる光導電層のも
のでも、湿式トナーを用いた電子写真装置に使用し得る
ことが判った。これに対し比較例1,2,3,5の電子写真用
感光対は、端部において異常画像が認められた。これら
の電子写真用感光対の外観を調べたところ、現像剤及び
クリーニング部との接触から比較例2,3,5の電子写真用
感光体は表面保護層の剥離が認められ、これが原因で端
部の異常画像を生じていた。比較例1の電子写真用感光
体は現像部及びクリーニング部との接触による表面保護
の剥離の他に、湿式トナーの溶剤に光導電層が侵された
ため異常画像が生じたことが判った。
表−3に示されるように実施例4の電子写真用感光体
は初期から5000枚まで良好な画像を維持し、電子写真用
感光体自体も外観上何らの変化も認められなかったのに
対し比較例4の電子写真用感光体は5000枚の複写により
端部において異常画像が認められた。この電子写真用感
光体の外観を観察したところ、現像部及びクリーニング
部との接触から表面保護層の剥離、光導電層のキズが発
生しており、これが原因で端部での異常画像を生じてい
たことが判明した。
〔効 果〕
本発明に係る表面保護層を有する電子写真用感光体は
次のような作用効果を有するものである。
(1)電子写真用感光体の端部からの表面保護層の膜剥
離と、ひび割れがなく、繰り返し使用しても端部に異常
画像のない鮮明な複写画像を与える。
(2)電子写真用感光体の光導電層としてAs2Se3やOPC
を用いた場合でも、湿式トナーを用いた電子写真装置に
適用することができる。
(3)電子写真用感光体の光導電材料がどのようなもの
でも、同一の表面保護層を同一の製造工程で作製し得
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明に係る電子写真用感光体の模式
断面図であり、第6図〜第10図は比較例の電子写真用感
光体の模式断面図である。 1……導電性支持体、2……光導電層 2a……光導電層の端部、3……中間層 3a……中間層の端部、4……表面保護層 4a……表面保護層の端部、5……下引層 5a……下引層の端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 六反園 節 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 小島 成人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭57−82839(JP,A) 特開 昭57−81266(JP,A) 特開 昭57−67931(JP,A) 特開 昭52−89329(JP,A) 特開 昭49−18328(JP,A) 特開 昭49−107244(JP,A) 特開 昭51−135537(JP,A) 特開 昭57−165847(JP,A) 特開 昭61−169851(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 - 5/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に光導電層及び表面保護層
    を順次積層してなる電子写真用感光体において、表面保
    護層が金属酸化物を含有するスチレンとメチルメタクリ
    レートとヒドロキシエチルメタクリレートのみからなる
    共重合体で形成されたものであり、且つ光導電層の端部
    が表面保護層の端部より内側に形成されていることを特
    徴とする電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】前記電子写真用感光体が、光導電層と表面
    保護層の間に、さらに中間層を設けたものであることを
    特徴とする請求項1に記載の電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】帯電手段、露光手段、現像手段、転写手
    段、クリーニング手段、除電手段及び電子写真用感光体
    を具備してなる電子写真装置において、電子写真用感光
    体として、請求項1又は2に記載の電子写真用感光体を
    搭載したことを特徴とする電子写真装置。
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