JP2800815B2 - フォトクロミック材料 - Google Patents

フォトクロミック材料

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JP2800815B2
JP2800815B2 JP9135111A JP13511197A JP2800815B2 JP 2800815 B2 JP2800815 B2 JP 2800815B2 JP 9135111 A JP9135111 A JP 9135111A JP 13511197 A JP13511197 A JP 13511197A JP 2800815 B2 JP2800815 B2 JP 2800815B2
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトクロミック
材料に関するものであり、特に、印刷、光学機器、記録
材料、医療、装飾等の材料として有用なフォトクロミッ
ク化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐疲労性に優れたフォトクロミッ
ク化合物として、スピロオキサジン化合物が知られてい
る。
【0003】例えば、下記式(F)で表される基本骨格
を有するスピロナフトオキサジン化合物は特開昭61-276
833 号公報に、また、下記式(G)、(H)、(I)で
表される基本骨格を有するスピロオキサジン化合物は各
々、特開昭62-153292 号公報、特開昭62-72778号公報、
特開昭 62-164685号公報に記載されている。
【0004】
【化2】 また、スピロベンゾオキサジンの1,3,3-トリメチル誘導
体が前述のジー・エイチ・ブラウン著、“フォトクロミ
ズム”の第54頁、第92頁、第244頁に記載されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】式(F)から(I)で
示されるようなスピロオキサジン化合物は、発色種の色
相は紫〜青色であり、色相の豊富さが不足しているとい
った欠点を有していた。さらに室温付近(15〜30
℃)での発色性も不十分であった。
【0006】また、スピロベンゾオキサジンの1,3,3-ト
リメチル誘導体は、ジオキサン中、黄色に着色すること
は知られているが、室温付近ではまったく発色せず、光
学機器用などにはまったく実用性のないものであるとい
った問題点があった。
【0007】本発明は、かかる従来技術の欠点を解消し
ようとするものであり、色相が豊富で、かつ室温でも発
色性が良好なフォトクロミック化合物を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために下記の構成を有する。
【0009】「まず第一の発明として一般式(E)で表
されるフォトクロミック材料である。
【化4】 (式中R l は、 炭素数1〜20の無置換または置換アル
キル基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキル
基、炭素数6〜19の無置換または置換アリール基から
選ばれた置換基を表す。Rは炭素数1〜20のアルコキ
シ基、炭素数7〜15のアラルコキシ基、炭素数6〜1
4のアリーロキシ基、炭素数1〜20のアルキル基から
選ばれた置換基を示す。lは2〜4の整数を示す。
2 、R 3 は、独立の場合は炭素数1〜20の無置換ま
たは置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換または置
換アラルキル基、炭素数6〜19の無置換または置換ア
リール基から選ばれた置換基を表し、非独立の場合は、
3’位の炭素を含めて炭素数3〜10の置換または無置
換のシクロアルキル基を表す。R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R
10 、R 11 は水素、炭素数1〜20の無置換または置換ア
ルキル基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキ
ル基から選ばれた置換基を表す。)また第二の発明とし
て一般式(E2)で表されるフォトクロミック材料であ
る。
【化5】 (式中R 1 は、 炭素数1〜20の無置換または置換アル
キル基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキル
基、炭素数6〜19の無置換または置換アリール基から
選ばれた置換基を表す。Rは無置換または置換アミノ基
を表す。R 2 、R 3 は、独立の場合は炭素数1〜20の無
置換または置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換ま
たは置換アラルキル基、炭素数6〜19の無置換または
置換アリール基から選ばれた置換基を表し、非独立の場
合は、3’位の炭素を含めて炭素数3〜10の置換また
は無置換のシクロアルキル基を表す。R 6 、R 7 、R 8
9 、R 10 、R 11 は水素、炭素数1〜20の無置換また
は置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換または置換
アラルキル基から選ばれた置換基を表す。) また第三の
発明として一般式(E3)で表されるフォトクロミック
材料である。
【化6】 (式中R 1 は、 炭素数1〜20の無置換または置換アル
キル基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキル
基、炭素数6〜19の無置換または置換アリール基から
選ばれた置換基を表す。Rは炭素数7〜15のアラルキ
ル基、炭素数6〜14のアリール基から選ばれた置換基
を表す。) 2 、R 3 は、独立の場合は炭素数1〜20の
無置換または置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換
または置換アラルキル基、炭素数6〜19の無置換また
は置換アリール基から選ばれた置換基を表し、非独立の
場合は、3’位の炭素を含めて炭素数3〜10の置換ま
たは無置換のシクロアルキル基を表す。R 6 、R 7
8 、R 9 、R 10 、R 11 は水素、炭素数1〜20の無置換
または置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換または
置換アラルキル基から選ばれた置換基を表す。)」
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、第一〜第三発明に共通して
説明する。一般式(E),(E2),(E3)における
置換基Rの具体例としては、ヒドロキシ基、アミノ基、
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルア
ミノ基、ジ-tert-ブチルアミノ基、ジベンジルアミノ
基、ジフェニルアミノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイ
ルアミノ基、メチルアセチルアミノ基などの有機置換ア
ミノ基、メトキシ基、エトキシ基、tert- ブトキシ基な
どの炭素数1〜20のアルコキシ基、ベンジロキシ基な
どの炭素数7〜15のアラルコキシ基、フェノキシ基な
どの炭素数6〜14のアリーロキシ基、メチル基、トリ
フルオロメチル基、ヘキシル基、3-エチルオクタデシル
基などの炭素数1〜20のアルキル基、ベンジル基、3-
メチルベンジル基、2,4-ジクロロベンジル基、2-ナフチ
ルエチル基などの炭素数7〜15のアラルキル基、フェ
ニル基、3-クロロ-2- ナフチル基などの炭素数6〜14
のアリール基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基などの
ハロゲン基、シアノ基、カルボキシ基、エトキシカルボ
ニル基などの炭素数2〜20のアルコキシカルボニル
基、アセチル基、ベンゾイル基、メタクリル基などの炭
素数2〜20のアシル基、ベンゾイロキシ基、アクリロ
キシ基などの炭素数2〜20のアシルオキシ基、ニトロ
基などが挙げられる。
【0015】特に、Rとしてかかる置換基の中で、高温
時の発色性付与には有機置換アミノ基が好ましく、ま
た、低温時の発色性付与にはフェニル基などのアリール
基が好ましい。
【0016】ここで、置換基R1の具体例としては、メ
チル基、エチル基、オクタデシル基などの炭素数1〜2
0の鎖状アルキル基、2-メチルペンチル基などの炭素数
3〜20の分枝状アルキル基、シクロヘキシル基などの
炭素数3〜10のシクロアルキル基、ベンジル基、フェ
ネチル基などの炭素数7〜20のアラルキル基、フェニ
ル基、2-ナフチル基などの炭素数6〜19のアリール基
が挙げられる。
【0017】R1が置換されている場合、置換基の具体
例としては、ヒドロキシ基、アミノ基、有機置換アミノ
基、アルコキシ基、アラルコキシ基、アリーロキシ基、
ハロゲン基、シアノ基、カルボキシ基、アルコキシカル
ボニル基、アシル基、ニトロ基が、さらにR1がシクロ
アルキル基、アラルキル基またはアリール基である場合
は、アルキル基、アラルキル基、アリール基が挙げられ
る。
【0018】さらにR2,R3の具体例としては、R2
3が独立の場合はメチル基、エチル基、オクタデシル
基などの炭素数1〜20の鎖状アルキル基、2-メチルペ
ンチル基などの炭素数3〜20の分枝状アルキル基、シ
クロヘキシル基などの炭素数3〜10のシクロアルキル
基、ベンジル基、フェネチル基などの炭素数7〜20の
アラルキル基、フェニル基などの炭素数6〜19のアリ
ール基が、非独立の場合は 3' 位の炭素を含めて、シ
クロヘキシル基などの炭素数3〜10のシクロアルキル
基が挙げられる。
【0019】R2,R3が置換されている場合、R2,R3
の置換基は、前述のR1の置換基と同様である。
【0020】本発明の一般式(E)(E2)または(E
3)の化合物は、例えば、次の製造方法によって製造さ
れる。
【0021】一般式(I)
【化4】 で表されるメチレン化合物と一般式(II)
【化5】 で表される2-ニトロソフェノール化合物を反応させて式
(E)の化合物を製造する。
【0022】また、次の製造方法によっても製造され
る。
【0023】一般式(III )
【化6】 で表される化合物、四級化剤R1−X(Xはアニオン性
脱離基)、塩基性物質および前記一般式(II)の化合物
を任意の順序で加え反応させて式(E)の化合物を製造
する。
【0024】さらに、次の方法も挙げられる。
【0025】前記一般式(I)の化合物と亜硝酸との反
応による生成物と、一般式(IV)
【化7】 で表される2-アミノフェノール化合物を反応させて式
(E)の化合物を製造する。
【0026】また、式(III )の化合物と亜硝酸との反
応による生成物と、四級化剤R1−X、塩基性物質およ
び一般式(IV)の化合物を任意の順序で加え反応させて
式(E)の化合物を製造することができる。
【0027】さらに、一般式(V)
【化8】 で表される化合物と亜硝酸との反応による生成物と、塩
基性物質および一般式(IV)の化合物を任意の順序で加
え反応させて式(E)の化合物を製造することもでき
る。
【0028】また、製造段階における精製方法として
は、各種溶剤による再結晶、シリカカラムなどによるカ
ラムクロマト分離、溶媒抽出、あるいは、活性炭処理な
どが好適な例として挙げることができる。 本発明フォ
トクロミック化合物は、光学的に透明な樹脂類、例え
ば、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートポリ
マー、(メタ)アクリル系ポリマーおよびその共重合
体、セルロース類、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルブチラール、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート、ポリスチレンおよびその共重合体、エポ
キシ樹脂、(ハロゲン化)ビスフェノールAのジ(メ
タ)アクリレートポリマーおよびその共重合体、(ハロ
ゲン化)ビスフェノールAのウレタン変性ジ(メタ)ア
クリレートポリマーおよびその共重合体、ナイロン樹
脂、ポリウレタンなどに配合して好ましく使用される。
配合された樹脂類は、光による変色性を有する光学素子
として使用することが可能である。光学素子としてはサ
ングラスレンズ、スキー用ゴーグル、保護メガネレン
ズ、さらには、カーテン、衣服、玩具等が好適な例とし
て挙げられる。
【0029】樹脂類への本発明フォトクロミック化合物
の配合方法としては、染色方法、キャスティング法、配
合されたポリマー溶液のコーティング法など各種の方法
が適用できる。
【0030】また、樹脂中への配合量としては目的およ
び使用方法などによって決められるべきものであるが、
視覚に対する感度という観点からは、0.01〜20重
量%の添加量が好ましい。
【0031】
【実施例】次に、実施例を挙げて説明するが、本発明
は、これらに限定されるものではない。
【0032】実施例1 (1) 4,4-ジメチル-5- オキソヘキサンニトリルの合成 3-メチル-2- ブタノン40gおよびトリトンB2gを3
5℃に加熱し、アクリロニトリル20gを1時間かけて
滴下した。その後、18時間撹拌を続けた。塩酸を加え
酸性にし、エーテルで抽出した。
【0033】(2) 式(VI)の化合物の合成
【化9】 4,4-ジメチル-5- オキソヘキサンニトリル50g、エチ
レングリコール6g、石油エーテル30mlおよびパラト
ルエンスルホン酸・−水和物0.3gを20時間還流し
た後、濃縮した。
【0034】(3) 式(VII )の化合物の合成
【化10】 リチウムアルミニウムハイドライド20gおよびエーテ
ル300mlに、式(VI)の化合物20gをエーテル20
0mlに溶解させた溶液を30分間かけて滴下した。その
後、2時間還流し、冷却した。水を加え過剰のリチウム
アルミニウムハイドライドを処理し、濾過した後、濾液
を濃縮した。
【0035】(4) 2,3,3-トリメチル-3,4,5,6- テトラ
ヒドロピリジンの合成 式(VII )の化合物20gをエタノール50mlに溶解し
た溶液に、1N塩酸110mlを加え、1時間加熱還流を
行い、その後、濃縮した。
【0036】(5) 式(U)のスピロベンゾオキサジン
の合成
【化11】 1,2,3,3-テトラメチル-3,4,5,6- テトラヒドロピリジニ
ウムアイオダイド10gと、2-ニトロソ-5- ジエチルア
ミノフェノール10gを、100mlの無水エタノールに
溶解した。
【0037】3gのトリエチルアミンを滴下し、窒素気
流中2時間還流した。反応後、濃縮し、アルミナを支持
担体、塩化メチレンを展開溶媒としてカラムクロマト分
離した。塩化メチレンを留去すると固体が得られ、エタ
ノールから再結晶し、式(U)のスピロベンゾオキサジ
ンの黄色結晶を得た。
【0038】(6) 分析結果
【表1】 (7) 応用例 実施例1と同様にして作製した本化合物配合のポリメチ
ルメタアクリレート板は紫外線照射を受けると赤橙々色
となり、光を除き暗所に放置するともとの無色に戻っ
た。この板の発色時の吸収を測定すると、λmax =52
0nmであった。
【0039】実施例2 (1) 式(V)のスピロベンゾオキサジンの合成
【化12】 2,3,3-トリメチル-3,4,5,6- テトラヒドロピリジン5g
と、2,4-ジクロロベンジルトシレート15gを、無水ベ
ンゼンに溶解し、窒素気流中1時間還流した。その後、
反応液の温度を50℃まで低下させ、トリエチルアミン
5gと、2-ニトロソ-5- ジエチルアミノフェノール10
gを加え、窒素気流中2時間還流した。反応後、濃縮
し、シリカゲルを支持担体、ベンゼンを展開溶媒として
カラムクロマト分離した。ベンゼンを留去すると固体が
得られ、メタノールから再結晶し、式(V)のスピロベ
ンゾオキサジンの黄色結晶を得た。
【0040】(2) 分析結果
【表2】 (3) 応用例 実施例8の(5) と同様にして作製したフォトクロミック
合わせガラス板に、紫外線を照射すると赤紫色に着色
し、光を除き暗所に放置するともとの無色に戻った。ま
たこれをフェードメーターにて20時間の光照射を行な
って、耐候性を調べたところ、フェードメーターに入れ
る前とまったく同様のフォトクロミック特性を示し、耐
疲労性が優れていた。
【0041】実施例3 (1) 式(W)のスピロベンゾオキサジンの合成
【化13】 2,4-ジクロロベンジルトシレートの代わりに、2,3,4,5,
6-ペンタフルオロベンジルトシレートを用いる他は、実
施例13と全く同様にして行い黄色の結晶を得た。
【0042】(2) 分析結果
【表3】 (3) 応用例 本化合物を1重量%の濃度に含有したアセトン溶液は、
紫外線照射を受けると橙々色となり、光を除き暗所に放
置するともとの無色に戻った。
【0043】実施例4 (1) 式(X)のスピロベンゾオキサジンの合成
【化14】 1,2,3,3-テトラメチル-3,4,5,6- テトラヒドロピリジニ
ウムアイオダイド10gを、50%酢酸水溶液50mlに
溶解した溶液を10℃以下に冷却し、そこに20%亜硝
酸ナトリウム水溶液50mlを30分かけて滴下し、加え
た。滴下終了後、10℃以下に保ち1時間撹拌を続け
た。析出した固体を濾過し、水で洗浄した後、乾燥し
た。このようにして得られた生成物と2-アミノ-4- フェ
ニルフェノール10gをイソプロパノール50mlに溶解
し、70℃で加熱した。この溶液にトリエチルアミン5
gを10分間かけて滴下した。その後、窒素気流中1時
間還流した。反応液を濃縮し、シリカゲルを支持担体、
クロロホルムを展開溶媒としてカラムクロマト分離し
た。クロロホルム層を濃縮し、室温で放置すると結晶が
析出してきた。得られた粗結晶をヘキサンから再結晶
し、式(X)の白色結晶を得た。
【0044】(2) 分析結果
【表4】 (3) 応用例 実施例1と同様にして作製した本化合物配合のポリメチ
ルメタアクリレート板は紫外線を受けると紫色になり、
光を除き暗所に放置するともとの無色に戻った。
【0045】実施例5 (1) 式(Y)のスピロベンゾオキサジンの合成
【化15】 1,2,3,3-テトラメチル-3,4,5,6- テトラヒドロピリジニ
ウムアイオダイドの代わりに1,2,3,3,5,5-ヘキサメチル
-3,4,5,6- テトラヒドロピリジニウムアイオダイドを用
いる他は実施例12と全く同様にして行い、黄色の結晶
を得た。
【0046】(2) 分析結果
【表5】 (3) 応用例 実施例2と同様にして作製した本化合物配合のポリビニ
ルブチラール板は紫外線照射を受けると赤橙々色にな
り、光を除き暗所に放置すると、もとの無色に戻った。
【0047】比較例1 2-アミノ-4- フェニルフェノールの代わりに2-アミノフ
ェノールを用いる他は実施例5とまったく同様に行って
得た、1',3',3'- トリメチルスピロ[2H-(1,4)-ベンゾオ
キサジン-2,2'-インドリン] を2重量%の濃度に溶解さ
せた溶液は、−20℃で紫外線照射を受けても着色しな
かった。
【0048】実施例6〜9 (1) 2−ニトロソ−5−ジエチルアミノフェノールの
かわりに表1のR欄の化合物を用いる他は、実施例1の
(5)と同様に行って表1のP欄の化合物を得た。
【0049】
【表6】 (2) 応用例 表1のP欄の化合物を用いて実施例1と同様にして作製
したポリメチルメタクリレート板は、紫外線照射を受け
ると表1中に記載した色に着色し、光を除き暗所に放置
するともとの無色に戻った。この変化は何度も繰り返す
ことができた。
【0050】
【発明の効果】本発明の化合物は、溶剤、マトリックス
ポリマーの種類によらず、一般的な状態では無色である
が、紫外線の照射を受けると直ちに可視光領域に吸収を
有する化合物に変化し、紫外線の照射をやめると速やか
にもとの無色に戻るフォトクロミック化合物であり、次
のような特性を有する。
【0051】(1) 発色種の色相が豊富である。
【0052】(2) 発色可能温度が高い。
【0053】(3) 耐疲労性が非常に良い。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 498/10 C09K 9/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(E)で表されるフォトクロミック
    材料。 【化1】 (式中Rlは、 炭素数1〜20の無置換または置換アル
    キル基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキル
    基、炭素数6〜19の無置換または置換アリール基から
    選ばれた置換基を表す。Rは炭素数1〜20のアルコキ
    シ基、炭素数7〜15のアラルコキシ基、炭素数6〜1
    4のアリーロキシ基、炭素数1〜20のアルキル基か
    選ばれた置換基を示す。1は2〜4の整数を示す。
    2、R3 は、独立の場合は炭素数1〜20の無置換ま
    たは置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換または置
    換アラルキル基、炭素数6〜19の無置換または置換ア
    リール基から選ばれた置換基を表し、非独立の場合は、
    3’位の炭素を含めて炭素数3〜10の置換または無置
    換のシクロアルキル基を表す。R6、R7、R8、R9、R
    10、R11は水素、炭素数1〜20の無置換または置換ア
    ルキル基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキ
    ル基から選ばれた置換基を表す。)
  2. 【請求項2】一般式(E2)で表されるフォトクロミッ
    ク材料。 【化2】 (式中R 1 は、 炭素数1〜20の無置換または置換アル
    キル基、炭素数7〜20 の無置換または置換アラルキル
    基、炭素数6〜19の無置換または置換アリール基から
    選ばれた置換基を表す。Rは無置換または置換アミノ基
    を表す。R 2 、R 3 は、独立の場合は炭素数1〜20の無
    置換または置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換ま
    たは置換アラルキル基、炭素数6〜19の無置換または
    置換アリール基から選ばれた置換基を表し、非独立の場
    合は、3’位の炭素を含めて炭素数3〜10の置換また
    は無置換のシクロアルキル基を表す。R 6 、R 7 、R 8
    9 、R 10 、R 11 は水素、炭素数1〜20の無置換また
    は置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換または置換
    アラルキル基から選ばれた置換基を表す。)
  3. 【請求項3】一般式(E3)で表されるフォトクロミッ
    ク材料。 【化3】 (式中R 1 は、 炭素数1〜20の無置換または置換アル
    キル基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキル
    基、炭素数6〜19の無置換または置換アリール基から
    選ばれた置換基を表す。Rは炭素数7〜15のアラルキ
    ル基、炭素数6〜14のアリール基から選ばれた置換基
    を表す。)R 2 、R 3 は、独立の場合は炭素数1〜20の
    無置換または置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換
    または置換アラルキル基、炭素数6〜19の無置換また
    は置換アリール基から選ばれた置換基を表し、非独立の
    場合は、3’位の炭素を含めて炭素数3〜10の置換ま
    たは無置換のシクロアルキル基を表す。R 6 、R 7
    8 、R 9 、R 10 、R 11 は水素、炭素数1〜20の無置換
    または置換アルキル基、炭素数7〜20の無置換または
    置換アラルキル基から選ばれた置換基を表す。
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