JP2975519B2 - 新規フォトクロミック化合物 - Google Patents

新規フォトクロミック化合物

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JP2975519B2
JP2975519B2 JP5340960A JP34096093A JP2975519B2 JP 2975519 B2 JP2975519 B2 JP 2975519B2 JP 5340960 A JP5340960 A JP 5340960A JP 34096093 A JP34096093 A JP 34096093A JP 2975519 B2 JP2975519 B2 JP 2975519B2
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宏明 西勝
士郎 山宮
誠七 佐々木
啓介 梅田
好夫 阿部
正二郎 堀口
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキ、塗料、繊維等
の色材用、壁材、玩具等のディスプレー用、サングラ
ス、窓ガラス、スキー用ゴーグル等の調光用、感光紙、
レーザー、フィルター等の感光用、簡易な光量測定用、
光記録材料等のメモリー用等に有用なフォトクロミック
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光に対して可逆的な色の変化を生
ずる材料としてフォトクロミック材料が知られている。
フォトクロミック材料のうちで最も検討されているもの
としてはスピロピラン化合物及びスピロオキサジン化合
物が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
これらの従来の化合物は殆どの場合、スピロ環形成反応
中に多数の副生成物が生ずる。それ故、目的のスピロ化
合物を高純度に取り出すには、カラムクロマトグラフィ
ー法を用いる等、非常に煩雑な工程を経なければならな
い。その為、目的物であるスピロ化合物は高価となり、
その用途が著しく制限されるという問題がある。更に、
上記スピロ化合物は耐熱性が不十分の為に実際のマトリ
ックス材に使用する場合に用途に種々の制限があった。
従って本発明の目的は、インキ、塗料、繊維等の色材
用、壁材、玩具等のディスプレー用、サングラス、窓ガ
ラス、スキー用ゴーグル等の調光用、感光紙、レーザ
ー、フィルター等の感光用、簡易な光量測定用、光記録
材料等のメモリー用等に有用なフォトクロミック材料を
安価に提供することである。
【0004】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、下記の式(1)
によって示されるインドリン部分とナフトオキサジン部
分を含み、ナフトオキサジン部分の7´位にイミド結合
を有する新規なナフトスピロオキサジン系フォトクロミ
ック化合物である。
【化2】 (上記式において、Xは、エチレン基、プロピレン基、
置換基としてニトロ基、ハロゲン基、シアノ基、アルキ
ル基(C〜C)又はアルコキシ基(C〜C)を
有してもよいベンゼン環又はナフタレン環を表し、Yは
水素原子、ハロゲン基、アルキル基(C〜C)又は
アルコキシ基(C〜C)を表す。)
【0005】
【作用】スピロオキサジンにイミド結合を導入すること
により、繰り返し耐久性の優れたフォトクロミック性を
保持したまま、更に耐熱性が向上した化合物を高収率に
て得ることが出来、このものは適当な溶媒を選んで再結
晶を行うことにより、容易に高純度に精製することが出
来る。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の化合物は、例え
ば、次の様にして製造することが出来る。アミノナフト
ール類と酸無水物とを公知の方法で高温に加熱して脱水
縮合してイミド結合を生成させる。
【0007】上記イミド化合物を適当な溶媒、例えば、
水、アルコール、ケトン、DMF等の親水性の溶剤の中
で亜硝酸により10℃以下で、好ましくは5℃〜−5℃
でニトロソ化して、下記式(2)のニトロソ化ナフトー
ル類を得る。
【0008】
【化3】 (式中Xは前記定義と同じ)上記化合物に、下記の式
(3)で表されるインドリン誘導体と不活性気流下に反
応させることにより目的とする前記式(1)の化合物が
得られる。
【0009】
【化4】 (式中Yは前記定義と同じ)
【0010】式(3)のインドリン誘導体と式(2)の
ニトロソ化ナフトール類との縮合反応は、無触媒で無溶
媒或は溶媒中で30℃〜150℃の反応温度で1時間〜
8時間反応させることにより実施されるが、好ましくは
メタノール、エタノール又はトルエン中で50〜80℃
に加熱することにより反応を更に円滑に行うことが出来
る。反応物を冷却することにより折出した粗結晶を濾過
して分離することにより目的物を得ることが出来る。更
に必要に応じてアルコール類、芳香族炭化水素類、エー
テル類、ケトン類等から適当な溶媒を選択して、再結晶
することにより高純度の目的化合物(式1)を得ること
が出来る。
【0011】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは重量基
準である。 実施例1 窒素気流中で、1,3,3−トリメチル−2−メチレン
インドリン5.0部と1−ニトロソ−2−ヒドロキシ−
5ースクシンイミドナフタレン7.0部とをメタノール
150部に加えて6時間おだやかに沸点にてかき混ぜ
た。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得た。このもの
をエタノールより再結晶して精製品(融点249℃)を
得た。
【0012】実施例2 窒素気流中で、1,3,3−トリメチル−2−メチレン
インドリン5.0部と1−ニトロソ−2−ヒドロキシ−
5ーフタルイミドナフタレン9.1部とをメタノール1
70部に加えて6時間おだやかに沸点にてかき混ぜた。
放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得た。このものをエ
タノールより再結晶して精製品(融点260℃)を得
た。
【0013】実施例3 窒素気流中で、1,3,3−トリメチル−2−メチレン
インドリン5.0部と1−ニトロソ−2−ヒドロキシ−
5ーテトラクロロフタルイミドナフタレン13.2部と
をエタノール200部に加えて8時間おだやかに沸点に
てかき混ぜた。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得
た。このものを1,4−ジオキサンより再結晶して精製
品(融点247℃)を得た。
【0014】実施例4 窒素気流中で、1,3,3−トリメチル−2−メチレン
インドリン5.0部と1−ニトロソ−2−ヒドロキシ−
5ーナフタルイミドナフタレン10.6部とをエタノー
ル170部に加えて5時間おだやかに沸点にてかき混ぜ
た。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得た。このもの
を1,4−ジオキサンより再結晶して精製品(融点26
8℃)を得た。
【0015】実施例5 窒素気流中で、5−クロロ−1,3,3−トリメチル−
2−メチレンインドリン5.0部と1−ニトロソ−2−
ヒドロキシ−5ースクシンイミドナフタレン6.0部と
をエタノール170部に加えて5時間おだやかに沸点に
てかき混ぜた。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得
た。このものをエタノールより再結晶して精製品(融点
289℃)を得た。
【0016】実施例6 窒素気流中で、5−クロロ−1,3,3−トリメチル−
2−メチレンインドリン5.0部と1−ニトロソ−2−
ヒドロキシ−5ーフタルイミドナフタレン7.7部とを
エタノール200部に加えて5時間おだやかに沸点にて
かき混ぜた。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得た。
このものをエタノールより再結晶して精製品(融点24
2℃)を得た。
【0017】実施例7 窒素気流中で、1,3,3,5−テトラメチル−2−メ
チレンインドリン5.0部と1−ニトロソ−2−ヒドロ
キシ−5ースクシンイミドナフタレン6.5部とをエタ
ノール200部に加えて5時間おだやかに沸点にてかき
混ぜた。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得た。この
ものをエタノールより再結晶して精製品(融点271
℃)を得た。
【0018】実施例8 窒素気流中で、5−メトキシ−1,3,3−トリメチル
−2−メチレンインドリン5.0部と1−ニトロソ−2
−ヒドロキシ−5ースクシンイミドナフタレン6.0部
とをメタノール200部に加えて5時間おだやかに沸点
にてかき混ぜた。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得
た。このものをエタノールより再結晶して精製品(融点
258℃)を得た。
【0019】実施例9 窒素気流中で、1,3,3,5−トリメチル−2−メチ
レンインドリン5.0部と1−ニトロソ−2−ヒドロキ
シ−5ーグルタルイミドナフタレン7.0部とをメタノ
ール150部に加えて6時間おだやかに沸点にてかき混
ぜた。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得た。このも
のをエタノールより再結晶して精製品(融点234℃)
を得た。
【0020】比較例1 下記の化合物を次の通りに合成した。
【化5】 窒素気流中で1,3,3−トリメチル−2−メチレンイ
ンドリン5.0部と1−ニトロソ−2−ナフトール5.
0部とをエタノール80部に加えて4時間おだやかに沸
点にてかき混ぜた。反応後エタノールを約60部留去し
た。放冷後、折出物を濾過して粗結晶を得た。このもの
をエタノールにより3回再結晶を繰り返して精製品(融
点147℃)を得た。
【0021】試験例 実施例1〜9及び比較例1で得られたスピロオキサジン
系化合物の夫々3部を、ベッコゾールJ557(大日本
インキ製)6部及びAソルベント(日本石油製)4部に
加え、ペイントシェーカーにて1時間分散溶解させ、更
にベッコゾールJ557の20部を加えてレットダウン
した。これに硬化剤を加えて白紙に展色し室温にて乾燥
させた。この展色物に紫外線ランプにより紫外線を照射
すると速やかに青色に変色し、照射を止めると速やかに
消色した。
【0022】
【表1】 λmax は紫外線を照射して発色させ、TCLスキャナー
〓(カマグ社製)により測定した。精製後の収率はニト
ロソナフトール類を基準にして精製品が得られる%であ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明の新規フォトクロミック化合物
は、溶剤及びマトリックスポリマーの種類によらず、一
般的な状態では無色であり、紫外線の照射を受けると直
ちに可視光領域に吸収を有する化合物に変化し、紫外線
の照射を止めると速やかに無色に戻るフォトクロミック
化合物であり、次の様な特性を有する。 1.発色−消色の繰り返し耐久性が良い。 2.耐熱性が優れている。 3.カラムクロマトグラフィーによらず、安価な溶剤に
より再結晶により高純度に1度の操作で多量に精製する
ことが出来る。
フロントページの続き (72)発明者 梅田 啓介 東京都足立区堀ノ内1−9−4 大日精 化工業株式会社 中央研究所内 (72)発明者 阿部 好夫 東京都足立区堀ノ内1−9−4 大日精 化工業株式会社 中央研究所内 (72)発明者 堀口 正二郎 東京都足立区堀ノ内1−9−4 大日精 化工業株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−288830(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 498/10 C09B 57/00 C09K 9/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式(1)によって示されるインド
    リン部分とナフトオキサジン部分を含み、ナフトオキサ
    ジン部分の7´位にイミド結合を有する規なナフトス
    ピロオキサジン系フォトクロミック化合物。 【化1】 (上記式において、Xは、エチレン基、プロピレン基、
    置換基としてニトロ基、ハロゲン基、シアノ基、アルキ
    ル基(C〜C)又はアルコキシ基(C〜C)を
    有してもよいベンゼン環又はナフタレン環を表し、Yは
    水素原子、ハロゲン基、アルキル基(C〜C)又は
    アルコキシ基(C〜C)を表す。)
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CN105541855B (zh) * 2015-11-25 2018-08-07 内蒙古自治区科学技术研究院有限责任公司东部分院 一种与螺吡喃键合的1,8-萘酰亚胺化合物及制备方法和应用
CN109762000B (zh) * 2019-02-12 2021-03-30 赤峰学院 基于1,8-萘酰亚胺单元的螺噁嗪类氢离子荧光探针化合物及其合成方法和应用

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