JP2541623B2 - 新規スピロオキサジン化合物 - Google Patents

新規スピロオキサジン化合物

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JP2541623B2 JP63100622A JP10062288A JP2541623B2 JP 2541623 B2 JP2541623 B2 JP 2541623B2 JP 63100622 A JP63100622 A JP 63100622A JP 10062288 A JP10062288 A JP 10062288A JP 2541623 B2 JP2541623 B2 JP 2541623B2
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、スピロオキサジン化合物に関するものであ
り、特に、印刷,光学機器,記録材料,衣料,装飾等の
材料として有用なフォトクロミック化合物に関する。
[従来の技術] 従来、耐疲労性に優れたフォトクロミック化合物とし
て、スピロオキサジン化合物が知られている。
例えば、下記(F)で表される基本骨格を有するスピ
ロナフトオキサジン化合物は特開昭61−276833号公報
に、また、下記(G),(H),(I)で表される基本
骨格を有するスピロオキサジン化合物は各々、特開昭62
−153292号公報,特開昭62−72778号公報,特開昭62−1
64685号公報に記載されている。
また、下記式(J)で表されるスピロベンゾオキサジ
ンの1,3,3−トリメチル−6′−ジアルキルアミノ誘導
体は特開昭62−288830号公報に記載されている。
(R′はメチル基またはエチル基を表す。) [発明が解決しようとする課題] 式(F)から(I)で示されるようなスピロオキサジ
ン化合物は、発色種の色相は紫〜青色であり、色相の豊
富さが不足しているといった欠点を有していた。さらに
室温付近(15〜30℃)での発色性も不十分であった。
また、式(J)のスピロベンゾオキサジン化合物は、
赤色に発色し、かつ室温付近での発色性も十分である
が、発消色の繰り返しの耐疲労性に問題があった。
本発明は、かかる従来技術の欠点を解消しようとする
ものであり、色相が豊富で、かつ室温でも発色性が良好
であり、かつ優れた発消色の繰り返しの耐疲労性を有す
るフォトクロミック化合物を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために下記の構成を有
する 一般式(A)で表される化合物。
(式中α環は、窒素原子1個を含む五員環、ベンゼン環
またはナフタレン環と連結した窒素原子1個を含む五員
環、および窒素原子1個を含む六員環から選ばれる1つ
であり、かつα環中の窒素原子はN−R1で表される有
機基R1と結合したものである。
ここでR1は、炭素数1〜20の無置換または置換アルキ
ル基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキル基、
炭素数6〜19の無置換または置換アリール基から選ばれ
た置換基を表す。)」 本発明における一般式(A)で表されるスピロオキサ
ジン化合物の具体例としては以下の化合物が挙げられ
る。
(イ)一般式(B)で表されるスピロオキサジン化合
物。
(式中、R1は、一般式(A)記載の内容と同一である。
R2,R3は、独立の場合は炭素数1〜20の無置換または
置換アルキル基,炭素数7〜20の無置換または置換アラ
ルキル基,炭素数6〜19の無置換または置換アリール基
から選ばれた置換基を表し、非独立の場合は、3′位の
炭素を含めて炭素数3〜10の置換または無置換のシクロ
アルキル基を表す。
R4は無置換または,炭素数1〜20のアルコキシ基,ハ
ロゲン基から選ばれた置換基を表す。
lは0〜4の整数を表す。) (ロ) 一般式(C)で表されるスピロオキサジン化合
物。
(式中、R1は、一般式(A)記載の内容と同一である。
R2,R3は、一般式(B)記載の内容と同一である。
(ハ)一般式(D)で表されるスピロオキサジン化合
物。
(式中、R1は、一般式(A)記載の内容と同一である。
R2,R3は、一般式(B)記載の内容と同一である。) (ニ) 一般式(E)で表されるスピロオキサジン化合
物。
(式中、R1は、一般式(A)記載の内容と同一である。
R2,R3は、一般式(B)記載の内容と同一である。
R6,R7,R8,R9,R10,R11は水素,炭素数1〜20の無置換
または置換アルキル基,炭素数7〜20の無置換または置
換アラルキル基から選ばれた置換基を表す。) 本発明のα環は、窒素原子1個を含む五員環または六
員環、または、該五員環がベンゼン環またはナフタレン
環と連結したものであってもよいが、以上の具体例であ
る一般式(B)〜(E)からも明らかなように、その具
体例としては、ピロリジン環,ピロール環,ピペリジン
環,テトラヒドロピリジン環,ジヒドロピリジン環,イ
ンドリン環,ベンズインドリン環,テトラヒドロキノリ
ン環,アクリジン環などが挙げられる。
このα環に含まれる窒素原子は、N−R1で表される
有機基R1と結合して存在する。
ここで、置換基R1の具体例としては、メチル基,エチ
ル基,オクタデシル基などの炭素数1〜20の鎖状アルキ
ル基,2−メチルペンチル基などの炭素数3〜20の分枝状
アルキル基,シクロヘキシル基などの炭素数3〜10のシ
クロアルキル基,ベンジル基,フェネチル基などの炭素
数7〜20のアラルキル基,フェニル基,2−ナフチル基な
どの炭素数6〜19のアリール基が挙げられる。
R1が置換されている場合、置換基の具体例としては、
ヒドロキシ基,アミノ基,有機置換アミノ基,アルコキ
シ基,アラルコキシ基,アリーロキシ基,ハロゲン基,
シアノ基,カルボキシ基,アルコキシカルボニル基,ア
シル基,ニトロ基が、さらにR1がシクロアルキル基,ア
ラルキル基またはアリール基である場合は、アルキル
基,アラルキル基,アリール基が挙げられる。
本発明、一般式(B),(C),(D)におけるスピ
ロオキサジン化合物におけるR2,R3の具体例としては、R
2,R3が独立の場合はメチル基,エチル基,オクタデシル
基などの炭素数1〜20の鎖状アルキル基,2−メチルペン
チル基などの炭素数3〜20の分枝状アルキル基,シクロ
ヘキシル基などの炭素数3〜10のシクロアルキル基,ベ
ンジル基,フェネチル基などの炭素数7〜20のアラルキ
ル基,フェニル基などの炭素数6〜19のアリール基が、
非独立の場合は3′位の炭素を含めて、シクロヘキシル
基などの炭素数3〜10のシクロアルキル基が挙げられ
る。
R2,R3が置換されている場合、R2,R3の置換基は、前述
のR1の置換基と同様である。
本発明の化合物は、インドリン環,オキサジン環およ
びベンゼン環を骨格成分とするため、発色種の吸収は短
波長部にあり、主に赤色に発色する。オキサジン環の窒
素原子のパラ位に窒素原子が存在するため、発色性が非
常に良い。例えば、50℃近辺でも十分に発色する。さら
に、かかる窒素原子は、アルキレン鎖によりベンゼン環
と接続している点が、特開昭62−288830号公報のスピロ
ベンゾオキサジンと大きく異なる。そのため、発消色の
繰り返しの耐疲労性が優れているという特徴を有する。
本発明の一般式(A)の化合物は、例えば、次の製造
方法によって製造される。
一般式(I) で表されるメチレン化合物と一般式(II) で表されるニトロソ化合物を反応させて式(A)の化合
物を製造する。
また、次の製造方法によっても製造される。
一般式(III) で表される化合物と、四級化剤R1−X(Xはアニオン性
脱離基)、塩基性物質および一般式(II)の化合物を任
意の順序で加え反応させて式(A)の化合物を製造す
る。
さらに、次の方法を挙げられる。
式(I)の化合物と亜硝酸との反応による生成物と、
一般式(IV) で表されるアミノ化合物を反応させて式(A)の化合物
を製造する。
また、式(III)の化合物と亜硝酸との反応による生
成物と四級化剤R1−X、塩基性物質および一般式(IV)
の化合物を任意の順序で加え反応させて式(A)の化合
物を製造することもできる。
さらに、一般式(V) で表される化合物と亜硝酸との反応による生成物と、塩
基性物質および一般式(IV)の化合物を任意の順序で加
え反応させて式(A)の化合物を製造することもでき
る。
また、製造段階における精製方法としては、各種溶剤
による再結晶、シリカカラムなどによるカラムクロマト
分離、溶媒抽出、あるいは、活性炭処理などが好適な例
として挙げることができる。
本発明フォトクロミック化合物は、光学的に透明な樹
脂類、例えば、ジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネートポリマー,(メタ)アクリル系ポリマーおよびそ
の共重合体,セルロース類,ポリ酢酸ビニル,ポリビニ
ルアルコール,ポリビニルブチラール,ポリエステル樹
脂,ポリカーボネート,ポリスチレンおよびその共重合
体,エポキシ樹脂,(ハロゲン化)ビスフェノールAの
ジ(メタ)アクリレートポリマーおよびその共重合体,
(ハロゲン化)ビスフェノールAのウレタン変性ジ(メ
タ)アクリレートポリマーおよびその共重合体,ナイロ
ン樹脂,ポリウレタンなどに配合して好ましく使用され
る。配合された樹脂類は、光による変色性を有する光学
素子として使用することが可能である。光学素子として
はサングラスレンズ,スキー用ゴーグル,保護メガネレ
ンズ,さらには、カーテン,衣服,玩具、化粧品、筆記
具等が好適な例として挙げられる。
樹脂類への本発明フォトクロミック化合物の配合方法
としては、染色方法,キャスティング法,配合されたポ
リマー溶液のコーティング法など各種の方法が適用でき
る。
また、樹脂中への配合量としては目的および使用方法
などによって決められるべきものであるが、視覚に対す
る感度という観点からは、0.01〜20重量%の添加量が好
ましい。また、本発明化合物の繰り返し耐久性向上に
は、酸素の遮断がとくに有効である。
[実施例] 次に、実施例を挙げて説明するが、本発明は、これら
に限定されるものではない。
実施例 1 (1) 式(K)のスピロオキサジンの合成 1,3,3−トリメチル−2−メチレンインドリン10gおよ
び9−ニトロソ−8−ヒドロキシジュロリジンを100ml
のエタノールに溶解し、窒素気流中2時間還流温度で反
応を行った。反応後濃縮し、ヘキサンを抽出溶媒とし、
ソックスレー抽出した。ヘキサン層を濃縮し、室温で放
置すると結晶が析出してきた。得られた粗結晶をメタノ
ールから再結晶し、式(K)の化合物の白色結晶を得
た。
(2) 分析結果 (NMR)1.3ppm(6H),1.8〜2.0ppm(4H),2.4〜2.7pp
m(7H),3.0〜3.2ppm(4H),6.5〜7.3ppm(6H) (3) 応用例 本化合物をメチルメタアクリレートに0.5重量%の濃
度で溶解し、アゾビスイソブチロニトリルを重合開始剤
として用いキャスト重合して、本化合物を配合したポリ
メチルメタアクリレート板を作成した。この板は、紫外
線の照射を受けると赤色になり、光を除き暗所に放置す
ると速やかにもとの無色に戻った。また、これをガラス
板でサンドイッチ状にしたものをフェードメーターにて
20時間の光照射を行って、耐光性を調べたところ、フェ
ードメーターに入れる前と全く同様のフォトクロミック
特性を示し、耐疲労性が優れていた。
一方、ガラス板でサンドイッチ状にしないものは同様
のテストで徐々に劣化が認められ、酸素と光の両作用量
を測定するセンサーにも適用可能なことがわかった。
また、この板は、50℃でも紫外線照射を受けると赤色
になり、発色可能温度は、50℃以上であった。この板の
発色時の吸収を測定すると、λmax=548nmであった。
実施例2〜6 実施例1と同様にして行い、下記[L]に示す化合物
の結晶を得た。
実施例2〜6は、それぞれ、表1に示す置換基を用い
て行った。
実施例7 (1) 式(M)のスピロオキサジンの合成 1−(2,4−ジクロロベンジル)−3,3−ジメチル−2
−メチレン−5,6−ジクロロインドリン10gと、9−ニト
ロソ−8−ヒドロキシジュロリジン10gを100mlのベンゼ
ンに溶解し、窒素気流中2時間還流した。反応後濃縮
し、水/ヘキサンで溶媒抽出した。ヘキサン層を濃縮
し、50mlのエタノールを加えた。この溶液を60℃まで加
熱し、活性炭3gを加え、10分間撹拌した。その後、過
し濾液を濃縮し、室温で放置すると結晶が析出してき
た。得られた粗結晶を石油エーテルから再結晶し、式
(M)の化合物の白色結晶を得た。
(2) 分析結果 (NMR)1.3ppm(6H),1.8〜2.0ppm(4H),2.4〜2.7pp
m(4H),3.0〜3.3ppm(6H),6.5〜7.3ppm(7H) (3) 応用例 実施例1と同様にして作成した本化合物配合のポリメ
チルメタアクリレート板は、紫外線の照射を受けると朱
色になり、光を除き暗所に放置すると速やかにもとの無
色に戻った。この板の発光時の吸収を測定すると、λma
x=524nmであった。
実施例8〜15 実施例7と同様にして行い、下記[N]で示す化合物
の結晶を得た。
実施例8〜15は、それぞれ、表2に示す置換基を用い
て行った。
実施例16 2,3,3−トリメチルベンズ(g)インドレニンの合
成 1−ナフチルヒドラジン塩酸塩10gおよびメチルイソ
プロピルケトン30gに、硫酸5gを滴下した。その後、2
時間還流温度で反応を行い、その後20%水酸化ナトリウ
ム水溶液で中和した。水/エーテルで抽出し、エーテル
層を濃縮して2,3,3−トリメチルベンズ(g)インドレ
ニン8gを得た。
1,2,3,3−テトラメチルベンズ(g)インドレニウ
ムアイオダイドの合成 2,3,3−トリメチルベンズ(g)インドレニン2gおよ
びメチルアイダイド25gの溶液を、還流温度で30分間反
応させた。析出して来た沈澱を、過し、アセトンで洗
浄し、白色結晶12gを得た。
式(O)のスピロオキサジンの合成 1,2,3,3−テトラメチルベンズ(g)インドレニウム
アイオダイド12gと9−ニトロソ−8−ヒドロキシジュ
ロリジン10gをイソプロパノール50mlに溶解した溶液を5
0℃に加熱し、トリエチルアミン6gを加えた。その後、
1時間還流温度で反応を行った。反応後、濃縮し、シリ
カゲルを支持担体、石油エーテル/メチルイソブチルケ
トンの混合溶媒を展開溶媒として、カラムクロマト分離
した。溶媒を留去して、ピンク色固体を得た。得られた
固体をエチレングリコールから再結晶し、式(O)の化
合物乳白色結晶を得た。
式(O)の化合物の分析結果 (NMR)1.4ppm(6H),1.8〜2.0ppm(4H),2.4〜2.7pp
m(4H),3.0〜3.2ppm(4H),3.4ppm(3H),6.9〜9.2ppm
(8H) 応用例 本化合物0.1gを、10%ポリビニルブチラールのブタノ
ール溶液100gに溶解した塗液を、2枚のガラス板に塗布
した。乾燥後、2枚のガラス板の樹脂面を貼り合わせ、
加熱した。このようにして作成したフォトクロミック合
わせガラスは、紫外線の照射を受けると紫色になり、光
を除き暗所に放置するともとの無色に戻った。またこれ
をフェードメーターにて20時間の光照射を行って、耐光
性を調べたところ、フェードメーターに入れる前と全く
同様のフォトクロミック特性を示し、耐疲労性が優れて
いた。また、30℃にて紫外線照射した際にも、十分な発
色濃度が得られた。
実施例17 2,3,3−トリメチルベンズ(f)インドレニンの合
成 1−ナフチルヒドラジン塩酸塩の代りに、2−ナフチ
ルヒドラジン塩酸塩10gを用いる他は、実施例16のと
まったく同様にして行い、6gの生成物を得た。
式(P)のスピロオキサジンの合成 2,3,3−トリメチルベンズ(f)インドレニン6gおよ
びメチルトシレート10gをエタノール40mlに溶解し、還
流温度で2時間反応を行った。反応液の温度を50℃まで
下げ、トリエチルアミン2gおよび9−ニトロソ−8−ヒ
ドロキシジュロリジン10gを加え、還流温度で2時間反
応を行った。その後の操作は実施例16のと同様にして
行い、式(P)の化合物の淡黄色結晶を得た。
(3) 応用例 実施例16のと同様にして作成したフォトクロミック
合わせガラス板に、紫外線を照射すると紫色に着色し、
光を除き暗所に放置するともとの無色に戻った。
実施例18 (1) 4,4−ジメチル−5−オキソヘキサンニトリル
の合成 3−メチル−2−ブタノン40gおよびトリトンB2gを35
℃に加熱し、アクリロニトリル20gを1時間かけて滴下
した。その後、18時間撹拌を続けた。塩酸を加え酸性に
し、エーテールで抽出した。
(2) 式(VI)の化合物の合成 4,4−ジメチル−5−オキソヘキサンニトリル50g,エ
チレングリコール6g,石油エーテル30mlおよびパラトル
エンスルホン酸・一水和物0.3gを20時間還流温度で反応
を行った後、濃縮した。
(3) 式(VII)の化合物の合成 リチウムアルミニウムハイドライド20gおよびエーテ
ル300mlに、式(VI)の化合物20gをエーテル200mlに溶
解させた溶液を30分間かけて滴下した。還流温度で2時
間反応を行った後、冷却した。水を加え過剰のリチウム
アルミニウムハイドライドを処理し、過した後、液
を濃縮した。
(4) 2,3,3−トリメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピ
リジンの合成 式(VII)の化合物20gをエタノール50mlに溶解した溶
液に、1N塩酸110mlを加え、1時間加熱還流を行い、そ
の後、濃縮した。
(5) 1,3,3−トリメチル−2−メチレンピペリジン
の合成 2,3,3−トリメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン
5gおよびメチルトシレート12gを100℃で4時間反応を行
った。冷却後、水/クロロホルムで抽出を行った。水層
に水酸化ナトリウム2gを加え、撹拌した。次にこの液を
クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を濃縮する
と、黄色液体が得られた。
(6) 式(Q)のスピロオキサジンの合成 1,3,3−トリメチル−2−メチレンピペリジン4gおよ
び9−ニトロソ−8−ヒドロキシジュロリジン5gを100m
lのキシレンに溶解し、窒素気流中還流温度で2時間反
応を行い、濃縮し、アルミナを支持担体、塩化メチレン
を展開溶媒としてカラムクロマト分離した。塩化メチレ
ンを留去すると固体が得られ、エタノールから再結晶
し、式(Q)の化合物の乳白色結晶を得た。
(7) 分析結果 (8) 応用例 実施例1と同様にして作成した本化合物配合のポリメ
チルメタアクリレート板は、紫外線の照射を受けると朱
色になり、光を除き暗所に放置すると速やかにもとの無
色に戻った。この板の発色時の吸収を測定すると、λma
x=526nmであった。
[発明の効果] 本発明の化合物は、溶剤,マトリックスポリマーの種
類によらず、一般的な状態では無色であるが、紫外線の
照射を受けると直ちに可視光領域に吸収を有する化合物
に変化し、紫外線の照射をやめると速やかにもとの無色
に戻るフォトクロミック化合物であり、次のような特性
を有する。
耐疲労性が非常によい。
発色種の色相が豊富である。
発色可能温度が高い。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(A)で表されるスピロオキサジン
    化合物。 (式中α環は、窒素原子1個を含む五員環、ベンゼン環
    またはナフタレン環と連結した窒素原子1個を含む五員
    環、および窒素原子1個を含む六員環から選ばれる1つ
    であり、かつα環中の窒素原子はN−R1で表される有
    機基R1と結合したものである。 ここでR1は、炭素数1〜20の無置換または置換アルキル
    基、炭素数7〜20の無置換または置換アラルキル基、炭
    素数6〜19の無置換または置換アリール基から選ばれた
    置換基を表す。)
  2. 【請求項2】一般式(B)で表されるスピロオキサジン
    化合物。 (式中、R1は、請求項(1)記載の内容と同一である。 R2,R3は、独立の場合は炭素数1〜20の無置換または置
    換アルキル基,炭素数7〜20の無置換または置換アラル
    キル基,炭素数6〜19の無置換または置換アリール基か
    ら選ばれた置換基を表し、非独立の場合は、3′位の炭
    素を含めて炭素数3〜10の置換または無置換のシクロア
    ルキル基を表す。 R4は無置換または,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素
    数1〜20のアルキル基,ハロゲン基から選ばれた置換基
    を表す。lは0〜4の整数を表す。)
  3. 【請求項3】一般式(C)で表されるスピロオキサジン
    化合物。 (式中、R1は、請求項(1)記載の内容と同一である。 R2,R3は、請求項(2)記載の内容と同一である。)
  4. 【請求項4】一般式(D)で表されるスピロオキサジン
    化合物。 (式中、R1は、請求項(1)記載の内容と同一である。 R2,R3は、請求項(2)記載の内容と同一である。)
  5. 【請求項5】一般式(E)で表されるスピロオキサジン
    化合物。 (式中、R1は、請求項(1)記載の内容と同一である。 R2,R3は、請求項(2)記載の内容と同一である。 R6,R7,R8,R9,R10,R11は水素,炭素数1〜20の無置換ま
    たは置換アルキル基,炭素数7〜20の無置換または置換
    アラルキル基から選ばれた置換基を表す。)
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