JPH0645623B2 - スピロオキサジン化合物及びその製造方法 - Google Patents

スピロオキサジン化合物及びその製造方法

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JPH0645623B2
JPH0645623B2 JP62008335A JP833587A JPH0645623B2 JP H0645623 B2 JPH0645623 B2 JP H0645623B2 JP 62008335 A JP62008335 A JP 62008335A JP 833587 A JP833587 A JP 833587A JP H0645623 B2 JPH0645623 B2 JP H0645623B2
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信吾 松岡
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徳山曹達株式会社
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/685Compositions containing spiro-condensed pyran compounds or derivatives thereof, as photosensitive substances

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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なスピロオキサジン化合物に関するもの
であり、特に光の作用により発色あるいは消色変化を繰
り返すフオトクロミツク材として有用なスピロオキサジ
ン化合物を提供するものである。
〔従来技術及びその問題点〕
フオトクロミズムとは、ここ数年来注目をひいてきた現
象であつて、ある化合物にふつう日光あるいは水銀燈の
光のような紫外線を含む光を照射すると速やかに色が変
わり、光の照射をやめて暗所におくと元の色にもどる可
逆的作用のことである。この性質を有する化合物は、フ
オトクロミツク化合物と呼ばれ従来から色々な化合物が
合成されてきたが、その構造には特別な共通の構造は認
められない。
このようなフオトクロミツク化合物として特開昭55−
76883号公報には、次式(V)で示されるようなス
ピロピラン化合物が開示されている。
(ただし、夫々のRは同種または異種の水素原子,アル
キル基,アラルキル基またはアルケニル基等を示し、夫
々のRは同種または異種のアルキル基,アラルキル基
またはアルケニル基を示し、R″は電子の受容体または
供与体を示し、XはCHまたはイオウ原子を示す。) しかし、これらの化合物はエチルアルコール,メチルア
ルコール,アセトン,アセトニトリル,ジメチルホルム
アミド等の極性溶媒に溶かしたときは一般に赤ないし赤
紫色をしており、この溶液に紫外線を照射してもそれほ
ど顕著なフオトクロミツク作用を呈しない。また、高分
子固体マトリツクス中においても上記(V)の化合物は
それほど顕著なフオトクロミツク作用を呈さず、特にポ
リメチルメタクリレート,ポリカーボネート,ポリ(ア
リルジグリコールカーボネート)など極性の高分子マト
リツクス中では赤ないし赤紫色をしており、紫外線を照
射しても充分なフオトクロミツク作用が認められない。
また、上記のような高分子マトリツクス中では、上記
(V)の化合物はその発色構造がマトリツクス中で安定
化されてしまうため、その退色スピードが極端に遅くな
つてしまうという欠点がある。
さらに、前記式(V)で示されるスピロピラン化合物
は、可逆的に無色及び青色に変化するが、長時間の露光
などによつて発消色を繰返し行うと、光による劣化が生
じてフオトクロミツク作用を示さなくなる。これを一般
的にフオトクロミツク化合物の耐久性の不良と呼んでい
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、極性溶媒中、あるいは極性の高分子マト
リツクス中においても、十分なフオトクロミツク作用を
有し、迅速な発色及び退色スピードを示し、かつ耐久性
の優れたフオトクロミツク化合物を見い出すべく研究を
重ねてきた。その結果、特定の構造式のスピロオキサジ
ン化合物が、上記の目的を達成することを見い出し、本
発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、下記一般式(I) 〔ただし、 は、置換若しくは非置換の芳香族炭化水素基(但し、R
10が水素原子又はアルキル基の場合にはナフチレン基を
除く)であり、Rはアルキル基またはアラルキル基で
あり、R,R,R,R,R,R,R及び
は、夫々同種または異種の水素原子またはアルキル
基であり、R10は水素原子,アルキル基または置換若し
くは非置換のアミノ基である。〕 で表わされるスピロオキサジン化合物である。
上記一般式(I)中、 で示される非置換の芳香族炭化水素基としては、公知の
基が何ら制限されずに用いられる。例えば、フエニレン
基,ナフチレン基,フエナンスレン基,アンスラセン基
等のベンゼン環1個または、その2〜4個の縮合環より
なる芳香族炭化水素基を挙げることができる。また、こ
れらの芳香族炭化水素基の置換基としては、種々の基が
用いられるが、就中、アルキル基,アルコキシ基,ニト
ロ基,シアノ基,アミノ基またはハロゲン原子等が、本
発明において好ましく用いられる。これらの置換基は、
芳香族炭化水素基に1個またはそれ以上置換していてよ
い。
次に、前記一般式(I)中、Rで示されるアルキル基
としては、その炭素数に制限されず、種々のアルキル基
が採用できる。一般には炭素原子数1〜20、好ましく
は1〜6のアルキル基が好適に使用される。また、R
で示されるアラルキル基に含まれるアルキル基は、一般
に炭素原子数1〜6、好ましくは1〜4のものが好適で
あり、アラルキル基のアリール基としては、フエニル
基,キシリル基,トリイル基,ナフチル基等が好適であ
る。上記のアルキル基及びアラルキル基をより具体的に
例示すると、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,ペンチル基,デシル基,ベンジル基,フエニルエチ
ル基,フエニルプロピル基,フエニルブチル基等であ
る。
さらに、前記一般式(I)中、R,R,R
,R,R,R及びRは、夫々同種または異
種の水素原子またはアルキル基である。このアルキル基
としては、前述のRについて説明したアルキル基がそ
のまま適用される。
また、前記一般式(I)中、R10は、水素原子,アルキ
ル基または置換若しくは非置換のアミノ基である。ここ
でアルキル基としては前記のRで説明したアルキル基
が採用される。置換若しくは非置換のアミノ基は、一般
または、 で示されるものであることが好ましい。上記のR11及び
12はそれぞれ同種または異種の水素原子,アルキル
基,アラルキル基またはアリール基であることが好まし
い。該アルキル基及びアラルキル基は、前記Rで示し
たものと同じものが好適に使用され、またアリール基は
フエニル基,トルイル基,キシリル基などのアリール基
等が好適である。さらにまた、R10が一般式 で示される置換アミノ基の場合R13はテトラメチレン
基,ペンタメチレン基などのアルキレン基; -CH2OCH2CH2,-CH2CH2OCH2CH2-,-CH2O(CH2)3−などのオ
キシアルキレン基;−CH2SCH2CH2-,-CH2S(CH2)3-,CH2CH
2SCH2CH2-などのチオアルキレン基; などのアゾアルキレン基などであることが好ましい。
前記一般式(I)で示されるスピロオキサジン化合物の
中でも耐久性の点では は置換若しくは非置換のフエニレン基または置換若しく
は非置換のナフタレン基であり、またR10が水素原子ま
たはアルキル基であることが好ましい。また、発色種の
発色濃度の点からは、R10が置換若しくは非置換のアミ
ノ基、特に置換アミノ基であることが好ましく、更には
置換アミノ基が (ただしR11及びR12は夫々同種または異種のアルキル
基である。)または (ただし、R13はアルキレン基,オキシアルキレン基,
チオアルキレン基,アゾアルキレン基であり、窒素原子
と共に5〜7員環を形成する基である。)であるスピロ
オキサジン化合物がより好ましい。
本発明の上記した一般式(I)で示される化合物は、一
般に常温で無色ないし淡黄色の固体として存在する。ま
た、本発明の上記一般式(I)で示される化合物は、一
般に次の(イ)〜(ハ)のような手段で一般式(I)の各化合
物であることを確認できる。
(イ)赤外吸収スペクトル(IR) 3100〜3000cm-1にアロマテイツクなCHの伸縮
による吸収、3000〜2800cm-1にアリフアテイツ
クなCHの伸縮による吸収、1640〜1600cm-1
C=N結合の伸縮による吸収、1600〜1580cm-1
にアロマテイツクなC=C結合による吸収、990〜9
20cm-1にスピロ構造のC−O結合の伸縮による強い吸
収が現われる。また、1200〜1050cm-1にC−N
結合の伸縮による吸収が現われる。
(ロ)プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR) 分子中に存在するプロトンの種類と個数を知ることがで
きる。δ6.7〜δ9.3ppm付近にアロマテイツクなプロト
ンに基づくピーク、δ0.8〜δ4.0ppm付近にR
,R,R,R,R,R,R,R及び
10のアルキル性プロトンに由来するピークが現われ
る。また、それぞれのピーク強度を相対的に比較するこ
とにより、それぞれの結合基のプロトンの数を知ること
ができる。
(ハ)元素分析 炭素,水素,窒素,ハロゲンの各重量%を求めることが
できる。さらに、認知された各元素の重量%の和を10
0から減じることにより、酸素の重量%を算出すること
ができる。従つて、相当する生成物の組成式を決定する
ことができる。
また、融点や炭数核磁気共鳴スペクトルの測定、質量分
析などを実施することで、一般式(I)の構造を決定
し、同定することが可能である。
本発明の上記一般式(I)で示される化合物は、ベンゼ
ン,トルエン,クロロホルム,四塩化炭素,アセトニト
リル,テトラヒドロフラン,N,N−ジメチルホルムアミ
ドなどの一般の有機溶媒に良く溶ける。このような溶媒
に前記一般式(I)で示される化合物を溶かした時、溶
媒の極性・非極性にかかわらず、一般に溶液はほぼ無色
透明であり、太陽光または紫外線を照射すると赤色や青
色にすみやかに変化する。その発色色調は置換基により
種々多様に変えることができる。そして、光を遮断する
とすみやかに元の無色にもどり、良好な可逆的なフオト
クロミツク作用を呈する。このような本発明におけるフ
オトクロミツク作用は、高分子固体マトリツクス中でも
起こり、その発色及び消色が観測される。かかる対象と
なる高分子マトリツクスとしては、本発明の上記一般式
(I)で示される化合物が均一に分散するものであれば
よく、光学的に好ましくは、例えばポリアクリル酸メチ
ル,ポリアクリル酸エチル,ポリメタクリル酸メチル,
ポリメタクリル酸エチル,ポリカーボネート,ポリ(ア
リルジグリコールカーボネート)などが挙げられる。上
記一般式(I)で示される化合物を分散の程度に応じて
任意の割合で上記の高分子マトリツクス中に添加するこ
とができるが、一般に0.001〜70重量%が好ましい。
本発明の上記した一般式(I)で示される化合物の製造
方法は、特に限定されず如何なる方法によつて得ても良
い。一般に好適に採用される代表的方法を以下に説明す
る。
(a)下記一般式(II) (ただし、Rはアルキル基またはアラルキル基であ
り、R,R,R,R,R,R,R及びR
は、夫々同種または異種の水素原子またはアルキル基
であり、Bはアルキル基であり、A はアニオンであ
る。) で示されるテトラヒドロピリジニウム塩と (b)下記一般式(III) (ただし、 は、置換若しくは非置換の芳香族炭化水素基である。) で示されるニトロソ化合物 とを塩基の存在下に反応させることによつて前記一般式
(I)で示されるスピロオキサジン化合物を得ることが
できる。
一般式(II)中、A で示されるアニオンとしては、塩
素,臭素,ヨウ素のようなハロゲンイオン;パラトルエ
ンスルホン酸のようなスルホン酸イオンが挙げられる。
反応系に存在させる塩基としては、公知の化合物が何ら
制限なく使用できる。例えば、水酸化ナトリウム,水酸
化カリウム等の水酸化アルカリ;第1級アミン,第2級
アミン,第3級アミン等のアミン化合物が好適に用いら
れる。
本発明においては、上記した塩基の種類及び使用量を選
ぶことによつて、所望する置換基を有するスピロオキサ
ジン化合物を得ることができる。具体的には、前記一般
式(I)中のR10が水素原子またはアルキル基であるス
ピロオキサジン化合物を得る場合には、反応系に存在さ
せる塩基として、トリアルキルアミン,トリアリールア
ミン等の第3級アミンや水酸化アルカリをテトラヒドロ
ピリジニウム塩1モルに対して、1〜10モルの範囲で
用いれば良い。また、第1級アミンや第2級アミンをテ
トラヒドロピリジニウム塩1モルに対して0.5〜1.2モル
の範囲で用いても良い。一方、前記一般式(I)中のR
10が置換若しくは非置換のアミノ基であるスピロオキサ
ジン化合物を得る場合には、塩基として第1級アミンや
第2級アミンをテトラヒドロピリジニウム塩1モルに対
して2モル以上の過剰量、好ましくは2〜8モルの範囲
で用いれば良い。
第1級アミン及び第2級アミンとしては、下記式(IV) (ただし、R11及びR12は、夫々同種または異種の水素
原子,アルキル基,アリール基またはアラルキル基であ
り、R13はアルキレン基,オキシアルキレン基,チオア
ルキレン基またはアゾアルキレン基である。) で示される化合物が好適である。
上記した原料である一般式(II)で示されるテトラヒド
ロピリジニウム塩、一般式(III)で示されるニトロソ
化合物のモル比は、広い範囲から選択されるが、一般に
は、一般式(II)で示されるテトラヒドロピリジニウム
塩1モルに対して、一般式(III)で示されるニトロソ
化合物は0.5〜2モルの範囲で用いることが好ましい。
これらの原料は、適当な溶媒、例えばメタノール,エタ
ノール等のアルコール類;ジメチルエーテル,ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼ
ン,トルエン等の芳香族炭化水素類等の溶媒中に溶解さ
れ、窒素ガスを通じながら反応が行われる。反応は温度
20〜120℃の範囲で30分〜5時間行うことが好ま
しい。反応終了後に冷却すれば、褐色の結晶が析出し、
これを濾別し、適当な溶媒を用いて再結晶させることに
よつて、前記一般式(I)で示されるスピロオキサジン
化合物を得ることができる。
このようにして得られた本発明のスピロオキサジン化合
物は、フオトクロミツク材として広範囲の分野に利用で
きる。例えば、銀塩感光材料に代る各種の記録記憶材,
複写材料,印刷用感光体,陰極線管用記録材料,レーザ
ー用感光材料,ホログラフイー用感光材料などの種々の
記録材料として利用できる。その他、本発明のフオトク
ロミツク材を用いてフオトクロミツク材料,光学フイル
ター材料,デイスプレイ材料,光量計,装飾などの材料
としても利用できる。例えば、フオトクロミツクレンズ
に使用する場合には、均一な調光性能が得られる方法で
あれば特に制限なく、具体的に例示すれば、上記の一般
式(I)で示されるスピロオキサジン化合物を均一に分
散してなるポリマーフイルムをレンズ中にサンドウイツ
チする方法、あるいはこの化合物を例えば、エタノール
中に溶解し、例えば70℃,10時間かけてレンズ表面
にこの化合物を含浸させ、さらにその表面を硬化性物質
で被覆しフオトクロミツクレンズにする方法などがあ
る。さらに、上記のポリマーフイルムをレンズ表面に塗
布し、その表面を硬化性物質で被覆しフオトクロミツク
レンズにする方法なども考えられる。
〔効果〕
本発明のスピロオキサジン化合物は、極性溶媒中または
極性の高分子マトリツクス中においても良好なフオトク
ロミツク作用を示す。また、本発明のスピロオキサジン
化合物は、退色のスピードが速いという特徴を有してい
る。例えば、本発明のスピロオキサジン化合物を前述し
たような極性の高分子マトリツクス中へ分散させたフオ
トクロミツク樹脂は、いずれの場合も無色透明であり、
紫外線照射により発色する。そして、紫外線を除くと秒
のオーダーでもとの無色に戻る。
さらに、本発明のスピロオキサジン化合物は、長時間の
露出によつてもフオトクロミツク作用の劣化が小さい、
すなわち、耐久性に優れているという特徴をも有してい
る。
また、前記した一般式(I)中の種々の置換基を選択す
ることによつて、赤色や青色など所望する発色色調を得
ることができる。
以上に説明したように、本発明のスピロオキサジン化合
物はその優れた性質によつてフオトクロミツク材として
極めて好適な化合物である。
〔実施例〕
以下、実施例によつて本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 ヨウ化1,2,3,3−エトラメチル−3,4,5,6
−テトラヒドロピリジニウム(2.7g:10mmo)
と1−ニトロソ−2−ナフトール(1.7g:10mmo
)とピペリジン(4.3g:50mmo)をエチルア
ルコール30mに溶解し、窒素雰囲気下3時間加熱還
流した。その後、溶媒を留去し、シリカゲル−ベンゼン
のカラムクロマトフラフィーにより無色の結晶0.5gを
得た。生成物の融点は、173〜176℃であった。赤
外吸収スペクトルを測定したところ、1600cm-1にC
=N結合975cm-1にスピロ構造のC−O縮合伸縮によ
る吸収、1180cm-1にC−N結合に基づく吸収が観測
された。また、H−核磁気共鳴スペクトルを測定した
ところ、δ6.5〜8.4ppmにアロマティックなプロトンに
基づく6Hのピーク、δ2.20ppmにN−CH基に基づ
く3Hのピーク、δ0.87ppmとδ1.23ppmにC(C
に基づく6Hのピーク、δ1.4〜δ3.2ppmにメ
チレン水素に基づく16Hのピークが観測された。ま
た、元素分析値はC76.38%,H8.03%,N11.36%であ
って、C2431Oに対する計算値C76.36%,H8.2
8%,N11.14%に極めてよく一致した。
上記の結果より、単離生成物は の構造式で示される化合物であることがわかった。
実施例2〜5 第1表に示した種々の原料を用い、実施例1と同様にし
て、反応,単離,精製を行った。但し、各化合物の使用
量は、テトラヒドロピリジウム塩は5mmo、ニトロ
ソ化合物は5mmo及びピペリジンにかえてトリエチ
ルアミンを6mmo使用した。反応生成物,その融
点,収率及び紫外線を照射したときの発色色調を第1表
に示した。表中phはフエニル基の略記である。
なお、構造確認は赤外吸収スペクトル,H−核磁気共
鳴スペクトル,元素分析によつた。
実施例6〜12 第2表に示した種々の原料を用い、実施例1と同様にし
て、反応,単離,精製を行つた。反応生成物の構造式と
融点及び収率を第2表に示した。表中phはフエニル基
の略記である。
なお、構造確認の手段は、赤外吸収スペクトル,元素分
析,プロトン核磁気共鳴スペクトルを用いた。
実施例13 実施例1〜12で製造したスピロオキサジン化合物をポ
リメタクリル酸メチル中にベンゼンを用いて溶解分散さ
せ、スライドグラス(11.2×3.7cm)上でキヤストフイ
ルムをつくつた。このフイルム中に含まれる上記化合物
の濃度は、1.0×10−4mo/gに調整し、厚みは
0.1mmになるようにした。このフオトクロミツクフイル
ムに東芝(株)製の水銀ランプSHL−100を−30
℃で距離10cmで15秒間照射し、このフイルムを発色
させ、フオトクロミツク特性を測定した。フオトクロミ
ツク特性は次のようなもので表わした。結果を第3表に
示す。
ε(15秒);最大吸収波長における、このフイルムの
上記条件下での光照射15秒間後の吸光度。
ε(0秒);光照射時の最大吸収波長における、未照射
フイルムの吸光度。
実施例14 実施例1〜12で製造した各々のスピロオキサジン化合
物を用いて実施例13と同様にフオトクロミツクフイル
ムを作製し、以下の手順で各々のフオトクロミツク化合
物の耐久性を測定した。
作製した1枚のフオトクロミツクフイルムにスガ試験機
器(株)製ロングライフキセノンフエードメーターを用
い、キセノン光を20時間照射した後のε(10秒)
(A)を測定し、また、キセノン光を照射しないもう1
枚のフオトクロミツクフイルムのε(10秒)(B)を
測定し、フオトクロミツク性の残存率(100×(A−
B)/A)を算出し、耐久性を評価した。なお、ε(1
0秒)の測定方法は実施例13と同様である。結果を第
4表に示した。
なお、比較のため従来公知のスピロピラン化合物とし
て、スピロピラン化合物(A) 及びスピロピラン化合物(B) を各々用いた意外はすべて上記と同様に行つた。結果を
第4表に併せて示した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式I 〔ただし、 は、置換若しくは非置換の芳香族炭化水素基(但し、R
    10が水素原子又はアルキル基の場合には、ナフチレン基
    を除く)であり、Rはアルキル基またはアラルキル基
    であり、R,R,R,R,R,R,R
    びRは、夫々同種または異種の水素原子またはアルキ
    ル基であり、R10は水素原子,アルキル基または置換若
    しくは非置換のアミノ基である。〕 で表わされるスピロオキサジン化合物。
  2. 【請求項2】(a)下記一般式II (ただし、Rはアルキル基またはアラルキル基であ
    り、R,R,R,R,R,R,R及びR
    は、夫々同種または異種の水素原子またはアルキル基
    であり、Bはアルキル基であり、A はアニオンであ
    る。) で示されるテトラヒドロピリジニウム塩と (b)下記一般式III 〔ただし、 は、置換若しくは非置換の芳香族炭化水素基である。) で示されるニトロソ化合物 とを、前記一般式Iの化合物1モルに対し、2モル以上
    の1級又は2級アミンの存在下に反応させることを特徴
    とする下記一般式I (ただし、 は、置換若しくは非置換の芳香族炭化水素基であり、R
    はアルキル基またはアラルキル基であり、R
    ,R,R,R,R,R及びRは、夫々
    同種または異種の水素原子またはアルキル基であり、R
    10は置換若しくは非置換のアミノ基である。) で表わされるスピロオキサジン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】下記一般式I (ただし、 は、置換若しくは非置換の芳香族炭化水素基(但し、R
    10が水素原子又はアルキル基の場合には、ナフチレン基
    を除く)であり、Rはアルキル基またはアラルキル基
    であり、R,R,R,R,R,R,R
    びRは、夫々同種または異種の水素原子またはアルキ
    ル基であり、R10は水素原子,アルキル基または置換若
    しくは非置換のアミノ基である。) で表わされるスピロオキサジン化合物より主としてなる
    フォトクロミック材。
JP62008335A 1987-01-19 1987-01-19 スピロオキサジン化合物及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0645623B2 (ja)

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