JP2797789B2 - エンボス装飾化粧板の製造方法 - Google Patents
エンボス装飾化粧板の製造方法Info
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- JP2797789B2 JP2797789B2 JP3304798A JP30479891A JP2797789B2 JP 2797789 B2 JP2797789 B2 JP 2797789B2 JP 3304798 A JP3304798 A JP 3304798A JP 30479891 A JP30479891 A JP 30479891A JP 2797789 B2 JP2797789 B2 JP 2797789B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面に絵柄を有する化
粧板の製造方法に関し、特に表面をエンボス加工された
凹凸形状と、これに調和した絵柄を有する意匠性の高い
化粧板を効率よく製造する方法に関する。
粧板の製造方法に関し、特に表面をエンボス加工された
凹凸形状と、これに調和した絵柄を有する意匠性の高い
化粧板を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅の外装や、内装用として、ま
た、家具部材として各種化粧板が使用されているが、近
年、高級化、高意匠化の傾向と共に表面にエンボスを設
けた製品が、好まれるようになってきた。
た、家具部材として各種化粧板が使用されているが、近
年、高級化、高意匠化の傾向と共に表面にエンボスを設
けた製品が、好まれるようになってきた。
【0003】従来の、表面が平坦な製品の場合には、表
面に絵柄を設ける方法として、例えば、絵柄を印刷した
シートを表面にラミネートする、等の方法が可能であっ
たが、表面にエンボスがある場合には、単色の塗料を塗
装するか、或いは、砂状物を振りかける、等の簡単な装
飾方法に頼らざるを得なかった。
面に絵柄を設ける方法として、例えば、絵柄を印刷した
シートを表面にラミネートする、等の方法が可能であっ
たが、表面にエンボスがある場合には、単色の塗料を塗
装するか、或いは、砂状物を振りかける、等の簡単な装
飾方法に頼らざるを得なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上述べた
ような従来技術の欠点を補い、表面にエンボス形状とこ
れに調和した絵柄とを有する化粧板を効率よく製造する
方法を提案するものである。
ような従来技術の欠点を補い、表面にエンボス形状とこ
れに調和した絵柄とを有する化粧板を効率よく製造する
方法を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、表
面にエンボス形状を有する化粧板に所望の装飾模様を施
すに当たり、熱可塑性樹脂フィルムを基材シートとし、
その表面に剥離ニス層と、絵柄層、及び接着層を順次に
設けた転写シートにおいて、基材シートと剥離層の間
に、転写時の熱により発泡する発泡層を一層設け、該転
写シートを、化粧板に設置し、基体シートの裏面から熱
ロールで押圧して、所望の絵柄を転写することにより、
エンボスと絵柄とが調和した意匠性の高いエンボス装飾
化粧板が得られることを見出した。
面にエンボス形状を有する化粧板に所望の装飾模様を施
すに当たり、熱可塑性樹脂フィルムを基材シートとし、
その表面に剥離ニス層と、絵柄層、及び接着層を順次に
設けた転写シートにおいて、基材シートと剥離層の間
に、転写時の熱により発泡する発泡層を一層設け、該転
写シートを、化粧板に設置し、基体シートの裏面から熱
ロールで押圧して、所望の絵柄を転写することにより、
エンボスと絵柄とが調和した意匠性の高いエンボス装飾
化粧板が得られることを見出した。
【0006】以下、図面に従って詳細に説明する。図1
は、本発明に使用する転写シートの一例を示す断面図で
ある。基体シート(1)の表面に、剥離層(2)、絵柄
層(3)、接着層(4)を順次設けた構成となってい
る。基体シート(1)としては、転写時の熱によって化
粧板表面の凹凸に追随することが可能な柔軟性に富む熱
可塑性樹脂フィルムを用いる。
は、本発明に使用する転写シートの一例を示す断面図で
ある。基体シート(1)の表面に、剥離層(2)、絵柄
層(3)、接着層(4)を順次設けた構成となってい
る。基体シート(1)としては、転写時の熱によって化
粧板表面の凹凸に追随することが可能な柔軟性に富む熱
可塑性樹脂フィルムを用いる。
【0007】具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル等のフィ
ルムが、基体シート(1)として使用可能である。表面
の凹凸の程度、転写温度とのかねあいで樹脂の種類、厚
み等を適宜選択すればよいが、本発明者らの実験によれ
ば、150℃〜180℃の転写温度では、厚み100μ
m以下の塩化ビニル樹脂フィルムで最も良好な結果が得
られている。
ン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル等のフィ
ルムが、基体シート(1)として使用可能である。表面
の凹凸の程度、転写温度とのかねあいで樹脂の種類、厚
み等を適宜選択すればよいが、本発明者らの実験によれ
ば、150℃〜180℃の転写温度では、厚み100μ
m以下の塩化ビニル樹脂フィルムで最も良好な結果が得
られている。
【0008】また、剥離層(2)としては、基体シート
(1)の種類により適宜選択すれば良いが、ポリ塩化ビ
ニルを基体シート(1)とした場合は、ポリビニルブチ
ラールで良好な結果が得られた。絵柄層(3)としては
通常、グラビア印刷、スクリーン印刷等の方法で印刷さ
れる。インキのバインダーとしては、加熱時の伸びが大
きいこと、最終製品の耐久性等を考慮して決定される。
(1)の種類により適宜選択すれば良いが、ポリ塩化ビ
ニルを基体シート(1)とした場合は、ポリビニルブチ
ラールで良好な結果が得られた。絵柄層(3)としては
通常、グラビア印刷、スクリーン印刷等の方法で印刷さ
れる。インキのバインダーとしては、加熱時の伸びが大
きいこと、最終製品の耐久性等を考慮して決定される。
【0009】接着層(4)としては、ポリビニルアルコ
ール、アクリレート樹脂、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ポリエステル、ポリアミド等が、用いられる。図2
は、本発明の製造方法を現した説明図である。
ール、アクリレート樹脂、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ポリエステル、ポリアミド等が、用いられる。図2
は、本発明の製造方法を現した説明図である。
【0010】図2において、装飾をしたいエンボス化粧
板(21)の凹凸面に、図1で示した転写シート(2
2)を設置して、裏面から熱ロール(23)で押圧して
所望の絵柄を転写してやる。この際、熱ロールのJIS
ゴム硬度を60゜以下の柔軟なロールにしてやることに
より、表面の凹凸に追従して転写を行える。
板(21)の凹凸面に、図1で示した転写シート(2
2)を設置して、裏面から熱ロール(23)で押圧して
所望の絵柄を転写してやる。この際、熱ロールのJIS
ゴム硬度を60゜以下の柔軟なロールにしてやることに
より、表面の凹凸に追従して転写を行える。
【0011】また、さらに凹凸差の激しいエンボス面に
転写を行う場合は、図3に示す如きの転写シートを用い
ればよい。すなわち、図1に示した転写シートの、基体
シート(1)と、剥離層との間に発泡層(31)を設け
たものである。この転写シートを用いて、図2のように
転写を行えば、転写時の熱により、発泡層(31)が発
泡し、圧力が伝わりにくい凹部にまで転写を行うことが
可能となる(図3参照)。発泡層(31)としては、熱
可塑性樹脂マトリックス中に発泡剤を混入したもの、例
えば、塩化ビニル樹脂ペースト中に、発泡剤としてアゾ
−ジ−カーボンアミドを混入したもの、等を使用する。
転写を行う場合は、図3に示す如きの転写シートを用い
ればよい。すなわち、図1に示した転写シートの、基体
シート(1)と、剥離層との間に発泡層(31)を設け
たものである。この転写シートを用いて、図2のように
転写を行えば、転写時の熱により、発泡層(31)が発
泡し、圧力が伝わりにくい凹部にまで転写を行うことが
可能となる(図3参照)。発泡層(31)としては、熱
可塑性樹脂マトリックス中に発泡剤を混入したもの、例
えば、塩化ビニル樹脂ペースト中に、発泡剤としてアゾ
−ジ−カーボンアミドを混入したもの、等を使用する。
【0012】
【作用】柔軟性に富む熱可塑性樹脂フィルムを基体シー
トに用いた転写シートを用い、軟質の熱ロールにて押圧
して装飾絵柄を転写すると、すでにエンボスを施して表
面に凹凸のある化粧板に対して、その表面に追随した絵
柄を密着転移させることができ、凹凸表面を有する各種
化粧板の表面に美麗な絵柄を付与することが出来る。
トに用いた転写シートを用い、軟質の熱ロールにて押圧
して装飾絵柄を転写すると、すでにエンボスを施して表
面に凹凸のある化粧板に対して、その表面に追随した絵
柄を密着転移させることができ、凹凸表面を有する各種
化粧板の表面に美麗な絵柄を付与することが出来る。
【0013】
<実施例1>厚さ75μmの半硬質塩化ビニルシートの
表面に、発泡層として、アゾ−ジ−カーボンアミドを混
入した塩化ビニル樹脂ペーストを100μm塗布してお
いたものの上に、剥離層としてポリビニルブチラール樹
脂を塗布した後、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂をバ
インダーとするインキを用いて、グラビア印刷法によ
り、大理石の模様を印刷し、さらに、接着層として熱可
塑性ポリエステル樹脂を塗布して転写シートを作成し
た。
表面に、発泡層として、アゾ−ジ−カーボンアミドを混
入した塩化ビニル樹脂ペーストを100μm塗布してお
いたものの上に、剥離層としてポリビニルブチラール樹
脂を塗布した後、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂をバ
インダーとするインキを用いて、グラビア印刷法によ
り、大理石の模様を印刷し、さらに、接着層として熱可
塑性ポリエステル樹脂を塗布して転写シートを作成し
た。
【0014】この転写シートを、予めエンボス加工して
凹凸模様を施してある、繊維強化セメント板の上に設置
し、裏面から,表面温度170℃、JISゴム硬度55
゜の熱ロールにて押圧した(圧力は10kg/cm2、速
度は15m/分)。
凹凸模様を施してある、繊維強化セメント板の上に設置
し、裏面から,表面温度170℃、JISゴム硬度55
゜の熱ロールにて押圧した(圧力は10kg/cm2、速
度は15m/分)。
【0015】こうして得られた繊維強化セメントを材質
とする装飾化粧板は、表面に型押しによる凹凸と、転写
による大理石の絵柄とがよく調和して極めて意匠効果の
高いものであった。
とする装飾化粧板は、表面に型押しによる凹凸と、転写
による大理石の絵柄とがよく調和して極めて意匠効果の
高いものであった。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟性に富む熱可塑性
樹脂フィルムを基体シートに用いた転写シートを用い、
軟質の熱ロールにて押し圧して装飾絵柄を転写するの
で、すでにエンボスを施して表面に凹凸のある化粧板に
対して、その表面に追随した絵柄を密着転移させること
ができる。その結果、凹凸表面を有する各種化粧板の表
面に美麗な絵柄を付与することが出来る。
樹脂フィルムを基体シートに用いた転写シートを用い、
軟質の熱ロールにて押し圧して装飾絵柄を転写するの
で、すでにエンボスを施して表面に凹凸のある化粧板に
対して、その表面に追随した絵柄を密着転移させること
ができる。その結果、凹凸表面を有する各種化粧板の表
面に美麗な絵柄を付与することが出来る。
【0017】また、転写シートの基体シートと剥離層の
間に、加熱により発泡する層を設ければ、エンボス化粧
板の表面凹凸への追随は、さらに確かなものとなる。
間に、加熱により発泡する層を設ければ、エンボス化粧
板の表面凹凸への追随は、さらに確かなものとなる。
【0018】
【図1】本発明に用いる転写シートの一例を示す断面図
である。
である。
【図2】本発明の製造方法の主要工程の一実施例を示す
説明図である。
説明図である。
【図3】本発明に用いる転写シートの他の例を示す断面
図である。
図である。
(1) 基体シート (2) 剥離層 (3) 絵柄層 (4) 接着層 (21) 化粧板 (22) 転写シート (23) 熱ロール (31) 発泡層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B44C 1/17 B32B 27/30 101 B32B 31/00
Claims (1)
- 【請求項1】表面にエンボス形状を有する化粧板に所望
の装飾模様を施すに当たり、熱可塑性樹脂フィルムを基
材シートとし、その表面に剥離ニス層と、絵柄層、及び
接着層を順次に設けた転写シートにおいて、基材シート
と剥離層の間に、転写時の熱により発泡する発泡層を一
層設け、該転写シートを、化粧板に設置し、基体シート
の裏面から熱ロールで押圧して、所望の絵柄を転写する
ことを特徴とするエンボス装飾化粧板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3304798A JP2797789B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | エンボス装飾化粧板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3304798A JP2797789B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | エンボス装飾化粧板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05139097A JPH05139097A (ja) | 1993-06-08 |
JP2797789B2 true JP2797789B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=17937369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3304798A Expired - Fee Related JP2797789B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | エンボス装飾化粧板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2797789B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0781298A (ja) * | 1993-07-19 | 1995-03-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 塩化ビニル系樹脂基材用転写箔 |
JPH07205597A (ja) * | 1994-01-21 | 1995-08-08 | Dainippon Printing Co Ltd | 外装転写箔 |
CN100418793C (zh) | 2005-07-18 | 2008-09-17 | 赵东林 | 一种转移印刷方法 |
JP5856451B2 (ja) * | 2011-11-30 | 2016-02-09 | 日本写真印刷株式会社 | 樹脂成形品製造方法及びフィルム |
JP7316583B2 (ja) * | 2019-03-06 | 2023-07-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 加飾シート及びその製造方法、表示装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5229646A (en) * | 1975-09-01 | 1977-03-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | High frequency heating device |
JPS5914216U (ja) * | 1982-07-17 | 1984-01-28 | 富士電線工業株式会社 | ロボツト溶接用ケ−ブル |
-
1991
- 1991-11-20 JP JP3304798A patent/JP2797789B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05139097A (ja) | 1993-06-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |