JPH06278400A - 化粧板の製造方法 - Google Patents

化粧板の製造方法

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JPH06278400A
JPH06278400A JP6680693A JP6680693A JPH06278400A JP H06278400 A JPH06278400 A JP H06278400A JP 6680693 A JP6680693 A JP 6680693A JP 6680693 A JP6680693 A JP 6680693A JP H06278400 A JPH06278400 A JP H06278400A
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adhesive layer
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Yoichi Morita
洋一 守田
Masakazu Amahara
雅和 甘原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表面が大柄な凹凸とその凸部に微細な凹凸を有
する形状の化粧板基材の大柄な凸部にのみ所望の絵柄を
有する、極めて意匠性の高い化粧板を効率的に製造する
方法を提案すること。 【構成】表面が大柄な凹凸とその凸部に微細な凹凸を有
する形状の化粧板基材に、全面に下塗り層を設け、前記
大柄な凹凸の凸部にのみ接着層を設け、その上に転写シ
ートを設置し、柔軟な熱ロールで押圧して、転写後転写
シートの基体シートを剥離し、転写シートの印刷層を前
記大柄な凹凸の凸部にのみ転写することを特徴とするも
のであり、また、スクリーン印刷またはロールコーター
を用いて、前記大柄な凸部にのみ接着剤を塗工すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面に凹凸と絵柄を有
する化粧板の製造方法に関し、特に凹凸とこれに調和し
た絵柄を有する、意匠性の高い化粧板を効率よく製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅の外装や内装用として、ま
た、家具部材として各種化粧板が使用されているが、近
年、高級化、高意匠化の傾向と共に表面にエンボスを設
けた製品が好まれるようになってきた。特に、壁材とし
て非常に高級感のあるレンガやタイルを模した化粧板
は、実際のレンガやタイルの施工を行うよりもはるかに
簡便でかつ安価な施工を行うことができる。
【0003】しかしこれらの化粧板はエンボスによる装
飾を主な目的として製造されているため、カラーデザイ
ンについては立ち遅れているのが現状である。すなわ
ち、ほとんどの製品は全面単色の塗料を塗装するか、あ
るいは目地部分に異なる色を用いた2色の塗装を行うに
過ぎない。これらの方法で得られる意匠効果は限られた
ものであり、本物のレンガやタイルと比べるとあまり満
足のいくものではなかった。
【0004】また、化粧板基材の凹部に転写を行わない
場合は、硬質なロールを用いれば可能であるが、表面が
大柄な凹凸とその凸部に微細な凹凸を有する形状の化粧
板基材の場合には、微細な凹凸に完全に転写することが
難しく、逆に軟質なロールを使用すれば、微細な凹凸に
は完全に転写できるが、大柄な凹部にまで転写を行って
しまい、ゴムロールのゴム硬度の選択が極めて難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決するためになされたものであり、その課題
とするところは、表面が大柄な凹凸とその凸部に微細な
凹凸を有する形状の化粧板基材の大柄な凸部にのみ所望
の絵柄を有する、極めて意匠性の高い化粧板を効率的に
製造する方法を提案することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、表面が大柄な凹凸とその凸部に微細な凹凸を
有する形状の化粧板基材に、全面に下塗り層を設け、前
記大柄な凹凸の凸部にのみ接着層を設け、その上に転写
シートを設置し、柔軟な熱ロールで押圧して、転写後転
写シートの基体シートを剥離し、転写シートの印刷層を
前記大柄な凹凸の凸部にのみ転写することを特徴とする
化粧板の製造方法を提供するものであり、また、スクリ
ーン印刷またはロールコーターを用いて、前記大柄な凸
部にのみ接着剤を塗工することを特徴とするものであ
る。
【0007】以下に、図面に基づき本発明を詳細に説明
する。図1に本発明に使用する転写シートの構成の一例
を示す。基体シート11の表面に、剥離層12、印刷層
13を順次設けた構成となっている。
【0008】図2に接着剤を塗工した状態の化粧板を示
す。化粧板基材21の全面に下塗り層22、大柄な凹凸
の凸部にのみ接着層23を設けた構成になっている。
【0009】下塗り層としては、次に用いる接着層の接
着剤との密着、及び化粧板を使用する部位、例えば内装
用や外装用として、によって決定される。塗装方法とし
ては、エアースプレー、各種コーター等既知の方法を用
いればよい。
【0010】接着層に用いる接着剤としては、下塗りで
用いた塗料並びに転写される印刷層との密着性、及び化
粧板を使用する部位によって決定される。下塗り層が完
全に硬化した後、接着層を形成する。接着層23を形成
するためには、スクリーン印刷あるいはロールコーター
を使用する。スクリーン印刷では装飾したい板の凹凸部
の凸部だけ印刷できるようにする。ロールコーターを使
用する場合は、その塗工構造上大柄な凹凸の凸部にのみ
接着剤が施されることになる。
【0011】接着剤は微細な凹凸に適応するよう粘度を
調整したものを使用し、用いる合成樹脂バインダーは上
記のように、適宜決定されるが、既に塗工されてある下
塗り層との密着を考慮し、同系統のものを使用すること
が望ましい。特に2液硬化のウレタン系の塗料を用いれ
ば、塗料と接着剤双方の性質を兼ねられるということに
なり、好適である。
【0012】図3に、転写シートの転写方法の一例を示
す。下塗り層を設け、接着剤を塗工した化粧版基材31
の凹凸面に図1で示した転写シート32の印刷層側と接
するように設置して表面から熱ロール33で押圧して、
印刷層を転写する。この際、用いるロールは化粧板基材
の微細な凹凸に追従するような軟質なものを使用する。
化粧板の凹凸のサイズにもよるが、ゴム硬度は30゜、
肉厚は20mm以上のシリコンゴムが好適である。
【0013】図4に本発明により得られた化粧板の断面
の一例を示す。化粧板基材41、下塗り層42、接着層
43、印刷層44、が順次積層された構成となってい
る。さらに、外装等の耐久性を要求される部位に使用す
る場合には、適宜トップコートを施せばよい。
【0014】
【作用】以上のように本発明によれば、化粧板基材の凹
部は接着層がなく、凸部は接着層があるため、凸部にの
み印刷による所望の絵柄を簡便な方法で設けることがで
き、より本物のタイルやレンガに近い化粧板あるいは、
印刷でしか表現できないような意匠感をもつ化粧板を得
ることができる。
【0015】
【実施例】
<実施例1>基体シートとして厚さ50μmの半硬化塩
化ビニルシートを用い、この上に、グラビヤ印刷を用い
てポリビニルブチラールからなる剥離層と着色顔料(ア
ルアミドイエロー、フタロシアニンブルー、ジアンスラ
キノニドリルレッド)とポリ塩酢ビからなる印刷層(レ
ンガ柄)を順次積層し、転写シートとした。
【0016】化粧板基材としてレンガ様のエンボスが施
されたものを用い、これに下塗り層として、顔料として
酸化チタンを用いた白色の2液硬化のウレタン塗料を用
い、これをエアースプレーを用いて50g/m2 塗工し
た。これを80℃のオーブンで30分乾燥、さらに室温
で1日放置した。
【0017】これに接着層として、下塗り層と同じ塗料
をスクリーン印刷を用いて大柄な凹凸の凸部にのみ塗工
した。これを80℃のオーブンで9分乾燥し、転写シー
トを印刷層を下にして化粧板基材の上に設置し、表面か
ら表面温度160℃、ゴム硬度30゜の熱ロールにて押
圧した。なお、圧力は10kg/cm、速度は5m/分
とした。
【0018】基体シートを剥離後、アクリルシリコン系
のグロスクリヤートップコートをスプレーにより塗工し
た。塗布量は80g/m2 とした。これを、120℃の
オーブンで15分乾燥し、さらに室温で一日放置した。
【0019】得られた化粧板は目地部は白色、レンガ部
分は印刷による精緻な柄が転写された極めて意匠効果の
高いものであった。
【0020】<実施例2>基体シートとして厚さ50μ
mの半硬化塩化ビニルシートを用い、この上にグラビヤ
印刷を用いてポリビニルブチラールからなる剥離層と着
色顔料(アルアミドイエロー、フタロシアニンブルー、
ジアンスラキノニドリルレッド)とポリ塩酢ビからなる
印刷層(砂岩柄)を順次積層し、転写シートとした。
【0021】化粧板基材として、レンガ様のエンボスが
施されたものを用い、下塗り層として、顔料として酸化
チタンを用いた白色の2液硬化のウレタン塗料を用い、
これをエアースプレーを用いて50g/m2 塗工した。
こを80℃のオーブンで30分乾燥、さらに室温で1日
放置した。
【0022】これに接着層として、下塗り層と同じ塗料
をロールコーターを用いて大柄な凹凸の凸部にのみ塗工
した。これを80℃のオーブンで9分乾燥し、転写シー
トを印刷層を下にして化粧板基材の上に設置し、表面か
ら表面温度160℃、ゴム硬度30゜の熱ロールにて押
圧した。なお、圧力は10kg/cm、速度は5m/分
とした。
【0023】基体シートを剥離後、アクリルシリコン系
のマットクリヤートップコートをスプレーにより塗工し
た。塗布量は80g/m2 とした。これを、120℃の
オーブンで15分乾燥し、さらに室温で一日放置した。
【0024】得られた化粧板は目地部は白色、レンガ部
分は印刷による精緻な柄が転写された極めて意匠効果の
高いものであった。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によって、表面が大
柄な凹凸とその凸部がさらに微細な凹凸を有する形状の
化粧板基材の大柄な凸部にのみ、凹凸と調和した所望の
絵柄を得る、極めて意匠性の高い化粧板を効率的に製造
することが可能となった。また、これらの方法は、特に
レンガやタイルを模した化粧板の凸部にのみ美麗な絵柄
を付与することに好適な方法である。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる転写シートの断面の構造の一例
を示す説明図である。
【図2】本発明による化粧板の製造方法の工程の一実施
例の接着層の塗工後の断面の構造を示す説明図である。
【図3】本発明による化粧板の製造方法の工程の転写シ
ートの転写の一実施例を示す説明図である。
【図4】本発明の化粧板の断面の構造の一例を示す説明
図である。
【符号の説明】
11…基体シート 12…剥離層 13…印刷層 21…化粧板基材 22…下塗り層 23…接着層 31…接着剤塗工後の化粧板基材 32…転写シート
33…熱ロール 41…化粧板基材 42…下塗り層 43…接着層 4
4…印刷層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が大柄な凹凸とその凸部に微細な凹凸
    を有する形状の化粧板基材に、全面に下塗り層を設け、
    前記大柄な凹凸の凸部にのみ接着層を設け、その上に転
    写シートを設置し、柔軟な熱ロールで押圧して、転写後
    転写シートの基体シートを剥離し、転写シートの印刷層
    を前記大柄な凹凸の凸部にのみ転写することを特徴とす
    る化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】スクリーン印刷を用いて、前記大柄な凸部
    にのみ接着剤を塗工することを特徴とする請求項1記載
    の化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】ロールコーターを用いて、前記凸部にのみ
    接着剤を塗工することを特徴とする請求項1記載の化粧
    板の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0970938A (ja) * 1995-09-04 1997-03-18 Toppan Printing Co Ltd 化粧板及びその製造方法
JPH10109377A (ja) * 1996-10-08 1998-04-28 Washi Chuetsu Board Kk 転写印刷部を有する化粧板、この化粧板を製造する装置における塗布ロールと転写用加圧ロール、及び転写フィルムの剥離方法
JPH10278497A (ja) * 1997-04-07 1998-10-20 Toppan Printing Co Ltd 化粧板及びその製造方法
JP2002038698A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Toppan Printing Co Ltd 床材及びその製造方法
JP2018079669A (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 ユーロポート株式会社 転写シート、転写方法

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