JP2796807B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/3225Combination of couplers of different kinds, e.g. yellow and magenta couplers in a same layer or in different layers of the photographic material

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀多層カラー写真感光材料に関
し、更に詳しくは、現像処理における定着性及び漂白処
理安定性が改良されたハロゲン化銀多層カラー写真感光
材料(以下単にカラー感光材料と称す。)に関する。
〔発明の背景〕
カラー感光材料の鮮鋭性の向上のために一つの手段と
して薄膜化の検討がなされている。特に支持体により近
いハロゲン化銀乳剤層の場合、感光材料表面からの光の
散乱パスが長くなるため、バインダー量の減少による薄
膜化が鮮鋭性向上の有効な手段であることが知られてい
る。[例えば、ジャーナル・オブ・ザ・オプティカル・
ソサイアティ・オブ・アメリカ(J.Opt.Soc.Am.)58
(9),1245〜1256(1968)、フォトグラフィック・サ
イエンス・アンド・エンジニアリング(Phot.Sci.En
g.)16(3),181〜191(1972)等]。
そしてその具体的手段として、単なるゼラチン塗布量
の減量、カプラー塗布量の減量、カプラー分散用の高沸
点溶媒の減量、更には、いわゆるポリマーカプラー等の
使用が知られている。
通常の撮影感材においては、イエローカプラーを含有
する層が最も光源側にあり、特に薄膜化の要請は強い。
従って、薄膜化に関してのイエローカプラーの検討は従
来より多々なされている。例えば、オイルプロテクト型
カプラーをポリマーカプラーにする方法が、特公昭44−
13375号、特開昭52−150631号および米国特許3,370,952
号などに記載されているが、ポリマー化することによ
り、発色性能が低下し、かえって乳剤膜を厚くしなけれ
ばならないことが明らかになってきた。
また発色ユニット一つ当たりの分子量を低減させる目
的で、特開昭53−82332号、同54−133329号、同55−230
0号および同56−92539号などに1分子内に2〜4個発色
ユニットを有するイエローカプラーが提案されている。
ところが、これらの多くは発色ユニット低減もそれほど
大きくなかった。
また本発明に係るイエローカプラーは、特開昭50−15
5226号に記載されたカプラーを一部包含しているが、該
特許では生成したイエローカプラーが適度な拡散性を示
すような高pH処理を行っているが、本発明では該特許の
ような拡散性を示すことはない。
更に、本発明と同じような効果を期待して、分子量25
0〜450のカプラーが特開昭61−72243号、同61−75349号
に提案され、これらの中に本発明と同じイエロー色素を
形成するカプラーの例も提示された。確かにこれらカプ
ラーによって、乳剤膜の薄膜化が可能となり、鮮鋭度の
向上、処理時間の短縮も可能となった。しかしながら、
これらカプラー、特にイエロー2当量カプラーは分子量
が小さいため、乳化分散されても感材保存中、処理中に
ハロゲン化銀乳剤に吸着し、保存中にカブリを増加させ
たり、脱銀性及び定着性を悪化させるなどの問題点があ
った。
一方、カラー感光材料の乳剤層の膜厚を低下すると、
現像時の現像条件(例えば温度、時間、撹拌等)や現像
液組成(例えば発色現像主薬濃度、pH、ハロゲンイオン
濃度等)の変動により、赤濃度と緑濃度のバランスが変
動するという欠点や、漂白定着工程における脱銀不良及
び定着不良が顕在化するという欠点が生ずることが明ら
かとなった。特に乳剤層の薄膜化により脱銀不良及び定
着不良が顕在化するという原因は明らかではないが、薄
膜化により乳剤膜中において、バインダーに対する銀の
比率が高まることにより、脱銀不良及び定着不良を招く
ものと推定される。
この様な脱銀性を改良するために、漂白促進剤放出型
カプラーを含有させる方法が知られている。この方法に
より、脱銀性は改良されるものの、定着性改良は未だ達
成されていない。
この定着性については、近年の迅速処理、特にハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料を像様露光し、発色現像処理
後、直ちに漂白処理を行い引き続き定着能を有する処理
浴で処理を行うハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
方法において、前記漂白処理工程と定着能を有する処理
工程の合計処理時間が3分45秒内である様な処理におい
ては、特に顕著であり、加えて、この様な迅速処理にお
いては、イエローの漂白カブリが著しい。
〔発明の目的〕
従って本発明の目的は、現像処理における定着性が良
好なカラー感光材料を提供することにある。また、同時
に迅速処理が可能である漂白処理安定性の高いカラー感
光材料を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明の目的は、支持体上にシアンカプラーを含有す
るハロゲン化銀乳剤層、マゼンタカプラーを含有するハ
ロゲン化銀乳剤層及びイエローカプラーを含有するハロ
ゲン化銀乳剤層を含む写真構成層を有するハロゲン化銀
カラー写真感光材料において、該イエローカプラーの少
なくとも1種が単位分子量が400〜700の親油性2当量イ
エローカプラーであり、かつ該写真構成層の少なくとも
1層が漂白促進剤放出型カプラーを含有し、前記一般式
〔A〕で示される化合物の第2錯塩を含有する漂白液で
20秒〜55秒間処理されるハロゲン化銀カラー写真感光材
料により達成された。
本発明の低分子量2当量イエローカプラーは、好まし
くは下記一般式〔I〕で表される単位分子量が400〜700
の親油性2当量イエローカプラーを表す。
一般式〔I〕 式中、R1はアルキル基、アリール基を表し、Xは水素
原子、ハロゲン原子またはアルコキシ基を表し、R2は置
換基を表し、Zは発色現像主薬の酸化体とのカップリン
グ反応により離脱可能な基を表し、nは0〜4の整数を
表す。mが2以上のとき各R2は同じでも異なっていても
よい。また、R1,R2,XまたはZが2〜4価の連結基とな
って一般式〔I〕で表されるイエローカプラーの2〜4
量体を形成してもよい。
一般式〔I〕を更に詳しく説明すると、R1は好ましく
は炭素数1〜30の直鎖または分岐のアルキル基、シクロ
アルキル基またはフェニル基を表し、これら各基は置換
基を有するものを含み、該置換基としては、ハロゲン原
子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルバモ
イル基、スルファモイル基、アシルアミノ基、スルホン
アミド基、アルキルオキシカルバモイル基、ニトロ基、
シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基等が挙げられる。R1のうち好まし
くは3級アルキル基または4−アルコキシフェニル基で
あり、最も好ましくはt−ブチル基および4−メトキシ
フェニル基である。
Xは水素原子、ハロゲン原子(弗素原子、塩素原子、
臭素原子等)または好ましくは炭素数1〜24のアルコキ
シ基を表し、中でも好ましくは塩素原子またはアルコキ
シ基である。該アルコキシ基は置換基を有するものを含
み、上述のR1で表されるアルキル基の置換基として挙げ
たものが例示できる。
R2で表される置換基としては、例えばハロゲン原子
(弗素原子、塩素原子等)、炭素数1〜20のアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
シルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、ス
ルファモイル基、アシルオキシ基、置換アミノ基(例え
ばエチルアミノ、アニリノ)アルキルチオ基、ウレイド
基、スルファモイルアミノ基、シアノ基、アルコキシカ
ルボニル基、アルキルオキシカルボニルアミノ基、イミ
ド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、
ヘテロ環基等がある。
これらの基は更に置換基を有するものを含み、置換基
としては、R1で表されるアルキル基が有することができ
る置換基と同様のものが挙げられる。R2のうち好ましく
はアシルアミノ基、スルホンアミド基、アルコキシカル
ボニル基、スルファモイル基、スルバモイル基である。
Zで表される発色現像主薬の酸化体とのカップリング
反応により離脱可能な基としては、例えばアリールオキ
シ基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ
基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニル
オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環
チオ基または (ZはNと共に単環もしくは縮合環の5〜7員のヘテロ
環を形成し得る非金属原子群を表し、例えばピロール、
ピラゾール、イミダゾール、1,2,4−トリアゾール、テ
トラゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベン
ゾトリアゾール、コハク酸イミド、フタル酸イミド、サ
ッカリン、オキサゾリンジン−2,4−ジオン、イミダゾ
リジン−2,4−ジオン、チアゾリジン−2,4−ジオン、ウ
ラゾール、2−ピリドン、5−テトラゾロン等が挙げら
れる。)等が挙げられる。これらの基は更に置換基を有
するものを含み、該置換基としては、R1で表されるアル
キル基、アリール基が有することができる置換基と同様
のものが挙げられる。Zのうち好ましくは、アリールオ
キシ基、イミダゾリジン−2,4−ジオン−3−イル基、
オキサゾリジン−2,4−ジオン−3−イル基またはトリ
アゾリジン−3,5−ジオン−4−イル基である。
mは好ましくは0〜2である。
一般式〔I〕で表されるイエローカプラーは、前述の
如く2〜4量体となってもいいが、単量体または2量体
が好ましい。
本発明でいう単位分子量とは、イエローカプラー1分
子内のカップリング位の数で1分子の分子量を割った値
を表す。
本発明のイエローカプラーは単位分子量が400〜700の
2当量カプラーであるが、好ましくはR1がアルキル基の
ときは単位分子量が500〜600であり、R1がアリール基の
ときは単位分子量が500〜700である。
以下に本発明の低分子量2当量イエローカプラーの具
体例を示す。各カプラーについて単位分子量を( )内
に示した。
本発明のイエローカプラーは2種以上用いてもよく、
また本発明外のイエローカプラーと併用してもよい。
本発明のイエローカプラーは、感光性ハロゲン化銀乳
剤層およびその隣接層に含有させる。
本発明のカプラーの添加量の総和は、0.02〜3.0g/
m2、好ましくは0.1〜1.5g/m2、より好ましくは0.2〜1.0
g/m2である。
本発明のイエローカプラーは含有層に添加する高融点
有機溶媒の添加量は、該イエローカプラーを含有する層
に含まれる全イエローカプラーに対して重量比で多くと
も0.3であり、好ましくは0.1〜0.35、より好ましくは0.
1〜0.3であるが、0でもよい。
上記の全イエローカプラーには、写真性有用基を放出
するイエローカプラー、例えば現像抑制剤放出カプラー
なども含む。
各カプラーは、高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸
点有機溶媒を併用して、写真構成層中に添加される。
本発明のイエローカプラーを本発明外のイエローカプ
ラーと併用するときには、本発明のイエローカプラーを
最高感度層以外の層に用いることが好ましい。
本発明の漂白促進剤放出型カプラー(以下、Bleach A
ccelerator Releasingカプラー=BARカプラーと称す)
は、好ましくは次の一般式〔B〕で示される。
一般式〔B〕 式中、Cpは、発色現像主薬の酸化体とカップリング反
応しうるカプラー残基を表し、*はカプラーのカップリ
ング位を表し、TIMEはタイミング基を表し、mは0また
は1を表し、R1は炭素原子数1〜8の2価の脂肪族基ま
たは、 (式中、Lは炭素原子数1〜8の2価の脂肪族基または
フェニレン基を表す)を表し、R2は水可溶性基またはそ
の前駆体を表す。
Cpで表されるカプラー残基としては、イエロー、マゼ
ンタまたはシアン色素を生成する残基と、実質的に無色
の生成物を生成する残基がある。
Cpで表されるカプラー残基において、イエローカプラ
ー残基として代表的なものは、米国特許2,298,443号、
同2,407,210号、同2,875,057号、同3,048,194号、同3,2
65,506号、同3,447,928号およびファルブクプラー・ア
イネ・リテラトウルヴェルジッヒト・アグファ・ミッタ
イルング(バンドII)〔Farbkuppler eine Literaturuv
ersiecht Agfa Mitteilung(Band II)〕,112〜126頁
(1961年)などに記載されている。これらの内アシルア
セトアニリド類、例えば、ベンゾイルアセトアニリドや
ピバロイルアセトアニリド類が好ましい。
マゼンタカプラー残基として代表的なものは、米国特
許2,369,489号、同2,343,703号、同2,311,182号、同2,6
00,788号、同2,908,573号、同3,062,653号、同3,152,98
6号、同3,519,429号、同3,725,067号、同4,540,654号、
特開昭59−162548号、および前記のAgfa Mitteilung(B
and II),126〜156頁(1961年)などに記載されてい
る。これらの内ピラゾロンあるいはピラゾロアゾール
(例えば、ピラゾロイミダゾール、ピラゾロトリアゾー
ルなど)類が好ましい。
シアンカプラー残基として代表的なものは、米国特許
2,367,531号、同2,423,730号、同2,474,293号、同2,77
2,162号、同2,395,826号、同3,002,836号、同3,034,892
号、同3,041,236号、同4,666,999号および前記のAgfa M
itteilung(Band II),156〜175頁(1961年)などに記
載されている。これらの内フェノール類あるいはナフト
ール類が好ましい。
実質的な無色の生成物を形成するカプラー残基として
代表的なものは、例えば英国特許861,138号、米国特許
3,632,345号、同3,928,041号、同3,958,993号および同
3,961,959号などに記載されている。これらの内、環式
カルボニル化合物が好ましい。
TIMEで表されるタイミグ基は、漂白促進剤基(−S−
R1−R2)を、Cpより時間調節して放出することを可能に
する基であり、この基には、Cpと発色現像主薬の酸化体
との反応速度、Cpから放出された−TIME−S−R1−R2
拡散速度、および−S−R1−R2の放出速度をコントロー
ルしうる基を含んでいてもよい。代表的なタイミング基
としては、米国特許4,248,962号、特開昭57−56837号に
開示されている分子内求核置換反応によって−S−R1
R2を放出するものや、特開昭56−114946号、特開昭57−
154234号などに開示されている共役鎖にそった電子移動
反応によって−S−R1−R2を放出するものなどが挙げら
れる。その他、特開昭57−188035号、同58−98728号、
同59−206834号、同60−7429号、同60−214358号、同50
−225844号、同60−229030号、同60−233649号、同60−
237446号、同61−237447号に開示されたタイミング基を
挙げられる。
具体例としては、以下のものが挙げられる。
漂白促進剤基である−S−R1−R2について以下に述べ
る。R1は炭素原数1〜8の2価の脂肪族基または、 (式中、Lは炭素原子数1〜8の2価の脂肪族基または
フェニレン基を表す)を表すが、より好ましくは次式で
表される。
式中、R3およびR4は各々、水素原子または、炭素原子
数1〜4のアルキル基を表し、nは1〜8を表す。nが
2以上の時R3およびR4は同一であっても異なっていても
よい。R3およびR4で表されるアルキル基は、直鎖であっ
ても分岐鎖であってもよく、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基およびter
t−ブチル基などである。R1として好ましいものを以下
に記す。
R2で表される水可溶化基またはその前駆体として好ま
しいものを以下に挙げる。
〔式中、R5およびR6は各々、水素原子または炭素原子数
1〜4のアルキル基を表す。〕 −S−R1−R2で表される漂白促進剤基として特に好ま
しいものは、 である。
本発明に用いられるBARカプラーの具体例を以下に挙
げるが、これに限定されるものではない。
本発明に係るBARカプラーは写真材料中、任意の層、
例えばハロゲン化銀乳剤層及び/又は非感光性親水性コ
ロイド層に含有させることができるが、好ましくはハロ
ゲン化銀乳剤層に使用するのがよい。更に、好ましくは
赤感光性ハロゲン化銀乳剤層及び/又は緑感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層に使用する場合である。
本発明のBARカプラーをカラー感光材料の親水性コロ
イド層に含有せしめるためには、例えば公知のジブチル
フタレート、トリクレジルホスフェート、ジノニルフェ
ノール等の如き高沸点溶媒と酢酸ブチル、プロピオン酸
等の如き低沸点溶媒との混合液に本発明に係るBARカプ
ラーを、それぞれ単独で、あるいは併用して溶解せしめ
た後、界面活性剤を含むゼラチン水溶液と混合し、次い
で高速度回転ミキサーまたはコロイドミルもしくは超音
波分散機を用いて乳化分散させた後、乳剤中に直接添加
するか、または上記乳化分散液をセットした後、細断し
水洗した後、これを乳剤に添加してもよい。
本発明に係るBARカプラーの使用量は、ハロゲン化銀
1モル当り、0.0005モル〜5.0モルが好ましく、より好
ましくは0.005モル〜1.0モルの範囲である。本発明に係
るBARカプラーは1種で使用しても、または2種類以上
併用してもよい。
本発明のカラー感光材料における好ましい乾燥膜厚の
総和は5μm〜18μmであり、更に好ましくは10μm〜
16μmである。また、乳剤層を有する側の最表面から支
持体に最も近い乳剤層の下端までは15μm以下が好まし
く、また、支持体に最も近い乳剤層と感色性が異なり、
しかも該乳剤層の次に支持体に近い乳剤層の下端までは
10μm以下が好ましい。各層膜厚については、乾燥試料
の断面を走査型電子顕微鏡で拡大撮影し、各層の膜厚を
測定する。
本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤として
は、通常のハロゲン化銀乳剤の任意のものを用いること
ができる。
該乳剤は、常法により化学増感することができ、増感
色素を用いて、所望の波長域に光学的に増感できる。
ハロゲン化銀乳剤には、カブリ防止剤、安定剤等を加
えることができる。該乳剤のバインダーとしては、ゼラ
チンを用いるのが有利である。
乳剤層、その他の親水性コロイド層は、硬膜すること
ができ、また、可塑剤、水不溶性または難溶性合成ホリ
マーの分散物(ラテックス)を含有させることができ
る。
カラー写真用感光材料の乳剤層には、カプラーが用い
られる。
更に、色補正の効果を有しているカラードカプラー、
競合カプラーおよび現像主薬の酸化体とのカップリング
によって現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤、色調剤、カブ
リ剤、カブリ防止剤、化学増感剤、分光増感剤および減
感剤のような写真的に有用なフラグメントを放出する化
合物を用いることができる。
感光材料には、フィルター層、ハレーション防止層、
イラジエーション防止層等の補助層を設けることができ
る。これらの層中および/または乳剤層中には、現像処
理中に感光材料から流出するかもしくは漂白される染料
が含有されてもよい。
感光材料には、ホルマリンスカベンジャー、蛍光増白
剤、マット剤、滑剤、画像安定剤、界面活性剤、色カブ
リ防止剤、現像促進剤や現像遅延剤を添加できる。
支持体としては、ポリエチレン等をラミネートした
紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バライタ
紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
本発明の感光材料を用いて色素画像を得るには露光
後、通常知られているカラー写真処理を行うことができ
る。
本発明の感光材料を用いて色素画像を得るには露光
後、以下に記載されるカラー写真処理を行うことができ
る。特に本発明で用いられる感光材料は、漂白処理にお
いて、後述の一般式[A]で表される化合物の第二鉄錯
塩を含む漂白液と組み合わせて用いることにより、本発
明の効果をより好ましく得ることができる。
処理方法の好ましい具体的処理方法工程を以下に示
す。
(1) 発色現像−漂白−定着−水洗 (2) 発色現像−漂白−定着−水洗−安定 (3) 発色現像−漂白−定着−安定 (4) 発色現像−漂白−定着−第1安定−第2安定 (5) 発色現像−漂白−漂白定着−水洗 (6) 発色現像−漂白−漂白定着−水洗−安定 (7) 発色現像−漂白−漂白定着−安定 (8) 発色現像−漂白−漂白定着−第1安定−第2安
定 これらの工程の中でもとりわけ(3),(4),
(7),(8)が好ましく、とりわけ特に(3),
(4)が好ましい。
発色現像液には、通常添加されている種々の成分、例
えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ
剤、アルカリ金属チオシアン酸塩、アルカリ金属ハロゲ
ン化物、ベンジルアルコール、水軟化剤および濃厚化剤
および現像促進剤等を任意に含有させることもできる。
発色現像液に添加される上記以外の添加剤としては、
ステイン防止剤、スラッジ防止剤、保恒剤、重層効果促
進剤、キレート剤等がある。
発色現像液は、pH9以上、特にpH9〜13で用いられるこ
とが好ましい。
発色現像温度は20℃〜45℃が好ましく、発色現像液の
安定性、迅速処理性という点から30℃〜45℃が更に好ま
しい。
漂白液に用いられる漂白剤としては、下記一般式
〔A〕で示される化合物の第2鉄錯塩が用いられる。
一般式〔A〕 式中、A1〜A4は、それぞれ、同一でも異なってもよ
く、−CH2OH,−COOMまたは−PO3M1M2を表す。M,M1,M
2は、それぞれ水素原子、ナトリウム、カリウム、また
はアンモニウムを表す。Xは炭素数3〜5の置換、未置
換のアルキレン基を表す。
次に、一般式〔A〕で示される化合物について詳述す
る。A1〜A4は、それぞれ、同一でも異なっていてもよ
く、−CH2OH,−COOMまたは−PO3M1M2を表し、M、M1、M
2はそれぞれ水素原子、ナトリウム、カリウム、または
アンモニウムを表す。Xは炭素数3〜5の置換または未
置換のアルキレン基(例えばプロピレン、ペンタメチレ
ン)を表す。置換基としては水酸基が挙げられる。
以下に、前記一般式〔A〕で示される化合物の好まし
い具体例を示す。
一般式〔A〕で表される化合物としては(A−1)〜
(A−8)の化合物以外に、これらのナトリウム塩、カ
リウム塩またはアンモニウム塩が挙げられる。漂白剤と
しては、これらの第2鉄錯塩のアンモニウム塩が好まし
く用いられる。
前記化合物例の中で、特に好ましく用いられるもの
は、(A−1),(A−2),(A−3),(A−
4),(A−7)であり、とりわけ特に好ましいものは
(A−1)である。
前記一般式〔A〕で示される化合物の第2鉄錯塩は漂
白液1当り0.002モル〜0.4モルの範囲が好ましく使用
され、より好ましくは0.01モル〜0.3モル、とりわけ特
に好ましくは0.05モル〜0.25モルの範囲である。
漂白液には、前記一般式〔A〕で示される化合物の第
2鉄錯塩を少なくとも1種用いればよく、更に、その他
のアミノポリカルボン酸第2鉄錯塩(例えば、エチレン
ジアミン四酢酸第2鉄錯塩、ジエチレントリアミン五酢
酸第2鉄錯塩、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸第
2鉄錯塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸第2鉄錯
塩等)と組合せて使用できる。とりわけ、エチレンジア
ミン四酢酸第2鉄錯塩と組合せて使用することが、経済
的な観点および漂白カブリが少ないという点から好まし
い。
漂白液の好ましい補充量はハロゲン化銀カラー写真感
光材料1m2当り20ml〜500mlであり、特に好ましくは30ml
〜350mlであり、更に特に好ましくは40ml〜300mlであ
り、最も好ましくは50ml〜250mlである。
漂白定着液に用いられる漂白剤としては、アミノカル
ボン酸またはアミノホスホン酸の第2鉄錯塩が好まし
い。該アミノカルボン酸およびアミノホスホン酸は、そ
れぞれ少なくとも2個以上のカルボン酸基を有するアミ
ノ化合物および少なくとも2個以上のホスホン酸基を有
するアミノ化合物を表し、好ましくは下記一般式〔XI
I〕および〔XIII〕で表される化合物である。
一般式〔XII〕 一般式〔XIII〕 式中、Eは置換または未置換のアルキレン基、シクロ
アルキレン基、フェニレン基、−R83OR83OR83OR83−、
−R83ZR83−を表し、ZはN−R83−A6、N−A6を表
し、R79〜R83は置換または未置換のアルキレン基を表
し、A2〜A6は水素原子、−OH、−COOM、−PO3M2を表
し、Mは水素原子、アルカリ金属原子を表す。
次に、これら一般式〔XII〕および〔XIII〕で表され
る化合物の好ましい具体的例示化合物を以下に挙げる。
[例示化合物] [XII−1]エチレンジアミン四酢酸 [XII−2]ジエチレントリアミン五酢酸 [XII−3]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキシ
エチル)−N,N′,N′−三酢酸 [XII−4]1,3−プロピレンジアミン四酢酸 [XII−5]トリエチレンテトラミン六酢酸 [XII−6]シクロヘキサンジアミン四酢酸 [XII−7]1,2−ジアミノプロパン四酢酸 [XII−8]1,3−ジアミノプロパン−2−オール四酢酸 [XII−9]エチルエーテルジアミン四酢酸 [XII−10]グリコールエーテルジアミン四酢酸 [XII−11]エチレンジアミンテトラプロピオン酸 [XII−12]フェニレンジアミン四酢酸 [XII−13]エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 [XII−14]エチレンジアミン四酢酸テトラ(トリメチ
ルアンモニウム)塩 [XII−15]エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩 [XII−16]ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム
塩 [XII−17]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキシ
エチル)−N,N′,−N′−三酢酸ナトリウム塩 [XII−18]プロピレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 [XII−19]エチレンジアミンテトラメチレンホスホン
酸 [XII−20]シクロヘキサンジアミン四酢酸ナトリウム
塩 [XII−21]ジエチレントリアミンペンタメチレンホス
ホン酸 [XII−22]シクロヘキサンジアミンテトラメチレンホ
スホン酸 [XIII−1]ニトリロ三酢酸 [XIII−2]メチルイミノ二酢酸 [XIII−3]ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 [XIII−4]ニトリロトリプロピオン酸 [XIII−5]ニトリロトリメチレンホスホン酸 [XIII−6]イミノジメチレンホスホン酸 [XIII−7]ヒドロキシエチルイミノジメチレンホスホ
ン酸 [XIII−8]ニトリロ三酢酸三ナトリウム塩 これらアミノカルボン酸およびアミノホスホン酸の中
で本発明の目的の効果の点から特に好ましく用いられる
化合物としては(XII−1),(XII−2),(XII−
4),(XII−6),(XII−7),(XII−10),(XII
−19),(XIII−1),(XIII−5)が挙げられる。こ
れらの中でもとりわけ特に好ましいものは(XII−4)
である。
前記有機酸の第2鉄錯塩は、フリーの酸(水素塩)、
ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金
属塩、もしくはアンモニウム塩、または水溶性アミン塩
例えばトリエタノールアミン塩等として使われるが、好
ましくはカリウム塩、ナトリウム塩およびアンモニウム
塩が使われる。これらの第2鉄錯塩は少なくとも1種用
いればよいが、2種以上を併用することもできる。その
使用量は任意に選ぶことができ、処理する感光材料の銀
量およびハロゲン化銀組成等によって選択する必要があ
るが、例えば、漂白定着液1当り0.01モル以上で使用
でき、好ましくは0.05〜1.0モルで使用される。なお、
補充液においては濃厚低補充化のために溶解度いっぱい
に濃厚化して使用することが望ましい。
漂白液はpH0.2から8.0で使用でき、好ましくは2.0以
上7.0以下、より好ましくは4.0以上6.5以下で用いられ
る。処理の温度は20℃〜45℃で使用されるが、望ましく
は25℃〜42℃である。
漂白液には、臭化アンモニウムの如きハロゲン化物を
通常添加して用いる。
なお、漂白液には、硼酸、硼砂、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭
酸ナトリウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸ナトリウ
ム、水酸化アンモニウム等の各種の塩からなるpH緩衝剤
を単独であるいは2種以上組合せて含有せしめることが
できる。更にまた、各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは
界面活性剤や防ばい剤を含有せしめることもできる。
定着液及び漂白定着液には、いわゆる定着剤が必須で
ある。
定着剤としては、ハロゲン化銀と反応して水溶液の錯
塩を形成する化合物、例えばチオ硫酸カリウム、チオ硫
酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムの如きチオ硫酸
塩、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、
チオシアン酸アンモニウムの如きチオシアン酸塩、ある
いはチオ尿素、チオエーテル等が挙げられる。
これら定着剤の他に更に定着液及び漂白定着液には、
亜硫酸アンモニウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモ
ニウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ
重亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重
亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩や硼酸、硼砂、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸
ナトリウム、水酸化アンモニウム等の各種の塩から成る
pH緩衝剤を単独あるいは2種以上含むことができる。
更にアルカリハライドまたはアンモニウムハライド、
例えば臭化カリウム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウ
ム、臭化アンモニウム等の再ハロゲン化剤を多量に含有
させることが望ましい。また硼酸塩、蓚酸塩、酢酸塩、
炭酸塩、燐酸塩等のpH緩衝剤、アルキルアミン類、ポリ
エチレンオキサイド類等の通常定着液及び漂白定着液に
添加することが知られているものを適宜添加することが
できる。
前記定着剤は処理液1当り0.1モル以上で用いら
れ、本発明の目的の効果の点から好ましくは0.6モル〜
4モルの範囲、特に好ましくは0.9モル〜3.0モルの範囲
とりわけ特に好ましくは1.1モル〜2.0モルの範囲で用い
られる。
漂白液又は漂白定着液の活性度を高める為に処理浴中
及び処理補充液貯蔵タンク内で所望により空気の吹き込
み、又は酸素の吹き込みを行ってよく、あるいは適当な
酸化剤、例えば過酸化水素、臭素酸塩、過硫酸塩等を適
宜添加してもよい。
定着液及び漂白定着液はその補充量が感光材料1m2
り800ml以下が好ましく、とりわけ感光材料1m2あたり20
ml〜650ml、とりわけ特に30ml〜400mlが好ましい。
また、定着液及び漂白定着液中には、沃化物(沃化ア
ンモニウム、沃化カリウム、沃化ナトリウム、沃化リチ
ウム等)を0.1g/〜10g/含有させることが好まし
く、特に0.3g/〜5g/、とりわけ特に0.5g/〜3g/
、最も好ましくは0.8g/〜2g/である。定着能を有
する処理液(定着液又は漂白定着液)には下記一般式
〔FA〕で示される化合物又は下記化合物群〔FB〕の化合
物を添加することが好ましく、この定着液又は漂白定着
液を用いて、少量感材を長期間にわたって処理する際に
発生するスラッジが極めて少ないという別なる効果も付
加される。
一般式〔FA〕 式中、R′及びR″は、それぞれ水素原子、アルキル
基、アリール基、アラルキル基又は含窒素複素環を示
す。n′は2又は3を表す。
一般式〔FA〕で示される具体的例示化合物を以下に示
す。
これら、一般式〔FA〕で示される化合物は米国特許3,
335,161号及び米国特許3,260,718号に記載されてあるが
如き一般的な方法で合成できる。
化合物群〔FB〕 FB−1 チオ尿素 FB−2 沃化アンモニウム FB−3 沃化カリウム FB−4 チオシアン酸アンモニウム FB−5 チオシアン酸カリウム FB−6 チオシアン酸ナトリウム FB−7 チオシアノカテコール これら、前記一般式〔FA〕で示される化合物及び化合
物群〔FB〕の化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、
また2種以上組合せて用いてもよい。例えば、チオ尿素
とチオシアン酸アンモニウムと沃化アンモニウム,チオ
尿素とチオシアン酸アンモニウム,(FA−12)とチオ尿
素,(FA−12)とチオシアン酸アンモニウム,(FA−1
2)と沃化アンモニウム,(FA−12)と(FA−32),(F
A−12)と(FA−38)等が好ましい例として挙げられ
る。
また、これら一般式〔FA〕で示される化合物及び化合
物群〔FB〕の化合物の添加量は処理液1当り0.1g〜20
0gの範囲に好結果が得られる。とりわけ0.2〜100gの範
囲が好ましく、0.5〜50gの範囲が特に好ましい。
漂白液及び定着能を有する処理液(定着液又は漂白定
着液)の処理時間は合計3分45秒以下が好ましく、合計
時間は好ましくは20秒〜3分20秒以下、特に好ましくは
40秒〜3分、とりわけ特に好ましくは60秒〜2分40秒の
範囲である。
また、漂白時間は20秒〜55秒である。定着能を有する
処理液の処理時間は、好ましくは3分10秒以下であり、
特に好ましくは、10秒〜2分40秒の範囲であり、とりわ
け特に好ましくは20秒〜2分10秒の範囲である。
漂白液、定着液及び漂白定着液に強制的液撹拌を付与
することが好ましい。又、迅速処理適性の観点からも好
ましい。
ここに強制的液撹拌とは、通常の液の拡散移動ではな
く、撹拌手段を付加して強制的に撹拌することを意味す
る。
強制的撹拌手段としては、以下の方法が挙げられる。
1.高圧スプレー処理法又は吹きつけ撹拌法 2.エアーバブリング処理法 3.超音波発振処理法 4.バイブレーション処理法 また、好ましく用いられる安定液のpH値としては、画
像保存性を向上させる目的でpH4.0〜9.0の範囲が好まし
く、より好ましくは4.5〜9.0の範囲であり、特に好まし
くは5.0〜8.5の範囲である。
安定液に含有することができるpH調整剤は、一般に知
られているアルカリ剤または酸剤のいかなるものも使用
できる。
安定液には、有機酸塩(クエン酸、酢酸、コハク酸、
シュウ酸、安息香酸等)、pH調整剤(燐酸塩、硼酸塩、
塩酸塩、硫酸塩等)、界面活性剤、防腐剤、Bi、Mg、Z
n、Ni、Al、Sn、Ti、Zr等の金属塩などを添加すること
ができる。これら化合物の添加量は安定浴のpHを維持す
るに必要でかつカラー写真画像の保存時の安定性と沈澱
の発生に対し悪影響を及ぼさない範囲の量を、どのよう
な組み合わせで使用しても差し支えない。
各安定液に好ましく用いられる防黴剤は、ヒドロキシ
安息香酸エステル化合物、フェノール系化合物、チアゾ
ール系化合物、ピリジン系化合物、グアニジン系化合
物、カルバメート系化合物、モルホリン系化合物、四級
ホスホニウム系化合物、アンモニウム系化合物、尿素系
化合物、イソオキサゾール系化合物、プロパノールアミ
ン系化合物、テルファミド系化合物、アミノ酸系化合
物、活性ハロゲン放出化合物及びベンゾトリアゾール系
化合物である。
なお、上記防黴剤のなかで好ましく用いられる化合物
は、フェノール系化合物、チアゾール系化合物、ピリジ
ン系化合物、グアニジン系化合物、四級アンモニウム系
化合物、活性ハロゲン放出化合物、ベンゾトリアゾール
系化合物である。更に、特に好ましくは、液保存性の上
からフェノール系化合物、チアゾール系化合物、活性ハ
ロゲン放出化合物及びベンゾトリアゾール系化合物であ
る。
安定液への防黴剤は、水洗代替安定液1当り0.001g
〜50gが好ましく、特に好ましくは0.005g〜10gの範囲で
使用される。
安定液、定着液および漂白定着液等の可溶性銀塩を含
有する処理液から各種の方法で銀回収してもよい。例え
ば、電気分解法(仏国特許2,299,667号記載)、沈澱法
(特開昭52−73037号記載、西独特許2,331,220号記
載)、イオン交換法(特開昭51−17114号記載、独国特
許2,548,237号記載)および金属置換法(英国特許1,35
3,805号記載)等が有効に利用できる。
〔実施例〕
以下に具体的実施例を示して本発明を更に詳しく説明
するが、本発明の実施態様はこれに限定されない。
参考例 下記に示す組成の各層を順次支持体側から形成して、
多層カラー写真材料試料1を作成した。
試料1(比較) 第1層:ハレーション防止層(HC−1) 黒色コロイド銀を含むゼラチン層。
第2層:中間層(I.L.) 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンの乳化分散物
を含むゼラチン層。
第3層:低感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層(RL−1) 平均粒径()0.45μm、AgI 7モル%を含むAgBrIか
らなる 単分散コア/シェル乳剤(乳剤III) …銀塗布量1.8g/m2 増感色素I… 銀1モルに対して5.0×10-4モル 増感色素II… 銀1モルに対して0.7×10-4モル シアンカプラー(C−1)… 銀1モルに対して0.10モル カラードシアンカプラー(CC−1)… 銀1モルに対して0.002モル DIR化合物(D−1)… 銀1モルに対して0.0005モル DIR化合物(D−2)… 銀1モル忍耐して0.003モル HBS−1A…1.0g/m2 第4層:中間層…第2層と同じゼラチン層。
第5層:高感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層(RH−1) 平均粒径()0.8μm,AgI 6モル%を含むAgBrIから
なる 単分散乳剤(乳剤II)…銀塗布量2.2g/m2 増感色素I… 銀1モルに対して2.6×10-4モル 増感色素II… 銀1モルに対して0.7×10-4モル シアンカプラー(C−1)… 銀1モルに対して0.004モル シアンカプラー(C−2)… 銀1モルに対して0.014モル カラードシアンカプラー(CC−1)… 銀1モルに対して0.001モル DIR化合物(D−2)… 銀1モルに対して0.0005モル HBS−1A…0.37g/m2 第6層:中間層(I.L.) 第2層と同じ、ゼラチン層。
第7層:低感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層(GL−1) 乳剤−III…銀塗布量1.0g/m2 増感色素III… 銀1モルに対して2.0×10-4モル 増感色素IV… 銀1モルに対して1.0×10-4モル マゼンタカプラー(M−1)… 銀1モルに対して0.090モル カラードマゼンタカプラー(CM−1)… 銀1モルに対して0.007モル DIR化合物(D−3)… 銀1モルに対して0.002モル DIR化合物(D−4)… 銀1モルに対して0.003モル HBS−2A…0.90g/m2 第8層:中間槽…第2層と同じゼラチン層。
第9層:高感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層(GH−1) 乳剤−I…銀塗布量2.5g/m2 増感色素III… 銀1モルに対して1.2×10-4モル 増感色素IV… 銀1モルに対して0.8×10-4モル マゼンタカプラー(M−1)… 銀1モルに対して0.01モル カラードマゼンタカプラー(CM−1)… 銀1モルに対して0.005モル DIR化合物(D−3)… 銀1モルに対して0.0002モル HBS−2A…0.22g/m2 第10層:イエローフィルタ層(YC−1) 黄色コロイド銀と2,5−ジ−t−オクチルハイドロキ
ノンの乳化分散物とを含むゼラチン層。
第11層:低感度青感性ハロゲン化銀乳剤層(BL−1) 乳剤−III…銀塗布量0.5g/m2 増感色素V… 銀1モルに対して1.3×10-4モル イエローカプラー(CY−1)… 銀1モルに対して0.35モル HBS−2A…0.25g/m2 第12層:高感度青感性ハロゲン化銀乳剤層(BH−1) 平均粒径()0.9μm,AgI 6.0モル%を含むAgBrIか
らなる 単分散コア/シェル乳剤(乳剤I) …銀塗布量1.2g/m2 増感色素V… 銀1モルに対して1.8×10-4モル イエローカプラー(CY−1)… 銀1モルに対して0.04モル HBS−2A…0.25g/m2 第13層:第1保護層(Pro−1) 沃臭化銀(AgI 1モル%平均粒径0.07μm) …銀塗布量0.4g/m2 紫外線吸収材 UV−1,UV−2を含むゼラチン層。
第14層:第2保護層(Pro−2) ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5μm)及び
ホルマリンスカベンジャー(HS−1)を含むゼラチン
層。
尚各層には上記組成物の他に、ゼラチン硬化剤(H−
1)及び(H−2)や界面活性剤を添加した。
試料Iの各層に含まれる化合物は下記の通りである。
増感色素I:アンヒドロ−5,5′−ジクロロ−9−エチル
−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)チアカルボシア
ニンヒドロキシド 増感色素II:アンヒドロ−9−エチル−3,3′−ジ−(3
−スルホプロピル)−4,5,4′,5′−ジベンゾチアカル
ボシアニンヒドロキシド 増感色素III:アンヒドロ−5,5′−ジフェニル−9−エ
チル−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)オキサカル
ボシアニンヒドロキシド 増感色素IV:アンヒドロ−9−エチル3,3′−ジ−(3−
スルホプロピル)−5,6,5′,6′−ジベンゾオキサカル
ボシアニンヒドロキシド 増感色素V:アンヒドロ−3,3′−ジ−(3−スルホプロ
ピル)−4,5−ベンゾ−5′−メトキシチアシアニンヒ
ドロキシド H−2 〔(CH2=CHSO2CH23CCH2SO2CH2CH22NCH2CH2SO3K HBS−1A フタル酸ジオクチル(DOP) HBS−2A 燐酸トリクレジル(TCP) 次に試料1において、第11層及び第12層のイエローカ
プラー(CY−1)を表1に示したカプラーに等モルで置
き換え、また、本発明の漂白促進剤放出型カプラーを表
1に示した量に変え、かつ各生試料の膜厚を等しくする
ためにゼラチン塗布量を変えて、試料2〜9を作成し
た。
このようにして作成した各試料1〜9を、白色光を用
いてウェッジ露光したのち、下記現像処理(A),
(B)を行った。
処理工程(A)(38℃) 発色現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安定化 1分30秒 処理工程(B) 処理工程(A)において、定着工程の処理時間を1分
30秒、処理温度を20℃に変更した以外は(A)と同条
件。
各処理工程において使用した処理液組成は下記の通り
である。
発色現像液 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)−アニリン硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸3ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1とする。
漂白液 エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0ml 水を加えて1とし、アンモニア水を用いてpH6.0に
調整する。
定着液 チオ硫酸アンモニウム 175g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH6.5に調整す
る。
安定化液 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ株式会社株製) 7.5ml 水を加えて1とする。
この様にして得られた試料の未露光部における銀量を
原子吸光法にて測定した。そして処理工程(B)の銀量
と処理工程(A)の銀量の差を定着不良銀として表1に
示した。
表1から明らかな様に、本発明のイエローカプラーと
漂白促進剤の組合せにより、定着性が著しく改良された
事がわかる。
又、試料7のY−5の代わりにY−31を用いた場合に
も本発明の効果が認められた。
実施例1 参考例で作成したカラーネガフィルム及び処理液(但
し、漂白液中の漂白剤はエチレンジアミン四酢酸鉄アン
モニウムの代りに等モルの有機酸(A−1)の鉄アンモ
ニウムを用いた)を用い、かつ下記補充液を用いてラン
ニング処理を行った。
使用した発色現像補充液の組成は、次の通りである。
炭酸カリウム 40g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 7g 臭化カリウム 0.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)アニリン硫酸塩 6.0g 水酸化カリウム 2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムまたは20%硫酸
を用いてpH10.12に調整する。
使用した漂白補充液の組成は、次の通りである。
有機酸(A−1)の鉄アンモニウム 208g エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム 2g 臭化アンモニウム 178g 氷酢酸 21ml 水を加えて1とし、アンモニア水または氷酢酸を用
いてpH5.6に調整する。
使用した定着補充液の組成は、次の通りである。
チオ硫酸アンモニウム 200g 無水重亜硫酸ナトリウム 15g メタ重亜硫酸ナトリウム 3g エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム 0.8g 炭酸ナトリウム 14g 水を加えて1とする。pHは6.5に調整した。
安定化補充液は、参考例1の安定化液を用いた。
ランニング処理の処理工程、処理時間、処理温度及び
補充量は以下の如くにした。
ランニング処理は、漂白タンク槽の容量の2倍の量の
漂白補充液が補充されるまで行われた。ランニング処理
終了後の未露光部での定着不良銀量、最高濃度部の残留
銀量を測定した。また、このランニング処理終了後の試
料を再度、参考例の処理工程(A)の定着処理を施し、
定着不良銀を除去した後に、未露光部の青色濃度を測定
し、参考例の処理工程(A)と本実施例との青色濃度の
差を漂白カブリとして示した。
表2より明らかな様に、本発明の組合せにより、迅速
処理系においても、定着性が改良され、かつ漂白処理に
おける脱銀性及び漂白カブリが著しく改良された。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/42 G03C 7/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上にシアンカプラーを含有するハロ
    ゲン化銀乳剤層、マゼンタカプラーを含有するハロゲン
    化銀乳剤層及びイエローカプラーを含有するハロゲン化
    銀乳剤層を含む写真構成層を有するハロゲン化銀カラー
    写真感光材料において、該イエローカプラーの少なくと
    も1種が単位分子量400〜700の親油性2当量イエローカ
    プラーであり、かつ該写真構成層の少なくとも1層が漂
    白促進剤放出型カプラーを含有し、下記一般式〔A〕で
    示される化合物の第2鉄錯塩を含有する漂白液で20秒〜
    55秒間処理されることを特徴とするハロゲン化銀カラー
    写真感光材料。 一般式〔A〕 〔式中、A1,A2,A3,A4は、それぞれ、同一で異なっても
    よく、−CH2OH,−COOMまたは−PO3M1M2を表す。M,M1,M2
    は、それぞれ水素原子、ナトリウム、カリウムまたはア
    ンモニウムを表す。Xは炭素数3〜5の置換、未置換の
    アルキレン基を表す。〕
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