JP2794734B2 - ブレーキ圧力制御装置 - Google Patents

ブレーキ圧力制御装置

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JP2794734B2 JP31218788A JP31218788A JP2794734B2 JP 2794734 B2 JP2794734 B2 JP 2794734B2 JP 31218788 A JP31218788 A JP 31218788A JP 31218788 A JP31218788 A JP 31218788A JP 2794734 B2 JP2794734 B2 JP 2794734B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両制動時に発生する車輪のスリップを防止
可能な、ブレーキ圧力制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、特開昭62−125942号公報に示されるように、リ
ザーバに蓄えられたブレーキ液を汲み上げるポンプを省
略することによって、構成を簡素化したブレーキ圧力制
御装置が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記のブレーキ圧力制御装置において
は、ブレーキ液を汲み上げるポンプが省略されているた
めに、減圧可能なホイールシリンダ圧力がリザーバの容
量によって制限されてしまう。したがって、ホイールシ
リンダ圧力の減圧時にリザーバと同容量のブレーキ液が
ホイールシリンダからリザーバへ流入すると、それ以後
のホイールシリンダ圧力の減圧は不可能となる。このよ
うに、ホイールシリンダ圧力の減圧が突然不可能になっ
た場合、車輪が急速にロックする可能性がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、たとえば
ブレーキ液を汲み上げるポンプを省略した簡素な構成の
ブレーキ圧力制御装置においても、車輪の急速なロック
を防止することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明によるブレーキ圧
力制御装置は、車輪のロック傾向を判定するロック傾向
判定手段と、前記車輪のロック傾向に応じて、車輪のホ
イールシリンダにかかるブレーキ液圧を制御することに
よって前記ホイールシリンダの圧力を調整する圧力制御
手段と、前記圧力制御手段による減圧制御時に、前記ホ
イールシリンダと連通されてブレーキ液を収容するリザ
ーバと、を備えるとともに、前記リザーバに収容された
ブレーキ液を汲み出すポンプを有しておらずマスタシリ
ンダの圧力の低下のみに伴って前記リザーバ内のブレー
キ液を前記マスタシリンダ側に戻すブレーキ圧力制御装
置であって、前記圧力制御手段による前記ホイールシリ
ンダの圧力の調整開始から前記マスタシリンダの圧力低
下に伴うリザーバ内ブレーキ液の返還までに前記リザー
バに貯留されたブレーキ液量を検出する検出手段と、前
記検出手段によって検出されたブレーキ液量が所定量以
上となった場合に、前記リザーバに流入するブレーキ液
量を制限するように調整する調整手段と、を備える。
また、前記調整手段は、前記リザーバ内のブレーキ液
量が所定量以上となった際に、前記ホイールシリンダに
かかるブレーキ圧力の増圧を禁止する増圧禁止手段を備
えるようにしてもよい。
また、前記調整手段は、前記検出手段によって検出さ
れたブレーキ液量が所定量以上となった場合には、前記
圧力制御手段が実行する前記ホイールシリンダの増減圧
・保持制御において、保持制御の割合を増加させるよう
にしてもよい。
また、前記検出手段は、前記圧力制御手段が実行する
ホイールシリンダの圧力の増減圧・保持の制御の実行時
間に基づいて、前記ブレーキ液量を検出するようにして
もよい。
また、前記リザーバはリザーバ内に貯留されたブレー
キ液量を前記ピストンのストロークを変化させるピスト
ンを備え、前記検出手段は、前記リザーバに貯留された
ブレーキ液量を前記ピストンのストローク変化に基づい
て検出するようにしてもよい。
〔作用〕
上記構成によれば、ホイールシリンダからリザーバに
流入するブレーキ液量が検出手段によって検出される。
そしてこのブレーキ液量が所定以上となった場合には、
調整手段によって、リザーバに流入するブレーキ液量が
制限されるため、リザーバ内に溜まるブレーキ液量を抑
制することができる。このため、ポンプを備えていない
タイプのブレーキ圧力制御装置において、突然ホイール
シリンダの圧力の減圧が不可能となる状況を極力回避す
ることができる。
なお、リザーバ内のブレーキ液量が所定以上以上とな
った場合にホイールシリンダにかかるブレーキ液圧の増
圧を禁止すれば、これ以後ホイールシリンダ圧が減圧さ
れる可能性が小さくなり、したがってリザーバへの流入
量が抑制できるため、ホイールシリンダ圧の減圧が不可
能となる状態を極力回避することが可能である。
また、リザーバ内のブレーキ液量が所定以上となった
場合に、ホイールシリンダ圧の保持制御の割合を多くす
るようにしてもよ、減圧によってリザーバ内に流入する
ブレーキ液量を抑制できるとともに、所定の制動力をも
確保することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の第1実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図において、1はタンデムマスタシリンダ、2,3
は前輪のホイールシリンダ、4,5は後輪のホイールシリ
ンダであり、前後分離型の2系統配管となっている。
11は車輪速度センサで、後輪のディファレンシャルに
装着されドライブシャフトの回転数を検出している。12
はプロポーショニングバルブ(Pバルブ)で、マスタシ
リンダ1の圧力が所定の値となると、その後の後輪側ホ
イールシリンダ4,5の圧力上昇の比率を小さくする。13
はブレーキペダル踏込みスイッチ(SW)で運転者がブレ
ーキペダルを踏んでいるか否かを検出する。15は3ポー
ト3位置の電磁弁(3位置弁)で、A位置ではマスタシ
リンダ1とホイールシリンダ4,5とを連通して通常のブ
レーキ動作を行い、B位置ではホイールシリンダ4,5の
ブレーキ圧力を保持し、C位置ではホイールシリンダ4,
5とリザーバ6とを連通してホイールシリンダ4,5のブレ
ーキ圧力の減圧を行う。7,8はチェック弁で、チェック
弁7はマスタシリンダ1のブレーキ圧力が低下したとき
にリザーバ6に蓄えられたブレーキ液をマスタシリンダ
1側に戻し、チェック弁8はホイールシリンダ4,5のブ
レーキ圧力がマスタシリンダ1のブレーキ圧力よりも上
昇することを防止するものである。
16は、リザーバストロークスイッチ(SW)で、リザー
バに流入したブレーキ液が所定量に達したことを検出す
る。14は警告ランプで、リザーバストロークSW16によっ
て、リザーバのブレーキ液が所定量に達したことが検出
されたとき、ランプを点灯することにより運転者に知ら
せる。
ここで、リザーバストロークSW16について第4図の断
面図を用いて構成とともに作動を説明する。
第4図において、29は外側ケーシング、23はケーシン
グ29内を摺動可能なピストンであり、これらによってブ
レーキ液室22を形成している。21は流出入ポートであ
り、ブレーキ液は、この流出入ポート21からブレーキ液
室22に流入する。このブレーキ液の流入により、ピスト
ン23がスプリング24の付勢力に抗して、押し下げられ
る。一方、外側ケーシング29にネジ止めにより固定され
た内側ケーシング30内には、スリーブ25が設置されてい
る。このスリーブ25はスプリング28により上方に付勢さ
れており、また、ブレーキ液の流入により、ピストン23
が押し下げられたとき、ピストン23の下端凸部がスリー
ブ25の上端凹部に当接するよう配設されている。さら
に、スリーブ25下端にはマグネット26が埋設されてい
て、このマグネット26による磁界を受ける位置にリード
スイッチ(SW)27が設けられている。従って、ブレーキ
液の流入によりピストン23が下方に移動してスリーブ25
と当接し、さらに下方へと移動すると、スリーブ25に埋
設されたマグネット26も下方へ移動する。すると、リー
ドSW27の界磁が消滅して、リードSW27が開く。これによ
り、リザーバ6に流入したブレーキ液が所定量に達した
ことを検出することができる。なお、本実施例において
は、リザーバ6の容量の約50%でリードSW27が開くよう
に設定されている。
19は電子制御装置(ECU)で、車輪速度センサ11、ブ
レーキペダル踏込みスイッチ13、リザーバストロークSW
16からの信号に応じて、警告ランプ14を駆動するととも
に、3位置弁15を制御し、ホイールシリンダ4,5のブレ
ーキ圧力を調整する。
第2図はECU19が行う処理の一例を示すフローチャー
トであり、以下このフローチャートに基づいて作動を説
明する。
第2図に示すフローチャートは、所定間隔Tms(例え
ば5ms)ごとに繰り返される。ステップ10では各部の動
作のチェック及びフラグの初期化等の初期化動作が行わ
れる。
ステップ20では、車輪速度センサ11が出力する信号か
ら車輪速度Vωの読み込みが行われ、車輪速度Vωに基
づいて車輪加速度ωが演算される。
ステップ25では、以下の式によって推定車体速度VSO
が演算される。
VSO(n)=MED[Vω(n),VSO(n−1)+αup・ T,VSO(n−1)+αdw・T] ただし、αupは加速度上限、αdwは減速度上限であ
る。上記の式は、前回と今回の推定車体速度VSOの速度
差を、加速時には加速度αupによる速度以下に、減速時
には減速度αdwによる速度以下に制限するものである。
つまり、車輪速度Vωと、前回求めた推定車体速度VSO
(n−1)から加速度αupで加速をした場合の速度(V
SO(n−1)+αup・T)と、前回求めた推定車体速度
VSO(n−1)から減速度αdwで減速をした場合の速度
(VSO(n−1)+αdw・T)とを比較し、このうちの
中間の速度を推定車体速度VSOとする。
ステップ30では、アンチスキッド制御が行われている
ことを示す制御中フラグがオンしているか否かが判断さ
れ、オンしているならば(Y)ステップ70に進み、オフ
であるならば(N)ステップ40に進む。
ステップ40では車輪速度Vωが推定車体速度VSOから
設定される基準速度V1よりも小さく、かつ車輪加速度
ωが予め定められている基準減速度G1よりも小さいか否
かが判断される。この判断結果が肯定(Y)であるとき
には、車輪にスリップ傾向が発生したと判断することが
でき、ステップ60に進む。
ステップ60では、車輪に発生したスリップ傾向を制御
するために、位置弁15をC位置に切替えてホイールシリ
ンダ4,5のブレーキ圧力を減圧する。同時に、アンチス
キッド制御が行われていることを示す制御中フラグをオ
ンして、ステップ20に戻る。
一方、ステップ40での判断結果が否定(N)であると
きには、ステップ50に進む。
ステップ50ではステップ60でオンされた制御中フラグ
がオフされると同時に、ホイールシリンダ4,5のブレー
キ圧力の増圧が指令されて、3位置弁15がAの位置に切
替えられ、ステップ20に戻る。
ステップ60の処理が実行されてからステップ20に戻っ
た場合、ステップ30にて制御中フラグがオンしていると
判断され、ステップ70に進む。
ステップ70では、運転者がブレーキペダルを離し、制
動動作を終了したか否かをブレーキ踏込SW13により判断
する。ブレーキ踏込SW13がオフであったら、運転者によ
る制動動作は終了したと判断され、ステップ170に進
む。ステップ170では、ステップ50と同様に制御中フラ
グがオフされると同時に、3位置弁15がA位置に切替え
られて、ステップ20に戻る。
一方、ステップ70にて運転者によってブレーキペダル
がまだ踏まれている、すなわちブレーキ踏込SW13がオン
であると判断されると、ステップ80に進む。ステップ80
では、リザーバストロークSW16がオンしているか否かが
判断され、オンしていないとき、すなわち、リザーバ6
に流入したブレーキ液がまだ所定量に達していないと
き、ステップ90に進む。ステップ90では、ステップ40と
同様に、車輪速度Vωと基準速度V1及び車輪加速度V
ωと基準減速度G1とがそれぞれ比較され、車輪にスリッ
プ傾向があるか否かが判断される。このとき、車輪にス
リップ傾向があると判断されると、ステップ130に進
み、3位置弁15をC位置に切替えて、ホイールシリンダ
4,5のブレーキ圧力を減圧し、ステップ20に戻る。一
方、車輪にスリップ傾向がないと判断されると、ステッ
プ100に進む。ステップ100では、車輪加速度ωの落ち
込みが止まり、車輪が回復傾向にあるか否かが判断さ
れ、回復傾向にあるときには、ステップ120に進む。ス
テップ120では、3位置弁15がB位置に切替えられて、
ホイールシリンダ4,5の圧力を保持し、ステップ20に戻
る。一方、ステップ100にて車輪が回復傾向にはない、
すなわちすでに車輪は回復し、安定状態にあると判断さ
れると、ステップ110に進む。ステップ110では、3位置
弁がA位置とB位置とに周期的に切替えられて、ホイー
ルシリンダ4,5のブレーキ圧力は徐々に増大され、ステ
ップ20に戻る。
また、ステップ80にてリザーバストロークSW16の出力
がオンしている、すなわちすでにリザーバ6には所定量
のブレーキ液が流入していると判断されると、ステップ
140に進む。ステップ140では、ステップ40,90と同様に
して、車輪にスリップ傾向があるか否かが判断される。
この判断結果において、スリップ傾向があるときにはス
テップ160に進み、3位置弁15をC位置に切替えてホイ
ールシリンダ4,5のブレーキ圧力を減圧し、ステップ20
に戻る。一方、スリップ傾向がないときには、ステップ
150に進み、3位置弁15をB位置に切替えてホイールシ
リンダ4,5のブレーキ圧力を保持し、ステップ20に戻
る。
上述の制御による基本的な制御パターンを第3図
(a),(b),(c),(d),(e),(f)のタ
イムチャートに示す。
運転者が車両の制動を開始し、時刻T1において車輪速
度Vωが基準速度V1よりも小さくなり、かつ車輪加速度
ωが基準減速度G1よりも小さくなると、3位置弁15が
Aの位置からCの位置に切替えられ、ホイールシリンダ
4,5のブレーキ圧力が減圧される(この期間aにおい
て、車輪がスリップ傾向にあると判断される)。
時刻T2において、車輪加速度wが回復し始めると、
3位置弁15がCの位置からBの位置に切替えられて、ホ
イールシリンダ4,5のブレーキ圧力は保持される(この
期間bにおいて、車輪は回復傾向にあると判断され
る)。
時刻T3において車輪速度Vωが基準速度V1よりも大き
くなると、3位置弁15がAの位置とBの位置とに一定時
間ごとに切替えられる(この期間cにおいて、車輪が安
定状態にあると判断される)。
時刻T4において車輪速度Vωが再び基準速度V1よりも
小さくなり、かつ車輪加速度ωが基準減速度G1よりも
小さくなると、3位置弁15がCの位置に切替わってホイ
ールシリンダ4,5のブレーキ圧力が減圧される。
そして、以後同様に、リザーバ6に所定量のブレーキ
液が流入し、リザーバストロークSW16がオンするまで、
減圧→保持→増圧という制御サイクルが繰り返し実行さ
れる。
時刻T5において、リザーバストロークSW16がオンする
と、車輪にスリップ傾向が発生したときのみホイールシ
リンダ4,5のブレーキ圧力が減圧され、それ以外の状態
では、ホイールシリンダ4,5のブレーキ圧力を保持し、
保持制御の割合を増加させている。これにより、ホイー
ルシリンダ4,5のブレーキ圧力を保持している状態で、
車輪にスリップ傾向が発生しなければ、ブレーキ液がリ
ザーバ6に流入しないため、リザーバ6へのブレーキ液
の流入量が減少する。
なお、例えば車両が路面摩擦係数(路面μ)の低い路
面から高い路面へと乗り移った場合などには、リザーバ
ストロークSW16がオンしていても、徐々にブレーキ圧力
を増圧させていき、路面μを有効に活用するようにして
もよい。
次に本発明の第2実施例について説明する。前述の第
1実施例では、リザーバストロークSW16によりリザーバ
6に流入したブレーキ液が所定量に達したか否かを検出
していた。これに対して第2実施例では、3位置弁15を
C位置に切替えた時間を積算し、この積算時間よりブレ
ーキ液のリザーバ6への流入量を推定する。
第2実施例の構成を説明すると、リザーバ6へのブレ
ーキ液の流入量がECU19によって推定されるため、第5
図に示すようにリザーバストロークSW16を省略すること
ができ、これにより第1実施例と比較して構成を簡素化
することができる。なお、リザーバストロークSW16が省
略される以外は、第2実施例は第1実施例と同様に構成
される。
また、第2実施例は第2図のフローチャートのステッ
プ80が第6図に示すステップ80aとなる以外は、ECU19に
よって第1実施例と同様の処理が行われる。第6図に示
すステップ80aでは、3位置弁15をC位置に切替えた時
間の積算時間ΣTが予め設定されている基準時間TST
りも大きくなると、リザーバ6に所定量のブレーキ液が
流入したと判断される。
これまで説明してきた第1及び第2実施例では、後輪
のディファレンシャルに車速センサを装着し、この車速
センサがドライブシャフトの回転数を検出していた。こ
のため、車速センサによって検出される車速信号は、後
2輪の車輪速度の平均速度に相当するものとなる。しか
し、前輪駆動車等のように後輪のディファレンシャルが
ない車両では、後2輪の平均速度を求めるために、第7
図に示すように後2輪それぞれに車速センサ11a,11bを
設置する必要がある。
以下、本発明の第3実施例を第7図を用いて説明す
る。第7図において、それぞれの車速センサ11a,11bか
ら検出された車輪速度に基づいて、ECU19によって後2
輪の平均速度及び平均加速度が演算され、これらの平均
速度及び平均加速度に基づいて後2輪のブレーキ圧力が
制御される。つまり、具体的に説明すると、第2図のフ
ローチャートのステップ20を、第8図に示すステップに
変更する。これにより、本発明を前輪駆動車等の後輪の
ディファレンシャルがない車両にも適用することができ
る。なお、第7図では、ブレーキ配管として前後分離型
の2系統配管の例を示している。
第8図に示したステップを簡単に説明すると、ステッ
プ20aでは、車速センサ11bからの車速信号により、右後
輪(RR輪)の車輪速度VRRと車輪加速出RRとが演算さ
れる。ステップ21aでは、車速センサ11aからの車速信号
より、左後輪(RL輪)の車輪速出VRLと車輪加速度RL
とが演算される。これらの演算結果に基づいて、ステッ
プ22aで平均速度Varが演算され、ステップ23aで平均加
速度arが演算される。
ここで、2つの車速センサによって後2輪それぞれの
車輪速度を検出することにより、推定車体速度VSOの検
出精度を向上することができる。以下、この点について
説明する。
後2輪のどちらか一方にスリップ傾向がある場合に、
後2輪の平均速度から車体速度を推定すると、推定車体
速度VSOは実際の車体速度よりも小さく推定されてしま
う。これに対して、後2輪それぞれの車輪速度VRR,VRL
を検出し、どちらか大きい方の車輪速度に基づいて車体
速度を推定すれば、上記のような場合にも実際の車体速
度を模擬する推定車体速度VSOを得ることができる。
ただし、例えば左右後輪のタイヤの空気圧に大きな差
があったり、後2輪の一方に普通タイヤよりも径の小さ
い応急用タイヤを装着していたりする場合、つまり後2
輪の車輪の径が異なっている場合には、2つの車速セン
サ11a,11bによって検出された車輪速度のどちらが正確
であるのか判断することが困難であるため、その誤差を
最小限に抑えるために、後2輪の平均速度に基づいて車
体速度を推定した方が良い。すなわち、通常は後2輪の
どちらか大きい方の車輪速度に基づいて車体速度を推定
し、後2輪の車輪の径が異なる場合には、後2輪の平均
速度に基づいて車体速度を推定する。このような制御を
実現するためのフローチャートを第9図に示す。
ステップ90では、制御中フラグがオンしているか否か
によって、現在車両が制動中であるか否かを判断する。
このとき、制動中でないと判断されるとステップ91に進
み、RR輪の車輪速度VRRとRL輪の車輪速度VRLとの速度差
ΔVが演算される。ステップ92では、速度差ΔVが所定
速度差kVよりも大きいか否かが判定され、大きいときに
はステップ93に進む。ステップ93では、カウンタCTON
値を1つインクリメントするとともに、カウンタCTOFF
の値を0にリセットする。ステップ94では、カウンタCT
ONの値が所定値kTONよりも大きいか否か、すなわち、車
両走行中に後2輪の車輪速度VRR,VRLに速度差がある状
態が所定時間続いたか否かが判断され、所定時間続いた
場合にはステップ95に進み、速度差フラグをオンする。
一方、ステップ92において、速度差ΔVが所定速度差
kV以下であると判定されると、ステップ96に進む。ステ
ップ96では、カウンタCTOFFの値を1つインクリメント
するとともに、カウンタCTONの値を0にリセットする。
ステップ97では、カウンタCTOFFの値が所定値kTOFFより
も大きいか否かが判断され、大きいと判断されたときに
はステップ98に進んで速度差フラグをオフする。また、
ステップ90にて、制御中フラグがオンしていると判断さ
れると、ステップ99に進み、2つのカウンタCTON,CTOFF
の値をともに0にリセットする。
ステップ100では、速度差フラグがオンしているか否
かが判定され、オンしているときにはステップ101に進
む。ステップ101では、後2輪の平均速度Varと、前回の
推定車体速度VSO(n−1)から上限加速度αupで加速
した場合の速度(VSO(n−1)+αup・T)と、前回
の推定車体速度VSO(n−1)から上限減速度αdwで減
速した場合の速度(VSO(n−1)−αup・T)とが比
較され、このうちの中間の速度を推定車体速度VSOとす
る。また、ステップ100で速度差フラグがオンしていな
いと判定されると、ステップ102に進み、ステップ101の
平均速度Varに代えて、後2輪の最大速度MAX(VRR,
VRL)を用いて、推定車体速度VSOが演算される。
なお、第3実施例では、マスタシリンダ1と後輪のホ
イールシリンダ4,5との間に設けられた3位置弁15によ
って、後輪のホイールシリンダ4,5のブレーキ圧力を制
御していた。この3位置弁15は、第10図に示すように、
常開型の2ポート2位置の電磁弁(2位置弁)15aと、
常閉型の2位置弁15bとに置き替えることができる。こ
の場合、2位置弁15aがA位置、2位置弁15bがA位置に
あるときには、マスタシリンダ1とホイールシリンダと
が連通されて通常のブレーキ動作が行われる。2位置弁
15aがB位置、2位置弁15bがA位置にあるときには、ホ
イールシリンダ4,5のブレーキ圧力が保持される。そし
て、2位置弁15aがB位置、2位置弁15bがB位置にある
とき、ホイールシリンダ4,5のブレーキ圧力が減圧され
る。
次に、第10図に示す構成において、チェック弁7を省
略することにより、さらに構成を簡素化した例を第11図
に示す。ただし、この場合には制御終了時に、リザーバ
に流入したブレーキ液をマスタシリンダ1に戻すため
に、常閉型の2位置弁15bをB位置に切替えて、リザー
バ6とマスタシリンダ1とを連通させる必要がある。第
12図にこの処理を実現するためのフローチャートを示
す。
ステップ121では、ブレーキペダル踏込みSW13の検出
信号、あるいは制御中フラグに基づき、運転者がブレー
キペダルを踏んでいるか否かを検出し、踏んでいれば制
御中と判断し、ステップ126に進む。ステップ126では、
カウンタCTの値を所定値kTにセットする。一方、運転者
がブレーキペダルを踏んでいなければ制御終了と判断
し、ステップ122に進む。ステップ122では、カウンタCT
の値が1つデクリメントされる。ステップ123では、こ
のカウンタCTの値が0になったか否かが判定され、0に
なっていなければ、ステップ125に進む。ステップ125で
は、2位置弁15bをB位置に切替えて、リザーバ6から
マスタシリンダ1へブレーキ液を還流させる。一方、カ
ウンタCTの値が0になると、ステップ124に進み、2位
置弁15bをA位置に切替えてリザーバ6とマスタシリン
ダ1との連通を遮断して、処理を終了する。つまり、制
御が終了した時点から、2位置弁15bが所定時間B位置
に切替えられて、リザーバ6に蓄えられたブレーキ液が
マスタシリンダ側に還流する。
また、第7図では、ブレーキ配管として前後分離型の
2系統配管の例を示したが、前輪駆動車の場合、ダイア
ゴナル配管が採用されることも多い。このときには、第
13図に示すように、FL輪−RR輪のブレーキ系統に対し
て、3位置弁15とリザーバ6とチェック弁7,8とを設
け、同様にFR輪−RL輪のブレーキ系統に対しても、3位
置弁15′とリザーバ6′とチェック弁7′,8′とを設け
れば良い。
さらに、第14図に示すように、ダイアゴナル配管を備
える場合においても、3位置弁15,15′をそれぞれ2個
の2位置弁15a,15b,15a′,15b′で置き替えることが可
能であり、また、第15図に示すようにチェック弁7,7′
を省略することも可能である。
〔発明の効果〕
本願発明のブレーキ液圧制御装置は、リザーバからブ
レーキ液を吸引吐出するポンプを有していないローコス
トタイプの装置である。ここで、ポンプを有していない
装置とは、ホイールシリンダの圧力制御の可能時間に制
限がある、言い換えればアンチスキッド制御可能時間に
限界があり、この限界を越えると、ホイールシリンダ圧
の減圧不可状態が発生する可能性を備えている。しかし
ながら以上説明したように、本発明によれば、リザーバ
に流入するブレーキ液量が所定量に達したことを検出
し、リザーバに流入するブレーキ液量を制限するように
しているため、突然ホイールシリンダ圧の減圧不可とな
ることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す構成図、第2図は第
1図に示した電子制御装置の処理の一例を示すフローチ
ャート、第3図は本実施例の作動を説明するタイムチャ
ート、第4図は第1図のリザーバストロークスイッチの
断面図、第5図は本発明の第2実施例を示す構成図、第
6図はリザーバに所定量のブレーキ液が流入したことを
検出するステップ、第7図は本発明の第3実施例を示す
構成図、第8図は第3実施例における後2輪の平均速度
及び平均加速度の演算手順を示すフローチャート、第9
図は第3実施例における後2輪の車輪径の相違に応じて
推定車体速度を演算するフローチャート、第10図は第3
実施例の3位置弁を2個の2位置弁で置き替えた構成
図、第11図は第10図の構成からチェック弁を省略した構
成図、第12図は、チェック弁を省略する際に必要となる
処理を示すフローチャート、第13図〜第15図はブレーキ
配管としてダイアゴナル配管を採用した場合の構成図で
ある。 1……マスタシリンダ,2〜5……ホイールシリンダ,6…
…リザーバ,11……車輪速度センサ,15……3位置弁,16
……リザーバストロークスイッチ,20……電子制御装
置。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−216851(JP,A) 特開 昭60−206760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/58

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪のロック傾向を判定するロック傾向判
    定手段と、前記車輪のロック傾向に応じて、車輪のホイ
    ールシリンダにかかるブレーキ液圧を制御することによ
    って前記ホイールシリンダの圧力を調整する圧力制御手
    段と、前記圧力制御手段による減圧制御時に、前記ホイ
    ールシリンダと連通されてブレーキ液を収容するリザー
    バと、を備えるとともに、前記リザーバに収容されたブ
    レーキ液を汲み出すポンプを有しておらずマスタシリン
    ダの圧力の低下のみに伴って前記リザーバ内のブレーキ
    液を前記マスタシリンダ側に戻すブレーキ圧力制御装置
    であって、 前記圧力制御手段による前記ホイールシリンダの圧力の
    調整開始から前記マスタシリンダの圧力低下に伴うリザ
    ーバ内ブレーキ液の返還までに前記リザーバに貯留され
    たブレーキ液量を検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出されたブレーキ液量が所定量
    以上となった場合に、前記リザーバに流入するブレーキ
    液量を制限するように調整する調整手段と、 を備えることを特徴とするブレーキ圧力制御装置。
  2. 【請求項2】前記調整手段は、前記リザーバ内のブレー
    キ液量が所定量以上となった際に、前記ホイールシリン
    ダにかかるブレーキ圧力の増圧を禁止する増圧禁止手段
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載のブレー
    キ圧力制御装置。
  3. 【請求項3】前記調整手段は、前記検出手段によって検
    出されたブレーキ液量が所定量以上となった場合には、
    前記圧力制御手段が実行する前記ホイールシリンダの増
    減圧・保持制御において、保持制御の割合を増加させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ圧力制御装
    置。
  4. 【請求項4】前記検出手段は、前記圧力制御手段が実行
    するホイールシリンダの圧力の増減圧・保持の制御の実
    行時間に基づいて、前記ブレーキ液量を検出することを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブレーキ
    圧力制御装置。
  5. 【請求項5】前記リザーバはリザーバ内に貯留されたブ
    レーキ液量を前記ピストンのストロークを変化させるピ
    ストンを備え、 前記検出手段は、前記リザーバに貯留されたブレーキ液
    量を前記ピストンのストローク変化に基づいて検出する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載のブレーキ圧力制御装置。
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DE19611550A1 (de) * 1996-03-23 1997-09-25 Teves Gmbh Alfred Pumpenloses Bremsdruckregelsystem für Kraftfahrzeuge
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