JP2791779B2 - 繊維複合金属部材の製造方法 - Google Patents

繊維複合金属部材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、繊維複合金属部材の製造方法に関し、特に
強化繊維成形体をアルミ合金部材中に複合化してなる繊
維複合金属部材の製造方法に関する。
〔従来技術〕
最近、アルミ合金などの鋳造品の内部にアルミナ短繊
維などの強化繊維を複合化してなる繊維複合金属部材が
広く実用化されつつある。この繊維複合金属部材を製造
する方法としては、一般に予め所定形状に成形した繊維
成形体を金型の成形キャビティ内の所定部位にセット
し、加圧用プランジャを介して金属溶湯を成形キャビテ
ィ内へ加圧注入し、繊維成形体の内部の空隙内へも溶湯
を浸透させて鋳造品の一部に繊維成形体を複合化する。
上記繊維成形体は、アルミナ、ボロン、炭化ケイ素な
どの1種又は複数種の強化繊維を、デンプン、コロイダ
ルシリカ、有機溶剤及び無機バインダ中に混合してスラ
リー状とし、このスラリーを所定形状の成形型内に吸引
成形し、この成形体を乾燥後焼成し、繊維体積率約Vf
20〜30%の多数の空隙を有する繊維成形体とする。
上記繊維複合金属部材の製造方法について、例えば特
公昭62−38412号公報には、強化繊維材を所定の形状、
密度、配向状態にて繊維成形体に成形し、その少なくと
も外周部に無機バインダを含浸させた状態で乾燥・焼成
し、この成形体を用いて繊維複合金属部材を製造する方
法が記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記繊維成形体を金型の成形キャビティ内にセットし
て金属溶湯を約500kgf/mm2の圧力にて加圧注入すると、
溶湯は繊維成形体の外周側に充填した状態で、外周部か
ら一様に繊維成形体内へ浸透していく。このとき、繊維
成形体の空隙内の空気などのガスが成形体の芯部に圧縮
されて集合し、その一部は金型のガス抜き路へ排出され
るものの、圧縮ガスの大部分は繊維成形体の芯部に残存
し、そこに強化繊維材と鋳造金属とが複合しない末複合
部が残ってしまうという問題がある。
上記公報に記載の技術は、強化繊維材の形状、配向状
態及び密度を所期の状態に保持することを主眼としたも
のなので、上記課題を解決するものではない。
本発明の目的は、上記繊維成形体の芯部に末複合部が
残らないような繊維複合金属部材の製造方法を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る繊維複合金属部材の製造方法は、金型の
成形キャビティ内に繊維成形体をセットし、成形キャビ
ティ内へ金属溶湯を加圧注入して繊維複合金属部材を製
造する方法において、予め、繊維成形体の一端部に、そ
の内部へ溶湯が流入するときの通過抵抗をその他の部分
の通過抵抗よりも大きくした通過抵抗増大部を形成し、
溶湯の注入時に通過抵抗増大部に繊維成形体内のガスを
集合させて、通過抵抗増大部から金型のガス抜き路へ排
出させ或いは通過抵抗増大部に残存させるものである。
〔作用〕
本発明に係る繊維複合金属部材の製造方法において
は、予め、繊維成形体の一部に、その内部へ溶湯が流入
するときの通過抵抗をその他の部分の通過抵抗より大き
くした通過抵抗増大部を形成しておき、その通過抵抗増
大部に繊維成形体内のガスを集合させ、そこから金型の
ガス抜き路へ排出させ或いは通過抵抗増大部に残存させ
る。
従って、通過抵抗増大部に集合したガスを金型のガス
抜き路へ排出させる場合には、繊維成形体内にガスが残
存することなく排出されてしまうので繊維成形体の全体
が鋳造金属と完全に複合化する。また、通過抵抗増大部
に集合したガスを通過抵抗増大部に残存させる場合に
は、繊維成形体のうちの通過抵抗増大部以外の部分には
ガスが残存することなく鋳造金属と完全に複合化する。
但し、通過抵抗増大部内には末複合部が発生するが、こ
の通過抵抗増大部は繊維複合金属部材として必要のない
余分の部分に形成しておいて切除すれば問題はない。
〔発明の効果〕
本発明に係る繊維複合金属部材の製造方法によれば、
上記〔作用〕の項で説明したように、予め繊維成形体の
一部に通過抵抗増大部を形成しておくことにより、繊維
成形体の芯部に末複合部が発生するのを解消し、高品質
の繊維複合金属部材を製造することが出来る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
本実施例は、アルミナ短繊維の繊維成形体をアルミ合
金の鋳造品の一部に複合化して繊維複合アルミ合金部材
を製造する場合の実施例である。
第1工程:アルミナ短繊維を、デンプンとコロイダルシ
リカと有機溶剤と無機バインダのスラリー中に混合し、
そのアルミナ短繊維を含んだスラリーを成形型内へ吸入
充填して成形後、乾燥焼成して第1図に示すような所定
形状の繊維成形体1を製作する。尚、焼成後の状態でア
ルミナ短繊維の体積率Vfは20%程度とするのが望まし
い。
第2工程:上記繊維成形体1の一端側の約1/4の長さ部
分の外周面に、コロイダルシリカを刷毛やスプレーにて
塗布する。上記コロイダルシリカは粒径200〜600オング
ストロームのシリカ(SiO2)を水に溶解したものであ
る。
第3工程:上記繊維成形体1を乾燥炉内に収容し、約10
0℃で30分間乾燥させる。
第4工程:上記繊維成形体1を焼成炉内に収容し、約10
00℃で1時間焼成する。この焼成により、シリカがアル
ミナ短繊維に付着し、成形体1の一部の外周面のアルミ
ナ短繊維間の空隙の大部分がシリカで閉塞されるので、
その部分は他の部分よりも溶湯の通過抵抗が大きな通過
抵抗増大部1a(第2図参照)となる。
第5工程:上記繊維成形体1を、第3図に示すように、
高圧鋳造装置の下型2と上型3とで形成される成形キャ
ビティ内の所定部位にセットする。このとき、繊維成形
体1の通過抵抗増大部1aを上方に位置させ、通過抵抗増
大部1aの上端面を上型3のガス抜き路5に臨ませる。ま
た、繊維成形体1は約550℃に予熱した状態でセットす
る。
第6工程:下型2に対して上型3を型閉めした状態で、
第4図のように加圧プランジャ6を介して成形キャビテ
ィ4内へアルミ合金の溶湯7を加圧注入して製造する。
この場合、アルミ合金は例えばJIS規格のAC8A相当品
で、溶湯温度は720℃、溶湯圧力は500kgf/cm2である。
この鋳造時、溶湯7は一瞬のうちに成形キャビティ4
内に充填され、繊維成形体1の外周部は加圧状態の溶湯
7で覆われ、時間の経過とともに溶湯7は繊維成形体1
の外周部より内部へ浸透していくが、上記通過抵抗増大
部1aはその内部へ溶湯が流入するときの通過抵抗が他の
部分よりも格段に大きいので、通過抵抗増大部1aへは他
の部分よりも遅れて溶湯7が浸透していく。一方、繊維
成形体1内の空気などのガスは外周部の全周から浸透す
る溶湯で成形体1の芯部に圧縮されるが、通過抵抗増大
部1a内へ溶湯が流入するのが遅れるので、芯部に圧縮さ
れたガスが通過抵抗増大部1a内へ流入し、そこへ溶湯7
が流入してくると圧縮されたガスは上型3のガス抜き路
5へ排出される。従って、繊維成形体1の全体に互って
ガスが残存することなく鋳造アルミ合金と複合化する。
第7工程:上記溶湯7の注入後所定時間経過し、溶湯7
が凝固した状態で、下型2から上型3を移動させてアル
ミ合金鋳造品を外部へ取り出す。
上記のようにして、ガスの残存に起因する末複合部の
ない高品質の繊維複合アルミ合金部材を製造することが
出来る。
<別実施例> 本実施例は、上記繊維成形体の通過抵抗増大部を形成
するのに上記とは全く異なる技術を採用した場合の実施
例である。
第1工程:前記実施例の第1工程と同様の、アルミナ短
繊維を含んだスラリー9を第5図のように容器10内に準
備し、吸引ポンプの吸引ホース11に接続された成形型12
であって、成形型12の成形空洞12aの吸引側奥端近傍に
フィルタ13を有する成形型12を上記スラリー9内に浸漬
した状態で、吸引ポンプで吸引して、成形空洞12a内に
繊維成形体14を成形する。この成形体14のフィルタ側の
部分は、アルミナ端繊維の密度がその他の部分よりも高
くなるので、鋳造時に溶湯7の通過抵抗の大きな通過抵
抗増大部14a(第6図参照)になる。次に、成形体14を
上記成形型12から取り出して乾燥してから焼成し、鋳造
に供し得る繊維成形体14とする。尚、従来では上記通過
抵抗増大部14aに相当する部分は除去して使用しなかっ
た。
第2工程:前記実施例の第5工程と同様に、予熱した状
態の成形体14を上型3と下型2の成形キャビティ4内に
セットし型閉じする。但し、この場合、下型2には通過
抵抗増大部14aを嵌入する為の凹部15が形成されてい
て、この凹部15に通過抵抗増大部14aを嵌入した状態に
セットする。
第3工程:第7図に示すように、前記実施例の第6工程
と同様に成形キャビティ4内にアルミ合金の溶湯7を加
圧注入して鋳造する。
このとき、成形体14の通過抵抗増大部14aは、アルミ
ナ短繊維の密度がその他の部分より大きいために、溶湯
7の通過抵抗が大きいから、通過抵抗増大部14a内へは
遅れて溶湯が流入する。従って、成形体14の芯部に圧縮
状に集合したガスは最終的に通過抵抗増大部14aへ押込
まれるので、通過抵抗増大部14aの内部にのみ末複合部
が発生する。
第4工程:溶湯7の加圧注入後所定時間経過して凝固し
た状態で上型3と下型2とを開いて鋳造品を取出し、上
記通過抵抗増大部14aを切り取って除去する。
従って、末複合部を含まない繊維複合アルミ合金部材
を製造することが出来る。
尚、上記アルミナ短繊維は一例を示すものにすぎず、
これ以外にボロンウィスカ、炭化ケイ素ウィスカ、窒化
ケイ素ウィスカ、炭素繊維、等々種々の強化繊維を用い
て製造される繊維複合部材の製造に本発明を適用し得
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は繊維成形
体の斜視図、第2図は通過抵抗増大部を形成した状態の
繊維成形体の斜視図、第3図は鋳造前の上型と下型の要
部断面図、第4図は鋳造後の上型と下型の要部断面図、
第5図〜第7図は別実施例に係り、第5図は繊維成形体
を作る装置の要部断面図、第6図は繊維成形体の断面
図、第7図は第4図相当図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 19/00,19/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型の成形キャビティ内に繊維成形体をセ
    ットし、成形キャビティ内へ金属溶湯を加圧注入して繊
    維複合金属部材を製造する方法において、 予め、繊維成形体の一端部に、その内部へ溶湯が流入す
    るときの通過抵抗をその他の部分の通過抵抗よりも大き
    くした通過抵抗増大部を形成し、 溶湯の注入時に通過抵抗増大部に繊維成形体内のガスを
    集合させて、通過抵抗増大部から金型のガス抜き路へ排
    出させ或いは通過抵抗増大部に残存させることを特徴と
    する繊維複合金属部材の製造方法。
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