JP2784672B2 - 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体の製造方法

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JP2784672B2 JP1265776A JP26577689A JP2784672B2 JP 2784672 B2 JP2784672 B2 JP 2784672B2 JP 1265776 A JP1265776 A JP 1265776A JP 26577689 A JP26577689 A JP 26577689A JP 2784672 B2 JP2784672 B2 JP 2784672B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 メタライズが容易にでき、しかも、熱伝導率の高い窒
化アルミニウム焼結体を製造する方法に関し、 容易にメタライズができ、しかも高い熱伝導率を有す
る窒化アルミニウム焼結体を、少ない製造工程数をもっ
て製造する方法を提供することを目的とし、 窒化アルミニュウムを含むグリーンシートを、窒素ガ
スが充満するアルミナ容器中において、好ましくは、炭
素を材料として使用しない電気炉を使用して焼結して、
表面にアルミニュウムの針状酸化膜が形成されている窒
化アルミニュウム焼結体を製造し、さらに、その窒化ア
ルミニュウム焼結体の表面を研磨してアルミニュウムの
針状酸化膜を除去して、開気孔を形成し、金属との濡れ
性を向上するとゝもに、開気孔によるアンカー効果を発
生する、窒化アルミニュウム焼結体の製造方法をもって
構成される。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、メタライズが容易にでき、しかも、熱伝導
率の高い窒化アルミニウム焼結体を製造する方法に関す
る。
〔従来の技術〕
窒化アルミニウム焼結体は、機械的強度が高く、熱伝
導性が優れているため、大出力半導体レーザ、超高周波
パワーFET等のヒートシンク用に利用する用途が考えら
れる。しかし、窒化アルミニウム焼結体と金属との濡れ
性が良くないため、窒化アルミニウム焼結体にメタライ
ズすることが難しいので、窒化アルミニウム焼結体をヒ
ートシンクに利用することは困難であった。窒化アルミ
ニウム焼結体と金属とを接合させるためには、金属が窒
化アルミニウム焼結体上で球形にならずに、濡れて広が
ることが必要である。それには、窒化アルミニウム焼結
体と金属との固相−液相界面エネルギーを低くする必要
がある。
窒化アルミニウム焼結体と金属との固相−液相界面エ
ネルギーを低くして濡れ性を良好にし、メタライズし易
くする手段として、窒化アルミニウム焼結体表面を酸化
させてからメタライズする方法(特開昭50−75208、特
開昭59−40404)と、窒化アルミニウム焼結体とメタラ
イズする金属との間に金属酸化物を介在させてメタライ
ズする方法(特開昭53−102310)とが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
窒化アルミニウム焼結体の表面を酸化させてからメタ
ライズする方法は、窒化アルミニウム成形体を窒素雰囲
気中において焼成して窒化アルミニウム焼結体を製造す
る通常の焼成工程の外に、大気中において加熱して酸化
膜を形成する焼成工程がもう一回必要になるという欠点
がある。また、窒化アルミニウム焼結体表面に金属酸化
物を介在させてメタライズする方法は、窒化アルミニウ
ム焼結体自信が非酸化物であるために、金属酸化物が濡
れ難く、十分な接合がなされないという欠点がある外、
介在させる金属酸化物の種類によっては、窒化アルミニ
ウム焼結体の熱伝導率を低下させるという欠点がある。
本発明の目的は、この欠点を解消することにあり、容
易にメタライズができ、しかも高い熱伝導率を有する窒
化アルミニウム焼結体を、少ない製造工程数をもって製
造する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的は、窒化アルミニュウムを含むグリーンシ
ートを、窒素ガスが充満するアルミナ容器中おいて焼結
して、表面にアルミニュウムの針状酸化膜が形成されて
いる窒化アルミニュウム焼結体を製造し、さらに、その
窒化アルミニュウム焼結体の表面を研磨してアルミニュ
ウムの針状酸化膜を除去して、開気孔を形成し、金属と
の濡れ性を向上するとゝもに、開気孔によるアンカー効
果を発生する、窒化アルミニュウム焼結体の製造方法に
よって達成される。
上記の焼結工程を、炭素を材料として使用しない電気
炉を使用してなすと、上記の効果は極めて顕著でる。
〔作用〕
本発明に係る窒化アルミニウム焼結体の製造方法にお
いては、窒化アルミニウム成形体をアルミナ容器中に収
容し、窒素雰囲気中において焼成することによって、窒
化アルミニウム焼結体が製造されると同時に、アルミナ
容器を構成するアルミナの一部が分解して発生した酸素
と窒化アルミニウム成形体のアルミニウムとが反応し
て、窒化アルミニウム焼結体の表面に酸化アルミニウム
(Al2O3)よりなる酸化膜が形成される。この酸化膜
は、第1図に、その表面部分の断面の顕微鏡写真の模写
図を示すように、窒化アルミニウム焼結体の表面から10
数μmの深さに針状に生成されているので、酸化膜の形
成された窒化アルミニウム焼結体の表面を研磨すると、
この針状の酸化アルミニウム(Al2O3)の一部が窒化ア
ルミニウム焼結体の表面から剥離して、表面に開気孔が
形成される。そのため、酸化膜によって金属と窒化アル
ミニウム焼結体との濡れ性が向上するという効果が得ら
れる以外に、開気口によるアンカー作用も加わって、窒
化アルミニウム焼結体にメタライズした時の、金属と窒
化アルミニウム焼結体との接合強度が強くなる。
なお、メタライズするときに、窒化アルミニウム焼結
体と金属との間に、金属酸化物を介在させる必要がない
ので、熱伝導率の低下は発生しない。
また、焼成に使用する電気炉に非カーボン電気炉を使
用し、発熱体及び炉の構造材にカーボンを使用しなけれ
ば、アルミナ容器を構成するアルミナが還元されて減耗
することはない。
なお、第1図において、Aは窒化アルミニウム焼結体
の内部であり、Bは、その表面である。Cが本発明の要
旨に係る酸化アルミニウムの針状体であり、その長さは
1〜5μmであり、表面Bから10数μmの深さの範囲に
発生する。
〔実施例〕
以下、本発明の二つの実施例に係る窒化アルミニウム
焼結体の製造方法について説明する。
第1例 焼結助剤として炭酸カルシウム(CaCO3)を3.0重量%
添加した窒化アルミニウム粉末に、エタノールで溶解さ
れた分散剤と有機バインダ可塑剤とを加えて24時間混練
し、これをドクターブレード法を使用して成形して、厚
さ250μmの窒化アルミニウムグリーンシートを作成す
る。
この窒化アルミニウムグリーンシートを60mm角に切断
し、その10枚を重ね合わせて50℃に加熱し、圧力50MPa
を加えて積層する。この積層体を窒素雰囲気中において
600℃の温度に9時間加熱して脱脂する。
以上の結果得られた窒化アルミニウム成形体をアルミ
ナ容器に収容して電気炉内に装入し、電気炉内空気を窒
素ガスをもって置換した後、600℃/hの速度をもって1,7
00℃の温度まで昇温し、この温度に6時間保持して焼成
をなし、窒化アルミニウム焼結体を製造する。なお、使
用する電気炉としては、非炭素系電気炉、すなわち加熱
体や炉と構造体に炭素を使用しない電気炉が好ましい。
炭素系電気炉を使用するとAlNが焼結する前に焼結助剤
が炭素により還元され、AlNが焼結しない。
上記の工程をもって製造された窒化アルミニウム焼結
体の熱伝導率とピール強度とを測定した結果を第1表に
示す。なお、熱伝導率は二次元平面レーザフラッシュ法
を使用して測定したものであり、また、ピール強度は、
窒化アルミニウム焼結体の表面に銅ペーストを面積2×
2mm、厚さ30μmに塗布し、窒素雰囲気中において800℃
に加熱し焼成した後、その上にワイヤーをはんだでボン
ディングし、このワイヤーを垂直方向に0.5mm/secの速
度で引っ張った時に、ワイヤーが窒化アルミニウム焼結
体から剥離する時の引っ張り強度をもって表す。
なお、比較のために、下記の四つの比較例に示す工程
(実施例と相違する工程のみを記載)をもって製造され
た窒化アルミニウム焼結体の熱伝導度とピール強度とを
第1表に併せて示す。
比較例(1)、焼成を窒素雰囲気中ではなく、アルゴ
ン雰囲気中において実施する。
比較例(2)、アルミナ容器を使用する代わりに、マ
グネシア容器を使用する。
比較例(3)、非炭素系の電気炉を使用する代わり
に、炭素系電気炉を使用する。
比較例(4)、焼結助剤の炭酸カルシウム(CaCO3
にタングステン(W)を3.0重量%添加する。
第2例 焼結助剤として酸化イットリウム(Y2O3)を5重量%
添加した窒化アルミニウム粉末を使用して、第1例と同
一の工程をもって窒化アルミニウム焼結体を製造する。
このときの窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率とピール
強度とを第2表に示す。なお、比較のために第1例の場
合と同様に、前記四つの比較例に示す工程をもって製造
された窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率とピール強度
とを第2表に併せて示す。
〔発明の効果〕 以上説明せるとおり、本発明に係る窒化アルミニウム
焼結体の製造方法においては、窒化アルミニウム成形体
をアルミナ容器に収容し、窒素雰囲気中において焼成す
ることによって、窒化アルミニウム焼結体を製造するの
と同時に、窒化アルミニウム焼結体表面に、メタライズ
を容易にする酸化アルミニウム(Al2O3)よりなる酸化
膜が形成されるため、メタライズのための酸化膜形成工
程を省略することができ、製造コストの削減が可能にな
る。また、窒化アルミニウム焼結体の表面に形成された
酸化膜は、針状の酸化アルミニウム(Al2O3)よりなる
ため、この表面を研磨すると、この針状の酸化アルミニ
ウム(Al2O3)の一部が剥離して開気孔が形成されるの
で、この開気孔のアンカー作用によって、窒化アルミニ
ウム焼結体にメタライズする時の金属の密着強度を一層
高くすることができる。さらに、メタライズする時に、
メタライズ金属と窒化アルミニウム焼結体との間に金属
酸化を介在させる必要がないので、窒化アルミニウム焼
結体の熱伝導率の低下が防止され、高い熱伝導率がえら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の要旨に係る、窒化アルミニウム焼結
体の表面に発生する酸化アルミニウムの針状体の発生形
状を示す図であり、窒化アルミニウム焼結体の表面付近
の断面の顕微鏡写真の模写図である。 A……窒化アルミニウム焼結体の内部、 B……窒化アルミニウム焼結体の表面、 C……酸化アルミニウムの針状体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/581

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニュウムを含むグリーンシート
    を、窒素ガスが充満するアルミナ容器中において焼結し
    て、表面にアルミニュウムの針状酸化膜が形成されてな
    る窒化アルミニュウム焼結体を製造し、該窒化アルミニ
    ュウム焼結体の前記表面を研磨して前記アルミニュウム
    の針状酸化膜を除去して、開気孔を形成し、金属との濡
    れ性を向上するとゝもに、前記開気孔によるアンカー効
    果を発生する ことを特徴とする窒化アルミニュウム焼結体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記焼結工程は、炭素を材料として使用し
    ない電気炉を使用してなすことを特徴とする請求項1記
    載の窒化アルミニュウム焼結体の製造方法。
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