JP2772792B2 - 熱転写用受像体 - Google Patents
熱転写用受像体Info
- Publication number
- JP2772792B2 JP2772792B2 JP62043591A JP4359187A JP2772792B2 JP 2772792 B2 JP2772792 B2 JP 2772792B2 JP 62043591 A JP62043591 A JP 62043591A JP 4359187 A JP4359187 A JP 4359187A JP 2772792 B2 JP2772792 B2 JP 2772792B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermal transfer
- paper
- transfer image
- image receiving
- thermal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/50—Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
- B41M5/52—Macromolecular coatings
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/26—Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
- B41M5/40—Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used characterised by the base backcoat, intermediate, or covering layers, e.g. for thermal transfer dye-donor or dye-receiver sheets; Heat, radiation filtering or absorbing means or layers; combined with other image registration layers or compositions; Special originals for reproduction by thermography
- B41M5/42—Intermediate, backcoat, or covering layers
- B41M5/44—Intermediate, backcoat, or covering layers characterised by the macromolecular compounds
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M7/00—After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は熱転写用受像体に関し、更に詳しくは基材上
に昇華性の色材層を設けて成る感熱転写紙から、サーマ
ルヘッド等の加熱により発色記録される熱転写用受像体
に係る。 〔従来技術〕 近年、情報末端としてパーソナルコンピューター、テ
レビジョン、VTR、ビデオディスク等の普及やカラーデ
ィスプレイ等の利用により、これ等の静止画像をカラー
画像として出力するプリンターの需要が年々増加してい
る。このフルカラープリンタの記録方式としては電子写
真方式、インクジェット方式、感熱転写方式等がある
が、この中で騒音の無いこと、保守性が容易であること
などから感熱転写方式が多く用いられている。この感熱
転写方式は、固体化したカラーインク紙と受像紙とから
なっており、レーザーやサーマルヘッド等の電気信号に
より制御された熱エネルギーでインクを受像紙に熱溶融
転写または昇華移行させて画像を形成させる記録方式で
ある。このように感熱転写記録方式には熱溶融転写型と
昇華性染料を用いた昇華移行型とがある。熱溶融転写型
は顔料または染料を熱溶融ワックスで結着したインク紙
を用い、サーマルヘッドの熱エネルギーにより、溶融し
たワックスと共に顔料または染料を受像紙に転写するの
で、画質として必要な中間調が得られにくいことと、転
写したワックスのためによい色相が得られないという欠
点がある。また、昇華性染料を用いた昇華移行型は、従
来の昇華転写捺染技術を応用したもので、昇華性染料と
して、一般に比較的昇華し易い分散染料をバインダーで
結着した転写紙を用いサーマルヘッドの熱エネルギーに
より昇華性染料を受像紙に昇華、移行させてカラー画像
が得られる。この時サーマルヘッドの熱エネルギーに対
応して昇華性染料が昇華するために容易に中間調が得ら
れ且つ随意に諧調をコントロールすることが出来るとい
う利点があり、フルカラープリンターに最も適した方式
と考えられている。 この昇華移行型熱転写方式に於ける受像紙としては、
特開昭51−15446号公報に記載されている如く、基本的
には一般に使用される普通紙の使用が可能であるが、普
通紙では色濃度が低く、また昇華性染料の定着性が悪い
ために経時的な退色現象も著しいことから好ましくな
い。こうしたことから特開昭57−107885号公報に記載さ
れているが如く、飽和ポリエステル樹脂等の昇華性染料
に対して効果的に染着されうる熱可塑性樹脂から成る染
着樹脂層を印画原紙上に設けたものが一般に使用される
が、印画原紙が一般に使用される粗い普通紙やエンボス
加工紙等である場合には、染着樹脂層を設けても表面上
の凹凸をなくすことは困難であり、サーマルヘッドで加
熱、印画する際に受像紙表面の凹凸のために感熱転写紙
と受像紙との密着性が均等に得られず、各ドットに欠け
や白抜けが生じてザラツキ感と彩度の低下を生じ、画質
の低下を招くと共に、特に粗い受像紙では画像そのもの
が得られなくなるという問題点があり、更に官製ハガ
キ、便箋、ノート、書類、印刷物、アルミ箔、テレフォ
ンカードといった被印刷体に自由に印画することは困難
であった。 加えて熱転写用受像体の保存下での印画面のカールを
防止し難く、このため、給紙、搬送上のトラブルが発生
することがあった。 ［発明が解決しようとする問題点］ 本発明が解決しようとする問題点は、上記従来の熱転
写用受像体の各難点を解消することであり、換言すれば
感熱転写方式に於いて使用される熱転写用受像体とし
て、粗面紙、書類、各種印刷物等の広範な被印刷体に良
好な画像の印画を可能とし、且つ印画物の美観を損なう
ことなく、しかも保存下に於けるカール発生を防止し、
ひいては給紙や搬送上のトラブルの発生が少ない検知可
能な熱転写用受像体を提供することである。 ［問題点を解決するための手段］ 上記問題点は基体上に昇華性染料を含有する色材層を
設けて成る感熱転写紙をサーマルヘッド等の加熱により
選択的に上記染料の転移を受ける紙類を基材とする熱転
写用受像体に於いて、染料の転移を受けない背面に接着
層を設け、且つ光学的に検知可能な検知マーカーを有す
る転写用受像体の基材と同じ材質のセパレーターを設け
ることにより解決される。 ［作用］ 本発明の熱転写用受像体は基本的には第１図に示す様
に、染着樹脂層（１）、基材フィルム（２）並びに接着
層（３）の三層構造から成るものであり、これに光学的
に検知可能な検知マーカーを有する熱転写用受像体の基
材（２）と同じ材質のセパレーターを更に設けたもので
ある。そして第２図に示すように基体（４）上に昇華性
染料を含有する色材層（５）を設けて成る感熱転写紙と
重ね合せ、サーマルヘッド（６）とプラテンローラー
（７）で圧着しながらサーマルヘッドにて加熱し、色材
層（５）中の昇華性染料を熱転写受像体の染着樹脂層
（１）に昇華移行させて画像形成した後、この熱転写用
受像体を取り出し、第３図に示す貼り合せロール（９）
により被印刷体（８）に貼り合せて該被印刷体（８）上
に画像形成させるものである。 本発明に係る熱転写用受像体の基材（２）は紙類であ
り、好ましくは白色の紙類である。ここで白色であると
は、被印刷体（８）に貼り合せた時、該被印刷体（８）
の色を完全に隠蔽し、且つ色材層（５）から昇華性染料
が移行されない時の色が白色であることを意味する。こ
れ等基材（２）たる紙類としては、上質紙、中質紙、ア
ート紙、コート紙等の普通紙、ラミネート加工等のなさ
れた半合成紙、或いはポリプロピレン等の樹脂をベース
とする合成紙等従来一般に用いられてきたもののいずれ
も使用することが可能であるが、普通紙を用いる場合に
はそのベック平滑度が1000秒以上のものが好ましい。ベ
ック平滑度が1000秒未満である紙類は染着樹脂層（１）
を設けてもおの表面の凹凸をなくすことは困難であり、
また、紙の中に含浸して白色度が低下するおそれがあ
る。こうした平滑性に優れた紙類を基材（２）として用
いると、染着樹脂を設ける際、平滑な面が形成され、常
に各ドットに於ける欠けや白抜けのない画像が形成され
る。また、ポリプロピレンをベースとする合成紙を基材
（２）として用いると、熱転写用受像体の表面に多少の
凸凹があっても、サーマルヘッド（６）からの熱により
基材が軟化し、充分な密着性が得られることから特に好
ましい。これ等紙類の厚さは30〜150mμ、好ましくは50
〜100mμであり、30mμ以下では印画の際、或いは貼り
合せる際にシワが発生し易く、また150mμ以上では本発
明の効果を減じるものではないが、コスト的に不利とな
ったり、搬送が困難となるおそれがある。 次いで本発明受像体の染着樹脂層（１）としては、昇
華性染料に対して効果的に染着されうるものであれば広
い範囲でいずれも使用出来、例えばポリエステル樹脂、
ポリアリール樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂等を挙げることが出来
るがこれ等に限られるものではない。これ等染着樹脂層
は適当な有機溶剤に溶解し、ロールコーター、バーコー
ター、グラビアコーター等任意の塗工機にて基材フィル
ム上に塗布、乾燥して設けられ、或いは熱可塑性のもの
であれば熱溶融し、アキュメーター等の押出塗工により
設けても良い。これ等染着樹脂層の厚みは乾燥塗布量で
5g/m2以上が好ましく、5g/m2に達しない場合は印画の際
に均一な密着性が得にくくなり、画質の低下を招く。ま
た、これ等染着樹脂層は感熱転写紙の色材層との融着を
防止するために一部硬化させたり、剥離性を有する物質
から成る層を更に設けても良い。 更に本発明の熱転写用受像体に於ける接着層（３）は
一般に良く知られる硬化型、非硬化型いずれの接着剤で
も使用することが出来るが、常態保存性に優れた非硬化
型のものが望ましい。非硬化型接着剤としては、感圧性
接着剤、ホットメルト接着剤、溶剤賦活接着剤等を挙げ
ることが出来るが、貼り合せロールに容易に貼り合せが
可能な感圧性及びホットメルト接着剤が好ましい。これ
等接着層は接着剤を適当な溶剤にて溶液或いはエマルジ
ョン溶液とし、上記基材フィルムの染着樹脂層を塗設し
ないもう一方の面にロールコーター、グラビアコータ
ー、バーコーター等の適当な塗工機にて塗布、乾燥して
設けられる。これ等接着層の厚みは、乾燥塗布量で３〜
100g/m2、好ましくは５〜40g/m2であり、3g/m2に達しな
い場合は充分な接着性が得にくく、100g/m2よりも多く
なるとコスト的に不利となる。尚、これ等接着層（３）
は熱転写用受像体の一部或いは全面に設けても良く、ま
た、印画の際、プラテンローラー（７）との接着を防止
するために接着層（３）上にセパレーターを設けても良
く、走行上のトラブルを防止するために光学的な検知マ
ーカーを有するものが望ましい。また、セパレーターの
基材としては、熱転写用受像体の基材（２）と同じもの
を用いると各種保存下での印画前のカールを防止出来、
給紙、搬送上のトラブルがなくなるという優れた効果を
発揮する。 また感熱転写紙とは、昇華性染料を適当なバインダー
と共にポリエステルフィルムやコンデンサー紙等の任意
の基材上に積層したものであって、サーマルヘッド等の
加熱により上記昇華染料が昇華、移行するものであれ
ば、広く使用されるものである。 更に顔料または染料を熱溶融性ワックスで結着した熱
溶融転写紙に於いても、普通紙の使用が可能であるとい
うもののかなりの限定があり、使用されても良い。 〔発明の効果〕 従来、昇華性染料を用いた感熱転写方式に於ける受像
紙としては染着樹脂層を必要とし、特定の紙しか利用す
ることが出来ず、自由に被印刷体を選ぶことは出来なか
った。本発明の熱転写用受像体は接着層（３）を有し、
画像形成後被印刷体（８）に貼り合せることから、被印
刷体の表面状態、形状にかかわりなく印画することが出
来、また基材（２）として紙類を使用することにより着
色した被印刷体にも使用することが出来る。また、基材
（２）として平滑性の高い紙類を使用することにより、
色材層（５）と染着樹脂層（１）の間に均一が密着性が
得られ、各ドットに於ける欠けや白抜けのない良好で鮮
明な画像が常に得られることから、結果として広範な被
印刷体に良好な画像を印画することが可能となる。
に昇華性の色材層を設けて成る感熱転写紙から、サーマ
ルヘッド等の加熱により発色記録される熱転写用受像体
に係る。 〔従来技術〕 近年、情報末端としてパーソナルコンピューター、テ
レビジョン、VTR、ビデオディスク等の普及やカラーデ
ィスプレイ等の利用により、これ等の静止画像をカラー
画像として出力するプリンターの需要が年々増加してい
る。このフルカラープリンタの記録方式としては電子写
真方式、インクジェット方式、感熱転写方式等がある
が、この中で騒音の無いこと、保守性が容易であること
などから感熱転写方式が多く用いられている。この感熱
転写方式は、固体化したカラーインク紙と受像紙とから
なっており、レーザーやサーマルヘッド等の電気信号に
より制御された熱エネルギーでインクを受像紙に熱溶融
転写または昇華移行させて画像を形成させる記録方式で
ある。このように感熱転写記録方式には熱溶融転写型と
昇華性染料を用いた昇華移行型とがある。熱溶融転写型
は顔料または染料を熱溶融ワックスで結着したインク紙
を用い、サーマルヘッドの熱エネルギーにより、溶融し
たワックスと共に顔料または染料を受像紙に転写するの
で、画質として必要な中間調が得られにくいことと、転
写したワックスのためによい色相が得られないという欠
点がある。また、昇華性染料を用いた昇華移行型は、従
来の昇華転写捺染技術を応用したもので、昇華性染料と
して、一般に比較的昇華し易い分散染料をバインダーで
結着した転写紙を用いサーマルヘッドの熱エネルギーに
より昇華性染料を受像紙に昇華、移行させてカラー画像
が得られる。この時サーマルヘッドの熱エネルギーに対
応して昇華性染料が昇華するために容易に中間調が得ら
れ且つ随意に諧調をコントロールすることが出来るとい
う利点があり、フルカラープリンターに最も適した方式
と考えられている。 この昇華移行型熱転写方式に於ける受像紙としては、
特開昭51−15446号公報に記載されている如く、基本的
には一般に使用される普通紙の使用が可能であるが、普
通紙では色濃度が低く、また昇華性染料の定着性が悪い
ために経時的な退色現象も著しいことから好ましくな
い。こうしたことから特開昭57−107885号公報に記載さ
れているが如く、飽和ポリエステル樹脂等の昇華性染料
に対して効果的に染着されうる熱可塑性樹脂から成る染
着樹脂層を印画原紙上に設けたものが一般に使用される
が、印画原紙が一般に使用される粗い普通紙やエンボス
加工紙等である場合には、染着樹脂層を設けても表面上
の凹凸をなくすことは困難であり、サーマルヘッドで加
熱、印画する際に受像紙表面の凹凸のために感熱転写紙
と受像紙との密着性が均等に得られず、各ドットに欠け
や白抜けが生じてザラツキ感と彩度の低下を生じ、画質
の低下を招くと共に、特に粗い受像紙では画像そのもの
が得られなくなるという問題点があり、更に官製ハガ
キ、便箋、ノート、書類、印刷物、アルミ箔、テレフォ
ンカードといった被印刷体に自由に印画することは困難
であった。 加えて熱転写用受像体の保存下での印画面のカールを
防止し難く、このため、給紙、搬送上のトラブルが発生
することがあった。 ［発明が解決しようとする問題点］ 本発明が解決しようとする問題点は、上記従来の熱転
写用受像体の各難点を解消することであり、換言すれば
感熱転写方式に於いて使用される熱転写用受像体とし
て、粗面紙、書類、各種印刷物等の広範な被印刷体に良
好な画像の印画を可能とし、且つ印画物の美観を損なう
ことなく、しかも保存下に於けるカール発生を防止し、
ひいては給紙や搬送上のトラブルの発生が少ない検知可
能な熱転写用受像体を提供することである。 ［問題点を解決するための手段］ 上記問題点は基体上に昇華性染料を含有する色材層を
設けて成る感熱転写紙をサーマルヘッド等の加熱により
選択的に上記染料の転移を受ける紙類を基材とする熱転
写用受像体に於いて、染料の転移を受けない背面に接着
層を設け、且つ光学的に検知可能な検知マーカーを有す
る転写用受像体の基材と同じ材質のセパレーターを設け
ることにより解決される。 ［作用］ 本発明の熱転写用受像体は基本的には第１図に示す様
に、染着樹脂層（１）、基材フィルム（２）並びに接着
層（３）の三層構造から成るものであり、これに光学的
に検知可能な検知マーカーを有する熱転写用受像体の基
材（２）と同じ材質のセパレーターを更に設けたもので
ある。そして第２図に示すように基体（４）上に昇華性
染料を含有する色材層（５）を設けて成る感熱転写紙と
重ね合せ、サーマルヘッド（６）とプラテンローラー
（７）で圧着しながらサーマルヘッドにて加熱し、色材
層（５）中の昇華性染料を熱転写受像体の染着樹脂層
（１）に昇華移行させて画像形成した後、この熱転写用
受像体を取り出し、第３図に示す貼り合せロール（９）
により被印刷体（８）に貼り合せて該被印刷体（８）上
に画像形成させるものである。 本発明に係る熱転写用受像体の基材（２）は紙類であ
り、好ましくは白色の紙類である。ここで白色であると
は、被印刷体（８）に貼り合せた時、該被印刷体（８）
の色を完全に隠蔽し、且つ色材層（５）から昇華性染料
が移行されない時の色が白色であることを意味する。こ
れ等基材（２）たる紙類としては、上質紙、中質紙、ア
ート紙、コート紙等の普通紙、ラミネート加工等のなさ
れた半合成紙、或いはポリプロピレン等の樹脂をベース
とする合成紙等従来一般に用いられてきたもののいずれ
も使用することが可能であるが、普通紙を用いる場合に
はそのベック平滑度が1000秒以上のものが好ましい。ベ
ック平滑度が1000秒未満である紙類は染着樹脂層（１）
を設けてもおの表面の凹凸をなくすことは困難であり、
また、紙の中に含浸して白色度が低下するおそれがあ
る。こうした平滑性に優れた紙類を基材（２）として用
いると、染着樹脂を設ける際、平滑な面が形成され、常
に各ドットに於ける欠けや白抜けのない画像が形成され
る。また、ポリプロピレンをベースとする合成紙を基材
（２）として用いると、熱転写用受像体の表面に多少の
凸凹があっても、サーマルヘッド（６）からの熱により
基材が軟化し、充分な密着性が得られることから特に好
ましい。これ等紙類の厚さは30〜150mμ、好ましくは50
〜100mμであり、30mμ以下では印画の際、或いは貼り
合せる際にシワが発生し易く、また150mμ以上では本発
明の効果を減じるものではないが、コスト的に不利とな
ったり、搬送が困難となるおそれがある。 次いで本発明受像体の染着樹脂層（１）としては、昇
華性染料に対して効果的に染着されうるものであれば広
い範囲でいずれも使用出来、例えばポリエステル樹脂、
ポリアリール樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂等を挙げることが出来
るがこれ等に限られるものではない。これ等染着樹脂層
は適当な有機溶剤に溶解し、ロールコーター、バーコー
ター、グラビアコーター等任意の塗工機にて基材フィル
ム上に塗布、乾燥して設けられ、或いは熱可塑性のもの
であれば熱溶融し、アキュメーター等の押出塗工により
設けても良い。これ等染着樹脂層の厚みは乾燥塗布量で
5g/m2以上が好ましく、5g/m2に達しない場合は印画の際
に均一な密着性が得にくくなり、画質の低下を招く。ま
た、これ等染着樹脂層は感熱転写紙の色材層との融着を
防止するために一部硬化させたり、剥離性を有する物質
から成る層を更に設けても良い。 更に本発明の熱転写用受像体に於ける接着層（３）は
一般に良く知られる硬化型、非硬化型いずれの接着剤で
も使用することが出来るが、常態保存性に優れた非硬化
型のものが望ましい。非硬化型接着剤としては、感圧性
接着剤、ホットメルト接着剤、溶剤賦活接着剤等を挙げ
ることが出来るが、貼り合せロールに容易に貼り合せが
可能な感圧性及びホットメルト接着剤が好ましい。これ
等接着層は接着剤を適当な溶剤にて溶液或いはエマルジ
ョン溶液とし、上記基材フィルムの染着樹脂層を塗設し
ないもう一方の面にロールコーター、グラビアコータ
ー、バーコーター等の適当な塗工機にて塗布、乾燥して
設けられる。これ等接着層の厚みは、乾燥塗布量で３〜
100g/m2、好ましくは５〜40g/m2であり、3g/m2に達しな
い場合は充分な接着性が得にくく、100g/m2よりも多く
なるとコスト的に不利となる。尚、これ等接着層（３）
は熱転写用受像体の一部或いは全面に設けても良く、ま
た、印画の際、プラテンローラー（７）との接着を防止
するために接着層（３）上にセパレーターを設けても良
く、走行上のトラブルを防止するために光学的な検知マ
ーカーを有するものが望ましい。また、セパレーターの
基材としては、熱転写用受像体の基材（２）と同じもの
を用いると各種保存下での印画前のカールを防止出来、
給紙、搬送上のトラブルがなくなるという優れた効果を
発揮する。 また感熱転写紙とは、昇華性染料を適当なバインダー
と共にポリエステルフィルムやコンデンサー紙等の任意
の基材上に積層したものであって、サーマルヘッド等の
加熱により上記昇華染料が昇華、移行するものであれ
ば、広く使用されるものである。 更に顔料または染料を熱溶融性ワックスで結着した熱
溶融転写紙に於いても、普通紙の使用が可能であるとい
うもののかなりの限定があり、使用されても良い。 〔発明の効果〕 従来、昇華性染料を用いた感熱転写方式に於ける受像
紙としては染着樹脂層を必要とし、特定の紙しか利用す
ることが出来ず、自由に被印刷体を選ぶことは出来なか
った。本発明の熱転写用受像体は接着層（３）を有し、
画像形成後被印刷体（８）に貼り合せることから、被印
刷体の表面状態、形状にかかわりなく印画することが出
来、また基材（２）として紙類を使用することにより着
色した被印刷体にも使用することが出来る。また、基材
（２）として平滑性の高い紙類を使用することにより、
色材層（５）と染着樹脂層（１）の間に均一が密着性が
得られ、各ドットに於ける欠けや白抜けのない良好で鮮
明な画像が常に得られることから、結果として広範な被
印刷体に良好な画像を印画することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の熱転写用受像体の断面図を、第２図は
これを用いて印画する時の模擬的な説明図の断面図を示
し、また、第３図は被印刷体に貼り合せる時の断面図を
示すものである。 （１）……染着樹脂層 （２）……基材 （３）……接着層 （４）……基体 （５）……色材層 （６）……サーマルヘッド （７）……プラテンローラー （８）……被印刷体 （９）……貼り合せローラー
これを用いて印画する時の模擬的な説明図の断面図を示
し、また、第３図は被印刷体に貼り合せる時の断面図を
示すものである。 （１）……染着樹脂層 （２）……基材 （３）……接着層 （４）……基体 （５）……色材層 （６）……サーマルヘッド （７）……プラテンローラー （８）……被印刷体 （９）……貼り合せローラー
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 若林 亨
茨木市下穂積１丁目１番２号 日東電気
工業株式会社内
(72)発明者 服部 紳太郎
日立市久慈町4026番地 株式会社日立製
作所日立研究所内
(72)発明者 日下 理恵子
日立市久慈町4026番地 株式会社日立製
作所日立研究所内
(56)参考文献 特開 昭60−203493（ＪＰ，Ａ)
特開 昭61−112693（ＪＰ，Ａ)
特開 昭61−237691（ＪＰ，Ａ)
特開 昭63−87285（ＪＰ，Ａ)
特開 昭59−187892（ＪＰ，Ａ)
実開 昭62−1971（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭60−120864（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭61−964（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名)
B41M 5/38 - 5/40
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．基体上に昇華性染料を含有する色材層を設けてなる
感熱転写紙をサーマルヘッド等の加熱により選択的に上
記染料の転移を受ける紙類を基材とする熱転写用受像体
に於いて、染料の転移を受けない背面に接着層を設け、
且つ光学的に検知可能な検知マーカーを有する熱転写用
受像体の基材と同じ材質のセパレターを設けたことを特
徴とする熱転写用受像体。 ２．上記熱転写用受像体に於ける紙類がポリプロピレン
合成紙である特許請求の範囲第１項記載の熱転写用受像
体。 ３．上記熱転写用受像体に於ける紙類がベック平滑度10
00秒以上の天然紙である特許請求の範囲第１項記載の熱
転写用受像体。 ４．上記熱転写用受像体に於ける接着層がホットメルト
接着剤である特許請求の範囲第１項記載の熱転写用受像
体。 ５．上記熱転写用受像体に於ける接着層が感圧性接着剤
である特許請求の範囲第１項記載の熱転写用受像体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62043591A JP2772792B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 熱転写用受像体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62043591A JP2772792B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 熱転写用受像体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63209892A JPS63209892A (ja) | 1988-08-31 |
| JP2772792B2 true JP2772792B2 (ja) | 1998-07-09 |
Family
ID=12668036
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62043591A Expired - Lifetime JP2772792B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 熱転写用受像体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2772792B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61237691A (ja) * | 1985-04-15 | 1986-10-22 | Dainippon Printing Co Ltd | 被熱転写シ−ト |
| JPS60120864U (ja) * | 1984-01-25 | 1985-08-15 | 株式会社リコー | 熱転写用粘着加工受容シ−ト |
| JPS60203493A (ja) * | 1984-03-28 | 1985-10-15 | Ricoh Co Ltd | 感熱転写記録方法 |
| JPS61112693A (ja) * | 1984-11-07 | 1986-05-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 熱転写記録用受像体 |
| JPS621971U (ja) * | 1985-06-19 | 1987-01-08 | ||
| JPS6387285A (ja) * | 1986-09-30 | 1988-04-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 粘着剤層付き被熱転写シ−ト |
-
1987
- 1987-02-25 JP JP62043591A patent/JP2772792B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63209892A (ja) | 1988-08-31 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| WO1989002372A1 (en) | Thermal transfer sheet | |
| JPH0790665B2 (ja) | 熱転写方法及びこれに用いる熱転写用インクシート | |
| JPS6266997A (ja) | 熱転写記録方法 | |
| JPH0752522A (ja) | 中間転写記録媒体を用いた画像形成方法 | |
| JPS6266996A (ja) | 熱転写用受像体 | |
| JP2772792B2 (ja) | 熱転写用受像体 | |
| JP3474766B2 (ja) | 印画物の形成方法 | |
| JP2004195941A (ja) | 画像形成方法、熱転写シート、画像形成物及び中間転写記録媒体 | |
| JP2810178B2 (ja) | ロール状複合熱転写シート | |
| JP2003145816A (ja) | 中間転写記録媒体を用いた画像形成装置 | |
| JPS63307989A (ja) | 熱転写用受像体 | |
| JP2571752B2 (ja) | 熱転写シート | |
| JP3419908B2 (ja) | 熱転写記録方法及び熱転写記録装置 | |
| JP2002002108A (ja) | 保護層転写シート | |
| JPH0225386A (ja) | 熱転写用受像体 | |
| JPH0483685A (ja) | 熱転写方法 | |
| JPH0225395A (ja) | 熱転写用受像体 | |
| JPH04158069A (ja) | 記録装置 | |
| JP2834146B2 (ja) | 熱転写画像受容シート用基層シート | |
| JPH0225391A (ja) | 熱転写用受像体 | |
| JP2001191653A (ja) | 熱転写受像シート | |
| JP3706860B2 (ja) | 印画物の形成方法 | |
| JPH0218092A (ja) | 熱転写用受像体 | |
| JPH082128A (ja) | 再転写型受像シート及び画像形成方法 | |
| JP3314056B2 (ja) | 保護層形成方法 |