JP2771066B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関し、より詳細にはLDD(Lightly Doped Drain) 構造
を有するMOS型半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のLDD構造を有するMOS型メモ
リセルの製造方法を図面に基づいて説明する。まず、図
2(a)に示したように、P型のシリコン基板11上に
活性領域及びフィールド酸化膜からなる素子分離領域を
形成することによって、素子形成領域を確保した後、ゲ
ート酸化膜としてSiO2 膜12が形成された素子形成
領域上に3500〜4000Åの厚さのポリシリコンか
らなるゲート電極13を形成する。その後、CVD法で
SiO2 膜を2500〜3500Åの厚さで堆積させ、
ゲート電極13にSiO2 からなるサイドウォール14
を反応性イオンエッチング(RIE)法及びHFウェッ
トエッチング法によって形成するとともに、シリコン基
板11上に約100〜400ÅのSiO2 膜16を形成
する。
【0003】次いで、ゲート電極13をマスクとしてソ
ース/ドレイン領域17となる領域にSiO2 膜16を
介してAs等のN型不純物イオン15の注入を行う。そ
して、ソース/ドレイン領域17の不純物を拡散させる
ため、例えば、800℃の温度で1時間の第1の熱処理
を行う。その後、図2(b)示したように、ソース/ド
レイン領域17の外方拡散を抑制するためにSiO2
16上にNSG膜19を堆積し、その上にNSG膜19
上の層間段差を少なくするためにBPSG膜20を堆積
して、例えば900℃で30分間の第2の熱処理を行
い、ソース/ドレイン領域17を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】微細MOS型トランジ
スタの諸特性の変動をもたらす原因の一つとして、ソー
ス/ドレイン領域の結晶欠陥の存在があげられるが、上
記の半導体装置の製造方法においては、イオン注入がS
iO2 膜16を通して行われるので、酸素がイオンとと
もにシリコン基板11に打ち込まれ、シリコン基板11
内で不純物イオン15が酸素と結合し、結晶欠陥18を
発生させるという問題があった。
【0005】また、この結晶欠陥18はその後の熱処理
でも消失せず、半導体装置の電気的リークの原因とな
り、歩留り低下の原因となるという問題があった。本発
明はこのような問題を鑑みなされたものであり、結晶欠
陥を発生させることなく、微細化に適した半導体装置の
製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記記載の問題を解決す
るために本発明によれば、サイドウォールが形成された
ゲート電極がゲート酸化膜を介して配設されている半導
体基板のソース/ドレイン領域となる部分に、第1の酸
化膜を介して不純物をイオン注入した後、前記第1の酸
化膜を除去してドライ酸素酸化を行うことにより第2の
酸化膜を形成する工程、さらに窒素雰囲気にて熱処理を
行う工程を含む半導体装置の製造方法が提供される。
【0007】本発明においては、半導体基板(例えば、
シリコン基板)に予めゲート酸化膜(例えばSiO
2 膜)を介して、サイドウォールが形成されてゲート電
極が形成されている。そして、この半導体基板は、上記
のゲート電極の部分を含む全面に100〜300Å程度
の第1の酸化膜(例えばSiO2 膜)が形成される。こ
の第1の酸化膜を介して半導体基板のソース/ドレイン
領域となる部分に、不純物であるAs、P等のイオン注
入が公知の方法によって行われる。
【0008】その後、半導体基板の酸化膜を公知の方法
によって除去したのち、ドライ酸素酸化が行われる。こ
のドライ酸素酸化は約750〜850℃の温度範囲で、
5〜10分間程度行うことによって達することができ
る。これにより、半導体基板上に5〜30Å程度の第2
の酸化膜である薄いSiO2 膜が形成されることとな
る。さらに窒素雰囲気にて熱処理を行う。この場合の窒
素雰囲気中での熱処理とは、約20〜40リットル/m
inの流量で窒素ガスを流入した雰囲気にて、約800
〜900℃、10〜30分間行うことによって、欠陥の
ない不純物拡散領域を形成するものである。
【0009】
【作用】上記した方法によれば、まず、ドライ酸素酸化
によりソース/ドレイン領域となる領域に薄い酸化膜を
形成した後、窒素雰囲気中、900℃前後の温度で熱処
理を行うことにより、先に形成された薄い酸化膜が昇華
するとともに半導体基板内に空孔が強制的に導入される
こととなる。この空孔導入により、挿入型欠陥が消滅
し、欠陥のない不純物拡散領域が形成されることとな
る。
【0010】
【実施例】本発明に係る半導体装置の製造方法の実施例
を図面に基づいて説明する。まず、シリコン基板1上に
活性領域及びフィールド酸化膜からなる素子分離領域を
形成することによって、素子形成領域を確保し、ゲート
酸化膜としてSiO 2 膜2を積層したのち、この素子形
成領域上に3500〜4000Åの厚さのポリシリコン
からなるゲート電極3を形成する。そして、シリコン基
板1及びゲート電極3上にCVD法でSiO2 膜を25
00〜3500Åの厚さで堆積させ、ゲート電極3にS
iO2 からなるサイドウォール4を反応性イオンエッチ
ング(RIE)法及びHFウェットエッチング法によっ
て形成する。この際、シリコン基板1上に積層されたS
iO2 膜6は第1の酸化膜として約300Åの厚さで残
しておく。次いで、このSiO2 膜6を介してAs等の
不純物イオン5を80KeV、5×1015ions/c
2 で注入する(図1(a))。
【0011】そして、ゲート電極3およびシリコン基板
1上のSiO2 膜6を除去した後、例えば約800℃
で、5分間程度ドライ酸素酸化を行うことにより、第2
の酸化膜として、厚さ10Å程度のSiO2 膜9を形成
する(図1(b))。次いで、窒素雰囲気にて、例え
ば、約900℃で30分間程度、熱処理を行う(図1
(c))。この際、低温で形成されたSiO2 膜9は昇
華し、同時に空孔がシリコン基板1内に導入される。
【0012】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置の製造方法によ
れば、ドライ酸素酸化によりソース/ドレイン領域とな
る領域に薄い酸化膜を形成した後、窒素雰囲気中、90
0℃前後の温度で熱処理を行うことにより、先に形成さ
れた薄い酸化膜が昇華するとともに半導体基板内に空孔
が強制的に導入されることとなる。
【0013】従って、欠陥のない不純物拡散領域を形成
することにより、リーク電流を低下させることが可能と
なるとともに、微細な半導体装置を歩留り良く製造する
ことが実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の製造方法の実施例を
示す製造工程説明図である。
【図2】従来の半導体装置の製造方法を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1 シリコン基板(半導体基板) 2 SiO2 膜(ゲート酸化膜) 3 ゲート電極 4 サイドウォール 5 不純物イオン 6 SiO2 膜(第1の酸化膜) 7 ソース/ドレイン領域 9 SiO2 膜(第2の酸化膜)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイドウォールが形成されたゲート電極
    がゲート酸化膜を介して配設されている半導体基板のソ
    ース/ドレイン領域となる部分に、第1の酸化膜を介し
    て不純物をイオン注入した後、前記第1の酸化膜を除去
    してドライ酸素酸化を行うことにより第2の酸化膜を形
    成する工程、さらに窒素雰囲気にて熱処理を行う工程を
    含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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US5846887A (en) * 1995-11-30 1998-12-08 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Method for removing defects by ion implantation using medium temperature oxide layer
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