JP2766022B2

JP2766022B2 - 乾燥機

Info

Publication number: JP2766022B2
Application number: JP2012930A
Authority: JP
Inventors: 達哉廣田; 義明青木
Original assignee: Sanyo Denki Co Ltd
Current assignee: Sanyo Denki Co Ltd
Priority date: 1989-09-19
Filing date: 1990-01-22
Publication date: 1998-06-18
Anticipated expiration: 2013-06-18
Also published as: JPH03178698A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は、乾燥機に関する。

（ロ）従来の技術従来より、熱交換型の両面ファンを備え、乾燥風を乾
燥室に対して循環させると共に、外部空気を冷却風とし
て導入し、乾燥風と冷却風とを前記ファンによって熱交
換して水分を除去し、その後乾燥風をヒータによって再
加熱して乾燥室に供給する所謂除湿型衣類乾燥機は、特
公昭60−56518号公報に示されているが、このような乾
燥機において、乾燥風が冷却室側に漏れるのを防止する
構造が、出願人により特願昭63−189108号により提案さ
れている。これを、第９図乃至第11図に基づいて説明す
る。

51は衣類乾燥機52の機枠、53はこの機枠51の前面に止
着された前面板で、中央に衣類の投入口54が設けられて
いる。55は前記機枠51の後面に止着された後面板であ
り、中央に外部空気の導入孔56…が設けられて、下部に
導出口57が設けられている。58は前記投入口54を開閉す
るドア、59は前記機枠51内において、前記投入口54を囲
むよう取り付けられた環状の板金製ドラム支持板、60は
前記機枠51の後部に、前記後面板55と間隔を有するよう
横方向に架設された支持板、61は前記支持板60に固定さ
れたファンケーシングであり、これにより前記機枠51内
が、乾燥室62とファン室63とに区画されている。64は前
記乾燥室62内に配設された横軸型のドラムであり、前面
開口を前記投入口54に対向させて、前記ドラム支持板59
にフェルト等を介して支持されていると共に、後面側は
軸65に回転自在に支持されている。66…は前記ドラム64
の後面中央に設けられた乾燥風出口、67はこの出口66を
覆うリントフィルタ、68…は前記ドラム支持板59の下部
に設けられた乾燥風入口、69は前記支持板60に設けら
れ、前記乾燥室62とファン室63とを連通する連通口、70
は前記乾燥風出口66…からの風を確実に前記連通口69に
送るためのシール部材である。

71は前記ファン室63内において、前記軸65に固定され
た円板状の合成樹脂製両面ファンであり、前記乾燥室62
側に位置する循環ファン72…と前記後面板55側に位置す
る冷却ファン73…とが夫々放射状に表裏一体に形成され
ていると共に、冷却ファン側中央部にはプーリ74が一体
形成されている。75は前記ファンケーシング61に、前記
両面ファン71を囲むように設けられた合成樹脂製仕切板
であり、この仕切板75の中央の円形開口76内に前記両面
ファン71を収容することにより、前記仕切板75と前記両
面ファン71とで共同して、前記ファン室63内を乾燥風路
77と冷却風路78とに区画している。

さて、前記両面ファン71の周縁には、前記乾燥風路77
へ向けて開口する同心状の回転溝群79が一体形成され、
一方、前記仕切板75の内周縁には、前記冷却風路78へ向
けて開口する同心状の固定溝群80が一体形成されてお
り、前記回転溝群79が前記固定溝群80に対して、相互に
非接触状態で遊嵌されている。即ち、前記回転溝群79と
固定溝群80とはラビリンス結合を構成している。81はラ
ビリンス結合内で凝縮し、落下してきた除湿水を乾燥風
路側に導出する水抜き孔である。

尚、図示しないが、前記固定溝群80の裏面側には、ネ
ジボスが立設され、対向する乾燥風路の壁面に螺着され
ているので、熱等により前記仕切板75が反る可能性はき
わめて小さい。

82は前記乾燥風路77の下部と前記乾燥風入口68…とを
接続する乾燥ダクトであり、内部に加熱用ヒータ83が配
設されている。84はこのダクト82の最下部に設けられ、
ダクト内に凝縮した除湿水を機外に排出するための排出
口、85は駆動モータであり、前記プーリ74に小プーリ8
6、ベルト87を介して接続されていると共に、前記ドラ
ム64に図示しないプーリ、ベルトを介して接続されてい
る。

而して、乾燥時、前記駆動モータ85の駆動力により、
前記ドラム64が低速で、前記両面ファン71が高速で、夫
々一方向回転され、同時に前記ヒータ83に通電され、乾
燥風が加熱される。

これにより、前記循環ファン72…の回転で生起した風
が、前記乾燥風路77、乾燥ダクト82、ドラム64を通って
循環し、ドラム64内の被乾燥物と熱交換を行う。また、
前記冷却ファン73…の回転により、前記導入孔56…から
冷却風路78内に外気が導入されて、前記導出口57から導
出され、この時前記両面ファン71が冷却される。そし
て、熱交換後に乾燥風が、両面ファン71に接して冷却さ
れ、乾燥風中の水分が凝縮し、乾燥風路77内を流下し
て、前記排出口84から排出される。この間、前記乾燥風
路77と冷却風路78とは、前記ラビリンス結合によってシ
ールされている。

（ハ）発明が解決しようとする課題従来例において、乾燥風路と冷却風路とでは、乾燥風
路側の方が温度が高いために、乾燥風路側と冷却風路側
とで圧力差が生じ、ラビリンス結合において乾燥風や水
分が冷却風路へ漏出する危惧がある。そして、乾燥風や
水分が漏出した場合、冷却風路から水滴が機外へ滴下し
たり、除湿性能が低下したりする問題がある。

本発明は、乾燥機の改良に関し、斯かる問題点を解消
するものである。

（ニ）課題を解決するための手段本発明は、乾燥風を乾燥室に対して循環させる循環フ
ァンと外部空気を冷却風として導入する冷却ファンとを
表裏一体に形成し、循環する乾燥風と導入した冷却風と
の間で熱交換させて乾燥風中の水分を除去する熱交換型
の両面ファンと、この両面ファンと共同して乾燥風路と
冷却風路とを区画すべく、前記両面ファンの周囲に配設
され、且つ中央に前記両面ファンを配置するための開口
を有する仕切板と、この仕切板の開口周縁に沿って、前
記乾燥風路側と前記冷却風路側の一方の面に同心状に形
成された第１環状溝群と、前記両面ファンの外周縁に沿
って、前記乾燥風路側と前記冷却風路側の前記第１環状
溝群とは異なる面に同心状に形成された第２環状溝群と
を備え、前記第１環状溝群と前記第２環状溝群とを互い
に非接触状態で遊嵌して前記両面ファンと前記仕切板と
をラビリンス結合した乾燥機において、前記乾燥風路側
のラビリンス結合内への連通口部分であって前記両面フ
ァンの外周部に、前記循環ファンよりも前記乾燥風路側
に突出して前記乾燥風路を狭める突出部を設けたもので
ある。

また、本発明は、乾燥風を乾燥室に対して循環させる
循環ファンと外部空気を冷却風として導入する冷却ファ
ンとを表裏一体に形成し、循環する乾燥風と導入した冷
却風との間で熱交換させて乾燥風中の水分を除去する熱
交換型の両面ファンと、この両面ファンと共同して乾燥
風路と冷却風路とを区画すべく、前記両面ファンの周囲
に配設され、且つ中央に前記両面ファンを配置するため
の開口を有する仕切板と、この仕切板の開口周縁に沿っ
て形成され、前記冷却風路へ向けて開口する同心状の第
１環状溝群と、前記両面ファンの外周縁に沿って形成さ
れ、前記乾燥風路へ向けて開口する同心状の第２環状溝
群とを備え、前記第１環状溝群と前記第２環状溝群とを
互いに非接触状態で遊嵌した乾燥機において、前記仕切
板の開口縁部の前記冷却風路側の面に、前記両面ファン
を囲み且つ前記両面ファンの前記冷却ファン及び前記第
２環状溝群よりも前記冷却風路側に突出する環状リブを
形成したものである。

（ホ）作用即ち、乾燥風路内を流れる乾燥風は、両面ファンの外
周部に設けられた突出部によって風路が狭められるた
め、この突出部付近でその風速が速くなる。従って、乾
燥風路側のラビリンス結合内への連通口付近の圧力が低
下し、冷却風路側との圧力バランスが保たれる。

また、仕切板の開口縁部の冷却風路側の面に、両面フ
ァンの冷却ファンよりも冷却風路側へ突出する環状リブ
を設けることにより、この環状リブで冷却風の流れを遮
り、環状リブの内側での冷却風の風速を低下させる。従
って、冷却風路側のラビリンス結合内への連通口付近の
静圧が高くなって、乾燥風路側との圧力バランスが保た
れる。

（ヘ）実施例本発明の実施例を図面に基づいて説明する。但し、両
面ファンと仕切板以外の構成は、従来例と同様であるの
で、同符号を用い説明を省略する。

第１図乃至第３図は、第１実施例を示している。第２
図は両面ファン71における循環ファン72の山の部分での
断面図、第３図は同じく循環ファン72の谷の部分での断
面図であり、前記両面ファン71は、その外周壁71aの循
環ファン面側（第３図中Ａ部）を、主たる循環ファン72
の山の稜線（第３図中Ｂ部）よりも突出させ、且つその
近傍部分において、前記循環ファン72の外周部に、前記
外周壁71aの端縁に連なる斜面部１が形成されている。
即ち、この外周壁71a及び斜面部１により突出部２が構
成される。

而して、乾燥中は、乾燥風路77と冷却風路78とが、ラ
ビリンス結合によってシールされており、しかも、前記
乾燥風路77における前記ラビリンス結合近傍は、前記両
面ファン71の外周部に設けられた突出部２により絞ら
れ、その断面積が小さくなっている。従って、ベルヌー
イの定理によりこの突出部２における乾燥風の流れは高
速となり、この近傍においてラビリンス結合内の風を乾
燥風路77内に引き込もうとする負圧が生じる。これによ
り、乾燥風路側と冷却風路側との圧力バランスが保たれ
て、乾燥風及び熱交換により生じた水分が、ラビリンス
結合を通って前記冷却風路78内に漏出するのが阻止され
る。

第４図及び第５図はこの第１実施例の夫々異なる例を
示している。

即ち、第４図では前記回転溝群79の裏面側に前記外周
壁71aと連なるリブ３…を放射方向に多数形成してい
る。このリブ３…は、前記回転溝群79と外周壁71aとを
補強して、乾燥時における両者の熱変形を防止する。つ
まり、乾燥時には、乾燥風路77内の温度が高くなるため
に、前記両面ファン71が冷却風路側へ反るように変形し
てしまいやすいが、リブ３…は斯かる変形を軽減、防止
する。また、前記リブ３…は前記両面ファン71と共に回
転して冷却風の発生にも寄与し、冷却風量を増加させ
て、除湿効率を向上させている。

第５図は、第４図においてリブ３…の面積を拡大し、
更なる冷却風量の増加を図ったものである。

第６図は第２実施例を示し、第９図中Ａ部に相当す
る。

即ち、固定溝群80の冷却風路側の端部に、両面ファン
71よりも４〜7mm突出する環状リブ４が一体に形成され
ている。この環状リブ４を設けたことにより、冷却風が
同図実線矢印の如く遮られて、この部分の風速が低下す
る。従って、冷却風路側の静圧が高くなって、乾燥風路
側との圧力バランスが保たれて、乾燥風及び熱交換によ
り生じた水分が、ラビリンス結合を通って前記冷却風路
78内に漏出するのが阻止される。

仮に、この環状リブ４がなく、従来例のような構造で
あると、冷却風は、その風速を弱められることなく同図
点線矢印の如く流れ、これによりＰ部が負圧となって、
ラビリンス結合内の風を冷却風路内に引き込んでしま
い、却って乾燥風の漏出を助長することになる。

出願人の実験によれば、3Kgの乾燥負荷から１の水
を回収した場合、従来構造では、約30〜50ccの水分が冷
却風路78内へ漏出して、前記導出口57から機外へ滴下す
るが、この第２実施例の構造により、機外への滴下は見
られず、回収率が３〜５％向上する。

第７図及び第８図は第３実施例を示し、第７図は第９
図中Ａ部に相当する。

79a…は前記回転溝群79を構成する壁、80aは前記固定
溝群80を構成する壁である。

５…は回転溝群79の壁79a…の内、最外周壁内面に複
数形成され、両面ファン71の回転方向（第８図中矢印Ｑ
方向）と反対の方向へ指向するよう傾斜する傾斜板、６
…は固定溝群80の内、前記傾斜板５…が遊嵌される溝
に、乾燥風路側と冷却風路側とを連通すべく複数設けら
れた連通孔である。

而して、前記両面ファン71が回転すると、前記傾斜板
５…により前記連通孔６…からラビリンス結合内に吸い
込まれた風が、傾斜板５…の傾斜に指向されて、矢印Ｒ
の如く、回転中心方向へ流れる。従って、第７図矢印Ｓ
の如く、乾燥風が冷却風路78へ漏出しようとしても、前
記回転中心方向の風により阻止される。

尚、前記傾斜板５…は、前記回転溝群79の外周寄りの
溝内に設けたが、これに限定するものではなく、内周寄
りであってもよく、回転溝群79の全ての溝に設けてもよ
い。

（ト）発明の効果本発明の乾燥機の構成によれば、ラビリンス結合にお
けるシール効果が高く、乾燥風路側から冷却風路側への
乾燥風や水分の漏出を防止できる。

従って、漏出乾燥風によって設置環境を悪化させるこ
とがない上に、除湿性能の向上を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の乾燥機における第１実施例を示す要部
断面図、第２図及び第３図は同じくラビリンス結合部の
断面図、第４図及び第５図は第１実施例の夫々異なる実
施例を示す第２図相当図、第６図は第２実施例を示す第
９図Ａ部相当図、第７図は第３実施例を示す第６図相当
図、第８図は第７図中Ｂ−Ｂ′断面図、第９図は従来例
における衣類乾燥機の要部断面せる内部機構図、第10図
は同じく冷却風路の背面図、第11図は同じくファン室の
要部断面図である。２……突出部、４……環状リブ、５……傾斜板（板
体）、６……連通孔、71……両面ファン、75……仕切
板、76……開口、77……乾燥風路、78……冷却風路、79
……回転溝群（第２環状溝群）、79a……回転溝群の
壁、80……固定溝群（第１環状溝群）、80a……固定溝
群の壁。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) D06F 58/02 - 58/04 D06F 58/24

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】乾燥風を乾燥室に対して循環させる循環フ
ァンと外部空気を冷却風として導入する冷却ファンとを
表裏一体に形成し、循環する乾燥風と導入した冷却風と
の間で熱交換させて乾燥風中の水分を除去する熱交換型
の両面ファンと、この両面ファンと共同して乾燥風路と
冷却風路とを区画すべく、前記両面ファンの周囲に配設
され、且つ中央に前記両面ファンを配置するための開口
を有する仕切板と、この仕切板の開口周縁に沿って、前
記乾燥風路側と前記冷却風路側の一方の面に同心状に形
成された第１環状溝群と、前記両面ファンの外周縁に沿
って、前記乾燥風路側と前記冷却風路側の前記第１環状
溝群とは異なる面に同心状に形成された第２環状溝群と
を備え、前記第１環状溝群と前記第２環状溝群とを互い
に非接触状態で遊嵌して前記両面ファンと前記仕切板と
をラビリンス結合した乾燥機において、前記乾燥風路側
のラビリンス結合内への連通口部分であって前記両面フ
ァンの外周部に、前記循環ファンよりも前記乾燥風路側
に突出して前記乾燥風路を狭める突出部を設けたことを
特徴とする乾燥機。
【請求項２】乾燥風を乾燥室に対して循環させる循環フ
ァンと外部空気を冷却風として導入する冷却ファンとを
表裏一体に形成し、循環する乾燥風と導入した冷却風と
の間で熱交換させて乾燥風中の水分を除去する熱交換型
の両面ファンと、この両面ファンと共同して乾燥風路と
冷却風路とを区画すべく、前記両面ファンの周囲に配設
され、且つ中央に前記両面ファンを配置するための開口
を有する仕切板と、この仕切板の開口周縁に沿って形成
され、前記冷却風路へ向けて開口する同心状の第１環状
溝群と、前記両面ファンの外周縁に沿って形成され、前
記乾燥風路へ向けて開口する同心状の第２環状溝群とを
備え、前記第１環状溝群と前記第２環状溝群とを互いに
非接触状態で遊嵌した乾燥機において、前記仕切板の開
口縁部の前記冷却風路側の面に、前記両面ファンを囲み
且つ前記両面ファンの前記冷却ファン及び前記第２環状
溝群よりも前記冷却風路側に突出する環状リブを形成し
たことを特徴とする乾燥機。