JP2761938B2 - 織機の緯入れ制御装置 - Google Patents

織機の緯入れ制御装置

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JP2761938B2 JP22617089A JP22617089A JP2761938B2 JP 2761938 B2 JP2761938 B2 JP 2761938B2 JP 22617089 A JP22617089 A JP 22617089A JP 22617089 A JP22617089 A JP 22617089A JP 2761938 B2 JP2761938 B2 JP 2761938B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ジェットルームにおいて、給糸替え等に
より、緯糸の飛走特性が急激に変動したときにも、緯止
まり後の織機の運転を支障なく再開継続するための織機
の緯入れ制御装置に関する。
従来技術 ジェットルーム、殊に、エアジェットルームにおいて
は、製織に使用する緯糸の飛走特性が変化することによ
り、緯入れが不安定になることがある。これは、緯糸の
長さ方向に、糸の太さや毛羽の大小等の糸物性の変動が
あるために、糸の空気抵抗が変化することに主な原因が
あると考えられている。
殊に、緯糸の供給源となる給糸体の内部では、給糸体
を構成する緯糸の飛走特性が徐々に変化するために、1
個の給糸体の全量が消費され、緯糸が新しい給糸体から
引き出されるようになる、いわゆる給糸替えの際には、
緯糸の飛走特性に段階的に不連続な変動を生じることが
認められ、これに対応する技術も既に提案されている所
である(たとえば、特開昭58-18446号公報、実公昭63-1
9341号公報)。
これらの技術は、いずれも、給糸替えの際に飛走特性
が変動することを想定し、これを補償するように、緯入
れ用の主ノズル、サブノズルに対する噴射圧力を積極的
に変化させることにより、安定な緯入れ動作を継続しよ
うとするものである。
また、緯入れされた緯糸が織布の反緯入れ側に到達す
るまでに要する飛走期間(以下、単に、飛走期間とい
う)を監視することによって緯糸の飛走特性の変動を把
握し、これを一定に維持するように、主ノズル等の噴射
圧力を制御する手法も一部で考えられている。
なお、前述のような緯糸の飛走特性の急激な変動は、
給糸替えの際のみならず、複数のパッケージから得られ
る緯糸を結び合わせて1個の大形の給糸体を作り、これ
から緯糸を供給するようにした、いわゆるラージパッケ
ージを使用する製織の際にも、緯糸の結び目の通過ごと
に認められる現象である。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、かかる従来技術の前者によるときは、
飛走特性の変動に対処するために主ノズル等の噴射圧力
を変化させるものであるから、その応答性が不十分であ
り、給糸体内部における緩慢な飛走特性の変動に対して
はよいとしても、給糸替え等に伴なう段階的な飛走特性
の変動には全く対応できないという問題があった。
このことは、飛走期間を監視して噴射圧力を制御する
場合も全く同様である。また、この場合には、一旦緯止
まり(緯入れ不良による織機停止をいう、以下同じ)が
発生すると、緯糸が正常に反緯入れ側に到達しないため
に、新しい緯糸の飛走特性を把握することができなくな
り、したがって、その後、噴射圧力を正しく設定する手
段が失われ、織機の再起動が全く不能となることも稀で
はない。
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に
鑑み、噴射圧力制御を使用する場合において、緯止まり
が発生したときは、圧力コントローラに対する圧力補正
量をゼロレベルにリセットすることにより、飛走特性が
変化した新しい緯糸に対しても、何ら支障なく織機の運
転を再開継続することができるようにした織機の緯入れ
制御装置を提供することにある。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、緯入
れノズルの噴射圧力を制御する圧力コントローラと、緯
入れ部材の作動時期を制御するタイミングコントローラ
と、緯糸の飛走特性の変動に応じた圧力補正量を圧力コ
ントローラに出力する圧力補正部と、緯止まりが発生し
たとき圧力補正部にリセット信号を送出するリセット部
とを備えることをその要旨とする。
なお、リセット部は、緯止まりが連続して発生したと
き作動するようにしてもよく、また、緯止まりが発生し
たとき、圧力補正部からの圧力補正量が制限値を越えた
こと、結び目センサからの結び目検出信号の発生後所定
期間内であること、または、給糸替えセンサからの給糸
替え信号の発生後所定期間内であることのいずれかを条
件にして作動するようにしてもよい。
また、タイミングコントローラには、緯糸の飛走特性
の変動に応じた角度補正量を出力する角度補正部を付設
することもでき、さらに、リセット部からのリセット信
号は、この角度補正部に対しても併せ出力するようにし
てもよい。
作用 而して、この構成によるときは、製織途中において、
給糸替えや結び目の通過以外の原因により、給糸体内部
の緯糸の飛走特性がゆるやかに変動するときは、圧力補
正部が圧力補正量を圧力コントローラに出力することに
よって、噴射圧力の修正動作が行なわれる。
給糸替え等の際には、緯入れされる緯糸が切り換わる
ために、緯糸の飛走特性は段階的に急変するが、このと
き、圧力コントローラの応答が十分でないために、緯止
まりが発生することがある。そこで、リセット部は、緯
止まりが発生したときは、圧力補正部にリセット信号を
送出することにより、圧力補正部からの圧力補正量をゼ
ロレベルにリセットするから、主ノズル等からの噴射圧
力は、織機停止中に、正規の設定噴射圧力に自動的に復
帰することができ、その後の運転再開に当り、起動不能
となるおそれがない。なお、このときの噴射圧力の復帰
動作は、織機停止中に行なわれるから、圧力コントロー
ラの応答性の問題はない。また、給糸替え以外の原因に
よる緯止まり発生時にも、圧力補正量はリセットされる
ことになるが、これによって、一時的に緯入れ制御が多
少不安定になることがあったとしても、給糸替えが原因
の緯止まり発生時に起動不能になることに比べれば、大
きな問題ではない。
一般に、緯糸の飛走特性は、給糸体の外層部から内層
部にかけて徐々に一方向に変化して行くから、給糸替え
が行なわれると、飛走特性は、内層部に相当するレベル
から外層部に相当するレベルに急変する。したがって、
設定噴射圧力として、この外層部に相当するレベルの飛
走特定に適合するものをあらかじめ設定しておけば、そ
の後の織機再起動の緯入れは、飛走特性と噴射圧力とが
適合し、正常に行なうことができる。また、このこと
は、1個の給糸体の内部に、結び目を介して接続された
複数の緯糸が含まれるラージパッケージを使用するとき
にも云えることであり、このときは、結び目の通過ごと
に飛走特性が急変する。
リセット部が連続する緯止まりに対応して作動すると
きは、緯止まり後の最初の再起動は、圧力補正量のリセ
ット動作なしで行なわれ、これに失敗したときにのみリ
セット動作が行なわれる。すなわち、緯糸の飛走特性が
変わり、真に圧力補正量のリセットが必要なときにの
み、それを実行するようにすることができる。
圧力補正量が制限値を越えたことを条件とするとき
は、圧力補正量の増大が、緯糸の切換え時期の接近を間
接的に示すから、制限値を適当に選定することにより、
給糸替えまたはラージパッケージの使用時の双方に対し
て適用することができる。
また、給糸替え信号の発生を条件とするときは、緯止
まりの原因が給糸替えに伴なう飛走特性の急変によるこ
とが確実であり、このことは、連結した2個の給糸体の
中間に配設した結び目センサからの結び目検出信号の発
生を条件とするときも全く同様である。さらに、この結
び目センサを使用中の給糸体の出口側に配設する場合
は、給紙替えの際のみならず、給糸体内部の結び目の通
過も検知できるから、給糸替えとラージパッケージ使用
の双方に適用可能である。
タイミングコントローラに角度補正部を付設すれば、
飛走特性の変動に対処するために、速応性のある開始角
度(緯入れ動作を開始する織機機械角をいう、以下同
じ)の制御を併用することができ、一層良好な制御を実
現することができる。また、リセット信号により、角度
補正部からの角度補正量のリセット動作を併せ行なえ
ば、噴射圧力と開始角度との双方をリセットすることが
できるから、さらに良好な制御を得ることが可能であ
る。ただし、一般に、角度補正部の動作は、飛走特性の
変動の際に、圧力コントローラの応答性を一時的に補完
するものであり、したがって、角度補正量は、圧力補正
量のように定常的に残るものではないから、角度補正量
のリセット動作の意義はさほど重要なものではない。
実施例 以下、図面を以って実施例を説明する。
織機の緯入れ制御装置は、圧力コントローラ10と、タ
イミングコントローラ20と、圧力補正部30と、角度補正
部40と、リセット部60とを主要部材としてなる(第1
図)。
織機はエアジェットルームであるものとし(第2図)
は、給糸体W1、W2から解舒される緯糸Wは、ドラム式
緯糸測長貯留装置(以下、単に、貯留装置という)D
と、主ノズルMNとを経て経糸開口WPに緯入れされる。ま
た、緯糸Wの走行経路に沿って、複数群に分割されたサ
ブノズルSNi、SNi…(i=a、b…n)が配設されてい
る。ただし、給糸体W1の巻始めは、予備の給糸体W2の
巻終りに連結されており、前者の全量が消費されると、
緯糸Wの供給源は、自動的に後者に移行するものとす
る。
貯留装置Dには、係止ピンD1と解舒センサD2とが付属
し、ドラムD3に巻き付けられて貯留された緯糸Wは、タ
イミングコントローラ20からの緯入れ信号Sd、Sm、Ssi
(i=a、b…n)により、係止ピンD1を解舒位置に駆
動するとともに、開閉弁Vm、Vsi(i=a、b…n)を
開き、主ノズルMN、サブノズルSNi、SNi…を作動させる
ことによって緯入れされ、その緯入れ長さWnは、解舒セ
ンサD2によって計測される。
主ノズルMN、サブノズルSNi、SNi…は、それぞれ、開
閉弁Vm、Vsiと、圧力調整弁PVm、PVsとを介して、共通
のエア源ACに接続され、それぞれの噴射圧力Pm、Psは、
圧力コントローラ10からの制御信号Spm、Spsによって制
御される。織布の反緯入れ側には、緯糸フィーラWFが設
けられており、その一方の出力で、正常に緯入れされな
かったことを示すフィーラ信号Sfは、織機停止信号Stp
として、織機制御装置CSに導かれている。また、緯糸フ
ィーラWFの他方の出力たる到達信号Saは、緯糸Wの到達
を示すものとし、織機機械角θを検出するエンコーダEN
の出力とともに、緯糸Wの到達角度(緯入れされた緯糸
Wが反緯入れ側に到達するときの織機機械角をいう、以
下同じ)θeを検出するための到達角度センサESに入力
されている。エンコーダENからの織機機械角θは、タイ
ミングコントローラ20にも分岐入力されている。
圧力コントローラ10は、図示しない噴射圧力設定器か
らの設定噴射圧力Poと、圧力補正部30からの圧力補正量
Pcとを入力する加え合せ点11と、2台の制御増幅器12、
12とを縦続してなり(第1図)、その出力は、制御信号
Spm、Spsとして、圧力調整弁PVm、PVsに入力されてい
る。ただし、設定噴射圧力Po、圧力補正量Pcは、それぞ
れ、加え合せ点11の加算端子と減算端子とに入力されて
いる。また、ここでは、サブノズルSNi、SVi…に対する
織機側の制御系は、その図示を省略してある。
タイミングコントローラ20は、加え合せ点21とコント
ローラ本体22とを縦続してなる。加え合せ点21の加算端
子、減算端子には、それぞれ、図示しない開始角度設定
器からの設定開始角度θsoと、角度補正部40からの角度
補正量θcとが入力されている。コントローラ本体22
は、加え合せ点21から与えられる指令開始角度θs=θ
so−θcと、エンコーダENからの織機機械角θとを比較
して、緯入れ信号Sd、Sm、Ssiを出力し、θ=θsにお
いて緯入れ開始する。また、解舒センサD2からの緯入れ
長さWnが所定値になると、緯入れを完了させるものとす
る。すなわち、タイミングコントローラ20は、係止ピン
D1、主ノズルMN、サブノズルSNi、SNi…からなる緯入れ
部材の作動時期を制御している。
圧力補正部30、角度補正部40は、それぞれ、圧力コン
トローラ10、タイミングコントローラ20の前段に付設さ
れている(第1図、第2図)。
圧力補正部30は、加え合せ点31と圧力補正手段32とか
らなり、前者の加算端には、図示しない飛走期間設定器
からの設定飛走期間τoが入力される一方、減算端子に
は、飛走期間算出手段51からの緯糸Wの飛走期間τが入
力されている。圧力補正手段32は、PID制御要素を含む
ものとし、加え合せ点31からの飛走期間偏差Δτ=τo
−τを入力し、圧力補正量Pcを算出して、圧力コントロ
ーラ10に出力することができる。また、飛走期間算出手
段51は、タイミングコントローラ20からの指令開始角度
θsと、到達角度センサESからの到達角度θeとを入力
し、織機機械角θを単位とする緯糸Wの飛走期間τ=θ
e−θsを算出出力するものとする。
角度補正部40は、加え合せ点41と角度補正手段42とか
らなる。加え合せ点41は、図示しない到達角度設定器か
らの設定到達角度θeoと、緯糸Wの到達角度θeとを入
力して、到達角度偏差Δθe=θeo−θeを出力する一
方、角度補正手段42は、到達角度偏差Δθeを入力し、
適当なPID演算を経て、角度補正量θcをタイミングコ
ントローラ20に出力するものとする。
緯糸フィーラWFからのフィーラ信号Sfは、リセット部
60にも分岐入力されている。リセット部60の出力は、リ
セット信号Srとして、圧力補正部30の圧力補正手段32に
導かれている。ただし、圧力補正手段32は、リセット信
号Srにより、圧力補正量Pcをゼロレベルにリセットする
ものとする。また、このときのリセット部60は、単なる
信号処理回路からなり、正常に緯入れされなかったこと
を示すフィーラ信号Sfに対応して、リセット信号Srを出
力するものとする。
いま、正常に緯入れ動作が実行されているときは、緯
糸Wは、タイミングコントローラ20により、織機機械角
度θが、θ=θsoにおいて緯入れが開始され、θ=θeo
において、反緯入れ側に到達する。すなわち、このとき
は、到達角度θe=θeoであるから、到達角度偏差Δθ
e=θeo−θe=0であり、したがって、角度補正部40
からの角度補正量θcは、θc=0である。
また、このとき、緯糸Wの飛走期間τは、τ=τoで
あり、したがって、圧力補正部30からの圧力補正量Pc
も、Pc=0である。そこで、圧力コントローラ10、圧力
調整弁PVm、PVsによって実現される主ノズルMN、サブノ
ズルSNi、SNi…の噴射圧力Pm、Psも、設定噴射圧力Poに
一致している。
給糸体W1の消費に従って緯糸Wの飛走特性が低下する
と、緯糸Wの飛走期間τは、τ>τoとなるとともに、
到達角度θeも設定到達角度θeoより遅れて、θe>θ
eoとなる。したがって、角度補正部40の加え合せ点41
は、到達角度偏差Δθe=θeo−θe<0を検出し、こ
れを角度補正手段42に出力する。角度補正手段42は、θ
c=f(Δθe)>0(ただし、fは、PID要素の一部
または全部を含む制御関数)として角度補正量θcを算
出し、これをタイミングコントローラ20に出力するか
ら、タイミングコントローラ20は、このようにして与え
られる角度補正量θcを使用して、指令開始角度θs=
θso−θc<θsoにおいて緯入れを開始することによ
り、速やかに到達角度偏差Δθeを除去することができ
る。
一方、飛走期間算出手段51は、このときの飛走期間τ
>τoを検出し、これを圧力補正手段30に出力するの
で、圧力補正部30の加え合せ点31は、飛走期間偏差Δτ
=τo−τ<0を圧力補正手段32に出力する。圧力補正
手段32は、Pc=g(Δτ)<0(ただし、gは、PID要
素の一部または全部を含む制御関数)として圧力補正量
Pcを算出し、圧力コントローラ10に出力するから、圧力
コントローラ10は、設定噴射圧力Poに対し、飛走期間偏
差Δτを消去する方向に補正を加え、その結果を指令噴
射圧力Pとして、制御増幅器12、12を介し圧力調整弁PV
m、PVsに出力する。すなわち、飛走期間偏差Δτ<0の
ときは、これに対応して、P>Poとなるように補正の方
向を選定する。この結果、圧力調整弁PVm、PVsは、主ノ
ズルMN、サブノズルSNi、SNi…の噴射圧力Pm、Psを、Pm
=Ps=P>Poとなるように修正する。
このようにして、噴射圧力Pm、Psが修正されることに
より、飛走期間τは、設定飛走期間τoに修正すること
ができる。ここで、圧力調整弁PVm、PVsを含む圧力コン
トローラ10の応答性は、タイミングコントローラ20のそ
れより格段に遅いのが普通であるから、飛走期間τが修
正されるに従い、角度補正部40は、到達角度θeを設定
到達角度θeoに維持することにより、指令開始角度θs
を設定開始角度θsoに引き戻すように働く。すなわち、
指令開始角度θsは、圧力コントローラ10による噴射圧
力Pm、Psの修正に追随するようにして、設定開始角度θ
soに復帰することができ、最終的には、噴射圧力Pm、Ps
は確実にPm=Ps=Pに修正され、それに対応して、指令
開始角度θsは、θs=θsoに復帰することができる。
緯糸Wの飛走特性が高くなり、到達角度θeがθe<
θeoの方向に偏移し、飛走期間τがτ<τoになったと
きの全体動作は、以上の説明と逆となり、最終的に、噴
射圧力Pm、Psは、Pm=Ps=P<Poが達成されるととも
に、指令開始角度θsは、θs=θsoに復帰する。
なお、緯糸Wの飛走特性の変動が緩慢であるときは、
圧力コントローラ10が十分応答することができるため、
以上の制御過程において、到達角度偏差Δθe、飛走期
間偏差Δτ、角度補正量θcは、極く小さい値に抑えら
れる。
給糸体W1の全量が消費されて給糸替えが行なわれる
と、緯糸Wの飛走特性が大きく急変する。たとえば、給
糸体W1、W2の内層部からの緯糸Wは、外層部からのそれ
に比して飛走特性が良好であるものとすれば、緯糸Wの
飛走特性は、給糸替えにより、飛走期間τが延長される
方向に段階的に急変する。ここで、圧力補正手段32は、
給糸体W1の消費に伴なって、徐々に良好となる飛走統制
に対応して圧力補正量Pc>0を漸増させるように作動し
ているから、給糸替えの時点では、圧力補正量Pcは、あ
る一定の値にまで増加している。一方、給糸替え後の最
初の緯入れに際しては、新しい給糸体W2からの緯糸Wの
緯入れに伴なう到達角度θeが得られていないから、角
度補正部40は、適確な角度補正量θcを出力することが
できず、したがって、正常な緯入れを実現できない場合
が多い。
このときの緯入れ不良は、緯糸フィーラWFによって検
知され、織機停止信号Stpにより、織機は、自動的に緯
止まり停止するとともに、フィーラ信号Sfにより、リセ
ット部60が作動する。リセット部60は、リセット信号Sr
を出力するから、圧力補正手段32からの圧力補正量Pcは
ゼロレベルにリセットされ、圧力コントローラ10は、噴
射圧力Pm、Psを設定噴射圧力Poに復帰するように作動す
る。よって、十分な停止時間の後に織機を再起動すれ
ば、そのときの緯糸Wは、給糸替えにより新しい給糸体
W2の外層部からのものとなっており、しかも、噴射圧力
Pm、Psは、それに適合する設定噴射圧力Poになっている
から、その後の緯入れは円滑に行なうことができる。
給糸対W1、W2の内部における緯糸Wの飛走特性の変動
傾向が逆の場合も全く同様であり、そのときは、リセッ
ト信号Srにより、一定レベルにまで増加している圧力補
正量Pc<0をゼロレベルにリセットすることになる。
他の実施例 リセット部60は、緯止まりが連続して発生したときに
リセット信号Srを出力するように、カウンタ61を主要部
材として形成することができる(第3図)。フィーラ信
号Sfは、アンドゲート61aを介してカウンタ61のカウン
ト端子Cに入力されており、図示しないピックセンサか
らのピック信号Spが、別のアンドゲート61cとオアゲー
ト61dとを介してカウンタ61のリセット端子Rに入力さ
れている。フィーラ信号Sfは、インバータ61bを介して
アンドゲート61cに分岐入力され、また、ピック信号Sp
は、アンドゲート61aにも分岐入力されている。カウン
タ61は、その内容が設定値2になったときにリセット信
号Srを出力するものとし、また、リセット信号Srは、時
間遅れ要素61eを介して、オアゲート61dに入力されてい
る。なお、ピック信号Spは、織機の主軸を含む任意の運
動部材の運動量を検知するセンサから取ってよい。
最初の緯止まりでは、カウンタ61の内容は1であるか
ら、リセット信号Srは出力されないが、織機再起動後、
直ちに緯止まりを繰り返すと、カウンタ61の内容が2と
なって、リセット信号Srが出力される。再起動に成功し
たときは、ピック信号Spによってカウンタ61はリセット
される。ただし、フィーラ信号Sfは、緯入れ不良を検知
したときハイレベルになり、織機が再起動されるとロー
レベルに復帰するものとする。緯糸Wの飛走特性が急変
し、織機再起動が不能であるときにのみ、圧力補正量Pc
のリセット動作がなされ、それ以外の原因による緯止ま
りに際しては、リセット動作がなされないから、その後
の緯入れ動作は、一層安定に行なうことができる。
リセット部60は、圧力補正量Pcとその制限値Pcoとを
入力する比較器63と、制限値Pcoを設定する設定器63a
と、アンドゲート63bとによって形成することもできる
(第4図)。リセット部60は、一般に、緯止まりが発生
したとき、緯糸Wの飛走特性の急変を条件に作動し、リ
セット信号Srを出力すればよいが、圧力補正量Pcが、制
限値Pcoによって与えられる一定レベルを越えるまで増
加したことを検知することにより、その作動時期を適確
に予測決定することができる。
リセット部60は、緯止まりが発生したとき、結び目セ
ンサTNからの結び目検出信号Sn、または、給糸替えセン
サTSからの給糸替え信号Stの発生後所定期間内であるこ
とを条件に作動するようにしてもよい(第5図)。
緯糸Wの結び目Wxを検知する結び目センサTNを給糸体
W1の出口側に配設するとともに(同図の実線)、ピック
信号Spと結び目検出信号Snとをカウンタ64に入力し、カ
ウンタ64の出力を比較器65に入力する。比較器65には、
設定器65aを接続する一方、比較器65の出力は、フィー
ラ信号Sfを入力するアンドゲート65bを介して、リセッ
ト信号Srとして外部に引き出す。
カウンタ64は、結び目検出信号Snの発生後のピック数
npを計数するものとし、その内容Aが、設定器65aによ
って与えられる定数Bに対し、A<Bのときに比較器65
の出力がハイレベルになるものとすれば、リセット信号
Srは、緯止まりが発生したとき、結び目検出信号Snの発
生後、ピック数npがnp<Bであることを条件に出力され
る。
結び目センサTNは、結び目Wxの通過を検出することに
より、給糸体W1、W2の給糸替えが行なわれたことの他、
給糸体W1の内部に含まれる結び目Wx、Wx…に対応して、
緯糸Wの飛走特性が急変したことを検知することができ
るから、給糸替えと、ラージパッケージ使用の際の緯糸
Wの切換りの双方に対応することが可能である。なお、
定数Bは、結び目Wxが結び目センサTNを通過した後、新
しい緯糸Wが緯入れされるまでのピック数に等しく設定
すればよい。
結び目センサTNは、給糸体W1、W2の中間部に配設する
給糸替えセンサTSとしてもよい(同図の二点鎖線)。給
糸)センサTSからの給糸替え信号Stをカウンタ64に入力
することにより、リセット部60の作動条件は、給糸替え
後所定期間内における緯止まりに対応させることができ
る。ただし、ここで、給糸替えセンサTSは、給糸体W1、
W2を連結する緯糸Wの移動を検知することにより、給糸
替えの発生を検出するものである。なお、給糸替えセン
サTSは、さらに、給糸体W1、W2を連結する緯糸Wの結び
目Wxを検出する別の結び目センサであってもよい。この
結び目センサは、結び目Wxの通過を検知して、給糸替え
の発生を検出することができる。
なお、第5図のカウンタ64、比較器65は、結び目検出
信号Snまたは給糸替え信号Stの発生後、所定時間の経過
前であることを示す時間遅れ要素としてもよいことはい
うまでもない。
また、第5図の実施例においては、適当な緯糸自動排
出機構を設け、結び目Wxを検知した後に織機を停止さ
せ、結び目Wxを含む適当量の緯糸Wを自動的に織機外に
排出するとともに、リセット部60からリセット信号Srを
出力するようにすれば、リセット部60にカウンタ64、比
較器65や、時間遅れ要素を設けなくても、再起動時に緯
入れされる緯糸Wは、確実に、新しい飛走特性を有する
ものに切り換えることができる。
以上の説明において、リセット信号Srは、圧力補正手
段23の他に、角度補正部40の角度補正手段42にも分岐入
力し、角度補正量θcを併せリセットするようにしても
よい。
なお、主ノズルMN、サブノズルSNi、SNi…の噴射圧力
Pm、Psは、常に、Pm=Ps=Pが成立するとしたが、これ
は、たとえば、制御増幅器12、12の入力側に適当な比率
設定要素を介装することにより、Pm=aPs(aは1でな
い定数)として、噴射圧力Pm、Psを異なるものとしても
よいものとする。また、圧力調整弁PVsは、サブノズルS
Ni、SNi…の各群ごとに配設し、その各群ごとに異なる
噴射圧力を実現するようにしてもよい。すなわち、主ノ
ズルMN、サブノズルSNi、SNi…からなる各緯入れノズル
の噴射圧力は、その全体を一括して、または、主ノズル
MNのみ、あるいは、サブノズルSNi、SNi…を任意の群に
分割して、圧力コントローラ10の制御対象とすることが
できるものとする。
また、圧力補正部30、角度補正部40、リセット部60を
含む第1図の全体制御系は、アナログ系、ディジタル系
のいずれによっても実現することができ、殊に後者によ
るときは、織機のピック動作に対応して作動させること
ができる。さらに、後者においては、飛走期間偏差Δ
τ、到達角度偏差Δθeは、複数回のピック動作におけ
る飛走期間τ、τ…、到達角度θe、θe…の移動平均
値に基づいて毎ピックごとに算出してもよく、また、一
定ピック数の平均値に基づいて一定ピック数ごとに算出
してもよい。
第1図において、設定飛走期間τoは、図示しない飛
走期間設定器から得られるものとしたが、設定到達角度
θeoから設定開始角度θsoを引いた角度差を使用しても
よい。また、設定飛走期間τo、飛走期間τは角度のパ
ラメータとしたが、これに代えて、時間のパラメータと
してもよい。このとき、飛走期間算出手段51は、指令開
始角度θsから到達角度θeまでの時間差を測定するこ
とになり、また、設定飛走期間τoは、緯糸Wの正規の
飛走に要する時間に対応した値が設定される。
なお、この発明においては、角度補正部40は、到達角
度偏差Δθeに代えて飛走期間偏差Δτを使用してもよ
い。また、圧力補正部40は、飛走期間偏差Δτに代えて
到達角度偏差Δθeを使用してもよい。なお、角度補正
部40は、その全体を削除してもよく、その場合のタイミ
ングコントローラ20は、常に、指令開始角度θs=θso
において緯入れを開始する。
さらに、タイミングコントローラ20は、織機機械角θ
が、指令開始角度θsに一致した時点で、主ノズルMN、
サブノズルSNi、SNi…および係止ピンD1からなる緯入れ
部材の作動を開始するようにしたが、必要ならば、これ
らの緯入れ部材の作動時期に適当な時間差を持たせるよ
うにしてもよい。すなわち、係止ピンD1の作動よりも所
定の時間だけ先だって、主ノズルMNの作動を開始させる
ようにしてもよく、あるいは、この逆にしてもよい。
発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、圧力コント
ローラに対して圧力補正部を付設するとともに、緯止ま
りが発生したときに作動するリセット部を設け、緯糸の
飛走特性が徐々に変化するときは、これに適応するよう
に、圧力補正部を介して緯入れノズルの噴射圧力を修正
することができる一方、給糸替え等に伴なう飛走特性の
急変によって緯止まりとなったときは、リセット部によ
り、圧力補正部からの圧力補正量をリセットすることが
できるので、その後の織機再起動に際しては、噴射圧力
は、確実に新しい緯糸の飛走特性に適合するものとする
ことができ、したがって、織機は、円滑に運転を再開継
続することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は実施例を示し、第1図は全体系統図、
第2図は全体構成概念図である。 第3図ないし第5図は、それぞれ別の実施例を示す要部
系統図である。 W……緯糸、Pm、Ps……噴射圧力 Sr……リセット信号 Sn……結び目検出信号、St……給糸替え信号 Pc……圧力補正量、Pco……制限値 θc……角度補正量 TN……結び目センサ、TS……給糸替えセンサ 10……圧力コントローラ 20……タイミングコントローラ 30……圧力補正部 40……角度補正部 60……リセット部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若松 謙介 石川県松任市相木町593番地1 (56)参考文献 特開 昭62−257439(JP,A) 特開 昭58−18446(JP,A) 特開 昭61−34259(JP,A) 実開 昭63−192483(JP,U) 実公 昭63−19341(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D03D 47/28 - 47/36 D03D 51/34

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緯入れノズルの噴射圧力を制御する圧力コ
    ントローラと、緯入れ部材の作動時期を制御するタイミ
    ングコントローラと、緯糸の飛走特性の変動に応じた圧
    力補正量を前記圧力コントローラに出力する圧力補正部
    と、緯止まりが発生したとき前記圧力補正部にリセット
    信号を送出するリセット部とを備えることを特徴とする
    織機の緯入れ制御装置。
  2. 【請求項2】前記リセット部は、緯止まりが連続して発
    生したとき作動することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の織機の緯入れ制御装置。
  3. 【請求項3】前記リセット部は、緯止まりが発生したと
    き、前記圧力補正部からの圧力補正量が制限値を越えた
    ことを条件に作動することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の織機の緯入れ制御装置。
  4. 【請求項4】前記リセット部は、緯止まりが発生したと
    き、結び目センサからの結び目検出信号の発生後所定期
    間内であることを条件に作動することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の織機の緯入れ制御装置。
  5. 【請求項5】前記リセット部は、緯止まりが発生したと
    き、給糸替えセンサからの給糸替え信号の発生後所定期
    間内であることを条件に作動することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の織機の緯入れ制御装置。
  6. 【請求項6】前記タイミングコントローラには、緯糸の
    飛走特性の変動に応じた角度補正量を出力する角度補正
    部を付設することを特徴とする特許請求の範囲第1項な
    いし第5項のいずれか記載の織機の緯入れ制御装置。
  7. 【請求項7】前記リセット部は、前記角度補正部にリセ
    ット信号を併せ出力することを特徴とする特許請求の範
    囲第6項記載の織機の緯入れ制御装置。
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