JP2756622B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀カラー写真感光材料Info
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Description
感光材料に関し、更に詳しくは色再現性の改良されたハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料に関する。
素画像の形成方法は、通常写真材料中に予め含まれてい
るカプラーと、発色現像液中に含まれている芳香属第一
級アミン系発色現像主薬の酸化体がカップリング反応を
することにより行なわれる。ハロゲン化銀カラー写真材
料では、減色法の色再現を行なうため、イエロー、マゼ
ンタ、及びシアンの各々の色素を形成する3種のカプラ
ーが用いられている。これらの感色性層は通常、それぞ
れ青、緑、及び赤色の感色性を有するハロゲン化銀乳剤
を含有している。カラー写真材料においては、近年益
々、より高画質な材料が求められている。特に、色再現
性の重要性が増している。従来、青、緑、及び赤色の感
色性を持たせるためハロゲン化銀カラー写真材料に用い
られる分光増感色素は必要な波長域の他に不要な分光感
度を有しているため、及び、ハロゲン化銀自体の固有感
度によって色再現性を損ねていた。これを補正するた
め、イエローフィルター層を設けるとか、500ないし
600nm位の脱色性染料を感光材料中に含有させる等
が検討されてきた。
持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層等の親水性コロイド
層を形成してなるが、該感光性に画像を記録するため像
様露光を行なう場合、光の分光組成を制御することが必
要となる。通常、前記感光性ハロゲン化銀乳剤層よりも
支持体から遠い側に存在する親水性コロイド層に前記ハ
ロゲン化銀乳剤層が不要とする波長域の光を吸収しうる
染料を含有させてフィルター層とし、目的とする波長の
光のみを透過させる方法が用いられる。上記、染料とし
ては水溶性染料、油溶性染料の他、有色コロイド銀(イ
エロー、マゼンタ、ブラック等)が用いられる。染料と
して、現像処理後無色になること(完全に洗い出される
こと又は無色の化合物に分解すること)、及び感光材料
中の特定の層中に固定されることが望ましい。水溶性染
料は洗い出されやすく好ましいが固定しにくく、油溶性
染料は固定しやすいが処理後も残りやすいなど一長一短
がある。従って、この様な目的で用いられる染料は、使
用目的に応じた良好な吸収スぺクトル特性を有している
こと、現像処理中に脱色されて現像処理後に染料による
残色汚染が実質的にないこと、着色された層から他の層
に拡散しないこと、更に、溶液中あるいはハロゲン化銀
写真感光材料中での経時安定性に優れ変質しないことな
どの諸条件を満足しなければならない。
の努力がなされてきた。例えば英国特許第506,38
5号に記載されたピラゾロンオキソノール染料、米国特
許第3,247,127号に記載されたバルビツール酸
オキソノール染料、米国特許第2,390,707号に
記載されたアゾ染料、米国特許第2,255,077号
に記載されたスチリル染料、英国特許第584,609
号に記載されたヘミオキソノール染料、米国特許第2,
493,747号に記載されたメロシアニン染料、米国
特許第2,843,486号に記載されたシアニン染
料、米国特許第4,420,555号に記載された開鎖
メチレン型ベンジリデン染料などがあげられる。
号、特開昭61−204630号に記載された染料を含
有する層は、フィルター層としてかなり良好な機能を果
たす。また、解離したアニオン性染料と反対の電荷を持
つ親水性ポリマーを媒染剤として共存させ染料分子との
相互作用によって染料を特定層中に局在化させる方法が
米国特許2,548,564号、同4,124,386
号、同3,635,694号等に開示されている。ま
た、水に不溶性な染料固体を用いて特定層を染色する方
法が特開昭56−12639号、同55−155350
号、同58−155351号、同63−27838号、
同63−197943号、欧州特許第15,601号、
同274,723号、同276,556号、同299,
435号、国際特許88/04798号等に開示されて
いる。
特定の層に局在化する方法として上記のような方法を用
いた場合、該染料や該ポリマーを含有する塗布液を使用
することに起因する塗布面故障(例えば白色スポット状
故障)が生じるとか、感光材料の保存性中に該染料が徐
々に拡散し非局在化してしまう等の副作用を有し、これ
らの問題の解決が望まれていた。従って、本発明の第一
の目的は、色彩度が高く、色濁りや色汚染が少なく色再
現性に優れたカラー写真材料を提供することにある。本
発明の第二の目的は塗布面状故障の発生のない染料の固
定方法を提供するにあり、第三の目的は感光材料の保存
性を損なうことのない染料の固定方法を提供することに
ある。
支持体上にそれぞれ少なくとも1つの青感色性層、緑感
色性層及び赤感色性層と少なくとも1つの非感光性層を
有するハロゲン化銀写真感光材料において、該感光材料
の非感光性層の少なくとも1つに下記一般式(F−1)
で示される化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物
を含有し、かつ該感光材料中に下記一般式(I)〜(I
X)で示される化合物から選ばれる少なくとも一種の化
合物を含有することによって達成された。 一般式(F−1)
L1 、L2 、L3 はメチレン基を表し、R1 、R2 、R
3 、R4 、R5 は各々水素原子または置換基を表し、R
3 とR4もしくはR4 とR5 は互いに連結して5又は6
員環を形成しても良い。nは0または1を表す。但し、
Qは少なくとも1個のカルボン酸基、スルホンアミド基
又はスルホカルバモイル基を有する。 一般式(I)
明する。Qで表されるケトメチレン残基は特に制限はな
いが、好ましくはシアノ酢酸フェニル、シアノ酢酸、シ
アノ酢酸アルキル(アルキル基としては、メチル、エチ
ル、ブチル、プルピル等が好ましい。)、ベンゾイルア
セトニトリル、2−ピラゾリン−5−オン、イソオキサ
ゾロン、ピラゾリジンジオン、インダンジオン、バルビ
ツール酸、チオバルビツール酸、ロダニン、ヒダントイ
ン、2,4−オキサゾリジンジオンを表し、更に好まし
くは、2−ピラゾリン−5−オン、イソオキサゾロン、
インダンジオン、バルビツール酸、ベンゾイルアセトニ
トリルを表す。
とも1個のカルボン酸基、スルホアミド基(例えば、メ
タンスルホンアミド、エタンスルホンアミド、ベンゼン
スルホンアミド)、又はスルホカルバモイル基(例え
ば、メタンスルホニルカルバモイル、ベンゼンスルホニ
ルカルバモイル)の他に置換基を有していてもよい。置
換基の種類としては、一般式(F−1)で表される染料
を塗布pHで溶解させるような置換基(例えばスルホン
酸基)でなければ特に制限はない。Qで表されるケトメ
チレン残基が有していてもよい置換基としては、炭素数
1〜8のアルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロ
ピル、ブチル、ヘキシル、オクチル)、炭素数1〜8の
アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、
ぺンチルオキシ)、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、
フッ素)、アミノ基(例えばジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、ジプロピルアミノ)、エステル基(例えばメト
キシカルボニル、エトキシカルボニル)、シアノ基、ア
ミド基(例えばアセチルアミノ、メタンスルホンアミ
ド)、カルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エ
チルカルバモイル)、スルファモイル基(例えばメチル
スルファモイル)、アリール基(例えばフェニル、ナフ
チル)、水酸基、炭素数1〜9のアシル基(例えばアセ
チル、ベンゾイル、プロパノイル)、スルホニル基(例
えばメタンスルホニル、ベンゼンスルホニル)等を挙げ
ることができる。
基(例えば、メチル、エチル)を有していてもよいが、
無置換が好ましい。R1,R2,R3,R4,R5 で表される置
換基としては、一般式(F−1)の染料を塗布pHで溶
解させるような基(例えばスルホン酸基)でなければ特
に制限はない。好ましい基としては、前記のQで表され
るケトメチレン基が有していてもよい置換基を挙げるこ
とができる。更に好ましくは、R4 がアミノ基を表し、
R1,R2,R3,R5 が水素原子を表す。R3 とR4 及び/
又はR4 とR5 が連結して形成される環としてはテトラ
ヒドロキノリン環やジュロリジン環を挙げることができ
る。
を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
者によって知られた方法、例えば該当するケトメチレン
化合物と3−ホルミルクマリン化合物との酸又は塩基の
存在下(場合によっては酸と塩基の存在下)での縮合反
応や、“The Cyanine Dyes and
Related Compounds”、F.Hame
r、Interscience Publisher
s、1964(ザ シアニン ダイズ アンド リレイ
テド コンパウンズ エフ.ハーマー、インターサイエ
ンス パブリッシャーズ 1964)に記載された方法
を参考にして合成することができる。本発明による一般
式(F−1)で表される染料は、非感光性層のいずれに
も用いることができ、単一の層に用いても複数の層に用
いてもよい。特に緑感層の支持体側に位置する非感光性
層に用いることが好ましい。
染料は、通常の溶媒に溶解して用いても良いし、固体微
粒子分散体として用いても良い。本発明による一般式
(F−1)で表される染料の溶媒としては、水、アルコ
ール類(メタノール、エタノール、ブタノールなど)、
エステル類(酢酸エチルエステル、酢酸ブチルエステル
など)を用いることができる。更にこれら2種類以上を
混合して用いることもできるし、微量のアルカリ(水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アン
モニア水等)や酸(硫酸、酢酸、クエン酸等)を併用し
ても良い。
染料を固体微粒子分散体として用いる方法としては、分
散剤の存在下での公知の粉砕化方法(例えば、ボールミ
ル、振動ボールミル、遊星ボールミル、サンドミル、コ
ロイドミル、ジェットミル、ローラーミル)によって形
成することができ、その場合は溶媒(例えば、水、アル
コール)を共存させてもよい。また、本発明の染料を適
当な溶媒中で溶解させた後、本発明の染料の貧溶媒を添
加して微結晶粉末を析出させてもよく、この場合には分
散用界面活性剤を用いてもよい。或いは、pHをコント
ロールさせることによってまず溶解させ、その後pHを
変化させて微結晶化してもよい。分散体中の本発明の染
料の微結晶粒子は、平均粒径が10μm以下、好ましく
は1μm以下、更に好ましくは0.5μm以下であり、
場合によっては0.1μm以下であることが好ましい。
される染料の好ましい量は10mg/m2〜4g/m2であ
り、更に好ましくは100mg/m2〜2g/m2である。
物について説明する。一般式(I)〜(IX)で表される
化合物のうち好ましいものは、一般式(III)、(VII)、
(VIII)及び(IX)であり、より好ましいのは一般式
(III)、(VII)及び(IX)で表されるものである。本発
明に用いられる一般式(I)〜(IX)で表される化合物
の具体例を以下に示すが、本発明はこれによって限定さ
れるものではない。
れる化合物は、感光材料中の感光性層及び非感光性層の
いずれにも用いることができる。特に、感光材料中の一
般式(F−1)で表される化合物を含む層に用いること
が好ましい。一般式(I)〜(IX)で表される化合物の
添加量は5×10-7〜2×10-3モル/m2が好ましく、
更には5×10-5〜5×10-4モル/m2である。本発明
の一般式(I)〜(IX)で表される化合物は、写真画像
に生ずるカビに対し有効に作用することが知られてい
る。
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳
剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はな
い。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性
は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤
層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化
銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、
および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層で
あり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料において
は、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤
感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。し
かし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同
一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順
をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および
最上層、最下層には各種の中間層等の非感光性層を設け
てもよい。該中間層には、特開昭61-43748号、同59-113
438 号、同59-113440 号、同61-20037号、同61-20038号
明細書に記載されるようなカプラー、DIR化合物等が
含まれていてもよく、通常用いられるように混色防止剤
を含んでいてもよい。各単位感光性層を構成する複数の
ハロゲン化銀乳剤層は、西独特許第 1,121,470号あるい
は英国特許第923,045 号に記載されるように高感度乳剤
層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いることがで
きる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低くなる
様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤層の間
には非感光性層が設けられていてもよい。また、特開昭
57-112751 号、同62- 200350号、同62-206541 号、62-2
06543 号等に記載されているように支持体より離れた側
に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置
してもよい。
低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高
感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL) /高感
度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、ま
たはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/
GL/RL/RHの順等に設置することができる。また特公昭
55-34932 号公報に記載されているように、支持体から
最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列
することもできる。また特開昭56-25738号、同62-63936
号明細書に記載されているように、支持体から最も遠い
側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列すること
もできる。また特公昭49-15495号公報に記載されている
ように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中
層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層
を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配
置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度
の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよ
うな感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開
昭59-202464 号明細書に記載されているように、同一感
色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層
/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよ
い。その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤
層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤
層などの順に配置されていてもよい。また、4層以上の
場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
663,271 号、同第 4,705,744号,同第 4,707,436号、特
開昭62-160448 号、同63- 89850 号の明細書に記載の、
BL,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効
果のドナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して
配置することが好ましい。上記のように、それぞれの感
光材料の目的に応じて種々の層構成・配列を選択するこ
とができる。本発明に用いられる写真感光材料の写真乳
剤層に含有される好ましいハロゲン化銀は約15モル%以
下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、ヨウ塩
臭化銀、臭化銀、塩臭化銀、もしくは塩化銀である。特
に好ましいのは約0モル%から約8モル%までのヨウ化
銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。写真
乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面
体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状のよ
うな変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠
陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよい。ハ
ロゲン化銀の粒径は、約 0.2ミクロン以下の微粒子でも
投影面積直径が約10ミクロンに至るまでの大サイズ粒子
でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。特に低
感度乳剤は単分散であることが好ましい。本発明に使用
できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリサーチ・ディ
スクロージャー(RD)No.17643 (1978年12月), 22〜2
3頁,“I. 乳剤製造(Emulsion preparation and type
s)”、および同No.18716 (1979年11月), 648 頁、同N
o.307105(1989年11月),863 〜865 頁、およびグラフキ
デ著「写真の物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Gl
afkides, Chemie et Phisique Photographique, PaulMo
ntel, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカ
ルプレス社刊(G.F. Duffin,Photographic Emulsion Ch
emistry (Focal Press, 1966))、ゼリクマンら著「写真
乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Ze
likman et al.,Making and Coating Photographic Emul
sion, Focal Press, 1964) などに記載された方法を用
いて調製することができる。米国特許第 3,574,628号、
同 3,655,394号および英国特許第 1,413,748号などに記
載された単分散乳剤も好ましい。
な平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガ
トフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エ
ンジニアリング(Gutoff, PhotographicScience and En
gineering )、第14巻 248〜257頁(1970年);米国特
許第 4,434,226号、同 4,414,310号、同 4,433,048号、
同 4,439,520号および英国特許第 2,112,157号などに記
載の方法により簡単に調製することができる。結晶構造
は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成
からなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい、
また、エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲ
ン化銀が接合されていてもよく、また例えばロダン銀、
酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合されてい
てもよい。また種々の結晶形の粒子の混合物を用いても
よい。上記の乳剤は潜像を主として表面に形成する表面
潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と
内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよい。内
部潜像型のうち、特開昭 63-264740号に記載のコア/シ
ェル型内部潜像型乳剤であってもよい。このコア/シェ
ル型内部潜像型乳剤の調製方法は、特開昭 59-133542
号、特開昭 63-279242号又は特開平1-282545に記載され
ている。この乳剤のシェルの厚みは、3〜400nm が好ま
しく、5〜200nm が特に好ましい。ハロゲン化銀乳剤
は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行った
ものを使用する。このような工程で使用される添加剤は
リサーチ・ディスクロージャーNo.17643、同No.18716お
よび同No.307105 に記載されており、その該当箇所を後
掲の表にまとめた。
銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、
粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の異なる2種
類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用することがで
きる。米国特許第 4,082,553号に記載の粒子表面をかぶ
らせたハロゲン化銀粒子、米国特許第 4,626,498号、特
開昭 59-214852号に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲ
ン化銀粒子、コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層お
よび/ または実質的に非感光性の親水性コロイド層に好
ましく使用できる。粒子内部または表面をかぶらせたハ
ロゲン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部
を問わず、一様に( 非像様に)現像が可能となるハロゲ
ン化銀粒子のことをいう。粒子内部または表面をかぶら
せたハロゲン化銀粒子の調製法は、米国特許第 4,626,4
98号、特開昭 59-214852号に記載されている。粒子内部
がかぶらされたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部
核を形成するハロゲン化銀は、同一のハロゲン組成をも
つものでも異なるハロゲン組成をもつものでもよい。粒
子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては、
塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも
用いることができる。これらのかぶらされたハロゲン化
銀粒子の粒子サイズには特別な限定はないが、平均粒子
サイズとしては0.01〜0.75μm、特に0.05〜0.6μmが好
ましい。また、粒子形状については特に限定はなく、規
則的な粒子でもよく、また、多分散乳剤でもよいが、単
分散( ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくと
も95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するも
の)であることが好ましい。本発明には、非感光性微粒
子ハロゲン化銀を使用することが好ましい。非感光性微
粒子ハロゲン化銀とは、色素画像を得るための像様露光
時においては感光せずに、その現像処理において実質的
に現像されないハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめ
カブラされていないほうが好ましい。
0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀および/ま
たは沃化銀を含有してもよい。微粒子ハロゲン化銀は、
平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)が0.01〜0.
5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好ましい。微
粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン化銀と同様
の方法で調製できる。この場合、ハロゲン化銀粒子の表
面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も
不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立
ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベン
ゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または
亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好
ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイ
ド銀を好ましく含有させることができる。本発明の感光
材料の塗布銀量は、透過型の場合は6.0g/m2以下が好ま
しく、4.5g/m2以下が最も好ましい。反射型の場合は2.
0g/m2以下が好ましく、1.0g/m2以下が更に好ましい。
本発明に使用できる公知の写真用添加剤も併用しうる光
吸収剤と共に、上記の3つのリサーチ・ディスクロージ
ャーに記載されており、下記の表に関連する記載箇所を
示した。
しては、上記引例の他、例えば特開昭46−3335
号、欧州公開特許第520,938A号記載の「トリア
ジン系化合物」ないし、欧州公開特許第521,823
A号記載のベンゾフェノン系化合物を使用することが望
ましい。また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の
劣化を防止するために、米国特許 4,411,987号や同第
4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと反応し
て、固定化できる化合物を感光材料に添加することが好
ましい。本発明の感光材料に、米国特許第 4,740,454
号、同第 4,788,132号、特開昭62-18539号、特開平1-28
3551号に記載のメルカプト化合物を含有させることが好
ましい。本発明の感光材料に、特開平1-106052号に記載
の、現像処理によって生成した現像銀量とは無関係にか
ぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤またはそれら
の前駆体を放出する化合物を含有させることが好まし
い。本発明の感光材料に、国際公開WO88/04794号、特表
平1-502912号に記載された方法で分散された染料または
EP 317,308A 号、米国特許 4,420,555号、特開平1-2593
58号に記載の染料を含有させることが好ましい。本発明
の感光材料には種々のカラーカプラーを使用することが
でき、その具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャ
ーNo.17643、VII −C〜G、および同No.307105 、VII
−C〜Gに記載された特許に記載されている。イエロー
カプラーとしては、例えば米国特許第3,933,501 号、同
第 4,022,620号、同第 4,326,024号、同第 4,401,752
号、同第 4,248,961号、特公昭 58-10739 号、英国特許
第 1,425,020号、同第 1,476,760号、米国特許第 3,97
3,968号、同第 4,314,023号、同第4,511,649 号、欧州
特許第 249,473A 号、等に記載のものが好ましい。
及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特許
第 4,310,619号、同第 4,351,897号、欧州特許第 73,63
6号、米国特許第 3,061,432号、同第 3, 725,067 号、
リサーチ・ディスクロージャーNo.24220(1984年6
月)、特開昭60-33552号、リサーチ・ディスクロージャ
ーNo.24230(1984年6月)、特開昭60-43659号、同61-7
2238号、同60-35730号、同55-118034 号、同60-185951
号、米国特許第4,500,630 号、同第4,540,654 号、同第
4,556,630号、国際公開WO88/04795号等に記載のものが
特に好ましい。シアンカプラーとしては、フェノール系
及びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第 4,0
52,212号、同第 4,146,396号、同第 4,228,233号、同第
4,296,200号、同第 2,369,929号、同第 2,801,171号、
同第 2,772,162号、同第2,895,826 号、同第 3,772,002
号、同第 3,758,308号、同第 4,334,011号、同第 4,32
7,173号、西独特許公開第3,329,729 号、欧州特許第 12
1,365A号、同第 249, 453A号、米国特許第 3,446,622
号、同第 4,333,999号、同第 4,775,616号、同第 4,45
1,559号、同第 4,427,767号、同第 4,690,889号、同第
4,254, 212号、同第4,296,199号、特開昭 61-42658 号
等に記載のものが好ましい。さらに、特開昭64-553号、
同64-554号、同64-555号、同64-556に記載のピラゾロア
ゾール系カプラーや、米国特許第4,818,672 号に記載の
イミダゾール系カプラーも使用することができる。ポリ
マー化された色素形成カプラーの典型例は、米国特許第
3,451,820号、同第 4,080,211号、同第 4,367,282号、
同第 4,409,320号、同第 4,576, 910 号、英国特許 2,1
02,137号、欧州特許第341,188A号等に記載されている。
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、米
国特許第 4,366,237号、英国特許第 2,125,570号、欧州
特許第 96,570 号、西独特許(公開)第 3,234,533号に
記載のものが好ましい。
ード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.1
7643のVII −G項、同No.307105 のVII −G項、米国特
許第4,163,670 号、特公昭57-39413号、米国特許第4,00
4,929 号、同第4,138,258号、英国特許第1,146,368号に
記載のものが好ましい。また、米国特許第 4,774,181号
に記載のカップリング時に放出された蛍光色素により発
色色素の不要吸収を補正するカプラーや、米国特許第
4,777,120号に記載の現像主薬と反応して色素を形成し
うる色素プレカーサー基を離脱基として有するカプラー
を用いることも好ましい。カップリングに伴って写真的
に有用な残基を放出する化合物もまた本発明で好ましく
使用できる。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、
前述のRD 17643、VII −F項及び同No.307105 、VII −
F項に記載された特許、特開昭57-151944号、同57-1542
34 号、同60-184248 号、同63-37346号、同63-37350
号、米国特許4,248,962号、同4,782,012 号に記載され
たものが好ましい。R.D.No.11449、同 24241、特開昭61
-201247 号等に記載の漂白促進剤放出カプラーは、漂白
能を有する処理工程の時間を短縮するのに有効であり、
特に、前述の平板状ハロゲン化銀粒子を用いる感光材料
に添加する場合に、その効果が大である。現像時に画像
状に造核剤もしくは現像促進剤を放出するカプラーとし
ては、英国特許第 2,097,140号、同第 2,131,188号、特
開昭59-157638 号、同59-170840 号に記載のものが好ま
しい。また、特開昭 60-107029号、同 60-252340号、特
開平1- 44940号、同 1-45687号に記載の現像主薬の酸化
体との酸化還元反応により、かぶらせ剤、現像促進剤、
ハロゲン化銀溶剤等を放出する化合物も好ましい。
できる化合物としては、米国特許第4,130,427号等に記
載の競争カプラー、米国特許第 4,283,472号、同第 4,3
38,393号、同第 4,310,618号等に記載の多当量カプラ
ー、特開昭60-185950 号、特開昭62-24252号等に記載の
DIRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー
放出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物も
しくはDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特
許第173,302A号、同第313,308A号に記載の離脱後復色す
る色素を放出するカプラー、米国特許第 4,555,477号等
に記載のリガンド放出カプラー、特開昭63-75747号に記
載のロイコ色素を放出するカプラー、米国特許第4,774,
181 号に記載の蛍光色素を放出するカプラー等が挙げら
れる。
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第 2,322,027号
などに記載されている。水中油滴分散法に用いられる常
圧での沸点が175 ℃以上の高沸点有機溶剤の具体例とし
ては、フタル酸エステル類(ジブチルフタレート、ジシ
クロヘキシルフタレート、ジ-2- エチルヘキシルフタレ
ート、デシルフタレート、ビス(2,4-ジ-t- アミルフェ
ニル)フタレート、ビス(2,4-ジ-t- アミルフェニル)
イソフタレート、ビス(1,1-ジエチルプロピル)フタレ
ートなど)、リン酸またはホスホン酸のエステル類(ト
リフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、
2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリシクロ
ヘキシルホスフェート、トリ-2- エチルヘキシルホスフ
ェート、トリドデシルホスフェート、トリブトキシエチ
ルホスフェート、トリクロロプロピルホスフェート、ジ
-2-エチルヘキシルフェニルホスホネートなど)、安息
香酸エステル類(2-エチルヘキシルベンゾエート、ドデ
シルベンゾエート、2-エチルヘキシル-p-ヒドロキシベ
ンゾエートなど) 、アミド類(N,N-ジエチルドデカンア
ミド、N,N-ジエチルラウリルアミド、N-テトラデシルピ
ロリドンなど) 、アルコール類またはフェノール類(イ
ソステアリルアルコール、2,4-ジ-tert-アミルフェノー
ルなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(ビス(2-エチ
ルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレート、グリ
セロールトリブチレート、イソステアリルラクテート、
トリオクチルシトレートなど)、アニリン誘導体(N,N-
ジブチル-2- ブトキシ-5-tert-オクチルアニリンな
ど)、炭化水素類(パラフィン、ドデシルベンゼン、ジ
イソプロピルナフタレンなど)などが挙げられる。また
補助溶剤としては、沸点が約30℃以上、好ましくは50℃
以上約 160℃以下の有機溶剤などが使用でき、典型例と
しては酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2-エトキシエ
チルアセテート、ジメチルホルムアミドなどが挙げられ
る。ラテックス分散法の工程、効果および含浸用のラテ
ックスの具体例は、米国特許第 4,199,363号、西独特許
出願(OLS)第 2,541,274号および同第2,541,230 号など
に記載されている。
ば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の 647頁
右欄から 648頁左欄、および同No.307105 の 879頁に記
載されている。本発明の感光材料は、乳剤層を有する側
の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下である
ことが好ましく、23μm 以下がより好ましく、18μm 以
下が更に好ましく、10μm 以下が特に好ましい。また膜
膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下がより
好ましい。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)
で測定した膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2 は、当該技
術分野において公知の手法に従って測定することができ
る。例えば、エー・グリーン(A.Green)らによりフォト
グラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング
(Photogr.Sci.Eng.),19卷、2号,124 〜129 頁に記載
の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することによ
り、測定でき、T1/2 は発色現像液で30℃、3 分15秒処
理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚と
し、飽和膜厚の1/2 に到達するまでの時間と定義する。
膜膨潤速度T1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬
膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変える
ことによって調整することができる。また、膨潤率は 1
50〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件
下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)
/膜厚に従って計算できる。本発明の感光材料は、乳剤
層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μ
mの親水性コロイド層(バック層と称す)を設けること
ができる。このバック層には、前述の光吸収剤、フィル
ター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、
バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤等
を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率は
100〜500%が好ましい。
現像液は、好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主
薬を主成分とするアルカリ性水溶液である。この発色現
像主薬としては、アミノフェノール系化合物も有用であ
るが、p-フェニレンジアミン系化合物が好ましく使用さ
れ、その代表例としては3-メチル-4- アミノ-N,Nジエチ
ルアニリン、3-メチル-4- アミノ-N- エチル-N- β- ヒ
ドロキシエチルアニリン、3-メチル-4- アミノ-N- エチ
ル-N- β-メタンスルホンアミドエチルアニリン、3-メ
チル-4- アミノ-N- エチル- β- メトキシエチルアニリ
ン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp-トルエンスル
ホン酸塩などが挙げられる。これらの中で、特に、3-メ
チル-4- アミノ-N- エチル-N -β- ヒドロキシエチルア
ニリン硫酸塩が好ましい。これらの化合物は目的に応じ
2種以上併用することもできる。発色現像液は、アルカ
リ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH
緩衝剤、塩化物塩、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダ
ゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化合
物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤などを含むの
が一般的である。また必要に応じて、ヒドロキシルアミ
ン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N-ビス
カルボキシメチルヒドラジンの如きヒドラジン類、フェ
ニルセミカルバジド類、トリエタノールアミン、カテコ
ールスルホン酸類の如き各種保恒剤、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコールのような有機溶剤、ベンジル
アルコール、ポリエチレングリコール、四級アンモニウ
ム塩、アミン類のような現像促進剤、色素形成カプラ
ー、競争カプラー、1-フェニル-3-ピラゾリドンのよう
な補助現像主薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、
アミノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノ
カルボン酸に代表されるような各種キレート剤、例え
ば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチ
レントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢
酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、1-ヒドロキシエチ
リデン-1,1- ジホスホン酸、ニトリロ-N,N,N-トリメチ
レンホスホン酸、エチレンジアミン-N,N,N,N- テトラメ
チレンホスホン酸、エチレンジアミン- ジ(o- ヒドロ
キシフェニル酢酸) 及びそれらの塩を代表例として挙げ
ることができる。
ーパー、カラーリバーサルフィルム、カラーリバーサル
ぺーパー、ダイレクトポジフィルム、ダイレクトポジぺ
ーパーなどあらゆるカラー感光材料に用いることができ
る。特に、ポジ画像を得る感光材料に用いることが好ま
しい。例えばカラーリバーサルフィルム、カラーリバー
サルぺーパー、ダイレクトポジぺーパー等に用いること
が特に好ましい。
以下の通りである。 1) 発色現像−水洗−漂白−定着−水洗 2) 発色現像−水洗−漂白定着−水洗 3) 発色現像−漂白定着−水洗 特に好ましいものは(3)である。ダイレクトポジ材料
は、前記内潜型乳剤を用い、造核剤と造核促進剤を用い
る。造核剤としては特開昭63−106656号に記載
されているものが好ましい。造核促進剤としては、特開
昭63−279242号に記載されているものが好まし
い。
感光材料の処理液及び処理工程について説明する。本発
明のカラー反転感光材料の処理工程のうち黒色現像から
発色現像までの工程は以下の通りである。 1) 黒白現像−水洗−反転−発色現像 2) 黒白現像−水洗−光反転−発色現像 3) 黒白現像−水洗−発色現像 工程1)〜3)の水洗工程はいずれも、米国特許4,8
04,616号に記載のリンス工程に替えて、処理の簡
易化、廃液の低減を図ることができる。次に発色現像以
後の工程について説明する。 4) 発色現像−調整−漂白−定着−水洗−安定 5) 発色現像−水洗−漂白−定着−水洗−安定 6) 発色現像−調整−漂白−水洗−定着−水洗−安定 7) 発色現像−水洗−漂白−水洗−定着−水洗−安定 8) 発色現像−漂白−定着−水洗−安定 9) 発色現像−漂白−漂白定着−水洗−安定 10) 発色現像−漂白−漂白定着−定着−水洗−安定 11) 発色現像−漂白−水洗−定着−水洗−安定 12) 発色現像−調整−漂白定着−水洗−安定 13) 発色現像−水洗−漂白定着−水洗−安定 14) 発色現像−漂白定着−水洗−安定 15) 発色現像−定着−漂白定着−水洗−安定 4)から15)の処理工程において、安定工程の直前の
水洗工程は除去されてもよく、又逆に最終工程の安定工
程は行なわれなくてもよい。前記の工程1)〜3)のい
ずれかひとつと4)〜15)の工程のいずれかひとつと
がつながって、カラー反転工程が形成される。特に1)
と4)の組合せ、又は2)と13)の組合せが好まし
い。
について説明する。本発明に用いられる黒白現像液に
は、公知の現像主薬を用いることができる。現像主薬と
しては、ジヒドロキシベンゼン類(たとえばハイドロキ
ノン)、3−ピラゾリドン類(たとえば1−フェニル−
3−ピラゾリドン)、アミノフェノール類(たとえばN
−メチル−p−アミノフェノール)、1−フェニル−3
−ピラゾリン類、アスコルビン酸及び米国特許第4,0
67,872号に記載の1,2,3,4−テトラヒドロ
キノリン環とインドレン環とが縮合したような複素環化
合物などを、単独もしくは組合せて用いることができ
る。本発明に用いる黒白現像液には、その他必要により
保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩など)、緩衝剤
(例えば、炭酸塩、硼酸、硼酸塩、アルカノールアミ
ン)、アルカリ剤(例えば、水酸化物、炭酸塩)、溶解
錠剤(例えば、ポリエチレングリコール類、これらのエ
ステル)、pH調整剤(例えば、酢酸の如き有機酸)、
増感剤(例えば、四級アンモニウム塩)、現像促進剤、
界面活性剤、消泡剤、硬膜剤、粘性付与剤などを含有さ
せることができる。本発明に用いる黒白現像液にはハロ
ゲン化銀溶剤として作用する化合物を含ませる必要があ
るが、通常は上記の保恒剤として添加される亜硫酸塩が
その役目を果す。この亜硫酸塩及び他の使用しうるハロ
ゲン化銀溶剤としては、具体的にはKSCN、NaSC
N、K2 SO3 、Na2 SO3 、K2 S2 O5 、Na2
S2O5 、K2 S2 O3 、Na2 S2 O3 などを挙げる
ことができる。このようにして調整された現像液のpH
値は所望の濃度とコントラストを与える十分な程度に選
択されるが、約8.5〜約11.5の範囲にある。かか
る黒白現像液を用いて増感処理を行うには通常、標準処
理の最大3倍程度迄の時間延長を行えばよい。このとき
処理温度を上げれば、増感処理のための延長時間を短縮
することができる。
9〜12であることが一般的である。またこれらの現像液
の補充量は、処理するカラー写真感光材料にもよるが、
一般に感光材料1平方メートル当たり3リットル以下で
あり、500ml以下が好ましく、特に200ml以下が好
ましい。補充量を低減する場合には処理槽の空気との接
触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を
防止することが好ましい。処理槽での写真処理液と空気
との接触面積は、以下に定義する開口率で表わすことが
できる。即ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2) 〕÷〔処理
液の容量(cm3) 〕 上記の開口率は、0.1 以下であることが好ましく、より
好ましくは 0.001〜0.05である。このように開口率を低
減させる方法としては、処理槽の写真処理液面に浮き蓋
等の遮蔽物を設けるほかに、特開平 1-82033号に記載さ
れた可動蓋を用いる方法、特開昭 63-216050号に記載さ
れたスリット現像処理方法を挙げることができる。開口
率を低減させることは、発色現像及び黒白現像の両工程
のみならず、後続の諸工程、例えば、漂白、漂白定着、
定着、水洗、安定化などの全ての工程において適用する
ことが好ましい。また、現像液中の臭化物イオンの蓄積
を抑える手段を用いることにより補充量を低減すること
もできる。黒白現像後に用いられる反転浴には公知のカ
ブラセ剤を含むことができる。すなわち第1スズイオン
−有機リン酸錯塩(米国特許第3,617,282号明
細書)、第1スズイオン有機ホスホノカルボン酸錯塩
(特公昭56−32616号公報)、第1スズイオン−
アミノポリカルボン酸錯塩(米国特許第1,209,0
50号明細書)などの第1スズイオン錯塩、水酸化ホウ
素化合物(米国特許第2,984,567号明細書)、
複素環アミンボラン化合物(英国特許第1,011,0
00号明細書)などのホウ素化合物、などである。この
カブラセ浴(反転浴)のpHは、酸性側からアルカリ性
側まで広い範囲に亘っており、pH2〜12、好ましく
は2.5〜10、特に好ましくは3〜9の範囲である。
反転浴のかわりに再露光による光反転処理を行なっても
よく、又上記カブラセ剤を発色現像液に添加することに
より、反転工程を省略することもできる。本発明のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料は、発色現像液漂白処理又
は漂白定着処理される。これらの処理は発色反応後此の
処理工程を経ることなく、直ちに行なわれけもよいし。
不用な後現像、空気カブリを防止し、脱銀工程への発色
現像液の持ち込みを低減するために、また写真感光材料
中に含まれる増感色素、染料などの感材部分及び写真感
光材料に含浸された発色現像主薬の洗い出し、無害化を
行なうために、発色現像処理後、停止、調整、水洗など
の処理工程を経た後漂白処理又は漂白定着処理されても
よい。
れる。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理
の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は
漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実
施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III )などの多
価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等が
用いられる。代表的漂白剤としては鉄(III )の有機錯
塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイ
ミノ二酢酸、1,3-ジアミノプロパン四酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸、などのアミノポリカルボン酸
類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩など
を用いることができる。これらのうちエチレンジアミン
四酢酸鉄(III )錯塩、及び1,3-ジアミノプロパン四酢
酸鉄(III )錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄
(III )錯塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ま
しい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III )錯塩は漂
白液においても、漂白定着液においても特に有用であ
る。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III )錯塩を用
いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常 4.0〜8である
が、処理の迅速化のためにさらに低いpHで処理すること
もできる。漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、
必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。有用
な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されてい
る:米国特許第 3,893,858号、西独特許第1,290,812
号、同2,059,988 号、特開昭53-32736号、同53-57831
号、同53-37418号、同53-72623号、同53-95630号、同53
-95631号、同53-104232 号、同53-124424 号、同53-141
623 号、同53-28426号、リサーチ・ディスクロージャー
No.17129号(1978年7月)などに記載のメルカプト基ま
たはジスルフィド基を有する化合物;特開昭50-140129
号に記載のチアゾリジン誘導体;特公昭45-8506 号、特
開昭52-20832号、同53-32735号、米国特許第3,706,561
号に記載のチオ尿素誘導体;西独特許第1,127,715 号、
特開昭58-16,235 号に記載の沃化物塩;西独特許第966,
410 号、同2,748,430 号に記載のポリオキシエチレン化
合物類;特公昭45-8836 号記載のポリアミン化合物;そ
の他特開昭49-40,943 号、同49-59,644 号、同53-94,92
7 号、同54-35,727 号、同55-26,506 号、同58-163,940
号記載の化合物;臭化物イオン等が使用できる。なかで
もメルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物が
促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,89
3,858 号、西独特許第1,290,812 号、特開昭53-95,630
号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第4,552,
834 号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤
は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を
漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特に有効であ
る。漂白液や漂白定着液には上記の化合物の他に、漂白
ステインを防止する目的で有機酸を含有させることが好
ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数(pKa)が2
〜5である化合物で、具体的には酢酸、プロピオン酸、
ヒドロキシ酢酸などが好ましい。
してはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化
合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげることがで
きるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫
酸アンモニウムが最も広範に使用できる。また、チオ硫
酸塩とチオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿
素などの併用も好ましい。定着液や漂白定着液の保恒剤
としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボニル重亜硫酸
付加物あるいは欧州特許第 294769A号に記載のスルフィ
ン酸化合物が好ましい。更に、定着液や漂白定着液には
液の安定化の目的で、各種アミノポリカルボン酸類や有
機ホスホン酸類の添加が好ましい。脱銀工程の時間の合
計は、脱銀不良が生じない範囲で短い方が好ましい。好
ましい時間は1分〜3分、更に好ましくは1分〜2分で
ある。また、処理温度は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜
45℃である。好ましい温度範囲においては、脱銀速度が
向上し、かつ処理後のステイン発生が有効に防止され
る。脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強化されて
いることが好ましい。攪拌強化の具体的な方法として
は、特開昭 62-183460号に記載の感光材料の乳剤面に処
理液の噴流を衝突させる方法や、特開昭 62-183461号の
回転手段を用いて攪拌効果を上げる方法、更には液中に
設けられたワイパーブレードと乳剤面を接触させながら
感光材料を移動させ、乳剤表面を乱流化することによっ
てより攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の循環流
量を増加させる方法が挙げられる。このような攪拌向上
手段は、漂白液、漂白定着液、定着液のいずれにおいて
も有効である。攪拌の向上は乳剤膜中への漂白剤、定着
剤の供給を速め、結果として脱銀速度を高めるものと考
えられる。また、前記の攪拌向上手段は、漂白促進剤を
使用した場合により有効であり、促進効果を著しく増加
させたり漂白促進剤による定着阻害作用を解消させるこ
とができる。本発明の感光材料に用いられる自動現像機
は、特開昭 60-191257号、同 60-191258号、同 60-1912
59号に記載の感光材料搬送手段を有していることが好ま
しい。前記の特開昭 60-191257号に記載のとおり、この
ような搬送手段は前浴から後浴への処理液の持込みを著
しく削減でき、処理液の性能劣化を防止する効果が高
い。このような効果は各工程における処理時間の短縮
や、処理液補充量の低減に特に有効である。
は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一
般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水
洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充
方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。
このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の
関係は、Journal of the Society of Motion Picture a
nd Tele- vision Engineers第64巻、P. 248〜253 (1955
年5月号)に記載の方法で、求めることができる。前記
文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を大幅に
減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の増加に
より、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料
に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感光材料
の処理において、このような問題が解決策として、特開
昭62-288,838号に記載のカルシウムイオン、マグネシウ
ムイオンを低減させる方法を極めて有効に用いることが
できる。また、特開昭57-8,542号に記載のイソチアゾロ
ン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌー
ル酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリア
ゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」(1986年)三
共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技
術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「防菌
防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いることも
できる。本発明の感光材料の処理における水洗水のpH
は、4〜9であり、好ましくは5〜8である。水洗水
温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し
得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは
25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発
明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によって
処理することもできる。このような安定化処理において
は、特開昭57-8543 号、同58-14834号、同60-220345 号
に記載の公知の方法はすべて用いることができる。ま
た、前記水洗処理に続いて、更に安定化処理する場合も
あり、その例として、撮影用カラー感光材料の最終浴と
して使用される、色素安定化剤と界面活性剤を含有する
安定浴を挙げることができる。色素安定化剤としては、
ホルマリンやグルタルアルデヒドなどのアルデヒド類、
N-メチロール化合物、ヘキサメチレンテトラミンあるい
はアルデヒド亜硫酸付加物などを挙げることができる。
この安定浴にも各種キレート剤や防黴剤を加えること
もできる。上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオー
バーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用する
こともできる。自動現像機などを用いた処理において、
上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、水を
加えて濃縮補正することが好ましい。
処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵し
ても良い。内蔵するためには、発色現像主薬の各種プレ
カーサーを用いるのが好ましい。例えば米国特許第 3,3
42,597号記載のインドアニリン系化合物、同第 3,342,5
99号、リサーチ・ディスクロージャー14,850及び同No.1
5,159 に記載のシッフ塩基型化合物、同13,924号記載の
アルドール化合物、米国特許第 3,719,492号記載の金属
塩錯体、特開昭53-135628 号記載のウレタン系化合物を
挙げることができる。本発明のハロゲン化銀カラー感光
材料は、必要に応じて、発色現像を促進する目的で、各
種の1-フェニル-3-ピラゾリドン類を内蔵しても良い。
典型的な化合物は特開昭56-64339号、同57-144547号、
および同58-115438号等に記載されている。本発明にお
ける各種処理液は10℃〜50℃において使用される。通常
は33℃〜38℃の温度が標準的であるが、より高温にして
処理を促進し処理時間を短縮したり、逆により低温にし
て画質の向上や処理液の安定性の改良を達成することが
できる。
するがこれに限定されるものではない。 (実施例1) 染料の固体分散物の作製 化合物(I−4)を10g計り、界面活性剤(Trit
on X−200)を25gと水を200ml加え、2mm
径のボールを用いたボールミルで10分間分散し、平均
粒径0.5ミクロンの固体分散物を得た。この分散物に
10%のゼラチン水溶液1000gを加え、ガラス乾板
上に染料の量が0.5g/m2となるように塗布した。得
られたガラス乾板の吸収ピーク波長は545nm、ピー
ク値は1.62であった。この乾板を18℃の純水に1
0分間浸せきし、乾燥したのち再び吸収を測定したとこ
ろピーク値は1.65でわずかにシャープ化しているが
ほとんど変らなかった。
ム支持体上に、下記の組成の各層より成る多層カラー感
光材料を作製し、試料101とした。数字はm2当りの添
加量を表わす。なお添加した化合物の効果は記載した用
途に限らない。
に添加剤F−1〜F−8を添加した。さらに各層には上
記組成物の他にゼラチン硬化剤H−1及び塗布用、乳化
用界面活性剤W−3、W−4、W−5、W−6を添加し
た。
1に示すと同様な方法で分散した一般式(F−1)で示
される化合物と、一般式(I)〜(IX)で示される化合
物をメタノール溶液で表4に示すように添加し、試料 N
o.102〜120を作製した。
3種併用して用いる場合は、それぞれ等モルになるよう
に添加した。用いた比較化合物を以下に示す。
20について、均一な露光をあたえ下記現像処理をし、
濃度1.0の均一なグレイの画像を得、0.3m2中のス
ポット故障(直径20ミクロン以上)の個数を求めた。
また試料を45℃80%RH雰囲気の完全暗所に3日間
放置したのち感光計(富士写真フイルム製、FWH型)
を用いてセンシトメトリー用階調露光を与え、現像処理
をしたものの光学濃度測定し緑感層の感度低下(Δlog
E(G))を求めた。さらに、マクベスカラーチェッカー
(コルモルゲン社〔米国〕製)を撮影し同様に処理し緑
色と赤色のパッチを測定し色彩度を求めた。この結果を
第5表に示す。
を用いて以下に記載の方法で、液の累積補充量がそのタ
ンク容量の3倍になるまで処理した後、試料101〜1
20を処理した。 処理工程 時間 温度 タンク容量 補充量 第一現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 第一水洗 45秒 38℃ 2リットル 2200ミリリットル/m2 反 転 45秒 38℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2 発色現像 6分 38℃ 12リットル 2200ミリリットル/m2 漂 白 2分 38℃ 4リットル 860ミリリットル/m2 漂白定着 4分 38℃ 8リットル 1100ミリリットル/m2 第二水洗(1) 1分 38℃ 2リットル − 第二水洗(2) 1分 38℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2 安 定 1分 25℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2 乾 燥 1分 65℃ − − ここで第二水洗の補充は、第二水洗(2)に補充液を導
き、第二水洗(2)のオーバーフロー液を第二水洗
(1)に導く、いわゆる向流補充方式とした。
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシ
ウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理し、続いて
二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/リットルと
硫酸ナトリウム1.5g/リットルを添加した。この液
のpHは6.5〜7.5の範囲にある。
ッチの測光データを修正マンセル表色系{JIS規格
JIS Z 8721(1971)の付表}で示したも
のであり、値が大きいほど彩度が高く好ましいといえ
る。面状故障の数は少ないほど望ましい。また、高湿下
での感度低下は、保存中に生ずる染料の拡散の目安とな
るが、値が小さいほど好ましい。表から解るように、本
発明の染料の分散物を用いた試料は色彩度の向上効果が
大きいことが解る。更に染料の分散物を用いた場合に発
生する塗布面状故障や、染料の拡散に起因する感度低下
は、本発明の染料分散物と本発明の化合物を併用するこ
とにより飛躍的に改良されることが解る。
トした厚さ220μmの紙支持体に、以下の第1層から
第12層を重層塗布したカラー写真感光材料試料 No.2
01を作成した。ポリエチレンの第1層塗布側には15
重量%のアナターゼ型酸化チタンを白色顔料として、ま
た微量の群青を青味染料として含む。支持体表面の色度
は(L* 、a* 、b* ) 表色系でそれぞれ89.0、−
0.18、−0.73であった。 (感光層組成)以下に成分とg/m2単位で示した塗布量
を示す。なお、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量
を示す。
ノールXC(Du Pont 社)、及びアルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムを、塗布助剤としてコハク酸エステル
及び、Magefac F-120 (大日本インキ社製)を、ハロゲ
ン化銀あるいはコロイド銀含有層には、安定剤として、
(Cpd−21、22、23)を用いた。以下に実施例
に用いた化合物を示す。
アジン Na塩
1に示すと同様な方法で分散した一般式(F−1)で示
される化合物と、一般式(I)〜(IX)で示される化合
物をメタノール溶液で表6に示すように添加し、試料 N
o.202〜214を作製した。
3種併用して用いる場合は、それぞれ等モルになるよう
に添加した。用いた比較化合物を以下に示す。
14について、均一な露光をあたえ下記現像処理をし濃
度1.0の均一なグレイの画像を得、0.1m2中のスポ
ット故障(直径50ミクロン以上)の個数を求めた。ま
た試料を45℃80%雰囲気の完全暗所に3日間放置し
たのち感光計(富士写真フイルム製、FWH型)を用い
てセンシトメトリー用階調露光を与え、現像処理をした
ものの光学濃度測定し緑感層の感度低下(Δlog E(G))
を求めた。さらに、マクベスカラーチェッカー(コルモ
ルゲン社〔米国〕製)を適性露光で撮影したリバーサル
フィルムRDP(富士写真フイルム製)をこれらの試料
に焼き付け現像処理して得られたチャートの色パッチを
測定し色彩度を求めた。この結果を表7に示す。
真フイルム製)に通常の露光をした後、自動現像機を用
いて以下に記載の方法で、液の累積補充量がそのタンク
容量の3倍になるまで処理した。その後、試料を現像処
理をした。 処理工程 時間 温度 タンク容量 補充量 第一現像 75秒 38℃ 8リットル 330ミリリットル/m2 第一水洗(1) 45秒 33℃ 5リットル − 第一水洗(2) 45秒 33℃ 5リットル 5000ミリリットル/m2 反転露光 15秒 100 lux 発色現像 135秒 38℃ 15リットル 330ミリリットル/m2 第二水洗 45秒 33℃ 5リットル 1000ミリリットル/m2 漂白定着(1) 60秒 38℃ 7リットル − 漂白定着(2) 60秒 38℃ 7リットル 220ミリリットル/m2 第三水洗(1) 45秒 33℃ 5リットル − 第三水洗(2) 45秒 33℃ 5リットル − 第三水洗(3) 45秒 33℃ 5リットル 5000ミリリットル/m2 乾 燥 45秒 75℃ ここで第一水洗及び第三水洗は、それぞれ向流水洗方式
とした。即ち第一水洗(2)に水洗水を流し、そのオー
バーフローを第一水洗(1)に導き、又第三水洗(3)
に水洗水を流し、そのオーバーフローを第三水洗(2)
に導き、第三水洗(2)のオーバーフローを第三水洗
(1)に導いた。
数、高湿下での感度低下は実施例2と同じ意味である。
表から解るように、本発明の染料の分散物を用いた試料
は色彩度の向上効果が大きいことが解る。更に染料の分
散物を用いた場合に発生する塗布面状故障や、染料の拡
散に起因する感度低下は、本発明の染料分散物と本発明
の化合物を併用することにより飛躍的に改良されること
が解る。また本発明の染料分散物と本発明の化合物に
は、適切な添加量があることが解る。
トした紙支持体(厚さ100ミクロン)の表側に、次の
第1層から第14層を、裏側に第15層から第16層を
重層塗布したカラー写真感光材料を作成した。第1層塗
布側のポリエチレンには酸化チタン(4g/m2)を白色
顔料として、また微量(0.003g/m2)の群青を青
み付け染料として含む(支持体の表面の色度はL* 、a
* 、b* 系でそれぞれ88.0、−0.20、−0.7
5であった。)。
m2単位)を示す。なお、ハロゲン化銀については銀換算
の塗布量を示す。各層に用いた乳剤は乳剤EM1の製法
に準じて作られた。但し第14層の乳剤は表面化学増感
しないリップマン乳剤を用いた。
く攪拌しながら75℃で15分を要して同時に添加し、
平均粒径が0.35μの八面体臭化銀粒子を得た。この
際、銀1モル当り0.3gの3,4−ジメチル−1,3
−チアゾリン−2−チオンを添加した。この乳剤に銀1
モル当り6mgのチオ硫酸ナトリウムと7mgの塩化金酸
(4水塩)を順次加え、75℃で80分間加熱すること
により化学増感処理を行なった。こうして得た粒子をコ
アとして、第1回目と同様な沈澱環境で更に成長させ、
最終的に平均粒径が0.7μの八面体単分散コア/シェ
ル臭化銀乳剤を得た。粒子サイズの変動係数は約10%
であった。この乳剤に銀1モル当り1.5mgのチオ硫酸
ナトリウムと1.5mgの塩化金酸(4水塩)を加え、6
0℃で60分間加熱して化学増感処理を行ない内部潜像
型ハロゲン化銀乳剤を得た。
とExZK−2をハロゲン化銀に対しそれぞれ10-3、
10-2重量%、造核促進剤としてCpd−22、28、
29を各々10-2重量%用いた。更に各層には乳化分散
助剤としてアルカノールXC(Du Pont 社)及びアルキ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムを、塗布助剤としてコ
ハク酸エステル及び Magefac F-120(大日本インキ社
製)を用いた。ハロゲン化銀及びコロイド銀含有層には
安定剤として(Cpd−23、24、25)を用いた。
この試料を試料番号301とした。以下に実施例に用い
た化合物を示す。
アジン Na塩
ド)−9−メチル−10−プロパルギル−1,2,3,
4−テトラヒドロアクリジニウム トリフルオロメタン
スルホナート ExZK−2 2−〔4−{3−〔3−{3−〔5−{3−〔2−クロ
ロ−5−(1−ドデシルオキシカルボニルエトキシカル
ボニル)フェニルカルバモイル〕−4−ヒドロキシ−1
−ナフチルチオ}テトラゾール−1−イル〕フェニル}
ウレイド〕ベンゼンスルホンアミド}フェニル〕−1−
ホルミルヒドラジン
1に示すと同様な方法で分散した一般式(F−1)で示
される化合物と、一般式(I)〜(IX)で示される化合
物をメタノール溶液で表8に示すように添加し、試料 N
o.302〜304を作製した。
3種併用して用いる場合は、それぞれ等モルになるよう
に添加した。
04について、実施例3で実施したと同様な実験を行な
った。この結果を表9に示す。
製)に、フジカラーコピヤAP5500システムを用い
て像様露光した後、液の累積補充量がそのタンク容量の
3倍になるまで連続処理した。その後、試料を現像処理
した。 処理工程 時間 温度 タンク容量 補充量 発色現像 135秒 38℃ 11リットル 350ミリリットル/m2 漂白定着 40秒 34℃ 3リットル 300ミリリットル/m2 水洗 (1) 40秒 32℃ 3リットル − 水洗 (2) 40秒 32℃ 3リットル 350ミリリットル/m2 乾 燥 30秒 80℃ 水洗水の補充方式は、水洗浴(2)に補充し、水洗浴
(2)のオーバーフロー液を水洗浴(1)に導く、いわ
ゆる向流補充方式とした。このとき感光材料による各処
理液の持ち出し量は35ミリリットル/m2であった。
数、高湿下での感度低下は実施例2と同じ意味である。
表から解るように、本発明の染料の分散物を用いた試料
は色彩度の向上効果が大きく、染料の分散物を用いた場
合に発生する塗布面状故障や、染料の拡散に起因する感
度低下が改良されることが解る。
に対して、第8層に一般式(F−1)で示される化合物
を水とメタノール比が3:1の溶媒に溶かして添加し、
一般式(I)〜(IX)で示される化合物をメタノール溶
液で表10に示すように添加し、試料502〜5を作製
した。
02〜5について、実施例2で行なったと同様な実験を
行なった。この結果を第11表に示す。
いた試料は、色彩度の向上効果が大きいことが判る。
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体上にそれぞれ少なくとも1つの青
感色性層、緑感色性層及び赤感色性層と少なくとも1つ
の非感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該感光材料の非感光性層の少なくとも1つに下記一
般式(F−1)で示される少なくとも一種の化合物を含
有し、かつ該感光材料中に下記一般式(I)〜(IX)で
示される化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物を
含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光
材料。 一般式(F−1) 【化1】 式中、Qはケトメチレン残基を表し、L1 、L2 、L3
はメチレン基を表し、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は
各々水素原子または置換基を表し、R3 とR4もしくは
R4 とR5 は互いに連結して5又は6員環を形成しても
良い。nは0または1を表す。但し、Qは少なくとも1
個のカルボン酸基、スルホンアミド基又はスルホカルバ
モイル基を有する。 一般式(I) 【化2】 一般式(II) 【化3】 一般式(III) 【化4】 一般式(IV) 【化5】 一般式(V) 【化6】 一般式(VI) 【化7】 一般式(VII) 【化8】 一般式(VIII) 【化9】 一般式(IX) 【化10】 (式中、R12、R13、R14、R15、R16、R18およびR
19は、水素原子、アルキル基、またはアリール基を表わ
し、R17は、水素原子、アルキル基、アリール基、ニト
ロ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、ヒ
ドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、またはチア
ゾリル基を表わす。R20は、アルキレン基またはアリー
レン基を表わす。R21、R22、およびR23は、ハロゲン
原子、またはアルキル基を表わし、R24およびR25は、
水素原子、アルキル基、アリール基、または含窒素複素
環残基を表わす。R26およびR27は、水素原子、アルキ
ル基またはアリール基を表わし、R26とR27が結合して
ベンゼン環を形成してもよい。R28は、水素原子または
アルキル基を表わす。R29、R30はアルキル基またはア
リール基を表わす。Yはハロゲン原子を表わし、Z
1 は、チアゾリル環を構成するのに必要な非金属原子群
を表わし、Z2 は六員環を形成するのに必要な非金属原
子群を表わす。nは0または1を表わし、mは1または
2を表わす。) - 【請求項2】 請求項1において、一般式(F−1)で
示される化合物が、固体微粒子分散体として含有される
ことを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
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1992
- 1992-01-24 JP JP4032912A patent/JP2756622B2/ja not_active Expired - Fee Related
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