JP2750257B2 - アルファ−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 - Google Patents
アルファ−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発Info
- Publication number
- JP2750257B2 JP2750257B2 JP5115129A JP11512993A JP2750257B2 JP 2750257 B2 JP2750257 B2 JP 2750257B2 JP 5115129 A JP5115129 A JP 5115129A JP 11512993 A JP11512993 A JP 11512993A JP 2750257 B2 JP2750257 B2 JP 2750257B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dna
- alpha
- antitrypsin
- mutant
- site
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P7/00—Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
- A61P7/02—Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/81—Protease inhibitors
- C07K14/8107—Endopeptidase (E.C. 3.4.21-99) inhibitors
- C07K14/811—Serine protease (E.C. 3.4.21) inhibitors
- C07K14/8121—Serpins
- C07K14/8125—Alpha-1-antitrypsin
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/10—Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
- C12N15/102—Mutagenizing nucleic acids
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/80—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi
- C12N15/81—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi for yeasts
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Mycology (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Hematology (AREA)
- Diabetes (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は突然変異誘発遺伝子の作製および微生物中に於
けるその構造蛋白質の表現に関する。特に、本発明は突
然変異誘発ヒトアルファ−1−抗トリプシン遺伝子の作
製およびアルファ−1−抗トリプシンの部位特異性突然
異性体の表現に関する。アルファ−1−抗トリプシン
(以下ATと略称する)はプロテァーゼ阻害剤であり、
その主な機能は広スペクトルプロテァーゼであるエラス
ターゼを阻害することである。哺乳類の肺組織はエラス
ターゼに特に侵されやすいので、ATの欠乏または不活
性化は肺組織および弾性の損失およびそれに続く気腫を
生ずる可能性がある。AT活性の損失または減少はタバ
コの煙を含む環境汚染物質によるATの酸化の結果であ
り得る。ガデク、ジェームズE.(Gadek,Jam
esE.)およびR.D.クリスタル(R.D.Cry
stal),“アルファ−1−抗トリプシン欠損(Al
pha−1−Antitrypsin Deficie
ncy)”ザ・メタボリック・ベーシス・オブ・インヘ
ライテッド・ディジーズ(The Metabolic
Basis,ofInherited Diseas
e),スタンバリー、J.B.(Stanbury,
J.B.)ら編、マグロー・ヒル、ニューョーク(19
88)pp.1450−1467およびキャロル(Ca
rrll)ら、ネーチャー(Nature)2988、
329−334(1982)参照。オウエン(Owe
n)ら(New Eng.J.Med.309:694
−698、1983)は、患者がアミノ酸位置358に
於けるメチオニンの代わりにアルギニンを置換したアル
ファ−1−抗トリプシンの突然変異体形を生成する条件
を記載している。遺伝子配列中の単点突然変異(ATG
→AGG)の結果として、アルファ−1−抗トリプシン
はエラスターゼ阻害剤としてのその正常な機能からトロ
ンビン阻害剤の機能へ変化した。この機能変化は野生型
ATとアンチトロンビンIIIとの間の構造の30%相
同から生じる(キャロル(Carroll)ら、同上を
も参照のこと)。これらの発見は、ATの変化形が例え
ば播種血管内凝固の治療に於けるような血液凝固防止に
用いるために臨床的に重要となり得ることを示す。蛋白
質の活性部位に於ける酸化に対する抵抗のような安定性
の増強をもたらし得る野生型ヒトATの変化形を作製す
ることは望ましいことである。ATに於ける遺伝的欠損
にかかっている患者に投与するための、かかる患者と免
疫学的により相容性である野生型ATの変化形を作製す
ることも望ましいことであろう。増加したアンチトロン
ビン活性を有するATの変化形を作製することも望まし
いことであろう。従って、本発明の1つの目的は野生型
ヒトATの部位特異性突然変異誘発の作製方法を提供す
ることである。本発明のもう1つの目的は突然変異誘発
ATのための暗号づけをする構造遺伝子からなる表現ベ
クターを提供することである。本発明のもう1つの目的
は部位特異性突然変異誘発AT蛋白質を提供することで
ある。本発明は部位特異性突然変異誘発ATのための構
造遺伝子のための暗号づけをする1本鎖および2本鎖閉
環状DNAの生成方法を提供する。特に、本発明は
(a) 野生型ATのための構造遺伝子の暗号配列また
はその相補物からなる環状1本鎖cDNA分子を作製す
る工程と、(b) かかる1本鎖DNAに、(1)かか
る1本鎖DNAのセグメントに相補的であることと野生
型ATの位置358に於けるアミノ酸に対応するコドン
に於て1つまたは2つ以上の誤対合を含みかつ該誤対合
がアラニンまたはバリンまたはグリシンまたはフェニル
アラニンまたはアルギニンまたはリジンのためのコドン
の1つからなることとを特徴とする直線状オリゴヌクレ
オチドと(2)M13のための万能プライマーのような
プライマーとをアニーリングさせる工程と、(c) 該
オリゴヌクレオチドとプライマーとを酵素的に延長する
工程と、(d) 延長されたオリゴヌクレオチドとプラ
イマーとの末端を一緒に結合してギャップつき環状2本
鎖DNA分子を生成させる工程と、(e) 該2本鎖ギ
ャップ付き環状DNA分子を大腸菌(E.coli)中
へトランスフェクションしてヒトX358−ATのため
の構造遺伝子を含む閉環状DNA分子を生成させかつプ
ラークハイブリダイゼーションのためのプローブとして
の突然変異体オリゴヌクレオチドでスクリーニング後、
突然変異体DNAを分離する工程とからなるヒトX
358−AT(ここでXはアラニンまたはバリンまたは
グリシンまたはフェニルアラニンまたはアルギニンまた
はリジンである)のための構造遺伝子のための暗号づけ
をする1本鎖または2本鎖閉環状DNAの生成方法を提
供する。同様の方法によって、ATのZ−対立遺伝子と
しても知られているヒトLyS342−ATの構造遺伝
子からなる閉環状DNA分子を作製することができる。
本発明の方法は342と358の両方の位置ならびに他
の位置に於て突然変異誘発されたATの作製にも利用す
ることができる。本発明は突然変異誘発ATのための構
造遺伝子からなるDNA構造物およびクローニングベク
ターおよび突然変異誘発蛋白質の表現方法ならびに実質
的に純粋な部位特異性突然変異誘発ATをも提供する。
図1について説明すると、この図には野生型ATの優勢
形の構造遺伝子およびアミノ酸配列が示してある。位置
356−360に於けるアミノ酸からなるATの活性部
位はメチオニン残基を含む。位置358に於ける残基は
タバコの煙または他の酸化性汚染物質に暴露されるとき
酸化を受けやすい。かかる酸化はATの生物学的活性を
減少させる可能性があるので、部位特異性突然変異誘発
により、該位置に於て別のアミノ酸、すなわちアラニン
またはバリンまたはグリシンまたはフェニルアラニンま
たはアルギニンまたはリジンで置換して、より安定なA
Tの形を生成させることができる。さらに、遺伝的AT
欠損の1つはZ−対立遺伝子変異体として知られている
異常形の生成である。図1について言うと、この突然変
異はアミノ酸位置342に於けるグルタミン酸のリジン
による置換によって示される。Z−対立遺伝子変異体に
対して同型接合性の個人は、明らかに肝臓に於ける処理
妨害のために正常レベルの約15%のATを生成する。
このことは肝臓中にATの未熟形の蓄積を生じ、これに
対応して血漿の該阻害剤レベルが減少する。この状態を
もつ個人の80%までは慢性の肺および(または)肝臓
疾患で死に至ると考えられている。Z−対立遺伝子変異
体蛋白質自体は野生型蛋白質と同じ抗エラスターゼ活性
を有することは注目すべきである。かかる個人のATレ
ベルは野生型ATの静脈内投与によって増強することが
できる〔ガデク(Gadek)ら、ジャーナル・オブ・
クリニカル・インベスティゲーション(Journal
of Clincal Investigation
68,1158−1165(1981)参照〕。しか
し、野生型蛋白質はこれらの患者にとって異種であるの
で、幾人かのZZ個人は野生型蛋白質にアレルギーにな
ると期待され得る。かくして、本発明はある種のAT欠
損患者に於て非免疫原となり得るZ−対立遺伝子変異体
の生成方法を提供する。抗トロンビン活性を有すること
が示されているArg359−ATは血液凝固阻止に有
用でもあり得る。天然産アンチトロンビンIIIは、通
常、体内で血液凝固を調節する働きがある。アンチトロ
ンビンIIIは播種血管内凝固の治療のため〔ガスナー
(Gassner)ら、Wien.Klin.Woch
enschr.91:51−53、1979;およびヘ
ルグレン(Hellgren),M.他、Gyneco
l.Obstet. Invest・16:107−1
18、1983〕、および他の症状の治療に於いてヘパ
リンの代替物として〔バーンハート(Bernhard
t),W,およびノバコバ−バネット(Novakov
a−Banet),A,Ric.Clin.Lab,1
3 :61−66、1983〕用いられて来た。特に、
本発明は野生型ヒトAT遺伝子のcDN4Aたはその相
補物からなる1本鎖DNA鋳型の作製に関する。突然変
異させようとするコドンに於て1個または2個以上の誤
対合を含む直線状オリゴヌクレオチドプライマーを、突
然変異誘発部位の5′側にアニーリングする第2プライ
マーと一緒に鋳型へアニーリングさせる。好ましい第2
プライマーは市販されておりかつM13ベクター中のラ
ック (lac)Z遺伝子へハイブリダイゼーションす
るM13の万能プライマーである〔メッシング(Mes
sing),Meth.in Enzymology
101:20−77、1983〕。該オリゴヌクレオチ
ドを廷長しかつ末端に於て結合させて2本鎖ギャップつ
き環状DNAを得る。この2本鎖DNAを用いて宿主微
生物大腸菌(E.coli)をトランスフェクション
し、突然変異体および野生型DNA分子の混合物を含む
集団をもたらす。突然変異体DNAオリゴヌクレオチド
をプローブとして用いるプラークハイブリダイゼーショ
ンによって突然変異体DNA分子を選択する。このDN
Aをシーケンシング(sequenced)変化したコ
ドンの存在を証明した後、適当な表現ベクター中へクロ
ーニングすることができる。突然変異誘発AT蛋白質
は、細菌または酵母あるいは他の前核類または真正核類
中で表現させることができる。本明細書中で使用する
“DNA構造物”、“ベクター“プラスミド”という用
語は、ヒトの介在によって変性されているDNA分子あ
るいはかく変性されている分子のクローンであるDNA
分子であって、そうでなければ天然には存在しない方法
で結合させかつ配列させたDNAのセグメントを含むD
NA分子を構成する。本明細書中で使用する“表現ベク
ター”という用語は、宿主生物中へ形質転換させるとき
それ自体の複製を保証する遺伝情報と宿主生物中で表現
されるべき少なくとも1つの遺伝子ならびに転写の開
始、翻訳の開始、プロモーター領域およびある場合には
読み終り領域のための部位のような、表現が起こるため
に必要となり得る他の制御機能を含むDNA構造物であ
る。“表現”という用語は、通常の用途に於ては、宿主
生物中に存在する遺伝子によって暗号づけされる蛋白質
生成物がある生物によって合成される条件を意味すると
定義される。“ギャップつき”という用語は、実質的に
2本鎖であるが1本鎖領域を含むDNA分子を意味す
る。物質および方法 全体にわたって標準の生化学的方法を用いた。M13宿
主株、万能プライマーおよびベクターはベテスダ・リサ
ーチ・ラボラトリーズ(BethesdaResear
ch Laboratories)から得た。制限エン
ドヌクレフアーゼは、ベデスダ・リサーチ・ラボラトリ
ーズ(Bethesda Research Labo
ratories)、ニュー・イングランド・バイオラ
ブズ(New EnglandBioLabs)、ベー
リンガー・マンハイム・バイオケミカルズ(Boehr
inger Mannheim Biochemica
ls)から得、メーカーの指令書に従って使用した。細
菌細胞の形質転換、DNAポリメラーゼI(クレナウ
(Klenow)断片)を用いるDNA断片の平滑化
(blunting)方法、T4DNAリガーゼを用い
るDNA断片の接合方法を含む一般的クローニング方法
はマニアテイス(Maniatis)らが記載している
〔モレキュラー・クローニング(MolecularC
loning):ア・ラボラトリー・マニュアル(A.
Laboratory Manual)、コールド・ス
プリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spr
ing HarborLaboratory)、198
2〕。一般的な部位特異性突然変異誘発方法は、ゾラ
ー、マークJ.(Zoller,MarkJ.)および
M.スミス(M.Smith)著、“M13誘導ベクタ
ー中へクローニングされたDNA断片のオリゴヌクレオ
チド指示突然変異誘発(Oligonucleotid
e Directed Mutagenesisof
DNA Fragments Cloned Into
M13Derived Vectors)”、マニュ
アル・フォー・アドバンスト・テクニックス・イン・モ
レキュラー・クローニング・コース(Manual f
or Advanced Techniques in
Molecular Cloning Cours
e)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(ColdSpringHarberLaborato
ry)、1983に記載されている。野生型AT中の配
列から1つ以上の塩基変化を含むオリゴヌクレオチド
は、ビューケージ(Beaucage)およびカルサー
ズ(Caruthers)、テトラヘドロン・レターズ
(Tetrahedron Letters)22:1
859−1862、1981およびマッテウチ(Mat
teuch)およびカルーサーズ(Caruther
s)、J.Am.Chem.Soc.103:3138
(1981)に一般的に記載されている亜燐酸トリエス
テル法により、マッテウチ(Matteuch)および
カルーザーズ(Caruthers)、テトラヘドロン
・レターズ(Tetrahedron Letser
s)21:719−722(1980)に記載されてい
るようなポリマー支持体を用いて作製することができ
る。別法では、アプライド,バイオシステムズ・モデル
380−ADNA合成装置のような機械によって、オリ
ゴヌクレオチドを合成することができる。合成されたオ
リゴヌクレオチドは、変性用ゲル上でのポリアクリルア
ミドゲル電気泳動によって精製することができる。オリ
ゴヌクレオチドは、5′−端に於て、(ガンマ)32
P−ATPおよびポリヌクレオチドキナーゼによって燐
酸化され得る。オリゴヌクレオチド配列の検定はマクサ
ム(Maxam)およびギルバート(Gilbert)
法、メソド・イン・エンザイモロジー(Methods
in Enzymolgy)、65:57(198
0)で行うことができる。野生型アルファ−1−抗トリ
プシン遺伝子からなる1本鎖DNAの作製ヒトATの優
勢形のための暗号づけをする遺伝子は、DNAハイブリ
ダイゼーションプローブとして 々配列を用いる常法
〔クラチ(Kurachi)ら、Proc.Nat.A
cad.Sci.USA,78、6820−830(1
980);およびチャンドラ(Chandra)ら、B
iocham.Biophys.Res.Com.,1
03、751−758(1981)〕によってヒト肝臓
cDNAライブラリーから単離することができる。AT
遺伝子は1446bp Pst1 断片として単離さ
れ、Pst1 消化プラスミドpUC13〔ビエイラ
(Vieira)ら、ジーン(Gene)、19、25
9−268(1982)記戴の方法で作製、但しlac
Z遺伝子に於ける開始に於て図3に示す多重制限部位を
含む〕中へ挿入されてAT遺伝子の3′側のポリリンカ
ー中にBam H1部位を含む組換型プラスミドpUC
α1を与える。プラスミド pUCα1はBam H1
で消化されてAT配列を得る。1320bp Bam
H1断片を次にM13mp10中に結合し〔メッシング
(Messing 、メソド・イン・エンザイモロジー
(Methods in Enzymology)10
1:20−77(1983)〕、得られた組換型ファー
ジを用いて大腸菌(E.coli)K12(JM10
3)をトランスフェクションする。AT遺伝子を含む1
本鎖閉環状DNAを、次にゾラー(Zoller)およ
びスミス(Smith)の方法(上掲)で単離する。 野生型AT中の配列から1つ以上の塩基変化を含むオリゴヌクレオチドの作製 下記表1に示すオリゴヌクレオチドを通常の亜燐酸トリ
エステル法またはアプライド・バイオシステムズ・モデ
ル380−A合成装置で合成した後、変性用ポリアクリ
ルアミドゲル上で精製することができる。このオリゴヌ
クレオチドは、アミノ酸358のコドンのための適当な
誤対合が存在する以外は 図1に示す野生型ヒトATの
アミノ酸356−360のための暗号づけをする。 上記のものよりも長いオリゴヌクレオチドを使用できる
ことは言うまでもない。また、遺伝暗号の縮退のため、
表1中に示したものの代わりに他の突然変異体コドンを
用いることができることも言うまでもない。オリゴヌク
レオチドは、長さが15−21ヌクレオチドの範囲であ
りかつ少なくともヌクレオチド1184−1198を含
むことが好ましい。もう1つのオリゴヌクレオチドは第
2表に示すようにして作製され、AT配列中のアミノ酸
342のためのコドンの周りにほぼ中心を置く配列に対
応する。表2のオリゴヌクレオチドはアミノ酸342の
ためのコドンに於ける誤対合を含み、それによってリジ
ンのコドンが含まれてZ−対立遺伝子変異体を生じる。 上記よりも長いオリゴヌクレオチドが利用できることは
言うまでもない。また、遺伝暗号の縮退のため、表2に
示したものの代わりに他の突然変異体コドンを用いるこ
とができることも言うまでもない。オリゴヌクレオチド
は、長さが15−21ヌクレオチドでありかつヌクレオ
チド1135−1149を含むことが好ましい。オリゴヌクレオチドの延長および結合 上に挙げたオリゴヌクレオチドのおのおのを、M13の
万能プライマーのような第2プライマーと一緒に野生型
AT遺伝子を含む1本鎖組換型M13ファージDNAと
アニーリングさせる。典型的な操作に於ては、20pm
olの燐酸化Z−対立遺伝子オリゴヌクレオチドと20
pmolのM1プライマーとをATcDNAを含む組換
型M13ファージ1pmolと混合し、アニーリングさ
せた。このオリゴヌクレオチドを、次にDNAポリメラ
ーゼ1〔クレナウ(Klenow)フラグメント〕を用
いて延長し、合成鎖の末端をT4DNAリガーゼを用い
て接合させた。得られたDNA分子はAT暗号領域にわ
たって明らかに二本鎖でありかつM13ベクター領域に
わたって部分的に1本鎖である。これらのギャップ付き
DNA環をコンピテント大腸菌(E.coli)K12
(JM101)中へトランスフェクションして細菌DN
A修復系によってギャップを埋めて活性ファージを作る
ことができる。突然変異体分子の集団は、ファージDN
Aをニトロセルロースフィルターに結合させて32Pで
ラベルした突然変異誘発性オリゴヌクレオチドでプロー
ブするプラーク・リフト(plaque−lift)ハ
イブリダイゼーション法〔ゾラー(Zoller)ら、
上掲〕によって野生型から識別される。本操作の背後に
ある原理は、突然変異誘発性オリゴヌクレオチドが野生
型クローンとよりも安定な複式を突然変異体クローンと
形成する(野生型クローンとのハイブリダイゼーション
は誤対合を生ずる)ということである。低温に於けるハ
イブリダイゼーションの後、突然変異体分子だけがプロ
ーブとハイブリッドを形成するまで洗浄温度を上げる。
典型的には、23℃の温度でハイブリダイゼーションを
行った後、23℃、37℃、50℃、55℃で逐次洗浄
し、各洗浄後にオートラジオグラフィーを行うことがで
きる。突然変異体ファージを次に単離し、再度プレート
にまき、サンガー(Sanger)ら(J.Mol.B
iol.143:161、1983)およびサンガー
(Sanger)ら、(Proc.Nat.Acad.
Sci. USA.,74:5463、1977)のジ
デオキ(dideoxy)法を用いるシーケンシング
(Sequencing)によって突然変異の存在を証
明することができる。 細菌表現ベクター中への配列に於ける突然変異体のクロ
ーニング 突然変異体AT暗号領域は、複製型のBamH1および
Pst1による消化によって閉環状DNAから取除くこ
とができる。突然変異体AT遺伝子を含む断片を、Ba
mH1およびPst1消化ベクターM13TAcまたは
M13mp10中へ挿入することができる。ファージM
13mP10はP−Lバイオケミカルズ(P−L Bi
ochemicals)またはベテスダ・リサーチ・ラ
ボラトリーズ (Bethesde Research
Laboyatories)から市販されている。得ら
れた構造物は、上述のように大腸菌(E.coli)K
12(JM103)を形質転換させるために用いること
ができる。ファージM13mp10をEcoRIおよび
BamHlで消化してM13TAcを作製する。得られ
た付着末端に、P−Lバイオケミカルズ(P−LBio
chemicals)から購入した、下記構造を有し
AATTcATGGAG GTAccTccTAG かつ5個の主憐酸塩が欠損している合成DNAアダプタ
ーを結合させて構造物mp10Aを生成させる。かくし
て、構造物mp10AはAT遺伝子のための開始コドン
と第1アミノ酸(Glu)コドンとを与えるATGGA
Gを含む配列についてのEcoRIおよびBamHl制
限部位を含む。mp10のもとのEcoRIとBamH
lとの間の領域のためのアダプターの置換はラックオペ
ロン解読フレームを破壊し、得られたトランスフェクタ
ントは白色プラークを与える。ベクターmp10AをA
vaIIで消化し、付着末端をDNAポリメラーゼのク
レナウ(Klenow)フラグメントを用いて埋める。
この後でEcoRIで消化しかつS1ヌクレアーゼを用
いて付着末端を除去する。得られた平滑末端断片がmp
10Bである。trp−ラックプロモーターからなるD
NA断片を市販プラスミドpDR540〔P−Lバイオ
ケミカルズ(P−L Biochemicals)〕か
ら取り出す。このプラスミドpDR540をHind
IIIで切断し付着端をクレナウ(Klenow)ポリ
メラーゼで埋める。記列CCTCGAGGを有するリン
カーをこの平滑末端に結合し、過剰のリンカーをXho
Iによる消化によって除去する。得られたpDR540
Xとして知られている構造物はpDR540のHind
III部位の代わりにXhoI部位を含む。XhoIお
よびBamH1によるpDR540Xの消化およびそれ
に続くクレナウ(Klenow)フラグメントを用いる
末端の平滑化によってtrp−ラックプロモーター(T
Ac)とシャイン−ダルガーノ(Shine−Dalg
arno)配列とを含む断片を得る。trp−ラックプ
ロモーターを含む上記断片をmp10B断片中に挿入し
てハイブリッドファージmp10cを生成する。mp1
0Bの平滑化AvaIIをTAc含有断片の平滑化Xh
o1へ結合することによって結合部にXho1部位を再
生する。TAc断片の平滑化BamH1部位のmp10
Bの平滑化EcoRI末端への結合によってこの結合部
にNcoI部位(CCATGG)を生じる。断片の正し
い指向は、青色プラークの生成によってスクリーニング
することができる。ファージmp10Cは、もとのBa
mHl部位中へのAT遺伝子の挿入を容易にするために
除去されねばならないATG開始コドンの上流に位置す
る第2BamHlを含む。この異質のBamHl部位を
除去するため、mp10cをBamHlによる2回の消
化にかける。第1の部分的消化の後で、クレナウ(Kl
enow)ポリメラーゼによって付着末端を埋め、Xh
olで消化し、アガロースゲル上て精製する。正しい断
片はNcoI制限部位を含む断片として確認される。m
p10cの第2のBamHl消化は完了まで行い、付着
末端をクレナウ(Klenow)ポリメラーゼを用いて
埋め、α−32P−dNTP′sを用いてBal31エ
キソヌクレアーゼによる平滑末端のその後のマニキュア
リングの監視を容易にする。Bal31エキソヌクレア
ーゼにより標識末端から5塩基対を除去し、それによっ
てBamH1部位を除去する。プロモーターを含む配列
をXhoIで除去し、ゲル精製する。mp10とpOR
540誘導断片とを一緒に結合し、大腸菌(E.col
i)K12(JM103)〔メッシング、J.(Mes
sing,J.)ら1981ヌクレイックアシド・Re
s.(NucleicAcids Res.)9:30
9、p−Lバイオケミカルズ(P−L Biochem
icals)から市販〕中へクローニングし、NcoI
感受性および青色プラークの生成でスクリーニングす
る。得られたベクターはM13TACである。酵母中に於ける表現ベクターのクローニング 酵母中に於けるクローニングおよび表現のために、Ba
mHl断片のような変異体配列を含むM13ファージの
複製型から変異体AT配列を単離し、BamHl消化プ
ラスミドHAT4中へ挿入することができる。プラスミ
ドHAT4は、下記の方法で作られたものである。プラ
スミドpJDB 248〔ベッグズ(Beggs)、ネ
ーチャー(Nature)275:104−109、1
978)をEcoR1で部分的に消化し、pMB9配列
を除去した。プラスミドpBR322〔ポリバー(Bo
livar)ら、ジーン(Gene)2:95−11
3、1977〕をEcoRIで開裂し、pMB9配列の
代わりに直線状pJDB248へ接合させた。得られた
プラスミドはcl/1として知られている。プラスミド
pTPIC10〔アルバー(Alber)およびカワサ
キ(Kawasaki)、J.MoI.App.Gen
et 1:419−434、1982〕から、部分的B
glII消化、再結合、Kpn1による消化によって酵
母TPIプロモーターを除去した。得られた直線状プラ
スミド約50μgを5単位のBal31で、30℃に於
て5分間処理した。このDNAを、次にDNAポリメラ
ーゼI〔クレナウ(Klenow)フラグメント〕で処
理して分子の末端を平滑化した。次に、HindIII
リンカ−を添加した。TPI暗号領域の位置÷4に於て
HindIIIリンカ−を含むプラスミドが同定され
た。このプラスミドをHindIIIで切断し、Bal
31で数秒間消化し、DNAポリメラーゼI〔クレナウ
(Klenow)フラグメント〕で平滑化した・次に、
EcoR1リンカー(GGAATTcc)を添加し、こ
のDNAをBglIIおよびEcoRIで消化し、TP
Iプロモーターからなる断片を単離した。この断片を、
BglIIおよびEcoRIで直線状にしてあるYRp
7′〔スティンチコム(Stinchcomb)ら、ネ
ーチャー(Nature)282:39−43、197
9〕中へ挿入した。TE32と呼ばれる1つのかかるプ
ラスミドは、TPI配列中のおよそ−14の位置にEc
oIリンカーを含んでいた。TE32をEcoRIおよ
びBamHlで切断し、下記配列 を有するリンカーの10倍過剰と結合させた。得られた
プラスミドをBamHlで切断し、再結合させてプラス
ミドTEA32を生成させた。次に、TEA32から、
約900塩基対のBglII−BamH1断片としてT
PIプロモーター断片を除去し、C1/1のBamH1
部位中へ挿入した。プラスミドpUCα1を次にXba
Iで開裂し、プラスミドpTPIC10〔アルバー(A
lber)およびカワサキ(Kawasaki)、上
掲〕から得られた、700塩基対Xbal−EcoR1
断片のような酵母TPI終了暗号をAT配列の下流に挿
入した。次に、EcoR1部位にEcoR1−BamH
1合成DNAアダプターを付加した。得られたプラスミ
ドをBamHlで消化してAT暗号配列とTPI終了暗
号とからなる約2100塩基対の断片を遊離させた。こ
の断片をC1/1とTPIプロモーターとからなるプラ
スミドのBamHl部位中へ挿入した。得られたプラス
ミドをHAT4と名付けた。ここに得た表現ベクターを
酵母株の形質転換に用いて突然変異誘発蛋白質を表現さ
せた。好ましい酵母株宿主はGK100、ATCC、N
o20669およびs.セレビシアエ(S.Cervi
siae)株E2−7B、TCCNo20689であ
る。また、この突然変異体配列は、他の酵母表現ベクタ
ー、例えばYEp13〔ブローチ(Broach)ら、
ジーン(Gene)8:121:133、1979〕、
YRp7〔ストルール(Struhl)ら、Proc.
Nat.Acad.Sci.USA 76:1035−
1039、1979〕、CI/1(上記)、および2μ
またはARS配列を含む他のプラスミドおよびそれらの
誘導体中へ挿入することもできる。別法では、該AT突
然変異体配列を宿主の染色体中へ組込むことによって表
現を得ることができる。この場合には、AT配列を、適
正な方向づけで、適当な転写プロモーターおよび終了暗
号配列へ連鎖させる。酵母中に於けるX358−ATの表現 酵母中に於けるVal358−ATの表現 酵母中に於ける突然変異体AT遺伝子の表現のための好
ましいベクターはCI/1誘毒pFATPo〔図4 ;
pFATPOTで形質転換されたS.セレビシアエ
(S.Cerevisiae)株E18が受入れNo2
069でATCCに寄託されている。pFATPOTは
この形質転換体の溶菌細胞からの抽出によって入手でで
きる〕である。ベクターpFATPOTはampr、U
EU2およびC1/1のの2μ領域からなり、表現単位
はS.セレビシアエ(S.Cerevisiae).対
三炭燐酸イソメラーゼ(TPI)プロモーター、pUC
α1からの野生型AT配列、およびS.セレビシアエ
S.Cerevisiae)TPI転写終了暗号;およ
びシゾサッカロミセス・ボンベ(Schizosacc
haromycespombe)三炭糖燐酸イソメラー
ゼ(POT1)遺伝子からなる。三炭糖燐酸イソメラー
ゼ産生の欠損している酵母宿主中へ形質転換させるとき
は、プラスミド上のPOTI遺伝子が宿主細胞の欠損を
補い、富んだ培地上での成長中、高いコピー数でプラス
ミドを保つことができる。図4 について説明する。p
UCα1をBamHIで開裂し、AT配列からなる約1
400bp 断片をゲル精製した。この断片を、次にB
amHl消化M13mp10(複製型)と適当な方向づ
けで結合させて表1 のオリゴヌクレオチドを有する1
本鎖ファージのハイブリダイゼーションを可能にした。
次に、AT記列を上記のようにして突然変異誘発して配
列暗号づけVal358−ATを生成させた。次に、複
製型DNAのBamHIおよびXbalる消化によって
M13ベクターから突然変異誘発配列を除去した。この
突然変異体AT配列を、BamHIおよびXbaIによ
る消化によって直線状にしてあるpUc13中へ挿入し
た。得られた組換型プラスミドをpUZC37と名付け
た。再び図 4について説明する。Val358−AT
のための酵母表現ベクターは下記の方法で作られた。p
UZC37から、BamHlおよびxbaIによる消化
によって突然変異体AT配列を精製した。pFATPO
Tから、BamHlおよびBglIによる消化によっ
て、TPIプロモーターとampr遺伝子の上流部分と
からなる断片を除去し、ゲル精製した。3つの断片を一
緒に結合し、大腸菌 (E.coli)RRI(ATC
C31343)の形質転換に用いた。形質転換体をアン
ピシリン耐性でスクリーニングした。得られたプラスミ
ドをpFATPOT37と名付けた。S.セレビシアエ
(S.Cerevisiae)株E18〔アメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(American
Type CultureCollection)に
寄託、受入れ番号No20743〕をpFATPOT3
7で形質転換し、培地I(グルコース6%、酵母エキス
2%、硫酸アンモニウム0.5%)中で定常期まで1晩
中成長させ、側定標準としてヒトα−1抗トリプシン
〔シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical
Co)〕およびpAFATPOTで形質転換した酵母
中で生成したMet358−ATを用い、下記のように
してエラスターゼ阻害活性およびトリプシン阻害活性の
生成を側定した。測定用酵母試料は、燐酸塩緩衝食塩水
中で、ガラスビーズで細胞を摩砕して作製した。酵母中
に於けるArg358−ATの表現Arg358−AT
のための酵母表現ベクターを、pFATPOT37につ
いて記載したようにして作製した。但し突然変異誘発段
階に於てオリゴヌクレオチドATACCCAGGTCT
ATCCCCを用いた。最終表現ベクターをpFATP
OT136と名付けた。S.セレビシアエ(S.Cer
evisiae)株E18をpFATPOT136で形
質転換し、下記のようにして成長させ、測定した。結果
を表3に示す。エラスターゼ阻害測定 pH88の0.2Mトリス中に1μg/μfの豚膵臓エ
ラスターゼ〔シグマ(Sigma)〕を含む溶液10μ
lをAT含有試料200μlに加えた。燐酸塩緩衝食塩
水を加えて全容1mlとし、混合物を4℃に於て15分
間インキュベートした。次に、pH8.8の0.4Mト
リス中に10mg/mlのエラスチン−オルセインを含
む溶液1mlを加え、混合物を、15分間隔で混合しな
がら37℃に於て60分間インキュベートした。混合物
を遠心分離し、上澄液のA590 を測定した。ヒトA
Tならびに上記のようにして作製したMet358−A
T、Val358−AT、Arg358−ATについて
の測定結果を第3表中に示す。トリプシン阻害活性 AT含有試料50μlに、2.5mMHcl中に6μg
/mlのトリプシン〔牛膵臓から、シグマ(Sigm
a)〕を含む溶液40μlを添加し、pH8.2の0.
1Mトリス、0.02MCaCl2で容積を500μl
に調節し、室温で10分間インキュベートした。憐酸塩
緩衝食塩水中10mg/mlのアゾコル(Azocol
l)〔カルバイオケム(calbiochem)〕を含
む溶液1mlを添加し、混合物を、10分間間隔で混合
しながら37℃に於て30分間インキュベートした。混
合物を遠心分離し、上澄液のA520を測定した。ヒト
ATならびに上記のようにして作製したMet358−
AT、Val358−AT、Arg358−ATについ
ての測定結果を表3に示す。 本発明の突然変異誘発蛋白質は、形質転換酵母細胞の抽
出物から免疫吸着によって精製することができる。免疫
吸着カラムは、アルファ−1−抗トリプシンに対する親
和性精製抗体を、キュアトレカサス(Cuatreca
sas)(J.Biol.Chem.245:305
9、1970)の方注に従ってcNBr活性化セファロ
ースに共有結合させることによって調製することができ
る。破壊した細胞を、0.5MのNaClを含むpH
7.2の燐酸塩緩衝食塩水3容で抽出し、抽出液をカラ
ムに適用し、カラムを3MNaSCNで溶出した。本発
明の部位特異性突然変異誘発AT蛋白質は、遺伝的ZZ
−個体に見られるような遺伝的抗トリプシン欠損ならび
にATの不十分なレベルまたは患者が野生型ATと抗原
反応を示す状態に関する他の疾病状態の治療に有用であ
り得る。かくして、気腫のような症状および慢性阻害性
肺疾患や成人呼吸困難症候群のような肺嚢の進行性消化
に関する他の肺疾患を治療することができる,ヘビース
モーキングから来る気腫のような遺伝的でない気腫も治
療することができる。嚢胞性線維症や関節炎のような必
ずしも肺に関係のない疾患をも治療することができる。
アルファ−1−抗トリプシンの総説についてはガデク
(Gadek)(上掲)を参照されたい。ATの突然変
異体形の上記用途に加えて、アミノ酸358に於けるメ
チオニンからアルギニンへの突然変異からなる蛋白質
は、例えば播種血管内凝固の治療に於て血液凝固防止の
ために用いることができる。本発明の蛋白質は、通常の
製剤用担体と混合することができる。好ましくは、本発
明の蛋白質は、静脈内または吸入によって投与すること
ができる。有効投与量は、症状の重度および患者の体重
によって異なるが、本発明の蛋白質を0.5−10.0
g/週の範の投与量で静脈内投与することが多くの場合
有効である。投与方法が吸入の場合には、上記よりも低
い投与量で有効であり得る。部位特異性突然変異誘発A
Tが消化管中での早期分解を防ぐためにカプセルまたは
被覆担体内で保護されるならば経口投与も有効であり得
る。本発明の特別な好ましい実施態様について説明した
が、他の変化や他の実施態様は当業者には明らかであろ
う。かかる変化や実施態様は本発明の範囲内に入るべき
ものである。
けるその構造蛋白質の表現に関する。特に、本発明は突
然変異誘発ヒトアルファ−1−抗トリプシン遺伝子の作
製およびアルファ−1−抗トリプシンの部位特異性突然
異性体の表現に関する。アルファ−1−抗トリプシン
(以下ATと略称する)はプロテァーゼ阻害剤であり、
その主な機能は広スペクトルプロテァーゼであるエラス
ターゼを阻害することである。哺乳類の肺組織はエラス
ターゼに特に侵されやすいので、ATの欠乏または不活
性化は肺組織および弾性の損失およびそれに続く気腫を
生ずる可能性がある。AT活性の損失または減少はタバ
コの煙を含む環境汚染物質によるATの酸化の結果であ
り得る。ガデク、ジェームズE.(Gadek,Jam
esE.)およびR.D.クリスタル(R.D.Cry
stal),“アルファ−1−抗トリプシン欠損(Al
pha−1−Antitrypsin Deficie
ncy)”ザ・メタボリック・ベーシス・オブ・インヘ
ライテッド・ディジーズ(The Metabolic
Basis,ofInherited Diseas
e),スタンバリー、J.B.(Stanbury,
J.B.)ら編、マグロー・ヒル、ニューョーク(19
88)pp.1450−1467およびキャロル(Ca
rrll)ら、ネーチャー(Nature)2988、
329−334(1982)参照。オウエン(Owe
n)ら(New Eng.J.Med.309:694
−698、1983)は、患者がアミノ酸位置358に
於けるメチオニンの代わりにアルギニンを置換したアル
ファ−1−抗トリプシンの突然変異体形を生成する条件
を記載している。遺伝子配列中の単点突然変異(ATG
→AGG)の結果として、アルファ−1−抗トリプシン
はエラスターゼ阻害剤としてのその正常な機能からトロ
ンビン阻害剤の機能へ変化した。この機能変化は野生型
ATとアンチトロンビンIIIとの間の構造の30%相
同から生じる(キャロル(Carroll)ら、同上を
も参照のこと)。これらの発見は、ATの変化形が例え
ば播種血管内凝固の治療に於けるような血液凝固防止に
用いるために臨床的に重要となり得ることを示す。蛋白
質の活性部位に於ける酸化に対する抵抗のような安定性
の増強をもたらし得る野生型ヒトATの変化形を作製す
ることは望ましいことである。ATに於ける遺伝的欠損
にかかっている患者に投与するための、かかる患者と免
疫学的により相容性である野生型ATの変化形を作製す
ることも望ましいことであろう。増加したアンチトロン
ビン活性を有するATの変化形を作製することも望まし
いことであろう。従って、本発明の1つの目的は野生型
ヒトATの部位特異性突然変異誘発の作製方法を提供す
ることである。本発明のもう1つの目的は突然変異誘発
ATのための暗号づけをする構造遺伝子からなる表現ベ
クターを提供することである。本発明のもう1つの目的
は部位特異性突然変異誘発AT蛋白質を提供することで
ある。本発明は部位特異性突然変異誘発ATのための構
造遺伝子のための暗号づけをする1本鎖および2本鎖閉
環状DNAの生成方法を提供する。特に、本発明は
(a) 野生型ATのための構造遺伝子の暗号配列また
はその相補物からなる環状1本鎖cDNA分子を作製す
る工程と、(b) かかる1本鎖DNAに、(1)かか
る1本鎖DNAのセグメントに相補的であることと野生
型ATの位置358に於けるアミノ酸に対応するコドン
に於て1つまたは2つ以上の誤対合を含みかつ該誤対合
がアラニンまたはバリンまたはグリシンまたはフェニル
アラニンまたはアルギニンまたはリジンのためのコドン
の1つからなることとを特徴とする直線状オリゴヌクレ
オチドと(2)M13のための万能プライマーのような
プライマーとをアニーリングさせる工程と、(c) 該
オリゴヌクレオチドとプライマーとを酵素的に延長する
工程と、(d) 延長されたオリゴヌクレオチドとプラ
イマーとの末端を一緒に結合してギャップつき環状2本
鎖DNA分子を生成させる工程と、(e) 該2本鎖ギ
ャップ付き環状DNA分子を大腸菌(E.coli)中
へトランスフェクションしてヒトX358−ATのため
の構造遺伝子を含む閉環状DNA分子を生成させかつプ
ラークハイブリダイゼーションのためのプローブとして
の突然変異体オリゴヌクレオチドでスクリーニング後、
突然変異体DNAを分離する工程とからなるヒトX
358−AT(ここでXはアラニンまたはバリンまたは
グリシンまたはフェニルアラニンまたはアルギニンまた
はリジンである)のための構造遺伝子のための暗号づけ
をする1本鎖または2本鎖閉環状DNAの生成方法を提
供する。同様の方法によって、ATのZ−対立遺伝子と
しても知られているヒトLyS342−ATの構造遺伝
子からなる閉環状DNA分子を作製することができる。
本発明の方法は342と358の両方の位置ならびに他
の位置に於て突然変異誘発されたATの作製にも利用す
ることができる。本発明は突然変異誘発ATのための構
造遺伝子からなるDNA構造物およびクローニングベク
ターおよび突然変異誘発蛋白質の表現方法ならびに実質
的に純粋な部位特異性突然変異誘発ATをも提供する。
図1について説明すると、この図には野生型ATの優勢
形の構造遺伝子およびアミノ酸配列が示してある。位置
356−360に於けるアミノ酸からなるATの活性部
位はメチオニン残基を含む。位置358に於ける残基は
タバコの煙または他の酸化性汚染物質に暴露されるとき
酸化を受けやすい。かかる酸化はATの生物学的活性を
減少させる可能性があるので、部位特異性突然変異誘発
により、該位置に於て別のアミノ酸、すなわちアラニン
またはバリンまたはグリシンまたはフェニルアラニンま
たはアルギニンまたはリジンで置換して、より安定なA
Tの形を生成させることができる。さらに、遺伝的AT
欠損の1つはZ−対立遺伝子変異体として知られている
異常形の生成である。図1について言うと、この突然変
異はアミノ酸位置342に於けるグルタミン酸のリジン
による置換によって示される。Z−対立遺伝子変異体に
対して同型接合性の個人は、明らかに肝臓に於ける処理
妨害のために正常レベルの約15%のATを生成する。
このことは肝臓中にATの未熟形の蓄積を生じ、これに
対応して血漿の該阻害剤レベルが減少する。この状態を
もつ個人の80%までは慢性の肺および(または)肝臓
疾患で死に至ると考えられている。Z−対立遺伝子変異
体蛋白質自体は野生型蛋白質と同じ抗エラスターゼ活性
を有することは注目すべきである。かかる個人のATレ
ベルは野生型ATの静脈内投与によって増強することが
できる〔ガデク(Gadek)ら、ジャーナル・オブ・
クリニカル・インベスティゲーション(Journal
of Clincal Investigation
68,1158−1165(1981)参照〕。しか
し、野生型蛋白質はこれらの患者にとって異種であるの
で、幾人かのZZ個人は野生型蛋白質にアレルギーにな
ると期待され得る。かくして、本発明はある種のAT欠
損患者に於て非免疫原となり得るZ−対立遺伝子変異体
の生成方法を提供する。抗トロンビン活性を有すること
が示されているArg359−ATは血液凝固阻止に有
用でもあり得る。天然産アンチトロンビンIIIは、通
常、体内で血液凝固を調節する働きがある。アンチトロ
ンビンIIIは播種血管内凝固の治療のため〔ガスナー
(Gassner)ら、Wien.Klin.Woch
enschr.91:51−53、1979;およびヘ
ルグレン(Hellgren),M.他、Gyneco
l.Obstet. Invest・16:107−1
18、1983〕、および他の症状の治療に於いてヘパ
リンの代替物として〔バーンハート(Bernhard
t),W,およびノバコバ−バネット(Novakov
a−Banet),A,Ric.Clin.Lab,1
3 :61−66、1983〕用いられて来た。特に、
本発明は野生型ヒトAT遺伝子のcDN4Aたはその相
補物からなる1本鎖DNA鋳型の作製に関する。突然変
異させようとするコドンに於て1個または2個以上の誤
対合を含む直線状オリゴヌクレオチドプライマーを、突
然変異誘発部位の5′側にアニーリングする第2プライ
マーと一緒に鋳型へアニーリングさせる。好ましい第2
プライマーは市販されておりかつM13ベクター中のラ
ック (lac)Z遺伝子へハイブリダイゼーションす
るM13の万能プライマーである〔メッシング(Mes
sing),Meth.in Enzymology
101:20−77、1983〕。該オリゴヌクレオチ
ドを廷長しかつ末端に於て結合させて2本鎖ギャップつ
き環状DNAを得る。この2本鎖DNAを用いて宿主微
生物大腸菌(E.coli)をトランスフェクション
し、突然変異体および野生型DNA分子の混合物を含む
集団をもたらす。突然変異体DNAオリゴヌクレオチド
をプローブとして用いるプラークハイブリダイゼーショ
ンによって突然変異体DNA分子を選択する。このDN
Aをシーケンシング(sequenced)変化したコ
ドンの存在を証明した後、適当な表現ベクター中へクロ
ーニングすることができる。突然変異誘発AT蛋白質
は、細菌または酵母あるいは他の前核類または真正核類
中で表現させることができる。本明細書中で使用する
“DNA構造物”、“ベクター“プラスミド”という用
語は、ヒトの介在によって変性されているDNA分子あ
るいはかく変性されている分子のクローンであるDNA
分子であって、そうでなければ天然には存在しない方法
で結合させかつ配列させたDNAのセグメントを含むD
NA分子を構成する。本明細書中で使用する“表現ベク
ター”という用語は、宿主生物中へ形質転換させるとき
それ自体の複製を保証する遺伝情報と宿主生物中で表現
されるべき少なくとも1つの遺伝子ならびに転写の開
始、翻訳の開始、プロモーター領域およびある場合には
読み終り領域のための部位のような、表現が起こるため
に必要となり得る他の制御機能を含むDNA構造物であ
る。“表現”という用語は、通常の用途に於ては、宿主
生物中に存在する遺伝子によって暗号づけされる蛋白質
生成物がある生物によって合成される条件を意味すると
定義される。“ギャップつき”という用語は、実質的に
2本鎖であるが1本鎖領域を含むDNA分子を意味す
る。物質および方法 全体にわたって標準の生化学的方法を用いた。M13宿
主株、万能プライマーおよびベクターはベテスダ・リサ
ーチ・ラボラトリーズ(BethesdaResear
ch Laboratories)から得た。制限エン
ドヌクレフアーゼは、ベデスダ・リサーチ・ラボラトリ
ーズ(Bethesda Research Labo
ratories)、ニュー・イングランド・バイオラ
ブズ(New EnglandBioLabs)、ベー
リンガー・マンハイム・バイオケミカルズ(Boehr
inger Mannheim Biochemica
ls)から得、メーカーの指令書に従って使用した。細
菌細胞の形質転換、DNAポリメラーゼI(クレナウ
(Klenow)断片)を用いるDNA断片の平滑化
(blunting)方法、T4DNAリガーゼを用い
るDNA断片の接合方法を含む一般的クローニング方法
はマニアテイス(Maniatis)らが記載している
〔モレキュラー・クローニング(MolecularC
loning):ア・ラボラトリー・マニュアル(A.
Laboratory Manual)、コールド・ス
プリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spr
ing HarborLaboratory)、198
2〕。一般的な部位特異性突然変異誘発方法は、ゾラ
ー、マークJ.(Zoller,MarkJ.)および
M.スミス(M.Smith)著、“M13誘導ベクタ
ー中へクローニングされたDNA断片のオリゴヌクレオ
チド指示突然変異誘発(Oligonucleotid
e Directed Mutagenesisof
DNA Fragments Cloned Into
M13Derived Vectors)”、マニュ
アル・フォー・アドバンスト・テクニックス・イン・モ
レキュラー・クローニング・コース(Manual f
or Advanced Techniques in
Molecular Cloning Cours
e)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(ColdSpringHarberLaborato
ry)、1983に記載されている。野生型AT中の配
列から1つ以上の塩基変化を含むオリゴヌクレオチド
は、ビューケージ(Beaucage)およびカルサー
ズ(Caruthers)、テトラヘドロン・レターズ
(Tetrahedron Letters)22:1
859−1862、1981およびマッテウチ(Mat
teuch)およびカルーサーズ(Caruther
s)、J.Am.Chem.Soc.103:3138
(1981)に一般的に記載されている亜燐酸トリエス
テル法により、マッテウチ(Matteuch)および
カルーザーズ(Caruthers)、テトラヘドロン
・レターズ(Tetrahedron Letser
s)21:719−722(1980)に記載されてい
るようなポリマー支持体を用いて作製することができ
る。別法では、アプライド,バイオシステムズ・モデル
380−ADNA合成装置のような機械によって、オリ
ゴヌクレオチドを合成することができる。合成されたオ
リゴヌクレオチドは、変性用ゲル上でのポリアクリルア
ミドゲル電気泳動によって精製することができる。オリ
ゴヌクレオチドは、5′−端に於て、(ガンマ)32
P−ATPおよびポリヌクレオチドキナーゼによって燐
酸化され得る。オリゴヌクレオチド配列の検定はマクサ
ム(Maxam)およびギルバート(Gilbert)
法、メソド・イン・エンザイモロジー(Methods
in Enzymolgy)、65:57(198
0)で行うことができる。野生型アルファ−1−抗トリ
プシン遺伝子からなる1本鎖DNAの作製ヒトATの優
勢形のための暗号づけをする遺伝子は、DNAハイブリ
ダイゼーションプローブとして 々配列を用いる常法
〔クラチ(Kurachi)ら、Proc.Nat.A
cad.Sci.USA,78、6820−830(1
980);およびチャンドラ(Chandra)ら、B
iocham.Biophys.Res.Com.,1
03、751−758(1981)〕によってヒト肝臓
cDNAライブラリーから単離することができる。AT
遺伝子は1446bp Pst1 断片として単離さ
れ、Pst1 消化プラスミドpUC13〔ビエイラ
(Vieira)ら、ジーン(Gene)、19、25
9−268(1982)記戴の方法で作製、但しlac
Z遺伝子に於ける開始に於て図3に示す多重制限部位を
含む〕中へ挿入されてAT遺伝子の3′側のポリリンカ
ー中にBam H1部位を含む組換型プラスミドpUC
α1を与える。プラスミド pUCα1はBam H1
で消化されてAT配列を得る。1320bp Bam
H1断片を次にM13mp10中に結合し〔メッシング
(Messing 、メソド・イン・エンザイモロジー
(Methods in Enzymology)10
1:20−77(1983)〕、得られた組換型ファー
ジを用いて大腸菌(E.coli)K12(JM10
3)をトランスフェクションする。AT遺伝子を含む1
本鎖閉環状DNAを、次にゾラー(Zoller)およ
びスミス(Smith)の方法(上掲)で単離する。 野生型AT中の配列から1つ以上の塩基変化を含むオリゴヌクレオチドの作製 下記表1に示すオリゴヌクレオチドを通常の亜燐酸トリ
エステル法またはアプライド・バイオシステムズ・モデ
ル380−A合成装置で合成した後、変性用ポリアクリ
ルアミドゲル上で精製することができる。このオリゴヌ
クレオチドは、アミノ酸358のコドンのための適当な
誤対合が存在する以外は 図1に示す野生型ヒトATの
アミノ酸356−360のための暗号づけをする。 上記のものよりも長いオリゴヌクレオチドを使用できる
ことは言うまでもない。また、遺伝暗号の縮退のため、
表1中に示したものの代わりに他の突然変異体コドンを
用いることができることも言うまでもない。オリゴヌク
レオチドは、長さが15−21ヌクレオチドの範囲であ
りかつ少なくともヌクレオチド1184−1198を含
むことが好ましい。もう1つのオリゴヌクレオチドは第
2表に示すようにして作製され、AT配列中のアミノ酸
342のためのコドンの周りにほぼ中心を置く配列に対
応する。表2のオリゴヌクレオチドはアミノ酸342の
ためのコドンに於ける誤対合を含み、それによってリジ
ンのコドンが含まれてZ−対立遺伝子変異体を生じる。 上記よりも長いオリゴヌクレオチドが利用できることは
言うまでもない。また、遺伝暗号の縮退のため、表2に
示したものの代わりに他の突然変異体コドンを用いるこ
とができることも言うまでもない。オリゴヌクレオチド
は、長さが15−21ヌクレオチドでありかつヌクレオ
チド1135−1149を含むことが好ましい。オリゴヌクレオチドの延長および結合 上に挙げたオリゴヌクレオチドのおのおのを、M13の
万能プライマーのような第2プライマーと一緒に野生型
AT遺伝子を含む1本鎖組換型M13ファージDNAと
アニーリングさせる。典型的な操作に於ては、20pm
olの燐酸化Z−対立遺伝子オリゴヌクレオチドと20
pmolのM1プライマーとをATcDNAを含む組換
型M13ファージ1pmolと混合し、アニーリングさ
せた。このオリゴヌクレオチドを、次にDNAポリメラ
ーゼ1〔クレナウ(Klenow)フラグメント〕を用
いて延長し、合成鎖の末端をT4DNAリガーゼを用い
て接合させた。得られたDNA分子はAT暗号領域にわ
たって明らかに二本鎖でありかつM13ベクター領域に
わたって部分的に1本鎖である。これらのギャップ付き
DNA環をコンピテント大腸菌(E.coli)K12
(JM101)中へトランスフェクションして細菌DN
A修復系によってギャップを埋めて活性ファージを作る
ことができる。突然変異体分子の集団は、ファージDN
Aをニトロセルロースフィルターに結合させて32Pで
ラベルした突然変異誘発性オリゴヌクレオチドでプロー
ブするプラーク・リフト(plaque−lift)ハ
イブリダイゼーション法〔ゾラー(Zoller)ら、
上掲〕によって野生型から識別される。本操作の背後に
ある原理は、突然変異誘発性オリゴヌクレオチドが野生
型クローンとよりも安定な複式を突然変異体クローンと
形成する(野生型クローンとのハイブリダイゼーション
は誤対合を生ずる)ということである。低温に於けるハ
イブリダイゼーションの後、突然変異体分子だけがプロ
ーブとハイブリッドを形成するまで洗浄温度を上げる。
典型的には、23℃の温度でハイブリダイゼーションを
行った後、23℃、37℃、50℃、55℃で逐次洗浄
し、各洗浄後にオートラジオグラフィーを行うことがで
きる。突然変異体ファージを次に単離し、再度プレート
にまき、サンガー(Sanger)ら(J.Mol.B
iol.143:161、1983)およびサンガー
(Sanger)ら、(Proc.Nat.Acad.
Sci. USA.,74:5463、1977)のジ
デオキ(dideoxy)法を用いるシーケンシング
(Sequencing)によって突然変異の存在を証
明することができる。 細菌表現ベクター中への配列に於ける突然変異体のクロ
ーニング 突然変異体AT暗号領域は、複製型のBamH1および
Pst1による消化によって閉環状DNAから取除くこ
とができる。突然変異体AT遺伝子を含む断片を、Ba
mH1およびPst1消化ベクターM13TAcまたは
M13mp10中へ挿入することができる。ファージM
13mP10はP−Lバイオケミカルズ(P−L Bi
ochemicals)またはベテスダ・リサーチ・ラ
ボラトリーズ (Bethesde Research
Laboyatories)から市販されている。得ら
れた構造物は、上述のように大腸菌(E.coli)K
12(JM103)を形質転換させるために用いること
ができる。ファージM13mp10をEcoRIおよび
BamHlで消化してM13TAcを作製する。得られ
た付着末端に、P−Lバイオケミカルズ(P−LBio
chemicals)から購入した、下記構造を有し
AATTcATGGAG GTAccTccTAG かつ5個の主憐酸塩が欠損している合成DNAアダプタ
ーを結合させて構造物mp10Aを生成させる。かくし
て、構造物mp10AはAT遺伝子のための開始コドン
と第1アミノ酸(Glu)コドンとを与えるATGGA
Gを含む配列についてのEcoRIおよびBamHl制
限部位を含む。mp10のもとのEcoRIとBamH
lとの間の領域のためのアダプターの置換はラックオペ
ロン解読フレームを破壊し、得られたトランスフェクタ
ントは白色プラークを与える。ベクターmp10AをA
vaIIで消化し、付着末端をDNAポリメラーゼのク
レナウ(Klenow)フラグメントを用いて埋める。
この後でEcoRIで消化しかつS1ヌクレアーゼを用
いて付着末端を除去する。得られた平滑末端断片がmp
10Bである。trp−ラックプロモーターからなるD
NA断片を市販プラスミドpDR540〔P−Lバイオ
ケミカルズ(P−L Biochemicals)〕か
ら取り出す。このプラスミドpDR540をHind
IIIで切断し付着端をクレナウ(Klenow)ポリ
メラーゼで埋める。記列CCTCGAGGを有するリン
カーをこの平滑末端に結合し、過剰のリンカーをXho
Iによる消化によって除去する。得られたpDR540
Xとして知られている構造物はpDR540のHind
III部位の代わりにXhoI部位を含む。XhoIお
よびBamH1によるpDR540Xの消化およびそれ
に続くクレナウ(Klenow)フラグメントを用いる
末端の平滑化によってtrp−ラックプロモーター(T
Ac)とシャイン−ダルガーノ(Shine−Dalg
arno)配列とを含む断片を得る。trp−ラックプ
ロモーターを含む上記断片をmp10B断片中に挿入し
てハイブリッドファージmp10cを生成する。mp1
0Bの平滑化AvaIIをTAc含有断片の平滑化Xh
o1へ結合することによって結合部にXho1部位を再
生する。TAc断片の平滑化BamH1部位のmp10
Bの平滑化EcoRI末端への結合によってこの結合部
にNcoI部位(CCATGG)を生じる。断片の正し
い指向は、青色プラークの生成によってスクリーニング
することができる。ファージmp10Cは、もとのBa
mHl部位中へのAT遺伝子の挿入を容易にするために
除去されねばならないATG開始コドンの上流に位置す
る第2BamHlを含む。この異質のBamHl部位を
除去するため、mp10cをBamHlによる2回の消
化にかける。第1の部分的消化の後で、クレナウ(Kl
enow)ポリメラーゼによって付着末端を埋め、Xh
olで消化し、アガロースゲル上て精製する。正しい断
片はNcoI制限部位を含む断片として確認される。m
p10cの第2のBamHl消化は完了まで行い、付着
末端をクレナウ(Klenow)ポリメラーゼを用いて
埋め、α−32P−dNTP′sを用いてBal31エ
キソヌクレアーゼによる平滑末端のその後のマニキュア
リングの監視を容易にする。Bal31エキソヌクレア
ーゼにより標識末端から5塩基対を除去し、それによっ
てBamH1部位を除去する。プロモーターを含む配列
をXhoIで除去し、ゲル精製する。mp10とpOR
540誘導断片とを一緒に結合し、大腸菌(E.col
i)K12(JM103)〔メッシング、J.(Mes
sing,J.)ら1981ヌクレイックアシド・Re
s.(NucleicAcids Res.)9:30
9、p−Lバイオケミカルズ(P−L Biochem
icals)から市販〕中へクローニングし、NcoI
感受性および青色プラークの生成でスクリーニングす
る。得られたベクターはM13TACである。酵母中に於ける表現ベクターのクローニング 酵母中に於けるクローニングおよび表現のために、Ba
mHl断片のような変異体配列を含むM13ファージの
複製型から変異体AT配列を単離し、BamHl消化プ
ラスミドHAT4中へ挿入することができる。プラスミ
ドHAT4は、下記の方法で作られたものである。プラ
スミドpJDB 248〔ベッグズ(Beggs)、ネ
ーチャー(Nature)275:104−109、1
978)をEcoR1で部分的に消化し、pMB9配列
を除去した。プラスミドpBR322〔ポリバー(Bo
livar)ら、ジーン(Gene)2:95−11
3、1977〕をEcoRIで開裂し、pMB9配列の
代わりに直線状pJDB248へ接合させた。得られた
プラスミドはcl/1として知られている。プラスミド
pTPIC10〔アルバー(Alber)およびカワサ
キ(Kawasaki)、J.MoI.App.Gen
et 1:419−434、1982〕から、部分的B
glII消化、再結合、Kpn1による消化によって酵
母TPIプロモーターを除去した。得られた直線状プラ
スミド約50μgを5単位のBal31で、30℃に於
て5分間処理した。このDNAを、次にDNAポリメラ
ーゼI〔クレナウ(Klenow)フラグメント〕で処
理して分子の末端を平滑化した。次に、HindIII
リンカ−を添加した。TPI暗号領域の位置÷4に於て
HindIIIリンカ−を含むプラスミドが同定され
た。このプラスミドをHindIIIで切断し、Bal
31で数秒間消化し、DNAポリメラーゼI〔クレナウ
(Klenow)フラグメント〕で平滑化した・次に、
EcoR1リンカー(GGAATTcc)を添加し、こ
のDNAをBglIIおよびEcoRIで消化し、TP
Iプロモーターからなる断片を単離した。この断片を、
BglIIおよびEcoRIで直線状にしてあるYRp
7′〔スティンチコム(Stinchcomb)ら、ネ
ーチャー(Nature)282:39−43、197
9〕中へ挿入した。TE32と呼ばれる1つのかかるプ
ラスミドは、TPI配列中のおよそ−14の位置にEc
oIリンカーを含んでいた。TE32をEcoRIおよ
びBamHlで切断し、下記配列 を有するリンカーの10倍過剰と結合させた。得られた
プラスミドをBamHlで切断し、再結合させてプラス
ミドTEA32を生成させた。次に、TEA32から、
約900塩基対のBglII−BamH1断片としてT
PIプロモーター断片を除去し、C1/1のBamH1
部位中へ挿入した。プラスミドpUCα1を次にXba
Iで開裂し、プラスミドpTPIC10〔アルバー(A
lber)およびカワサキ(Kawasaki)、上
掲〕から得られた、700塩基対Xbal−EcoR1
断片のような酵母TPI終了暗号をAT配列の下流に挿
入した。次に、EcoR1部位にEcoR1−BamH
1合成DNAアダプターを付加した。得られたプラスミ
ドをBamHlで消化してAT暗号配列とTPI終了暗
号とからなる約2100塩基対の断片を遊離させた。こ
の断片をC1/1とTPIプロモーターとからなるプラ
スミドのBamHl部位中へ挿入した。得られたプラス
ミドをHAT4と名付けた。ここに得た表現ベクターを
酵母株の形質転換に用いて突然変異誘発蛋白質を表現さ
せた。好ましい酵母株宿主はGK100、ATCC、N
o20669およびs.セレビシアエ(S.Cervi
siae)株E2−7B、TCCNo20689であ
る。また、この突然変異体配列は、他の酵母表現ベクタ
ー、例えばYEp13〔ブローチ(Broach)ら、
ジーン(Gene)8:121:133、1979〕、
YRp7〔ストルール(Struhl)ら、Proc.
Nat.Acad.Sci.USA 76:1035−
1039、1979〕、CI/1(上記)、および2μ
またはARS配列を含む他のプラスミドおよびそれらの
誘導体中へ挿入することもできる。別法では、該AT突
然変異体配列を宿主の染色体中へ組込むことによって表
現を得ることができる。この場合には、AT配列を、適
正な方向づけで、適当な転写プロモーターおよび終了暗
号配列へ連鎖させる。酵母中に於けるX358−ATの表現 酵母中に於けるVal358−ATの表現 酵母中に於ける突然変異体AT遺伝子の表現のための好
ましいベクターはCI/1誘毒pFATPo〔図4 ;
pFATPOTで形質転換されたS.セレビシアエ
(S.Cerevisiae)株E18が受入れNo2
069でATCCに寄託されている。pFATPOTは
この形質転換体の溶菌細胞からの抽出によって入手でで
きる〕である。ベクターpFATPOTはampr、U
EU2およびC1/1のの2μ領域からなり、表現単位
はS.セレビシアエ(S.Cerevisiae).対
三炭燐酸イソメラーゼ(TPI)プロモーター、pUC
α1からの野生型AT配列、およびS.セレビシアエ
S.Cerevisiae)TPI転写終了暗号;およ
びシゾサッカロミセス・ボンベ(Schizosacc
haromycespombe)三炭糖燐酸イソメラー
ゼ(POT1)遺伝子からなる。三炭糖燐酸イソメラー
ゼ産生の欠損している酵母宿主中へ形質転換させるとき
は、プラスミド上のPOTI遺伝子が宿主細胞の欠損を
補い、富んだ培地上での成長中、高いコピー数でプラス
ミドを保つことができる。図4 について説明する。p
UCα1をBamHIで開裂し、AT配列からなる約1
400bp 断片をゲル精製した。この断片を、次にB
amHl消化M13mp10(複製型)と適当な方向づ
けで結合させて表1 のオリゴヌクレオチドを有する1
本鎖ファージのハイブリダイゼーションを可能にした。
次に、AT記列を上記のようにして突然変異誘発して配
列暗号づけVal358−ATを生成させた。次に、複
製型DNAのBamHIおよびXbalる消化によって
M13ベクターから突然変異誘発配列を除去した。この
突然変異体AT配列を、BamHIおよびXbaIによ
る消化によって直線状にしてあるpUc13中へ挿入し
た。得られた組換型プラスミドをpUZC37と名付け
た。再び図 4について説明する。Val358−AT
のための酵母表現ベクターは下記の方法で作られた。p
UZC37から、BamHlおよびxbaIによる消化
によって突然変異体AT配列を精製した。pFATPO
Tから、BamHlおよびBglIによる消化によっ
て、TPIプロモーターとampr遺伝子の上流部分と
からなる断片を除去し、ゲル精製した。3つの断片を一
緒に結合し、大腸菌 (E.coli)RRI(ATC
C31343)の形質転換に用いた。形質転換体をアン
ピシリン耐性でスクリーニングした。得られたプラスミ
ドをpFATPOT37と名付けた。S.セレビシアエ
(S.Cerevisiae)株E18〔アメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(American
Type CultureCollection)に
寄託、受入れ番号No20743〕をpFATPOT3
7で形質転換し、培地I(グルコース6%、酵母エキス
2%、硫酸アンモニウム0.5%)中で定常期まで1晩
中成長させ、側定標準としてヒトα−1抗トリプシン
〔シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical
Co)〕およびpAFATPOTで形質転換した酵母
中で生成したMet358−ATを用い、下記のように
してエラスターゼ阻害活性およびトリプシン阻害活性の
生成を側定した。測定用酵母試料は、燐酸塩緩衝食塩水
中で、ガラスビーズで細胞を摩砕して作製した。酵母中
に於けるArg358−ATの表現Arg358−AT
のための酵母表現ベクターを、pFATPOT37につ
いて記載したようにして作製した。但し突然変異誘発段
階に於てオリゴヌクレオチドATACCCAGGTCT
ATCCCCを用いた。最終表現ベクターをpFATP
OT136と名付けた。S.セレビシアエ(S.Cer
evisiae)株E18をpFATPOT136で形
質転換し、下記のようにして成長させ、測定した。結果
を表3に示す。エラスターゼ阻害測定 pH88の0.2Mトリス中に1μg/μfの豚膵臓エ
ラスターゼ〔シグマ(Sigma)〕を含む溶液10μ
lをAT含有試料200μlに加えた。燐酸塩緩衝食塩
水を加えて全容1mlとし、混合物を4℃に於て15分
間インキュベートした。次に、pH8.8の0.4Mト
リス中に10mg/mlのエラスチン−オルセインを含
む溶液1mlを加え、混合物を、15分間隔で混合しな
がら37℃に於て60分間インキュベートした。混合物
を遠心分離し、上澄液のA590 を測定した。ヒトA
Tならびに上記のようにして作製したMet358−A
T、Val358−AT、Arg358−ATについて
の測定結果を第3表中に示す。トリプシン阻害活性 AT含有試料50μlに、2.5mMHcl中に6μg
/mlのトリプシン〔牛膵臓から、シグマ(Sigm
a)〕を含む溶液40μlを添加し、pH8.2の0.
1Mトリス、0.02MCaCl2で容積を500μl
に調節し、室温で10分間インキュベートした。憐酸塩
緩衝食塩水中10mg/mlのアゾコル(Azocol
l)〔カルバイオケム(calbiochem)〕を含
む溶液1mlを添加し、混合物を、10分間間隔で混合
しながら37℃に於て30分間インキュベートした。混
合物を遠心分離し、上澄液のA520を測定した。ヒト
ATならびに上記のようにして作製したMet358−
AT、Val358−AT、Arg358−ATについ
ての測定結果を表3に示す。 本発明の突然変異誘発蛋白質は、形質転換酵母細胞の抽
出物から免疫吸着によって精製することができる。免疫
吸着カラムは、アルファ−1−抗トリプシンに対する親
和性精製抗体を、キュアトレカサス(Cuatreca
sas)(J.Biol.Chem.245:305
9、1970)の方注に従ってcNBr活性化セファロ
ースに共有結合させることによって調製することができ
る。破壊した細胞を、0.5MのNaClを含むpH
7.2の燐酸塩緩衝食塩水3容で抽出し、抽出液をカラ
ムに適用し、カラムを3MNaSCNで溶出した。本発
明の部位特異性突然変異誘発AT蛋白質は、遺伝的ZZ
−個体に見られるような遺伝的抗トリプシン欠損ならび
にATの不十分なレベルまたは患者が野生型ATと抗原
反応を示す状態に関する他の疾病状態の治療に有用であ
り得る。かくして、気腫のような症状および慢性阻害性
肺疾患や成人呼吸困難症候群のような肺嚢の進行性消化
に関する他の肺疾患を治療することができる,ヘビース
モーキングから来る気腫のような遺伝的でない気腫も治
療することができる。嚢胞性線維症や関節炎のような必
ずしも肺に関係のない疾患をも治療することができる。
アルファ−1−抗トリプシンの総説についてはガデク
(Gadek)(上掲)を参照されたい。ATの突然変
異体形の上記用途に加えて、アミノ酸358に於けるメ
チオニンからアルギニンへの突然変異からなる蛋白質
は、例えば播種血管内凝固の治療に於て血液凝固防止の
ために用いることができる。本発明の蛋白質は、通常の
製剤用担体と混合することができる。好ましくは、本発
明の蛋白質は、静脈内または吸入によって投与すること
ができる。有効投与量は、症状の重度および患者の体重
によって異なるが、本発明の蛋白質を0.5−10.0
g/週の範の投与量で静脈内投与することが多くの場合
有効である。投与方法が吸入の場合には、上記よりも低
い投与量で有効であり得る。部位特異性突然変異誘発A
Tが消化管中での早期分解を防ぐためにカプセルまたは
被覆担体内で保護されるならば経口投与も有効であり得
る。本発明の特別な好ましい実施態様について説明した
が、他の変化や他の実施態様は当業者には明らかであろ
う。かかる変化や実施態様は本発明の範囲内に入るべき
ものである。
【図面の簡単な説明】
図1および 図2 は、ヒトアルファ−1−抗トリプシ
ンの優勢形の構造遺伝子および蛋白質のためのDNAお
よびアミノ酸配列であり、図3はラックZ遺伝子の開始
に於ける多重制限部位からなるpUC13のDNA配列
であり、図4は突然変異体Val358−AT配列を含
むベクタ−pFATPOT37の作製のためのスキーム
である。
ンの優勢形の構造遺伝子および蛋白質のためのDNAお
よびアミノ酸配列であり、図3はラックZ遺伝子の開始
に於ける多重制限部位からなるpUC13のDNA配列
であり、図4は突然変異体Val358−AT配列を含
むベクタ−pFATPOT37の作製のためのスキーム
である。
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C12R 1:865)
(72)発明者 グレン ヒトシ カワサキ
アメリカ合衆国 ワシントン州 98112
シアトル イースト シックスティー
ンス アベニュー 1547
(56)参考文献 The New England J
ournal of Medicin
e,1983[309]p.694−698
Nature,1982[298]P.329−
334
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.位置358に、バリンをコードする突然変異コドン
を有する構造遺伝子を含むDNA構造物において、該遺
伝子が啼乳類のアルファ−1−抗トリプシンの突然変異
体をコードするものであるDNA構造物。 2.位置358に、バリンをコードする突然変異コドン
を有する構造遺伝子が、酵母プロモーターに結合してい
る請求項1記載のDNA構造物。 3.酵母プロモーターがTPIプロモーターである請求
項2記載のDNA構造物。 4.下記の工程を含む、ヒトX358−アルファ−1−
抗トリプシン(ここでXは、バリンを表す)をコードす
る閉環状DNA分子の生成方法: A)野性型ヒトアルファ−1−抗トリプシンをコードす
る構造遺伝子のコード配列又は相補物からなる環状1本
鎖cDNAを作製する工程、 B)該1本鎖cDNAに、(1)該1本鎖DNAのセグ
メントに相補的であることと該野性型アルファ−1−抗
トリプシンの位置358に於けるアミノ酸に対応する不
適正コドンを含みかつ該不適正コドンがバリンをコード
するコドンからなることを特徴とする直鎖状オリゴヌク
レオチドと(2)プライマーとをアニーリングさせる工
程、 C)該オリゴヌクレオチドとプライマーとを延長する工
程、 D)該延長されたオリゴヌクレオチドとプライマーの末
端を結合してギャップつき環状2本鎖DNA分子を生成
させる工程、及び E)該ギャップつき環状2本鎖DNAを宿主微生物中へ
トランスフェクションしてヒトX358−アルファ−1
−抗トリプシンをコードする該構造遺伝子からなる該閉
環状NDA分子を生成させる工程。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US58941084A | 1984-03-14 | 1984-03-14 | |
US589410 | 1985-03-07 | ||
US06/709,382 US4711848A (en) | 1984-03-14 | 1985-03-07 | Site specific mutagenesis in alpha-1-antitrypsin |
US709382 | 1985-03-07 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60051553A Division JP2539781B2 (ja) | 1984-03-14 | 1985-03-14 | アルフア−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9275648A Division JPH10113193A (ja) | 1984-03-14 | 1997-10-08 | アルファ−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06105689A JPH06105689A (ja) | 1994-04-19 |
JP2750257B2 true JP2750257B2 (ja) | 1998-05-13 |
Family
ID=27080550
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60051553A Expired - Fee Related JP2539781B2 (ja) | 1984-03-14 | 1985-03-14 | アルフア−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 |
JP5115129A Expired - Fee Related JP2750257B2 (ja) | 1984-03-14 | 1993-04-06 | アルファ−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 |
JP9275648A Pending JPH10113193A (ja) | 1984-03-14 | 1997-10-08 | アルファ−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60051553A Expired - Fee Related JP2539781B2 (ja) | 1984-03-14 | 1985-03-14 | アルフア−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9275648A Pending JPH10113193A (ja) | 1984-03-14 | 1997-10-08 | アルファ−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4711848A (ja) |
EP (2) | EP0566158A1 (ja) |
JP (3) | JP2539781B2 (ja) |
AT (1) | ATE99358T1 (ja) |
AU (1) | AU593766B2 (ja) |
CA (1) | CA1341219C (ja) |
DE (1) | DE3587703D1 (ja) |
Families Citing this family (75)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ZA8410063B (en) * | 1984-01-30 | 1985-10-30 | Smith Kline Rit | Expression of human alpha-1-antitrypsin in yeast |
US4732973A (en) * | 1984-06-14 | 1988-03-22 | Chiron Corporation | Active site modified protease α-1-antitrypsin inhibitors |
DE3585969D1 (de) * | 1984-06-14 | 1992-06-11 | Chiron Corp | Protease-inhibitoren des alpha-1-antitrypsin typs mit modifizierter aktiever stelle und deren herstellung. |
JP2599585B2 (ja) * | 1984-06-19 | 1997-04-09 | トランスジ−ン ソシエテ アノニム | ヒトα▲下1▼−アンチトリプシン誘導体及びその製造法 |
US5422090A (en) * | 1984-08-13 | 1995-06-06 | Biotechnology Australia, Pty., Ltd. | Human PAI-2 |
CA1299120C (en) * | 1984-10-22 | 1992-04-21 | Glenn Kawasaki | Stable dna constructs for expression of alpha-1-antitrypsin |
US5871956A (en) * | 1984-12-06 | 1999-02-16 | Amgen Inc. | Recombinant methods for production of serine inhibitors and DNA sequences useful for same |
US6291662B1 (en) | 1984-12-05 | 2001-09-18 | Amgen Inc. | Recombinant methods for production of serine protease inhibitors and DNA sequences |
US6132990A (en) * | 1984-12-06 | 2000-10-17 | Amgen Boulder Inc. | Recombinant methods for production of serine protease inhibitors and DNA sequences useful for same |
US5900400A (en) * | 1984-12-06 | 1999-05-04 | Amgen Inc. | Serine protease inhibitor analogs |
IL95223A (en) * | 1984-12-06 | 1992-08-18 | Synergen Biolog Inc | Dna sequence for production of serine protease inhibitors |
DE3587526T3 (de) * | 1984-12-06 | 2002-08-08 | Amgen Inc.(N.D.Ges D. Staates Delaware), Thousand Oaks | Serinproteaseinhibitoren und isolierungsverfahren dazu. |
US4683202A (en) * | 1985-03-28 | 1987-07-28 | Cetus Corporation | Process for amplifying nucleic acid sequences |
DK171161B1 (da) * | 1985-03-28 | 1996-07-08 | Hoffmann La Roche | Fremgangsmåde til påvisning af forekomst eller fravær af mindst én specifik nukleinsyresekvens i en prøve eller til skelnen mellem to forskellige nukleinsyresekvenser i denne prøve |
IL80477A0 (en) * | 1985-11-08 | 1987-02-27 | Smithkline Beckman Corp | Mutant coding sequence |
FR2599752B1 (fr) * | 1986-06-10 | 1989-11-03 | Transgene Sa | Variants de l'alpha1- antitrypsine utiles notamment comme inhibiteurs de la kallikreine |
DE3782365T2 (de) * | 1986-07-08 | 1993-04-22 | Abbott Lab | Verfahren fuer die mutagenese durch eine oligonukleotidgeleitete reparatur eines strangbruchs. |
JP2656944B2 (ja) * | 1987-04-30 | 1997-09-24 | クーパー ラボラトリーズ | タンパク質性治療剤のエアロゾール化 |
NZ226543A (en) * | 1987-10-22 | 1992-02-25 | Merck & Co Inc | Recombinant mutant acidic fibroblast growth factor |
US5648254A (en) * | 1988-01-15 | 1997-07-15 | Zymogenetics, Inc. | Co-expression in eukaryotic cells |
US5622845A (en) * | 1988-02-17 | 1997-04-22 | The Upjohn Company | Fermentation method for producing norleucine |
DE58907373D1 (de) * | 1988-03-07 | 1994-05-11 | Ciba Geigy | Modifizierte Proteine. |
US5180667A (en) * | 1988-03-07 | 1993-01-19 | Ciba-Geigy Corporation | Genes encoding eglin C mutants |
DE3901917A1 (de) * | 1989-01-24 | 1990-07-26 | Behringwerke Ag | Mutanten von humanem antithrombin iii |
EP0401508B1 (de) * | 1989-05-13 | 1994-11-23 | Bayer Ag | Proteinaseninhibitoren, Verfahren zu ihrer Herstellung sowie diese enthaltende Arzneimittel |
US5334520A (en) * | 1990-05-25 | 1994-08-02 | Center For Innovative Technology | Production of poly-beta-hydroxybutyrate in transformed escherichia coli |
US5518907A (en) * | 1989-06-07 | 1996-05-21 | Center For Innovative Technology | Cloning and expression in Escherichia coli of the Alcaligenes eutrophus H16 poly-beta-hydroxybutyrate biosynthetic pathway |
DE69032029T2 (de) * | 1989-12-29 | 1998-08-20 | Zymogenetics, Inc., Seattle, Wash. | Hybrides protein c |
US5358932A (en) * | 1989-12-29 | 1994-10-25 | Zymogenetics, Inc. | Hybrid protein C |
US6869925B1 (en) * | 1992-09-09 | 2005-03-22 | Amgen Inc. | Inhibition of retrovirus infection |
WO1995007986A1 (en) * | 1993-09-14 | 1995-03-23 | Genentech, Inc. | Pharmaceutical compositions containing ecotin and homologs thereof |
US6017880A (en) * | 1994-03-09 | 2000-01-25 | Amgen Inc. | Inhibition of retrovirus infection |
AU3479495A (en) * | 1994-09-30 | 1996-04-26 | Ppl Therapeutics (Scotland) Ltd | Alpha-1-antitrypsin and antithrombine-iii variants |
US8128963B2 (en) * | 1996-09-27 | 2012-03-06 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Methods for treating ischemic disorders using carbon monoxide |
US6315995B1 (en) * | 1996-09-27 | 2001-11-13 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Methods for treating an ischemic disorder and improving stroke outcome |
US6316403B1 (en) | 1996-09-27 | 2001-11-13 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Methods for treating an ischemic disorder and improving stroke outcome |
GB2318732A (en) | 1996-11-01 | 1998-05-06 | Johnson & Johnson Medical | Wound healing compositions containing alpha-1-antitrypsin |
EP0983364B1 (en) | 1997-03-12 | 2002-06-12 | PE Corporation (NY) | Dna polymerases having improved labeled nucleotide incorporation properties |
WO2000051625A1 (en) * | 1999-03-05 | 2000-09-08 | The Trustees Of University Technology Corporation | Inhibitors of serine protease activity, methods and compositions for treatment of herpes viruses |
US6489308B1 (en) | 1999-03-05 | 2002-12-03 | Trustees Of University Of Technology Corporation | Inhibitors of serine protease activity, methods and compositions for treatment of nitric-oxide-induced clinical conditions |
US6849605B1 (en) * | 1999-03-05 | 2005-02-01 | The Trustees Of University Technology Corporation | Inhibitors of serine protease activity, methods and compositions for treatment of viral infections |
AU3731400A (en) * | 1999-03-05 | 2000-09-21 | Trustees Of University Technology Corporation, The | Methods and compositions useful in inhibiting apoptosis |
US20050250688A1 (en) * | 1999-04-01 | 2005-11-10 | The Trustees Of Columbia University In The City Of New York | Methods for treating an ischemic disorder and improving stroke outcome |
AU2002258997A1 (en) * | 2001-04-24 | 2002-11-05 | Li-Cor, Inc. | Polymerases with charge-switch activity and methods of generating such polymerases |
US20050042629A1 (en) | 2002-09-13 | 2005-02-24 | Applera Corporation | Thermus scotoductus nucleic acid polymerases |
AU2002346498A1 (en) | 2001-11-30 | 2003-06-17 | Applera Corporation | Thermus brockianus nucleic acid polymerases |
US20040220242A1 (en) * | 2003-05-02 | 2004-11-04 | Leland Shapiro | Inhibitors of serine protease activity, methods and compositions for treatment of nitric oxide induced clinical conditions |
US7419801B2 (en) * | 2003-08-08 | 2008-09-02 | Arriva Pharmaceuticals, Inc. | Methods of protein production in yeast |
CA2536918A1 (en) | 2003-08-26 | 2005-03-03 | Leland Shapiro | Compositions of, and methods for, alpha-1 antitrypsin fc fusion molecules |
ATE530165T1 (de) * | 2003-11-14 | 2011-11-15 | Baxter Int | Alpha1-antitrypsin-zusammensetzungen und behandlungsverfahren unter verwendung dieser zusammensetzungen |
US20070105768A1 (en) * | 2004-11-10 | 2007-05-10 | Rajiv Nayar | Dry recombinant human alpha 1-antitrypsin formulation |
GB2446550B (en) * | 2005-11-28 | 2010-12-08 | Proteomtech Inc | Methods for production of recombinant alpha1-antitrypsin |
EP2111239B1 (en) | 2006-12-15 | 2013-03-06 | Lifebond Ltd. | Gelatin-transglutaminase hemostatic dressings and sealants |
US8133484B2 (en) | 2006-12-15 | 2012-03-13 | Lifebond Ltd | Hemostatic materials and dressing |
KR100992526B1 (ko) * | 2007-11-21 | 2010-11-05 | 한국과학기술연구원 | 이황화결합을 이용한 내열성의 알파-1-안티트립신 뮤테인및 그의 제조방법 |
US20110112573A1 (en) * | 2008-06-18 | 2011-05-12 | Orahn Preiss Bloom | Methods and devices for use with sealants |
EP2543394A1 (en) * | 2008-06-18 | 2013-01-09 | Lifebond Ltd | A method for enzymatic cross-linking of a protein |
CN102124058B (zh) | 2008-06-18 | 2014-05-28 | 生命连结有限公司 | 改进的交联组合物 |
ES2679819T3 (es) | 2009-11-03 | 2018-08-31 | Grifols Therapeutics Inc. | Composición, método y kit para inhibidor de alfa-1 proteinasa |
AU2010324839B2 (en) | 2009-11-24 | 2015-02-19 | Grifols Therapeutics Inc. | Lyophilization methods, compositions, and kits |
EP2515957B1 (en) | 2009-12-22 | 2015-07-29 | Lifebond Ltd | Modification of enzymatic crosslinkers for controlling properties of crosslinked matrices |
CN103118713B (zh) | 2010-08-05 | 2016-06-01 | 生命连结有限公司 | 干组合物伤口敷料及粘合剂 |
EP2668201A2 (en) | 2011-01-28 | 2013-12-04 | Sanofi Pasteur SA | Immunological compositions comprising hiv gp41 polypeptide derivatives |
CA2839917A1 (en) | 2011-06-24 | 2012-12-27 | The Regents Of The University Of Colorado, A Body Corporate | Compositions, methods and uses for alpha-1 antitrypsin fusion molecules |
ES2656150T3 (es) | 2011-11-14 | 2018-02-23 | Universitätsklinikum Jena | Diagnóstico de la sepsis y del síndrome de respuesta inflamatoria sistémica |
SG2014012066A (en) | 2011-12-30 | 2014-09-26 | Grifols Sa | Alpha1-proteinase inhibitor for delaying the onset or progression of pulmonary exacerbations |
JP2015504675A (ja) | 2012-01-10 | 2015-02-16 | ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ コロラド,ア ボディー コーポレイトTHE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF COLORADO,a body corporate | アルファ−1アンチトリプシン融合分子の組成物、方法、及び使用 |
EP3708182A1 (en) | 2013-03-29 | 2020-09-16 | The Regents Of The University Of Colorado | Compositions and methods for preparing a subject for organ or non-organ implantation |
GB201322091D0 (en) | 2013-12-13 | 2014-01-29 | Cambridge Entpr Ltd | Modified serpins for the treatment of bleeding disorders |
CA3048613A1 (en) | 2015-12-31 | 2017-07-06 | The Regents Of The University Of Colorado, A Body Corporate | Methods and uses for alpha-1 antitrypsin or recombinant forms thereof, on steroid-refractory graft versus host disease involving gastrointestinal complications |
WO2018183705A1 (en) * | 2017-03-29 | 2018-10-04 | Cornell University | Oxidation-resistant aat gene therapy |
SE540888C2 (en) | 2017-06-19 | 2018-12-11 | Hepgene Medical Ab | Novel nucleic acid molecules and their use in therapy |
PT3723790T (pt) | 2017-12-12 | 2024-05-10 | Kamada Ltd | Métodos de indução de tolerância imunitária e de redução da resposta de anticorpos antifármacos |
US11998654B2 (en) | 2018-07-12 | 2024-06-04 | Bard Shannon Limited | Securing implants and medical devices |
EP4430069A1 (en) | 2021-11-09 | 2024-09-18 | Danmarks Tekniske Universitet | Variants of alpha-1-antitrypsin |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4351901A (en) * | 1980-03-24 | 1982-09-28 | Cetus Corporation | Method for single nucleotide alteration |
DE3482840D1 (de) * | 1983-01-21 | 1990-09-06 | Transgene Sa | Expressionsvektoren und deren verwendung zur herstellung eines proteins mit menschlicher alpha-antitrypsin-aktivitaet. |
JPS60186290A (ja) * | 1983-08-10 | 1985-09-21 | チモ−ジエネテイツクス インコ−ポレ−テツド | アルフア−1−アンチトリプシンを細菌に表現させる方法 |
AU3145184A (en) * | 1983-08-16 | 1985-02-21 | Zymogenetics Inc. | High expression of foreign genes in schizosaccharomyces pombe |
ZA8410063B (en) * | 1984-01-30 | 1985-10-30 | Smith Kline Rit | Expression of human alpha-1-antitrypsin in yeast |
DE3585969D1 (de) * | 1984-06-14 | 1992-06-11 | Chiron Corp | Protease-inhibitoren des alpha-1-antitrypsin typs mit modifizierter aktiever stelle und deren herstellung. |
JP2599585B2 (ja) * | 1984-06-19 | 1997-04-09 | トランスジ−ン ソシエテ アノニム | ヒトα▲下1▼−アンチトリプシン誘導体及びその製造法 |
-
1985
- 1985-03-07 US US06/709,382 patent/US4711848A/en not_active Expired - Lifetime
- 1985-03-13 AU AU39819/85A patent/AU593766B2/en not_active Expired
- 1985-03-13 CA CA000476337A patent/CA1341219C/en not_active Expired - Fee Related
- 1985-03-14 AT AT85301790T patent/ATE99358T1/de not_active IP Right Cessation
- 1985-03-14 EP EP93107971A patent/EP0566158A1/en not_active Withdrawn
- 1985-03-14 DE DE85301790T patent/DE3587703D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1985-03-14 JP JP60051553A patent/JP2539781B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1985-03-14 EP EP85301790A patent/EP0155188B1/en not_active Expired - Lifetime
-
1993
- 1993-04-06 JP JP5115129A patent/JP2750257B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1997
- 1997-10-08 JP JP9275648A patent/JPH10113193A/ja active Pending
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
Nature,1982[298]P.329−334 |
The New England Journal of Medicine,1983[309]p.694−698 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0155188A2 (en) | 1985-09-18 |
EP0155188A3 (en) | 1986-08-13 |
AU3981985A (en) | 1985-09-19 |
ATE99358T1 (de) | 1994-01-15 |
EP0155188B1 (en) | 1993-12-29 |
JPS6112289A (ja) | 1986-01-20 |
JP2539781B2 (ja) | 1996-10-02 |
CA1341219C (en) | 2001-05-01 |
EP0566158A1 (en) | 1993-10-20 |
JPH06105689A (ja) | 1994-04-19 |
DE3587703D1 (de) | 1994-02-10 |
US4711848A (en) | 1987-12-08 |
AU593766B2 (en) | 1990-02-22 |
JPH10113193A (ja) | 1998-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2750257B2 (ja) | アルファ−1−抗トリプシンに於ける部位特異性突然変異誘発 | |
JP2515468B2 (ja) | ヒト抗トロンビンiii | |
JP2509163B2 (ja) | 発現ベクタ−及び該発現ベクタ−を含む酵母細胞 | |
Rosenberg et al. | Synthesis in yeast of a functional oxidation-resistant mutant of human α 1-antitrypsin | |
JP2599585B2 (ja) | ヒトα▲下1▼−アンチトリプシン誘導体及びその製造法 | |
EP0284044B1 (en) | High level expression in yeast | |
Neeper et al. | Characterization of recombinant tick anticoagulant peptide. A highly selective inhibitor of blood coagulation factor Xa. | |
JP2634193B2 (ja) | ヒトプロアポリポタンパク質a−1の発現 | |
JP2681000B2 (ja) | 新規ペプチドのプラスミノーゲンアクチベーターをコードする核酸 | |
JP3145968B2 (ja) | 生物学的に活性なpdgf類似因子の真核生物細胞内での発現 | |
JP2781459B2 (ja) | ヒト血清アルブミンのn―末端フラグメント含有融合蛋白質 | |
KR960007194B1 (ko) | 재조합 숙주로부터 제조한 아프로티닌 동족체, 그의 발현 벡타 및 재조합 숙주 및 그의 제약상 용도 | |
EP0139383A1 (en) | Method for expressing foreign genes in schizosaccharomyces pombe and the use in therapeutic formulations of the products, DNA constructs and transformant strains of schizosaccharomyces pombe usable in such method and their preparation | |
US5126322A (en) | Pancreatic secretory tryspin inhibitor and variants thereof produced by a recombinant host therefore and pharmaceutical use thereof | |
JPH07504891A (ja) | ヒトクニッツ型プロテアーゼインヒビターの変異体 | |
HU201115B (en) | Process for producing fibrinolitic materials with yeast | |
Miller et al. | Mutations in the conserved proline 43 residue of the uncE protein (subunit c) of Escherichia coli F1F0-ATPase alter the coupling of F1 to F0 | |
US5378614A (en) | Vector and method for making tissue factor pathway inhibitor (TFPI) analogues in yeast | |
JP2645237B2 (ja) | ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータをコードする遺伝子 | |
US4632981A (en) | Human antithrombin III | |
US4839283A (en) | Method of expressing alpha-1-antitrypsin in yeast | |
JPH05213998A (ja) | 新規なポリペプチド及びこれを有効成分とする 医薬組成物 | |
EP0304971B1 (en) | A method of producing a polypeptide having the protease inhibition activity of mammalian alpha-1-antitrypsin | |
WO1994020537A1 (en) | Non-glycosylated tfpi analogues | |
JPH04166087A (ja) | 新規な蛋白 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |