JP2747872B2 - 着色コンクリートの脱色防止方法 - Google Patents

着色コンクリートの脱色防止方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色コンクリート製品
に対する脱色防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート製品(例えばコンク
リート壁)の表面に着色を施す場合、コンクリート製品
の表面に塗料等により、着色皮膜を形成することが行わ
れている。しかし、塗料は有機材料を主成分としてお
り、これが経時劣化するため、顔料が脱落する。したが
って、耐久性に問題があった。このため、最近では、本
発明者らが提案したつぎのような方法が行われている。
まず、図5に示すような、着色顔料類3付きの硬質ウレ
タン製化粧型枠1を準備する。この化粧型枠1の表面は
凹凸模様転写面に形成されており、その表面には水溶性
接着剤が塗布されて粘着層2が形成されている。そし
て、この粘着層2表面には、多数の着色顔料類3が付着
されている。図6は上記着色顔料類3を拡大して示して
いる。図示のように、上記着色顔料類3は天然石の砕石
粒子4を芯体とし、これの外周に着色顔料5を配して構
成されている。上記着色顔料5は、天然砕石粒4で着色
される色をより自然なものに仕上げるための着色剤とし
て用いられる。セメント粒6は着色顔料5を天然砕石粒
4に接着する接着剤として作用する。つぎに、図7に示
すように、型材7の表面に、着色顔料類が分布している
面を内向きにして化粧型枠1を付設する。ついで、この
型材7と他の型材7′を支持体としてコンクリート材料
8を打設し、養生,硬化させる。そして、図8に示すよ
うに化粧型枠1を型材7とともに生成コンクリート壁9
から剥離する。この場合、着色顔料類3はコンクリート
壁9の表面層中に移行しており、化粧型枠1の取り外し
時には、着色顔料類3を化粧型枠1表面に固定していた
粘着層2がコンクリート材料中の水分により溶解して消
失しているため、化粧型枠1の取り外しは簡単に行うこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近に
なって、上記方法により着色したコンクリート表面は、
場合によって、経時変化に伴い着色した色が褪せるとい
う難点があることが判明した。このため、この発明者
は、コンクリート壁等の色褪せの原因の究明について一
連の研究を重ねた。その結果、上記色褪せは、天然砕石
粒の外周に付着していた着色顔料が、経時的に外部に流
出する事が主因になっていることを突き止めた。すなわ
ち、硬化したコンクリート内部はセメント粒子間で作ら
れる隙間が生じており、その隙間はコンクリート内部で
連通孔となっている。この連通孔は、コンクリート内部
の水分および大気中の水分を吸排水する作用があり、コ
ンクリート内部の種々の成分を外部に排出移行させる作
用をする。このことは、コンクリートの白華現象(コン
クリート中のCaO成分がコンクリート表面で大気にさ
らされ白濁状に付着する現象)からも明らかである。す
なわち、コンクリート壁面の拡大図である図9に示すよ
うに、コンクリート壁9の表面層に移行した着色顔料類
3において、そのなかの着色顔料5が上記吸排水作用に
よって天然砕石粒4およびセメント粒6から遊離し、コ
ンクリート壁9の表面に移行し雨や風等により洗い流さ
れてしまう。その結果、コンクリート壁9表面の色が褪
せてしまうことがわかった。このため、この発明者は、
上記コンクリートの吸排水作用による顔料の溶出を防止
する方法として、顔料粒径を大径化することにより顔料
の溶出を防止することを試みた。しかし、この方法で
は、顔料が大径であることに起因してコンクリート表面
の均一な着色表現に限界があり(顔料が着色面に斑点状
に分散する)、その対策が望まれていた。
【0004】本発明は,このような事情に鑑みなされた
もので、経時変化により脱色することがない着色コンク
リートの脱色防止方法を提供することをその目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、表面に多数の着色材が分布されている化
粧型枠を準備し、その表面を接触面にしてコンクリート
材料を打設し、養生硬化後、上記化粧型枠を剥離するこ
とにより上記着色材をコンクリート製品の表面層に移行
させるコンクリート表面の着色方法において、上記着色
材として、着色顔料類と硅弗化水素酸とを用いる着色コ
ンクリートの脱色防止方法を第1の要旨とし、表面に多
数の着色材が分布されている化粧型枠を準備し、その表
面を接触面にしてコンクリート材料を打設し、養生硬化
後、上記化粧型枠を剥離することにより上記着色材をコ
ンクリート製品の表面層に移行させるコンクリート表面
の着色方法において、上記着色材として、着色顔料類を
用い、かつ生成したコンクリート製品の表面層に硅弗化
水素酸の水溶液を含浸させる着色コンクリートの脱色防
止方法を第2の要旨とする。
【0006】
【作用】すなわち、この発明者は、上記着色顔料の脱落
を防止する方法として、コンクリートの空洞化を避ける
ことを中心にさらに研究を進めた。その結果、コンクリ
ート中の水可溶性水酸化カルシウム〔Ca(OH)2
が上記吸排水作用によってコンクリート表面に溶出する
ことがコンクリート内部の空洞化をいっそう促進するこ
とに着目し、この水酸化カルシウムの溶出を防止する方
法として、硅弗化水素酸〔H2 SiF6 〕を水酸化カル
シウムと反応させることにより、上記硅弗化水素酸およ
びその塩類が水酸化カルシウムと結合し水酸化カルシウ
ムが不溶化して安定することを見出した。この知見によ
り、この発明者は、コンクリート着色面に硅弗化水素酸
を粒子または水溶液として移行,含浸させることによ
り、上記作用によって着色顔料の脱落を回避できると着
想し、本発明に到達した。これにより、コンクリート製
品表面の色褪せを防止でき、耐久性が大幅に向上する。
【0007】つぎに、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明の着色コンクリートの脱色防止方法
として、まず、着色顔料類が、粘着層等を介して多数分
布されている化粧型枠をコンクリート表面に転写するこ
とによりコンクリート表面に着色を施す着色方法におい
て、上記着色顔料類として、砕石粒子の外周に硅弗化水
素酸粒子を付着させた着色顔料類を用いる。ここで、硅
弗化水素酸粒子を付着させる砕石粒子とは、図6に示す
ような、芯体に砕石粒子4を、その外周に着色顔料5を
配設したものに限らず、全体が砕石粒子または着色顔料
で構成されたものも含まれる。
【0009】上記砕石粒子の外周に硅弗化水素酸粒子を
付着させてなる着色顔料類(以下『着色顔料類』とす
る)の一例としては、図1に示すようなものが用いられ
る。このものは、砕石粒子4の表面に、着色顔料(例え
ば粒径10μm〜2mm、好適には、粒径30μm〜1
mm)10および、硅弗化水素酸粒子12(粒径75μ
m以下)を付着させ構成されている。6はセメント粒
で、着色顔料10,硅弗化水素酸粒子12を砕石粒子4
に接着する。この砕石粒子4としては、天然石の砕石
粒,セラミック粒子,ガラス粒子等があげられ、好適な
のは各種の色がついた天然石の砕石粒を用いることであ
り、粒径が0.3〜7mm、好適には0.5〜2mmの
ものが用いられる。上記着色顔料10としては、変色,
褪色,劣化等の恐れがなく耐久性に優れた無機顔料を用
いることが好ましい。また、微細な天然砕石,セラミッ
ク粒子,ガラス粒子の外周に、無機顔料を焼き付け処理
等により付着させた特殊な顔料を用いてもよい。
【0010】また、上記セメント粒は特に制限するもの
ではなく、各種のセメント粉末が用いられる。この場
合、その平均粒径が50μm以下、好適には20μm以
下のものを用いることが好ましい。上記セメント粉末に
は、石膏等の他の吸水性無機物粉末が混入されていても
よい。また、これらの他の無機物粉末が殆どを占めてい
ても差し支えない。このようなセメント粉末の付着処理
も特に制限するものではない。例えば、着色顔料と砕石
粒子と硅弗化水素酸粒子とセメント粉末とを回転混合さ
せ、砕石粒子の外周に、顔料と硅弗化水素酸粒子とセメ
ント粒とを付着させるようにしてもよい。この場合、顔
料に少し湿りけを与えておくことが好ましい。また、砕
石粒子と着色顔料と硅弗化水素酸粒子とを混合して砕石
粒子の外周に着色顔料と硅弗化水素酸粒子を付着させ、
ついで、これに対して、セメント粉末をノズルから吹付
けるようにしてもよい。このような着色顔料類としては
35μm〜5mm、好適には50μm〜3mmの粒径の
ものが好適に用いられる。
【0011】また、同じく着色顔料類の他の例として
は、図2のように、上記着色顔料10と同材質からなる
着色顔料11を芯体とし、その外周に硅弗化水素酸粒子
12およびセメント粒6を上記のようにして付着させた
ものが用いられる。
【0012】なお、着色顔料および硅弗化水素酸粒子が
砕石粒子に強固に付着している場合には、必ずしもセメ
ント粒を用いる必要はない。
【0013】この方法では、上記のような着色顔料類を
化粧型枠の型枠面に分布付着する。化粧型枠としては、
硬質発泡ウレタン樹脂製のものや紙製のもの等が用いら
れる。例えば、上記型枠として、硬質のウレタン発泡体
で構成され、一方の面がコンクリート材料に接触してコ
ンクリート表面に着色顔料類を転写する着色顔料転写面
に形成されているものが用いられる。
【0014】このような化粧型枠の表面に、上記着色顔
料類が分布付着される。通常、上記着色顔料類は、粘着
剤または接着剤を介して分布される。この種の粘着剤,
接着剤としては、コンクリート材料中の水分、アルカリ
成分等により粘着力等が減少ないし消失するものを用い
ることが好ましい。例えばメチルセルロース接着剤,ポ
リビニルアルコール接着剤,水ガラス等があげられる。
コンクリート材料中のアルカリ成分と会って粘着力等が
低下または消失するものとして、例えば二液型アクリル
系粘着剤等があげられる。上記粘着剤等を介して上記着
色顔料類を化粧型枠表面に分布する方法としては、化粧
型枠表面に上記着色顔料類を一様に散布し、つぎに上記
粘着剤の溶液を全体にスプレー噴霧したり、化粧型枠表
面に予め粘着剤層を形成しておき、この粘着剤層の上に
上記着色顔料類を一様に散布し粘着剤の粘着力を利用し
て固定することが行われる。なお、上記粘着剤等に代え
て、パラフィン,粘土,ゴム,樹脂等を用い、これらを
塗布したのち、上記着色顔料類を一様に散布するように
してもよい。なお、化粧型枠の表面自体が粘着性を有す
る場合には、上記粘着剤等は必ずしも必要ではない。
【0015】この方法では、上記着色顔料類を用い、つ
ぎのようにしてコンクリート製品の表面に着色化粧を施
す。すなわち、化粧型枠の、着色顔料類分布面をコンク
リート製品の表面に対する接触面にしてコンクリート材
料を打設し、養生硬化させ、ついで化粧型枠を生成コン
クリート製品の表面から剥離する。この一連の工程によ
り、化粧型枠上の着色顔料類がコンクリート製品の表面
に移行される。この場合、コンクリート表面に移行接着
させる着色顔料類として、砕石粒子の外周に硅弗化水素
酸粒子を付着させたものを用いるので、養生,硬化時に
コンクリート材料中の水酸化カルシウム〔Ca(OH)
2 〕が 上記硅弗化水素酸〔H2 Si F 6 〕と反応結合
し不溶性弗化カルシウム(CaF2 )を生成する。そし
て、この弗化カルシウムが着色表面層において固着する
ため、コンクリート内部の吸排水作用により着色顔料類
がコンクリート表面に排出されることがない。このた
め、雨,風等により着色された壁面の着色顔料類が洗い
流されることがなくなり、耐久性が大幅に向上する。
【0016】なお、上記方法において硅弗化水素酸粒子
を砕石粒子の外周に付着させるのではなく、予め硅弗化
水素酸の水溶液(濃度:10〜60%)を準備してお
き、砕石粒子を上記水溶液内に浸積し、乾燥させた後、
着色顔料,セメントを付着させたものを用いてもよい。
【0017】つぎに、本発明では、着色後のコンクリー
ト表面に硅弗化水素酸水溶液を含浸させる方法が用いら
れる。すなわち、コンクリートの着色方法としては、従
来と同様の方法でコンクリート表面に着色を行い、養
生,硬化後の着色コンクリート表面に硅弗化水素酸の水
溶液をスプレー噴霧,はけ塗り等の方法で含浸させるよ
うにしたものである。この方法においても、コンクリー
ト表面層に含浸された硅弗化水素酸水溶液が上記と同様
の作用をするため、上記と同様に着色顔料の脱落を防止
することができる。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明は、コンクリート
着色面に硅弗化水素酸を粒子または水溶液として移行,
含浸させることにより、硅弗化水素酸がコンクリート材
料中の水酸化カルシウムと反応し、不溶性弗化カルシウ
ムを生成する。このため、コンクリート表面層において
上記不溶性弗化カルシウム等の固着による高密度層を形
成する。このため、コンクリート内部の吸排水作用によ
る水酸化カルシウムの溶出を防止することと相まって、
コンクリート内部の空洞化を抑止することができる。し
たがって、着色顔料類が上記水分の吸排水作用と水酸化
カルシウムの溶出作用により外部に流出し、風雨等に洗
い流されることを防止でき、長期間色褪せすることのな
い耐久性に優れたコンクリート製品を得ることが出来
る。
【0019】
【実施例1】まず、実施例に先立って、着色顔料類をつ
くった。図1はその着色顔料類を示している。この着色
顔料類3′は、天然砕石粒4と着色顔料10と硅弗化水
素酸粒子12とセメント粒6とからなる。上記着色顔料
10は、微細な天然砕石の外周に微細な無機顔料を焼付
処理したもので、粒径が50μm〜1mmに設定されて
いる。また、上記硅弗化水素酸粒子12は粒径が75μ
m以下に設定された粉末を用いる。そして、上記着色顔
料類は粒径が0.5〜2mmの天然砕石粒4と着色顔料
10と硅弗化水素酸粒子12とセメント粒6を混合した
ものである。上記セメント粒6としては、粒径が約20
μmのものを用いている。すなわち、着色顔料10と天
然砕石粒4と硅弗化水素酸粒子12とセメント粒6を高
速回転混合し、発生する摩擦帯電により、天然砕石粒4
の外周に着色顔料10と硅弗化水素酸粒子12とセメン
ト粒6とを吸着凝集させ、顆粒状化させることにより着
色顔料類3′化させる。
【0020】つぎに、上記着色顔料類3′を用いた化粧
型枠をつくった。すなわち、図5に示すような、化粧型
枠1として、剛性をもつ発泡ウレタン樹脂からなるもの
を用いた。この剛性発泡ウレタン樹脂型枠1は、内部に
発泡層を、表層部分に緻密なインテグラルスキン層を備
えており、その表面には、水溶性のメチルセルロース接
着剤の塗布により、厚み5mmの粘着層2が形成されて
いる。この化粧型枠1の粘着層2の表面には、上記のよ
うにしてつくられた多数の着色顔料類3′が圧力吹き付
けにより接着されている。
【0021】つぎに、上記化粧型枠1を用い、実施例品
であるコンクリート壁をつくった。すなわち、型材7
に、図7に示すような化粧型枠1を取り付け、この型材
7と、他の型材7′との間に、コンクリート材料8を投
入打設し、養生,硬化後に化粧型枠1を、型材7ととも
に剥離する。その結果、図3に示すように、表面に着色
顔料類3′が移行接着されたコンクリート壁9′が得ら
れた。このようにして得られたコンクリート壁9′は、
その表面層に分布する着色顔料類3′が美麗に着色され
ていて、かつ、その表面層中において、硅弗化水素酸と
コンクリート材料中の水酸化カルシウムが反応結合して
生成した弗化カルシウム等による高密度層14が形成さ
れており、色の耐久性も極めて良好であった。
【0022】
【実施例2】実施例1と同様の方法において、実施例に
先立って、着色顔料類をつくった、図2はその着色顔料
類3″を示している。この着色顔料類3″は、実施例1
の着色顔料10と同材質からなる着色顔料11と硅弗化
水素酸粒子12とセメント粒6とからなるものであり、
砕石粒子を用いていない。この着色顔料類3″は、実施
例1と同様の方法で着色顔料11と硅弗化水素酸粒子1
2とセメント粒6とを高速回転混合することにより得ら
れる。
【0023】つぎに、上記着色顔料類3″を用い、実施
例1で用いたと同様の化粧型枠1(図5参照)に、上記
着色顔料類3″を実施例1と同様に付着分布させ、この
化粧型枠を用い、実施例1と同様にしてコンクリート壁
をつくった(図3参照)。このようにして得られたコン
クリート壁9′は、その表面層に分布する着色顔料類
3″が美麗に着色されていて、かつ、その表面層中にお
いて、実施例1と同様に、弗化カルシウム等による高密
度層14が形成されており、色の耐久性も極めて良好で
あった。
【0024】
【実施例3】つぎに、着色コンクリート表面に硅弗化水
素酸水溶液を含浸させる方法について実施例を行った。
まず、実施例1と同様の方法でコンクリート壁9″をつ
くった。但し、着色顔料類には硅弗化水素酸粒子12を
含まないものを用いた。そして、図4に示すように、型
枠脱型後、着色が施されたコンクリート壁9″に、予め
準備しておいた硅弗化水素酸水溶液12′(濃度:40
%)をスプレーノズル13で噴霧した。これにより、コ
ンクリート9″の表面層中の水酸化カルシウムが硅弗化
水素酸水溶液12′と反応結合し、上記実施例1,2と
同様に弗化カルシウム等からなる高密度層14が形成さ
れており、色の耐久性も極めて良好であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる硅弗化水素酸付着色顔料類の一
実施例を示す図である。
【図2】本発明に用いる硅弗化水素酸付着色顔料類の一
実施例を示す図である。
【図3】本発明の方法により着色したコンクリート壁の
図である。
【図4】着色コンクリート表面への硅弗化水素酸水溶液
の含浸方法の説明図である。
【図5】本発明に用いる化粧型枠の一実施例を示す図で
ある。
【図6】従来の着色顔料類を示す説明図である。
【図7】上記化粧型枠が付設された型枠にコンクリート
材料を充填した状態を示す説明図である。
【図8】コンクリート製品から化粧型枠を剥離した状態
を示す説明図である。
【図9】従来の生成コンクリート壁の表面層の拡大図で
ある。
【符号の説明】
3,3′,3″ 着色顔料類 4 砕石粒子(天然砕石粒) 5,10,11 着色顔料 6 セメント粒 12 硅弗化水素酸粒子 12′ 硅弗化水素酸水溶液

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に多数の着色材が分布されている化
    粧型枠を準備し、その表面を接触面にしてコンクリート
    材料を打設し、養生硬化後、上記化粧型枠を剥離するこ
    とにより上記着色材をコンクリート製品の表面層に移行
    させるコンクリート表面の着色方法において、上記着色
    材として、着色顔料類と硅弗化水素酸とを用いることを
    特徴とする着色コンクリートの脱色防止方法。
  2. 【請求項2】 着色顔料類が砕石粒子の外周に微細着色
    顔料粒子と微細セメント粒子とを付着させてなるもので
    あり、硅弗化水素酸が砕石粒子の外周に付着している請
    求項1記載の着色コンクリートの脱色防止方法。
  3. 【請求項3】 着色顔料類が比較的粒径の大きな着色顔
    料粒子の外周に、微細セメント粒子を付着させてなるも
    のであり、硅弗化水素酸が上記着色顔料粒子の外周に付
    着している請求項1記載の着色コンクリートの脱色防止
    方法。
  4. 【請求項4】 表面に多数の着色材が分布されている化
    粧型枠を準備し、その表面を接触面にしてコンクリート
    材料を打設し、養生硬化後、上記化粧型枠を剥離するこ
    とにより上記着色材をコンクリート製品の表面層に移行
    させるコンクリート表面の着色方法において、上記着色
    材として、着色顔料類を用い、かつ生成したコンクリー
    ト製品の表面層に硅弗化水素酸の水溶液を含浸させるこ
    とを特徴とする着色コンクリートの脱色防止方法。
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