JP2747854B2 - トリアリールアミン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

トリアリールアミン誘導体およびその製造方法

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JP2747854B2 JP3322165A JP32216591A JP2747854B2 JP 2747854 B2 JP2747854 B2 JP 2747854B2 JP 3322165 A JP3322165 A JP 3322165A JP 32216591 A JP32216591 A JP 32216591A JP 2747854 B2 JP2747854 B2 JP 2747854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体の電荷
輸送層に用いられる有機光導電性材料として有用な新規
トリアリールアミン誘導体およびその製造法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】カールソンによって発明された電子写真
方式(米国特許第2,297,691号)は、画像形成
法の一つであり、ゼログラフィとも言われる。この原理
は、先ずコロナ放電により感光体を帯電し、ついで光像
露光して感光体上に静電潜像を得た後、該静電潜像に着
色トナーを付着させて現像し、得られたトナー像を紙へ
転写することからなる。このような電子写真感光体とし
ての用途に要求される特性として、1)暗所においてコ
ロナ受容電位で充分に帯電できること、2)帯電位の保
持能力が高いこと、3)電荷発生物質で発生した電荷担
体が効率よく注入され速やかに輸送する能力を持つこと
等が挙げられる。
【0003】従来、電子写真用光導電性材料として、セ
レン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機光導電性材料
が使用されている。これらの無機光導電性材料は、耐久
性が高く耐刷枚数が多いなどの利点を備えているが、幾
つかの欠点があり、例えば、製造コストが高く、加工性
に劣り、又、毒性を示すなど公害上での問題が指摘され
る。
【0004】これらの問題を解決する為、近年、有機光
導電性材料を用いた電子写真用感光体の研究が活発に行
われている。有機光導電性材料は、軽量、形状の多様
性、低コスト、無公害性等の多くの利点があり、多くの
有機化合物が提案されており、例えば、ヒドラゾン誘導
体(米国特許第3,717,462号、特開昭54−5
9,143号、米国特許第4,150,978号)、ト
リアリールピラゾリン誘導体(米国特許第3,820,
989号、特開昭51−93,224号、特開昭55−
108,667号)、アリールアミン誘導体(米国特許
第3,180,730号、特開昭55−144,250
号、特開昭56−119,132号)、スチルベン誘導
体(特開昭58−190,953号、特開昭59−19
5,658号)等の有機光導電体が知られている。しか
し、これらの有機光導電体を電荷輸送層に用いた電子写
真感光体では、帯電性、感度および残留電位が、必ずし
も満足されているものとは言えないのが現状であり、更
に、優れた電荷輸送機能を有し且つ長期使用が可能な電
荷輸送物資の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らは、この
ような状況に鑑み、従来技術の問題点を解決すべく使用
適性の優れた有機光導電体について鋭意研究を重ねてき
た結果、有用な新規トリアリールアミン誘導体およびそ
の製造法を見出し、本発明を完成するに到った。
【0006】
【問題を解決するための手段】即ち、本発明は、次の一
般式〔1a〕で表されるトリアリールアミン誘導体およ
一般式〔1〕で表されるトリアリールアミン誘導体の
製造方法を要旨とするものである。
【0007】
【化9】
【0008】(式中、R 11 およびR 12 は水素原子、低級
アルキル基またはハロゲン原子を表わし、R 11 およびR
12 は同一でも異なってもよい。)本発明で得られる前記
一般式〔1a〕で示されるトリアリールアミン誘導体
は、新規化合物である。本発明で示されたトリアリール
アミン誘導体の合成法としては2つあり、以下にそれら
を詳しく説明する。先ず、第1の合成法として、一般式
〔2〕、
【0009】
【化10】
【0010】(式中、R1 およびR2 は前記と同じであ
る。)で表されるハロベンゼン誘導体を9,10−ジア
ミノフェナントレンと反応させることによって合成でき
る。以下、この合成法を合成法Aと称する。この合成法
を更に詳しく説明すると、本発明のトリアリールアミン
誘導体を得る基本の反応は、次の反応式1によって表さ
れる。
【0011】
【化11】
【0012】(式中、R1 およびR2 は前記と同じであ
る。)すなわち、公知の方法で得られる9,10−ジア
ミノフェナントレン(Chem.Ber.,35,27
38(1902)、Chem.Ber.,41,368
4(1908))とハロベンゼン誘導体を窒素雰囲気
下、有機溶媒中、又は、無溶媒で、塩基および触媒の存
在下、所定の温度、所定の時間反応させ対応する一般式
〔1〕で示されるトリアリールアミン誘導体を高品質で
合成することが出来る。
【0013】前記、一般式〔1〕,一般式〔2〕,およ
び化11で示されるR1 およびR2のうち、アルキル
基、アルコキシ基としては、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、
ブロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。本発明で
用いられるハロゲン原子としては、例えば、塩素、臭
素、沃素などが挙げられる。一般式〔1a〕におけるR
11 およびR 12 のうち、アルキル基としては、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ
る。一般式〔2〕で示されるXとしては、例えば塩素、
臭素、沃素などが挙げられる。又、本発明で用いられる
塩基としては、例えば、炭酸カリウム、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの如き無機塩基
が、又、例えば、ピリジン、ピコリン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピロリジ
ン、1,5−ジアザビシクロ〔4・3・0〕ノネン−5
(DBN)、1,5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウ
ンデセン−5(DBU)、1,4−ジアザビシクロ〔2
・2・0〕オクタン(DBCO)の如き有機塩基が挙げ
られる。本発明で用いられる触媒としては、例えば、銅
粉、酸化銅、あるいは塩化第一銅の如きハロゲン化銅、
硫酸銅、酢酸銅などが挙げられる。
【0014】本発明で用いられる溶媒は、原料である
9,10−ジアミノフェナントレンおよびハロベンゼン
誘導体を溶解し、反応を行わせることができるものであ
れば良く、例えば、トルエン、キシレンの如き芳香族炭
化水素およびニトロベンゼン、ジメチルスルホキシド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、HMPAの如き非プロトン性極
性溶媒が好ましい。この合成法において適用される反応
温度は、トリアリールアミン誘導体の生成率が最も良好
になるように適宜選択が可能であり、80〜300℃、
特に150〜260℃が好ましい。反応は、常圧でも良
いが、反応を加速して反応時間を短縮するには加圧下で
反応させても良い。
【0015】更に、該化合物の第2の合成法としての基
本の反応は化12によって表される。
【0016】
【化12】
【0017】(式中、R1 およびR2 は水素原子、低級
アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を表
わし、R1 およびR2 は同一でも異なってもよい。)す
なわち、公知の方法で得られる9,10−フェナントレ
ンキノン(Ann.,166 365、J.Cem.S
oc.,97 1661(1910))と一般式〔3〕
で示されるアニリン誘導体を酸触媒存在下で反応させ、
一般式〔4〕で示されるジイミノ誘導体とした後、還元
し一般式〔5〕で示されるジアミン誘導体を得、さらに
一般式〔5〕と一般式〔2〕で示されるハロベンゼン誘
導体とを反応させることにより、一般式〔1〕で示され
るトリアリールアミン誘導体を高収率で合成することが
できる。以下、この合成法を合成法Bと称する。
【0018】一般式〔3〕、〔4〕、〔5〕および化1
2で示される化合物においてR1 、R2 およびXのう
ち、アルキル基、アルコキシ基およびハロゲン原子とし
ては、例えば前記の合成法Aのところで記載したものと
同様のものが挙げられる。
【0019】一般式〔4〕で示されるジイミノ誘導体の
合成(反応式2)に用いられる酸触媒としては、例え
ば、濃硫酸、P−トルエンスルホン酸の如き有機スルホ
ン酸、又、例えば、ポリリン酸、TiCl4 、ZnCl
2 、AlCl3 、SnCl4 、BF3 の如きルイス酸
が、又、例えばポリスチレンスルホン酸やNafion
の如きスルホン酸基を結合した高分子担体が挙げられ
る。使用量は原料に対して2〜5.0倍モル、好ましく
は3.0〜3.5倍モルが適当である。
【0020】一般式〔5〕で示されるジアミノ誘導体の
合成(反応式2)に用いられる還元剤としては、例え
ば、H2 /Pt,H2 /Pd,H2 /Ni,LiAlH
4 ,NaBH4 ,Zn,Sn,などが挙げられる。使用
量は原料に対して4〜10.0倍モル、好ましくは、5
〜6倍モルが適当である。
【0021】(反応式2)で使用する一般式〔3〕で表
わされるアニリン誘導体が、P−トルイジンの如くP−
位電子供与性基を有し活性が高い場合は、生成物は期待
される一般式〔4〕で表わされる化合物ではなく、更に
還元が進行した一般式〔5〕で表わされる化合物であっ
た。このような場合には、反応式2に相当する還元反応
操作は省略することができる。
【0022】一般式〔1〕で示されるトリアリールアミ
ン誘導体の合成(反応式2)に用いられる塩基および触
媒としては、例えば前記合成法Aのところで記載したも
のと同様のものが挙げられる。溶媒は、使用しても使用
なくても良いが、使用する場合は原料である一般式
〔5〕で表わされるジアミン誘導体および一般式〔2〕
で表わされるハロベンゼン誘導体を溶解し、反応を円滑
に進行させるものであれば良く、例えば、前記合成法A
で記載したものが挙げられる。本合成法においての反応
温度は、一般式〔1〕で表わされる目的物の生成率が最
も良好になるように適宜選択が可能であり、80〜30
0℃、特に150〜260℃が好ましい。反応は、常圧
でも良いが、反応を加速して反応時間を短縮するには加
圧下で反応させても良い。
【0023】本発明で得られる新規なトリアリールアミ
ン誘導体を電荷輸送層に用いた電子写真感光体は、従来
の有機光導電性材料と比較して、帯電性、感度、残留電
位および耐久性に優れており、電子写真感光体用の有機
光導電性材料として有用である。
【0024】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するために実
施例を示すが、これは本発明を限定するものではない。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0025】
【実施例1】 N,N,N′,N′−テトラフェニル−
9,10−ジアミノフェナントレン〔化合物No.1〕
の合成(合成法A) 9,10−ジアミノフェナントレン2.5g、ヨードベ
ンゼン42.5g、苛性カリ10.8g、および硫酸銅
・5水塩0.1gを加え、窒素気流下、水を留去しなが
ら245〜250℃で12時間反応した。反応終了後、
室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈後、セライト濾過
し、濾液を減圧下で濃縮して得られる残渣を酢酸エチル
−トルエンの混合溶媒から再結晶し、白色粉末として融
点211〜212℃の化合物No.1を4.6g(収率
75%)得た。
【0026】
【実施例2】 N,N,N′,N′−テトラ(3−メチ
ルフェニル)−9,10−ジアミノフェナントレン〔化
合物No.2〕の合成 (合成法A)9,10−ジアミノフェナントレン6.0
g、m−ヨードトルエン102g,炭酸カリ31.9
g、銅粉0.1gおよび塩化第一銅0.06gを加え、
窒素気流下、水を留去しながら235〜240℃で8時
間反応した。反応終了後、室温まで冷却し、酢酸エチル
で希釈後、セライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮して得
られる残渣をトルエンから再結晶し、淡黄色針状結晶と
して融点223〜224℃の化合物No.2を14.2
g(収率86%)得た。
【0027】
【実施例3】 N,N,N′,N′−テトラ(4−メチ
ルフェニル)−9,10−ジアミノフェナントレン〔化
合物No.3〕の合成 (合成法A)9,10−ジアミノフェナントレン5.0
g、P−ヨードトルエン85g,苛性カリ21.6g、
および塩化第一銅0.1gを1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン40mlに添加し、窒素気流下、水を留
去しながら215〜230℃で9時間反応した。反応終
了後、室温まで冷却し、水に注加した。得られた結晶を
濾過し、トルエンから再結晶し、淡黄色針状結晶として
融点227〜229℃の化合物No.3を13.7g
(収率83%)得た。
【0028】
【実施例4】 N,N,N′,N′−テトラ(3−メチ
ルフェニル)−9,10−ジアミノフェナントレン〔化
合物No.2〕の合成 (合成法B)トルエン400mlに9,10−フェナン
トレンキノン20g、m−トルイジン34.4g、ピリ
ジン39.8mlを加え、10℃以下に冷却後、TiC
4 54.6gをトルエン196mlに溶解した液を滴
下した。滴下終了後、20℃で8時間反応させた。反応
終了後、水800mlおよび酢酸エチル200mlを添
加し、分液後、有機層を減圧下で濃縮した。濃縮液にエ
タノール200mlを添加し、加熱還流後内温を室温ま
で冷却して濾過し、薄黄粉末として融点123〜124
℃のN,N’−〔ジ(3−メチルフェニル)〕−9,1
0−フェナントレンキノンジイミンを22.3g(収率
60.0%)得た。次にエタノ−ル180mlに塩化ニ
ッケル1.08g、N,N′−〔ジ(3−メチルフェニ
ル)〕−9,10−フェナントレンキノンジイミン8.
1gを加え、5℃以下に冷却後、NaBH4 4.8gを
添加し50℃で2時間反応させた。反応終了後、室温ま
で冷却し水42ml及び濃塩酸23mlを添加、一旦酸
性にした後、アンモニア水130mlでアルカリ性とし
クロロホルム63mlで抽出した。分液後、クロロホル
ム層を減圧下で濃縮して得られる残渣をエタノールによ
り再結晶し、淡黄色針状結晶として融点198〜199
℃の9,10−ジ(3−メチルアニリノ)フェナントレ
ンを6.3g(収率77%)を得た。次に、m−ヨード
トルエン2.4g、炭酸カリウム0.71g、塩化第一
銅3mg、9,10−ジ(3−メチルアニリノ)フェナ
ントレン0.5gの混合物を窒素気流下190℃で30
時間加温した。反応混合物に水40ml、クロロホルム
40mlを添加し、分液後、クロロホルム層を減圧下で
濃縮して得られる残渣をn−ヘキサンから再結晶し淡黄
色粉末として融点223〜224℃の化合物No.2を
0.5g(収率71%)を得た。
【0029】
【実施例5】 N,N,N′,N′−テトラ(4−メチ
ルフェニル)−9,10−ジアミノフェナントレン〔化
合物No.3〕の合成 (合成法B)トルエン720mlに9,10−フェナン
トレンキノン36g、p−トルイジン61.9g、ピリ
ジン71.6mlを加え、10℃以下に冷却後、TiC
4 98.3gをトルエン353mlに溶解した液を滴
下した。滴下終了後、20℃で8時間反応させた。反応
終了後、水1200mlおよび酢酸エチル350mlを
添加し、分液後、有機層を減圧下で濃縮した。濃縮液に
エタノール360mlを添加し、加熱還流後内温を室温
まで冷却して濾過し、薄黄粉末として融点203〜20
5℃の9,10−ジ(4−メチルアニリノ)フェナント
レンを43.2g(収率64.2%)得た。次にp−ヨ
ードトルエン4.3g、炭酸カリウム1.28g、塩化
第一銅5mg、9,10−ジ(4−メチルアニリノ)フ
ェナントレン0.9gの混合物を窒素気流下190℃で
30時間加温した。反応混合物に水72ml、クロロホ
ルム72mlを添加し、分液後、クロロホルム層を減圧
下で濃縮して得られる残渣をn−ヘキサンから再結晶し
淡黄色粉末として融点227〜229℃の化合物No.
3を0.9g(収率72%)得た。
【0030】本発明の方法によって合成した一般式
〔1〕で表わされる新種のトリアリールアミン誘導体の
構造および性質を表−1に示す。
【0031】
【化13】
【0032】
【表1】
【0033】
【応用例】
【0034】
【応用例1】電荷発生物質として下記構造式で表わされ
るビスアゾ化合物2部とポリエステル樹脂(東洋紡績
(株)製 商品名バイロン200)2部をテトラヒドロ
フラン10部に溶解し、ボールミルで10時間粉砕混合
し、得られた光導電組成物を厚さ5μmのアルミニウム
箔とポリエステルフィルムとのラミネートフィルム上に
塗布、乾燥して厚さ約0.5μmの電荷発生層を得た。
次に、ポリカーボネート樹脂(帝人(株)製 商品名パ
ンライトK−1300)3部とテトラヒドロフラン15
部の樹脂溶液に、電荷輸送物質として実施例1の化合物
No.1を2部溶解し、この溶液を前記電荷発生層上に
アプリケーターを用いて塗布し、厚さ約15μmの電荷
輸送層を形成させ2層からなる感光層を有する電子写真
感光体を作製した。こうして得られたサンプルに対し
て、静電複写紙試験装置((株)川口電気製作所製、E
PA−8100型)を用い、−5KVのコロナ放電を1
0秒間行って帯電させた後、10秒間暗減衰させ、この
時の表面電位V0 (ボルト)を測定し、ついで2854
Kのタングステンランプを照射しその表面電位がV0
1/2になる迄の時間(sec)を求め、感度(半減露
光量E1/2 )を測定した。その結果は、V0 =−71
0、E1/2 =1.8 lux・secであった。
【0035】
【化14】
【0036】
【応用例2〜4】応用例1の化合物No.1を第1表に
示すトリアリールアミン誘導体に代えた以外は、応用例
1と同様にして2層構成の感光体を作製し、応用例1と
同様にして負帯電による表面電位V0 、半減露光量E1/
2 を測定した。その結果を表−2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明に係わる前記一般式〔1a〕で示
される新規なトリアリールアミン誘導体は、従来の有機
光導電性材料と比較して、帯電性、感度、残留電位など
の初期特性が極めて良好であり、又、コロナ放電や可視
光に対し、繰り返し使用において性能の劣化がなく、特
に耐久性に優れていることが特徴であり、実用上の要求
性能を充分に満足している。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式〔1a〕で表わされるトリア
    リールアミン誘導体。 【化1】 (式中、R 11 およびR 12 は水素原子、低級アルキル基ま
    たはハロゲン原子を表わし、R 11 およびR 12 は同一でも
    異なってもよい。)
  2. 【請求項2】 次の一般式〔2〕で表わされるハロベン
    ゼン誘導体を 【化2】 (式中、R1 およびR2 は水素原子、低級アルキル基、
    低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表わし、R1 およ
    びR2 は同一でも異なってもよい。Xはハロゲン原子を
    表わす。)9,10−ジアミノフェナントレンと反応さ
    せることを特徴とする一般式〔1〕 【化3】 で表わされるトリアリールアミン誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 次の一般式〔3〕で表されるアニリン誘
    導体を、 【化4】 (式中、R1 およびR2 は水素原子、低級アルキル基、
    低級アルコキシ基またはハロゲン原子を表わし、R1
    よびR2 は同一でも異なってもよい。)9,10−フェ
    ナントレンキノンと反応させ、次の一般式〔4〕で表さ
    れるジイミン誘導体とした後、 【化5】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じである。)次の一
    般式〔5〕で表される、ジアミン体へ誘導し、 【化6】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じである。)下記一
    般式〔2〕で表される、ハロベンゼン誘導体と反応させ
    ることを特徴とする 【化7】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じである。Xはハロ
    ゲン原子を表す。)一般式〔1〕で表される新規なトリ
    アリールアミン誘導体の製造方法。 【化8】
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