JP2745702B2 - 耐uv安定性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

耐uv安定性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物

Info

Publication number
JP2745702B2
JP2745702B2 JP19125789A JP19125789A JP2745702B2 JP 2745702 B2 JP2745702 B2 JP 2745702B2 JP 19125789 A JP19125789 A JP 19125789A JP 19125789 A JP19125789 A JP 19125789A JP 2745702 B2 JP2745702 B2 JP 2745702B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame retardant
flame
styrene
resin composition
stability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP19125789A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0356550A (ja
Inventor
隆雄 松葉
雅滋 久保
光時 河畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP19125789A priority Critical patent/JP2745702B2/ja
Publication of JPH0356550A publication Critical patent/JPH0356550A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2745702B2 publication Critical patent/JP2745702B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ビス(ペンタブロモフェニル)サクシネー
トを配合してなる、樹脂表面へのブルームがなく、耐UV
安定性及び耐熱性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物
に関するものである。
(従来の技術) スチレン系樹脂は、食品、医薬品、化粧品等の容器、
ラジオ、テレビといった弱電機器の部品やハウジング、
ケース、フレーム、さらに自動車用部品等に利用されて
いる。それらのなかでも、弱電機器や自動車部品等には
高度の難燃性が要求されている。
スチレン系樹脂を難燃化する難燃剤としては、各種の
含ハロゲン系難燃剤、含リン系難燃剤、含リン含ハロゲ
ン系難燃剤、無機化合物が知られている。
しかし一般にこの様な難燃剤をスチレン系樹脂に配合
した樹脂組成物は、難燃性は向上する反面、耐光性が著
しく低下する。特に400nm以下の紫外(UV)光暴露に対
して劣化が大きい。従って、これら難燃樹脂組成物を弱
電、事務機器の外装材として使用した場合には、自然光
や人工照明による光線等で変色しやすく、特に白色系や
明白系に調色する材料には、そのままでの使用が困難で
あった。
また、従来の難燃剤は、樹脂との相溶性に乏しく、樹
脂配合組成物として長期使用中に難燃剤が樹脂表面にブ
リードアウトしたり、あるいは高温での加工時もしくは
使用中に揮散することがあり、そのために樹脂の難燃特
性に変化を生じる問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、樹脂
表面へのブリードアウトがなく、耐UV安定性及び耐熱性
に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物を提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明者は上記事情に鑑み、各種化合物を合成し、ス
チレン系樹脂組成物としての評価を行って、高い難燃性
を発現させ、かつ樹脂表面へのブルームがなく、耐UV安
定性及び耐熱性に優れた化合物について鋭意検討した結
果、ビス(ペンタブロモフェニル)サクシネートを適量
配合した場合に係る条件を満足することを見出だし、本
発明に到達した。
すなわち本発明は、スチレン系重合体100重量部に対
してビス(ペンタブロモフェニル)サクシネートを3〜
50重量部配合してなる難燃性スチレン系樹脂組成物を提
供するものである。
(作用) 以下その詳細について説明する。
本発明のビス(ペンタブロモフェニル)サクシネート
については、ペンタブロモフェノールとコハク酸ジクロ
ライドとの反応等、通常知られている反応により得るこ
とができる。
本発明において、ビス(ペンタブロモフェニル)サク
シネートを高分子用難燃剤として配合するに際し、対象
となるスチレン系樹脂としては、特に制限されるもので
はないが、スチレン単独或いはスチレンと共重合しうる
単量体と共重合した重合体のことである。具体的には、
ポリスチレン、スチレンアクリロニトリル共重合体、ス
チレン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−ア
クリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体
等であり、更にそれらにエラストマー例えばポリブタジ
ン、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル酸エステ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピ
レン−ジエン系単量体等を含む耐衝撃性ポリスチレン、
ABS樹脂等も含まれる。
ビス(ペンタブロモフェニル)サクシネートを難燃剤
として利用する場合の添加量は、高分子100重量部に対
して3〜100重量部、好ましくは10〜50重量部が選ばれ
る。その理由は、3重量部より少ない場合は、難燃効果
が不十分であり、100重量部を越える場合はその増量効
果がほとんど見られないことによる。
ビス(ペンタブロモフェニル)サクシネートを高分子
に添加する際の添加方法は特に規定されないが、例えば
高分子と難燃剤を混練りブレンドする方法は、その混合
物を溶融成型する方法、高分子の重合終期に添加する方
法、あるいは高分子と難燃剤をそれぞれ溶液状態にした
あと混合し、ついで貧溶媒で再沈させたり、溶媒を蒸発
せしめる方法等があげられる。
また、ビス(ペンタブロモフェニル)サクシネートを
難燃剤をして利用する場合、難燃効果を高める目的で難
燃助剤(例えば三酸化アンチモン)や他の公知の難燃剤
を併用してもよい。また他の公知の添加剤(例えば、着
色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、滑剤、架橋
剤等)を必要に応じて配合しても差し支えない。
(発明の効果) 本発明の難燃性スチレン樹脂組成物は高難燃性である
だけでなくUV安定性及び耐熱性に優れており、また樹脂
表面へのブルーム等の現象もみうけられない。
(実施例) 以下、実施例に従って本発明を更に詳しく説明するが
本発明はこれらのみにより限定されるものではない。
参考例 ビス(ペンタブロモフェニル)サクシネートの
合成 塩化カルシウム管、パワースタラー、還流冷却器を装
備した101四つ口セパラブルフラスコにベンゼン5.01、
ペンタブロモフェノール700g(1.43mol)、トリエチル
アミン144.7g(1.43mol)を順次添加し攪拌することに
より均一溶液とした。後にコハク酸ジクロライト111.0g
(0.715mol)を加え、30℃で1.0時間攪拌した。その後
還流下で2.0時間熟成した。冷却後、メタノール1400ml
加え生じた沈澱を濾過した。沈澱をメタノール3500mlで
通洗した後、110℃で4時間乾燥することで白色結晶を
得た。収量748.8、収率98.9%、純度99.0%であった。
また元素分析値はC:24.3%、H:0.4%、Br:75.7%(計算
値C:24.17%、H:0.38%、Br:75.43%)であり、一致し
ていた。またTSK GEL G−1000H(東ソー株式会社
製)のカラム(溶離液テトラヒドロフラン)による高速
ゲル浸透クロマトグラフィーによる分析で、純粋である
ことを確認した。以上のことによりビス(ペンタブロモ
フェニル)サクシネートが合成されたことを確認した。
実施例1〜4 高耐衝撃性ポリスチレン樹脂(出光スチロールHT−50
以下HIPSと略す)に、表1に示した割合(各重量部)の
化合物を、東洋製機製作所ラボプラストミルでD20−25
押出機を用い、押出し温度220℃で押出しペレット化し
た。ペレットを230℃で5分間加熱プレス(100kg/cm2)
し、30℃加圧下(100kg/cm2)で5分間冷却し、厚さ3mm
のシートを得た。そのシートからJISK−7201−1972に従
い、OI(酸素指数)測定用の試験片を作成しOIを、また
厚さ3mmのUL94燃焼性試験用の試験片を作成し、垂直燃
焼性試験をそれぞれ実施した。またプレス成型後の厚さ
3mmのシートを120℃で50時間放置し、放置後のΔEの値
(色素)を測定することで耐熱性を、UV光(290〜450n
m、紫外強度100mW/cm2)を63℃で5時間照射し、照射前
後のΔEの値(色差)を測定することで、耐光性をそれ
ぞれ評価した。ブリードアウトについては、成型後のシ
ートを室温下で30日放置した後、表面状態を目視で判断
した。以上の結果をまとめて表1に示した。
比較例1〜5 HIPSのみまたは表1に示した割合(各重量部)の化合
物を使用して実施例1と同様な方法でシートとし、同様
な方法で評価した結果を表1に示した。
実施例5〜8 ABS樹脂(宇部サイコン サイコラック EX101)のペ
レットに、表2に示した割合(各重量部)の化合物を18
0℃で15分間ロール混練りした。混練り物を200℃で2分
間加熱プレス(100kg/cm2)し、30℃、加圧下(100kg/c
m2)で5分間冷却し、厚さ3mmのシートを得た。そのシ
ートにつき実施例1〜4の方法に準じて難燃性(OI、UL
94垂直燃焼性試験)、難燃剤のブリードアウトの有無を
評価した。尚UV安定性評価を組む耐候性についてはプレ
ス成型後の厚さ3mmのシートを、サンシャインウェザー
メーターWEL−SUN−HCH−Em型で、63℃で降雨サイクル1
8min/120minで200時間照射し、照射前後のΔEの値(色
差)を測定することで評価した。以上の結果をまとめて
表2に示した。
比較例6〜10 ABS樹脂のみまたは表2に示した割合(各重量部)の
化合物を使用して実施例5と同様な方法でシートとし、
実施例5と同様な方法で評価した結果を表2に示した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系重合体100重量部に対してビス
    (ペンタブロモフェニル)サクシネートを3〜50重量部
    配合することを特徴とする難燃性スチレン系樹脂組成
    物。
JP19125789A 1989-07-26 1989-07-26 耐uv安定性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2745702B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19125789A JP2745702B2 (ja) 1989-07-26 1989-07-26 耐uv安定性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19125789A JP2745702B2 (ja) 1989-07-26 1989-07-26 耐uv安定性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0356550A JPH0356550A (ja) 1991-03-12
JP2745702B2 true JP2745702B2 (ja) 1998-04-28

Family

ID=16271530

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19125789A Expired - Lifetime JP2745702B2 (ja) 1989-07-26 1989-07-26 耐uv安定性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2745702B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0356550A (ja) 1991-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5597855A (en) Poly(pentaerythrityl diphosphonate) and its use in self-extinguishing thermoplastic compositions
JP2745702B2 (ja) 耐uv安定性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物
JPS6346108B2 (ja)
JP2636380B2 (ja) ハロゲン化ビス(4−フェノキシフェニル)エーテルおよびそれを含む難燃性高子組成物
DE2625332A1 (de) Aromatische polnylverbindungen, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung als weichmachende vernetzungsmittel fuer kautschukartige polymerisate
JP2830329B2 (ja) 安定化樹脂組成物
US4098761A (en) Halogen containing fire retardant additive with improved heat stability
WO1982002053A1 (en) Polyester resin composition resistant against discoloration by light
JP2653142B2 (ja) 4,4´−ビス(フタルイミド)ジフェニルスルホン誘導体配合難燃性高分子組成物
KR100187459B1 (ko) 저광택 난연 수지 조성물
JP2775792B2 (ja) ビス(ペンタブロモフェノキシ)ジフェニルシラン配合難燃性高分子組成物
US3935251A (en) 2,4,8-Trichloro-tri and tetra bromodibenzofurans
US3624116A (en) Nickel derivatives of methylene bis-salicylic acid and process for preparing the same
JP2833105B2 (ja) 熱安定化ポリオレフィン樹脂組成物
EP0319916B1 (en) 4,4'-Bis(phthalimid)diphenyl sulfone compounds, processes for their production and flame retardant polymer compositions containing them
JP3030726B2 (ja) 難燃性樹脂組成物の製造法
JPH0359941B2 (ja)
JPS58152029A (ja) 安定化された合成樹脂組成物
US3326839A (en) Plasticized vinyl chloride polymers stabilized with an alkyl diphenylamine
JPH02167350A (ja) 熱安定性および耐候性に優れた樹脂組成物
JP2002308943A (ja) 高分子難燃剤およびそれを含む難燃性熱可塑性樹脂組成物
JPS62115056A (ja) 樹脂組成物
CN116082782A (zh) 一种耐候阻燃苯乙烯聚合物
JPH06136209A (ja) 難燃性スチレン系樹脂組成物
JPH08120117A (ja) 難燃性熱可塑性樹脂組成物