JP2740638B2 - 中通し竿 - Google Patents

中通し竿

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JP2740638B2
JP2740638B2 JP6324808A JP32480894A JP2740638B2 JP 2740638 B2 JP2740638 B2 JP 2740638B2 JP 6324808 A JP6324808 A JP 6324808A JP 32480894 A JP32480894 A JP 32480894A JP 2740638 B2 JP2740638 B2 JP 2740638B2
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ridge
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rod
fiber reinforced
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宗樹 岡田
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K87/00Fishing rods
    • A01K87/002Fishing rods with the line passing through the hollow rod
    • A01K87/005Fishing rods with the line passing through the hollow rod comprising internal line guides

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Marine Sciences & Fisheries (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Fishing Rods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、竿体の内部に釣糸を通
す中通し竿に関する。
【0002】
【従来の技術】中通し竿は、釣糸の繰り出し及び巻き取
りの際に、竿体の内部に設けられた釣糸通路を釣糸が通
過する。このとき、釣糸が釣糸通路の内面に接触して摺
動抵抗を受けることになり、釣糸の繰り出しや巻き取り
がスムーズに行い難くなり易い。
【0003】そこで、このような摺動抵抗を少なくする
ための技術が提案されている。特開平4−341133
号公報には、断面円形の線状体からなる案内リングを、
釣糸通路の内周に一部が突出する状態で埋め込んでおく
技術が示されている。同様の線状体を螺旋状に配置して
おく技術も示されている。ここでは、断面円形の線状体
によって釣糸を支持することで摺動抵抗を減らそうとし
ている。
【0004】しかし、この技術では、線状体の一部が竿
体に埋め込まれているだけなので、釣糸から加わる力で
線状体が竿体から外れ易いという問題がある。すなわ
ち、断面円形の線状体と断面円形の釣糸とは点接触をす
るので、接触点に大きな応力が発生し線状体が外れ易く
なる。また、大きな応力が生じると、線状体あるいは釣
糸がすり切れたり釣糸の耐久性が損なわれるという問題
も生じる。
【0005】このような問題を解決する技術として、実
開平5−88259号公報に示された技術がある。この
技術は、繊維強化樹脂で竿体を製造する際に用いるマン
ドレルに、樹脂テープを螺旋状に巻回しておき、その上
にプリプレグを巻回して焼成し、製造された竿体の内面
から樹脂テープを取り除くことで、竿体の内面に螺旋帯
状の凹凸を形成する。この螺旋帯状の凹凸のうち凸部を
釣糸の支持構造として利用する。
【0006】この技術では、釣糸の支持構造である螺旋
帯状の凸部が竿体と同じ材料で一体成形されているの
で、凸部が竿体から外れ難く、耐久性に優れたものとな
る。凸部の先端面にはある程度の面積があるので釣糸と
の接触面積が適度にあり、凸部および釣糸に過大な接触
応力が発生するのを防止できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した螺旋帯状の凸
部を用いる技術では、螺旋帯状の凸部の配置形状によっ
て、釣糸の支持機能に大きな違いが生じる。凸部の形状
によって、釣糸に対する接触抵抗が過大になったり、釣
糸が損傷し易くなったりする。また、竿体と一体成形さ
れた凸部であっても、釣糸から加わる接触抵抗力が過大
になったり長期間使用していると、竿体の本体部分から
剥がれたり変形したりすることがある。
【0008】本発明の目的は、釣糸に対する接触抵抗を
十分に小さくするとともに釣糸および釣糸の支持構造の
損傷を防いで耐久性を高めることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明1の中通し竿は、竿
体と釣糸支持突条とを備えている。竿体は、繊維強化樹
脂からなり内部に釣糸通路を有する。釣糸支持突条は、
竿体とともに繊維強化樹脂で一体成形されて釣糸通路の
内面に螺旋帯状に配置され断面台形状で上辺角部に弧状
部を有する。
【0010】発明2の中通し竿は、発明1において、釣
糸支持突条の断面台形状の下辺角部に弧状部をさらに有
する。発明3の中通し竿は、竿体と釣糸支持突条とを備
えている。竿体は、繊維強化樹脂からなり内部に釣糸通
路を有する。釣糸支持突条は、竿体とともに繊維強化樹
脂で一体成形されて釣糸通路の内面に螺旋帯状に配置さ
れ断面台形状で下辺角部に弧状部を有する。発明4の中
通し竿は、発明1〜3のいずれかにおいて、釣糸支持突
条を形成するための繊維強化樹脂と竿体を形成するため
の繊維強化樹脂とは異なる製造工程に由来する繊維強化
樹脂である。
【0011】発明5の中通し竿は、発明1〜4のいずれ
かにおいて、釣糸支持突条の断面台形状の下辺の幅が
0.6〜1.2mmである。発明6の中通し竿は、発明
1〜5のいずれかにおいて、釣糸支持突条の断面台形状
の高さが0.2〜0.6mmである。
【0012】発明7の中通し竿は、発明1〜6のいずれ
かにおいて、釣糸支持突条の螺旋帯状のリード角が50
°以下である。発明8の中通し竿は、発明1〜7のいず
れかにおいて、釣糸支持突条を構成する前記繊維強化樹
脂が、撚糸からなる強化繊維を有する。発明9の中通し
竿は、発明1〜8のいずれかにおいて、釣糸支持突条を
構成する前記繊維強化樹脂が、樹脂に対する強化繊維の
体積含有率が50〜70%である。
【0013】
【作用】発明1の中通し竿では、螺旋帯状をなす釣糸支
持突条が竿体とともに繊維強化樹脂で一体成形されてい
るので、釣糸支持突条を別部材で構成するのに比べて製
造が容易であり、しかも、釣糸からの接触抵抗力が加わ
っても釣糸支持突条が剥がれたり損傷したりし難い。
【0014】釣糸支持突条が断面台形状であるので、断
面矩形状の場合などに比べて機械的強度および耐変形性
が高まり釣糸支持突条の剥がれや損傷が防げる。また、
断面台形状の上辺の平坦面に釣糸が接触し、釣糸との接
触長さが適度に確保されるので、点接触の場合に比べて
接触個所に生じる応力が小さくなる。その結果、接触個
所の磨耗が少なくなり、過大な応力で釣糸が損傷するの
を防げる。
【0015】断面台形状の上面角部に弧状部を有するの
で、角部に釣糸が接触して釣糸が傷ついたり、逆に角部
が欠けたりすることが防げる。また、釣糸支持突条と釣
糸との接触がスムーズになるので、接触抵抗が減り、釣
糸の繰り出しや巻き上げも行い易くなる。発明2の中通
し竿では、釣糸支持突条の断面台形状の下辺角部に弧状
部を有する。釣糸支持突条に釣糸からの接触抵抗力が加
わると、前記下辺角部に大きな応力が生じるので、この
大きな応力が生じる下辺角部に弧状部が設けられていれ
ば応力集中が緩和され、釣糸支持突条の機械的強度が高
まり耐久性が向上する。
【0016】発明3の中通し竿では、釣糸支持突条が竿
体とともに繊維強化樹脂で一体成形されて釣糸通路の内
面に螺旋帯状に配置され断面台形状で下辺角部に弧状部
を有するので、釣糸から釣糸支持突条に接触抵抗力がか
かる際に、この下辺角部に生じる大きな応力の集中を緩
和して、釣糸支持突条の耐久性が向上する。発明4の中
通し竿では、釣糸支持突条を形成するための繊維強化樹
脂と竿体を形成するための繊維強化樹脂とは異なる製造
工程による繊維強化樹脂である。
【0017】発明5の中通し竿では、釣糸支持突条の断
面台形状の下辺の幅が0.6〜1.2mmであるので、
釣糸支持突条と竿体との連結部分の面積が適度に確保さ
れ、釣糸支持突条の強度および耐久性が向上する。下辺
の幅が狭すぎれば、釣糸支持突条の強度および耐久性が
低下する。逆に下辺の幅が広すぎると、それに伴って断
面台形状の上辺の幅も増えるので、釣糸との接触抵抗が
増えて釣糸の繰り出しや巻き上げが行い難くなる。発明
6の中通し竿では、釣糸支持突条の断面台形状の高さが
0.2〜0.6mmであるので、竿体の釣糸通路の内面
から適度な距離をあけて釣糸を良好に支持できる。釣糸
支持突条が高すぎると、釣糸通路の内部空間が狭くなっ
て釣糸の通過が行い難くなる。また、振り出し竿の場合
には、各段の竿体にそれよりも前方の竿体を収容するの
で、竿体の内部空間が狭いと各段の竿体の収容に支障が
出る。釣糸支持突条が低すぎる場合、濡れた釣糸が通過
すると、釣糸支持突条の間の釣糸通路の内面と釣糸との
間に水分が溜まって釣糸の移動に対して抵抗力を生じる
ことになり、釣糸の繰り出しや巻き上げが行い難くな
る。釣糸が濡れていなくても、移動する釣糸が振れたり
して釣糸通路の内面に接触し、釣糸に対する抵抗力を増
やすことになる。
【0018】発明7の中通し竿では、釣糸支持突条の螺
旋帯状のリード角が50°以下であるので、釣糸の通過
がスムーズに行われる。リード角が大きすぎると、釣糸
との接触長さが延びて接触抵抗が増える。特に、釣糸が
濡れている場合、接触部分に存在する水分が抵抗力を生
じるので、接触長さが延びるほど接触抵抗が増える。さ
らに、製造技術上、大きなリード角で釣糸支持突条を作
製するのは困難である。発明8の中通し竿では、釣糸支
持突条を構成する繊維強化樹脂の強化繊維が撚糸である
ので、釣糸との接触により釣糸支持突条が磨耗して強化
繊維が露出しても、ささくれが生じ難い。また、製造時
に、強化繊維の巻き付け作業でケバを発生し難い。
【0019】発明9の中通し竿では、釣糸支持突条を構
成する繊維強化樹脂が、樹脂に対する強化繊維の体積含
有率が50〜70%であるので、耐磨耗性が高く十分な
強度を発揮できる。強化繊維の体積含有率が50%未満
では耐磨耗性が低くなり、70%を超えると、釣糸支持
突条を構成する繊維強化樹脂と竿体の本体部分を構成す
る繊維強化樹脂との密着性が低下する。
【0020】
【実施例】図1に示す中通し竿10は、中通し竿10を
操作するためのグリップ部12と、グリップ部12の先
端側に連結された竿体14とを有する。竿体14は繊維
強化樹脂で成形されている。グリップ部12には、釣糸
30を巻回するリール20が装着されている。竿体14
は筒状をなし、竿元側に釣糸30の導入口16を有す
る。竿体14の先端には管状の釣糸案内部18を有す
る。リール20から引き出された釣糸30は、導入口1
6から竿体14の内部に入り、釣糸案内部18から外部
に引き出される。
【0021】図2に示すように、竿体14の内部には釣
糸通路15を有する。釣糸通路15の内面には螺旋帯状
の釣糸支持突条40が竿体14と一体に成形されてい
る。図3に示すように、釣糸支持突条40は断面台形状
をなし、幅の広い下辺が釣糸通路15の内面側に接続さ
れ、幅の狭い上辺が釣糸通路15の中心側に突き出して
いる。釣糸支持突条40の上辺角部には弧状部45が設
けられている。釣糸支持突条40の下辺角部にも弧状部
46が設けられている。
【0022】釣糸支持突条40は、その内部に多数の強
化繊維44が並んで埋め込まれている。強化繊維44は
撚糸からなる。強化繊維44は、螺旋状をなす釣糸支持
突条40の螺旋方向とほぼ平行になるように配向されて
いる。強化繊維44として、チラノ繊維(SIC繊維)
と呼ばれる強化繊維が用いられる。このチラノ繊維は、
Si、C、O元素を主成分としてTi、B、N元素を含
んでいる。この繊維を、繊維径8.5μmで0.8K×
4本ヨリ(160ターンヨリ)で用いる。
【0023】釣糸支持突条40の各部の寸法として、下
辺の幅W2 が0.6〜1.2mmに設定されている。断面
台形状であるから、上辺の幅W1 は下辺の幅W2 よりも
少し小さくなっている。高さHは0.2〜0.6mmに設
定されている。螺旋帯状のリード角θ(図1参照)が5
0°以下に設定されている。上辺角部の弧状部45は半
径R1 =0.05〜2mmの円弧であり、下辺角部の弧状
部46は半径R2 =0.05〜2mmの円弧である。
【0024】上記のような構造の釣糸支持突条40を竿
体14に設けるには、前記した実開平5−88259号
公報に開示された製造技術が適用できる。この製造工程
で、竿体14を製造するためのマンドレルに巻回してお
く樹脂テープの幅、厚み、巻き付けリード角などの条
件、あるいは、プリプレグの特性、プリプレグを構成す
る合成樹脂と強化繊維の特性などを調整することで、前
記した釣糸支持突条40の形状構造が形成される。
【0025】次に、具体的製造例について説明する。 〔製造例1〕図4(a) に示すように、マンドレル100
の外周にワックスなどからなる離型剤110を塗布す
る。離型剤110の上に、ポリプロピレン樹脂からなる
離型用テープ112を密に巻回する。離型用テープ11
2の外周に、成形しようとする釣糸支持突条40の形状
に対応する突条テープ114を所定のピッチで間隔をあ
けて螺旋状に巻回する。突条テープ114は、布を基材
とするテープである。突条テープ114の上に、前記同
様の離型用テープ116を密に巻回する。離型用テープ
116の外周には、突条テープ114の外周形状に対応
する断面台形状の螺旋突条が形成される。突条テープ1
14は、巻回前の状態では断面矩形状をなすが、マンド
レル100に緊張状態で巻回されたり離型用テープ11
6で加圧されたりすることによって、マンドレル100
側に押しつけられて台形状に変形している。なお、予め
断面台形状に成形された突条テープ114を用いること
もできる。
【0026】離型用テープ116の上に、複数層のプリ
プレグ層120〜126を配置する。プリプレグ層12
0〜126は、炭素繊維などの強化繊維を樹脂に含浸さ
せたシート状プリプレグを細いテープ状に裁断したプリ
プレグテープを用いて、このプリプレグテープを密に巻
回して形成する。最内層のプリプレグ層120は、プリ
プレグテープとしてテープの長さ方向に強化繊維が配向
されたものを用い、プリプレグテープを突条テープ11
4の螺旋方向と同じ向きに巻回する。その結果、プリプ
レグ層120の強化繊維の配向は、マンドレル100の
周方向に沿って突条テープ114の螺旋方向とほぼ一致
することになる。
【0027】第2のプリプレグ層122は、強化繊維が
テープ幅方向に配向されたプリプレグテープを用いた
り、強化繊維が長手方向に配向されたプリプレグシート
を長手方向がマンドレル100の軸方向に沿うように巻
回したりして作製する。その結果、プリプレグ層122
は、強化繊維がマンドレル100の軸方向に配向された
状態になる。
【0028】第3のプレプレグ層124および第4のプ
レプレグ層126は、第2のプリプレグ層122と同様
にして作製する。強化繊維はマンドレル100の軸方向
に配向される。このようにして4層のプリプレグ層12
0〜126が配置された後、その外周にポリエチレンテ
レフタレート(PET)やポリプロピレンなどからなる
保形用テープ(図示せず)を巻回して、常法により焼成
を行う。焼成後に外周の保形用テープを剥離し、内周の
離型用テープ112、突条テープ114および離型用テ
ープ116を取り外せば、図4(b) に示す竿体14が得
られる。
【0029】竿体14の内周には断面円形状の釣糸通路
15が形成され、釣糸通路15の内周面には断面台形状
をなす螺旋状の釣糸支持突条40が形成される。図4
(b) には、説明を判り易くするために各プリプレグ層1
20〜126を分離して表示しているが、焼成後の竿体
14においては各プリプレグ層120〜126は一体化
している。
【0030】なお、釣糸支持突条40の断面形状は、台
形状をなすとともに、上辺および下辺の角部が弧状にな
る。これは、突条テープ114や離型用テープ116の
凹凸形状の角部に若干の丸みがあったり、プリプレグ層
120の樹脂が成形される際に樹脂の特性によって角部
に丸みが生じるためである。突条テープ114の角部を
円弧状に形成しておかなくても、釣糸支持突条40に弧
状部45、46を形成することは可能である。
【0031】上記実施例では、ポリプロピレン樹脂から
なる離型用テープ112を用いているので、離型用テー
プ112の表面には若干の界面活性剤が付いている。こ
の界面活性剤が竿体14の内周面で釣糸支持突条40の
間の谷部分の表面を親水性にする。その結果、釣糸支持
突条40の間の谷部分で水滴ができ難くなり排水が良好
に行われるようになる。 〔製造例2〕前記製造例1と基本的な工程は同じであ
り、相違点を主に説明する。
【0032】図5に示すように、マンドレル100の外
周に離型剤110を塗布する。この離型剤110の上に
直接に突条テープ114を螺旋状に巻く。突条テープ1
14の外周に離型用テープを介さず直接にプリプレグ層
120〜126を配置する。その後の工程は前記製造例
1と同じである。上記製造例2では、製造例1に比べて
離型用テープ112、116が不要になるので製造工程
が簡略化される。但し、突条テープ114とプリプレグ
層120が直接に触れるので、突条テープ114として
剥離性の良いものを用いる。
【0033】成形時にプリプレグ層120の内周面の一
部が離型剤110が接触していることで、製造後の釣糸
支持突条40の先端にも離型剤110が付着した状態に
なり撥水性が向上する。また、突条テープ114に表面
処理を施しておくことで、突条テープ114が接触する
プリプレグ層120の表面すなわち釣糸支持突条40の
間に生じる谷部分の釣糸通路15表面を親水性に出来
る。このようにすれば、親水性を有する釣糸通路15の
谷部分に沿って水が流れるので、竿体14内部に浸入し
た水の排出が良好に行われる。 〔製造例3〕基本的な工程は製造例2と同じである。
【0034】図6に示すように、竿体14をプリプレグ
層130〜134で構成する。内層のプリプレグ層13
0は、釣糸支持突条40の螺旋方向に沿って強化繊維が
配向している。外層のプリプレグ層134は、竿体14
の軸に対して略直角方向すなわち周方向に強化繊維が配
向している。中間層のプリプレグ層132は、竿体14
の軸方向に沿って強化繊維が配向しているとともに、内
外層のプリプレグ層130、134に比べて分厚く形成
されている。具体的には、中間層132の厚みを内外層
130、134の厚みの3倍程度にすることができる。 〔製造例4〕基本的な工程は製造例2と同じである。
【0035】図7に示すように、竿体14を、プリプレ
グ層140、142、144、146と各プリプレグ層
140〜146の間に介在するガラスクロス層141、
143、145とで構成する。最内層のプリプレグ層1
40は、釣糸支持突条40の部分のみに配置されてい
る。具体的には、マンドレル100に離型剤110を塗
布し、その上に突条テープ114を螺旋状に巻回したあ
と、突条テープ114の隙間部分を埋めるようにプリプ
レグテープを巻回することでプリプレグ層140が形成
される。プリプレグ層140の強化繊維の配向は、突条
テープ114の螺旋方向と一致している。
【0036】プリプレグ層140と突条テープ114の
外周面で構成される平坦面にガラスクロス層141を配
置する。ガラスクロス層141…とプリプレグ層142
…を交互に積み重ねて配置する。最内層のプリプレグ層
140を除くプリプレグ層142…は、竿体14の軸方
向に沿って強化繊維が配向されている。各プリプレグ層
140…の層間にガラスクロス層141…を介在させる
ことで、竿体14の軸方向に強化繊維が配向されてバラ
ケを生じやすいプリプレグ層142…のバラケ発生を阻
止できる。 〔製造例5〕基本的な工程は製造例2と同じである。
【0037】図8に示すように、竿体14を、プリプレ
グ層150〜153で構成する。内層のプリプレグ層1
50と第3層のプリプレグ層152は、竿体14の周方
向に沿って強化繊維が配向されており、第2層のプリプ
レグ層151と外層のプリプレグ層153は竿体14の
軸方向に沿って強化繊維が配向されている。外層のプリ
プレグ層153は、他のプリプレグ層152…に比べ
て、約3〜5倍程度の厚みに設定されている。
【0038】このような層構成を採用することで、曲げ
強度の高い竿体14が得られる。 〔その他の実施例〕 (a) 中通し竿10の構造は、図示した実施例のほか、通
常の中通し竿と同様の構造を適宜に組み合わせて構成す
ることができる。リール20やグリップ部12、導入口
16、釣糸案内部18などの構造も、通常の中通し竿と
同様の構造が採用できる。
【0039】(b) 竿体14および釣糸支持突条40を構
成する繊維強化樹脂の材料は、通常の釣り竿に用いられ
ている材料が使用できる。釣糸支持突条40に埋め込ま
れる強化繊維44は、竿体14を構成する繊維強化樹脂
における強化繊維と同様の材料を用いることができる。 (c) 釣糸支持突条40の断面形状および寸法は、前記実
施例の条件を全て備えているのが好ましいが、本願発明
の範囲から外れなければ、一部の形状および寸法を変更
して実施することもできる。
【0040】(d) 釣糸支持突条40は、竿体14の全長
にわたって設けておいてもよいし、釣糸30の支持に必
要な一部の個所のみに設けておいてもよい。釣糸支持突
条40の形状や寸法を竿体14の場所によって変えてお
くこともできる。本願発明の釣糸支持突条40と、従来
の釣糸支持構造を併用することもできる。 (e) 釣糸支持突条40を含む竿体14を構成する繊維強
化樹脂の樹脂としては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
が用いられる。また、熱可塑性樹脂を用いることも可能
である。強化繊維としては、炭素繊維やボロン繊維な
ど、通常の繊維強化樹脂に利用されている強化繊維が使
用できる。
【0041】(f) 竿体14の製造方法は、前記した各製
造例のほか、各製造例に示された材料や層構成および製
造工程を適宜に組み合わせて構成することができる。ま
た、前記各製造例には示されていない既知の釣竿製造技
術を組み合わせることもできる。 (g) 製造時に用いる離型剤110、118としては、前
記したワックスの他、シリコンなどの通常の離型剤が用
いられる。
【0042】(h) 製造時に用いる突条テープ114は、
布や合成樹脂、ゴムなどの材料を組み合わせて構成する
ことができる。例えば、アセテート布に熱硬化性ゴム系
粘着剤を塗布したものが用いられる。 (i) 製造工程として、前記した焼成によって竿体14お
よび釣糸支持突条40が成形された後、必要に応じて、
釣糸支持突条40の表面を研磨して釣糸支持突条40の
形状を加工することができる。
【0043】
【発明の効果】発明1の中通し竿は、前記のような釣糸
支持突条を備えていることにより、釣糸に対する接触抵
抗が十分に小さくなり、釣糸のスムーズな繰り出しおよ
び巻き取りが行える。また、釣糸および釣糸支持突条の
損傷を防止して耐久性を高めることができる。
【0044】発明2の中通し竿は、釣糸支持突条が、断
面台形状の下辺角部に弧状部を有することにより、釣糸
支持突条の強度を高め耐久性を向上させることができ
る。発明3の中通し竿は、釣糸支持突条の断面台形状の
下辺の幅が0.6〜1.2mmであることにより、釣糸支
持突条の強度を高め耐久性を向上させることができる。
【0045】発明4の中通し竿は、釣糸支持突条の断面
台形状の高さが0.2〜0.6mmであることにより、釣
糸を良好に支持して釣糸のスムーズな繰り出しおよび巻
き取りが行える。発明5の中通し竿は、釣糸支持突条の
螺旋帯状のリード角が50°以下であることにより、釣
糸を良好に支持して釣糸のスムーズな繰り出しおよび巻
き取りが行える。
【0046】発明6の中通し竿は、釣糸支持突条の内部
に配置された強化繊維が撚糸であることにより、釣糸支
持突条の耐久性が増し、製造も容易になる。発明7の中
通し竿は、繊維強化樹脂からなる釣糸支持突条が、合成
樹脂に対する強化繊維の体積含有率が50〜70%であ
ることにより、釣糸支持突条の強度を高め耐久性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を表す中通し竿の正面図
【図2】竿体の拡大断面図
【図3】釣糸支持突条の拡大断面図
【図4】竿体の製造方法を表す製造途中(a) および製造
後(b) の断面図
【図5】別の製造方法を表す製造途中の断面図
【図6】別の製造方法を表す製造後の断面図
【図7】別の製造方法を表す製造後の断面図
【図8】別の製造方法を表す製造後の断面図
【符号の説明】
10 中通し竿 14 竿体 15 釣糸通路 30 釣糸 40 釣糸支持突条 44 強化繊維 45、46 弧状部

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化樹脂からなり内部に釣糸通路を有
    する竿体と、 前記竿体とともに繊維強化樹脂で一体成形されて前記釣
    糸通路の内面に螺旋帯状に配置され断面台形状で上辺角
    部に弧状部を有する釣糸支持突条と、 を備えた中通し竿。
  2. 【請求項2】前記釣糸支持突条が、断面台形状の下辺角
    部に弧状部をさらに有する請求項1に記載の中通し竿。
  3. 【請求項3】繊維強化樹脂からなり内部に釣糸通路を有
    する竿体と、 前記竿体とともに繊維強化樹脂で一体成形されて前記釣
    糸通路の内面に螺旋帯状に配置され断面台形状で下辺角
    部に弧状部を有する釣糸支持突条と、 を備えた中通し竿。
  4. 【請求項4】前記釣糸支持突条を形成するための繊維強
    化樹脂と前記竿体を形成するための繊維強化樹脂とは異
    なる製造工程による繊維強化樹脂である、請求項1〜3
    のいずれかに記載の中通し竿。
  5. 【請求項5】前記釣糸支持突条が、断面台形状の下辺の
    幅が0.6〜1.2mmである請求項1〜4のいずれか
    に記載の中通し竿。
  6. 【請求項6】前記釣糸支持突条が、断面台形状の高さが
    0.2〜0.6mmである請求項1〜5のいずれかに記
    載の中通し竿。
  7. 【請求項7】前記釣糸支持突条が、螺旋帯状のリード角
    が50°以下である請求項1〜6のいずれかに記載の中
    通し竿。
  8. 【請求項8】前記釣糸支持突条を構成する前記繊維強化
    樹脂が、撚糸からなる強化繊維を有する請求項1〜7の
    いずれかに記載の中通し竿。
  9. 【請求項9】前記釣糸支持突条を構成する前記繊維強化
    樹脂が、樹脂に対する強化繊維の体積含有率が50〜7
    0%である請求項1から7のいずれかに記載の中通し
    竿。
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