JP2737590B2 - 鍵盤楽器 - Google Patents

鍵盤楽器

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JP2737590B2
JP2737590B2 JP5031420A JP3142093A JP2737590B2 JP 2737590 B2 JP2737590 B2 JP 2737590B2 JP 5031420 A JP5031420 A JP 5031420A JP 3142093 A JP3142093 A JP 3142093A JP 2737590 B2 JP2737590 B2 JP 2737590B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鍵盤楽器に関し、ハンマ
ーアセンブリの回動を徐々に減速させる弾性体によっ
て、ハンマーアセンブリと弾性体との衝突の際の衝撃音
を減らすことができるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、打弦による発音を変化させた鍵盤
楽器として、実開昭51−67732号公報に記載され
たものが提案されている。この鍵盤楽器は、グランドピ
アノであって、弦とハンマーアセンブリのハンマーシャ
ンクとの間において、ハンマーシャンクと対向する面に
弾性体を有したシャンクストッパを設けており、回動す
るハンマーシャンクを弾性体を介して受け止めるもので
ある。そして、このグランドピアノは、ハンマーシャン
クの回動による運動エネルギーを弾性体で吸収すること
により、この運動エネルギーを弱めて、音質、弦の響き
等を阻害することなく打弦による音量を効果的に減少さ
せるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな鍵盤楽器にあっては、ハンマーシャンクの回動によ
る運動エネルギーを弾性体で吸収するだけなので、シャ
ンクストッパとハンマーシャンクとの衝突によるノイズ
が打弦による音量より大きく、このノイズが耳障りにな
るという課題があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、ハンマーアセン
ブリの回動を徐々に減速させる弾性体によって、ハンマ
ーアセンブリと弾性体との衝突の際の衝撃音を減らすこ
とができる鍵盤楽器を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、張設された弦と、回動してこの弦を打撃するハンマ
ーアセンブリと、回動により、このハンマーアセンブリ
を突き上げて回動させるジャックと、このジャックを回
動させる力を伝達する鍵と、回動する上記ハンマーアセ
ンブリを受け止める弾性体と、を備えた鍵盤楽器におい
て、上記弾性体は、上記ハンマーアセンブリの回動方向
に異なる弾性率の弾性部材を複数積層したものである。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、張設され
た弦と、回動してこの弦を打撃するハンマーアセンブリ
と、回動により、このハンマーアセンブリを回動させて
脱進させるジャックと、このジャックを回動させる力を
伝達する鍵と、回動する上記ハンマーアセンブリを受け
止める弾性体と、を備えた鍵盤楽器において、上記弾性
体は、上記ジャックが該ハンマーアセンブリを脱進させ
る前に該ハンマーアセンブリと衝突するものである。
【0007】また、請求項3に記載の発明は、張設され
た弦と、回動してこの弦を打撃するハンマーアセンブリ
と、回動により、このハンマーアセンブリを突き上げて
回動させるジャックと、このジャックを回動させる力を
伝達する鍵と、回動する上記ハンマーアセンブリを受け
止める弾性体と、を備えた鍵盤楽器において、上記弾性
体は、上記ハンマーアセンブリの回動方向に異なる弾性
率の弾性部材をその弾性率が大きくなる順序で複数積層
したものである。ここで、弾性率とは、弾性部材のヤン
グ率である。
【0008】
【作用】請求項1に記載の発明に係る鍵盤楽器にあって
は、鍵はジャックを回動させる力を伝達する。このジャ
ックの回動によって、ハンマーアセンブリは突き上げら
れ回動する。この回動するハンマーアセンブリは、弾性
体によって受け止められる。このとき、ハンマーアセン
ブリの回動による運動エネルギーは異なる弾性率の弾性
部材により順次吸収されて、ハンマーアセンブリは徐々
に減速する。この減速にしたがって、ハンマーアセンブ
リと弾性体との衝突の際の衝撃音は緩和されるものであ
る。
【0009】また、請求項2に記載の発明に係る鍵盤楽
器にあっては、ハンマーアセンブリがジャックから脱進
する前に、ハンマーアセンブリが弾性体に衝突する。こ
の弾性体は充分変形が可能なので、ハンマーアセンブリ
が弾性体とジャックとによって挟まれても、ハンマーア
センブリはジャックから脱進することができる。すなわ
ち、ハンマーアセンブリが弾性体とジャックとによって
挟まれても、ハンマーアセンブリが停止することがな
い。したがって、従来の鍵盤楽器のような連打演奏が可
能である。さらに、打弦音を発生させない非打弦消音演
奏も可能である。
【0010】また、請求項3に記載の発明に係る鍵盤楽
器にあっては、打弦方向に回動するハンマーアセンブリ
は、弾性体によって受け止められる。このとき、ハンマ
ーアセンブリの回動による運動エネルギーは、その弾性
率が大きくなる順序で複数積層した異なる弾性率の弾性
部材により順次吸収されて、ハンマーアセンブリは徐々
に減速する。この減速にしたがって、ハンマーアセンブ
リと弾性体との衝突の際の衝撃音は緩和されるものであ
る。この結果、鍵を弱打または強打するとき、打弦方向
に回動するハンマーの速度と打弦後跳ね返るハンマーの
速度との比が、例えば、アコースティックピアノのよう
な鍵盤楽器を実際に打弦するときに近くなる。したがっ
て、連打演奏の鍵タッチがよりアコースティックピアノ
の打弦発音時に近くなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る鍵盤楽器の実施例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の鍵盤楽器の
第1実施例に係るアップライトピアノの弦およびアクシ
ョンの休止状態を示す側面図である。
【0012】この図において、各音高に対応して、弦1
1はほぼ鉛直にそれぞれ張設されている。図では、その
一つを取り出して示している。この弦11に対応してハ
ンマーアセンブリは配設されている。このハンマーアセ
ンブリは、図中時計回り方向に回動して弦11を打撃す
るハンマーヘッド13と、このハンマーヘッド13に連
設されたハンマーシャンク14と、このハンマーシャン
ク14の基端に固定されたバット15と、このバット1
5の図中右端に取り付けられたバットスプリング16
と、バット15の左端に突出して連結されたキャッチャ
ーシャンク18と、このキャッチャーシャンク18の先
端に固設されたキャッチャー19と、を備えている。
【0013】そして、ハンマーシャンク14と弦11と
の間には、シャンクストッパ120が配設されている。
このシャンクストッパ120は、紙面に垂直方向に延設
された回動自在な回動軸120Aと、その回動軸120
Aの先端に貼着されたエクセーヌ、フェルト等のクッシ
ョン120Bと、このクッション120Bに貼着された
人工皮革等の保護層120Cと、を備えている。
【0014】回動軸120Aは切替手段(図示略)によ
り、モータを介して所定角度範囲で回動し、クッション
120Bおよび保護層120Cを鉛直方向位置または水
平方向位置に回動させる。上記切替手段を構成する制御
回路は切替スイッチを内蔵している。この切替スイッチ
はレバーまたはペダルの操作により切り替えられる。こ
の切り替え(演奏状態)に対応した出力信号はモータに
印加され、シャンクストッパ120は所定の位置まで回
動するものである。
【0015】詳しくは、切替手段により非打弦状態に切
り替えたとき、シャンクストッパ120のクッション1
20Bおよび保護層120Cがハンマーシャンク14に
対向する位置(図中2点鎖線)に回動して停止する。こ
の場合には、打鍵によりハンマーヘッド13が弦11に
向かって回動すると、ハンマーシャンク14はシャンク
ストッパ120の保護層120Cに衝突し、ハンマーヘ
ッド13の打弦を阻止するものである。この衝突の際に
おける、ハンマーシャンク14の回動速度は、クッショ
ン120Bが充分変形できるので、徐々に遅くなる。こ
のため、衝突の際の衝撃音も減少するものである。ま
た、保護層120Cは、衝突に対してシャンクストッパ
120の耐久性を向上させるものである。
【0016】また、切替手段により打弦状態に切り替え
たとき、シャンクストッパ120のクッション120B
および保護層120Cが弦11と平行な位置に回動して
停止する(図中実線)。この場合には、打鍵によりハン
マーヘッド13が弦11の方向に回動しても、ハンマー
シャンク14はシャンクストッパ120の保護層120
Cに衝突しないので、ハンマーヘッド13が通常演奏と
同じように打弦するものである。
【0017】そして、ハンマーアセンブリのバット15
は揺動自在にセンターピン17により支持されている。
バットスプリング16は、常時、図中反時計回り方向に
バット15を付勢し続けるものである。28は、弦11
に対応して配設される88個の鍵全体にわたって共通に
横断延設されたセンターレールである。このセンターレ
ール28の上端部にバットフレンジ29を介して上記バ
ット15が、センターピン17を支点として回動自在に
取り付けられている。一方、センターレール28の下端
部にはウイペンフレンジ30を介して、ウイペン26が
回動自在に取り付けられている。このウイペン26は、
センターレール28から水平方向に突出するように設け
られている。
【0018】このウイペン26の上面においてセンター
レール28の左方には、ジャックフレンジ32を介して
L字状のジャック33が揺動自在に立設されている。こ
のジャック33のジャック大33Aの先端(頂端)は、
上記バット15の下端面に当接している。ジャック33
は、打鍵に応じた図中時計回り方向への回動力をバット
15に伝達するものである。このバット15の当接面に
はバットスキン15Aが貼着されている。ジャックフレ
ンジ32の左方において、ジャック小33Bの下面およ
びウイペン26の上面には、ジャックスプリング34の
両端がそれぞれ係止されている。このジャックスプリン
グ34は、ピン36を中心にジャック33を図中時計回
り方向に付勢するものである。
【0019】また、35はレギュレチングボタンであっ
て、上記ジャック小33Bの上面が当接可能な位置に配
設されている。このレギュレチングボタン35の当接面
にも皮革等のレギュレチングボタンパンチング35Aが
貼着されている。なお、54はフレームである。
【0020】以上の構成に係るアップライトピアノの作
用について、上記切替手段の切替状態に分けて、以下説
明する。
【0021】この切替手段を、非打弦状態に切り替える
と、シャンクストッパ120のクッション120Bおよ
び保護層120Cはハンマーシャンク14に対向する位
置に回動して停止する(図中の2点鎖線)。
【0022】そして、打鍵すると、この打鍵に応じてジ
ャック33がピン31を中心にして図中時計回り方向に
回動して押し上げられる。このとき、ダンパー43が弦
11から離れる。ジャック33の回動は、バット15を
突き上げて、センターピン17を中心に図中時計回り方
向にバット15を回動させる。このため、バット15に
設けられたハンマーヘッド13およびハンマーシャンク
14は図中時計回り方向に回動する。
【0023】このジャック33からバット15が脱進す
る前に、ハンマーシャンク14がシャンクストッパ12
0の保護層120Cに衝突する(図中2点鎖線)。この
とき、シャンクストッパ120のクッション120Bが
充分変形できるので、ハンマーシャンク14の回動は徐
々に減速するが停止しない。
【0024】そして、ジャック33は通常演奏のときと
同じ位置まで上昇すると、ジャック小33Bがレギュレ
ーティングボタン35に当接する。この結果、ジャック
33の上昇は、通常演奏のときと同じく阻止されるとと
もに、ジャック33はバット15を突き放すことによっ
て、脱進させる。この後もハンマーヘッド13およびハ
ンマーシャンク14はその慣性により、なおも図中時計
回り方向に回動し続けて、弦11を打撃しようとする。
しかし、ハンマーヘッド13が弦11を打撃する直前
に、シャンクストッパ120のクッション120Bの変
形が止まり、ハンマーシャンク14の回動は停止する。
【0025】この停止後、クッション120Bの復元力
およびバットスプリング16の付勢力により、ハンマー
ヘッド13は弦11を打撃することなく跳ね返される。
この結果、バット15はセンターピン17を中心に図中
反時計回り方向に回動する。そして、キャッチャースキ
ン19Aは、バックチェックフェルト27Aに当接す
る。すなわち、非打弦状態に切り替えたとき、ハンマー
ヘッド13は打弦せず、ハンマーストップ状態に移動す
るものである。したがって、この時は、弦11から発音
することがない。ハンマーシャンク14がシャンクスト
ッパ120に衝突する際の衝撃音も抑制することができ
る。
【0026】なお、この状態では、打鍵に応じて、自動
ピアノ等に用いられるキーセンサ、等の演奏情報に基づ
いて電子音源から発音させてもよい。この発音をヘッド
ホーン等で聴いたり、スピーカの音量を低減して聞いて
もよい。または、響板ドライバを用いて、響板から小さ
な音量で発音させてもよい。すなわち、夜間、日中であ
っても、アップライトピアノの生音を出したくないとき
は、弦から発音させずにアップライトピアノの演奏を楽
しむことができるものである。
【0027】一方、上記切替手段を打弦状態に切り替え
たときは、シャンクストッパ120の回動軸120Aが
回動して、クッション120Bおよび保護層120Cは
弦11に平行する位置に停止する(図1中の実線)。
【0028】そして、打鍵に応じてジャック33が押し
上げられ、ダンパー43が弦11から離間する。ジャッ
ク33はバット15を回動し、バット15はジャック3
3から通常演奏の位置で脱進する。その後もハンマーヘ
ッド13およびハンマーシャンク14はその慣性によ
り、図中時計回り方向に回動し続けて、弦11を打撃し
ようとする。ハンマーヘッド13は、シャンクストッパ
120に回動運動を遮断されないので、弦11を通常演
奏通り打撃する。この打弦後も通常演奏通り、ハンマー
ヘッド13は弦11の反発力、および、バットスプリン
グ16の付勢力により跳ね返される。この結果、バット
15はセンターピン17を中心に図中反時計回り方向に
回動する。そして、キャッチャースキン19Aは、バッ
クチェックフェルト27Aに当接する。すなわち、打弦
状態に切り替えた時には、ハンマーヘッド13は通常演
奏通りに打弦して、ハンマーストップ状態に移動するも
のである。
【0029】したがって、このアップライトピアノにお
いては、鍵のタッチを阻害しないで打弦音を発生させな
い非打弦消音演奏と通常演奏との切換えを実現できるも
のである。また、シャンクストッパ120を図中の実線
で示す位置と2点鎖線で示す位置と間の中間部に位置さ
せると、弱音打弦演奏を行うこともできる。さらに、シ
ャンクストッパ120のクッション120Bの弾性率を
変更することによっても、弱音打弦演奏を行うことがで
きる。
【0030】また、この実施例のアップライトピアノを
ゆっくり打鍵すると、ジャック33がバット15を押し
上げているタイミングで、シャンクストッパ120のク
ッション120Bがハンマーシャンク14に押される。
次に、ジャック33がバット15から離れる。このとき
のキータッチは、グランドピアノのアクションのアフタ
ータッチ(「カクッ」という)と同様な柔らかいクリッ
ク感を得ることができる。すなわち、このアップライト
ピアノはゆっくり打鍵すると、疑似的なグランドピアノ
のキータッチをも実現できる。
【0031】次に、図2を用いて、本発明の鍵盤楽器の
第2実施例に係るアップライトピアノを説明する。この
図は、アップライトピアノのアクションの休止状態を示
す側面図である。この実施例は、第1実施例のシャンク
ストッパ120の代わりにシャンクストッパ130を用
いるものである。このシャンクストッパ130は、第1
実施例のシャンクストッパ120の回動軸120Aと同
じ回動軸130Aと、この回動軸130Aの遊端に貼着
された硬クッション130Bと、この硬クッション13
0Bに貼着された柔クッション130Cと、この柔クッ
ション130Cに貼着された極柔クッション130D
と、を備えている。硬クッション130B、柔クッショ
ン130Cおよび極柔クッション130Dは、第1実施
例のシャンクストッパ120のクッション120Bと同
じ大きさである。図中2点鎖線で示すように、休止状態
のハンマーシャンク14に極柔クッション130Dは当
接しない。また、柔クッション130Cは、硬クッショ
ン130Bより弾性率が高く、極柔クッション130D
より弾性率が低いものである。その他の構成は第1実施
例と同じである。
【0032】このシャンクストッパ130は、ハンマー
シャンク14の回動を第1実施例の場合よりも徐々に減
速させるものである。この結果、ハンマーシャンク14
がシャンクストッパ130に衝突する際の衝撃音が第1
実施例のときより小さくなる。なお、単純に、クッショ
ンの厚さを厚くしても、クッションを多層にしてもよ
い。さらに、ハンマーシャンク14に対抗する側のクッ
ションの方を極めて柔らかく回動軸に近い方を硬くして
もよい。その他の作用は第1実施例と同じである。
【0033】次いで、図3に示す第3実施例を説明す
る。この実施例は、第2実施例のシャンクストッパ13
0をサイドフレーム140でアクションの上方から回動
挿入するものである。このサイドフレーム140の基端
は、親板等に設けられている。サイドフレーム140の
先端にシャンクストッパ130の回動軸130Aが軸着
されている。サイドフレーム140が回動してもハンマ
ーヘッド13には接触しないものである。
【0034】そして、シャンクストッパ130の各クッ
ションはハンマーシャンク14との衝突の際に、押しつ
ぶされて、図中aの寸法になる。このときの衝撃音は、
抑制される。ダンパーワイヤーストップレール52およ
び自動ピアノのハンマーセンサ51は、ブラケット53
の位置に設けることができる。すなわち、アクションを
改造することなく、シャンクストッパ130およびサイ
ドフレーム140の後付がそれぞれ可能である。したが
って、従来のアップライトピアノまたは自動ピアノへの
実装性が向上するものである。その他の構成及び作用は
第2実施例と同じである。
【0035】次に、第4実施例を説明する。この実施例
は、上記第1実施例のシャンクストッパ120に代えて
シャンクストッパ150を用いるもので、その他の構成
は第1実施例と同じである。このシャンクストッパ15
0は、図4に示すように、紙面に垂直方向に延設された
回動自在な回動軸150Aと、その回動軸150Aの先
端に貼着された木製または金属製などの台150Bと、
ポロンH32などのやや硬い層150C(弾性率大)
と、ポロンLE20などの柔らかい層150D(弾性率
小)と、エクセーヌ等の保護層150Eと、を備えてい
る。すなわち、ハンマーシャンク14の打弦時回動方向
に向かって弾性率が相対的に大きくなる順序で積層して
いる。この実施例による打弦速度比を以下の表に示す。
【0036】
【0037】この表を説明すると、材質No.1〜6
は、第4実施例のものを、材質No.7〜9は、その比
較例を表している。負荷はジャック33がバット15を
押し上げるタイミングの押鍵負荷である。0.5kgf
はpp(ピアニシモ)に、1.0kgfはmp(メゾピ
アノ)に、1.5kgfはmf(メゾフォルテ)に、
2.0kgfはf(フォルテ)に、2.5kgfはff
(フォルテシモ)に、それぞれ概ね相当するものであ
る。各負荷の下の数字は、これらの負荷を与えたとき、
ハンマーシャンク14がシャンクストッパ150に接触
する前後のハンマーヘッド13の速度比である。
【0038】この表から判断すると、第4実施例のシャ
ンクストッパ150を用いて打弦を阻止したときのハン
マーシャンク14の速度比は、ppの弱打の場合に小さ
く、ffの強打に近づくにつれて大きくなっている。ま
た、比較例と比べて変化幅も大きいものである。すなわ
ち、アコースティックピアノのハンマーシャンクの速度
比に大変近いものがある。したがって、第4実施例のア
ップライトピアノを用いて、通常演奏はもちろん、特
に、連打演奏をすると、その鍵タッチがよりアコーステ
ィックピアノに近くなるものである。
【0039】なお、本発明に係る鍵盤楽器は、グランド
ピアノに用いてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1,
2,3に係る発明によれば、ハンマーアセンブリの回動
を徐々に減速させる弾性体によって、ハンマーアセンブ
リと弾性体との衝突の際の衝撃音を減らすことができ
る。また、請求項3に係る発明によれば、鍵タッチがア
コースティックピアノに近くなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るアップライトピア
ノのアクションの休止状態を示す側面図である。
【図2】 本発明の第2実施例に係るアップライトピア
ノのアクションの休止状態を示す側面図である。
【図3】 本発明の第3実施例に係るアップライトピア
ノのアクションの休止状態を示す側面図である。
【図4】 本発明の第4実施例に係るシャンクストッパ
の断面図である。
【符号の説明】
11 弦、13,14,15,16,18,19 ハン
マーアセンブリ、33ジャック、120 シャンクスト
ッパ(弾性体)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 張設された弦と、 回動してこの弦を打撃するハンマーアセンブリと、 回動により、このハンマーアセンブリを突き上げて回動
    させるジャックと、 このジャックを回動させる力を伝達する鍵と、 回動する上記ハンマーアセンブリを受け止める弾性体
    と、 を備えた鍵盤楽器において、 上記弾性体は、上記ハンマーアセンブリの回動方向に異
    なる弾性率の弾性部材を複数積層したことを特徴とする
    鍵盤楽器。
  2. 【請求項2】 張設された弦と、 回動してこの弦を打撃するハンマーアセンブリと、 回動により、このハンマーアセンブリを回動させて脱進
    させるジャックと、 このジャックを回動させる力を伝達する鍵と、 回動する上記ハンマーアセンブリを受け止める弾性体
    と、 を備えた鍵盤楽器において、 上記弾性体は、上記ジャックが該ハンマーアセンブリを
    脱進させる前に該ハンマーアセンブリと衝突することを
    特徴とする鍵盤楽器。
  3. 【請求項3】 張設された弦と、 回動してこの弦を打撃するハンマーアセンブリと、 回動により、このハンマーアセンブリを回動させて脱進
    させるジャックと、 このジャックを回動させる力を伝達する鍵と、 回動する上記ハンマーアセンブリを受け止める弾性体
    と、 を備えた鍵盤楽器において、 上記弾性体は、上記ハンマーアセンブリの回動方向に異
    なる弾性率の弾性部材をその弾性率が大きくなる順序で
    複数積層したことを特徴とする鍵盤楽器。
JP5031420A 1992-06-09 1993-01-27 鍵盤楽器 Expired - Fee Related JP2737590B2 (ja)

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