JP3412288B2 - 耐久性を有するハンマストッパを有し、アコースティック音と電子音とを選択的に生成する鍵盤楽器 - Google Patents

耐久性を有するハンマストッパを有し、アコースティック音と電子音とを選択的に生成する鍵盤楽器

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JP3412288B2
JP3412288B2 JP25751894A JP25751894A JP3412288B2 JP 3412288 B2 JP3412288 B2 JP 3412288B2 JP 25751894 A JP25751894 A JP 25751894A JP 25751894 A JP25751894 A JP 25751894A JP 3412288 B2 JP3412288 B2 JP 3412288B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍵盤楽器、より具体的
には、アコースティック音と電子音とを選択的に生成す
るピアノ風鍵盤楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】この鍵盤楽器の典型的な例が、1992
年6月9日出願の特願平4-174813号、1992年7月1
0日出願の特願平4-207352号、1992年10月12日
出願の特願平4-299234号、1993年1月27日出願の
特願平5- 31420、また、これらの日本出願に基づいて出
願された米国出願番号08/073,092号およびヨーロッパ特
許出願番号93109211.8に開示されている。
【0003】それぞれの従来技術にかかる鍵盤楽器にお
いては、アコースティックピアノと電子音生成システム
とが組み合わされて構成されている。演奏者がアコース
ティック音モード中に鍵盤で音楽を演奏している間は、
鍵盤楽器は、弦の振動を通じてアコースティック音を生
成する。
【0004】しかし、演奏者が鍵盤楽器にサイレントモ
ードに入るよう指示すると、ハンマーアッセンブリが弦
で跳ね返る前にハンマーシャンクがシャンクストッパと
接触する遮断位置に、シャンクストッパが移動する。そ
の結果、弦は振動せず、そして、アコースティック音の
代わりに電子音生成システムによって電子音が生成され
る。
【0005】種々のシャンクストッパが日本出願におい
て提案されている。たとえシャンクストッパの表面が平
面もしくは湾曲されていたとしても、それぞれのシャン
クストッパに組み入れられたクッション部材の断面は、
鍵盤の横方向に沿って不変であり、また、接触する表面
は、ハンマシャンクの配列に沿ってまっすぐ延びてい
る。このため、ハンマシャンクは、最初に接触表面の比
較的狭い領域で接触し、そしてクッション部材が変形す
ることによって減速される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図12に示されている
ように、シャンクストッパ1が、湾曲された接触表面1
aをハンマシャンク2に対向させていれば、ハンマシャ
ンク2は、最初に湾曲した接触表面1aの狭い領域1b
と接触する。一方、他のシャンクストッパ3が、平らな
接触表面3aをハンマシャンク2に対向させていれば、
図13に示されるように、ハンマシャンク2は、最初に
細長く延びた狭い領域3bに接触する。
【0007】シャンクストッパ1、3のいずれも、ハン
マシャンク2は、狭い領域1bまたは3bで衝突し、ハ
ンマアッセンブリの運動エネルギーは、狭い領域1bま
たは3bで衝撃に変換される。このようにして、狭い領
域1bまたは3bの上に集中した衝撃が、クッション部
材1また3に繰り返し損傷を与え、クッション部材1ま
たは3はハンマシャンクによって最終的に破壊されてし
まっていた。
【0008】したがって、本願発明の重要な目的は、ハ
ンマシャンクによる損傷がより少ないシャンクストッパ
を有する鍵盤楽器を提供することにある。
【0009】この目的を達成するために、本願発明は、
ハンマシャンクを受けとめるためのストッパにへこみを
形成することを提案する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明によれば、アコ
ースティック音を生成するアコースティック音モードと
電子音を生成するサイレントモードとに選択的に入る鍵
盤楽器において、 a−1)アコースティック音モードとサイレントモード
の両モードにおいて、演奏者によって選択的に押される
複数の揺動可能な鍵を有する鍵盤と、a−2)それぞれ
が前記複数の揺動可能な鍵に連結され、アコースティッ
ク音モードとサイレントモードとの両モードにおいて、
押された鍵で作動させられる複数のキーアクション機構
と、a−3)それぞれが接触領域を有し、アコースティ
ック音モードとサイレントモードとの両方において、押
された鍵に連結したキーアクション機構によって回動す
るように選択的に駆動される複数のハンマアッセンブリ
と、 a−4)それぞれが前記複数のハンマアッセンブリに対
応し、そしてアコースティック音モードにおいて、押さ
れた鍵に連結したキーアクション機構で駆動されるハン
マアッセンブリで選択的に打撃される複数組の弦とを備
えたa)アコースティックピアノと、 b)ストッパを有し、演奏者の指示に応じて、アコース
ティックモード時での自由位置とサイレントモード時の
遮断位置との間でストッパの位置を変更し、ストッパが
自由位置にある際には、ハンマアッセンブリは、対応す
る複数組の弦で跳ね返り、ストッパが遮断位置に変更さ
れた際には、ハンマアッセンブリは、対応する複数組の
弦に衝突する前にストッパで跳ね返り、そのストッパ
は、対応するハンマアッセンブリの接触部分を受けとめ
るための複数のへこみを有し、各へこみの内側表面は、
対応するハンマアッセンブリの接触部分の外側の表面の
一部の形状とほぼ一致しているb)制御システムと、 c)サイレントモード時に使用可能となり、押された鍵
に割り当てられた音名の電子音を生成する電子音生成シ
ステムとから構成される鍵盤楽器を提供する。
【0011】へこみは、接触部分をハンマアッセンブリ
に対して押し付けることで形成してもよい。
【0012】
【作用】本願発明にかかる鍵盤楽器においては、複数の
へこみが、クッションシートに形成されており、へこみ
の形状は、各ハンマシャンクの接触領域に一致した形状
となっている。このため、各ハンマシャンクは、対応す
るへこみの内部の表面で跳ね返り、従来技術のシャンク
ストッパよりも比較的広い面積において、ハンマアッセ
ンブリの衝撃が吸収される。このため、クッション部材
はハンマシャンクの衝撃に対して耐久性を有し、本願発
明にかかる鍵盤楽器は、手入れをすることなく長い期間
にわたって動作する。
【0013】
【実施例】
(第1実施例)図1を参照すると、本願発明にかかる鍵
盤楽器は、主としてアコースティックピアノ4と、制御
システム5と、電子音生成システム6とから構成されて
おり、アコースティック音モードとサイレントモードと
を選択的にとる。鍵盤楽器がアコースティック音モード
にある間には、鍵盤楽器はアップライト型のアコーステ
ィックピアノとして動作し、その音だけでなく鍵のタッ
チ感も、アップライト型のアコースティックピアノのも
のと同一である。
【0014】一方、鍵盤楽器がサイレントモードに変更
された場合には、鍵盤楽器は、運指に応じて電子的に音
を合成するか、または楽音を全く発しない。この場合、
アコースティックピアノ4は、アップライト型である。
しかし、アコースティックピアノ4は、グランド型であ
っても良い。
【0015】アコースティックピアノ4は、鍵盤4a、
複数のキーアクション機構4b、複数のハンマ機構4
c、複数組の弦4dとペダル機構4eとから構成され
る。鍵盤4aは、棚板4fの上に取り付けられ、黒鍵と
白鍵4gとから作られている。黒鍵と白鍵4gとは、バ
ランスレール4hにはめ込まれたバランスピンを中心に
揺動可能である。
【0016】キーアクション機構4bは、黒鍵と白鍵4
gの後端に各々載置されており、ハンマ機構4cを駆動
する。それぞれのキーアクション機構4bは、アップラ
イトピアノのキーアクション機構と同様であり、簡単に
するため、ここではさらに説明をしない。
【0017】ハンマ機構4cの各々は、対応するキーア
クション機構4bのジャック4jで突き上げられるバッ
ト4iと、バット4jに嵌合したハンマシャンク4k
と、ハンマシャンク4kの先端に結合したハンマヘッド
4mとから構成される。ジャック4jがバット4iを突
き上げた際には、バット4iと、したがって、ハンマシ
ャンク4iと対応する弦4dに向かって回動運動をする
よう駆動され、そして、ハンマヘッド4mが弦4dと衝
突し、その結果、弦4dが振動してアコースティック音
を生成する。
【0018】鍵4dが、演奏者が鍵を押していない停止
位置にあるときには、ハンマアッセンブリ4cは、その
復帰位置にある。
【0019】ペダル機構4eは、通常3本のペダルと、
それぞれが3本のペダルと対応する3つのペダル連結サ
ブ機構とを有している。3本の中の1本は、ダンパペダ
ル又はラウドペダルと呼ばれ、弦が長く音を出すように
する。2番目のペダルは、ソフトペダルと呼ばれ、音量
を減少させるためにハンマヘッドを対応する弦に弱く衝
突させる(グランド型においては、キーアクション機構
を鍵の並び方向に移動させ、ハンマーが打弦する弦の本
数を減じる)。最後のペダルは、ソステヌートペダルと
呼ばれ、選択された音を、他の弦から独立させて持続さ
せることができる。
【0020】制御システム5は、音生成システム6と部
分的に共有している音処理ユニット6aとモードシフト
スイッチ5aとモータードライバーユニット5bと回転
型ストッパ5cとから成る。モードシフトスイッチ5a
は、演奏者により操作され、アコースティック音モード
かサイレントモードかのどちらかを示す指示信号MOD
Eを生成する。音処理ユニット6aは、指示信号MOD
Eに割り当てられた入力ポートを周期的に調べ、演奏者
が操作モードを変更したかどうかを見る。鍵盤楽器がア
コースティック音モードにある間は、音処理ユニット6
aはモータードライブユニットに指示し、回転型ストッ
パ5cが、自由位置、すなわち回転型ストッパ5cに邪
魔されることなくハンマヘッド4mが対応する弦1dで
跳ね返る位置を保つようにする。
【0021】一方、指示信号MODEがサイレントモー
ドを示している場合には、音処理ユニット6aは、回転
型ストッパ5cを自由位置FPから遮断位置BPに変更
するようにモータードライバー5bに指示し、そして、
ハンマヘッド4mが弦4dに衝突する前に回転型ストッ
パ5cがハンマアッセンブリ4cを遮る。このため、弦
4dは、サイレントモードにおいて振動せず、アコース
ティック音は決して生成されない。
【0022】回転型ストッパ5cは、弦4dの近傍に位
置し、ハンマヘッド4mよりはバット4iの方に近い。
回転型ストッパ5cは、この位置が望ましい。なぜな
ら、ハンマシャンク4kが、あたかもハンマヘッド4m
が対応する弦4dで跳ね返ったかのように弾性変形する
からである。
【0023】ストッパ5cが遮断位置BPに移動した時
に、回転型ストッパ4kの回転軸CLは、衝突する際の
各ハンマシャンク4kの作用線に対してほぼ垂直であ
り、モーメントは、回転型ストッパ5cには及ぼされな
い。このため、設計者は、回転型ストッパ5cを小さく
設計することができ、回転型ストッパ5cをハンマアッ
センブリ4cと弦4dとの間の狭い空間に供給すること
が可能となる。
【0024】図2に転じると、回転型ストッパ5cは拡
大して描かれており、鋼鉄,アルミニウム,プラスチッ
クのいずれかから成るシャフト部材5dと、モーターユ
ニット5eと、3つの腕木部材5f,5g,5hと、3
つの比較的硬質なクッション部材5i,5j,5kと、
3つの比較的軟質なクッションシート5m,5n,5o
とから成っている。比較的軟質なクッションシート5
m,5n,5oのそれぞれと、3つの比較的硬質なクッ
ション部材5i,5j,5kのそれぞれとは、積層構
造、または、クッション部材を構成している。シャフト
部材5dは、ハンマアッセンブリ4cの配列に沿って鍵
盤楽器の横方向に延びており、モーターユニット5eの
ドライブシャフト(図示せず)とほぼ同軸になっている
中心軸を有する。
【0025】モーターユニット5eは双方向に回転可能
であり、ドライブシャフトはシャフト部材5dに結合さ
れている。モーターユニット5eはステッピングモータ
ーであり、時計方向もしくは反時計方向のいずれかにシ
ャフト部材5dを駆動するように電圧が印加されてい
る。他の適用例としては、モーターユニット5eは、超
音波モーターであってもよい。超音波モーターは、電流
を消費することなくシャフトをどの位置にでも維持する
ことが可能であり、バックラッシュを一切発生すること
なく低速で静粛に回転する。これらの特徴は、楽器にと
って望ましい。
【0026】図示されていないが、シャフト部材5dは
アクションブラケット(図示せず)とセクションプレー
ト(図示せず)とで回動可能なように支持されており、
アクションブラケットとセクションプレートは、その上
端部でアクションボルト(図示せず)によってピンブロ
ック(図示せず)と接続されており、その下端部でブラ
ケットボルト(図示せず)を通して棚板4fと接続され
ている。
【0027】3つの腕木部材5f〜5hは、間隔をおい
てシャフト部材5dに貼着されており、3つの比較的硬
質なクッション部材5i〜5kは、それぞれ3つの腕木
部材5f〜5hに貼着されている。比較的硬質なクッシ
ョン部材5i〜5kは、フェルトまたはウレタンから構
成されている。
【0028】比較的軟質なクッションシート5m〜5o
は、同じくフェルトまたはウレタンで構成されており、
比較的硬質なクッション部材5i〜5hに接着されてい
る。比較的軟質なクッション部材5m〜5oは、雑音を
発することなくハンマシャンク4jの衝撃を効果的に吸
収し、比較的硬質なクッション部材5i〜5kは、サイ
レントモード時に、ハンマシャンク4kの衝撃から弦4
dを守る。しかるに、ストッパ5cには、硬質と軟質な
クッション部材5i/5j/5kと5m/5n/5oと
の積層構造が望ましい。
【0029】図2には示してないが、クッションシート
は、さらにシャフト部材5dに接着されている。ダンパ
ヘッド(図示せず)が弦から離れる際に、ダンパワイヤ
(図示せず)がクッションシートの1つと接触し、その
衝突の際に雑音が生成されない。
【0030】複数のへこみ5pが比較的軟質なクッショ
ンシート5m〜5oに形成されており、それは、各ハン
マシャンク4kの接触領域に一致した形状となってい
る。このため、各ハンマシャンク4kは対応するへこみ
の内部の表面で跳ね返り、従来技術のシャンクストッパ
よりも比較的広い面積において、ハンマアッセンブリ4
cの衝撃が吸収される。このため、クッション部材はハ
ンマシャンク4kの衝撃に対して耐久性を有し、本願発
明にかかる鍵盤楽器は、手入れをすることなく長い期間
にわたって動作する。
【0031】へこみ5pの形成は、通常ピアノ工場での
組立の前に行われ、塑性変形するように、ハンマシャン
ク4k自身、もしくは適当な金型を比較的軟質なクッシ
ョンシート5m〜5oに押し付ける。図3に示すよう
に、比較的軟質なクッションシート5m〜5oの表面
は、へこみ5pの形成のために部分的に切ってあっても
よい。
【0032】演奏者が、回転型ストッパ5cが遮断位置
BPにあるサイレントモードで演奏を開始したと仮定す
ると、3つの比較的軟質なクッションシート5m〜5o
は、図1の実線で示すように、ハンマシャンク4kの方
向を向く。キーアクション機構4bは、対応するハンマ
アッセンブリが回転するように順番に駆動し、そして対
応するバット4iからのジャック4jの逃げを通じて、
キーアクション機構4bとハンマアッセンブリとが、ピ
アノの鍵タッチ感を演奏者に付与する。ハンマアッセン
ブリ4cは、復帰位置から回転型ストッパ5cまでの距
離にわたって移動し、ハンマシャンク4kは対応する比
較的軟質なクッションシート5m〜5oもしくはそのク
ッション部材5m〜5oに接着された皮革シート(図示
せず)のへこみ5pの内側表面に弱く衝突する。ハンマ
アッセンブリ4cは、対応する弦4dに当たる前にへこ
み5pの内側表面で跳ね返り、そして、弦が、アコース
ティック音を生成するために振動することを妨げる。
【0033】一方、演奏者が、回転型ストッパ5cが図
1の破線で示すような自由位置FPにあるアコースティ
ック音モードで演奏している間には、ハンマシャンク4
kと比較的軟質なクッションシート5m〜5oとの間の
隙間は、ハンマヘッド4mが対応する弦4dに当たるだ
け十分広い。キーアクション機構4bとハンマアッセン
ブリ4cとは通常のアップライトピアノと同様に動き、
弦4dはアコースティック音を発生するために振動す
る。
【0034】電子音生成システム6は、その一部が制御
システム5と共有されている音処理ユニット6aと、複
数の鍵センサ6bと、ダンパペダルと対応するペダルセ
ンサ6cと、増幅ユニット6dと、スピーカーボックス
6fに格納されたスピーカーシステム6eと、ソケット
ユニット6gと、ソケットユニット6gから着脱可能
で、サイレントモードの際に活用されるヘッドホン6h
とから成っている。この例では、鍵盤楽器は、スピーカ
ーシステム6eとヘッドホン6gのどちらも装着してい
る。しかし、ヘッドホンを電子音生成システム6にだけ
組み入れてもよい。
【0035】鍵センサ6bは、それぞれ複数の鍵4gに
対応しており、各鍵センサ6bは、対応する鍵の底面に
固定されたシャッタ板6iとシャッタ板6iをモニタす
るホトインタラプタ6jとから成っている。シャッタ板
6iには、4つの異なるスリットパターンが形成されて
おり、対応する鍵が押された際には、4つのスリットパ
ターンは、ホトインタラプタ6jで形成される光路を順
番に通過する。ホトインタラプタ6jは、4つのスリッ
トパターンが光路を通過する際に変化するディジタルコ
ード信号を生成し、そのディジタル信号を音処理ユニッ
ト6aに供給する。音処理ユニット6aは、鍵速度を決
め、対応するハンマヘッド4mが弦4dに衝突する時間
を推定する。
【0036】ペダルセンサ6cは、演奏者が踏み込んだ
かどうかを見るために、ダンパペダルをモニタする。演
奏者がダンパペダルを踏み込んだ場合には、ペダルセン
サ6cは、ダンパペダルの現在位置を検知し、音処理ユ
ニット6aに現在位置を知らせる。
【0037】音処理ユニット6aは、図4に示されるよ
うに配置されており、スーパーバイザ6kと、原振動用
のデータメモリ6mと、原振動用のデータプロセッサ6
n、共鳴振動用のデータメモリ6oと、共鳴振動用のデ
ータプロセッサ6pと、音成分用のデータプロセッサ6
qと、ワーキングメモリ6rと、フロッピーディスクコ
ントローラ6sと、フロッピーディスクドライバ6t
と、音響信号発生器6uと、イコライザ6vと、バスシ
ステム6wとから成る。この場合、データメモリ6m、
6oは、例えばリードオンリーメモリのような不揮発性
メモリ機器で実現し、ランダムアクセスメモリ機器をワ
ーキングメモリ6rとして動作させる。
【0038】スーパーバイザ6kは、指示信号MODE
と鍵センサ6bからのディジタル信号とペダルセンサ6
cからの検知信号とに割り当てられた信号入力ポートを
順次走査し、音響信号を生成する他の部品6m〜6uを
管理する。スーパーバイザ6kには、内部テーブルが組
み込まれており、その内部テーブルは鍵番号と鍵速度と
音響信号を生成するタイミングとの関係を定義してい
る。音響信号は、イコライザ6vから増幅ユニット6d
に供給され、電子音を生成するためにスピーカーシステ
ム6eとソケットユニット6gとに分配される。スーパ
ーバイザ6kの中には、種々の内部レジスタが組み込ま
れており、その内部レジスタの中の一つが演奏者によっ
て選択されるモード操作を表すモードフラッグに割り当
てられている。
【0039】原振動用のデータメモリ6mは、弦4dの
原型の振動の周波数成分を表す複数組のpcm(パルス
・コード・モジュレーション)データコードを格納して
おり、それぞれの組のpcmデータコードは鍵4gの1
つに対応している。複数群のpcmデータコードが、一
組のpcmデータコードを形成し、また、異なる強度も
しくはハンマ速度における周波数成分に対応している。
一般的に、ハンマ4mが対応する弦4dに強く衝突すれ
ば、高調波成分が強調される。各弦4dの実際の振動を
適当な周波数でサンプリングするサンプラー(図示せ
ず)を使って複数組のpcmデータコードが生成され
る。しかし、その一組のpcmデータコードは、データ
プロセッサ6qを使用してリアルタイム方式で生成して
もよい。一群のpcmデータコードを使用することで鍵
4gを押した際に生成される原振動が再生され、スーパ
ーバイザ6kは、データメモリ6mに格納された一群の
pcmデータコードへの順次アクセスを制御する。原振
動用のデータプロセッサ6nは、データメモリ6mに関
連して設けられており、中間ハンマ速度のために一群の
pcmデータを修正する。データプロセッサ6nを使用
した修正もスーパーバイザ6kで制御される。
【0040】共鳴振動用データメモリ6oは、共鳴振動
を表す複数組のpcmデータコードを格納し、共鳴振動
はダンパペダルを踏み込んだ際に起こる。
【0041】演奏者がアップライトピアノのダンパペダ
ルを踏み込んでいる間、ダンパは離れており、弦4dの
中のいくつかのものが、ハンマに衝突された弦に共鳴す
る。共鳴音は、ハンマに衝突されることで本来生成され
る音に対して−10dB〜−40dBの範囲にあり、本
来生成される音と共鳴音との間で数ミリ秒〜数百ミリ秒
の時間遅れが生じる。演奏者がダンパペダルを踏み続け
れば、共鳴音は、数秒続く。しかし、演奏者は、ダンパ
ペダルを離すことで原音と共鳴音とを素早く終了させる
ことができる。
【0042】電子音生成システム6は、電子音に同じ効
果を付与することができ、メモリ6oに格納されたpc
mデータコードが共鳴音を合成するために使用される。
すなわち、音響信号発生器6uがペダルセンサ6cの検
知信号に反応し、スーパーバイザー6kは、pcmデー
タコードを順次取り込むようにしている。データメモリ
6oに格納されたpcmデータコードは、共鳴振動の周
波数成分を表し、サンプラーもしくは共鳴振動用のデー
タプロセッサ6pを使用しても生成される。各組のpc
mデータコードは、押された鍵4gの中の一つに対応し
ており、最大限6つの群のpcmデータコードから構成
される。各群のpcmデータコードは、共鳴弦4dの中
の一つに対応しており、低い音よりも1オターブ高い音
を発生する弦のために第2次から第6次の高調波が考慮
されている。しかし、押された鍵が、88鍵の中の最も
低い鍵から13番目の鍵よりも低い場合には、押された
鍵よりも1オクターブ低い鍵も考慮されなければならな
い。一般的に、ピアノの中には、71個のダンパが組み
込まれている。しかし、他のピアノでは、66個のダン
パであっても69個のダンパであってもよい。前述のよ
うに、周波数成分の強度はハンマ速度に対応しており、
その強度はピアノの型とモデルによって変化する。
【0043】一組のpcmデータコードは、押された鍵
4gに従ってスーパーバイザ6kの制御の下で、データ
メモリ6oから順次読み出され、そして共鳴音用データ
プロセッサ6pは、中間強度のもののためにpcmデー
タコードを修正する。データメモリ6oの容量は、検知
可能な全ハンマ速度のpcmデータコードを格納するだ
けの十分な大きさであってもよいし、データプロセッサ
6pがデータメモリ6oに格納されたパラメータに基づ
いて各組のpcmデータコードを演算してもよい。
【0044】音成分用のデータプロセッサ6qは、前述
のように、原振動の周波数成分を表す一群のpcmデー
タコードと共鳴音用の周波数成分を表す一組のpcmデ
ータコードを生成することができる。データプロセッサ
6qは、さらに周波数成分が減衰するようにデータ処理
をすることもできる。
【0045】詳細には、演奏者がピアノの鍵を離すと弦
の原振動は速やかに減衰する、なぜならば、対応するダ
ンパが戻って振動している弦に接触するからである。デ
ータプロセッサ6qは、この減衰をシミュレートし、p
cmデータコードの値を順次減衰する。演奏者がダンパ
ペダルを押した状態を維持している間は、共鳴音は数秒
間続く。しかし、演奏者がダンパペダルを離した場合に
は、共鳴音は速やかに減衰する。データプロセッサ6q
は、さらに、これらの減衰もシミュレートし、共鳴振動
のpcmデータコードの値を順次減衰する。
【0046】その減衰は一定のものではない。演奏者が
ハーフペダルでダンパペダルを離すと、音は通常のリリ
ースよりは低速度で減衰する。さらには、高音よりは低
音において遅くなるようにハーフペダルを使用する演奏
者もおり、このようなペダル操作を傾斜接弦と呼ぶ。一
方、ダンパペダルで全ダンパが同時に弦に接触するよう
にした場合、そのダンパ操作を一斉接弦と称する。傾斜
接弦と同様にハーフペダルで離された際には、データプ
ロセッサ6qは、この緩やかな減衰をシミュレートし、
pcmデータコードの値は、一斉接弦においては、高
速、標準速度、低速で、傾斜接弦においては異なる速度
で減衰する。データプロセッサ6qは、ハーフペダルで
は、基本波の音とその高調波との比率を変化させてもよ
いし、高次の高調波を基本波よりも速く減衰させてもよ
い。データプロセッサ6qは、これらの2次雑音を考慮
して周波数比率を修正してもよい。
【0047】音響信号発生器6uは、ディジタルフィル
タと、ディジタル・アナログ変換器と、低域フィルタと
から成り、データメモリ6mと6oおよび、または、デ
ータプロセッサ6n、6p、6qから供給されるpcm
データコードからアナログ音響信号を生成する。pcm
データコードは、ディジタルフィルタリングされ、そし
て、アナログ音響信号に変換される。ディジタルフィル
タリングにおいて、スピーカシステム6eの振動特性と
スピーカーボックス6fの振動特性とが考慮され、生成
される音の周波数特性がフラットになるようにpcmデ
ータコードが修正される。この場合、ディジタルフィル
タはFIR型のものである。IIR型ディジタルフィル
タも利用可能である。量子化雑音を除去するために、オ
ーバーサンプリング型のディジタルフィルタを後段に設
けてもよい。
【0048】ディジタルフィルタリングの後には、ディ
ジタル・アナログ変換器がアナログ音響信号を生成し、
アナログ音響信号が低域フィルタで濾過され、そして低
域フィルタは、群遅延を改良するためにバターワース型
である。このように濾過されたアナログ音響信号は、イ
コライザ6vを通して増幅ユニット6dに供給され、増
幅ユニット6dは、スピーカシステム6eもしくはヘッ
ドホン6hを駆動するアナログ音響信号を増幅する。
【0049】フロッピーディスクドライバ6tは、フロ
ッピディスクコントローラ6sの制御の下でフロッピー
ディスクから、MIDI規格に従ってフォーマットされ
たデータコードを読み出し、スーパーバイザ6kは、音
響信号発生器6uにフロッピーディスクから読み出され
たデータコードから音を再生させる。したがって、他の
楽器、例えばパイプオルガン、ハープシコード、管楽器
のような音色で音楽を再生することができる。
【0050】スーパーバイザ6kは、鍵センサ6bの検
知信号とペダルセンサ6cの検知信号とをMIDI規格
に従ってフォーマットしてもよいし、フロッピディスク
コントローラ6sの制御の下でMIDIコードをフロッ
ピディスクに格納する。鍵盤楽器が演奏を記憶する場合
には、鍵盤楽器は、3つの操作モード、すなわち、アコ
ースティック音およびサイレントモード、そして記録モ
ードとを有している。
【0051】前記のように、スーパーバイザ6kは、制
御システム5の一部を形成しており、操作モードを表す
モードフラッグがスーパーバイザ6kの中に組み込まれ
ている。スーパーバイザ6kは、オペレーションモード
に従ってモーターがどちらの方向にも回転するようにモ
ータードライバ5bに指示でき、回転型ストッパ5c
は、自由位置FPと遮断位置BPとのどちらかの状態に
なる。
【0052】前記のように、へこみ5pを設けた回転型
ストッパ5cは、ハンマシャンク4kを柔らかく受けと
め、クッション部材を交換することなく鍵盤楽器の作動
時間を伸ばす。
【0053】上記実施例においては、へこみ5pは、ア
コースティックピアノ4に組み込む前に比較的軟質なク
ッション部材5m〜5oの中に形成されている。へこみ
5pを形成するために、フェルトから成るクッション部
材5m〜5oを女性の髪の毛用に商業的に使用されてい
るパーマ用化学溶剤で処理してもよい。フェルトは、通
常は羊毛から形成されており、第1の化学溶剤が羊毛の
中の架橋を切断し、羊毛は成形し易くなる。へこみ形成
のために波形の金型をフェルトに押し付け、第2の化学
溶剤で架橋を再生させる。すると、へこみがフェルトの
中に永久的に形成される。市場で入手可能なパーマ用化
学溶剤の一つに、「ヴェネゼル・ホーム・パーマ」とし
て知られているものがある。
【0054】フェルト,ゴムあるいはウレタン製の軟質
のクッション部材は、加熱下で成形してもよい。さらに
は、圧延でへこみを形成してもよく、度重なる衝突は、
圧延を促進する。
【0055】ハンマシャンク4kを使用して、鍵盤楽器
の組立後に比較的軟質なクッション部材5m〜5oにへ
こみを形成してもよい。組立後であっても、水をつけた
り、つけなかったりして、ハンマシャンク4kの度重な
る衝突でへこみ5pを形成する。へこみ5pの内側の表
面は、ハンマシャンク4jの外側の表面の曲率と等しく
なくてもよく、ハンマシャンク4kの外側の表面よりも
大きい、なぜならば、ハンマシャンク4kは、従来技術
のものよりも広い面積のクッション部材上で跳ね返る必
要があるからである。
【0056】ハンマシャンクが、例えば、台形状の断面
積であれば、ハンマシャンクの外側の表面の形状と一致
させるために、へこみも台形である。ハンマシャンクと
へこみの断面積は、円や八角形、楕円であってもよい。
【0057】さらに、図5に示すように、比較的硬質な
クッション部材10と比較的軟質なクッション部材11
との積層をシャフト部材5dに直接接着してもよく、へ
こみ11pを形成するために、比較的軟質なクッション
シート11自身を波打たせる。ハンマシャンク4jの衝
撃がそれほど大きくなければ、単層のクッション部材1
2をシャフト部材5dに直接貼着させてもよく、この場
合、へこみは、図6に示すように、単層のクッション部
材12の最表面に形成する。
【0058】(第2実施例)図7に転じてみると、スト
ッパ21は、本願発明を具体化した他の鍵盤楽器の中に
組み込まれている。第2実施例を提供する鍵盤楽器は、
図8に示されたストッパ21と対応するシフト機構22
とを除いて、図1に示された鍵盤楽器と同様の構造をし
ており、他の部品には、詳細な説明をすることなく第1
実施例に中の対応する部品やユニットを指定する番号を
付してある。
【0059】ストッパ21は、長く延びた板部材21a
と板部材21aの前面に間隔をおいて貼着されたクッシ
ョン部材21bとから成っている。複数のへこみ21c
がクッション部材21b中に形成され、ハンマシャンク
4kが対応するへこみ21cの内部表面で跳ね返るよう
に配置されている。へこみ21cの内部表面は、ハンマ
シャンク4kの接触部分の形状とほぼ一致する。
【0060】板部材21aは、コイルスプリング22
a、22bを通じて、アコースティックピアノ4の側板
(図示せず)に固定されたピン部材22cと22dによ
って懸架されており、シフト機構22によって引き下げ
られる。シフト機構22は、板部材21aと結合したワ
イヤ22eと、ワイヤ22eと接続されたパイプ部材2
2fと、パイプ部材22fと結合したペダル22gと、
アコースティックピアノ4の底板に形成されたステップ
部分22hと、リミッタとから成る。
【0061】演奏者がペダル22gを踏み込んでペダル
22dを左側に押し込むと、ペダル22gは、ステップ
部分22hと噛み合わされ、シフト機構22は、板部材
21aを遮断位置BPに保持する。このように遮断位置
BPに保持された板部材21aは、その右部分をリミッ
タ22iに挿入し、ステップ部分22hとリミッタ22
iで遮断位置BPを正確に定める。
【0062】図7からよくわかるように、ストッパ21
が遮断位置BPにある間は、ハンマシャンク4kは、弦
4dに衝突する前にクッション部材21bで跳ね返り、
弦4dは、振動してアコースティック音を生成すること
はない。ゆえに、電子音生成システム6が押された鍵4
gに割り当てられた音名の音を合成する。
【0063】しかし、ペダル22gがステップ部分22
hから開放され、コイルスプリング22aと22bが板
部材21aを引き上げると、ストッパ21は自由位置F
Pに入る。自由位置FPでは、ハンマシャンク4kがク
ッション部材22bに到達する前にハンマヘッド4mが
弦4dに衝突する。このため、弦4dは、それぞれの音
高で振動してアコースティック音を生成する。
【0064】この場合、ペダル22gは、2つの位置の
間で変化する。しかし、その間にもう一つ段階を設けて
もよく、その中間段階では、ストッパを中間に保ち、ア
コースティック音の音量を減少させる。
【0065】へこみ21cは、通常ピアノ工場から出荷
される前にクッション部材21bに形成される。しか
し、へこみ21cは、出荷後にハンマシャンク4kをク
ッション部材21bに対して押し付けることで形成して
もよい。
【0066】第2実施例にかかる鍵盤楽器は、本願発明
の利点を全て達成している。
【0067】(第3実施例)図9に転じてみると、本願
発明を具体化した更なる他の実施例は、揺動型ストッパ
31を備えている。第3実施例を実現する鍵盤楽器の他
の部品は、第1実施例のものと同様のものであり、詳細
な説明をすることなく、それらには対応する部品やユニ
ットを指定する番号を付してある。
【0068】揺動型ストッパ31は、中心軸(図示せ
ず)の回りに揺動する枠構造体31aと、枠構造体31
aの前面の上部に貼着したクッション部材31bとから
成っている。クッション部材21bと同様に、複数のへ
こみ31cがクッション部材31bの前面に形成されて
おり、へこみ31cは、ハンマシャンク4kの対向する
表面とほぼ一致した形状を有する。クッション部材31
bは複数のクッション補助部材に分割してもよい。
【0069】枠構造体31aに適したシフト機構が提供
されており、揺動型ストッパ31は、自由位置FPと遮
断位置BPとの間で変更される。自由位置FPでは、ハ
ンマシャンク4kはクッション部材31bに到達せず、
ハンマヘッド4mが揺動型ストッパ31に妨げられるこ
となく対応する弦4dに衝突する。弦4dは、振動して
アコースティック音を生成する。
【0070】一方、枠構造体31aの揺動動作を通じて
揺動型ストッパ31bが遮断位置BPに変更されれば、
ハンマシャンク4kは、衝突する前にへこみ31cの内
部表面で跳ね返り、電子音生成システム6が、スピーカ
ーシステム6eとヘッドホン6hのいずれかに、押され
た鍵4gに割り当てられた音名の電子音を生成させる。
【0071】へこみ31cは、通常ピアノ工場での鍵盤
楽器の組立の前に形成される。しかし、へこみは、ピア
ノ工場から出荷した後にハンマシャンクをクッション部
材31bに対して押し付けて形成してもよい。
【0072】第3実施例を実現する鍵盤楽器は、本願発
明の利点を全て達成している。
【0073】(第4実施例)図10に転じてみると、本
願発明をほぼ具体化した更なる他の鍵盤楽器は、主にグ
ランドピアノ41と、電子音生成システム6と、制御シ
ステム42とから成る。グランドピアノ41は、アップ
ライトピアノ4に対応した部品と部材とを有しており、
簡略化のために、グランドピアノ41の部品と部材とに
は、アコースティックピアノ4の対応する部品と部材の
番号を付している。
【0074】制御システム42は、ハンマシャンク4k
の上に設けられた揺動型ストッパ42と音処理ユニット
6aとから成り、音処理ユニット6aは、電子音生成シ
ステム6との間で共有されており、制御システム42
は、第1実施例と同様のものである。揺動型ストッパ4
2aは、シャフト部材42bと、シャフト部材42bの
回りに揺動可能な枠構造体42cと、クッション部材4
2dと、クッション部材42dの中に形成された複数の
へこみ42eとから成る。へこみ42eの内部表面は、
ハンマシャンク4kの接触部分の形状と一致しており、
クッション部材42dは、複数のクッション補助部材に
分割されていてもよい。
【0075】揺動型ストッパ42aが自由位置FPに変
更された際には、ハンマシャンク4kは、クッション部
材42dに到達せず、ハンマヘッド4mは、揺動型スト
ッパ42aに妨げられることなく対応する弦4dに衝突
する。弦4dは、振動してアコースティック音を生成す
る。
【0076】一方、枠構造体42cの揺動動作を通じて
揺動型ストッパ42bが遮断位置BPに変更されれば、
ハンマシャンク4kは、衝突する前にへこみ42eの内
側表面で跳ね返り、電子音生成システム6が、スピーカ
ーシステム6eとヘッドホン6hのいずれかに、押され
た鍵4gに割り当てられた音名の電子音を生成させる。
【0077】へこみ42eは、通常ピアノ工場での鍵盤
楽器の組立の前に形成される。しかし、へこみは、ピア
ノ工場から出荷した後に、ハンマシャンクをクッション
部材42dに対して押し付けることで形成してもよい。
【0078】第4実施例を実現する鍵盤楽器は、本願発
明の利点を全て達成している。
【0079】(第5実施例)図11に転じてみると、本
願発明を具体化した更なる他の鍵盤楽器は、アップライ
トピアノ51と、電子音生成システム6(図示せず)
と、制御システム52とから成る。アップライトピアノ
51は、アップライトピアノと電子音生成システムは、
図1に示された鍵盤楽器と同様のものであり、アップラ
イトピアノ51の部品と部材に、対応する部品と部材と
を指定する番号を付している。
【0080】制御システム52は、揺動型ストッパ52
aと対応する切換機構とを有し、切換機構は、自由位置
FPと遮断位置BPとの間で揺動型ストッパ52aを切
り換える。
【0081】揺動型ストッパ52aは、切換機構と結合
した回動可能なシャフト部材52bと回動可能なシャフ
ト部材52bに揺動可能なように支持された枠構造体5
2cと、枠構造体52cの先頭の端部でネジ止めされた
ネジと、ネジ部材52dに付けられた腕木部材52e
と、腕木部材52eに貼着されたクッション部材52f
と、ハンマヘッド4mからそれぞれ突き出た延長部分5
2gとから成っている。ネジ部材52dは、ジグ部材5
3を使用して回転可能であり、クッション部材52fの
位置は調整可能である。
【0082】複数のへこみ52hが、クッション部材5
2fの中に形成され、クッション部材52fは、複数の
クッション補助部材に分割されていてもよい。へこみ
は、通常ピアノ工場での鍵盤楽器の組立の前に形成され
る。しかし、へこみ52hは、ピアノ工場から出荷した
後に延長部分52gをクッション部材52fに対して押
し付けて形成してもよい。
【0083】切換機構が揺動型ストッパ52aを自由位
置FPに保持している場合には、クッション部材52f
は、延長部分52gの軌道OBT1の外にあり、ハンマ
ヘッド4mは、揺動型ストッパ52aに妨げられること
なく対応する弦4dに衝突し、弦4dは、振動してアコ
ースティック音を生成する。
【0084】一方、切換機構が揺動型ストッパ52aを
遮断位置BPに変更すると、クッション部材52fは軌
道OBT1の中に位置し、かつハンマヘッド4mの軌道
OBT2の外に位置する。演奏者が鍵を押した際には、
対応するキーアクション機構4bが、ハンマアッセンブ
リ4cを回転させるように駆動し、延長部52gは衝突
する前にへこみ52hの内部表面で跳ね返る。弦4d
は、振動せず、電子音生成システム6が、押された鍵に
割り当てられた音名の電子音を生成する。
【0085】第5実施例を実現する鍵盤楽器は、本願発
明の利点を全て達成している。
【0086】本願発明の特定の実施例を示して記載した
が、当業者にとって、本願発明の思想と範囲から離れる
ことなく様々な変化や修正を加えてもよいことは自明で
あろう。
【0087】
【発明の効果】以上のように、本願発明によれば、複数
のへこみがクッションシートに形成されており、そのへ
こみは、各ハンマシャンクの接触領域に一致した形状と
なっており、各ハンマシャンクは対応するへこみの内部
の表面で跳ね返り、従来技術のシャンクストッパよりも
比較的広い面積において、ハンマアッセンブリ4cの衝
撃が吸収されるため、クッション部材の耐久性を向上さ
せることができる。また、本願発明にかかる鍵盤楽器
は、手入れをすることなく長い期間にわたって動作す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる鍵盤楽器の構造を示す断面図
である。
【図2】図1に示される鍵盤楽器に組み込まれた回転型
ストッパを示す透視図である。
【図3】回転型ストッパを示す変形例を示す透視図であ
る。
【図4】図1に示される鍵盤楽器に組み込まれた音処理
ユニットの構成を示すブロック図である。
【図5】回転型ストッパの他の変形例を示す透視図であ
る。
【図6】回転型ストッパの、さらに他の変形例を示す透
視図である。
【図7】本願発明にかかる他の鍵盤楽器の必須部分を示
す側面図である。
【図8】図7に示される鍵盤楽器に組み込まれたストッ
パを示す透視図である。
【図9】本願発明にかかるさらに他の鍵盤楽器の必須部
分を示す側面図である。
【図10】本願発明にかかる鍵盤楽器の必須部分を示す
側面図である。
【図11】本願発明にかかる鍵盤楽器の必須部分を示す
側面図である。
【図12】従来技術のシャンクストッパとそれと関連す
るハンマシャンクを示す透視図である。
【図13】他の従来技術のシャンクストッパとそれと関
連するハンマシャンクを示す透視図である。
【符号の説明】
5c・・・ストッパ、5p・・・へこみ、4g・・・
鍵、4b・・・キーアクション、6b・・・キーセン
サ、4e・・・ペダル、6c・・・ペダルセンサ、4c
・・・ハンマアセンブリ、6k・・・スーパーバイザ
(コントローラ)、6m・・・原振動用データメモリ、
6o・・・共鳴振動用データメモリ、6p・・・データ
プロセッサ(共鳴音用)、6q・・・データプロセッサ
(原振動用)、6u・・・音響信号発生器、6e・・・
スピーカーシステム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−83327(JP,A) 特開 平6−12057(JP,A) 特開 平6−35446(JP,A) 特開 平6−180583(JP,A) 特開 平6−75559(JP,A) 特開 平2−119695(JP,A) 特開 平5−80763(JP,A) 実開 平7−19787(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10C 1/00 - 9/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アコースティック音を生成するアコース
    ティック音モードと電子音を生成するサイレントモード
    とに選択的に入る鍵盤楽器において、 a−1)アコースティック音モードとサイレントモード
    の両モードにおいて、演奏者によって選択的に押される
    複数の揺動可能な鍵を有する鍵盤と、 a−2)それぞれが前記複数の揺動可能な鍵に連結さ
    れ、アコースティック音モードとサイレントモードとの
    両方において、押された鍵で作動させられる複数のキー
    アクション機構と、 a−3)それぞれが接触領域を有し、アコースティック
    音モードとサイレントモードの両モードにおいて、押さ
    れた鍵に連結したキーアクション機構によって回動する
    ように選択的に駆動される複数のハンマアッセンブリ
    と、 a−4)それぞれが前記複数のハンマアッセンブリに対
    応し、アコースティック音モードにおいて、押された鍵
    に連結したキーアクション機構で選択的に打撃される複
    数組の弦とを備えたアコースティックピアノと、(b)
    ストッパを有し、演奏者の指示に応じて、アコースティ
    ックモード時の自由位置とサイレントモード時の遮断位
    置との間でストッパの位置を変更し、ストッパが自由位
    置にある際には、ハンマアッセンブリは、対応する複数
    組の弦で跳ね返り、ストッパが遮断位置に変更された際
    には、ハンマアッセンブリは、対応する複数組の弦に衝
    突する前にストッパで跳ね返り、当該ストッパは、対応
    するハンマアッセンブリの接触部分を受けとめるための
    複数のへこみを有し、各へこみの内側の表面は、対応す
    るハンマアッセンブリの接触部分の外側表面の一部の形
    状とほぼ一致している制御システムと、(c)サイレン
    トモード時に使用可能となり、押された鍵に割り当てら
    れた音名の電子音を生成する電子音生成システムとから
    なる鍵盤楽器。
  2. 【請求項2】 前記へこみは、前記ストッパに対して前
    記接触部分を押しつけることで形成されたことを特徴と
    する請求項1記載の鍵盤楽器。
  3. 【請求項3】 前記ストッパは、(a)復帰位置にある
    前記複数のハンマアッセンブリと前記複数組の弦との間
    の空間に供給された回動可能なシャフト部材と、(b)
    前記回動可能なシャフト部材に支持された比較的硬質な
    クッション部材手段と、(c)前記比較的硬質なクッシ
    ョン部材手段の上に積層され、前記へこみを有する比較
    的軟質なクッション部材手段とを備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の鍵盤楽器。
  4. 【請求項4】 前記ストッパは、(a)復帰位置にある
    前記複数のハンマアッセンブリと前記複数組の弦との間
    の空間に設けられ、その復帰位置において前記複数のハ
    ンマアッセンブリと対向する表面を有する板部材と、
    (b)前記表面に貼着され、前記ハンマアッセンブリの
    接触部分が、その内側の表面で跳ね返るような前記へこ
    みを有するクッション部材と、(c)演奏者によって操
    作され、前記自由位置と前記遮断位置との間で切り換え
    られる切換機構とを備えたことを特徴とする請求項1記
    載の鍵盤楽器。
  5. 【請求項5】 前記ストッパは、(a)揺動可能で、復
    帰位置にある前記複数のハンマアッセンブリと前記複数
    組の弦との間の空間に設けられた枠構造と、(b)前記
    枠構造に支持され、前記複数のハンマアッセンブリに対
    向するように前記枠構造に貼着され、前記ハンマアッセ
    ンブリの接触部分が、その内側の表面で跳ね返るような
    前記へこみを有するクッション部材と、(c)前記枠構
    造の揺動動作を通じて、前記クッション部材手段を前記
    自由位置と前記遮断位置との間で移動させる切換手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載の鍵盤楽器。
  6. 【請求項6】 前記ストッパは、前記接触領域を前記ク
    ッション部材に対して押しつけることによって形成され
    たことを特徴とする前記請求項5記載の鍵盤楽器。
  7. 【請求項7】 前記複数のハンマアッセンブリは、先端
    部に取り付けられた延長部をそれぞれ有しており、当該
    延長部は前記接触部として使用され、さらに前記ストッ
    パは、枠構造とクッション部材手段と移動手段を備えて
    おり、前記枠構造は、復帰位置にある前記複数のハンマ
    アッセンブリに取り付けられた前記延長部と前記複数組
    の弦との間の空間の内側と外側に揺動可能であり、前記
    クッション部材手段は、前記枠構造に支持され、前記枠
    構造が揺動して前記空間に入ったときに前記遮断位置に
    移動可能になり、さらに前記クッション部材手段は、へ
    こみを有しており、前記へこみはその内側の表面で前記
    ハンマアッセンブリの前記延長部を跳ね返し、前記クッ
    ション部材手段は、前記枠構造が揺動して前記空間から
    出た時に前記自由位置に移動し、さらに前記移動手段
    は、前記枠構造の揺動動作を通して前記自由位置と前記
    遮断位置との間で前記クッション部材手段を移動させる
    ことに特徴を有する前記請求項1記載の鍵盤楽器。
  8. 【請求項8】 前記アコースティックピアノがアップラ
    イトピアノであることを特徴とする前記請求項1記載の
    鍵盤楽器。
  9. 【請求項9】 前記アコースティックピアノがグランド
    ドピアノであることを特徴とする前記請求項1記載の鍵
    盤楽器。
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