JPH0612057A - 鍵盤楽器 - Google Patents

鍵盤楽器

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JPH0612057A
JPH0612057A JP4193404A JP19340492A JPH0612057A JP H0612057 A JPH0612057 A JP H0612057A JP 4193404 A JP4193404 A JP 4193404A JP 19340492 A JP19340492 A JP 19340492A JP H0612057 A JPH0612057 A JP H0612057A
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string
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regulating
striking
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Yasutoshi Kaneko
保敏 兼子
Kiyoshi Kawamura
潔 河村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接近の値を変更可能にすることにより、打弦
音を発生させない非打弦演奏と、鍵のタッチが阻害され
ない通常演奏とを切り替えることができる鍵盤楽器を提
供する。 【構成】 張設された弦11と、回動してこの弦11を
打撃するハンマーアセンブリ13,14,15,16,
18,19と、このハンマーアセンブリを突き上げて回
動させるジャック33と、このジャック33に力を伝達
する鍵と、接近の値を通常演奏のときより広くし、また
は、接近の値を通常演奏の値にするレギュレチングレー
ル100と、ハンマーアセンブリの打弦を阻止し、また
は、可能とするハンマーストッパ120と、このレギュ
レチングレール100およびハンマーストッパ120を
連動して切り替える中央ペダル110と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鍵盤楽器に関し、接近
(ハンマーアセンブリがジャックからの突き上げ力を受
けなくなり自由回転運動を始めるときの、ハンマーアセ
ンブリの打弦面と弦との距離)の値を変更可能にするこ
とにより、打弦音を発生させない非打弦演奏と、鍵のタ
ッチが阻害されない通常演奏を実現できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、打弦による発音を変化させた鍵盤
楽器として、実開昭51−67732号公報に記載され
たものが提案されている。この鍵盤楽器は、グランドピ
アノであって、弦とハンマーアセンブリのハンマーシャ
ンクとの間において、ハンマーシャンクと対向する面に
弾性体を有したストッパを設けており、回動するハンマ
ーシャンクを弾性体を介してストッパで受け止めるもの
である。そして、このグランドピアノは、ハンマーの回
動による運動エネルギを弾性体で吸収することにより、
この運動エネルギを弱めて、音質、弦の響き等を阻害す
ることなく打弦による音量を効果的に減少させるもので
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなグランドピアノにあっては、打弦による発音を完全
に生じさせないようにしたとき、鍵のタッチをある程度
犠牲にしなければならない等の課題があった。すなわ
ち、打弦音を発生させないようにするためには、ストッ
パをハンマーシャンク側にさらに近づける必要がある。
このとき、通常の接近は、2mm程度のままである。こ
の接近の値においては、ハンマーアセンブリのハンマー
ローラーがジャックから離れる前に、ジャックおよびス
トッパによってハンマーシャンクが挟み込まれて止まっ
てしまい、連打ができ難くなる等、従来のピアノのよう
な演奏ができなくなる。これを防止するためには、接近
を通常より広く、例えば5〜7mm程度にしなければな
らない。つまり、ハンマーローラーがジャックから離れ
る時期を早めに調整することになる。このようにする
と、鍵のタッチが変化してしまい、ストッパをハンマー
シャンクに当接しない位置に移動させ、打弦による発音
を生じさる通常演奏のとき、早めの脱進によりジャック
による供給エネルギーが減少し、ハンマーの衝撃力が弱
くなるので、打弦による音色がややソフトになってしま
う。さらに、鍵盤の連打性が多少悪くなるものであっ
た。
【0004】そこで、本発明の目的は、接近の値を変更
可能にすることにより、打弦音を発生させない非打弦演
奏と、鍵のタッチが阻害されない通常演奏と切替できる
鍵盤楽器を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の鍵盤楽器におい
ては、張設された弦と、回動してこの弦を打撃するハン
マーアセンブリと、回動によりこのハンマーアセンブリ
を突き上げて回動させるジャックと、このジャックを回
動させる力を伝達する鍵と、を備え、打弦時に接近が所
定の値を有する鍵盤楽器において、上記ハンマーアセン
ブリの打弦を阻止する阻止手段と、この阻止手段による
打弦阻止時、上記ジャックの回動範囲を短縮し、上記接
近の値を上記所定の値より広くする変更手段と、を備え
るものである。
【0006】
【作用】本発明に係る鍵盤楽器にあっては、ハンマーア
センブリが非打弦状態になるとともに接近が所定の値よ
り広くなる。一方、ハンマーアセンブリが打弦可能状態
になるとともに接近が所定の値に戻る。このため、打弦
音を発生させない非打弦演奏と、鍵のタッチが阻害され
ない通常演奏とを切り替えることができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る鍵盤楽器の実施例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の鍵盤楽器の
第1実施例に係るアップライトピアノの弦およびアクシ
ョンの休止状態を示す側面図である。
【0008】この図において、各音高に対応して、弦1
1はほぼ鉛直にそれぞれ張設されている。図では、その
一つを取り出して示している。この弦11に対応してハ
ンマーアセンブリは配設されている。このハンマーアセ
ンブリは、図中時計回り方向に回動して弦11を打撃す
るハンマーヘッド13と、このハンマーヘッド13に連
設されたハンマーシャンク14と、このハンマーシャン
ク14の基端に固定されたバット15と、このバット1
5の右端に取り付けられバットスプリング16と、バッ
ト15の左端に突出して連結されたキャッチャーシャン
ク18と、このキャッチャーシャンク18の先端に固設
されたキャッチャー19と、を備えている。
【0009】そして、ハンマーアセンブリのバット15
を揺動自在にセンターピン17が支持している。バット
スプリング16は、常時、図中反時計回り方向にバット
15を付勢し続けるものである。28は、弦11に対応
して配設される88個の鍵全体にわたって共通に横断延
設されたセンターレールである。このセンターレール2
8の上端部にバットフレンジ29を介して上記バット1
5が、センターピン17を支点として回動自在に取り付
けられている。一方、センターレール28の下端部には
ウイペン26が回動自在に取り付けられている。このウ
イペン26は、センターレール28から水平方向に突出
するように設けられている。
【0010】このウイペン26の上面においてセンター
レール28の左方には、ジャックフレンジ32を介して
L字状のジャック33が揺動自在に立設されている。こ
のジャック33のジャック大33Aの先端(頂端)は、
上記バット15の下端面に当接している。ジャック33
は、打鍵に応じた図中時計回り方向への回動力をバット
15に伝達するものである。このバット15の当接面に
はバットスキン15Aが貼着されている。ジャックフレ
ンジ32の左方において、ジャック小33Bの下面とウ
イペン26の上面とにジャックスプリング34の両端が
それぞれ係止している。このジャックスプリング34
は、ピン36を中心にジャック33を図中時計回り方向
に付勢するものである。
【0011】また、35はレギュレチングボタンであっ
て、上記ジャック小33Bの上面が当接可能な位置に配
設されている。くわしくは、弦11に対応して配設され
る88個の鍵全体にわたって、低音域、中音域、高音域
毎に3分割されて横断延設されたレギュレチングレール
100の下部にねじ込まれてレギュレチングボタン35
は保持されている。このレギュレチングレール100は
レギュレチングブラケット101の一端にネジ102に
よって固定されている(図2参照)。このレギュレチン
グブラケット101の他端は上記センターレール28に
ねじ込まれて保持されている。レギュレチングスクリュ
ー103は、調整ツール(図示略)を用いて回転し、レ
ギュレチングレール100からレギュレチングボタン3
5が突出する距離を各鍵毎独立して微調整するものであ
る。このレギュレチングボタン35の当接面にも皮革等
のレギュレチングボタンパンチング35Aが貼着されて
いる。
【0012】そして、図2には接近を変更する機構が示
されている。この図に示すように、中音域用ワイヤ10
5の一端の孔を通ってビス104がレギュレチングレー
ル100の両端にそれぞれねじ込まれている。これらの
中音域用ワイヤ105は、定滑車106の溝にそれぞれ
掛かって方向を変えている。そして、これらの中音域用
ワイヤ105の他端は、引張バネ107の一端にそれぞ
れ係止している。これらの引張バネ107の他端には、
接続ワイヤ108の一端がそれぞれ係止している。これ
らの接続ワイヤ108の他端は、係止ピン109の輪に
それぞれ係止している。なお、低音域用ワイヤ112、
高音域用ワイヤ113も上記と同じ様な構成で係止ピン
109にそれぞれ係止している。この係止ピン109は
周知の中央ペダル110に植設されている。この中央ペ
ダル110は、前土台111からその踏板部が突出して
いる。この前土台111には、演奏者が中央ペダル11
0の踏板部を下に踏んで左に移動させて保持させるため
のL字形状のラッチ孔110Aが形成されている。
【0013】また、上記レギュレチングブラケット10
1はバネ材で作製され、周知のレギュレチングブラケッ
トと同じ強度であるけれども、1mm程度の可撓性を有
している。この可撓性によってレギュレチングレール1
00は1mm程度の範囲で昇降するものである。このレ
ギュレチングレール100の両端側の下にはストッパ1
14がそれぞれ配設されている。これらのストッパ11
4はネジ115によってセンターレール28にそれぞれ
固定されている。このストッパ114の固定位置は、所
定範囲で上下できるものである。なお、図2には示して
いないが、レギュレチングレール100の下部にレギュ
レチングボタン35がそれぞれねじ込まれているもので
ある。
【0014】そして、レギュレチングレール100の昇
降の切替は、中央ペダル110によって行われる。すな
わち、この中央ペダル110がラッチ孔110Aの右側
に位置するときは、中央ペダル110はラッチ孔110
Aの上側に位置しているものである。このため、係止ピ
ン109は接続ワイヤ108、引張バネ107、中音域
用ワイヤ105を引っ張り下げることもない。レギュレ
チングレール100は通常演奏状態の位置にある。一
方、中央ペダル110が演奏者により踏み込まれてラッ
チ孔110Aの下側に位置するときは、中央ペダル11
0は一定距離だけ下がっている。このため、係止ピン1
09は接続ワイヤ108、引張バネ107、中音域用ワ
イヤ105を引っ張り下げる。そして、レギュレチング
レール100はストッパ114に当接するまで下降す
る。すなわち、予め設定しておいた1mm程度だけ下降
するものである。このレギュレチングレール100に保
持されたレギュレチングボタン35は通常演奏位置から
1mmだけ下に位置することになる。この結果、ジャッ
ク小33Bがこのレギュレチングボタン35に当接する
位置も1mm程度だけ下がるものである(図1参照)。
【0015】また、ハンマーシャンク14と弦11の間
には、ハンマーストッパ120が配設されている。この
ハンマーストッパ120は、紙面に垂直方向に延設され
た回動自在な軸120Aと、その軸120Aに固着され
たクッション120B、120C等を備えている。軸1
20Aの一端はモータ(未図示)の回動軸に固着されて
いる。ハンマーストッパ120のクッション120Bが
ハンマーシャンク14に対向する位置において、軸12
0Aの回動が停止したとする。この場合には、打鍵によ
りハンマーシャンク14が弦11の方向に回動すると、
ハンマーシャンク14はハンマーストッパ120のクッ
ション120Bに当接し、ハンマーヘッド13が打弦す
る直前にハンマーシャンク14は停止する。よって、ハ
ンマーヘッド13が打弦するのを阻止できるものであ
る。また、ダンパーワイヤーはクッション120Cに当
接する。ハンマーストッパ120の軸120Aを回動さ
せるモータにはモータ駆動回路が接続されている。この
モータ駆動回路は、中央ペダル110の切替に対応した
出力信号をモータに印加し、ハンマーストッパ120を
所定の位置まで回動させるものである。
【0016】以上の構成に係るアップライトピアノの作
用について、中央ペダル110の上下の切替に分けて、
以下説明する。
【0017】中央ペダル110を下側に位置させたとき
は、レギュレチングレバー100が下降し、レギュレチ
ングボタン35も1mm程度下降するものである。な
お、中央ペダル110を踏み込んで下側に位置させた
後、中央ペダル110を側方にずらして(水平方向に移
動する)、その踏み込み状態を保持しておいてもよい。
これと連動して、ハンマーストッパ120のクッション
120Bはハンマーシャンク14に対向する位置に停止
する(図1中の破線)。
【0018】そして、打鍵すると、この打鍵に応じてジ
ャック33が押し上げられる。このとき、ダンパー43
が弦11から離間する。ジャック33の上昇は、バット
15を突き上げて、図中時計回り方向にセンターピン1
7を中心にバット15を回動させる。このため、バット
15に設けられたハンマーヘッド13およびハンマーシ
ャンク14は図中時計回り方向に回動する。ただし、ジ
ャック33は通常演奏のときより1mm程度下方の位置
まで上昇すると、ジャック小33Bがレギュレーティン
グボタン35に当接する。この結果、ジャック33の上
昇は、通常演奏のときより早く阻止されるとともに、ジ
ャック33はバット15を突き放す。このときの接近の
値は、5〜7mm程度である。この後もハンマーヘッド
13およびハンマーシャンク14はその慣性により、な
おも図中時計回り方向に回動し続けて、弦11を打撃し
ようとする。
【0019】しかし、ハンマーヘッド13が弦11を打
撃する直前に、ハンマーシャンク14がハンマーストッ
パ120のクッション120Bに当接する。この当接
後、バットスプリング16の付勢力により、ハンマーヘ
ッド13は弦11を打撃することなく跳ね返される。こ
の結果、バット15はセンターピン17を中心に図中反
時計回り方向に回動する。そして、キャッチャースキン
19Aは、バックチェックフェルト27Aに当接する。
すなわち、中央ペダル110を下側へ移動させたときに
は、ハンマーヘッド13は打弦せず、ハンマーストップ
状態に移動するものである。したがって、この時は、弦
11から発音することがない。
【0020】なお、この状態では、打鍵に応じて、自動
ピアノ等に用いられるキーセンサ、ハンマーセンサ等の
演奏情報に基づいた電子音源から発音させてもよい。こ
の発音をヘッドホーン等で聴いたり、スピーカの音量を
低減して聞いてもよい。または、響板ドライバを用い
て、響板から小さな音量で発音させてもよい。すなわ
ち、夜、日中であっても、アップライトピアノの生音を
出したくないときは、弦から発音させずにアップライト
ピアノの演奏を楽しむことができるものである。
【0021】一方、中央ペダル110をラッチ孔110
Aの右側の上に位置させたときは、レギュレチングレバ
ー100が通常演奏状態の位置に移動し、レギュレチン
グボタン35も通常演奏状態の位置に移動するものであ
る。これと連動して、ハンマーストッパ120の軸12
0Aは弦11に平行する位置に停止する(図1中の実
線)。
【0022】そして、打鍵に応じてジャック33が押し
上げられ、ダンパー43が弦11から離間する。ジャッ
ク33はバット15を回動し、さらに、バット15はジ
ャック33から通常演奏の位置で脱進し、接近の値も通
常演奏と同じ2mm程度である。その後もハンマーヘッ
ド13およびハンマーシャンク14はその慣性により、
図中時計回り方向に回動し続けて、弦11を打撃しよう
とする。ハンマーヘッド13は、ハンマーストッパ12
0に回動運動を遮断されないので、弦11を通常演奏通
り打撃する。この打弦後も通常演奏通り、ハンマーヘッ
ド13は弦11の反発力、および、バットスプリング1
6の付勢力により跳ね返される。この結果、バット15
はセンターピン17を中心に図中反時計回り方向に回動
する。そして、キャッチャースキン19Aは、バックチ
ェックフェルト27Aに当接する。すなわち、中央ペダ
ル110が右側の上に位置している時には、ハンマーヘ
ッド13は通常演奏通りに打弦して、ハンマーストップ
状態に移動するものである。
【0023】したがって、アップライトピアノにおいて
は、接近の値を変更可能にすることにより、打弦音を発
生させない非打弦演奏と、鍵のタッチが阻害されない通
常演奏を実現できるものである。また、ハンマーストッ
パ120を図1に実線と破線とで示す位置の中間部に位
置させると、弱音打弦演奏を行うこともできる。
【0024】なお、上記ハンマーストッパ120の代わ
りに、図3に示されるハンマーストッパ130を用いて
もよい。このハンマーストッパ130は、鍵盤配列方向
に沿って延設された所定の長さ、幅、厚さを有する長板
130Aを備えている。この長板130Aの一方の面
(ハンマーシャンク14側の面)はハンマーシャンク1
4が面により当接するように所定角度だけ傾斜して形成
され、この面にはハンマーシャンク14用のクッション
130Bが固着されている。長板130Aの他方の面に
はダンパーワイヤ用のクッション130Cが固着されて
いる。また、この長板130Aの一端はシャフト(図示
外)を介してアップライトピアノ下部に配設された中央
ペダル110(図2参照)に連結されている。演奏者が
中央ペダル110を踏み込むことにより、このストッパ
130は下方に移動し(図中破線)、ハンマーヘッド1
3の非打弦を実現するものである。
【0025】次に、図4を用いて、本発明の鍵盤楽器の
第2実施例に係るグランドピアノを説明する。この図
は、グランドピアノの弦およびアクションの休止状態を
示す側面図である。
【0026】この図において、各音高に対応して弦20
0は、ほぼ水平にそれぞれ張設されている。この弦20
0に対応してハンマーアセンブリは配設されている。こ
のハンマーアセンブリは、図中時計回り方向に回動して
弦200を打撃するハンマーヘッド201と、このハン
マーヘッド201に連設されたハンマーシャンク202
と、このハンマーシャンク202の基端においてピン2
04を中心にして回動自在にハンマーシャンク202を
支持したハンマーシャンクフレンジ203と、ハンマー
シャンク202の基端側に設けられたハンマーローラー
205と、を備えている。
【0027】そして、ハンマーアセンブリのハンマーロ
ーラー205にはレペティションレバー206が当接し
ている。このレペティションレバー206はサポート2
07に回動自在に支持されている。このサポート207
の右端にはジャック208が回動自在に支持されてい
る。このジャック208のジャック大208Aの先端
(頂端)は、レペティションレバー206の長孔206
Aを通ってハンマーローラー205の下面に当接してい
る。ジャック208は、打鍵に応じた図中時計回り方向
への回動力をハンマーアセンブリに伝達するものであ
る。また、ジャック小208Bの上面が当接可能な位置
には、レギュレチングボタン209が配設されている。
【0028】くわしくは、ハンマーシャンクフレンジ2
03の下面において、弦200に対応して配設される8
8個の鍵全体にわたって、シャンクレール210が横断
延設されている。このシャンクレール210には、図5
に示すように、上レギュレチングレール211がネジ2
12によって固定されている。この上レギュレチングレ
ール211の下面には、スライドくさび214を介して
下レギュレチングレール215が保持されている。この
下レギュレチングレール215は、引張バネ218によ
って、常時、上レギュレチングレール211に接近する
方向に付勢されている。また、下レギュレチングレール
215の下部には、レギュレチングボタン209がねじ
込まれているものである。このレギュレチングボタン2
09の下面にも皮革等のレギュレチングボタンパンチン
グ209Aが貼着されている。
【0029】また、スライドくさび214は低音域、中
音域、高音域毎に3分割されて横断延設されたものであ
る。このスライドくさび214は、弦200に対応して
配設される88個の鍵全体にわたって横断延設された梁
216に連設されている。この梁216の演奏者側の両
端には2個のソレノイド217がそれぞれ当接してい
る。これらのソレノイド217を、ペダル(図示外)等
の切替手段によって、駆動させることによって、梁21
6を介して、スライドくさび214は水平方向に可動す
るものである。スライドくさび214と、上レギュレチ
ングレール211,下レギュレチングレール215との
当接面において、フッ素樹脂等のきわめて摩擦力の低い
シートをそれぞれ介在させることによって、スライドく
さび214の水平方向の可動が滑らかになっている。こ
のスライドくさび214が水平方向に可動することによ
って、下レギュレチングレール215に取り付けられた
レギュレチングボタン209は、1mm程度上下に可動
するものである。
【0030】さらに、サポート207の下面にはキャプ
スタン220が当接している。このキャプスタン220
は鍵盤221の奥端部上面に突設されている。また、ハ
ンマーシャンク202と弦200の間には、図1に示し
たハンマーストッパ120が配設されている。なお、こ
のハンマーストッパ120の代わりに、図3中のハンマ
ーストッパ130を用いてもよい。
【0031】以上の構成に係るグランドピアノの作用に
ついて、ペダルの上下の切り替えに分けて、以下説明す
る。
【0032】ペダルを下側に位置させたときは、ソレノ
イド217によってスライドくさび214が左(ジャッ
ク208に接近する方向)に移動する。このため、下レ
ギュレチングレール215が下降し、レギュレチングボ
タン209も1mm程度下降するものである。これと連
動して、ハンマーストッパ120はハンマーシャンク1
4に対向する位置に停止する(図4中の破線)。
【0033】そして、打鍵すると、この打鍵に応じてジ
ャック208が押し上げられる。このジャック208の
上昇によって、ハンマーヘッド201およびハンマーシ
ャンク202は図中時計回り方向に回動する。ただし、
ジャック208は通常演奏のときより1mm程度下方の
位置まで上昇すると、ジャック小208Bがレギュレー
ティングボタンパンチング209Aに当接する。この結
果、ジャック208の上昇は、通常演奏のときより早く
阻止されるとともに、ジャック208はハンマーローラ
ー205を突き放す。このときの接近の値は、5〜7m
m程度である。この後もハンマーヘッド201はその慣
性により、なおも図中時計回り方向に回動し続けて、弦
200を打撃しようとする。
【0034】しかし、ハンマーヘッド201が弦200
を打撃する直前に、ハンマーシャンク202がハンマー
ストッパ120のクッション120Bに当接する。この
当接後、ハンマーヘッド201は弦200を打撃するこ
となく跳ね返される。この結果、ハンマーシャンク20
2は、ハンマーシャンクストップフェルト222に当接
する。すなわち、ペダルを下側へ移動させたときには、
ハンマーヘッド201は打弦せず、ハンマーストップ状
態に移動するものである。したがって、この時は、弦2
00から発音することがない。
【0035】なお、この状態でも、打鍵に基づく電子音
源から発音させてもよい。夜、日中であっても、グラン
ドピアノの音を出したくないときは、弦から発音させず
にグランドピアノの演奏を楽しむことができるものであ
る。
【0036】一方、ペダルを上に位置させたときは、ソ
レノイド217によってスライドくさび214が右(ジ
ャック208から遠ざかるする方向)に移動する。この
ため、下レギュレチングレバー215が通常演奏状態の
位置に移動し、レギュレチングボタン209も通常演奏
状態の位置に移動するものである。これと連動して、ハ
ンマーストッパ120の軸120Aは弦200に平行す
る位置に停止する(図中の実線)。
【0037】そして、打鍵に応じてジャック208が押
し上げられ、ハンマーローラー205はジャック208
から通常演奏の位置で脱進し、接近の値も通常演奏と同
じ2mm程度である。その後もハンマーヘッド201は
その慣性により、図中時計回り方向に回動し続けて、ハ
ンマーストッパ120に回動運動を遮断されることなく
弦200を通常演奏通り打撃する。この打弦後も通常演
奏通り、ハンマーヘッド201は弦200の反発力によ
り跳ね返される。そして、ハンマーシャンク202は、
ハンマーシャンクストップフェルト222に当接する。
すなわち、ペダルが上に位置している時には、ハンマー
ヘッド201は通常演奏通りに打弦して、ハンマースト
ップ状態に移動するものである。
【0038】したがって、グランドピアノにおいても、
接近の値を変更可能にすることにより、打弦音を発生さ
せない非打弦演奏と、鍵のタッチが阻害されない通常演
奏を実現できるものである。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、接近の値を変更可能にすることにより、打弦音を発
生させない非打弦演奏と、鍵のタッチが阻害されない通
常演奏を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るアップライトピア
ノの弦およびアクションの休止状態を示す側面図であ
る。
【図2】 本発明の第1実施例に係るストッパを示す斜
視図である。
【図3】 本発明の第1実施例に係るアップライトピア
ノの弦およびアクションの休止状態を示す側面図であ
る。
【図4】 本発明の第2実施例に係るグランドピアノの
弦およびアクションの休止状態を示す側面図である。
【図5】 本発明の第2実施例に係るレギュレチングレ
ールを示す斜視図である。
【符号の説明】
11 弦、13,14,15,16,18,19 ハン
マーアセンブリ、33ジャック、100 レギュレチン
グレール(変更手段)、120 ハンマーストッパ(阻
止手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 張設された弦と、 回動してこの弦を打撃するハンマーアセンブリと、 回動により、このハンマーアセンブリを突き上げて回動
    させるジャックと、 このジャックを回動させる力を伝達する鍵と、 を備え、打弦時に接近が所定の値を有する鍵盤楽器にお
    いて、 上記ハンマーアセンブリの打弦を阻止する阻止手段と、 この阻止手段による打弦阻止時、上記ジャックの回動範
    囲を短縮し、上記接近の値を上記所定の値より広くする
    変更手段と、 を備えることを特徴とする鍵盤楽器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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