JP2731065B2 - 食器洗い乾燥機 - Google Patents

食器洗い乾燥機

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JP2731065B2
JP2731065B2 JP4016260A JP1626092A JP2731065B2 JP 2731065 B2 JP2731065 B2 JP 2731065B2 JP 4016260 A JP4016260 A JP 4016260A JP 1626092 A JP1626092 A JP 1626092A JP 2731065 B2 JP2731065 B2 JP 2731065B2
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正克 森重
肇 鈴木
晃一 黒田
勝司 大西
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Sanyo Denki Co Ltd
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Sanyo Denki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動的にキャビティ内
の食器の洗浄、すすぎ、排水および乾燥等を行う食器洗
い乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の食器洗い乾燥機は、特開昭60
−48724号公報に開示されているように、キャビテ
ィ底部に設けた水溜室と、ノズル用ポンプの吸水側との
間に設けた吸水管の少なくとも一部の側壁を透光性の材
料で形成し、そこに吸水管内部の液の透過率の変化を検
知する発光素子と受光素子を配し、受光素子の受光量の
変化が無くなった時点で洗浄、すすぎ、排水および乾燥
工程終了を制御するよう構成されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、油汚れは洗浄
温度を高くして油を軟化して洗浄するのが望ましいが、
卵等の蛋白質の汚れは高温(60度以上)になると凝固
してしまうため低温で洗浄する必要がある。しかしなが
ら、上記食器洗い乾燥機にあっては、食器に付着した汚
れの洗浄状態は検知できるが、このような汚れの質に対
応したシーケンスを行わないので、洗浄後の食器に油膜
が残ったり、卵等がこびりついたまま残ることがあっ
た。
【0004】本出願人は、上記に対処するため、特願平
3−76300号で、洗浄水の透明度に基づき汚れの量
および汚れの質を検知し、この検知結果をファジィ推論
により推論を行い、食器がよく汚れていれば、洗浄時間
を長くし、また油汚れがひどければ洗浄水温を上昇さ
せ、さらに食器の汚れが軽ければ洗浄時間を短くするよ
うに制御する食器洗い乾燥機を提案した。
【0005】上記食器洗い乾燥機は、環境の変化、例え
ば水温が低くなる冬場において、油汚れのひどい食器洗
った場合、ファジィ推論で決定した洗浄温度まで水温を
上昇させるのに時間がかかり、総運転時間が長くなって
しまう。また、この食器洗い乾燥機は、50Hz/60
Hz共通仕様のため、周波数の違いによりポンプ性能に
差が生じ、洗浄能力に差が発生するといった問題点があ
った。
【0006】本発明は、上記に鑑み、汚れの質および量
を判別し、汚れの質および量に応じて最適な洗浄、すす
ぎおよび乾燥等を行なえるとともに、環境の変化の影響
を受けずに良好に洗浄、すすぎおよび乾燥等を行える食
器洗い乾燥機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による食器洗い乾
燥機は、食器を収容するキャビティと、キャビティ内に
洗浄水を給水する給水手段と、キャビティ内に給水され
た洗浄水を食器に向けて噴射させる送水手段と、キャビ
ティ内の洗浄水を加熱する加熱手段と、キャビティ内の
洗浄水の光透過度を検出するための透過度検出手段と、
キャビティ内の洗浄水の温度を検知する水温検知手段
と、送水手段を駆動するために与えられる商用電力の周
波数を判別する周波数判別手段と、前記給水手段、送水
手段および加熱手段の駆動を制御して、標準洗浄時間の
間、食器の洗浄を行なわせる制御手段と、標準洗浄時間
の間に前記透過度検出手段から得られる検出値に基づい
て汚れの質および量を判別する判別手段と、判別手段の
判別した汚れの質および量に応じて、標準洗浄時間の後
に行われる追加洗浄、すすぎ、乾燥等の内容を決定する
手段と、決定された追加洗浄、すすぎ、乾燥等の内容
を、前記水温検知手段の出力および周波数判別手段の出
力に基づいて補正する補正手段とを備えたことを特徴
とするものである
【0008】
【作用】まず制御手段は、標準洗浄時間の間、給水手
段、送水手段および加熱手段を駆動して、食器の洗浄を
行なわせる。その間に、判別手段により、汚れの質およ
び量が判別される。そして判別された汚れの質および量
に応じて、標準洗浄時間の後に行なわれる追加洗浄、す
すぎ、乾燥等の内容が決定される。
【0009】次に、補正手段が、水温や周波数が変化し
ても良好に洗浄等が行なわれるよう、決定された追加洗
浄、すすぎ、乾燥等の内容を補正する。そして補正され
た内容に基づき、追加洗浄等が行なわれる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面に基づ
き詳述する。まず、本発明の一実施例に係る食器洗い乾
燥機の構造について、図1ないし図3を参照しつつ説明
する。図1は本発明の一実施例に係る食器洗い乾燥機の
縦断側面図、図2は同じくそのキャビティ底部の拡大
図、図3は図2のA−A断面図である。
【0011】本実施例の食器洗い乾燥機は、50Hz、
60Hz共通仕様であって、図1の如く、食器を収容す
るキャビティ1と、キャビティ1の底面中央に回転自在
に取り付けられたノズル3と、キャビティ1の後面側に
設けられ、キャビティ1内に洗浄水を給水する給水弁2
2と、キャビティ1の外底面に装着され、ノズル3に洗
浄水を送水し食器に洗浄水を噴射させる洗浄兼排水ポン
プ7と、キャビティ1の底面に配置され、キャビティ1
内の洗浄水を加熱するヒータ4と、洗浄水に光をあて光
の通過量で洗浄水の透明度(以下、透過度という)を検
知する透過度検知手段33(図2参照)と、洗浄工程初
期時の洗浄水の透過度と、少なくとも所定時間後の洗浄
水の透過度との差および洗浄工程中の任意の時点の洗浄
水の透過度に基づいて、洗浄、すすぎ、乾燥のシーケン
スを制御する制御部25とを備えている。
【0012】キャビティ1は、前面に食器を収納するた
めの開口を備えた箱形に形成されており、キャビティ1
の前方に当該開口を塞ぐためのドア2が開閉自在に取り
付けられると共に、外槽14で覆われている。そして、
キャビティ1の底部前方には、水溜用の凹部15が形成
されている。この凹部15内には、洗浄水の残菜を除去
するフィルタ13が配置されており、凹部15の底部か
ら側方にかけて洗浄水を排出する排出口6を備えてい
る。
【0013】外槽14には、キャビティ1の後面と所定
間隔をあけて後面板15Aが取り付けられており、この
後面板15Aとキャビティ1との間には、両面ファン1
6で仕切られた循環風路17と冷却風路18が設けられ
ている。そして、両面ファン16は、モータ24により
回転駆動される。循環風路17は、キャビティ1の後面
上部に設けられた排気口19と、後面下部の吸気口20
とに連通して形成されており、排気口19よりキャビテ
ィ1内の空気を両面ファン16で強制的に循環風路17
内に排気し、両面ファン16で熱交換して除湿した空気
を吸気口20より再びキャビティ1内に吸気する。
【0014】給水弁22は、循環風路17に設けられた
給水口23と接続されている。洗浄兼排水ポンプ7は、
吸込口8、吐出口9およびインペラー10を有するポン
プケーシング11を備えている。そして、この洗浄兼排
水ポンプ7は、正転するとポンプケーシング11の吐出
口9よりノズル3に送水してキャビティ1内の食器に洗
浄水を噴射させ、また逆転すると排水パイプ21を介し
てキャビティ1内の洗浄水を排水させる。さらに、ポン
プケーシング11の吸込口8の位置を凹部5の排出口6
より15mmほど高く設定することにより、段差を設け
ている。また、吸込口8と凹部15の排出口6とは、ゴ
ム製のパイプ12で接続されている。なお、洗浄兼排水
ポンプ7は、洗浄ポンプと排水ポンプとを兼用したもの
であるが、洗浄ポンプと排水ポンプとをそれぞれ別々に
設けてもよい。
【0015】透過度検知手段33は、図2,3に示すよ
うに、図3においてはポンプケーシング11の吸込口8
に向かって当該吸込口8側のパイプ12との連結部26
の左側に設けられ、透明部材で形成される発光透過部2
7と、図3においては発光透過部27と対向する前記連
結部26の右側部に設けられ、透明部材で形成される受
光透過部28と、発光透過部27を介して吸込口8に光
を照射するダイオード等の発光素子29と、受光透過部
28を介して発光素子29からの照射光を受光するフォ
トトランジスタ等の受光素子30と、発光素子29を前
記連結部26の発光透過部27に固定するために、ポン
プケーシング11にねじ止めされる発光素子取付部31
と、受光素子30を受光透過部28に固定するために、
ポンプケーシング11にねじ止めされる受光素子取付部
32とから構成されている。
【0016】次に、制御部25の電気的構成を、図4に
示すブロック図を参照しつつ説明する。制御部25は、
図4の如く、表示および操作回路40と、透過度検知手
段33の受光素子30からの出力信号に基づいて透過度
を検出する透過度検出回路41と、透過度検出回路41
で検出された検出値を記憶するバッファMA42、バッ
ファMB43、バッファMC44、バッファMD45、
バッファME46およびバッファMF47と、商用電源
周波数を判別する交流周波数判別回路48と、サーミス
タ等の温度検知素子からの出力信号に基づいて洗浄水の
温度を検出する水温検出回路49と、洗浄時間、すすぎ
時間、乾燥時間をカウントするカウンタ50と、透過度
検出回路41で検出された検出値に基づいて、追加洗浄
温度、追加洗浄時間、すすぎ時間、熱湯すすぎ時間およ
び乾燥時間をファジィ推論で求め、そのデータに基づい
て各工程を実行する制御回路51と、交流制御回路52
とから構成されている。なお、バッファME46は、制
御回路51にて洗浄工程初期時の洗浄水の透過度と、少
なくとも所定時間後の洗浄水の透過度との差および洗浄
工程中の任意の時点の洗浄水の透過度に基づいて、演算
された汚れの量および質を一時的に待機させるもので、
またサーミスタ等の温度検知素子は、洗浄水の温度を検
知すべく所定位置に配置されいる。
【0017】制御回路51は、マイクロコンピュータを
含み、CPU、プログラムROMおよびデータRAMを
有しており、予めROMに記憶されているプログラムに
従って制御を行う。そして、制御回路51には、表示お
よび操作回路40、透過度検出回路41、バッファMA
42、バッファMB43、バッファMC44、バッファ
MD45、バッファME46、バッファMF47、交流
周波数判別回路48、水温検出回路49およびカウンタ
50が接続されており、また交流制御回路52を介して
ヒータ4、洗浄兼排水ポンプ7、給水弁22およびモー
タ24が接続されている。
【0018】上記食器洗い乾燥機の動作を、図5ないし
図12のフローチャートを参照しつつ説明する。図5は
洗浄工程の動作フローチャート、図6は図5の続きを示
すフローチャート、図7は図6の続きを示すフローチャ
ート、図8はファジィ工程におけるシーケンスの決定お
よびシーケンスの補正の動作フローチャート、図9は追
加洗浄工程の動作フローチャート、図10はすすぎ工程
の動作フローチャート、図11は熱湯すすぎ工程の動作
フローチャート、図12は乾燥工程の動作フローチャー
トである。
【0019】まず、図5に示すS−1で動作がスタート
されると、S−2において交流周波数判別回路48が商
用電源周波数を判別し、S−3に移行する。S−3でス
タートキーが操作されたことが判別されると、S−4で
透過度検知手段33により透過度を検知し、透過度検知
手段33の受光素子30からの出力信号に基づいて透過
度検出回路41が透過度を検出する。そして、S−5で
バッファMA42がS−4で検出した検出値を記憶し、
その後S−6で給水弁22を開いてキャビティ1内に洗
浄水を所定量給水する。ここで、洗浄水が所定量給水さ
れればS−7に移行し、S−7で水温検出回路49が給
水された洗浄水の温度を検出する。このとき、検出温度
が52度以下であればS−10に移行し、52度を超え
ていればS−9で到達フラグを「1」にセットした後、
S−10に移行する。
【0020】S−10に移行すると、透過度検知手段3
3で洗浄水の透過度を検出し、S−11でバッファMB
43がS−10の検出値を記憶する。バッファMB43
が検出値を記憶した後、S−12においてバッファMA
42の記憶値MAとバッファMB43の記憶値MBとを
比較しする。ここで、MA>MBならばS−13にてバ
ッファME46が記憶値MAを記憶し、MA<MBなら
ばS−14にてバッファME46が記憶値MBを記憶す
る。すなわち、S−13、S−14においては、バッフ
ァMEが大きい方の記憶値をMEとして記憶してS−1
5に移行する。S−15にて洗浄兼排水ポンプ7を正転
すると共に、ヒータ4をオンした後、S−16でカウン
タ50に時間データ「9分」を入力し、S−17で時間
カウントを開始して、図6の洗浄工程に移行する。
【0021】洗浄工程に入ると、S−18において洗浄
を開始してから2分が経過したか否か判別する。ここ
で、洗浄開始後2分経過しておれば、S−19に移行
し、洗浄兼排水ポンプ7を停止する。そして、さらにS
−20において洗浄を開始してから3分が経過したか否
か判別する。ここで、洗浄開始後3分経過しておれば、
S−21に移行し、透過度検知手段33で透過度を検出
し、S−22でバッファMC44がS−21の検出値を
記憶する。次に、S−23で洗浄兼排水ポンプ7を再び
正転し、S−24に移行する。
【0022】S−24に移行すると、洗浄水の温度を検
知し、S−25で水温が52度以下か否か判別する。こ
こで、水温が52度以下であればS−27に移行し、5
2度を超えていればS−26で温度フラグを「1」にセ
ットしてS−27に移行する。そして、S−27におい
て、水温が52度以下か否か判別し、水温が58度以下
であれば図7に示すS−29に移行し、58度を超えて
いればS−28でヒータ4をオフしてS−29に移行す
る。
【0023】S−29に移行すると、洗浄を開始してか
ら8分が経過したか否か判別する。洗浄開始後8分経過
しておれば、S−30に移行して到達フラグを検知す
る。ここで、到達フラグが「1」にセット、すなわち給
水された洗浄水が52度を超えていたならS−31のフ
ァジィ工程に移行し、到達フラグが「0」ならばS−3
2に移行する。そして、S−32で洗浄を開始してから
9分が経過したか否か判別し、洗浄開始後9分経過して
おれば、S−33に移行して温度フラグを検知する。こ
こで、温度フラグが「1」にセット、すなわち給水され
た洗浄水が52度を超えていたならS−31のファジィ
工程に移行し、到達フラグが「0」ならば再びS−17
に戻される。
【0024】ファジィ工程に入ると、図に示すよう
に、まずS−34で洗浄兼排水ポンプ7とヒータ4とを
オフし、S−35においてポンプ7およびヒータ4のオ
フ後1分が経過するのを待ち、1分が経過すればS−3
6に移行し、透過度検知手段33で洗浄水の透過度を検
出し、S−37でバッファMD45がS−36の検出値
を記憶する。その後、S−38においてバッファMC4
4の記憶値MCとバッファMD45の記憶値MDとを比
較する。ここで、MC>MDならばS−39でバッファ
MF47が記憶値MDを記憶し、MC<MDならばS−
40でバッファMF47が記憶値MCを記憶する。すな
わち、S−39、S−40においては、バッファMF4
7が小さい方の記憶値をMFとして記憶してS−41に
移行する。
【0025】S−41では、バッファME46の記憶値
MEとバッファMF47の記憶値MFとを比較する。こ
こで、ME>MFならばS−42でMFを汚れの量と
し、ME<MFならばS−43で(基準電圧)×(MF
/ME)を演算して、その結果を汚れの量とする。そし
て、S−42、S−43で汚れの量を演算した後、S−
44において汚れの質を検出する。すなわち、((MD
−MC)/ME)×(基準電圧)を演算し、その結果を
汚れの質とし、S−45のファジィ推論に移行する。
【0026】ここで、洗浄水の透過度から汚れの量およ
び汚れの質を検出できる理由を、図13、14を用いて
説明する。図13は汚れの量と透過度との関係を示す
図、図14は汚れの質と透過度との関係を示す図であ
る。なお、両図においては、給水動作前に透過度を検知
する時点を検知1(バッファMA42に記憶されている
データ)、給水後に透過度を検知する時点を検知2(バ
ッファMB43に記憶されているデータ)、洗浄開始し
てから3分経過後に透過度を検知する時点を検知3(バ
ッファMC44に記憶されているデータ)、ファジィ工
程時に透過度を検知する時点を検知4(バッファMD4
5に記憶されているデータ)としている。
【0027】食器の汚れがひどい場合は、洗浄水がよく
濁るので検知2または検知3で検知される透過度は小さ
く、また軽い汚れの場合は、洗浄前の透過度より若干落
ちるが、洗浄水があまり汚れていないので比較的透過度
は大きくなる。したがって、図13における検知2と検
知3とを結ぶ直線が、Aのようであれば汚れがひどく、
Bのようであれば普通の汚れ、Cのようであれば軽い汚
れとして、汚れの量を検出できる。すなわち、検知2の
透過度と検知3の透過度との差が大きければ汚れの量が
多く、少なければ汚れの量は少ない。
【0028】また、油汚れの場合、まず温水により油を
軟化させる必要があり、食器から落とすのに時間がかか
る。したがって、図14においては、食器から油分が落
ちていないので検知3の透過度は大きいが、検知4の透
過度は油分により小さくなって直線Eの特性を示し、ま
た油汚れ以外の蛋白質等の汚れの場合、検知3の時点で
大部分の汚れが落ちるので、検知3の透過度と検知4の
透過度の差がほとんどなく直線Fの特性を示す。すなわ
ち、検知3と検知4の差が大きければ油汚れが多く、小
さければ油汚れ少なく、汚れの質が主に油汚れ以外の蛋
白質等の汚れであることが検出される。
【0029】S−45においては、制御回路51が、S
−42またはS−43で求めた汚れの量、およびS−4
4で求めた汚れの質を入力データとして、図15に示す
ファジィルールと、図16、17に示すメンバーシップ
関数とに基づいてファジィ推論を行う。ここで、ファジ
ィ推論の手順を説明すると、図16において、汚れの量
は、V1未満の場合にはラベルL1に属する度合いが1
(100%)である。しかし、汚れの量がV1〜V2で
は、汚れの量が増えるに伴い、ラベルL1に属する度合
は1から0まで徐々に低下する。そして、汚れの量がV
2以上では、ラベルL1に属する度合いが0となる。一
方、汚れの量が0〜V1の場合にはラベルH1に属する
度合いが0であり、汚れの量の増加に伴いラベルH1に
属する度合いが0から1へと増加する。そして、汚れの
量がV2以上では、ラベルH1に属する度合いが1であ
る。このラベルL1およびラベルH1とういう集合に属
する度合いを、制御回路51が重心法等により推論し、
推論結果を図15に示す汚れの量の入力データとする。
【0030】また、図17において、汚れの質は、Q1
未満の場合にはラベルL2に属する度合いが1(100
%)である。しかし、汚れの量がQ1〜Q2では、汚れ
の質が増えるに伴い、ラベルL2に属する度合は1から
0まで徐々に低下する。そして、汚れの量がQ2以上で
は、ラベルL2に属する度合いが0となる。一方、汚れ
の質が0〜Q1の場合にはラベルH2に属する度合いが
0であり、汚れの質の増加に伴いラベルH2に属する度
合いが0から1へと増加する。そして、汚れの量がQ2
以上では、ラベルH2に属する度合いが1である。この
ラベルL2およびラベルH2とういう集合に属する度合
いを、制御回路51が重心法等により推論し、推論結果
を図15に示す汚れの質の入力データとする。
【0031】そして、S−46において、上記のように
推論した汚れの量および汚れの質の入力データから、図
15のファジィルールに従って追加洗浄温度DA、追加
洗浄時間DB、すすぎ洗浄時間DC、熱湯すすぎ温度D
D、すすぎ回数DE、乾燥時間DFを決定する。すなわ
ち、汚れの量が大きく汚れの質が小さいとき、追加洗浄
温度はやや高く、追加洗浄時間をやや長く、すすぎ時間
を短く、熱湯すすぎ温度は中間で、乾燥時間はやや短く
なるよう設定する。汚れの量および汚れの質が共に大き
いとき、追加洗浄温度は非常に高く、追加洗浄時間を長
く、すすぎ時間を長く、熱湯すすぎ温度は高く、乾燥時
間は短くなるよう設定する。汚れの量および汚れの質が
共に小さいとき、追加洗浄温度は低く、追加洗浄時間を
非常に短く、すすぎ時間を短く、熱湯すすぎ温度は低
く、乾燥時間は長くなるよう設定する。汚れの量が小さ
く汚れの質が大きいとき、追加洗浄温度、追加洗浄時間
およびすすぎ時間は中間で、熱湯すすぎ温度は高く、乾
燥時間は短くなるよう設定する。
【0032】上記のように、洗浄、すすぎ、乾燥のシー
ケンス決定後、S−47で運転周波数が50Hzか否か
判別する。ここで、運転周波数が60HzでればS−4
9に移行し、運転周波数が50Hzであれば、S−48
でS−46で決定された追加洗浄温度を所定値(例え
ば、1〜5度)高めに補正した後、S−49に移行す
る。
【0033】そして、S−49においては、図18に示
す補正ルールに基づいて、水温に応じて追加洗浄時間を
短く、熱湯すすぎ温度を低く補正する。すなわち、水温
が15〜10度の場合には洗浄時間を1分短く、熱湯す
すぎ温度を2度低く補正し、水温が10度未満の場合に
は洗浄時間を2分短く、熱湯すすぎ温度を3度低く補正
する。なお、水温が15度以上の場合には両者を補正し
ない。また、熱湯すすぎ温度を補正するのは、S−46
で68度以上に決定されたときのみである。この補正が
終了すると、S−50に移行して図9に示す追加洗浄を
行う。
【0034】追加洗浄工程は、まずS−51で洗浄兼排
水ポンプ7を正転させると共に、ヒータ4をオンする。
その後、S−52において洗浄水の温度を検知し、S−
53で追加洗浄温度DAに達したか否か判別する。ここ
で、洗浄水が追加洗浄温度DAに達すればS−54に移
行する。そうすると、カウンタ50に追加洗浄時間DB
を設定し、S−55で時間をカウントする。そして、カ
ウントアップするまで追加洗浄を継続し、S−56にお
いてカウントアップしたときには、S−57で洗浄兼排
水ポンプ7を停止すると共に、ヒータ4をオフする。次
に、S−58でポンプ7を逆転して排水を開始し、排水
が終了すれば、S−59に移行して図10に示すすすぎ
を行う。
【0035】すすぎ工程では、まずS−60でカウンタ
50にすすぎ洗浄時間DCを設定した後、S−61で給
水を開始する。そして、所定量のすすぎ水が給水される
と、S−62において洗浄兼排水ポンプ7を正転してす
すぎを開始する。つづいて、S−63で時間をカウント
し、S−64でカウントアップするとS−65に移行
し、ポンプ7を逆転してキャビティ1内のすすぎ水を排
水する。その後、S−66でカウンタ50にすすぎ時間
1分を設定する。これで、1回のすすぎ動作を終了した
ことになる。そして、S−67で、S−46 において
ファジィ推論で求められたすすぎ回数DD回実施された
と判別されるとS−68に移行し、図11に示す熱湯す
すぎを行う。
【0036】熱湯すすぎ工程では、まずS−69でキャ
ビティ1内に所定量のすすぎ水を給水する。その後、S
−70で洗浄兼排水ポンプ7を正転させると共に、ヒー
タ4をオンしてすすぎ水を加熱する。そして、S−71
において温度検知を行い、S−72ですすぎ水が熱湯す
すぎ温度DEに達すれば、S−73でカウンタ50に熱
湯すすぎ時間「3分」を設定し、S−74で時間をカウ
ントする。S−75において、S−73で設定された時
間をカウントアップすれば、S−76でヒータ4をオフ
すると共に、洗浄兼排水ポンプ7を逆転し、S−77に
てキャビティ1内のすすぎ水を排水する。しかる後、S
−78に移行して図12に示す乾燥を行う。
【0037】乾燥工程では、まずS−79でカウンタ5
0に乾燥時間DFを設定した後、S−80でヒータ4と
両面ファン16を回転駆動させるモータ24とをオンす
る。そして、S−80〜S−86において、カウンタ5
0がカウントアップするまでの間、キャビティ1内の温
度が65度に保たれるようにヒータ4をオン/オフ制御
すると共に、モータ24により両面ファン16を回転
し、キャビティ1内の空気を除湿し、乾燥した空気を食
器にあてて乾燥する。S−86でカウンタ50がカウン
トアップすれば、S−87でヒータ4とモータ24とを
オフし、S−88で乾燥工程を終了する。
【0038】このように、上記食器洗い乾燥機は、洗浄
初期時と少なくとも所定時間後の透過度の差による汚れ
の質のデータと、洗浄工程中の透過度による汚れの量の
データから、洗浄、すすぎ、乾燥のシーケンスを、ファ
ジィ推論により食器がよく汚れていれば洗浄時間を長く
し、また油汚れがひどければ洗浄水温を上昇させ、さら
に食器の汚れがかるければ洗浄時間を短くするように制
御するので、汚れに合わせた洗浄が行え、洗浄能力がア
ップする。
【0039】また、ファジィ推論によりシーケンスを決
定した後、水温に応じて、追加洗浄時間を1〜2分短
く、熱湯すすぎ温度を2〜3度低く補正し、ポンプ7に
よる機械力を加えて洗浄しているので、例えば冬季の水
温が低いときに、仕上がりにおける洗浄能力にはさほど
差がなく、追加洗浄時間、熱湯すすぎ温度を補正した
分、総運転時間の短縮が可能となる。
【0040】さらに、商用電源周波数が50Hzの場合
は、ファジィ推論により決定された追加洗浄温度を60
Hzの値より1〜5度高めに補正することにより、ポン
プ能力の低下を補うことができ、商用電源周波数によっ
て洗浄性能に差が生じるといったことがなくなる。な
お、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の範囲内で多くの修正および変更を加え得ることは
勿論である。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、汚れに合わせた洗浄が行えるのみならず、シー
ケンス決定後に、水温および商用電力の周波数に応じ
て、決定されたシーケンスを補正するので、環境の変化
にかかわらず処理時間が長くならないで済むいった優れ
た効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る食器洗い乾燥機の縦断
側面図である。
【図2】同じくそのキャビティ底部の拡大図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】制御ブロック図である。
【図5】洗浄工程の動作フローチャートである。
【図6】図5の続きを示すフローチャートである。
【図7】図6の続きを示すフローチャートである。
【図8】ファジィ工程におけるシーケンスの決定および
シーケンスの補正の動作フローチャートである。
【図9】追加洗浄工程の動作フローチャートである。
【図10】すすぎ工程の動作フローチャートである。
【図11】熱湯すすぎ工程の動作フローチャートであ
る。
【図12】乾燥工程の動作フローチャートである。
【図13】汚れの量と洗浄水の透過度の関係を示す図で
ある。
【図14】汚れの質と洗浄水の透過度の関係を示す図で
ある。
【図15】ファジィ推論のためのルールテーブルを示す
図である。
【図16】汚れの量に関するメンバーシップ関数を示す
図である。
【図17】汚れの質に関するメンバーシップ関数を示す
図である。
【図18】シーケンス決定後の補正ルールを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 キャビティ 3 ノズル 4 ヒータ 7 洗浄兼排水ポンプ 22 給水弁 25 制御部 33 透過度検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 勝司 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−48724(JP,A) 特開 平1−115332(JP,A) 特開 平5−49584(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食器を収容するキャビティと、 キャビティ内に洗浄水を給水する給水手段と、 キャビティ内に給水された洗浄水を食器に向けて噴射さ
    せる送水手段と、 キャビティ内の洗浄水を加熱する加熱手段と、キャビティ内の洗浄水の光透過度を検出するための透過
    度検出手段と、 キャビティ内の洗浄水の温度を検知する水温検知手段
    と、 送水手段を駆動するために与えられる商用電力の周波数
    を判別する周波数判別手段と、前記給水手段、送水手段および加熱手段の駆動を制御し
    て、標準洗浄時間の間、食器の洗浄を行なわせる制御手
    段と、 標準洗浄時間の間に前記透過度検出手段から得られる検
    出値に基づいて汚れの質および量を判別する判別手段
    と、 判別手段の判別した汚れの質および量に応じて、標準洗
    浄時間の後に行われる追加洗浄、すすぎ、乾燥等の内容
    を決定する手段と、 決定された追加洗浄、すすぎ、乾燥等の内容を、前記
    温検知手段の出力および周波数判別手段の出力に基づい
    て補正する補正手段と を備えたことを特徴とする食器洗い乾燥機。
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