JP2005253623A - 食器洗い機 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転中の騒音をより効果的に低減させる。
【解決手段】洗浄水の温度が38〜42℃の間の洗浄エネルギー値(W1+W2)がほぼ一定値Wとなるように処理する。すなわち、洗浄水の温度が38℃から40℃に到達するまでの時間T1と平均回転数R3を乗算することにより、当該温度範囲内での洗浄エネルギー値W1を算出し、時間T1に基づいて洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するのに要する時間T2を算出する。洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するまでの洗浄エネルギー値W2(=W−W1)の値を時間T2で除算することにより、洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するまでのポンプモータ82の平均回転数R4を決定する。
【効果】洗浄水の温度が上昇するのに時間がかかる場合にはポンプモータ82の平均回転数が低く設定される。
【選択図】 図6

Description

この発明は、食器洗い機に関する。
従来から、洗浄タンク内に収容された食器に向けて洗浄水を噴射することにより食器を洗浄することができる食器洗い機が知られている。食器の洗浄時には、機外の給水設備や給湯設備から洗浄タンク内に水道水が供給されることにより、洗浄タンクの底部に水道水が貯められる。洗浄タンク内に洗剤を予め投入しておくことにより、洗浄タンク内に供給される水道水と洗剤とが混ぜ合わされて洗浄水が生成されることとなる。
洗浄タンクに貯められた洗浄水は、たとえば、モータの回転によって駆動するポンプ内に吸い込まれ、洗浄タンク内に配置された複数のノズルから食器に向けて噴射される。ノズルから噴射された洗浄水は、再び洗浄タンクの底部に貯まり、ポンプに吸い込まれる。このようにして、洗浄タンクの底部に貯められた洗浄水は、機内で循環されて食器の洗浄に使用される。洗浄タンクの底部には、洗浄水を加熱するためのヒータが配置されている。
一般的に、食器に付着した汚れは、洗浄水の温度が高い方が食器から分離しやすい。そこで、洗浄水の温度が所定温度(たとえば、40℃)に到達するまではモータの回転数を低く維持しておいて、洗浄水の温度が上記所定温度に到達した後にモータの回転数を上昇させることにより、ノズルから噴射される洗浄水の勢いを強くして、より効率よく食器から汚れを分離させることができる食器洗い機が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。高回転数で駆動するモータは、洗浄水の温度が上限値(たとえば、60℃)に到達した時点で停止し、食器の洗浄が終了する。このような食器洗い機では、モータを常に高回転数で維持する場合と比較して、運転中の騒音を低減することができる。
特開2000−83887号公報
しかしながら、多数の食器を洗浄タンク内に収容することができる比較的大型の食器洗い機では、使用する洗浄水の量も多くなるため、洗浄水の温度が上昇するのに時間がかかる。したがって、上記従来技術のように、洗浄水の温度が所定温度に到達した後、洗浄水の温度が上限値に到達するまでモータを高回転数で維持するような構成の場合、モータを高回転数で維持する時間が長くなり、運転中の騒音を十分に低減させることができないという問題がある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、運転中の騒音をより効果的に低減させることができる食器洗い機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、洗浄水を噴射することにより食器を洗浄することができる食器洗い機(1)であって、噴射する洗浄水の勢いを変えるために駆動されるモータ(82)と、洗浄水を加熱するためのヒータ(39)と、洗浄水の温度を検知するための温度検知手段(19)と、上記ヒータによって洗浄水が加熱される過程における所定温度範囲内でのモータの平均回転数と、上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに要する時間とを乗算することによって算出される洗浄エネルギー値(W1+W2)をほぼ一定値(W)にするための処理を行う制御手段(80,B4,B7)とを含むことを特徴とする食器洗い機である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、所定温度範囲内での洗浄エネルギー値がほぼ一定値となるように処理されるので、上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに時間がかかる場合には、上記所定温度範囲内でのモータの平均回転数が低く設定されることとなる。したがって、運転中の騒音をより効果的に低減させることができる。
このように、モータの平均回転数が低く設定された場合でも、その分モータの駆動時間(上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのにかかる時間)が長いので、食器を十分に洗浄することができる。
請求項2記載の発明は、上記制御手段(80,B4,B7)は、上記所定温度範囲の開始温度から上記所定温度範囲内の一定温度まで洗浄水の温度が上昇するのに要した時間(T1)に基づいて、上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度まで洗浄水の温度が上昇するのに要する時間(T2)を決定する時間決定手段(80,C8)と、上記所定温度範囲の開始温度から上記一定温度までの洗浄エネルギー値(W1)を上記一定値(W)から減算した値に対して、上記時間決定手段によって決定された時間で除算を行うことにより得られる回転数を、上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度までのモータ(82)の平均回転数(R4)に決定する回転数決定手段(80,C5〜C9)と、上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度までの間、上記回転数決定手段によって決定された平均回転数でモータ(82)を駆動するモータ駆動手段(80,C13)とを含むことを特徴とする請求項1記載の食器洗い機(1)である。
この構成によれば、洗浄エネルギー値をほぼ一定値にするために必要なモータの平均回転数を良好に決定することができる。
上記モータ駆動手段(80,C13)は、上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度までの間、モータ(82)の回転数を、上記回転数決定手段(80,C5〜C9)によって決定された平均回転数で維持するものであってもよいし、モータの平均回転数が上記回転数決定手段(80,C5〜C9)によって決定された平均回転数となるように、モータの回転数を変化させる(たとえば、決定された平均回転数に応じた勾配で上昇または下降させるなど)ものであってもよい。
請求項3記載の発明のように、上記制御手段(80,B4,B7)は、上記回転数決定手段(80,C5〜C9)によって決定されたモータ(82)の平均回転数(R4)が予め定める上限値(RM)を超えている場合に、モータの平均回転数をその上限値以下の値に補正する回転数補正手段(80,C11)を含み、上記モータ駆動手段(80,C13)は、上記回転数補正手段によってモータの平均回転数が補正された場合に、上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度までの間、上記回転数補正手段によって補正された平均回転数でモータを駆動するものであれば、モータの平均回転数が予め定める上限値を超えることによって運転中の騒音が大きくなるのを防止できる。したがって、運転中の騒音をより効果的に低減させることができる。
請求項4記載の発明は、上記モータ駆動手段(80,C13)は、上記回転数補正手段(80,C11)によってモータ(82)の平均回転数(R4)が補正された場合に、洗浄水の温度が上記所定温度範囲の終了温度に到達した後、モータを所定時間(T3)だけ延長して駆動するものであることを特徴とする請求項3記載の食器洗い機(1)である。
この構成によれば、モータの回転数を低下させたことにより減少した洗浄エネルギー値を、モータの駆動を所定時間だけ延長することにより補い、洗浄エネルギー値をほぼ一定値に保つことができる。
請求項5記載の発明のように、上記回転数決定手段(80,C5〜C9)は、上記所定温度範囲の開始温度から上記一定温度までの洗浄エネルギー値(W1)が上記一定値(W)を超えている場合に、モータ(82)の平均回転数を予め定める下限値に決定するものであってもよい。
この場合、上記食器洗い機(1)は、洗浄水を循環させて使用するものであり、上記ヒータ(39)は、循環する洗浄水を加熱するものであって、上記回転数決定手段(80,C5〜C9)は、上記所定温度範囲の開始温度から上記一定温度までの洗浄エネルギー値(W1)が上記一定値(W)を超えている場合に、モータ(82)の平均回転数を洗浄水が循環する程度の回転数に決定するものであってもよい。このような構成によれば、循環する洗浄水を満遍なく加熱することができるので、洗浄水の温度にばらつきが生じるのを防止できる。
また、上記回転数決定手段(80,C5〜C9)は、上記所定温度範囲の開始温度から上記一定温度までの洗浄エネルギー値(W1)が上記一定値(W)を超えている場合に、モータ(82)の平均回転数を0に決定するものであってもよい。
請求項6記載の発明は、洗浄水を噴射することにより食器を洗浄することができる食器洗い機(1)であって、噴射する洗浄水の勢いを変えるために駆動されるモータ(82)と、洗浄水を加熱するためのヒータ(39)と、洗浄水の温度を検知するための温度検知手段(19)と、上記ヒータによって洗浄水が加熱される過程における所定温度範囲内でのモータの平均回転数と、上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに要する時間とに基づいて、上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに要する時間が長いほど、上記所定温度範囲内でのモータの平均回転数を低くする処理を行う制御手段(80,B4,B7)とを含むことを特徴とする食器洗い機である。
この構成によれば、所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに時間がかかる場合には、上記所定温度範囲内でのモータの平均回転数が低く設定されることとなるので、運転中の騒音をより効果的に低減させることができる。
このように、モータの平均回転数が低く設定された場合でも、その分モータの駆動時間(上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのにかかる時間)が長いので、食器を十分に洗浄することができる。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る食器洗い機1を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た断面図である。図1における左側を前方、右側を後方として説明する。
図1を参照して、この食器洗い機1は、その外形が略直方体形状の筐体2により区画されている。筐体2は、左右方向の長さ(幅)に比べて前後方向の長さ(奥行き)が短く形成されている。
筐体2の内部には、洗浄すべき食器を収容するための洗浄タンク3が配置されており、この洗浄タンク3の前面には開口4が形成されている。開口4は、筐体2に対して回動可能に取り付けられた2枚の扉(上扉5および下扉6)により覆うことができるようになっている。上扉5によって開口4の上半分程度を覆うことができ、下扉6によって開口4の下半分程度を覆うことができる。上扉5は手前上方に回動可能となっている一方、下扉6は手前下方に回動可能となっている。上扉5および下扉6を閉じた状態では、開口4が覆われて、洗浄タンク3が水密に塞がれる。
下扉6の上端部には、その左右方向の中央部に、当該下扉6を開く際にユーザが握るための把持部7が配置されている。ユーザは、把持部7を握って手前側に引くことにより、下扉6を手前下方に回動させることができる。上扉5は下扉6に連動して開閉するようになっていて、下扉6が手前下方に回動されると、それに連動して上扉5が手前上方に回動され、開口4が大きく開放される。
筐体2の前面下部には、この食器洗い機1における運転内容(運転コースなど)を設定したり、運転状況を表示したりするための操作表示パネル8が配置されている。
洗浄タンク3内には、洗浄すべき食器を保持するための2つの食器かご9(上かご9Aおよび下かご9B)が、上下方向に一定間隔を開けて配置されている。上かご9Aおよび下かご9Bは、それぞれ前後方向にスライド可能に配置されていて、上扉5および下扉6を開いた状態で開口4を介して手前側に引き出し、食器の出し入れを容易に行うことができるようになっている。
上かご9Aには、小鉢、コップ、湯のみなどを、それらの開口部が下方を向くようにして収容することができる。また、下かご9Bには、中皿や大皿などの比較的大きな皿を立てた状態で収容したり、茶碗、汁椀およびどんぶりなどの碗物を、横にして立てた状態で収容したりすることができる。上かご9Aおよび下かご9Bの周縁部などの空きスペースには、小皿を立てた状態で収容することができる。
洗浄タンク3の底面3Bには、洗浄水を溜めておくための貯水部15が、一段低く形成されている。洗浄タンク3内には、たとえば、機外の給水設備や給湯設備から水道水を供給することができるようになっていて、洗浄タンク3内に供給された水道水は、貯水部15を含む洗浄タンク3の底部に溜まるようになっている。給水設備から洗浄タンク3内への水道水の供給、および給湯設備から洗浄タンク3内への水道水(湯)の供給は、給水バルブ(図示せず)の開閉により行われる。食器の洗浄に使用する洗浄水は、洗浄タンク3内に洗剤を投入することにより、その洗剤が洗浄タンク3内に供給された水道水と混ぜ合わされて生成される。
洗浄タンク3内に溜められた洗浄水の水位は、洗浄タンク3の後方下部に配置された水位センサ16(たとえば、圧力センサ)によって検知される。貯水部15にはエアトラップ17が連通していて、このエアトラップ17と水位センサ16とがエアホース18で接続されている。このような構成によれば、洗浄タンク3内の水位の変化に応じてエアトラップ17内の空気の圧力が変化するので、このエアトラップ17内の空気の圧力の変化を水位センサ16で検知することにより、洗浄タンク3内に溜められた洗浄水の水位を検知することができる。ただし、水位センサ16は、上記のような構成に限らず、たとえば、洗浄タンク3内の水位に応じて上下動するフロートの高さに基づいて水位を検知するような構成であってもよいし、発光素子および受光素子を含む光センサによって水位を検知するような構成であってもよい。
洗浄タンク3の後端部の下方には、水温センサ19が、洗浄タンク3の外底面に密着するように配置されている。この水温センサ19は、たとえばサーミスタを含む構成であって、洗浄タンク3の洗浄水が溜められている部分の温度を検知することにより、洗浄水の水温を間接的に検知することができるようになっている。ただし、水温センサ19は、サーミスタを含む構成に限らず、サーミスタ以外の他の部品を用いて洗浄水の温度を検知するものであってもよい。
洗浄タンク3の下方(貯水部15の後方)には、食器の洗浄時に洗浄タンク3内の洗浄水を循環させたり、洗浄タンク3内の洗浄水を排水したりするための洗浄兼排水ポンプ20が配置されている。図1においては図示しないが、洗浄兼排水ポンプ20は、その内部が洗浄ポンプ室と排水ポンプ室とに区画されていて、洗浄ポンプ室および排水ポンプ室には、それぞれポンプモータによって回転駆動可能な洗浄用インペラおよび排水用インペラが備えられている。
洗浄ポンプ室の吸入口21は、貯水部15の後壁に形成された循環口22に接続されていて、洗浄ポンプ室の吐出口23は、洗浄タンク3の下方に左右方向に沿って延設された通水路24に接続されている。この通水路24は、後述する回転ノズルアームおよび固定ノズルアームに接続されている。ポンプモータが正転されると、洗浄ポンプ室内の洗浄用インペラの回転によって、貯水部15から循環口22を介して洗浄ポンプ室内に洗浄水が吸い込まれ、その洗浄水が吐出口23から通水路24に送り出される。通水路24を介して圧送された洗浄水は、回転ノズルアームおよび固定ノズルアームから洗浄タンク3内の食器に向けて噴射される。食器に向けて噴射される洗浄水の勢いは、ポンプモータの回転数が高いほど強くなる。
回転ノズルアームおよび固定ノズルアームから噴射された洗浄水は、再び洗浄タンク3の底部に溜まり、貯水部15から循環口22を介して洗浄兼排水ポンプ20(洗浄ポンプ室)に吸い込まれる。このようにして、洗浄タンク3に溜められた洗浄水は、食器洗い機1内で循環されて、食器の洗浄に使用されるようになっている。
また、排水ポンプ室の吸込口は貯水部15の左側壁に形成された排水口25に接続されていて、排水ポンプ室の吐出口は機外に連通する排水路(図示せず)に接続されている。ポンプモータが反転されると、排水ポンプ室内の排水用インペラの回転によって、貯水部15から排水口25を介して排水ポンプ室内に洗浄水が吸い込まれ、その洗浄水が排水路を介して機外に排出される。
洗浄タンク3の底部には、それぞれ通水路24に連通する略円筒状の2つのノズルベース27が、洗浄タンク3の左右方向中央部に対して左右両側に配置されている。2つのノズルベース27の上端部には、それぞれ、下かご9Bの下方から上方に向かって洗浄水を噴射するための回転ノズルアーム26が取り付けられている。これら2つの回転ノズルアーム26は、それぞれ略楕円状の長尺形状を有していて、ノズルベース27により、それぞれの長手方向中央部を中心にして、水平面内で回転可能に保持されている。。
各回転ノズルアーム26の上面には、複数(たとえば、6個)のノズル28が形成されている。洗浄兼排水ポンプ20から通水路24およびノズルベース27を介して各回転ノズルアーム26に送られてきた洗浄水は、各回転ノズルアーム26のノズル28から上方に向かって噴射される。各回転ノズルアーム26のノズル28から洗浄水が噴射される際、各回転ノズルアーム26に対して反力が生じ、その反力によって、各回転ノズルアーム26はノズル28から洗浄水を噴射しつつ回転することとなる。これにより、各回転ノズルアーム26の上方に位置する食器に満遍なく洗浄水を噴射して、良好に洗浄を行うことができる。
洗浄タンク3の後面3C(内面)には、上かご9Aと下かご9Bとの間から洗浄水を噴射するための固定ノズルアーム29が配置されている。固定ノズルアーム29は、その下端が通水路24に連通している。固定ノズルアーム29には、上かご9Aや下かご9Bに収容された食器に向けて洗浄水を噴射するための複数のノズル32が備えられている。
洗浄タンク3の天面3D(内面)には、上かご9Aの上方から下方に向けて洗浄水を噴射するための天面ノズル35が配置されている。この天面ノズル35は、送水管36を介して洗浄兼排水ポンプ20の洗浄ポンプ室に接続されている。したがって、ポンプモータが正転して洗浄ポンプ室内の洗浄用インペラが回転すると、貯水部15から循環口22を介して洗浄ポンプ室に吸い込まれた洗浄水が、送水管36を介して天面ノズル35に送られ、天面ノズル35から下方に噴射される。
貯水部15の上縁部には、メッシュ状の残菜フィルタ37が着脱可能に配置されている。洗浄時に食器から分離した残菜は、この残菜フィルタ37により捕獲され、貯水部15への流入が阻止されるようになっている。残菜フィルタ37の前端部には、上方に延びる把持部38が形成されており、ユーザは、この把持部38を掴んで残菜フィルタ37の着脱を容易に行うことができるようになっている。
この食器洗い機1は、洗浄後の食器を乾燥させる機能を有している。洗浄タンク3の底面3Bの前側には、洗浄時に洗浄タンク3内に溜められた洗浄水を温めたり、乾燥時に洗浄タンク3内の空気を温めたりするためのループ状のヒータ39が配置されている。
図2は、この食器洗い機1の電気的構成を示すブロック図である。
図2を参照して、この食器洗い機1の動作は、たとえばマイクロコンピュータを含む制御部80によって制御される。制御部80には、操作表示パネル8が入出力可能に接続されている他、水位センサ16および水温センサ19からの信号が入力されるようになっている。
また、制御部80には、制御対象として給水バルブ84およびヒータ39が接続されるとともに、駆動部81を介してポンプモータ82が接続されている。水温センサ19からの信号に基づいてヒータ39の駆動を制御することにより、洗浄タンク3内に溜められた洗浄水の温度を調整することができる。
さらに、この実施形態では、制御部80に、ポンプモータ82の駆動時に駆動部81が出力する駆動信号に基づいて駆動部81の駆動トルクを測定するための駆動トルク測定部83、および計時手段としてのタイマ85からの信号が入力されるようになっている。
図3は、この食器洗い機1の運転を開始させたときの制御部80による制御の流れを示すフローチャートである。
図3を参照して、操作表示パネル8が操作され、この食器洗い機1の運転が開始されると、制御部80は、ポンプモータ82を1秒間反転させることにより排水を行う(ステップA1)。このとき、制御部80は、駆動トルク測定部83から入力される駆動部81の駆動トルクに基づいて、洗浄タンク3内に洗浄水が残っているか否かを判定する(ステップA2)。すなわち、駆動部81の駆動トルクが所定の閾値以上であれば、洗浄タンク3内に洗浄水があると判定され、駆動部81の駆動トルクが所定の閾値未満であれば、洗浄タンク3内に洗浄水がないと判定される。
洗浄タンク3内に水がない場合には(ステップA2でNO)、制御部80は、給水バルブ84を開くことにより、洗浄タンク3内への給水を開始する(ステップA3)。
一方、洗浄タンク3内に水がある場合には(ステップA2でYES)、制御部80は、ポンプモータ82を5秒間反転させて排水を行った後、ポンプモータ82を2秒間停止させる(ステップA7)。その後、制御部80は、再びポンプモータ82を1秒間反転させることにより排水を行い(ステップA1)、洗浄タンク3内に水があるか否かを判定する(ステップA2)。このようにして、制御部80は、洗浄タンク3内に水がないと判定されるまで(ステップA2でNOとなるまで)、ステップA1,A2,A7の制御を繰り返し行い、洗浄タンク3内に水がないと判定された時点で(ステップA2でNO)、給水バルブ84を開くことにより、洗浄タンク3内への給水を開始する(ステップA3)。
洗浄タンク3内への給水が開始されると(ステップA3)、制御部80は、水位センサ16からの入力信号に基づいて洗浄タンク3内の水位が設定水位(予め設定された水位、または操作表示パネル8の操作によって設定された水位)に到達したか否かを監視し(ステップA4)、洗浄タンク3内の水位が設定水位に到達した時点で(ステップA4でYES)、各ノズル28,32,35から食器に洗浄水を噴射して食器を洗浄するための洗浄行程を実行する(ステップA5)。
洗浄行程が終了すると、制御部80は、洗浄タンク3内の洗浄水を一旦排水させた後、洗浄タンク3内に再び給水を行い、洗浄タンク3内に貯まった水を各ノズル28,32,35から食器に噴射することによりすすぎ行程を実行する(ステップA6)。
すすぎ行程が終了すると、制御部80は、食器を乾燥させるための乾燥行程を実行する(ステップA7)。乾燥行程では、ヒータ39がオンされた状態で送風装置(図示せず)が駆動されることにより、洗浄タンク3内の空気が温められつつ循環される。これにより、洗浄タンク3内の食器が温風に晒されることとなるので、食器が良好に乾燥される。
図4は、洗浄行程における制御部80の制御の流れを示すフローチャートである。
図4を参照して、洗浄行程が開始されると、制御部80は、ヒータ39をオンした後(ステップB1)、ポンプモータ82を500rpmで正転させる(ステップB2)。ポンプモータ82を500rpmで正転させた場合、洗浄タンク3内の洗浄水は循環するが、各ノズル29,32,35から流出する洗浄水の勢いは比較的弱い。
その後、洗浄タンク3内の洗浄水はヒータ39によって加熱され、洗浄水の温度が38℃に到達するころには、ほぼ一定の勾配で洗浄水の温度が上昇するようになる。洗浄水の温度が38℃に到達すると(ステップB3でYES)、制御部80は、第1回転数上昇処理を行う(ステップB4)。食器に付着した汚れ(残菜など)のうちタンパク質成分のものは、40℃前後の洗浄水で食器を洗浄したときに食器から分離しやすい。そこで、この実施形態では、タンパク質成分の汚れが食器から分離しやすい40℃前後の温度範囲内(たとえば、38〜42℃)でポンプモータ82の回転数を上昇させて食器に洗浄水を勢いよく噴射させる処理(第1回転数上昇処理)を行うことにより、タンパク質成分の汚れを食器から効率よく分離させることができるようになっている。
第1回転数上昇処理が終了すると、制御部80は、ポンプモータ82の回転数を再び500rpmで維持する(ステップB5)。その後、洗浄水の温度が58℃に到達すると(ステップB6でYES)、制御部80は、第2回転数上昇処理を行う(ステップB7)。食器に付着した汚れ(残菜など)のうちデンプン質成分のものは、60℃前後の洗浄水で食器を洗浄したときに食器から分離しやすい。そこで、この実施形態では、デンプン質成分の汚れが食器から分離しやすい60℃前後の温度範囲内(たとえば、58〜62℃)でポンプモータ82の回転数を上昇させて食器に洗浄水を勢いよく噴射させる処理(第2回転数上昇処理)を行うことにより、デンプン質成分の汚れを食器から効率よく分離させることができるようになっている。
第2回転数上昇処理が終了すると、制御部80は、ポンプモータ82の回転数を再び500rpmで維持する(ステップB8)。その後、洗浄行程の開始から所定時間が経過すると(ステップB9でYES)、制御部80は、洗浄行程を終了し、乾燥行程(図3のステップA6)を実行することとなる。
この実施形態では、食器に付着する汚れの主成分(または、食器から分離しにくい成分)であるタンパク質成分およびデンプン質成分の汚れが食器から分離しやすい温度範囲内で第1および第2回転数上昇処理を行い、食器に洗浄水を勢いよく噴射させることにより、食器に付着した汚れを食器から効率よく分離させることができる。したがって、洗浄行程中にポンプモータ82を常に高回転数で維持するような構成と比較して、運転中の騒音を低減することができる。
図5は、第1回転数上昇処理における制御部80の制御の流れを示すフローチャートである。また、図6は、第1回転数上昇処理の前後におけるポンプモータ82の回転数の変化を示すタイムチャートである。
図5および図6を参照して、第1回転数上昇処理では、制御部80は、タイマ85の計時を「0」から開始させた後(ステップC1)、水温センサ19からの信号に基づいて、洗浄タンク3内の洗浄水の温度が0.1℃上昇したか否か(ステップC2)、および、洗浄水の温度が40℃に到達したか否か(ステップC4)を監視する。そして、洗浄水の温度が0.1℃上昇した場合には(ステップC2でYES)、制御部80は、ポンプモータ82の回転数を1rpmだけ上昇させる(ステップC3)。
このようにして、制御部80は、洗浄水の温度が40℃に到達するまで、洗浄水の温度が0.1℃上昇するごとにポンプモータ82の回転数を1rpmずつ上昇させる。そして、洗浄水の温度が40℃に到達すると(ステップC4でYES)、制御部80は、タイマ85により、洗浄水の温度が38℃から40℃に到達するまでに要した時間T1を計測する(ステップC5)。
この実施形態の特徴の1つは、洗浄水の温度が38〜42℃の温度範囲内にあるときのポンプモータ82の平均回転数と、この温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに要する時間とを乗算することによって算出される値(洗浄エネルギー値)がほぼ一定値Wとなるように制御が行われるようになっている点にある。
そこで、制御部80は、洗浄水の温度が38℃のときのポンプモータ82の回転数R1と、洗浄水の温度が40℃のときのポンプモータ82の回転数R2とから、洗浄水の温度が38℃から40℃に到達するまでの平均回転数R3(=(R1+R2)/2)を算出し、その平均回転数R3と時間T1とを乗算することにより、洗浄水の温度が38℃から40℃に到達するまでの洗浄エネルギー値W1を算出する(ステップC6)。
算出された洗浄エネルギー値W1が一定値W以下である場合には(ステップC7でNO)、制御部80は、洗浄水の温度が38℃から40℃に到達するまでに要した時間T1に基づいて、洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するのに要する時間T2(=T1)を算出する(ステップC8)。
洗浄エネルギー値をほぼ一定値Wにするためには、洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するまでの洗浄エネルギー値W2が(W−W1)となる必要がある。そこで、制御部80は、このようにして算出した洗浄エネルギー値W2の値を時間T2で除算することにより、洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するまでのポンプモータ82の平均回転数R4を決定する(ステップC9)。
その後、制御部80は、決定されたポンプモータ82の平均回転数R4が、予め定められた上限値RM(たとえば、2800rpm)を超えているか否かを判定する(ステップC10)。そして、平均回転数R4が上限値RM以下である場合には(ステップC10でNO)、制御部80は、その平均回転数R4でポンプモータ82を正転させる(ステップC13)。
洗浄水の温度上昇が比較的速い場合、たとえば、W=61200rpm・s、T1=30s、R1=500rpm、R2=520rpmの場合には、洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するまでのポンプモータ82の平均回転数R4が、以下のように決定される。
R3=(R1+R2)/2=(500+520)/2=510rpm
W1=R3×T1=510×30=15300rpm・s
W2=W−W1=61200−15300=45900rpm・s
R4=W2÷T2=45900÷30=1530rpm
この場合、決定された平均回転数R4は上限値RMよりも小さいので、その平均回転数R4でポンプモータ82が正転される。決定された平均回転数R4(=1530rpm)は、洗浄水の温度が40℃に到達したときのポンプモータ82の回転数R2(=520rpm)よりも大きいので、図6(a)に示すように、洗浄水の温度が40℃に到達した後、ポンプモータ82の回転数が増加されることとなる。
次に、洗浄水の温度上昇が比較的遅い場合、たとえば、W=61200rpm・s、T1=60s、R1=500rpm、R2=520rpmの場合について説明する。この場合には、洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するまでのポンプモータ82の平均回転数R4が、以下のように決定される。
R3=(R1+R2)/2=(500+520)/2=510rpm
W1=R3×T1=510×60=30600rpm・s
W2=W−W1=61200−30600=30600rpm・s
R4=W2÷T2=30600÷60=510rpm
この場合、決定された平均回転数R4は上限値RMよりも小さいので、その平均回転数R4でポンプモータ82が正転される。決定された平均回転数R4(=510rpm)は、洗浄水の温度が40℃に到達したときのポンプモータ82の回転数R2(=520rpm)よりも小さいので、図6(b)に示すように、洗浄水の温度が40℃に到達した後、ポンプモータ82の回転数が減少されることとなる。
平均回転数R4が上限値RMを超えている場合には(ステップC10でYES)、制御部80は、平均回転数R4をその上限値RM以下の所定の値R5(たとえば、R5=RM)に変更する補正を行う(ステップC11)。この場合、洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するまでの洗浄エネルギー値W2が、W3(=(R4−R5)×T2)だけ減少することとなる。そこで、この実施形態では、その減少した洗浄エネルギー値W3を補うために、洗浄水の温度が42℃に到達した後の所定時間T3だけ、ポンプモータ82を補正後の平均回転数R5で正転させる時間が延長されるようになっている。すなわち、制御部80は、平均回転数R4を補正することにより減少する洗浄エネルギー値W3を補正後の平均回転数R5で除算することにより、延長すべきポンプモータ82の正転時間(延長時間T3)を算出する(ステップC12)。その後、制御部80は、補正後の平均回転数R5でポンプモータ82を正転させる(ステップC13)。
決定された平均回転数R4が上限値RM以下であって、その平均回転数R4でポンプモータ82が正転された場合(ステップC10でNO、ステップC13)、または、決定された平均回転数R4が上限値RMを超えており、補正後の平均回転数R5でポンプモータ82が正転された場合(ステップC10でYES、ステップC11〜C13)、制御部80は、それらの平均回転数R4,R5でポンプモータ82の回転数を維持しつつ、洗浄水の温度が42℃に到達したか否かを監視する(ステップC14)。
洗浄水の温度が42℃に到達すると(ステップC14でYES)、制御部80は、ステップC12で延長時間T3が設定されているか否かを判定する(ステップC15)。そして、延長時間T3が設定されていなければ(ステップC15でNO)、制御部80は、タイマ85の計時を停止させて(ステップC18)、第1回転数上昇処理を終了する。
一方、延長時間T3が設定されている場合には(ステップC15でYES)、制御部80は、タイマ85の計時をリセットして「0」から計時を開始させ(ステップC16)、延長時間T3が経過したか否かを監視する(ステップC17)。そして、制御部80は、延長時間T3が経過した時点で(ステップC17でYES)、タイマ85の計時を停止させて(ステップC18)、第1回転数上昇処理を終了する。
たとえば、R4=3000rpm、T2=30sの場合には、延長時間T3は以下のように決定される。
W3=(R4−R5)×T2=(3000−2800)×30=6000rpm・s
T3=W3÷R5=6000÷2800=2.1s
この場合、図6(c)に示すように、決定された平均回転数R4は上限値RMよりも大きいので、その平均回転数R4がR5(=RM)に補正され、その補正後の平均回転数R5でポンプモータ82が正転される。そして、洗浄水の温度が42℃に到達した後、決定された延長時間T3だけポンプモータ82を正転させる時間が延長されることにより、平均回転数R4を補正することによって減少した洗浄エネルギー値W3が補われることとなる。
洗浄水の温度上昇が極めて遅い場合には、洗浄水の温度が38℃から40℃に到達するまでの洗浄エネルギー値W1が一定値Wを超える場合がある(ステップC7でYES)。この場合、制御部80は、タイマ85の計時を停止させて(ステップC18)、第1回転数上昇処理を終了する。
洗浄タンク3内の食器の量が多く、使用する洗浄水の量が多い場合には、洗浄水の温度が上昇するのに時間がかかり、上記のように算出された洗浄エネルギー値W1が一定値Wよりも大きくなりやすい。この場合、図6(d)に示すように、洗浄水の温度が40℃に到達した時点で、ポンプモータ82の回転数が500rpmに減少することとなるが、洗浄水の温度が38℃から40℃に到達するまでの比較的長い時間の間、食器に洗浄水が噴射されるので、食器を十分に洗浄することができる。
上記実施形態では、洗浄水の温度が40℃から42℃に到達するまでの間、ポンプモータ82の回転数が決定された平均回転数R4またはR5で維持されるような構成について説明したが、このような構成に限らず、ポンプモータ82の回転数が決定された平均回転数R4またはR5に応じた勾配で上昇または下降するような構成であってもよい。
なお、図5および図6では、第1回転数上昇処理における制御部80の制御の流れについて説明したが、第2回転数上昇処理においても、図5のステップC4およびステップC14で判定する洗浄水の温度が異なるだけで、それ以外は同様の処理が行われる。すなわち、第2回転数上昇処理では、図5のステップC4で洗浄水の温度が60℃に到達したか否かを判定し、図5のステップC14で洗浄水の温度が62℃に到達したか否かを判定するように変更したフローチャートに従って制御部80が制御を行うこととなる。
この実施形態では、所定温度範囲内(38〜42℃または58〜62℃)での洗浄エネルギー値(W1+W2)がほぼ一定値Wとなるように処理される。すなわち、この実施形態では、上記所定温度範囲内での洗浄エネルギー値を一定値Wに近づけるための処理が行われることとなるが、ポンプモータ82の回転数のばらつきなどに起因して、上記所定温度範囲内での洗浄エネルギー値が一定値Wよりも若干大きくなったり、若干小さくなったりする場合もある。
この実施形態のような構成によれば、上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに時間がかかる場合には、上記所定温度範囲内でのポンプモータ82の平均回転数が低く設定されることとなる。したがって、運転中の騒音をより効果的に低減させることができる。
このように、ポンプモータ82の平均回転数が低く設定された場合でも、その分ポンプモータ82の駆動時間(上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのにかかる時間(T1+T2))が長いので、食器を十分に洗浄することができる。
また、決定されたポンプモータ82の平均回転数R4が上限値RMを超えている場合には、ポンプモータ82の平均回転数R4がその上限値RM以下の値R5に補正されるので、ポンプモータ82の平均回転数が上限値RMを超えることによって運転中の騒音が大きくなるのを防止できる。したがって、運転中の騒音をより効果的に低減させることができる。ただし、決定されたポンプモータ82の平均回転数R4が上限値RMを超えている場合、上記実施形態のようにポンプモータ82の平均回転数R4がその上限値RMと同じ値に補正されるような構成に限らず、上限値RM未満の所定の値に補正されるような構成であってもよい。
さらに、上記実施形態では、ポンプモータ82の平均回転数R4が補正された場合に、洗浄水の温度が上記所定温度範囲の終了温度(42℃または62℃)に到達した後、補正された平均回転数R4でのポンプモータ82の駆動が所定時間(延長時間T3)だけ延長して行われるので、ポンプモータ82の回転数を低下させたことにより減少した洗浄エネルギー値W3を補って、洗浄エネルギー値をほぼ一定値Wに保つことができる。
さらにまた、上記所定温度範囲の開始温度(38℃または58℃)から一定温度(40℃または60℃)までの洗浄エネルギー値W1が一定値Wを超えている場合に、ポンプモータ82の平均回転数R4を洗浄水が循環する程度の回転数(たとえば、500rpm)に決定するので、循環する洗浄水を満遍なく加熱することができる。したがって、洗浄水の温度にばらつきが生じるのを防止できる。
ただし、洗浄水を循環させるためのモータ82の平均回転数R4は、500rpmに限らず、0rpmよりも大きい所定の回転数であればよい。また、上記所定温度範囲の開始温度(38℃または58℃)から一定温度(40℃または60℃)までの洗浄エネルギー値W1が一定値Wを超えている場合、上記実施形態のようにポンプモータ82の平均回転数R4を洗浄水が循環する程度の回転数に決定するような構成に限らず、たとえば、ポンプモータ82の平均回転数R4を「0」に決定するような構成であってもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、食器への洗浄水の噴射は、洗浄兼排水ポンプ20を駆動させることにより行われるような構成に限らず、独立して設けられた洗浄ポンプを駆動させることにより行われるような構成であってもよい。この場合、洗浄ポンプを駆動するためのポンプモータの回転制御を上記実施形態のような態様で行うようになっていてもよい。
上記実施形態では、洗浄水の温度が38〜42℃または58〜62℃にあるときにのみポンプモータ82の回転数を上昇させる処理が行われるようになっているが、このような構成に限らず、他の温度範囲内(たとえば、食器に付着した汚れが食器から分離しやすい温度範囲内)で上記処理が行われるような構成であってもよい。
また、上記実施形態では、洗浄水が所定温度範囲(たとえば、38〜42℃または58〜62℃)にあるとき以外は、ポンプモータ82の回転数がほぼ一定値(たとえば、500rpm)で維持されるようになっているが、このような構成に限らず、たとえば、洗浄水が上記所定温度範囲以外のときに、ポンプモータ82の回転数が徐々に上昇されるような構成であってもよい。
上記実施形態では、洗浄水が所定温度範囲(たとえば、38〜42℃または58〜62℃)にあるときに、その所定温度範囲内の一定期間(たとえば、洗浄水の温度が38℃から40℃、または58℃から60℃に到達するまで)の洗浄エネルギー値および時間に基づいて、その後の一定期間(たとえば、洗浄水の温度が40℃から42℃、または60℃から62℃に到達するまで)のポンプモータ82の平均回転数R4を決定するような構成について説明したが、このような構成に限らず、たとえば、洗浄水の温度が上記所定温度範囲よりも低い一定期間の洗浄エネルギー値および時間に基づいて、その後の上記所定温度範囲内のポンプモータ82の平均回転数R4を決定するような構成であってもよい。通常、洗浄水の温度が38℃程度になるまでは洗浄水の温度の上昇勾配が不安定であるので、上記のような構成を38〜42℃の温度範囲におけるポンプモータ82の平均回転数R4の決定に用いることは困難であるが、この温度範囲よりも後の所定温度範囲(たとえば、58〜62℃)においては、その所定温度範囲よりも前に洗浄水の温度の上昇勾配が安定しているので、上記のような構成を採用した場合でも、その安定した所定温度範囲よりも前の一定期間中の洗浄エネルギー値および時間に基づいて、その後の上記所定温度範囲におけるポンプモータ82の平均回転数R4を良好に決定することができる。
この発明の一実施形態に係る食器洗い機を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た断面図である。 この食器洗い機の電気的構成を示すブロック図である。 この食器洗い機の運転を開始させたときの制御部による制御の流れを示すフローチャートである。 洗浄行程における制御部の制御の流れを示すフローチャートである。 第1回転数上昇処理における制御部の制御の流れを示すフローチャートである。 第1回転数上昇処理の前後におけるポンプモータの回転数の変化を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 食器洗い機
19 水位センサ
39 ヒータ
80 制御部
82 ポンプモータ

Claims (6)

  1. 洗浄水を噴射することにより食器を洗浄することができる食器洗い機であって、
    噴射する洗浄水の勢いを変えるために駆動されるモータと、
    洗浄水を加熱するためのヒータと、
    洗浄水の温度を検知するための温度検知手段と、
    上記ヒータによって洗浄水が加熱される過程における所定温度範囲内でのモータの平均回転数と、上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに要する時間とを乗算することによって算出される洗浄エネルギー値をほぼ一定値にするための処理を行う制御手段とを含むことを特徴とする食器洗い機。
  2. 上記制御手段は、
    上記所定温度範囲の開始温度から上記所定温度範囲内の一定温度まで洗浄水の温度が上昇するのに要した時間に基づいて、上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度まで洗浄水の温度が上昇するのに要する時間を決定する時間決定手段と、
    上記所定温度範囲の開始温度から上記一定温度までの洗浄エネルギー値を上記一定値から減算した値に対して、上記時間決定手段によって決定された時間で除算を行うことにより得られる回転数を、上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度までのモータの平均回転数に決定する回転数決定手段と、
    上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度までの間、上記回転数決定手段によって決定された平均回転数でモータを駆動するモータ駆動手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の食器洗い機。
  3. 上記制御手段は、
    上記回転数決定手段によって決定されたモータの平均回転数が予め定める上限値を超えている場合に、モータの平均回転数をその上限値以下の値に補正する回転数補正手段を含み、
    上記モータ駆動手段は、上記回転数補正手段によってモータの平均回転数が補正された場合に、上記一定温度から上記所定温度範囲の終了温度までの間、上記回転数補正手段によって補正された平均回転数でモータを駆動するものであることを特徴とする請求項2記載の食器洗い機。
  4. 上記モータ駆動手段は、上記回転数補正手段によってモータの平均回転数が補正された場合に、洗浄水の温度が上記所定温度範囲の終了温度に到達した後、モータを所定時間だけ延長して駆動するものであることを特徴とする請求項3記載の食器洗い機。
  5. 上記回転数決定手段は、上記所定温度範囲の開始温度から上記一定温度までの洗浄エネルギー値が上記一定値を超えている場合に、モータの平均回転数を予め定める下限値に決定するものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の食器洗い機。
  6. 洗浄水を噴射することにより食器を洗浄することができる食器洗い機であって、
    噴射する洗浄水の勢いを変えるために駆動されるモータと、
    洗浄水を加熱するためのヒータと、
    洗浄水の温度を検知するための温度検知手段と、
    上記ヒータによって洗浄水が加熱される過程における所定温度範囲内でのモータの平均回転数と、上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに要する時間とに基づいて、上記所定温度範囲内で洗浄水の温度が上昇するのに要する時間が長いほど、上記所定温度範囲内でのモータの平均回転数を低くする処理を行う制御手段とを含むことを特徴とする食器洗い機。
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