JP2005052178A - 食器洗い機 - Google Patents

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Abstract

【課題】食器の汚れ具合をより良好に検知することができる食器洗い機を提供する。
【解決手段】台所洗剤収容部19Bを下扉6の左寄りの位置に配置し、台所洗剤収容部19Bの左右方向の位置が貯水部15の右端部に対応するようにする。貯水部15内に循環口を形成し、この循環口に洗浄兼排水ポンプの吸入口を接続する。台所洗剤収容部19Bに台所洗剤を収容した状態で下扉6を閉じると、台所洗剤収容部19Bに収容されていた台所洗剤が貯水部15内に落下する。
【効果】洗浄タンク3内に供給された台所洗剤をより良好に攪拌することができるので、洗浄タンク3内に生じる泡が泡検知センサに到達するまでの時間を短縮することができる。泡検知センサが洗浄タンク3内に所定量以上の泡が発生している検知するまでの時間と、食器の汚れ具合との関係をより正確にすることができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、洗浄タンク内に収容された食器に向けて洗浄水を噴射することにより食器を洗浄することができる食器洗い機に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、食器洗い機は、洗浄タンク内に溜めた水に専用洗剤を混ぜ合わせることにより洗浄水を生成し、その洗浄水を食器に向けて噴射することにより食器を洗浄することができるようになっている(たとえば、特許文献1参照)。洗浄タンク内には複数のノズルが配置されており、洗浄タンク内に溜められた洗浄水は、洗浄ポンプにより吸い込まれて複数のノズルから食器に向けて噴射される。そして、噴射された洗浄水は洗浄タンク内に溜まり、再び複数のノズルから食器に向けて噴射される。
【0003】
食器洗い機では、複数のノズルから勢いよく洗浄水を噴射させるとともに、洗浄タンク内の洗浄水を上記のように循環させて使用するため、食器を手洗いする場合よりも洗剤が泡立ちやすい。特に、食器を一度手洗いした後に食器洗い機で洗浄する場合のように、食器に付着している汚れが少ない場合には、洗剤がさらに泡立ちやすく、洗浄タンク内に大量の泡が生じるおそれがある。洗浄タンク内で泡が大量に発生すると、洗浄性能が低下したり、機外に泡が漏れたりするなどの問題が生じるため、専用洗剤は、手洗い時に使用する一般の台所洗剤よりも泡立ちにくくなっている。
【0004】
一般的に、食器に付着した汚れが多いほど洗浄タンク内に生じる泡の量が少なく、食器に付着した汚れが少ないほど洗浄タンク内に生じる泡の量が多い。したがって、洗浄タンク内に生じる泡の量に基づいて、食器の汚れ具合を検知することが可能である。そこで、食器洗い機の中には、たとえば発光部と受光部とを有する光センサ(泡検知センサ)を用いて、この泡検知センサが洗浄タンク内の泡を検知するまでの時間に基づいて、食器の汚れ具合を検知することが考えられる。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−140919号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
専用洗剤をわざわざ用意するのは面倒であり、台所洗剤を使用して食器の洗浄を行うことができれば便利である。しかしながら、台所洗剤は専用洗剤よりも泡立ちやすいため、台所洗剤を用いて食器の洗浄を行った場合、洗浄タンク内に生じた泡を泡検知センサで検知するまでの時間が比較的短い。したがって、泡検知センサが洗浄タンク内の泡を検知するまでの時間と、食器の汚れ具合との関係を正確にしなければ、食器の汚れ具合を良好に検知することができないという問題がある。
【0007】
また、食器の汚れ具合を良好に検知するためには、泡検知センサによる泡検知の精度がより高いことが好ましい。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、食器の汚れ具合をより良好に検知することができる食器洗い機を提供することを目的とする。
また、この発明の別の目的は、泡検知の精度がより向上された食器洗い機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、台所洗剤を用いて食器の洗浄ができる食器洗い機(1)であって、洗浄水が溜められる洗浄タンク(3)と、上記洗浄タンク内に溜められた洗浄水を汲み上げて、上記洗浄タンク内に収容された食器に向けて噴射するための洗浄手段(20,26,29,35)と、上記洗浄タンク内に生じた泡が到達可能な位置に配置され、上記洗浄タンク内に所定量以上の泡が生じているか否かを検知するための泡検知センサ(76)と、上記洗浄タンクの底部に形成され、上記洗浄手段によって上記洗浄タンク内に溜められた洗浄水を汲み上げる循環口(22)と、台所洗剤を食器の洗浄に使用する際に台所洗剤を入れる洗剤収容部(19B)とを含み、上記洗剤収容部に入れられた台所洗剤は、上記循環口の近傍に落下するようになっていることを特徴とする食器洗い機である。
【0009】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、洗剤収容部から洗浄タンク内に台所洗剤が落下した後に洗浄タンク内の洗浄水が汲み上げられた場合、台所洗剤が循環口から良好に循環される。したがって、洗浄タンク内に供給された台所洗剤をより良好に攪拌することができるので、洗浄タンク内に生じる泡が泡検知センサに到達するまでの時間を短縮することができる。これにより、泡検知センサが洗浄タンク内に所定量以上の泡が生じていると検知するまでの時間と、食器の汚れ具合との関係をより正確にすることができるので、食器の汚れ具合をより良好に検知することができる。
【0010】
上記洗浄タンク(3)の底面(3B)に形成された貯水凹部(15)を含み、上記循環口(22)は、上記貯水凹部内に形成されていて、上記洗剤収容部(19B)に入れられた台所洗剤は、上記貯水凹部内に落下するようになっていてもよい。
請求項2記載の発明は、発光素子(76A)と、上記発光素子に対して所定の間隔を空けて配置され、上記発光素子の発光する光を受光して出力を導出する受光手段(76B)と、上記発光素子の発光量を制御するための制御手段(81)とを備え、洗浄タンク(3)内に所定量以上の泡が生じているか否かを検知するための泡検知手段(76,76A,76B,81)と、上記泡検知手段の検知精度を所定のタイミングで調整する調整手段(81,E6)とを含み、上記調整手段は、上記制御手段が上記発光素子に印加する電圧に対して上記受光手段の受光出力が飽和する臨界点近傍の電圧に、所定の付加電圧を加えることによって、上記制御手段の発光素子への印加電圧を調整するものであることを特徴とする食器洗い機(1)である。
【0011】
発光素子への印加電圧に対して受光手段の受光出力が飽和する臨界点近傍の電圧で発光素子を発光させた場合には、洗浄タンク内の蒸気が発光素子と受光手段との間に到達したときと、洗浄タンク内の泡が発光素子と受光手段との間に到達した場合とで、受光手段の受光電圧の変化にあまり差が出ないため、泡の発生状態のみを確実に検知することができない。
この構成によれば、発光素子への印加電圧に対して受光手段の受光出力が飽和する臨界点近傍の電圧に、所定の付加電圧を加えることにより、洗浄タンク内の蒸気が発光素子と受光手段との間に到達したときと、洗浄タンク内の泡が発光素子と受光手段との間に到達した場合とで、受光手段の受光電圧の変化に比較的大きな差を出すことができるので、泡の発生状態のみを確実に検知することができ、泡検知の精度が向上する。これにより、洗浄タンク内の蒸気が発光素子と受光手段との間に到達した場合に、洗浄タンク内に所定量以上の泡が生じていると誤検知するのを防止することができる。
【0012】
上記洗浄タンク(3)内に収容された食器を乾燥させるための乾燥手段(39)を含み、上記所定のタイミングは、上記乾燥手段によって上記洗浄タンク内に収容された食器を乾燥させる処理(S4、T5)が行われた後であることが好ましい。この場合、乾燥行程終了後に、洗浄タンク内の湿気、発光素子および受光手段に付着した汚れ、乾燥行程よりも前に発生した外乱(たとえば、運転開始前にユーザが洗浄タンク内に水を供給した場合)などの影響がない状態で発光素子への印加電圧が調整されるので、より正確に電圧を調整することができる。したがって、泡検知の精度をより向上できる。
【0013】
請求項3記載の発明のように、上記制御手段(81)は、上記発光素子(76A)への印加電圧をデューティ制御により増減させることができるものであってもよい。
請求項4記載の発明は、発光素子(76A)と、上記発光素子に対して所定の間隔を空けて配置され、上記発光素子の発光する光を受光して出力を導出する受光手段(76B)と、上記発光素子の発光量を制御するための制御手段(81)とを備え、洗浄タンク(3)内に所定量以上の泡が生じているか否かを検知するための泡検知手段(76,76A,76B,81)を含み、上記泡検知手段は、上記発光素子の発光面(76C)または上記受光手段の受光面(76D)に対して、光を減衰する加工(たとえば、いわゆるシボ加工のような化学彫刻法)が施されていることを特徴とする食器洗い機(1)である。
【0014】
この構成によれば、発光素子の発光面または受光手段の受光面に対して光を減衰する加工を施すことにより、洗浄タンク内の蒸気が発光素子と受光手段との間に到達したときと、洗浄タンク内の泡が発光素子と受光手段との間に到達した場合とで、受光手段の受光電圧の変化に比較的大きな差を出すことができるので、泡の発生状態のみを確実に検知することができ、泡検知の精度が向上する。これにより、洗浄タンク内の蒸気が発光素子と受光手段との間に到達した場合に、洗浄タンク内に所定量以上の泡が生じていると誤検知するのを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る食器洗い機1を正面側から斜めに見た斜視図である。
図1を参照して、この食器洗い機1は、その外形が略直方体形状の筐体2により区画されている。筐体2は、左右方向の長さ(幅)に比べて前後方向の長さ(奥行き)が短く形成されている。
【0016】
筐体2の内部には、洗浄すべき食器を収容するための洗浄タンク3が配置されており、この洗浄タンク3の前面には開口4が形成されている(図2参照)。開口4は、筐体2に対して回動可能に取り付けられた2枚の扉(上扉5および下扉6)により覆うことができるようになっている。上扉5によって開口4の上半分程度を覆うことができ、下扉6によって開口4の下半分程度を覆うことができる。上扉5は手前上方に回動可能となっている一方、下扉6は手前下方に回動可能となっている。これらの上扉5および下扉6を閉じた状態では、開口4が覆われて、洗浄タンク3が水密に塞がれる。
【0017】
下扉6の上端部には、その左右方向の中央部に、当該下扉6を開く際にユーザが握るための把持部7が配置されている。ユーザは、把持部7を握って手前側に引くことにより、下扉6を手前下方に回動させることができる。上扉5は下扉6に連動して開閉するようになっていて、下扉6が手前下方に回動されると、それに連動して上扉5が手前上方に回動され、開口4が大きく開放される。
筐体2の前面下部には、この食器洗い機1における運転内容(運転コースなど)を設定したり、運転状況を表示したりするための操作表示パネル8が配置されている。
【0018】
図2は、食器洗い機1を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た断面図である。また、図3は、上扉5および下扉6を取り外した状態で食器洗い機1を前方から見た正面図である。ただし、図3では、食器洗い機1の下部を省略して示している。
図2および図3を参照して、洗浄タンク3内には、洗浄すべき食器を保持するための2つの食器かご9(上かご9Aおよび下かご9B)が、上下方向に一定間隔を開けて配置されている。上かご9Aおよび下かご9Bは、それぞれ前後方向にスライド可能に配置されていて、上扉5および下扉6を開いた状態で開口4を介して手前側に引き出し、食器の出し入れを容易に行うことができるようになっている。
【0019】
下かご9Bの右側の部分(右端から3分の1程度の範囲)は、中皿や大皿などの比較的大きな皿を立てた状態で収容可能な大皿収容部10となっている。また、下かご9Bの中央部から左側にかけての部分(左端から3分の2程度の範囲)は、茶碗、汁椀およびどんぶりなどの碗物を、横にして立てた状態で収容可能な碗収容部11となっている。
上かご9Aの右側の部分(右端から3分の1程度の範囲)は、小鉢を収容するための小鉢収容部12となっている。また、上かご9Aの中央部から左側にかけての部分(左端から3分の2程度の範囲)は、コップや湯のみなどを収容するためのコップ収容部13となっている。小鉢収容部12には、前後2列にそれぞれ2個ずつ(計4個)の小鉢を左右に並べて収容可能となっており、コップ収容部13には、前後3列にそれぞれ4個ずつ(計12個)のコップを左右に並べて収容可能となっている。小鉢収容部12に収容される小鉢、およびコップ収容部13に収容されるコップや湯のみなどは、それぞれ開口が下方を向くようにしてセットされる。
【0020】
大皿収容部10に収容する大皿などは、碗収容部11に収容する茶碗などよりも上下方向の収容スペースを要する一方、小鉢収容部12に収容する小鉢は、コップ収容部13に収容するコップなどよりも上下方向の収容スペースを要しない。そこで、この実施形態では、小鉢収容部12を大皿収容部10の上方に配置し、コップ収容部13を碗収容部11の上方に配置するような構成とし、さらにコップ収容部13を小鉢収容部12よりも1段低く形成することにより、上かご9Aおよび下かご9Bに効率よく食器を収容できるようになっている。なお、上かご9Aおよび下かご9Bの周縁部などの空きスペースには、小皿を立てた状態で収容することができるようになっている。
【0021】
洗浄タンク3の左右内側面3Aの上部には、上かご9Aの左右側縁部と係合して前後方向にスライド可能に保持するための2対のレール14が、上下方向に一定間隔を空けて平行に配置されている(図2では、各対の左側のレール14だけが見えている。)。この構成によれば、上下に並ぶ2対のレール14のいずれに上かご9Aの左右側縁部を係合させるかによって、上かご9Aの高さを2段階に切り替えることができる。上かご9Aの左右側縁部を上側のレール14に係合させて、上かご9Aを高い方の位置に保持すれば、大皿収容部10の上方に比較的大きな空間を形成することができるので、特に大きな大皿であっても大皿収容部10に良好に収容することができる。
【0022】
図4は、食器洗い機1を前後方向に沿った水平面で切断したときの断面を上方から見た断面図であって、下扉6を開いた状態を示している。
図2〜図4を参照して、洗浄タンク3の底面3Bの手前側左部には、洗浄水を溜めておくための貯水部15が、一段低く形成されている。洗浄タンク3内には、たとえば、機外の給水設備や給湯設備から水道水を供給することができるようになっていて、洗浄タンク3内に供給された水道水は、貯水部15を含む洗浄タンク3の下部に溜まるようになっている。給水設備から洗浄タンク3内への水道水の供給、および給湯設備から洗浄タンク3内への水道水(湯)の供給は、給水バルブ84(図6参照)の開閉により行われる。給湯設備から給水バルブ84を介して洗浄タンク3内に湯を供給する場合には、たとえば操作表示パネル8の操作によってその旨の設定を行う。食器の洗浄に使用する洗浄水は、洗浄タンク3内に洗剤を投入することにより、その洗剤が洗浄タンク3内に供給された水道水と混ぜ合わされて生成される。
【0023】
洗浄タンク3内に溜められた洗浄水(または水道水)の水位は、洗浄タンク3の後方下部に配置された水位センサ16(圧力センサ)によって検知される。貯水部15にはエアトラップ17が連通していて、このエアトラップ17と水位センサ16とがエアホース18で接続されている。このような構成によれば、洗浄タンク3内の水位の変化に応じてエアトラップ17内の空気の圧力が変化するので、このエアトラップ17内の空気の圧力の変化を水位センサ16で検知することにより、洗浄タンク3内に溜められた洗浄水の水位を検知することができる。
【0024】
下扉6の内面(閉じた状態で洗浄タンク3側となる面)には、そのほぼ中央部に専用洗剤(通常は粉末)を収容するための凹部(専用洗剤収容部19A)が形成されていて、この専用洗剤収容部19Aの左側に台所洗剤(通常は液体)を収容するための凹部(台所洗剤収容部19B)が形成されている(図4参照)。この食器洗い機1では、専用洗剤収容部19Aに専用洗剤を収容し、その専用洗剤を洗浄タンク3内に供給された水道水と混ぜ合わせて食器の洗浄を行うコース(専用洗剤コース)や、台所洗剤収容部19Bに台所洗剤を収容し、その台所洗剤を洗浄タンク3内に供給された水道水と混ぜ合わせて食器の洗浄を行うコース(台所洗剤コース)などの各種運転コースを実行可能である。
【0025】
専用洗剤収容部19Aおよび台所洗剤収容部19Bは、それぞれ異なる形状で形成されている。すなわち、専用洗剤収容部19Aは平面視で略長方形に形成されている一方、台所洗剤収容部19Bは平面視で略円形に形成されている。下扉6を開いた状態では、専用洗剤収容部19Aおよび台所洗剤収容部19Bの開口がそれぞれ上を向いた状態となり、専用洗剤および台所洗剤を収容することが可能になる。専用洗剤収容部19Aに専用洗剤を収容した後、または台所洗剤収容部19Bに台所洗剤を収容した後、下扉6を閉じると、専用洗剤収容部19Aに収容されている専用洗剤または台所洗剤収容部19Bに収容されている台所洗剤が洗浄タンク3内に落下し、洗浄タンク3内に供給される水道水と混ぜ合わせられる。
【0026】
台所洗剤コースで食器の洗浄を行う場合、使用する台所洗剤の量は、5ml程度が好ましい。台所洗剤には、中性、弱アルカリ性および弱酸性のものがあるが、洗剤量を5ml程度にすれば、いずれの種類の台所洗剤を使用した場合でも、食器を十分に洗浄することができる。
洗浄タンク3の下方(貯水部15の後方)には、食器の洗浄時に洗浄タンク3内の洗浄水を循環させたり、洗浄タンク3内の洗浄水を排水したりするための洗浄兼排水ポンプ20が配置されている。図2においては図示しないが、洗浄兼排水ポンプ20は、その内部が洗浄ポンプ室と排水ポンプ室とに区画されていて、洗浄ポンプ室および排水ポンプ室には、それぞれポンプモータ83(図6参照)によって回転駆動可能な洗浄用インペラおよび排水用インペラが備えられている。
【0027】
洗浄ポンプ室の吸入口21は、貯水部15の後壁に形成された循環口22に接続されていて、洗浄ポンプ室の吐出口23は、洗浄タンク3の下方に左右方向に沿って延設された通水路24に接続されている。この通水路24は、後述する回転ノズルアームおよび固定ノズルアームに接続されている。ポンプモータ83が正転されると、洗浄ポンプ室内の洗浄用インペラの回転によって、貯水部15から循環口22を介して洗浄ポンプ室内に洗浄水が吸い込まれ、その洗浄水が吐出口23から通水路24に送り出される。通水路24を介して圧送された洗浄水は、回転ノズルアームおよび固定ノズルアームから洗浄タンク3内の食器に向けて噴射される。回転ノズルアームおよび固定ノズルアームから噴射された洗浄水は、再び洗浄タンク3の底部に溜まり、貯水部15から循環口22を介して洗浄兼排水ポンプ20(洗浄ポンプ室)に吸い込まれる。このようにして、貯水部15に溜められた洗浄水は、食器洗い機1内で循環されて、食器の洗浄に使用されるようになっている。
【0028】
また、排水ポンプ室の吸込口は貯水部15の左側壁に形成された排水口25に接続されていて、排水ポンプ室の吐出口は機外に連通する排水路(図示せず)に接続されている。ポンプモータ83が反転されると、排水ポンプ室内の排水用インペラの回転によって、貯水部15から排水口25を介して排水ポンプ室内に洗浄水が吸い込まれ、その洗浄水が排水路を介して機外に排出される。
洗浄タンク3の底部には、下かご9Bの下方から上方に向かって洗浄水を噴射するための2つの回転ノズルアーム26が、左右に並べて配置されている。これら2つの回転ノズルアーム26は、それぞれ略楕円状の長尺形状を有していて、共通のノズルベース27により、それぞれの長手方向中央部を中心にして、水平面内で回転可能に保持されている。ノズルベース27は、通水路24に連通している。
【0029】
各回転ノズルアーム26の上面には、複数(たとえば、6個)のノズル28が形成されている。洗浄兼排水ポンプ20から通水路24およびノズルベース27を介して各回転ノズルアーム26に送られてきた洗浄水は、各回転ノズルアーム26のノズル28から上方に向かって噴射される。各回転ノズルアーム26のノズル28から洗浄水が噴射される際、各回転ノズルアーム26に対して反力が生じ、その反力によって、各回転ノズルアーム26はノズル28から洗浄水を噴射しつつ回転することとなる。これにより、各回転ノズルアーム26の上方に位置する食器に満遍なく洗浄水を噴射して、良好に洗浄を行うことができる。
【0030】
洗浄タンク3の後面3C(内面)には、上かご9Aと下かご9Bとの間から洗浄水を噴射するための固定ノズルアーム29が配置されている。固定ノズルアーム29は、その下端から上方に延びた後、途中から第1アーム30と第2アーム31とに分岐した形状となっている。固定ノズルアーム29は、その下端が通水路24に連通している。
第1アーム30は、上かご9Aのコップ収容部13よりもやや低い位置で左方に分岐して、後面3Cの左端近傍まで略水平に延びている。第1アーム30には、コップ収容部13の最後列(3列目)に収容されたコップに向けて上方に洗浄水を噴射するためのノズル32が、コップ収容部13の最後列に収容可能なコップの数と同じ数(4個)だけ備えられている。各ノズル32は、コップ収容部13の最後列に収容される4つのコップに対応付けられていて、対応するコップ内に洗浄水を噴射することができるようになっている。
【0031】
第2アーム31は、第1アーム30の分岐位置よりもさらに上方まで延びた後、小鉢収容部12よりもやや低い位置で右方に屈曲し、後面3Cの右端近傍まで略水平に延びている。第2アーム31には、小鉢収容部12に収容された小鉢に向けて上方に洗浄水を噴射するための複数(たとえば、3つ)のノズル33が備えられている。また、第2アーム31には、大皿収容部10に収容された大皿に向けて下方に洗浄水を噴射するためのインペラ型のノズル34が複数(たとえば、2つ)備えられている。このインペラ型のノズル34では、洗浄水の噴射に伴ってインペラが回転し、広範囲に洗浄水を撒き散らすことができる。このインペラ型のノズル34により、右側の回転ノズルアーム26からの洗浄水が届きにくい大皿の上部分に洗浄水を噴射することができる。
【0032】
洗浄タンク3の天面3D(内面)には、コップ収容部13の中央部のほぼ真上の位置に、下方に向けて洗浄水を噴射するための天面ノズル35が配置されている。この天面ノズル35は、送水管36を介して洗浄兼排水ポンプ20の洗浄ポンプ室に接続されている。したがって、ポンプモータ83が正転して洗浄ポンプ室内の洗浄用インペラが回転すると、貯水部15から循環口22を介して洗浄ポンプ室に吸い込まれた洗浄水が、送水管36を介して天面ノズル35に送られ、天面ノズル35から下方に噴射される。天面ノズル35からの洗浄水は、左右方向に拡散されて、当該天面ノズル35の真下に近い位置と、天面ノズル35よりも後方側の位置とに噴射される。これにより、コップ収容部13の2列目および3列目に収容されたコップの外面を良好に洗浄することができる(図2参照)。
【0033】
貯水部15の上縁部には、メッシュ状の残菜フィルタ37が着脱可能に配置されていて、洗浄時に食器から分離した残菜は、この残菜フィルタ37により捕獲され、貯水部15への流入が阻止されるようになっている。残菜フィルタ37の前端中央部には、上方に延びる把持部38が形成されており、ユーザは、この把持部38を掴んで残菜フィルタ37の着脱を容易に行うことができるようになっている。
【0034】
この食器洗い機1は、洗浄後の食器を乾燥させる機能を有している。洗浄タンク3の底面3Bの前側中央部から右端にかけての部分(貯水部15の右側)には、洗浄時に洗浄タンク3内に溜められた洗浄水を温めたり、乾燥時に洗浄タンク3内の空気を温めたりするためのループ状のヒータ39が配置されている。ヒータ39の上方には、複数の貫通孔(図示せず)が形成された金属製のヒータカバー40が配置されている。
【0035】
なお、筐体2の前面の左右両端縁部(洗浄タンク3よりも外側)には、上下方向に延びる防音用シール41が取り付けられている(図3参照)。この防音用シール41の働きにより、当該食器洗い機1の運転時に機内で生じる音が外部に漏れるのを防止することができる。
図5は、洗浄タンク3を右側から見た側面図であって、風路部材69の内部が見えるように概略的に示している。
【0036】
図5を参照して、洗浄タンク3の右側壁には、送風装置(図示せず)から洗浄タンク3内に機外の空気を送り込む際の風路を構成する風路部材69が外側から取り付けられている。風路部材69は、中空状の部材であって、洗浄タンク3の右側方の中央下部から上方に向かって延びる根元部70と、根元部70の上端から後側斜め上方に延びる第1傾斜部71と、第1傾斜部71の上端から上方に延びた後、略U字状に湾曲して下方に向かう湾曲部72と、湾曲部72の下端から手前側斜め下方に延びる第2傾斜部73と、第2傾斜部73の下端から下方に延び、洗浄タンク3の右側壁の前方下部に形成された送風口75に接続された終端部74とを備えている。
【0037】
風路部材69の根元部70の下端は送風装置に接続されていて、送風装置に備えられたブロワモータ85(図6参照)が駆動することにより、機外の空気が風路部材69内へと吸い込まれるようになっている。送風装置によって機内に吸い込まれた機外の空気は、風路部材69を通って送風口75から洗浄タンク3内に送り込まれる。送風口75はヒータ39のやや上方に位置しており、送風口75から洗浄タンク3内の底部に送り込まれた空気は、ヒータ39によって温められる。
【0038】
風路部材69の終端部74内には、洗浄タンク3内に生じた泡を検知するための泡検知センサ76が配置されている。この泡検知センサ76は、たとえば光センサであって、終端部74の後面に取り付けられ、発光面76Cから前方(若干前下がり方向)に向かって光を照射するための発光部(発光素子)76Aと、発光部76Aに対向するように終端部74の前面に取り付けられ、発光部76Aから照射された光を受光面76Dで受光するための受光部(受光素子)76Bとを備えている。泡検知センサ76からは受光部76Bにおける受光量に応じた出力電圧が出力されるようになっている。
【0039】
送風口75は、洗浄タンク3内に給水を行う際の規定水位よりも高い位置に配置されている。したがって、洗浄タンク3内で泡が大量に生じた場合、その泡が送風口75を介して風路部材69内(終端部74内)に入り込む。そして、風路部材69内に入り込んだ泡が、発光部76Aから照射される光の光軸まで到達した場合には、受光部76Bで受光される光量が減少することとなる。受光部76Bにおける受光量が減少すると、泡検知センサ76からの出力電圧が減少する。このように、泡検知センサ76からの出力電圧が所定の閾値TH以下になるか否かによって、洗浄タンク3内における泡の発生状態を検知することができる。
【0040】
一般的に、食器に付着した汚れが多いほど洗浄タンク3内に生じる泡の量が少なく、食器に付着した汚れが少ないほど洗浄タンク3内に生じる泡の量が多い。
したがって、泡検知センサ76が洗浄タンク3内に所定量以上の泡が発生していると検知するまでの時間に基づいて、食器の汚れ具合を検知することができる。
泡検知センサ76が配置されている風路部材69は洗浄タンク3内に連通しているため、風路部材69内には、洗浄タンク3内で生じた泡の他、洗浄タンク3内に溜められた水をヒータ39で温めた場合や、給水バルブ84を開いて給湯設備から洗浄タンク3内に湯を供給した場合などに生じる蒸気も進入する場合がある。洗浄タンク3内の蒸気が泡検知センサ76(発光部76Aと受光部76Bの間)に到達した場合も、泡が到達した場合と同様に泡検知センサ76からの出力電圧が減少することとなる。
【0041】
この実施形態では、発光部76Aと受光部76Bとの間に介在するものがない状態(正常状態)における受光部76Bからの出力電圧を5Vとした場合、発光部76Aと受光部76Bとの間に蒸気が介在する状態では出力電圧が3Vになり、発光部76Aと受光部76Bとの間に泡が介在する状態では出力電圧が1.7V以下になるように、発光部76Aに電圧が印加されるようになっている。この構成によれば、発光部76Aと受光部76Bとの間に介在するもの適した電圧を発光部76Aに印加することができる。したがって、泡の発生状態をより確実に検知することができ、泡検知の精度が向上する。これにより、洗浄タンク3内の蒸気が発光部76Aと受光部76Bとの間に到達した場合に、洗浄タンク3内に所定量以上の泡が発生したと誤検知するのを防止することができる。
【0042】
発光部76Aの発光面76Cおよび受光部76Bの受光面76Dのうちの少なくとも一方には、光を減衰する加工が施されていてもよい。光を減衰する加工としては、いわゆるシボ加工のような化学彫刻法を用いて発光面76Cおよび受光面76Dのうちの少なくとも一方を曇らせるような処理を採用することができる。このように、発光面76Cおよび受光面76Dのうちの少なくとも一方に光を減衰する加工を施せば、洗浄タンク3内の蒸気が発光部76Aと受光部76Bとの間に到達したときと、洗浄タンク3内の泡が発光部76Aと受光部76Bとの間に到達した場合とで、受光部76Bの出力電圧の変化に比較的大きな差を出すことができるので、泡の発生状態のみを確実に検知することができ、泡検知の精度が向上する。これにより、洗浄タンク3内の蒸気が発光部76Aと受光部76Bとの間に到達した場合に、洗浄タンク3内に所定量以上の泡が生じていると誤検知するのを防止することができる。
【0043】
風路部材69の湾曲部72の第2傾斜部73側の端部には、排水路から分岐した分岐ホース77の先端部が接続されている。排水時には、洗浄兼排水ポンプ20の排水ポンプ室から排出される洗浄水の一部が、分岐ホース77を通って風路部材69内に導かれ、湾曲部72から第2傾斜部73に向かって落下する。風路部材69の第2傾斜部73内には、この第2傾斜部73が延びる方向と同じ方向に延びる第1リブ78が形成されている。この第1リブ78は、第2傾斜部73の上端部から下端部まで延びていて、分岐ホース77から第2傾斜部73内に落下した洗浄水は、第1リブ78に沿って下方に導かれる。
【0044】
第2傾斜部73の下端部には、略逆V字状の第2リブ79が、第1リブ78の下端に対して一定の間隔を空けて配置されている。第1リブ78に沿って下方に導かれた洗浄水は、第2リブ79の頂上部に落下するようになっていて、これにより、第2リブ79上に落下した洗浄水は、前方および後方に分散されるようになっている。第2リブ79の後端および前端は、それぞれ泡検知センサ76の発光部76Aおよび受光部76Bの近傍に位置しており、第2リブ79上を流れる洗浄水は、発光部76Aおよび受光部76Bにかかるようになっている。この構成によれば、排水時に、風路部材69内に供給された洗浄水によって、発光部76Aおよび受光部76Bに付着した泡などの汚れを洗い流すことができる。
【0045】
この実施形態では、台所洗剤収容部19Bが下扉6の左寄りに位置しており、台所洗剤収容部19Bの左右方向の位置が貯水部15の右端部に対応しているので(図4参照)、台所洗剤収容部19Bに台所洗剤を収容した状態で下扉6を閉じると、台所洗剤収容部19Bに収容されていた台所洗剤が貯水部15内に落下するようになっている。したがって、その後に洗浄タンク3内に水道水が給水され、洗浄兼排水ポンプ20が駆動されて洗浄タンク3内の洗浄水が循環された場合に、台所洗剤が循環口22から良好に循環される。
【0046】
このような構成によれば、洗浄タンク3内に供給された台所洗剤をより良好に攪拌することができるので、洗浄タンク3内に生じる泡が泡検知センサ76に到達するまでの時間を短縮することができる。これにより、泡検知センサ76が洗浄タンク3内に所定量以上の泡が発生していると検知するまでの時間と、食器の汚れ具合との関係をより正確にすることができるので、食器の汚れ具合をより良好に検知することができる。
【0047】
ただし、台所洗剤収容部19Bは、その左右方向の位置が貯水部15の右端部に対応する位置に配置された構成に限らず、たとえば、貯水部15の左右方向の幅に対応する範囲内に配置された構成であってもよい。このような構成であっても、台所洗剤収容部19Bに台所洗剤を収容した状態で下扉6を閉じると、台所洗剤収容部19Bに収容されていた台所洗剤が貯水部15内に落下する。
図6は、この食器洗い機1の電気的構成を示すブロック図である。
【0048】
図6を参照して、この食器洗い機1の動作は、たとえばマイクロコンピュータを含む制御部81によって制御される。制御部81には、操作表示パネル8が入出力可能に接続されている他、水位センサ16および泡検知センサ76からの信号が入力されるようになっている。
この実施形態では、洗浄タンク3の底部(たとえば、ヒータ39の下方)に、洗浄タンク3内に溜められた洗浄水(または水道水)の温度を検知するための温度センサ82が配置されている。この温度センサ82はサーミスタを含む構成であって、制御部81には、温度センサ82からの信号も入力されるようになっている。
【0049】
また、制御部81には、ポンプモータ83、給水バルブ84、ヒータ39およびブロワモータ85が、負荷駆動部86を介して接続されている。温度センサ82からの信号に基づいてヒータ39の駆動を制御することにより、洗浄タンク3内に溜められた洗浄水(または水道水)の温度を調整することができる。
図7は、専用洗剤コースにおける制御部81による制御の流れを示すフローチャートであって、給湯設備から洗浄タンク3内に湯を供給するよう設定されている場合を示している。
【0050】
図7を参照して、専用洗剤コースでは、制御部81は、まず、給水バルブ84を一定時間だけ開いて洗浄タンク3内に水道水(湯)を供給しつつ、ポンプモータ83を反転させて洗浄タンク3内(貯水部15内)の水道水を機外に排出させる準備行程を行う(ステップS1)。
この食器洗い機1は、機外の給湯設備から洗浄タンク3内に湯を供給して、その洗浄タンク3内に供給した湯と専用洗剤とを混ぜ合わせて洗浄水を生成し、その洗浄水を食器に噴射することにより殺菌洗浄を行うことができるようになっている(高温洗浄)。高温洗浄を行う場合、給湯設備から洗浄タンク3内に給湯を開始したときには常温の水道水が供給され、徐々に水道水の温度が上昇することとなる。したがって、準備行程を行うことにより、給湯開始時に洗浄タンク3内に供給される常温の水道水を排水することができるので、洗浄タンク3内に溜められる湯を十分に高温にすることができる。
【0051】
準備行程が終了すると、制御部81は、給水バルブ84を一定時間だけ開いて洗浄タンク3内に水道水を供給した後、洗浄兼排水ポンプ20を正転させることにより、洗浄タンク3内に溜められた洗浄水を食器に向けて噴射する洗い行程を実行し(ステップS2)、その後にすすぎ行程を実行する(ステップS3)。すすぎ行程では、洗浄兼排水ポンプ20を反転させて洗浄タンク3内の洗浄水(または水道水)を一旦排水した後、給水バルブ84を開いて洗浄タンク3内に水道水を供給し、洗浄兼排水ポンプ20を正転させて洗浄タンク3内に溜められた水道水を食器に向けて噴射する行程が3回(第1すすぎ、第2すすぎおよび第3すすぎ)繰り返された後、ヒータ39を駆動させて洗浄タンク3内に溜められた水道水を温めて、その温められた水道水を食器に向けて噴射する行程(加熱すすぎ)が行われる。
【0052】
すすぎ行程が終了すると、制御部81は、ブロワモータ85を駆動させて洗浄タンク3内に機外の空気を送り込みつつ、ヒータ39により洗浄タンク3内の空気を温めて食器を乾燥させる乾燥行程を実行する(ステップS4)。
図8は、台所洗剤コースにおける制御部81による制御の流れを示すフローチャートである。
図8を参照して、台所洗剤コースでは、制御部81は、まず、給水バルブ84を一定時間だけ開いて洗浄タンク3内に水道水を供給し、その供給された水道水と台所洗剤とを混ぜ合わせて洗浄水を生成した後、洗浄タンク3内に溜められた洗浄水を食器に向けて噴射して一定時間だけ放置する行程を複数回繰り返すつけ置き行程を実行する(ステップT1)。台所洗剤コースでは、洗い行程の前につけ置き行程を行うことにより、洗浄タンク3内に泡が大量に発生するのを防止することができる。
【0053】
台所洗剤コースでは、専用洗剤コースのように準備行程を行うことなく、つけ置き行程を開始するようになっている。一般的に、台所洗剤は、専用洗剤とは異なり、高温の水道水と混ぜ合わせられて洗浄水が生成された場合に洗浄性能が低下する。台所洗剤コースでは準備行程を行わない構成とすることにより、高温洗浄を実行するよう設定されている場合に洗浄タンク3内に溜められる湯の温度を比較的低くすることができるので、洗浄性能が低下するのを抑制できる。したがって、台所洗剤を用いて食器を洗浄する場合であっても、より良好に食器を洗浄することができる。
【0054】
また、台所洗剤は専用洗剤と異なり液体であるため、専用洗剤コースのように準備行程を行うと、洗浄タンク3内に供給された台所洗剤が準備行程中にすべて機外に排出されてしまうおそれがあるが、準備行程を行わない構成とすることにより、洗浄タンク3内に供給された台所洗剤がすべて機外に排出されてしまうのを防止できる。
つけ置き行程が終了すると、制御部81は、洗浄兼排水ポンプ20を正転させることにより、洗浄タンク3内に溜められた洗浄水を食器に向けて噴射した後、洗浄タンク3内の洗浄水を一旦排水する洗い行程を実行する(ステップT2)。
この洗い行程は、専用洗剤コースにおける洗い行程(図7におけるステップS2)に相当する。洗い行程が終了すると、制御部81は、すすぎ行程を実行した後(ステップT3)、乾燥行程を実行する(ステップT4)。すすぎ行程および乾燥行程における制御部81の制御内容は、専用洗剤コースの場合と同様である。
【0055】
専用洗剤コースにおける洗い行程およびすすぎ行程の間(図7におけるステップS2,S3)、または台所洗剤コースにおけるつけ置き行程、洗い行程およびすすぎ行程の間(図8におけるステップT1〜T4)、制御部81は、いわゆるPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御によって泡検知センサ76の発光部76Aに印加する電圧を制御して泡検知を行う。すなわち、発光部76Aは駆動回路(図示せず)を介して制御部81に接続されていて、制御部81が所定のデューティで駆動回路をPWM制御(オン/オフ制御)することにより、発光部76Aにそのデューティに応じた電圧が印加されるようになっている。
【0056】
しかしながら、受光部76Bからの出力電圧とデューティとの関係は常に一定とは限らず、ばらつきが生じる場合がある。したがって、所定のデューティで駆動回路をPWM制御した場合でも、受光部76Bからの出力電圧が所望の値(たとえば、5V)とならず、発光部76Aと受光部76Bとの間に蒸気が介在する場合などに、洗浄タンク3内に所定量以上の泡が発生したと誤検知してしまうおそれがある。そこで、この実施形態では、乾燥行程(図7におけるステップS4または図8におけるステップT5)が終了した後に、次回の泡検知センサ76による泡検知時における発光部76Aへの印加電圧(デューティ)を調整する処理(センサ校正処理)が行われるようになっている。
【0057】
図9は、センサ校正処理における制御部81による制御の流れを示すフローチャートである。
図9を参照して、センサ校正処理では、まず、制御部81は、所定のデューティ(たとえば、5/256)で発光部76Aの発光を開始する(ステップE1)。その後、制御部81は、デューティが232/256よりも大きいか否かを判定し(ステップE2)、デューティが232/256以下であれば(ステップE3でNO)、0.1秒経過後(ステップE3でYES)にデューティを5/256だけ増加させて、発光部76Aへの印加電圧を増加させる(ステップE4)。
そして、デューティを増加させる前後の出力電圧の差が3回続けて所定値(たとえば、±0.5V)以内でなければ(ステップE5でNO)、制御部81は、ステップE2に戻って再びデューティが232/256よりも大きいか否かを判定する(ステップE2)。
【0058】
このようにして、出力電圧の差が3回続けて所定値以内になるまで(ステップE5でYESとなるまで)、制御部81は、0.1秒間隔でデューティを5/256ずつ増加させることにより、発光部76Aへの印加電圧を徐々に増加させる(ステップE2〜E4)。この間に、デューティが232/256よりも大きくなった場合には(ステップE2でYES)、制御部81は、泡検知センサ76が異常状態であると判定して、その旨の報知した後(ステップE7)、センサ校正処理を終了する。
【0059】
出力電圧の差が3回続けて所定値以内になった場合(ステップE5でYES)、すなわち発光部76Aへの印加電圧の増加に対して受光部76Bの出力電圧が飽和した状態になった場合には、制御部81は、そのときのデューティに24/256を加算した値を次回の食器洗浄時における泡検知時のデューティに設定し(ステップE6)、センサ校正処理を終了する。
発光部76Aへの印加電圧に対して受光部76Bの出力電圧が飽和する臨界点近傍の電圧で発光部76Aを発光させた場合には、洗浄タンク3内の蒸気が発光部76Aと受光部76Bとの間に到達したときと、洗浄タンク3内の泡が発光部76Aと受光部76Bとの間に到達した場合とで、受光部76Bの出力電圧の変化にあまり差が出ないため、泡の発生状態のみを確実に検知することができない。
【0060】
この構成によれば、発光部76Aへの印加電圧の増加に対して受光部76Bの出力電圧が飽和する臨界点近傍におけるデューティに対応する電圧(基準電圧)に、所定の大きさ(たとえば、24/256)のデューティに対応する電圧(付加電圧)を加えた電圧を、次回の食器洗浄時における発光部76Aに対する印加電圧とすることができる。これにより、洗浄タンク3内の蒸気が発光部76Aと受光部76Bとの間に到達したときと、洗浄タンク3内の泡が発光部76Aと受光部76Bとの間に到達した場合とで、受光部76Bの出力電圧の変化に比較的大きな差を出すことができるので、泡の発生状態のみを確実に検知することができ、泡検知の精度が向上する。これにより、発光部76Aと受光部76Bとの間に蒸気が介在する場合などに、洗浄タンク3内に所定量以上の泡が発生したと誤検知してしまうのを防止できる。
【0061】
特に、乾燥行程終了後に、洗浄タンク3内の湿気、発光部76Aおよび受光部76Bに付着した汚れ、乾燥行程よりも前に発生した外乱(たとえば、運転開始前にユーザが洗浄タンク3内に水を供給した場合)などの影響がない状態でセンサ校正処理が行われるので、より正確に電圧を調整することができる。したがって、泡検知センサ76による泡検知の精度をより向上できる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【0062】
たとえば、食器かご9に収容された食器に向けて洗浄水(または水道水)を噴射する手段は、回転ノズルアーム26、固定ノズルアーム29および天面ノズル35に限らず、洗浄タンク3の左右側面に備えられたノズルなどを含む構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る食器洗い機を正面側から斜めに見た斜視図である。
【図2】食器洗い機を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を右側から見た断面図である。
【図3】上扉および下扉を取り外した状態で食器洗い機を前方から見た正面図である。
【図4】食器洗い機を前後方向に沿った水平面で切断したときの断面を上方から見た断面図である。
【図5】洗浄タンクを右側から見た側面図である。
【図6】この食器洗い機の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】専用洗剤コースにおける制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【図8】台所洗剤コースにおける制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【図9】センサ校正処理における制御部による制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 食器洗い機
3 洗浄タンク
3B 底面
15 貯水部
19B 台所洗剤収容部
20 洗浄兼排水ポンプ
22 循環口
26 回転ノズルアーム
29 固定ノズルアーム
35 天面ノズル
39 ヒータ
76 泡検知センサ
76A 発光部
76B 受光部
76C 発光面
76D 受光面
81 制御部

Claims (4)

  1. 台所洗剤を用いて食器の洗浄ができる食器洗い機であって、
    洗浄水が溜められる洗浄タンクと、
    上記洗浄タンク内に溜められた洗浄水を汲み上げて、上記洗浄タンク内に収容された食器に向けて噴射するための洗浄手段と、
    上記洗浄タンク内に生じた泡が到達可能な位置に配置され、上記洗浄タンク内に所定量以上の泡が生じているか否かを検知するための泡検知センサと、
    上記洗浄タンクの底部に形成され、上記洗浄手段によって上記洗浄タンク内に溜められた洗浄水を汲み上げる循環口と、
    台所洗剤を食器の洗浄に使用する際に台所洗剤を入れる洗剤収容部とを含み、
    上記洗剤収容部に入れられた台所洗剤は、上記循環口の近傍に落下するようになっていることを特徴とする食器洗い機。
  2. 発光素子と、上記発光素子に対して所定の間隔を空けて配置され、上記発光素子の発光する光を受光して出力を導出する受光手段と、上記発光素子の発光量を制御するための制御手段とを備え、洗浄タンク内に所定量以上の泡が生じているか否かを検知するための泡検知手段と、
    上記泡検知手段の検知精度を所定のタイミングで調整する調整手段とを含み、
    上記調整手段は、上記制御手段が上記発光素子に印加する電圧に対して上記受光手段の受光出力が飽和する臨界点近傍の電圧に、所定の付加電圧を加えることによって、上記制御手段の発光素子への印加電圧を調整するものであることを特徴とする食器洗い機。
  3. 上記制御手段は、上記発光素子への印加電圧をデューティ制御により増減させることができることを特徴とする請求項2記載の食器洗い機。
  4. 発光素子と、上記発光素子に対して所定の間隔を空けて配置され、上記発光素子の発光する光を受光して出力を導出する受光手段と、上記発光素子の発光量を制御するための制御手段とを備え、洗浄タンク内に所定量以上の泡が生じているか否かを検知するための泡検知手段を含み、
    上記泡検知手段は、上記発光素子の発光面または上記受光手段の受光面に対して、光を減衰する加工が施されていることを特徴とする食器洗い機。
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