JP5744448B2 - 食器洗浄機 - Google Patents
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Description
すなわち、食器洗浄機は種々の使用形態にて使用されるものであるが、その標準的な使用形態は、洗浄空間内に洗浄対象物が収納された状態において、洗浄空間に洗浄用の湯水を供給して洗浄用の水位の湯水を洗浄空間内に貯留し、その状態で洗浄用ポンプを作動させることにより、洗浄用の湯水を洗浄空間内に装備した洗浄ノズルから洗浄水として噴出する洗浄処理を行い、次に、洗浄空間内の湯水を排出したのち、洗浄空間にすすぎ用の湯水を供給して洗浄用の水位の湯水を洗浄空間内に貯留し、その状態で洗浄用ポンプを作動させることにより、すすぎ用の湯水を洗浄空間内に装備した洗浄ノズルから洗浄水として噴出するすすぎ処理を行い、その後、洗浄空間内の湯水を排出したのち、乾燥処理を行う形態である。
また、洗浄処理の後のすすぎ処理が、3回繰り返されるように構成されており、始めと2回目のすすぎ処理は、設定時間が経過すると終了し、最後のすすぎ処理は、ヒータにて加熱される湯水の温度が設定温度(例えば、67℃)になると終了するように構成されている。
しかしながら、一般には、洗浄処理やすすぎ処理において、洗浄空間に貯留する湯水の洗浄用の水位は、洗浄対象物としての食器類に卵の黄身が多く残っていて、多量の泡が発生した場合や、使用者が食器洗浄機において推奨されている洗剤とは異なる洗剤を用いて、多量の泡が発生した場合をも想定した水位となっているため、多量の泡が発生することが無い場合には、洗浄空間には余分な湯水が貯留されることになる無駄があった。
そして、多量の泡が発生する場合には、洗浄空間の底部に貯留される湯水の量(水位)が、極端に少なくなって、洗浄ポンプがエアーを吸引することになる、いわゆる、エアー噛みが発生する虞がある。
前記洗浄空間の底部に貯留された湯水を洗浄用ノズルに圧送する洗浄用ポンプと、
前記洗浄空間内の洗浄対象物を洗浄する洗浄処理、前記洗浄対象物をすすぐすすぎ処理、及び、前記洗浄対象物を乾燥する乾燥処理を実行する制御手段が設けられ、
前記制御手段が、
前記洗浄処理及び前記すすぎ処理において、洗浄用の水位の湯水を前記洗浄空間内に貯留した状態で前記洗浄用ポンプを作動させて洗浄及びすすぎを行うべく、前記湯水断続手段及び前記洗浄ポンプを制御するように構成されたものであって、
その第1特徴構成は、
前記制御手段が、前記洗浄処理において、前記洗浄用ポンプの作動状況に基づいて、その洗浄用ポンプにエアー噛みが発生しているか否かを判別するエアー噛み判別処理、及び、そのエアー噛み判別処理にてエアー噛みが発生していると判別したときには、前記洗浄空間に湯水を追加供給すべく、前記湯水断続手段を制御する湯水追加処理を実行するように構成され、さらに、
前記制御手段が、前記エアー噛み判別処理にて前記エアー噛みが発生していると判別したときに、前記湯水追加処理として、前記洗浄用ポンプを作動させた状態で前記洗浄空間に設定追加量の湯水を追加供給し、その設定追加量の湯水を追加供給した状態において、前記エアー噛み判別処理にて前記エアー噛みが発生していると判別したときには、前記湯水追加処理として、前記洗浄空間に前記設定追加量の湯水を追加供給することを繰り返すように構成され、さらに、
前記制御手段が、前記エアー噛み判別処理を、前記湯水追加処理を実行した後は設定経過時間が経過したときに開始する形態で、設定周期で設定時間ずつ繰り返すように構成されている点を特徴とする。
つまり、洗浄ポンプにエアー噛みが発生したときには、洗浄空間に湯水が追加供給されることにより、洗浄ポンプのエアー噛みの発生が解消されることになる。
説明を加えると、水位検出センサは、一般に、洗浄空間に連通する水位検出用の貯留槽内に貯留される湯水に浮上して昇降するフロート、及び、そのフロートが洗浄用の水位に対応する昇降位置であることを検出する位置検出センサを設けて、洗浄用の水位であることを検出するように構成されるものであるが、洗浄ポンプにエアー噛みが発生したことを判別するために、フロートの昇降位置を無段階や多段階に検出するように構成して、洗浄槽内の洗浄空間の底部に存在する湯水の水位の変動に基づいて、洗浄ポンプにエアー噛みが発生したことを判別することが考えられる。
しかしながら、この場合、エアー噛みの判別のために、特別なセンサ類を新たに装備しなければならない不利があるばかりでなく、周波数解析を行うようにしても、エアー噛みが発生していないのに発生しているとの誤認識を起こす虞がある等により、エアー噛みの発生を的確に検出し難いものである。
そして、エアー噛み判別処理を実行する設定周期が、湯水追加処理が実行されたときには、設定経過時間が経過したときに開始されるように定められる。
つまり、エアー噛み判別処理を連続的に行うと、運転開始直後等において一時的にエアー噛みの発生が生じると、そのエアー噛みの発生に応じて、設定追加量の湯水供給を繰り返して、必要以上の湯水を供給する虞があるが、エアー噛み判別処理が、設定周期で設定時間ずつ繰り返されるため、一時的なエアー噛みの発生により、多量の湯水を供給することが回避されることになる。
前記制御手段が、前記湯水追加処理により、前記洗浄空間に前記設定追加量の湯水を追加供給することを洗浄処理用の設定回数繰り返した後において、前記エアー噛み判別処理により前記エアー噛みが発生していると判別したときには、運転を停止して警報手段を作動させる洗浄処理用の異常警報処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
そして、洗浄槽を正常な状態に戻すために、洗浄槽の内面等に付着している洗剤を拭き取ること等を行うことになり、また、必要に応じて、洗剤を使用しないで、洗浄処理やすすぎ処理を行って、洗浄槽の内面等に付着している洗剤を除去することになる。
前記制御手段が、前記すすぎ処理において、前記エアー噛み判別処理及び前記湯水追加処理を実行するように構成され、かつ、前記湯水追加処理により、前記洗浄空間に前記設定追加量の湯水を追加供給することを前記洗浄処理用の設定回数よりも少ない回数に設定されたすすぎ処理用の設定回数繰り返した後において、前記エアー噛み判別処理により前記エアー噛みが発生していると判別したときには、運転を停止して前記警報手段を作動させるすすぎ処理用の異常警報処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
つまり、洗浄ポンプのエアー噛みの発生は、一般には、洗浄処理において発生するものであり、洗浄処理の後のすすぎ処理においては発生しないものであるが、極めて泡が発生し易い洗剤を用いた場合等においては、洗浄槽の内部に残存している洗剤のために、洗浄処理の後のすすぎ処理においても泡の発生が生じる可能性があるが、すすぎ処理において洗浄ポンプのエアー噛みが発生した場合には、そのエアー噛みが解消されることになる。
そして、洗浄槽を正常な状態に戻すために、洗浄槽の内面等に付着している洗剤を拭き取ること等を行うことになり、また、必要に応じて、洗剤を使用しないで、洗浄処理やすすぎ処理を行って、洗浄槽の内面等に付着している洗剤を除去することになる。
前記洗浄用ポンプが、直流モータにて駆動されるものであり、
前記制御手段が、前記エアー噛み判別処理として、エアー噛み判別処理用の設定駆動電圧を前記直流モータに供給して前記洗浄用ポンプを作動させている状態において、前記洗浄ポンプの回転速度がエアー噛み判別用の設定範囲以上変動したときには、前記エアー噛みが発生していると判別するように構成されている点を特徴とする。
前記制御手段が、前記洗浄用ポンプの回転速度を検出する回転速度検出手段の検出情報に基づいて、前記洗浄用ポンプを目標回転速度にて駆動すべく、前記直流モータに供給する駆動電圧を調整する回転速度調整処理を実行した後に、前記エアー噛み判別処理を実行するように構成され、かつ、前記エアー噛み判別処理において、前記回転速度調整処理にて調整した駆動電圧に基づいて前記判別処理用の設定駆動電圧を定めるように構成されている点を特徴とする。
そして、そのエアー噛み判別処理において、回転速度調整処理にて調整した駆動電圧に基づいて判別処理用の設定駆動電圧が定められて、洗浄ポンプのエアー噛みの発生が判別されることになる。
前記洗浄用ポンプが、交流モータにて駆動されるものであり、
前記制御手段が、前記エアー噛み判別処理として、エアー噛み判別処理用の設定駆動周波数および設定電圧を前記交流モータに供給して前記洗浄用ポンプを作動させている状態において、前記洗浄ポンプの回転速度がエアー噛み判別用の設定範囲以上変動したときには、前記エアー噛みが発生していると判別するように構成されている点を特徴とする。
前記制御手段が、前記洗浄用ポンプの回転速度を検出する回転速度検出手段の検出情報に基づいて、前記洗浄用ポンプを目標回転速度にて駆動すべく、前記交流モータに供給する駆動周波数および電圧、または、駆動周波数あるいは電圧を調整する回転速度調整処理を実行した後に、前記エアー噛み判別処理を実行するように構成され、かつ、前記エアー噛み判別処理において、前記回転速度調整処理にて調整した駆動周波数および電圧、または、駆動周波数あるいは電圧に基づいて前記判別処理用の設定駆動周波数および電圧を定めるように構成されている点を特徴とする。
そして、そのエアー噛み判別処理において、回転速度調整処理にて調整した駆動周波数および電圧、または、駆動周波数あるいは電圧に基づいて判別処理用の設定駆動周波数および電圧が定められて、洗浄ポンプのエアー噛みの発生が判別されることになる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、前面部が開口された本体ケース部としての本体部1が設けられ、平面視形状が四角状の洗浄槽Dを備えた引出し部2が、本体部1に対して、水平方向に沿って引出し及び収納自在に設けられて、食器洗浄機の一例としての引出し式の食器洗浄機が構成されている。
尚、例示はしないが、引出し部2を本体部1に対して移動自在に支持するスライド式レール機構が設けられており、引出し部2が、その大部分を本体部1の外方に露出させる状態に引き出すことができるように構成されている。
尚、図2に示すように、本体部1の底部には、漏水受止め用のドレンパン14が配備されており、例示はしないが、このドレンパン14にて受止め回収された水の存否を検出する漏水センサが装備されることになる。
また、扉体Aには、運転のための各種操作を行う操作部SSが設けられている。
洗浄槽用分岐路4Bは、洗浄槽Dの洗浄空間Q内に洗浄及びすすぎのための湯水を供給する給水口5に接続され、除湿用分岐路4Cは、洗浄槽Dの前側壁部Dfに装備される後述の除湿部Gに接続されている。
尚、第1開閉弁V1には、洗浄槽用分岐路4Bを通流する湯水の通流量を、除湿用分岐路4Cを通流する湯水の通流量(例えば、200ml/分)よりも十分に大きい通流量ではあるものの、過大な通流量なることを抑制すべく制限する定流量弁V4が、一体的に組み込まれる状態で装備されている。
つまり、兼用ポンプ6は、正転状態においては、洗浄空間Qの底部に貯留した湯水を洗浄用ノズル8に圧送して、洗浄ノズル8から湯水を噴出させることになり、また、逆転状態においては、排水管12を通して、洗浄空間Q内に貯留されている湯水を外部に排出することになる。
この水位センサJは、後述の如く、洗浄槽Dの洗浄空間Q内に貯留される湯水の水位が洗浄用の水位(以下、洗浄用水位と呼称する)であること、洗浄槽Dの洗浄空間Q内に貯留される湯水の水位が、洗浄空間Qから大部分の湯水を排出した状態に相当して、加熱ヒータ9が露出する程度に低い湯水排出水位(低水位)であること、及び、洗浄槽D内に貯留される湯水が洗浄用水位より設定量高い異常水位であることを検出するように構成されている。
つまり、前側壁部Dfには、図6にも示すように、乾燥ユニットKからの空気を洗浄空間Qに供給する空気供給口21、及び、乾燥ユニットKが洗浄空間Q内の空気を吸引する空気吸引口22が、洗浄空間Qの下位側に相当する箇所でかつ左右両側に離れた位置に形成されている。具体的には、空気供給口21及び空気吸引口22は、洗浄かご10よりも下方側でかつ上述の水貯留用凹部Sよりも上方側に位置するように形成され、そして、本実施形態においては、空気供給口21を右側に、且つ、空気吸引口22を左側に位置させている。
通風経路Fは、空気吸引口22から上方側に伸びる上昇経路部分f1とその上昇経路部分f1の上端部から空気供給口21に向けて下方側に伸びる下降経路部分f2とからなる逆U字状に形成されており、上昇経路部分f1に、除湿部Gが配設され、下降経路部分f2に、循環ファン23が配設されている。
尚、噴出ノズル25から噴出された除湿用の湯水及び凝縮された湯水は、空気吸引口22を通して洗浄槽Dの洗浄空間Q内に流動して水貯留用凹部Sに貯留されることになる。
したがって、洗浄槽内の洗浄対象物の全体に空気を通流させて、洗浄対象物を効率良く乾燥することにより、乾燥時間の短縮化を図ることができるものとなる。
そして、この制御部Hが、図14に示すように、操作部SSにて入力される指令に基づいて、兼用ポンプ6を駆動する直流モータ6a、電気式の加熱ヒータ9、循環ファン23、及び、湯水断続手段Eにおける電磁式の第1及び第2開閉弁V1、V2の作動を制御して、洗浄空間Qの洗浄対象物を洗浄する洗浄処理としての洗浄運転、洗浄空間Qの洗浄対象物のすすぎ処理としてのすすぎ運転、洗浄空間Qに貯留された湯水を排水する排水処理としての排水運転、電気式の加熱ヒータ9を加熱作用させた状態で、循環ファン23の通風作動及び噴出ノズル25からの除湿用の湯水の噴出作動を行わせる乾燥処理としての乾燥運転、及び、電気式の加熱ヒータ9を停止させた状態で、循環ファン23の通風作動及び噴出ノズル25からの除湿用の湯水の噴出作動を行わせる消臭処理としての消臭運転を行うように構成されている。
又、L1は、操作部SSに設けた警報ランプ、L2は、操作部SSに内蔵した警報ブザー、L3は、操作部SSに設けた表示部であり、これら警報ランプL1、警報ブザーL2、及び、表示部L3にて、異常が発生したときに警報作動する警報手段Lが構成されることになる。ちなみに、表示部L3には、発生した異常の内容に対応するコードが表示されることになる。
尚、図14において、Nは、引出し部2が本体部1の収納位置に収納されたことを検出する収納スイッチ、9Aは、加熱ヒータ9の駆動回路、23Aは、循環ファン23の駆動電圧を調整する駆動ファン駆動回路である。
尚、操作部SSにより、洗浄運転、すすぎ運転、乾燥運転、消臭運転の順に運転させる連続運転コースや、乾燥運転のみ運転させる乾燥のみコースなど各種の運転コースを選択できるように構成され、さらに、連続運転コースとして、標準運転コース、念入り運転コース、スピーディ運転コース、快速運転コースを選択できるように構成されているが、本実施形態においては、連続コースの標準運転コースについてのみ説明する。
先ず、収納スイッチNにより、引出し部2が本体部1の収納位置に収納されていることが検出され(#1)、操作部SSの電源スイッチがON操作され(#2)、運転コースの選択が行われ(#3)、操作部SSのスタートスイッチがON操作されると(#4)、選択された運転コースが実行されることになる。
操作部SSスタートスイッチがON操作された後は、先ず、洗浄運転(#5)、その洗浄運転後の排水運転(#6)が実行され、次に、すすぎ運転(#7)、そのすすぎ運転後の排水運転(#8)が実行される。そして、すぎ運転が2回終了したか否かが判別されて(#9)、2回終了していない場合には、すすぎ運転(#7)、そのすすぎ運転後の排水運転(#8)が再び実行される。
尚、使用者が操作部SSのスタートスイッチをON操作する前に洗浄用洗剤を洗浄槽D内に投入しておくことにより、洗剤を用いた洗浄を行うことができる。
その後、兼用ポンプ6および加熱ヒータ9を作動させて、加熱ヒータ9にて加熱されたすすぎ水により洗浄対象物のすすぎを設定時間が経過するまで行うことになる。
その後、兼用ポンプ6および加熱ヒータ9を作動させて、加熱ヒータ9にて加熱されたすすぎ水により洗浄対象物のすすぎを行うことになり、そして、図外の温度センサにより、すすぎ水の温度が仕上げ用設定温度(例えば、67℃)になると、加熱すすぎ動作を終了することになる。
そして、乾燥運転中において、水位センサJにて上述した湯水排出水位であることが検出されると、兼用ポンプ6を逆転作動させて排水する排水動作を、水位センサJにて上述した湯水排出水位に達したことが検出された後、設定時間(例えば、20秒)が経過するまで行うことになる。
そして、消臭運転中において、水位センサJにて上述した湯水排出水位であることが検出されると、兼用ポンプ6を逆転作動させて排水する排水動作を、水位センサJにて上述した湯水排出水位に達したことが検出された後、設定時間(例えば、20秒)が経過するまで行うことになる。
ちなみに、水位センサJにて洗浄用水位より低い水位であることが検出されるときとは、水位センサJが洗浄用水位を検出している状態から洗浄用水位を検出しない状態に変化したときである。
エアー噛み判別処理は、兼用用ポンプ6の作動状況に基づいて、その兼用ポンプ6にエアー噛みが発生しているか否かを判別する処理である。
湯水追加処理は、エアー噛み判別処理にてエアー噛みが発生していると判別したときに、洗浄空間Qに湯水を追加供給すべく、湯水断続手段Eを制御する処理である。
つまり、FB制御が、3分周期で、20秒ずつ実行されて、そのFB制御にて求めた駆動電圧を指令電圧として、直流モータ駆動回路6Aに指令するように構成され、FB制御が停止している間は、FB制御の実行中の最後に求めた駆動電圧を指令電圧として、直流モータ駆動回路6Aに指令するように構成されている。
つまり、最初のエアー噛み検出(エアー噛み判別処理)は、上述の如く、1分35秒であるが、2回目からのエアー噛み検出(エアー噛み判別処理)は、設定周期(本実施形態では3分)で設定時間(本実施形態では2分25秒)ずつ繰り返されることになる。
また、制御部Hが、回転速度検出センサMの検出情報に基づいて、兼用ポンプPを目標回転速度(例えば、4100回転/分)にて駆動すべく、直流モータ6aに供給する駆動電圧を調整するFB制御(回転速度調整処理)を実行した後に、エアー噛み検出(エアー噛み判別処理)を実行するように構成され、かつ、エアー噛み検出(エアー噛み判別処理)において、FB制御(回転速度調整処理)にて調整した駆動電圧に基づいて判別処理用の設定駆動電圧を定めるように構成されている。
ちなみに、初期電圧は、FB制御の目標回転速度よりも高い回転速度となる駆動電圧に設定されており、洗浄開始直後においては、洗浄用ノズル8からの湯水の噴出圧を十分に増加させることにより、適切な洗浄を行えるように構成されている。
そして、洗浄槽Dを正常な状態に戻すために、洗浄槽Dの内面等に付着している洗剤を拭き取ること等を行うことになり、また、必要に応じて、洗剤を使用しないで、洗浄処理やすすぎ処理を行って、洗浄槽Dの内面等に付着している洗剤を除去することになる。
先ず、湯水断続手段Eにおける第1開閉弁V1及び第2開閉弁V2が開き操作されて、洗浄空間Qへの湯水の供給が開始され(#21)、水位センサJにて洗浄用水位が検出されると(#22)、湯水断続手段Eにおける第1開閉弁V1及び第2開閉弁V2が閉じ操作されて、洗浄空間Qへの湯水の供給が停止される(#23)。
この兼用ポンプ6の駆動処理(#24)は、上述の如く、先ず、予め設定されている初期電圧を指令電圧として、直流モータ駆動回路6Aに指令し、その後、2分40秒が経過すると、FB制御を実行して求めた駆動電圧を指令電圧として、直流モータ駆動回路6Aに指令し、FB制御を終了した後は、そのFB制御の実行中の最後に求めた駆動電圧を指令電圧として、直流モータ駆動回路6Aに指令し、その後、2分40秒が経過すると、再びFB制御を実行することを繰り返す処理である。
つまり、エアー噛み判定タイミングとは、上述の如く、兼用ポンプ6の直流モータ6aを初期電圧にて駆動することを開始した直後においては、1分が経過した時点から、1分35秒が経過するまでの間であり、その後においては、35秒が経過した時点から、2分25秒が経過するまでの間が、エアー噛み判定を行うタイミングとして、繰り返し判定されることになる。
追加給水タイミングとは、エアー噛み判定タイミングの直後から2.5秒が経過するまでの間であり、エアー噛みが発生しているとは、回転速度検出処理にて検出した兼用ポンプPの最高回転速度と最低回転速度との差が、設定範囲以上(例えば、100回転/分以上)であるときである。
先ず、洗浄空間Qへの湯水の供給が開始され(#41)、水位センサJにて洗浄用水位が検出されると(#42)、洗浄空間Qへの湯水の供給が停止される(#43)。
そして、#48にて、エアー噛みが発生していると判定したときには、洗浄空間Qへの湯水の供給を開始することになり(#49)、また、#45にて追加給水タイミングでないと判別したときや、#48にてエアー噛みが発生していないと判定したときには、洗浄空間Qへの湯水の供給を停止することになる(#50)
すなわち、例えば、洗浄処理において、電気式の加熱ヒータ9を加熱させたときには洗浄空間Q内の温度はかなりの高温(例えば67℃)になる。その後、洗浄水が排出されて、すすぎ処理のためにすすぎ水が洗浄空間Qに供給され、そのすすぎ水が兼用ポンプ6の作動により洗浄ノズル8より噴出されることになるが、そのすすぎ水の温度は低温(例えば13〜17℃)である。このため、低温のすすぎ水が洗浄ノズル8から噴出されると、洗浄空間Q内の温度が急激に低下するものとなり、その結果、洗浄空間Q内の多量の空気が急激に収縮し、洗浄空間Qの内部圧が大きく減少しようとすることがあるが、このようなときには、圧力調整手段Wの作用によって、洗浄空間Qの内部圧が機外圧となるように自動調整されることになる。
尚、圧力調節手段Wには、結露水が生じることがあるが、その結露水が水位センサJを介して、洗浄槽Dに回収されるように構成されている。
図7〜図13に示すように、洗浄槽Dの底部に案内管13にて接続されて、その洗浄槽D内の湯水が導入される水位検出用の湯水貯留槽40と、湯水貯留槽40の内部に装備されて、その湯水貯留槽40に貯留される湯水の水位に応じて昇降する水位検出用のフロート41と、フロート41の本体部41Aから上方に延びる軸部41Bを昇降自在に案内する案内部Uと、湯水貯留槽40の上端よりも上方側箇所に位置されて、フロート41の上下2つの昇降位置を検出する一対の第1水位検出部T1及び第2検出部T2とが設けられている。
尚、洗浄水受け入れ部40Aの機能については後述する。
つまり、異常水位検出用の電極43は、図12に示すように、湯水貯留槽40の水位が第1水位検出部T1及び第2検出部T2のうちの高水位側の第2水位検出部T1にて検出される水位よりも設定量高くなったときに湯水貯留槽40に貯留される湯水にて導通される導通される状態で、蓋体42に装備されている。
また、案内部Uが、湯水貯留槽40の上端よりも下方に位置するフロート40の軸部40Bを案内すべく、湯水貯留槽40の上端よりも下方に位置して案内するように構成されている。
説明を加えると、揺動レバー44が、第2センサ取付け部42bに、横軸心X回りで上下揺動自在に枢支され、その横軸心Xの一端側部分が、上述の被検出部44aに形成され、横軸心Xの他端側部分が、軸部41Bとの連係部44bに形成されている。
連係部44bは、二股状に形成されて、その連係部44bに、軸部41Bの上端が係合されるように構成されている。
そして、揺動レバー44の二股状の連係部44bが、外れ止め用の突起部41bと左右一対の旗状体41aの間に挿入し、且つ、軸部41の上端が、二股状の連係部44bを貫通する状態となるように構成されている。
そして、上述した一対の旗状体41aのうちの1つが、第1検出部T1にて検出される被検出部と機能するように構成されている。
ちなみに、案内部Uは、一対の旗状体41aのうちの第1検出部T1にて検出される被検出部と機能する旗状体41aが係合する補助案内溝U2をも備えるように構成されているが、この補助案内溝U2は、第1検出部T1の近くまでは存在するものの、被検出部と機能する旗状体41aが第1検出部T1にて検出される箇所では存在しないものであるため、フロート41の昇降全範囲に亘ってフロート41を案内するものではない。
したがって、排水運転を行うときに、兼用ポンプ6にて排水される湯水の一部が洗浄水受け入れ部40Aに流動したのち、湯水貯留槽40の内部に吐出されることにより、湯水貯留槽40の壁面を洗浄できるように構成されている。
次に別実施形態を説明する。
(イ)上記実施形態においては、湯水断続手段が、給水路を開閉する第1開閉弁と、洗浄槽用分岐路を開閉する第2開閉弁と、除湿用分岐路に装備された定流量弁とから構成される場合を例示したが、これらの弁に加えて、除湿用分岐路を開閉する開閉弁を備えさせるようにしてもよい。
そして、除湿用分岐路を開閉する開閉弁を備えさせる場合には、給水路を開閉する第1開閉弁を省略する形態で実施してもよい。
例えば、洗浄ポンプを設定目標回転速度にて駆動すべく、直流モータに供給する駆動電圧を調整する場合において、その駆動電圧が設定範囲以上変動したときには、エアー噛みが発生していると判別するようにしてもよく、また、洗浄ポンプを設定目標回転速度にて駆動すべく、直流モータに供給する駆動電圧を調整する場合において、その駆動電流が設定範囲以上変動したときには、エアー噛みが発生していると判別するようにしてもよい。
尚、交流モータを用いた実施形態は、上述の直流モータを用いた実施形態と同様であるので、その具体的な説明は省略する。
尚、洗浄空間内の空気を機内循環させながら除湿処理して乾燥処理を行う場合においては、洗浄槽内に泡が多量に発生したときに、その泡が外部に流出することを極力抑制できるものとなるため、本発明を適用する形態としては好適である。
6a 直流モータ
8 洗浄用ノズル
D 洗浄槽
E 湯水断続手段
H 制御手段
L 警報手段
M 回転速度検出手段
Q 洗浄空間
Claims (7)
- 洗浄槽の洗浄空間への湯水供給を断続する湯水断続手段と、
前記洗浄空間の底部に貯留された湯水を洗浄用ノズルに圧送する洗浄用ポンプと、
前記洗浄空間内の洗浄対象物を洗浄する洗浄処理、前記洗浄対象物をすすぐすすぎ処理、及び、前記洗浄対象物を乾燥する乾燥処理を実行する制御手段が設けられ、
前記制御手段が、
前記洗浄処理及び前記すすぎ処理において、洗浄用の水位の湯水を前記洗浄空間内に貯留した状態で前記洗浄用ポンプを作動させて洗浄及びすすぎを行うべく、前記湯水断続手段及び前記洗浄ポンプを制御するように構成された食器洗浄機であって、
前記制御手段が、前記洗浄処理において、前記洗浄用ポンプの作動状況に基づいて、その洗浄用ポンプにエアー噛みが発生しているか否かを判別するエアー噛み判別処理、及び、そのエアー噛み判別処理にてエアー噛みが発生していると判別したときには、前記洗浄空間に湯水を追加供給すべく、前記湯水断続手段を制御する湯水追加処理を実行するように構成され、さらに、
前記制御手段が、前記エアー噛み判別処理にて前記エアー噛みが発生していると判別したときに、前記湯水追加処理として、前記洗浄用ポンプを作動させた状態で前記洗浄空間に設定追加量の湯水を追加供給し、その設定追加量の湯水を追加供給した状態において、前記エアー噛み判別処理にて前記エアー噛みが発生していると判別したときには、前記湯水追加処理として、前記洗浄空間に前記設定追加量の湯水を追加供給することを繰り返すように構成され、さらに、
前記制御手段が、前記エアー噛み判別処理を、前記湯水追加処理を実行した後は設定経過時間が経過したときに開始する形態で、設定周期で設定時間ずつ繰り返すように構成されている食器洗浄機。 - 前記制御手段が、前記湯水追加処理により、前記洗浄空間に前記設定追加量の湯水を追加供給することを洗浄処理用の設定回数繰り返した後において、前記エアー噛み判別処理により前記エアー噛みが発生していると判別したときには、運転を停止して警報手段を作動させる洗浄処理用の異常警報処理を実行するように構成されている請求項1記載の食器洗浄機。
- 前記制御手段が、前記すすぎ処理において、前記エアー噛み判別処理及び前記湯水追加処理を実行するように構成され、かつ、前記湯水追加処理により、前記洗浄空間に前記設定追加量の湯水を追加供給することを前記洗浄処理用の設定回数よりも少ない回数に設定されたすすぎ処理用の設定回数繰り返した後において、前記エアー噛み判別処理により前記エアー噛みが発生していると判別したときには、運転を停止して前記警報手段を作動させるすすぎ処理用の異常警報処理を実行するように構成されている請求項2記載の食器洗浄機。
- 前記洗浄用ポンプが、直流モータにて駆動されるものであり、
前記制御手段が、前記エアー噛み判別処理として、エアー噛み判別処理用の設定駆動電圧を前記直流モータに供給して前記洗浄用ポンプを作動させている状態において、前記洗浄ポンプの回転速度がエアー噛み判別用の設定範囲以上変動したときには、前記エアー噛みが発生していると判別するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗浄機。 - 前記制御手段が、前記洗浄用ポンプの回転速度を検出する回転速度検出手段の検出情報に基づいて、前記洗浄用ポンプを目標回転速度にて駆動すべく、前記直流モータに供給する駆動電圧を調整する回転速度調整処理を実行した後に、前記エアー噛み判別処理を実行するように構成され、かつ、前記エアー噛み判別処理において、前記回転速度調整処理にて調整した駆動電圧に基づいて前記判別処理用の設定駆動電圧を定めるように構成されている請求項4記載の食器洗浄機。
- 前記洗浄用ポンプが、交流モータにて駆動されるものであり、
前記制御手段が、前記エアー噛み判別処理として、エアー噛み判別処理用の設定駆動周波数および設定電圧を前記交流モータに供給して前記洗浄用ポンプを作動させている状態において、前記洗浄ポンプの回転速度がエアー噛み判別用の設定範囲以上変動したときには、前記エアー噛みが発生していると判別するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗浄機。 - 前記制御手段が、前記洗浄用ポンプの回転速度を検出する回転速度検出手段の検出情報に基づいて、前記洗浄用ポンプを目標回転速度にて駆動すべく、前記交流モータに供給する駆動周波数および電圧、または、駆動周波数あるいは電圧を調整する回転速度調整処理を実行した後に、前記エアー噛み判別処理を実行するように構成され、かつ、前記エアー噛み判別処理において、前記回転速度調整処理にて調整した駆動周波数および電圧、または、駆動周波数あるいは電圧に基づいて前記判別処理用の設定駆動周波数および電圧を定めるように構成されている請求項6記載の食器洗浄機。
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