JP2729875B2 - 立体駐車場におけるパレット昇降装置 - Google Patents

立体駐車場におけるパレット昇降装置

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JP2729875B2
JP2729875B2 JP11213292A JP11213292A JP2729875B2 JP 2729875 B2 JP2729875 B2 JP 2729875B2 JP 11213292 A JP11213292 A JP 11213292A JP 11213292 A JP11213292 A JP 11213292A JP 2729875 B2 JP2729875 B2 JP 2729875B2
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崇 朝倉
米田  卓
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は立体駐車場におけるパレ
ット昇降装置に係り、詳しくは、複数列の駐車空間が各
段に形成されている多段式の立体駐車場におけるパレッ
ト昇降装置において、特に、パレットを上昇させた後の
昇降チェーンの垂れ下がりをなくすことができるように
したパレット昇降機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、上下を複数段にして各段に左右に
並ぶ複数の駐車空間を確保した構造の立体駐車場が建造
されるようになってきている。このような多段式複列駐
車場においては、それが二段式である場合を例にして述
べると、下段の駐車空間に車両を載せた状態で左右へ横
行させることができる下段パレットが設けられる一方、
上段の駐車空間には下段まで下降可能な上段パレットが
採用される。そして、一般的には、下段の駐車空間の側
方に余分なスペースが確保される。すなわち、上段に保
管された車両を出庫させる場合に、その直下に駐車して
いる車両の下段パレットを側方へ退避させることができ
るようにしている。このような駐車設備においては、上
段駐車空間の上方から4本の昇降チェーンを吊下させ、
それでもって上段パレットの四隅を支持するようにして
いる。このような構造の駐車設備が、例えば実開昭57
−127753号公報に記載されている。この種の設備
では、各昇降チェーンを梁などに設置したスプロケット
で支持させるとともに180度方向変換させ、スプロケ
ットの回転で昇降チェーンを引き上げてパレットを上昇
させたり、繰り出して下降させることができるようにな
っている。例えば、下段パレットを上昇させるときには
スプロケットが正転されるが、それにつれて引き上げら
れた昇降チェーンは、スプロケットで反転され、上段パ
レットの側部で垂れ下げられる。この場合に、昇降チェ
ーンの過大な垂れ下がりを回避するために、昇降チェー
ンの端部を梁などに固定しておき、スプロケットで反転
した昇降チェーンをU字状に保って垂れ下るようにした
り、また、昇降チェーンの絡みつきを防止して移動を円
滑となるようにするため、垂下する昇降チェーンの下端
に重錘を取り付けたりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように昇降チ
ェーンがU字状に垂れ下っていたり、重錘を吊り下げて
いると、上段パレットが上昇して上段駐車空間に車両を
保管している間は、スプロケットで反転して垂れ下がっ
た昇降チェーンや重錘などが下段パレットの側方まで延
びてくるので目障りとなり、駐車場の見栄えを著しく悪
くする。それのみならず、昇降チェーンや重錘が下段駐
車空間で車両に乗り降りする顧客などの衣服や身体に触
れたり、さらには、地震や台風のときなどには大きく揺
れて車両に当たるなどして損傷させる問題がある。駐車
設備が三段式や四段式のような多段の場合には、上記し
た事態の生じる機会がますます多くなり、したがって、
そのような構造を適用するには種々の改善を加える必要
に迫られる。本考案は上述の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、上段のパレットを上昇させたとき、そ
の上段パレットを吊っている昇降チェーンがスプロケッ
トで反転された後も垂れ下がらないようにして見栄えを
よくし、かつ、下段駐車空間における乗降の邪魔になら
ず、身体に触れたり車両に損傷の与えることのない高級
化の図られた立体駐車場におけるパレット昇降装置を提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、出庫しようと
する車両が載せられたパレットを最下段まで昇降チェー
ンの繰り出しでもって下降させることができるようにな
っている立体駐車場のパレット昇降装置に適用される。
その特徴とするところは、図1および図2を参照して、
パレット2の左側2Lと右側2Rとにおいてそれぞれ前
後に離隔した全部で4か所の吊持位置h1 ,h2
3 ,h4 に、昇降チェーン8A〜8Dが取り付けられ
る。その吊持位置h1 ,h2 ,h3 ,h4 の上方で各昇
降チェーン8A〜8Dを前後方向における水平な同じ向
きへ変向させるための支持スプロケット10〜13が、
パレット2を吊り下げる吊持体4に取り付けられてい
る。水平方向に変向された同じ側に位置する各二つの昇
降チェーン8A,8Cおよび昇降チェーン8B,8Dを
反転させるための反転スプロケット16〜19が、吊持
体4の左側4Lおよび右側4Rのそれぞれに取り付けら
れる。その左側4Lの反転スプロケット16,18と右
側4Rの反転スプロケット17,19とは、同時に回転
駆動させるためのトルクシャフト15で連結される。左
側4Lおよび右側4Rのそれぞれで反転された二つの昇
降チェーン8A,8Cや昇降チェーン8B,8Dは、そ
の先端で一本のワイヤーロープ23に接続される。そし
て、その各ワイヤーロープ23,23を巻きとり繰り出
すドラム22A,22Bが、支持スプロケット10,1
2や支持スプロケット11,13のいずれか一方ととも
に回転するように設けられている。さらに、ドラム22
A,22Bが一本の各ワイヤーロープ23,23を巻き
とり繰り出すときに通過するシーブ25A,25Bが吊
持体4の左側4Lおよび右側4Rのそれぞれに取り付け
られる。そして、パレット2が昇降するとき、各ワイヤ
ーロープ23,23に接続された二つの各昇降チェーン
8A,8Cや昇降チェーン8B,8Dの弛みや緊張を緩
和するように、シーブ25A,25Bを前後方向へ移動
させるためのスプリング28,28がシーブ25A,2
5Bに取り付けられたワイヤーロープ張力調整手段2
6,26を設けておくとよい。
【0005】
【作用】パレット2を上昇させるとき、トルクシャフト
15の回転でもって、吊持体4の左側4Lにおける反転
スプロケット16,18と右側4Rの反転スプロケット
17,19とが同時に正転される。パレット2を吊り下
げている吊持体4に取り付けた支持スプロケット10〜
13および反転スプロケット16〜19に張架された昇
降チェーン8A〜8Dが引き上げられる。パレット2の
左側2Lと右側2Rとでそれぞれ前後に離隔した全部で
4か所の吊持位置h1 ,h2 ,h3 ,h4に取り付けら
れている昇降チェーン8A,8Cや昇降チェーン8B,
8Dは、パレット2を水平に維持して上昇させる。昇降
チェーン8A,8Cの先端には、一本のワイヤーロープ
23が接続され、昇降チェーン8B,8Dの先端にも、
別の一本のワイヤーロープ23が接続されおり、水平に
変向された昇降チェーン8A,8Cは、吊持体4の左側
4Lに沿うようにして移行され、昇降チェーン8B,8
Dも、吊持体4の右側4Rに沿って移行される。そし
て、昇降チェーン8A,8Cおよび昇降チェーン8B,
8Dとともに移行する各ワイヤーロープ23,23は、
吊持体4の左側4Lおよび右側4Rのそれぞれに取り付
けられたシーブ25A,25Bで反転され、左側4Lの
支持スプロケット10とともに回転するドラム22Aお
よび右側4Rの支持スプロケット11とともに回転する
ドラム22Bに巻きとられる。したがって、パレット2
の上昇が円滑となり、かつ、昇降チェーン8,8がパレ
ットの側方に垂れ下がるようなことはない。パレット2
を下降させるとき、トルクシャフト15でもって吊持体
4の左側4Lにおける反転スプロケット16,18と右
側4Rの反転スプロケット17,19とが同時に逆転さ
れる。パレット2を吊り下げる吊持体4に取り付けられ
た支持スプロケット10〜13および反転スプロケット
16〜19に張架した昇降チェーン8A,8C、8B,
8Dは下降する。そして、左側2Lと右側2Rとでそれ
ぞれ前後に離隔した全部で4か所の吊持位置h1
2 ,h3 ,h4 で支持されたパレット2は水平を維持
して下降する。そのとき、左側4Lおよび右側4のドラ
ム22A,22Bから繰り出される各ワイヤーロープ2
3,23はシーブ25A,25Bを通過して反転され、
昇降チェーン8A,8Cおよび昇降チェーン8B,8D
は、ともに反転スプロケット16〜19へ向けて移行す
る。
【0006】このような作動において、ワイヤーロープ
張力調整手段26が設けられていると、以下のようにし
てワイヤーロープ23や昇降チェーン8A〜8Dの弛み
と緊張を緩和することができる。パレット2が上昇し始
めたとき、ドラム22A,22Bにおいては巻き細り状
態にあるために、ワイヤーロープ23,23の移行速度
が昇降チェーン8A〜8Dの移行速度より遅いので、昇
降チェーン8A,8Cおよび昇降チェーン8B,8Dが
弛んでくる。そのとき、シーブ25A,25Bにそれぞ
れ取り付けたワイヤーロープ張力調整手段26,26の
スプリング28,28の弾発力によって、シーブ25
A,25Bの位置が変更される。ワイヤーロープ23,
23の移行遅れに基づく昇降チェーン8A,8Cや昇降
チェーン8B,8Dとワイヤーロープ23,23の弛み
が緩和され、パレット2の上昇が円滑に行われる。パレ
ット2の上昇が続くと、ドラム22A,22Bにおいて
は巻き細り状態から巻き太りに転じ、ワイヤーロープ2
3,23の移行速度が昇降チェーン8A〜8Dの移行速
度より速くなって、昇降チェーン8A,8Cおよび昇降
チェーン8B,8Dは緊張状態となる。その引張力がワ
イヤーロープ23,23を介してシーブ25A,25B
に伝達され、シーブ25A,25Bはスプリング28の
弾発力に抗して変位する。ワイヤーロープ23,23の
移行速度の増加に基づく過大な緊張が緩和され、パレッ
ト2の上昇が円滑となる。パレット2が下降し始めたと
き、ドラム22A,22Bにおいては巻き太り状態にあ
るために、ワイヤーロープ23,23の移行速度が昇降
チェーン8A〜8Dの移行速度より速くなり、昇降チェ
ーン8A,8Cおよび昇降チェーン8B,8Dが弛んで
くる。また、パレット2の下降が続くと、ドラム22
A,22Bにおいては巻き太り状態から巻き細り状態と
なり、ワイヤーロープ23,23の移行速度が昇降チェ
ーン8A〜8Dの移行速度より遅くなって、昇降チェー
ン8A,8Cおよび昇降チェーン8B,8Dは緊張す
る。しかし、この移行中は上記とは逆の順序で生じる昇
降チェーン8A〜8Dやワイヤーロープ23の緊張や弛
みが、スプリング28の伸縮挙動でもって吸収される。
【0007】
【実施例】以下に、実施例を示した図面を参照しなが
ら、本発明を詳細に説明する。図4は本発明のパレット
昇降装置が適用される立体駐車場60の前面図、図5は
その側面図、図6はその平面図である。これには、上下
に形成された四段の駐車空間61,62,63,64が
設けられ、それぞれの空間には、車両を載せたまま昇降
することができるパレットが左右に並ぶようにして複数
基配置されている。そのパレットは、最下段,二段目,
三段目の駐車空間61,62,63において車両を載せ
た状態でもしくは空の状態で横行可能とされている。し
たがって、最上段,三段目,二段目の駐車空間64,6
3,62から出庫するとき、その直下の駐車空間63,
62,61に位置しているパレット2,2,1をいずれ
かの方向へ横行させると、各段に昇降用の一つの空間6
3a,62a,61aが確保されるようになっている。
そして、出庫しようとする車両が載せられたパレットを
最下段まで昇降チェーン8,8(図5参照)の繰り出し
でもって下降させることができる昇降装置が、二段目と
三段目と最上段に設置される。この立体駐車場60は、
6本の柱73,73と、上部の左右梁74,74および
前後梁75,75と、後述するレールの敷設された駐車
空間62,63における左右梁76,76,77,77
とにより、骨組が形成されている。そして、地上の入出
庫口65に臨む最下段の駐車空間61においてのみ、車
両の出し入れが可能となっている。
【0008】これらの各駐車空間61〜64のうち二段
目,三段目,最上段の空間62〜64には、パレット
2,3を昇降させるための装置を搭載した吊持体4,5
が採用されている。この吊持体4,5は剛性の高い枠体
であればよく、二段目および三段目の駐車空間62,6
3においては横行可能な枠組構造の吊持枠体4が採用さ
れ、最上段の駐車空間64においては、左右梁74,7
4に固定された吊持枠体5となっている。なお、左右梁
74,74の上にアッパーフレーム78が取り付けられ
る場合には、最上段の吊持体5をそのアッパーフレーム
78自体に形成させるようにしておいてもよい。最上段
の駐車空間64おいては、吊持枠体5から吊り下げられ
た左右に並ぶ4基の昇降するパレット3A〜3Dがあ
り、それぞれに車両90〜93を駐車できるようにして
いる。二段目の駐車空間62および三段目の駐車空間6
3には、左右梁76,76、77,77上を横行する吊
持枠体4,4に吊り下げられて昇降する各3基のパレッ
ト2A〜2C、2D〜2Fがあり、それぞれに車両84
〜86、87〜89を駐車させることができる。そし
て、最下段の駐車空間61の床面61Aには横行可能な
3基のパレット1A〜1Cが設けられ、それぞれに車両
81〜83が載せられ、合計13台が駐車できるように
なっている。
【0009】ところで、二段目の駐車空間62および三
段目の駐車空間63に設置される各パレット2は、図1
ないし図3に示すように、その左側2L(図2参照)と
右側2Rに配置した角形断面の縦桁2a,2bと、入出
庫口65の位置する前面部や背後部72寄りに配置した
横桁2c,2dとで形成された枠体、および、その枠体
に張られた連続する台形を形成した波底板2mから構成
されている。なお、図1は立体駐車場の二段目の駐車空
間62または三段目の駐車空間63に設置されたパレッ
ト2が上昇したときの側面図であり、図2はその平面図
を、図3はその後面図を示している。このようなパレッ
ト2の縦桁2a,2bの外側面にはチェーン吊り材7,
7が取り付けられ、前後に離隔した吊持位置h1
2 ,h3 ,h4 には、ボルトおよびナットよりなる取
付部材9,9を介して、昇降チェーン8A〜8Dの先端
がそれぞれ独立して取り付けられている。一方、吊持枠
体4は、左側4Lと右側4Rに配置した角形断面の縦桁
4a,4bと、入出庫口65の位置する前面部や背後部
72に配置した横桁4c,4dとで構成した枠体となっ
ている。そして、上述したパレット2の吊持位置h1
2 ,h3 ,h4 から真っ直ぐに立ち上がってくる昇降
チェーン8A〜8Dを水平に後方へ変向させるための支
持スプロケット10〜13が、縦桁4a,4bの内外側
に一体化した取付板材10a,10a〜13a,13a
を介して、全部で4か所に取り付けられている。本例で
は、左側4Lにおいて、パレット2の前部の吊持位置h
1 から延びる昇降チェーン8Aを張架する支持スプロケ
ット10が、後部側の吊持位置h3 から延びる昇降チェ
ーン8Cを張架する支持スプロケット12よりも外方に
配置されている。右側4Rにおいても、長い昇降チェー
ン8Bを張架する支持スプロケット11が、短い昇降チ
ェーン8Dを張架する支持スプロケット13よりも外方
となるように配置される。なお、支持スプロケット12
の外方には同軸状に補助スプロケット12Aが取り付け
られ、支持スプロケット10を経て変向された昇降チェ
ーン8Aの垂れ下がりを防止すべく支持させるようにし
ている。一方、昇降チェーン8Cのためにも、支持スプ
ロケット13の外方に同軸状の補助スプロケット13A
が取り付けられている。
【0010】上記の支持スプロケット10は、図2のE
−E線矢視断面である図7の回転ボス10bの外周に取
り付けられ、さらに、後述するワイヤーロープ23が巻
きとられる溝部22aを形成したドラム22Aも一体化
され、支持スプロケット10およびドラム22Aは、昇
降チェーン8Aの移行に伴って回転ボス10bとともに
回転するようになっている。その回転ボス10bは、ベ
アリング10c,10c,スペーサー10d,10dを
介して固定軸10eに装着される。この固定軸10e
は、図7のF−F線矢視の図8に示すように、取付板材
10aの上部中央に形成した上下方向の切欠部10fに
落とし込まれ、その一方端で、取付板材10aの側面に
一体化される固定材10gにより、上方への抜けが規制
されている。右側4Rの支持スプロケット11も支持ス
プロケット10と同一構造とされ、昇降チェーン8Bの
移動に伴い、ドラム22Bとともに回転できるように、
取付板材11a,11aに装着されている。なお、支持
スプロケット12,13も、上述の支持スプロケット1
0と同一構造とされるが、それぞれに平行した同径の補
助スプロケット12A,13Aは、図2のG−G線矢視
断面を表した図9に示すように、回転ボス10bに固定
され、支持スプロケット12,13と一体的に回転する
ようになっている。
【0011】また、図1ないし図3に示すように、左側
4Lの後部において縦桁4aと横桁4dとが交差する箇
所には、縦桁4aの内外面に固定した上方へ延びる板材
と内方へ延びる板材とからなる架台14a(図3参照)
が設けられ、昇降チェーン8を駆動するための減速機と
駆動用スプロケット20Aを備えたギヤードモータ14
や軸受15aが搭載されている。なお、右側4Rの後部
においても縦桁4bと横桁4dとが交差する箇所の縦桁
4bの内外面にフレーム体14bが形成され、架台14
aと同様に軸受15aが装着されている。左右に設置さ
れた上記した軸受15a,15aにはトルクシャフト1
5が支承され、その左側部位には、径の大きい減速用ス
プロケット20Bと、水平に変向された後の左側4Lに
位置する二つの昇降チェーン8A,8Cを180度反転
させる反転スプロケット16,18とが装着されてい
る。その右側部位には、右側4Rに位置する水平に変向
された二つの昇降チェーン8B,8Dを180度反転さ
せる反転スプロケット17,19が取り付けられ、ギヤ
ードモータ14を駆動すると、駆動チェーン21やトル
クシャフト15を介して、全部の反転スプロケット16
〜19が同時に同じ方向へ回転される。その結果、昇降
チェーン8A〜8Dが同じ速度で移行され、吊持位置h
1 ,h2 ,h3 ,h4 が水平に保持された状態で、パレ
ット2が上昇または下降することができるようになって
いる。
【0012】上記するようにしてパレット2を上昇させ
た場合、図1に示すように、反転スプロケット16,1
8によって上方側へ反転された左側4Lの二つの昇降チ
ェーン8A,8Cは、その先端が横桁4cに向かう水平
状態とされ、反転スプロケット17,19によって反転
された右側4Rの昇降チェーン8B,8Dも横桁4cに
向けて延びる状態とされる(図2参照)。そして、例え
ば吊持枠体4の左側4Lにおいて、横桁4cと縦桁4a
とが交差する位置の近傍には、図1のH−H線矢視断面
の図10に示すように、縦桁4aの内外面に固定した取
付板材25a,25aを介してシーブ25Aが取り付け
られ、吊持枠体4の右側4Rにもシーブ25Bが設けら
れる。上記した左側4Lの二つの昇降チェーン8A,8
Cや右側4Rの昇降チェーン8B,8Dは、図13およ
び図14に示すように、それぞれ一本のワイヤーロープ
23に接続される。その接続のために、昇降チェーン
8,8の先端部位における内側の四つのピンリンクプレ
ート8a,8aの上面が平坦にされ、連結体30を構成
する二個の連結部材30a,30bが溶接などで取り付
けられ、二つの昇降チェーン8,8が相互に結合され
る。そして、前方の連結部材30aの下面にはロープ取
付孔を有する取付板30cが設けられ、そのロープ取付
孔に挿通されたワイヤーロープ23が固定される。この
ような連結によって、二つの昇降チェーン8,8と一本
のワイヤーロープ23とが一体とされ、パレット2の昇
降時、左側4Lの通路樋29(図1参照)内において、
二つの昇降チェーン8A,8Cを、同時に同じ長さだけ
移行させることができるようになっている。そして、右
側4Rの通路樋29(図2参照)内においても、二つの
昇降チェーン8B,8Dを同時に同じ長さだけ移行させ
ることができる。
【0013】例えばパレット2の上昇時には、例えば、
通路樋29内を前後方向に移行する左側4Lの二つの昇
降チェーン8A,8Cと一体のワイヤーロープ23が、
シーブ25Aで反転された後にドラム22Aに巻きとら
れ、下降時には、ドラム22Aから繰り出された後にシ
ーブ25Aで通路樋29側へ反転されるようになってい
る。この反転に伴った移行によって、支持スプロケット
10と同軸のドラム22Aの溝部22a(図7参照)で
は、ワイヤーロープ23の巻き太りや巻き細りが生じ
る。したがって、支持スプロケット10とドラム22A
との周速に差が発生して、ワイヤーロープ23の移行速
度と反転スプロケット16,18で駆動される昇降チェ
ーン8A,8Cの移行速度との差異により、昇降チェー
ン8A,8Cに過度の弛みや緊張が生じる。これを緩和
するために、回転中のシーブ25Aを前後方向へ移動さ
せることができるワイヤーロープ張力調整手段26(図
1参照)が設けられている。図10に示すように、シー
ブ25はベアリング25b,25b,スペーサー25
c,25cを介して固定軸25dに装着されている。こ
の固定軸25dは、その両端部が前方側に開口した溝部
27(図11参照)内で変位可能なようにして取付板材
25a,25aに装着されている。一方、ワイヤーロー
プ張力調整手段26は、図11および図12に示すよう
に蔓巻き状のスプリング28と、上記スペーサー25c
が嵌め込まれる支持孔26aを有した二枚の支持板材2
6A,26Aと、それらを接続する連結部材26Bと、
ストッパー板26b,ガイドバー26c,長さ調整用の
ナット26dからなるスプリング支持部材26Cと、取
付板材25a,25aの後端面に固定されてガイドバー
26cの進退を許容する支持孔26eを備える当て板2
6Dとからなる。なお、ストッパー板26bは連結部材
26Bに固定され、連結部材26Bにあけられた孔にス
プリング28の一端が着座する恰好とされている。した
がって、シーブ25に図12の矢印M方向の大きな力が
作用すると、スプリング28が縮んで仮想線のようにガ
イドバー26cとともに変位し、その力が弱まるとスプ
リング28が復元して実線の位置へ戻ることができるよ
うになっている。三段目の駐車空間63におけるこれら
のシーブ25は、昇降チェーン8の長い移行距離を確保
するために、反転スプロケット16〜19から前後方向
に可及的に離隔した位置に配置される必要がある。それ
ゆえに、上述したように、吊持枠体4の前部に設置され
ている(図1参照)。ただ、二段目の駐車空間62に設
置される吊持枠体4では、パレット2の昇降距離が短い
ので、その距離に等しい長さを確保できさえすれば、シ
ーブ25を吊持枠体4の前後方向の中央部位に設置して
おいてもよい。
【0014】一方、図1において、吊持枠体4は、二段
目の駐車空間62における左右梁76,76(図5参
照)や三段目の駐車空間63における左右梁77,77
に沿って横方向へ移動可能としているので、その下面の
左後部には、ギヤードモータ31と、これによって回転
される駆動車輪32Aとが設けられている。そして、他
の三か所にも横行車輪32B,32C,32D(図2参
照)が従動回転可能に取り付けられている。なお、前部
に位置する横行車輪32C,32Dは円板状とされ、平
らなレール34B上を走行させるようにしているが、後
部に位置する駆動車輪32Aと横行車輪32BとはV形
溝を有して、三角状となるように配置した山形鋼のレー
ル34A上を走行し、吊持枠体4の蛇行を防止するよう
に配慮されている。ちなみに、パレット2を上昇させた
状態で吊持枠体4が横行するとき、パレット2が吊持枠
体4に対して揺動しないようにするための揺動防止部材
35が設けられる。これは、支持スプロケット10,1
2や支持スプロケット11,13の近傍に取り付けられ
下端が朝顔状に開いたガイド筒35aと、それに対応す
る直下のパレット2上に固定された先端を細くして丸め
られたガイド棒35bとからなる。このようにしておけ
ば、パレット2が上昇するときガイド棒35bがガイド
筒35aに容易に案内され、かつ、パレット2が所定高
さまで上昇したとき、ガイド棒35bがガイド筒35a
に嵌入し、吊持枠体4とパレット2との一体化が図ら
れ、パレット2の無用な揺動が防止される。
【0015】一方、最上段の駐車空間64に設置される
パレット3は、三段目の駐車空間63や二段目の駐車空
間62におけるパレット2と同一構造とされる。しか
し、そのパレット3を横行させる必要がないので、左右
梁74,74に載せられている吊持枠体5は、図15お
よび図16に示すように、横行のための車輪やその駆動
装置を有しない。しかし、パレット3の昇降距離は長く
なることから、以下の配慮が施されている。吊持枠体5
の左側5Lおよび右側5Rにおいて、横桁5cと縦桁5
aとが交差する位置の近傍には、吊持枠体4のシーブ2
5に代わるものとして、縦桁5aに固定された取付板材
24a,24aに装着した反転スプロケットを兼ねるシ
ーブ装置24A,24Bが設けられる。図15のM−M
線矢視断面である図17から分かるように、左側5Lの
シーブ装置24Aには、シーブ25のボス部の両側に反
転スプロケット40A,40Bが固定されている。その
反転スプロケット40Aには昇降チェーン8Aが張架さ
れ、反転スプロケット40Bには昇降チェーン8Cが張
架される。一方、シーブ25には、ワイヤーロープ23
を張架させることができるようになっている。そして、
昇降チェーン8A,8Cの反転速度とワイヤーロープ2
3の反転速度とが同一となるような深さの溝25eが、
シーブ25の周囲に形成されている。固定軸24bの一
方端は取付板材24aの挿通孔に挿入され、他方端は、
取付板材24aの外側にボルト止めした固定板材24c
でもって、固定位置を決めるようにしている。
【0016】右側5Rのシーブ装置24Bにも、反転ス
プロケット41A,41Bが設けられ、その反転スプロ
ケット41A,41Bには昇降チェーン8B,8Dが張
架され、シーブ25にはワイヤーロープ23が張架され
る。すなわち、左右いずれのシーブ装置24A,24B
においても、パレット3が最下段から三段目あたりを下
降するときにはシーブ装置24にワイヤーロープ23を
張架させ、最上段近くを上昇するときには昇降チェーン
8,8を張架させる必要があるからである。なお、昇降
チェーン8,8とワイヤーロープ23との接続部がシー
ブ装置24にさしかかった場合には、昇降チェーン8,
8とワイヤーロープ23が同じ速度でシーブ装置24を
通過することができるように、反転スプロケット40
A,40B,41A,41Bとシーブ25の径が同じに
されている。図15に示すように、背後部72側に位置
する反転スプロケット16,18と上記したシーブ装置
24Aとの間および反転スプロケット17,19(図1
6参照)とシーブ装置24Bとの間には、昇降チェーン
8A,8C、8B,8Dを移行させるための通路樋29
が設けられる。これは、後述するシーブ43A,43B
の設置を配慮して、背後部72から入出庫口65に向け
て、部分的にやや上方側へ傾斜した姿勢とされている。
なお、シーブ装置24の半周部にも通路樋29Aが設け
られ、それに続くようにして僅かに傾斜した通路樋29
Bが、支持スプロケット10,11をやや越える位置ま
で後方へ延ばされている。ちなみに、昇降チェーン8,
8は一本のワイヤーロープ23に接続されることは図1
3の場合と同様であるが、図18および図19に示すよ
うに、連結体30を構成する連結部材30a,30bの
上面には、各二つのキャスター42,42が取り付けら
れている。これは、通路樋29Aを通過し通路樋29B
を越えて上下の姿勢を逆転したあと、キャスター42に
よって昇降チェーン8が支えられて通路樋29Bに頻繁
に接触することがなくなり、連結体30が通路樋29B
の出口近くまで円滑に移動できるようにする配慮に基づ
いている。図15および図16に戻って、支持スプロケ
ット10,11のやや後方上部にはシーブ43A,43
Bが設けられる。これらは、図10ないし図12に示し
たシーブ25の場合と同様の構造とされるが、付設され
るワイヤーロープ張力調整手段26による変位可能量は
大きく設定される。
【0017】ところで、最下段の駐車空間61に設置さ
れる横行自在なパレット1は、その左側面を表す図20
にあるように、床面61Aに形成したピット61Bに配
置される。これは、上記した昇降自在なパレット2,3
と同じく波底板2mが枠体に張りつけられたものとなっ
ているが、昇降させる必要がないので、昇降チェーンは
取り付けられていない。しかし、パレット1自体を横行
させる必要があるために、次に述べる横行手段36が備
えられている。なお、ピット61Bの底面の前部には平
らなレール37Bが、また、後部には山形鋼で形成した
三角状の二本のレール37A,37Aが敷設され、それ
ぞれの上面や頂部はピット61Bの底面と同一レベルと
なるように設置されている。したがって、上段のパレッ
ト2,3が下降してピット61Bに入ると、それらの波
底板2mの上面が床面61Aとほぼ同じ高さとなって、
車両の入出庫に差し支えがない。パレット1の横行手段
36は、背後部72に装着したギヤードモータ44と、
その駆動軸44aに取り付けたV字状の溝を有する二つ
の駆動車輪45A,45Aと、前部に位置する従動車輪
45Bとから構成される。なお、図には表れていない右
後部の車輪もV字状の溝を有する同じ形状とされ、パレ
ット1の蛇行が生じないようにされている。
【0018】このように構成された立体駐車場における
パレット昇降装置は、立体駐車場60へ車両84〜93
を一台ずつ入出庫させるためにパレット2,3が昇降す
るとき、昇降チェーン8が吊持枠体4,5から垂れ下が
ることがなく、見栄えがよくかつそれらが乗降者や車両
に触れることもなく、次のようにして円滑に昇降させる
ことができる。図4に示す三段目の駐車空間63のパレ
ット2Dに車両87を駐車させる場合を述べる。まず、
パレット1A上に車両81があるなしにかかわらず、パ
レット1Aを図示の位置から空間61aへ横行させる。
そのとき、ギヤードモータ44(図20参照)が駆動さ
れ、レール37A,37Bに沿ってパレット1Aを移動
させる。図示しないリミットスイッチが動作するとギヤ
ードモータ44が止められ、パレット1Aは停止する。
さらに、パレット2A上に車両84があるなしにかかわ
らず、パレット2Aを図示の位置から空間62aへ横行
させ、パレット2Dの直下に新しい昇降空間を確保す
る。その場合、パレット2Aのギヤードモータ31(図
1参照)を駆動して、レール32A,32Bに沿ってパ
レット2Aを移動させる。
【0019】その状態で、パレット2Dを吊持する吊持
枠体4に設けたギヤードモータ14を逆回転させ、駆動
用スプロケット20A,駆動チェーン21,減速用スプ
ロケット20Bを介してトルクシャフト15を逆回転さ
せる。左右の反転スプロケット10〜13も逆回転さ
れ、支持スプロケット10,11とともに回転するドラ
ム22A,22Bも逆転する。ドラム22A,22Bに
おいて巻き太り状態のワイヤーロープ23が繰り出さ
れ、昇降チェーン8A,8Cや昇降チェーン8B,8D
は、連結体30(図14参照)およびワイヤーロープ2
3とともに通路樋29内を逆行する。このように逆行が
始まったとき、ワイヤーロープ23の逆行速度は、反転
スプロケット16〜19によって駆動されている昇降チ
ェーン8A,8Cや昇降チェーン8B,8Dの逆行速度
より速くなるので、逆行中の昇降チェーン8A〜8Dが
弛んでくる。その弛みによりワイヤーロープ23に作用
する張力が弱まると、スプリング28の復元力が勝って
シーブ25A,25B(図12参照)が入出庫口65側
へ移動され、ワイヤーロープ23の逆行速度が速いこと
に基づくワイヤーロープ23や昇降チェーン8A〜8D
の弛みが緩和される。パレット2Dの下降がさらに続く
と、ドラム22A,22Bが徐々に巻き細ってくる。ワ
イヤーロープ23の逆行速度は、昇降チェーン8A,8
Cや昇降チェーン8B,8Dの逆行速度より遅くなり、
逆行中のワイヤーロープ23と昇降チェーン8A〜8D
が緊張状態となる。その引張力がスプリング28を縮
め、シーブ25A,25Bが矢印M(図12参照)の背
後部72側へ移動され、ワイヤーロープ23の逆行速度
が遅いことに基づくワイヤーロープ23や昇降チェーン
8A〜8Dの緊張が緩和される。このようにして、過度
な弛みや緊張を防止しながら昇降チェーン8A〜8D
は、反転スプロケット16〜19,支持スプロケット1
0〜13を経て降ろされる。
【0020】いずれの昇降チェーン8A〜8Dも同じ長
さだけ繰り出され、4か所の吊持位置h1 ,h2
3 ,h4 で支えられたパレット2Dが、水平姿勢を維
持しながら下降する。パレット2Dがピット61Bに降
ろされると、図示しないリミットスイッチなどの動作に
よって、ギヤードモータ14の回転が停止され、パレッ
ト2Dの上面が床面61Aと同一レベルとされる。この
状態で、前面の入出庫口65からパレット2Dに車両8
7をタイヤストッパー(図示せず)に当たるまで進入さ
せておき、ハンドブレーキを引いておく。そこで、ギヤ
ードモータ14を正回転させると、トルクシャフト15
の回転により左右の反転スプロケット16〜19が正転
する。昇降チェーン8A,8Cや昇降チェーン8B,8
Dは支持スプロケット10〜13を介して同等長さ上昇
される。反転スプロケット16〜19で反転した昇降チ
ェーン8A,8Cや昇降チェーン8B,8Dは、連結体
30で一体化したワイヤーロープ23,23とともに通
路樋29内を前方へ移行する。移行中に上記とは逆の順
序で生じる昇降チェーン8A〜8Dやワイヤーロープ2
3の緊張や弛みが、スプリング28の伸縮挙動でもって
吸収される。
【0021】ある位置までパレット2Dが上昇すると、
パレット2Dに取り付けたガイド棒35bが吊持枠体4
に固定したガイド筒35aに嵌合し、その後の上昇の安
定が図られる。所定の位置までパレット2Dが上昇する
と、リミットスイッチなどの動作によって、ギヤードモ
ータ14の駆動が停止される。このようにして、車両8
7は三段目の駐車空間63へ円滑に格納される。駐車中
に強風を受けたとしても、揺動防止部材35によって吊
持枠体4との一体化が図られており、パレット2Dの揺
れを防止しておくことができる。なお、図4のような状
態にある場合に車両87を降ろすときは、最下段のパレ
ット1Aを横行させることなく、パレット2Dを空間6
3aへ横行させてから下降するようにしてもよいことは
述べるまでもない。パレット2Dを横行させるときには
ギヤードモータ31(図1参照)が駆動され、駆動車輪
32Aと従動車輪32B〜32D(図2参照)でもっ
て、レール34A,34Bを走行させることができる。
ちなみに、最上段以外のいずれのパレット2,1もパレ
ット一基分を横行するだけであり、その移動ためのシー
ケンス制御は複雑なものが要求されることはない。
【0022】一方、図4に示す最上段の駐車空間64の
パレット3Bに車両91を駐車させる場合、車両のある
なしにかかわらず、一段目の駐車空間61のパレット1
Aや二段目の駐車空間62のパレット2A,三段目の駐
車空間63のパレット2Dをそれぞれの空間61a〜6
3aに横行させ、パレット2Bの直下に新しい昇降空間
を確保する。その状態で、三段目の駐車空間63のパレ
ット2Dに車両87を駐車させる場合と同様に、図15
および図16に示すパレット3Bを吊持する吊持枠体5
に設けたギヤードモータ14を逆回転させると、上記し
た例のように、支持スプロケット10,11とともに回
転するドラム22A,22Bも逆回転される。ドラム2
2A,22Bにおいて巻き太り状態のワイヤーロープ2
3が繰り出され、昇降チェーン8A,8Cや昇降チェー
ン8B,8Dは連結体30(図19参照)およびワイヤ
ーロープ23とともに通路樋29B,29A,29内を
逆行する。このように逆行が始まったとき、通路樋29
B,29A内の昇降チェーン8A〜8Dおよびワイヤー
ロープ23は、スプロケット39A,39B,40A,
40Bやシーブ25(図17参照)を備えたシーブ装置
24A,24Bで反転された後、通路樋29内を逆行す
る。そして、ドラム22A,22Bが巻き太り状態にあ
ることからワイヤーロープ23の逆行速度は、反転スプ
ロケット16〜19によって駆動されている昇降チェー
ン8A,8Cや昇降チェーン8B,8Dの逆行速度より
速くなり、逆行中の昇降チェーン8A〜8Dが弛んでく
る。しかし、この場合も、スプリング28の弾発力でシ
ーブ43A,43B(図15参照)が前方へ移動される
ので、ワイヤーロープ23の逆行速度が速いことに基づ
く昇降チェーン8A〜8Dやワイヤーロープ23,23
の弛み状態が緩和される。ドラム22A,22Bが巻き
細り状態となると、ワイヤーロープ23の逆行速度は、
昇降チェーン8A,8Cや昇降チェーン8B,8Dの逆
行速度より遅くなり、逆行中のワイヤーロープ23や昇
降チェーン8A〜8Dが緊張状態となる。このとき、ス
プリング28の弾発力に抗してシーブ43A,43Bが
後方へ移動するので、ワイヤーロープ23の逆行速度が
遅いことに基づく昇降チェーン8A〜8Dの過大な緊張
が緩和される。このようにして、緊張や弛みを調整しな
がら昇降チェーン8A〜8Dは、反転スプロケット16
〜19,支持スプロケット10〜13を経て降ろされ
る。続いて、車両91を乗載させ、パレット3Bを上昇
させて最上段の駐車空間64で停止すれば、車両91の
格納が完了する。
【0023】以上に述べたいずれの例においても、ワイ
ヤーロープ23を巻きとるドラム22A,22Bは、昇
降チェーン8A,8Cを変向させる支持スプロケット1
0,11に設けている。しかし、ドラム22Aを支持ス
プロケット12と同軸に、また、ドラム22Bを支持ス
プロケット13と同軸に装着しておき、それらをともに
回転させるようにしても、また、ドラム22Bを別設し
て、ドラム22A,22Bの軸と支持スプロケット1
2,13の軸とをチェーンなどによって同回転するよう
にしておいても、ドラム22における巻き太りや巻き細
りの変化を調整して、パレット2の昇降の円滑化を図る
ことができる。また、立体駐車場として四段からなり、
駐車可能台数を13とした場合について説明したが、三
段以下もしくは五段以上であっても、最上段を除く収容
台数が三台以下もしくは四台以上であっても、本発明の
思想を適用することができる。例えば五段以上とする場
合には、図15に示したシーブ43A,43Bを架台1
4aの近傍に配置したり、複数の昇降チェーン変向装置
を採用すればよい。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、パレットを吊り下げて
いる昇降チェーンは、各吊持位置の上方で水平な同じ方
向へ変向させるための支持スプロケットに張架され、変
向された同じ側に位置する各二つの昇降チェーンを18
0度反転させるための反転スプロケットが、トルクシャ
フトを介して左右同等に回転され、しかも、反転された
各側における二つの昇降チェーンの先端には一本のワイ
ヤーロープに接続され、それを巻きとり繰り出せるよう
に支持スプロケットのいずれか一方とともに回転するよ
うに設けられたドラムが、反転スプロケットから離れた
吊持体上に設置されているので、パレットを上昇させた
ときでも昇降チェーンがパレットの側方に垂れ下がるよ
うなことはない。その結果、引き上げられた昇降チェー
ンは人目のつかない状態で巻きとられて見栄えがよくな
り、駐車場の高級化を図ることができる。加えて、それ
らが垂れ下がっているような場合に起こる昇降チェーン
の揺れによって、乗降者や車両に損傷を与えるといった
ことも回避される。そして、昇降チェーンの格納状態を
安定して維持させるワイヤーロープのみがドラムに巻き
とられるようにしており、昇降チェーンを巻きとる場合
に巻き細り状態から巻き太り状態に転じても、それが通
過するシーブに設けたワイヤーロープ張力調整手段によ
ってシーブ位置が前後方向へずらされ、移動中の昇降チ
ェーンやワイヤーロープの過度な弛みや緊張が緩和され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るパレット昇降装置を構成する吊
持体とパレットとの一例であって、パレットが最も上昇
したときの側面図。
【図2】 図1のA−A線矢視平面図。
【図3】 図2のB−B線矢視拡大後面図。
【図4】 本発明が適用される立体駐車場の一例の前面
図。
【図5】 図4のC−C線矢視側面図。
【図6】 図5のD−D線矢視平面図。
【図7】 図2のE−E線などにおける断面図。
【図8】 図7のF−F線矢視図。
【図9】 図2のG−G線などにおける断面図。
【図10】 図1のH−H線矢視断面図。
【図11】 図10のI−I線矢視正面図。
【図12】 図11のJ−J線矢視平面図。
【図13】 昇降チェーンとワイヤーロープとの接続状
態を示す平面図。
【図14】 図13のK−K線矢視側面図。
【図15】 最上段の駐車空間に設けられた吊持体とパ
レットとの一例であって、パレットが最も上昇したとき
の側面図。
【図16】 図15のL−L線矢視平面図。
【図17】 図15のM−M線矢視断面図。
【図18】 昇降チェーンとワイヤーロープとの接続状
態を示す平面図。
【図19】 図18のN−N線矢視側面図。
【図20】 最下段の駐車空間に設置されたパレットの
側面図。
【符号の説明】
1,1A〜1C…パレット、2,2A〜2F…パレッ
ト、2L…左側、2R…右側、3,3A〜3D…パレッ
ト、3L…左側、3R…右側、4…吊持体(吊持枠
体)、4L…左側、4R…右側、5…吊持体(吊持枠
体)、5L…左側、5R…右側、8,8A〜8D…昇降
チェーン、10〜13…支持スプロケット、15…トル
クシャフト、16〜19…反転スプロケット、22A,
22B…ドラム、23…ワイヤーロープ、25,25
A,25B,43A,43B…シーブ、26…ワイヤー
ロープ張力調整手段、28…スプリング、60…立体駐
車場、61〜64…駐車空間、81〜93…車両、
1 ,h2 ,h3 ,h4 …吊持位置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−263544(JP,A) 実開 平5−73166(JP,U) 実開 平5−47240(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出庫しようとする車両が載せられたパレ
    ットを最下段まで昇降チェーンの繰り出しでもって下降
    させることができるようになっている立体駐車場のパレ
    ット昇降装置において、 上記パレットの左側と右側においてそれぞれ前後に離隔
    した全部で4か所の吊持位置に、昇降チェーンが取り付
    けられ、 上記各吊持位置の上方で各昇降チェーンを前後方向にお
    ける水平な同じ向きへ変向させるための支持スプロケッ
    トが、上記パレットを吊り下げる吊持体に取り付けら
    れ、 上記水平方向に変向された同じ側に位置する二つの昇降
    チェーンを反転させるための反転スプロケットが、前記
    吊持体の左側および右側のそれぞれに取り付けられ、 前記左側の反転スプロケットと前記右側の反転スプロケ
    ットとが、同時に回転させるためのトルクシャフトで連
    結され、 前記左側および右側のそれぞれで反転された二つの昇降
    チェーンは、その先端で一本のワイヤーロープに接続さ
    れ、 その各ワイヤーロープを巻きとり繰り出すドラムが、パ
    レットの左側および右側の前記支持スプロケットのいず
    れか一方とともに回転するように設けられていることを
    特徴とする立体駐車場におけるパレット昇降装置。
  2. 【請求項2】 上記ドラムが一本の上記各ワイヤーロー
    プを巻きとり繰り出すときに通過するシーブが上記吊持
    体の左側および右側のそれぞれに取り付けられ、 上記パレットが昇降するとき、上記各ワイヤーロープに
    接続された二つの上記各昇降チェーンの弛みや緊張を緩
    和するように、上記シーブを前後方向へ移動させるため
    のスプリングが該シーブに取り付けられたワイヤーロー
    プ張力調整手段を設けたことを特徴とする請求項1に記
    載された立体駐車場におけるパレット昇降装置。
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