JP3422466B2 - パレット昇降装置 - Google Patents

パレット昇降装置

Info

Publication number
JP3422466B2
JP3422466B2 JP11326498A JP11326498A JP3422466B2 JP 3422466 B2 JP3422466 B2 JP 3422466B2 JP 11326498 A JP11326498 A JP 11326498A JP 11326498 A JP11326498 A JP 11326498A JP 3422466 B2 JP3422466 B2 JP 3422466B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pallet
sprocket
chain
lifting
drive shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11326498A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11301984A (ja
Inventor
義光 金子
Original Assignee
新立川航空機株式會社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 新立川航空機株式會社 filed Critical 新立川航空機株式會社
Priority to JP11326498A priority Critical patent/JP3422466B2/ja
Publication of JPH11301984A publication Critical patent/JPH11301984A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3422466B2 publication Critical patent/JP3422466B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パレット昇降装
置に関するものであり、より具体的には、昇降手段を構
成する吊り上げチェーンに高強度でかつ高価なチェーン
を使用する必要がなく、また、バランス手段を構成する
タイミングチェーンには吊り上げチェーンよりも一層安
価なチェーンを使用することができ、比較的速い昇降速
度でも、平行バランスを保持した状態でパレットを円滑
に昇降させることができるパレット昇降装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】パレット昇降装置は、例えば多段式駐車
装置などに広く使用されており、この例としては、例え
ば本願人が先に出願した特公平 3−7784号公報に記載し
た二段式複列ピット型駐車装置がある。
【0003】図14は、この装置を正面から眺めたもので
あり、また、図12は、2枚の下側パレット間を中心とし
て拡大したものである。この駐車装置101 は、これらの
図に示すように、上下二段のパレット102A,103A を一体
構造にした2つのパレット結合体104A,104B をピット10
5 内に並設し、これらパレット結合体104A,104B の中間
部と左右両外側部に計6 本の支柱106 を設け、中間部に
位置する支柱106 の上部に、巻取りスプロケット107aを
固着した駆動軸107 を配設し、このスプロケット107aに
掛けた吊り上げチェーン108 の両側を垂下させてそれぞ
れ下側パレット103A又は103Bの駆動軸107 側の下部に設
けたスプロケット109 に掛け回してから、各吊り上げチ
ェーン108 の端部108a,108b を上方に引き上げて、中間
部に位置する支柱106 の上端部に繋止してなる昇降手段
と、中間部に位置する支柱106 の下端部に一端110aを繋
止したバランスチェーン110 を、駆動軸107 側に位置す
る下側パレット103A,103B の下部に設けた一の回転体11
1aの上半部に巻き掛け、次いで、駆動軸107 側とは反対
側に位置する他の回転体111bの下半部に巻き掛けてか
ら、その他端110bを外側部に位置する支柱106 の上端部
に繋止してなるバランス手段とで構成したものである。
【0004】ところで、図13に示すように、吊り上げチ
ェーン108 の一端108aを固定し、他端側を巻取りスプロ
ケット107aで巻き上げることによってパレットを上昇さ
せる構造の場合には、吊り上げチェーン108 の巻き上げ
側の回転体111aのみが上昇し、他の回転体111bはその場
所に停まろうとする傾向があり、この結果、パレット位
置が一点鎖線で示すように傾斜しがちであり、この傾向
は、パレットを片側から引き上げる構成を有する図14に
示す装置でも同様である。
【0005】このため、上記従来装置では、パレットの
巻き上げ側部分のみが上昇するのを、駆動軸107 側に位
置する一の回転体111aの上半部にバランスチェーン110
を巻き掛けることによって抑制するとともに、パレット
の巻き上げ側とは反対側部分を、他の回転体111bの下半
部にバランスチェーン110 を巻き掛けることによって支
持し、かつパレットの巻き上げ側部分の上昇に伴って回
転するスプロケット109 の回転を、バランスチェーン11
0 を介して強制的に2 つの回転体111a,111b にも伝達す
る構成にすることによって、パレットの平行バランスの
保持を図ったものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た駐車装置でパレットを上昇させる場合、吊り上げチェ
ーン108 には、パレット重量が負荷する(具体的には、
パレット自重や車両重量等)だけではなく、パレットの
巻き上げ側部分のみの上昇を抑制するためのバランスチ
ェーン110 による抑止力も同時に負荷されることになる
ため、大きな負荷がかかることになり、この結果、吊り
上げチェーン108 にはこれらの負荷に耐えうる相当の強
度等の機械的特性を有する高価なチェーンを使用する必
要があり、また、駆動軸を支持する支柱にも、前記負荷
に耐えうる相当の強度等の機械的特性を有する大型の部
材を使用する必要があることから、コストの点から好ま
しくなく、加えて、バランスチェーン110 による抑止力
が作用した状態でパレットを上昇させるという装置の構
造上、パレットの上昇速度をあまり速くできないなどの
問題もあった。
【0007】また、上記バランス手段は、そのバランス
チェーン110 が、パレットの平行バランスを保持する役
割だけではなく、パレット重量を支持する役割や、パレ
ットの巻き上げ側のみが上昇するのを抑制する役割をも
担うため、バランスチェーン110 にも吊り上げチェーン
108 と同等程度に頑丈である高価なチェーンを使用しな
ければならず、これもコストの点から好ましくなかっ
た。
【0008】この発明の目的は、昇降手段を構成する吊
り上げチェーンには、パレット重量だけが実質的に負荷
する構成にするとともに、バランス手段を構成するタイ
ミングチェーンには、パレットの平行バランスを保持す
る役割だけを担わせる構成にすることによって、吊り上
げチェーン及びタイミングチェーンに高強度を有する高
価なチェーンを使用する必要がなく、しかも、比較的速
い昇降速度でも、平行バランスを保持した状態でパレッ
トを円滑に昇降させることができるパレット昇降装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のパレット昇降装置は、パレットの両側方
の少なくとも前後位置の設置面に固設した支柱のうち、
パレットの一の側方に位置する前後支柱の上部位置に、
正逆2方向の回転が可能な駆動手段に連結され前後部に
巻取りスプロケットを固着した駆動軸を水平に配設し、
パレットの少なくとも下側前部及び下側後部の両側位置
に回転体を配設し、これらの回転体のうち、少なくとも
駆動軸側でかつ下側前部及び下側後部の少なくとも一方
に配設した回転体が、パレットからその前後方向に延び
る回転軸と、その両端側にそれぞれ固着した回転半径の
等しい第1及び第2スプロケットとを具え、前記巻取り
スプロケットの周りに、それぞれこれらと連動する第1
及び第2吊り上げチェーンを回し掛けるとともに、これ
らの吊り上げチェーンを、一の第1スプロケット又は回
転体と、これとは反対側に位置する他の第1スプロケッ
ト又は回転体との周りにそれぞれ回し掛けてから、それ
らの一端を垂直上方でかつパレットの昇降範囲よりも上
方の位置にそれぞれ固定連結し、一の第1スプロケット
又は回転体と、他の第1スプロケット又は回転体とを同
一方向に正回転又は逆回転させる前記吊り上げチェーン
の移動によってパレットを上昇又は下降させ、第2スプ
ロケットと噛み合う位置に、垂直方向に延びかつその両
端がパレットの昇降範囲よりも上方及び下方位置にそれ
ぞれ固定連結されたタイミングチェーンを配設し、第1
スプロケットが正回転又は逆回転する場合には、第2ス
プロケットが第1スプロケットと同じだけ回転して、そ
の回転量に応じた距離だけ第2スプロケットがタイミン
グチェーンに沿って垂直上方又は垂直下方へ移動する構
成にして、パレットを昇降させる際のパレットの平行バ
ランスを保持したものである。
【0010】また、隣り合う2枚のパレットを一の駆動
手段のみで個別に昇降させる必要がある場合には、駆動
手段及び駆動軸を、隣り合う2枚のパレット間に位置す
る前記支柱に配設し、第1及び第2吊り上げチェーンの
両端を、各パレットの外側側方でかつパレットの昇降範
囲よりも上方位置にそれぞれ固定連結することが好まし
い。
【0011】加えて、第1及び第2吊り上げチェーンの
いずれか1方を巻取りスプロケットで巻き取った場合の
チェーン部分の垂れ下がり量を半減して、かかるチェー
ン部分が他の部材に引っ掛かる等の不具合を防止する必
要がある場合には、第1及び第2吊り上げチェーンの中
央部分に、その両側面から外方に突出する少なくとも1
個のチェーンハンガーを設け、駆動軸に固着した巻取り
スプロケットの下方の近接位置に、前記スプロケットに
巻き上げられて脱落したチェーンの中央部分をそのチェ
ーンハンガーを介して支持するチェーンハンガー支承金
具を設けることによって、前記スプロケットによる第1
及び第2吊り上げチェーンの巻き上げられた部分を2つ
折りに整列させることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。図1〜図4は、この発明に
従う駐車装置であり、図1は正面図、図2は図1の右半
分を抜き出して側面から眺めた図であり、図3及び図4
はそれぞれ図1及び図2の要部拡大図であり、図中1は
駐車装置、2A及び2Bは上側パレット、3A及び3Bは下側パ
レット、4は連結部材、5A及び5Bはパレット結合体、6a
〜6fは支柱、7は駆動手段、9は駆動軸である。
【0013】これらの図に示す駐車装置1は、地上及び
地下の上下2段で構成される2段式複列ピット型駐車装
置であり、各列に位置する上下パレット2,3を連結部
材4によって一体構造にしてパレット結合体5としたも
のであり、この構成の場合には、上側パレット2と下側
パレット3とは同時に昇降することになる。
【0014】下側パレット3の両側方の少なくとも前後
位置の設置面20には、支柱6a〜6f(図1ではパレット間
に2本、パレット外方に各2本で計6本の支柱)が固設
され、これらの支柱6a〜6fのうち、下側パレット3の一
の側方に位置する前後支柱6c,6d 間であってかつこれら
の上部位置に駆動軸9を水平に配設する。
【0015】駆動軸9は、それに固着したスプロケット
19を、例えばブレーキ付きギヤードモータのような駆動
手段7の回転軸に固着したスプロケット21とループ状チ
ェーン18を介して連結してあり、駆動軸9は、駆動手段
7の回転軸の回転とともに回転し、また、駆動軸9の前
後部には巻取りスプロケット8が固着してある。
【0016】尚、パレット結合体5A,5B を並設した場合
には、図1及び図2に示すように、駆動軸9をパレット
結合体5A,5B 間に位置する前後支柱6c,6d 間に配設すれ
ば、一の駆動手段7のみで隣り合う2つのパレット結合
体5A,5B の双方を個別に昇降させることが可能となる。
この点については後述する。
【0017】下側パレット3は、その少なくとも下側前
部及び下側後部の両側位置に、例えばスプロケット等の
回転体10a 〜10d を配設する。
【0018】これらの回転体10a 〜10d のうち、下側パ
レット3の少なくとも駆動軸9側でかつ下側前部及び下
側後部の少なくとも一方( 図 1では下側パレット3の下
側前部の駆動軸9側のみ)に配設した回転体10a が、下
側パレット3Aからその前後方向22に延びる回転軸11と、
その両端側にそれぞれ固着した回転半径の等しい第1及
び第2スプロケット12,13 とを具える。
【0019】第1及び第2スプロケット12,13 を具える
前記回転体は、パレットの平行バランス、特にパレット
の幅方向23の平行バランスを保持するために必要な部材
であり、下側パレット3Aの少なくとも駆動軸9側でかつ
下側前部及び下側後部の少なくとも一方に配設すれば足
りるが、図5及び図6に示すように、パレットの駆動軸
9側でかつ下側前部及び下側後部に設けた回転体10a 及
び10c の双方とも、第1及び第2スプロケット12,13 を
具える前記回転体とし、これらの回転体10a 及び10c と
噛み合う位置にそれぞれ後述するタイミングチェーン17
A,17C を配設してパレットの前後2か所にバランス手段
を配設すれば、パレットの前後方向22の平行バランスに
ついてもより確実に保持することができ、さらに、駆動
軸9側とは反対側の下側前部及び下側後部にも同様にバ
ランス手段を配設すれば、パレット全体の平行バランス
をより確実に保持することができることから、第1及び
第2スプロケット12,13 を具える回転体の配設は、必要
に応じて適宜選択することができる。
【0020】駆動軸9は、その前後部に固着した巻取り
スプロケット8の周りに、それぞれこれらと噛み合って
連動する第1及び第2吊り上げチェーン14,15 を回し掛
けるとともに、これらの吊り上げチェーン14,15 を、一
の回転体10a の第1スプロケット12と、他の回転体10b
との周りにそれぞれ回し掛けてから、それらの一端14a,
15a をパレット3Aの駆動軸9側とは反対側の側方でかつ
パレット3Aの昇降範囲よりも上方位置( 図3では支柱6
e,6f の上端部位置) にそれぞれ固定連結する。
【0021】そして、このようにパレットの昇降手段を
構成することによって、一の回転体10a の第1スプロケ
ット12と、他の回転体10b とを同一方向に正回転又は逆
回転させる前記吊り上げチェーン14,15 の移動によって
パレットを上昇又は下降させることができる。
【0022】即ち、前記駆動手段7を駆動させて駆動軸
9を回転させ、第1及び第2吊り上げチェーン14,15 を
巻き上げることによって、下側パレット3A,3B を上昇さ
せることができ、これに伴って、上側パレット2A,2B も
同時に上昇させることができ、一方、駆動軸9を逆方向
に回転させれば、これらのパレットを下降させることが
できる。
【0023】このように、上側パレット2と下側パレッ
ト3を連結してパレット結合体5とすれば、上下パレッ
ト2及び3を一の駆動手段7によって昇降させることが
でき、上側パレット2と下側パレット3とに対して個別
に駆動手段7を設ける必要がないため、装置の製造コス
トや電気代の低減が図られ、設置作業性が向上するとと
もに、省スペース化が図れる。
【0024】しかし、パレットの昇降手段を上記構成に
しただけでは、前述したように昇降の際のパレットの平
行バランスを十分に保持することはできない。即ち、吊
り上げチェーン108 の一端108aを繋止し、他端側を駆動
軸の巻取りスプロケットで巻き上げることによってパレ
ットを上昇させる従来装置の構成( 図12参照) の場合に
は、図13に示すように、巻き上げ側に位置する回転体11
1aが点線位置に移動したがり、一方、巻き上げ側とは反
対側に位置する回転体111bは同じ位置に停まろうとし、
その結果、パレットが一点鎖線で示すように傾く傾向が
あり、パレットの平行バランスを確実に保持できない場
合がある点については既に前述した通りである。
【0025】このため、この発明では、パレットの上記
昇降手段の構成に加えて、さらにパレットのバランス手
段の適正化を図ることにあり、具体的には、図7に示す
ように、第2スプロケット13と噛み合う位置に、垂直方
向16に延びかつその両端17a,17b が下側パレット3A,3B
の昇降範囲よりも上方及び下方にそれぞれ固定連結され
たタイミングチェーン17を配設し、第1スプロケット12
が正回転又は逆回転する場合には、第1スプロケット12
の回転半径と同一の回転半径を有する第2スプロケット
13が第1スプロケット12と同じだけ回転して、その回転
量に応じた距離だけ第2スプロケット13がタイミングチ
ェーン17に沿って垂直上方又は垂直下方へ移動するよう
に構成し、この構成を採用することによって、第1スプ
ロケット12がパレットの昇降距離に対応した適正回転量
よりも大きい又は小さい回転量で回転しようとする場合
が生じても、第2スプロケット13のタイミングチェーン
17に沿う正確な移動によって阻止して、第1スプロケッ
ト12が常に適正回転量で回転するように制御することが
でき、これによって、パレットを昇降させる際のパレッ
トの平行バランス、特にパレットの幅方向23の平行バラ
ンスを確実に保持することが可能になる。
【0026】尚、「第1スプロケット12の回転量に応じ
た距離だけ第2スプロケット13がタイミングチェーン17
に沿って垂直上方又は垂直下方へ移動するように構成す
る」とは、第1及び第2スプロケット12,13 を具える回
転体10a を駆動軸側に設けるか、或いはそれとは反対側
に設けるかによって、第1スプロケット12と吊り上げチ
ェーン14との位置関係に対して、第2スプロケット13と
タイミングチェーン17との位置関係が異なってくるから
である。
【0027】図9は、前記回転体10a を駆動軸9側に設
けた場合の上記位置関係を模式的に示したものであり、
また、図10は、前記回転体10a を駆動軸9側とは反対側
に設けた場合の上記位置関係を模式的に示したものであ
る。
【0028】即ち、前記回転体10a を駆動軸側に設けた
場合の上記位置関係は、図9に示すように、吊り上げチ
ェーン14を第1スプロケット12の片側部分( 図 9では左
側部分) に巻き付けた場合には、タイミングチェーン17
は、第1スプロケット12とは反対側に相当する第2スプ
ロケット13の部分( 図 9では右側部分)と噛み合うよう
に配置することが必須の構成となり、一方、前記回転体
10a を駆動軸9側とは反対側に設けた場合の上記位置関
係は、図10に示すように、吊り上げチェーン14を第1ス
プロケット12の片側部分( 図10では左側部分) に巻き付
けた場合には、タイミングチェーン17は、第1スプロケ
ット12と同一側に相当する第2スプロケット13の( 図10
では左側部分) と噛み合うように配置することが必須の
構成となる。
【0029】そして、このような構成を採用するととも
に、第1スプロケット12及び第2スプロケット13の回転
半径を同一にし、かつ、タイミングチェーン17の大部分
が、その両端位置17a,17b とを結んだ垂直線上にあるよ
うに設定すれば、第1スプロケット12の回転量に応じた
距離だけ第2スプロケット13がタイミングチェーン17に
沿って垂直上方又は垂直下方へ移動することができ、こ
れによって、パレットの平行バランスを保持することが
できるのである。
【0030】以上のことから、この発明では、上述した
構成を採用することによって、昇降手段を構成する吊り
上げチェーン14,15 には、パレット重量だけを実質的に
負荷することになり、また、バランス手段を構成するタ
イミングチェーン17には、パレットの平行バランスを保
持する役割だけを担わせることができ、この結果、吊り
上げチェーン14,15 及びタイミングチェーン17として、
上記従来装置のように高強度でかつ高価なチェーンを使
用する必要がなくなり、比較的安価なチェーンを使用す
ることができ、また、駆動軸を支持する支柱に高強度部
材を使用する必要がなく、比較的安価な部材を使用する
ことができ、この結果、コスト性が向上する。
【0031】また、車両の出し入れを速やかに行うため
には、パレットの昇降速度を速くすることが好ましい
が、この発明のパレット昇降装置は、従来装置のよう
に、バランスチェーン110 による抑止力の作用下でパレ
ットを上昇させる構成ではないため、比較的速い昇降速
度でも、平行バランスを保持した状態でパレットを円滑
に昇降させることができる。
【0032】尚、図1〜図4等では、第2スプロケット
13の上下位置に、タイミングチェーン17を第2スプロケ
ット13に確実に噛み合うようにするため、タイミングチ
ェーン17を第2スプロケット13に対して押しつけてタイ
ミングチェーン63に一定の張力が作用するように一対の
ガイド手段24a,24b (例えばスプロケット)を配設した
場合を示してあるが、このガイド手段24a,24b は必要に
応じて適宜配設することができる。
【0033】尚、上記ガイド手段24a,24b の配設位置
は、タイミングチェーン17に一定の張力を作用する位置
であればよく、例えば、ガイド手段24a,24b の軸心位置
を、図3 に示すように回転軸11の軸心と同じ垂直線上に
配設してもよいが、図 5に示すように、これらの軸心位
置をずらしてもよく、特に限定はしない。
【0034】また、装置の製造コストや電気代の低減や
設置作業性の向上、そして省スペース化をより一層図る
には、図7に示すように、隣り合う2枚のパレット3A,3
B を一の駆動手段7のみによって昇降させることが有用
である。
【0035】図14に示す従来装置101 は、隣り合う2枚
のパレット103A,103B を一の駆動モータ112 で昇降させ
る機構を有するが、この装置101 は、図12に示すよう
に、吊り上げチェーン108 の両端を、パレット103a,103
b 間に設けた歩道113 に固定連結せざるを得なかったた
め、歩道の設置幅Wをある程度広く設定する必要があっ
た。
【0036】そこで、この発明では、パレット幅方向23
の間口スペースを十分に確保できる場合には、上述した
従来装置と同様な構成にすることができるが、間口スペ
ースを極力小さくする必要がある場合には、例えば図11
に示すように、駆動手段7及び駆動軸9を、隣り合う2
枚のパレット3A,3B 間に位置する前記支柱6c,6d に配設
し、第1及び第2吊り上げチェーン14及び15の両端14a
及び15a を、各パレット3A及び3Bの外側側方でかつパレ
ットの昇降範囲よりも上方位置に、具体的には、前後支
柱6a,6e 及び6b,6f の上部又は地上に近い位置にそれぞ
れ固定連結する構成にすればよく、これによって、パレ
ット3A,3B 間に位置する歩道27の設置幅Wを狭くするこ
とが可能であり、これによって、省スペース化がより一
層図れる。
【0037】尚、第1及び第2吊り上げチェーン14,15
の長さは、隣り合う2枚の下側パレット3A,3B の双方と
もにピット設置面20に位置できる長さ以上あればよい
が、前記チェーンの長さが長すぎると、いわゆる遊んで
いるチェーン部分が多くなって、後述するような問題が
生じる場合もあるので必要に応じて適正長さに設定する
ことが好ましい。
【0038】従って、この構成により、隣り合う2枚の
パレット3A及び3Bの双方の昇降を、一の駆動手段7によ
って個別に行うことができ、パレット3A及び3Bごとに駆
動手段7を設ける必要がないため、装置の製造コストや
電気代の低減がより一層図られ、設置作業性がより一層
向上するとともに、駐車装置の幅方向23の省スペース化
も図れる。
【0039】尚、隣り合う2枚のパレット3A,3B の双方
の昇降を一の駆動手段7によって行う構成の場合には、
図7に示すように、第1及び第2吊り上げチェーン14,1
5 は巻き上げられると巻き上げられたチェーン部分28が
垂れ下がることになり、これらのチェーン部分28の垂れ
下がりが長くなりすぎると、周りの部材等に引っ掛かっ
たりして装置故障の原因になる場合がある。
【0040】そこで、このような状況が想定される場合
には、図8に示すように、第1及び第2吊り上げチェー
ン14,15 の中央部分29に、その両側面から外方に突出す
る少なくとも1個のチェーンハンガー30を設け、駆動軸
9に固着した巻取りスプロケット8の下方の近接位置
に、前記スプロケット8に巻き上げられて脱落したチェ
ーンの中央部分29をそのチェーンハンガー30を介して支
持するチェーンハンガー支承金具31を設ける構成にする
ことが好ましい。
【0041】従って、この構成により、第1及び第2吊
り上げチェーン14,15 の巻き上げられた部分がチェーン
ハンガー支承金具31によって、2つ折りに整列させるこ
とができ、この結果、第1及び第2吊り上げチェーン1
4,15 の一端側を巻取りスプロケット8で巻き取った場
合のチェーン部分28の垂れ下がり量を半減して、かかる
チェーン部分28が他の部材に引っ掛かるなどの装置故障
等の不具合を防止することができる。
【0042】尚、上述したところは、この発明の実施形
態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の
変更を加えることができる。
【0043】この発明のパレット昇降装置は、例えば、
図5及び図6に示すように、上側パレット2、中間パレ
ット26及び下側パレット3の3枚のパレットを連結部材
4で連結してパレット結合体5として、三段式複列ピッ
ト型駐車装置として使用することもできる他、パレット
の昇降を利用した全ての技術分野にわたって使用するこ
とも可能である。
【0044】
【発明の効果】この発明によって、昇降手段を構成する
吊り上げチェーン及びバランス手段を構成するタイミン
グチェーンに高強度でかつ高価なチェーンを使用する必
要がなく、また、駆動軸を支持する支柱に高強度でかつ
高価な部材を使用する必要もなく、しかも、比較的速い
昇降速度でも、平行バランスを保持した状態でパレット
を円滑に昇降させることができるパレット昇降装置の提
供が可能になった。この発明は、上述したような駐車装
置に適用できるのは勿論のこと、パレット昇降を利用し
た全ての技術分野に適用することも可能である。
【0045】また、パレットを上昇させるための駆動手
段7を、隣り合う2枚のパレット3A,3B の間に配設し、
吊り上げチェーン14,15 の両端14a,15a を、パレット3
A,3Bの外側側方の支柱上部等に固定連結することによっ
て、歩道27の設置幅Wを狭めることができ、これによっ
て、間口スペースが狭まることになり、省スペース化が
図れる。
【0046】さらに、第1及び第2吊り上げチェーン1
4,15 の中央部分29にチェーンハンガー30を設け、駆動
軸9に固着した巻取りスプロケット8の下方の近接位置
にチェーンハンガー支承金具31を設けて、巻き上げられ
たチェーン部分28を2つ折りに整列させることによっ
て、前記スプロケット8によって第1及び第2吊り上げ
チェーン14,15 の巻き上げられた部分28が長く垂れ下が
って、周囲の部材に引っ掛かったりすることによる装置
故障を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う2段式複列ピット型駐車装置の
正面図である。
【図2】図1の右半分を抜き出して側面から眺めた図で
ある。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】図2の要部拡大図である。
【図5】この発明に従う3段式複列ピット型駐車装置の
正面図である。
【図6】図5の右半分を抜き出して側面から眺めた図で
ある。
【図7】パレットの昇降機構を説明するための図であ
る。
【図8】チェーンハンガー30とチェーンハンガー支承金
具31とを中心に拡大して示した図である。
【図9】前記回転体10a を駆動軸側に設けた場合の、第
1スプロケット12と吊り上げチェーン14との位置関係に
対して、第2スプロケット13とタイミングチェーン17と
の位置関係を模式的に示したものである。
【図10】前記回転体10a を駆動軸側とは反対側に設け
た場合の、第1スプロケット12と吊り上げチェーン14と
の位置関係に対して、第2スプロケット13とタイミング
チェーン17との位置関係を模式的に示したものである。
【図11】この発明の駐車装置の隣り合う2 枚のパレッ
ト3A,3B 間に位置する歩道27の設置幅Wを説明するため
の図である。
【図12】従来の駐車装置の隣り合う2 枚のパレット10
3A,103B 間に位置する歩道113 の設置幅Wを説明するた
めの図である。
【図13】パレットを昇降する際に生じる傾向を説明す
るための図である。
【図14】従来装置の正面図である。
【符号の説明】
1 駐車装置 2,2A,2B 上側パレット 3,3A,3B 下側パレット 4 連結部材 5,5A,5B パレット結合体 6a 〜6f 支柱 7 駆動手段 8 巻取りスプロケット 9 駆動軸 10a 〜10d 回転体 11 回転軸 12 第 1スプロケット 13 第 2スプロケット 14 第 1吊り上げチェーン 15 第 2吊り上げチェーン 16 垂直方向 17 タイミングチェーン 18 ループ状チェーン 19,21 スプロケット 20 設置面 22 前後方向 23 幅方向 24a,24b ガイド手段 25 車両 26,26A,26B 中間パレット 27 歩道 28 チェーンの巻上げ部分 29 チェーンの中央部分 30 チェーンハンガー 31 チェーン支承金具 32 操作盤 33 地上面 101 駐車装置 102A,102B 上側パレット 103A,103B 下側パレット 104A,104B パレット結合体 105 ピット 106 支柱 107 駆動軸 108 吊り上げチェーン 109 スプロット 110 バランスチェーン 111a,111b 回転体 112 駆動モータ 113 歩道

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パレットの両側方の少なくとも前後位置
    の設置面に固設した支柱のうち、パレットの一の側方に
    位置する前後支柱の上部位置に、正逆2方向の回転が可
    能な駆動手段に連結され前後部に巻取りスプロケットを
    固着した駆動軸を水平に配設し、パレットの少なくとも
    下側前部及び下側後部の両側位置に回転体を配設し、こ
    れらの回転体のうち、少なくとも駆動軸側でかつ下側前
    部及び下側後部の少なくとも一方に配設した回転体が、
    パレットからその前後方向に延びる回転軸と、その両端
    側にそれぞれ固着した回転半径の等しい第1及び第2ス
    プロケットとを具え、前記巻取りスプロケットの周り
    に、それぞれこれらと連動する第1及び第2吊り上げチ
    ェーンを回し掛けるとともに、これらの吊り上げチェー
    ンを、一の第1スプロケット又は回転体と、これとは反
    対側に位置する他の第1スプロケット又は回転体との周
    りにそれぞれ回し掛けてから、それらの一端を垂直上方
    でかつパレットの昇降範囲よりも上方の位置にそれぞれ
    固定連結し、一の第1スプロケット又は回転体と、他の
    第1スプロケット又は回転体とを同一方向に正回転又は
    逆回転させる前記吊り上げチェーンの移動によってパレ
    ットを上昇又は下降させ、 第2スプロケットと噛み合う位置に、垂直方向に延びか
    つその両端がパレットの昇降範囲よりも上方及び下方位
    置にそれぞれ固定連結されたタイミングチェーンを配設
    し、第1スプロケットが正回転又は逆回転する場合に
    は、第2スプロケットが第1スプロケットと同じだけ回
    転して、その回転量に応じた距離だけ第2スプロケット
    がタイミングチェーンに沿って垂直上方又は垂直下方へ
    移動する構成にして、パレットを昇降させる際のパレッ
    トの平行バランスを保持してなることを特徴とするパレ
    ット昇降装置。
  2. 【請求項2】 駆動手段及び駆動軸を、隣り合う2枚の
    パレット間に位置する前記支柱に配設し、第1及び第2
    吊り上げチェーンの両端を、各パレットの外側側方でか
    つパレットの昇降範囲よりも上方位置にそれぞれ固定連
    結することによって、一の駆動手段のみで隣り合う2枚
    のパレットの個別な昇降を可能にした請求項1に記載し
    たパレット昇降装置。
  3. 【請求項3】 第1及び第2吊り上げチェーンの中央部
    分に、その両側面から外方に突出する少なくとも1個の
    チェーンハンガーを設け、 駆動軸に固着した巻取りスプロケットの下方の近接位置
    に、前記スプロケットに巻き上げられて脱落したチェー
    ンの中央部分をそのチェーンハンガーを介して支持する
    チェーンハンガー支承金具を設けることによって、前記
    スプロケットによる第1及び第2吊り上げチェーンの巻
    き上げられた部分を2つ折りに整列させてなる請求項2
    に記載したパレット昇降装置。
JP11326498A 1998-04-23 1998-04-23 パレット昇降装置 Expired - Fee Related JP3422466B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11326498A JP3422466B2 (ja) 1998-04-23 1998-04-23 パレット昇降装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11326498A JP3422466B2 (ja) 1998-04-23 1998-04-23 パレット昇降装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11301984A JPH11301984A (ja) 1999-11-02
JP3422466B2 true JP3422466B2 (ja) 2003-06-30

Family

ID=14607769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11326498A Expired - Fee Related JP3422466B2 (ja) 1998-04-23 1998-04-23 パレット昇降装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3422466B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11301984A (ja) 1999-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3422466B2 (ja) パレット昇降装置
JP2572947B2 (ja) リフター
JP3249773B2 (ja) 地下2段及び地上2段で構成される4段式n列ピット型駐車装置
JP2729875B2 (ja) 立体駐車場におけるパレット昇降装置
JPH0650017A (ja) 立体駐車装置の車載パレット落下防止装置
JPH09221930A (ja) 駐車装置
JP4620989B2 (ja) 立体駐車装置
JP5753724B2 (ja) 駐車装置
JPH1111685A (ja) 運搬台車駆動システムおよび運搬台車
JP2956329B2 (ja) 自動倉庫用の出し入れ装置
JP2550180Y2 (ja) 昇降式駐車装置
JP2959330B2 (ja) 出し入れ装置
JP3684224B2 (ja) 立体駐車装置
JP3157783B2 (ja) 多段式駐車装置
JP2000064649A (ja) 昇降装置
JP3032877B2 (ja) 駐車装置
JP3203283B2 (ja) 格納装置
JP3000533B2 (ja) 大型車輌格納装置
JP2540100Y2 (ja) 立体駐車場におけるパレット昇降装置
JPH0921246A (ja) 昇降装置
JP2001329709A (ja) 地下2段及び地上2段で構成される4段式n列ピット型駐車装置
JP3000568B2 (ja) 大型車輌格納装置
JPH051558Y2 (ja)
JP2003155832A (ja) 立体式駐車装置
JPH0444756Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030318

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100425

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100425

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees