JP2726944B2 - 防制振ゴム組成物 - Google Patents

防制振ゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は防制振ゴム組成物に係り、詳しくは天然ゴム
及びイソプレンゴムのいずれか一種または2種のゴムと
ポリ塩化ビニルとのブレンド物からなり低周波領域で損
失係数が大きく低周波領域から高周波領域までの周波数
依存性が小さく、更には高周波における動的弾性率が小
さく、且つ静動比の小さい特性をもつ防制振効果の優れ
たゴム組成物に関する。
(従来の技術) 一般に防制振ゴムの性能を示す振動伝達率について
は、自由度系モデルを用いた振動伝達率Tと加振力の振
動数ωの間に所定の関係式があることは良く知られてお
り、この関係式から加振力の振動数ωが小さい領域で
は、 T=1/tanδ ・・・・(1) また、加振数が大きい領域では T=Kd/mω2−Kd) ・・・・(2) (尚、ここにおいてKdは動的弾性率、tanδは損失係
数、mは支持体の重量を示す)で示される。
即ち、防制振の優れた材料はtanδが大きく、動的弾
性率が小さいことがわかる。
ところで、一般に車両等に使用される防制振ゴムは10
〜20(Hz)の低周波領域ではシェイク現象等を押える防
制振を有し、他方75Hz以上の高周波領域では室内のこも
り音等を押える防音性を必要とするため、低周波領域で
はtanδが大きく、高周波領域では静動比(動的バネ定
数/静的バネ定数)の小さいことが理想的な状態と言わ
れている。
このため、従来では防音性に優れる天然ゴム、ポリブ
タジエンゴムと防振性に優れるスチレン−ブタジエン共
重合体等のブレンド物が使用されていた。とりわけ、シ
ス1,4結合含量が80%以上で1,4結合の平均連鎖長が110
〜450であり、かつ重量平均分子量と数平均分子量との
比が8以上であるポリビタジエンを天然ゴムあるいは合
成イソプレンを主成分とするジエン系ゴムにブレンドし
たものが知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、従来の防制振ゴム組成物もやはり防振及び防
音性のバランスに欠けた点もあり、更に自動車工業等の
発展に伴って防制振ゴム組成物に要求される振動吸収特
性の目標値も年々厳しくなっており、より一層優れた防
制振ゴム組成物の開発が望まれれてきた。
本発明者等は低周波での損失係数が大きくて、低周波
領域から高周波領域までの周波数依存性が少なく、且つ
高周波での動的弾性率が小さく、静動比の小さい防制振
ゴム組成物の開発を目的とした結果、特に天然ゴム(イ
ソプレンゴムも含む)とポリ塩化ビニルとの混合物に、
SiO2にAl2O3もしくはMgoを含んだ2成分系もしくはSiO2
にAl2O3そしてMgOを含んだ3成分系の無機充填剤を混入
することによって、優れた防制振性能を有するゴム組成
物が得られることを見出した。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明の防制振ゴム組成物
では、天然ゴムおよびイソプレンゴムのいずれか一種ま
たは2種のゴムとポリ塩化ビニルとをブレンドしたポリ
マーに、SiO2成分とAl2O3成分もしくはMgO成分とからな
る2成分系の無機充填剤が混入されている。
また、本発明では無機充填剤として、SiO2成分とAl2O
3成分とMgO成分とを含んだ3成分系のものを使用するこ
とも出来る。
上記本発明の防制振ゴム組成物によれば、天然ゴム及
びイソプレンゴムのいずれか1種または2種のゴムとポ
リ塩化ビニルとをブレンドし、更にSiO2成分にAl2O3
分もしくはMgO成分からなる2成分系、あるいはこれら
の成分を全て含む3成分系の無機充填剤を充填すること
により、得られたゴム組成物は低周波領域で損失係数
(tanδ)が大きくなり、かつ周波数依存性も小さく、
しかも高周波領域では動的弾性率が小さくて静動比の小
さい特性を有し、極めて優れた防制振効果がある。
本発明の防制振ゴム組成物において使用するポリマー
は、天然ゴム及びもしくはイソプレンゴムとポリ塩化ビ
ニルとのブレンド物であって、そのブレンド比(重量
比)はゴム/ポリ塩化ビニルが70/30〜30/70の範囲内で
ある。ゴム/ポリ塩化ビニルのブレンド比が100/0〜80/
20の範囲では低周波(1〜10Hz)において損失係数(ta
nδ)が小さく、また一方20/80〜0/100の範囲ではtanδ
の周波数依存性が大きく、かつ静動比が大きくなる欠点
があり、目的とする防振及び防音性を有するゴム組成物
にならない。
ここで使用される天然ゴムもしくはイソプレンゴムは
通常使用されるものであり、またポリ塩化ビニルは重合
度が800から3000の範囲内のものであって直鎖状もしく
はグラフト重合体のものがある。
尚、ポリ塩化ビニル中にはDOP等を初めとして種々の
可塑剤が混入しており、その添加量はポリ塩化ビニル10
0重量部に対して30〜150重量部である。
更に、本発明において使用する2成分系あるいは3成
分系の無機充填剤は、SiO2成分にAl2O3成分あるいはMgO
成分が混合された2成分系、あるいはSiO2成分にAl2O3
成分とMgOとが混合された3成分系のものである。例え
ば、2成分系としてデキシクレー(SiO244%−Al2O339
%)Vanderbilt社製、タルク(SiO264%−MgO 32%)、
カタルポ(SiO288.9%−Al2O36.5%)、ネオスーパー
(SiO257.7%−Al2O328.9%)瀬戸窯業原料社製、マイ
カ(SiO246%−Al2O338%等があり、3成分系充填剤と
して、シルカライト(SiO240.8%−Al2O324.4%−MgO2
3.4%)竹原化学工業社製等がある。この充填剤はポリ
マー100重量部に対して20〜200重量部混入される。20重
量部未満の場合には、損失係数が小さくなり、そして防
制振特性が悪くなる。また一方200重量部を越えると静
動比が大きくなり、そして防制振特性が低下する。
更に、本発明においては他の充填剤としてカーボンブ
ラックが使用される。カーボンブラックは特に限定され
ないが、平均粒子径が30〜120nm、好ましくは50〜100nm
のものがよい。その例として通常用いられるファーネス
ブラック系、アセチレンブラック系、サーマルブラック
系、チャネルブラック系等から選択される。このカーボ
ンブラックは天然ゴム及びもしくはイソプレンゴムとポ
リ塩化ビニルとのブレンド物からなるポリマー100重量
部に対して30〜70重量部充填される。
平均粒子径30nm未満のカーボンブラックを使用する
と、ゴム組成物の補強性が高くなりすぎ、特に高周波領
域(70〜100Hz)における動的弾性率が大きくなる傾向
がある。また、一方平均粒子径が120nmを越えるカーボ
ンブラックを使用すると、低周波領域(1〜10Hz)での
損失係数が小さくなる。更に、カーボンブラックの充填
量も30重量部未満になると低周波領域の損失係数が小さ
く、また70重量部を越えると高周波領域での動的弾性率
が大きくなる傾向がある。
また、本発明の防制振ゴム組成物は通常のゴムに使用
される軟化剤、老化防止剤、加硫助剤、加硫促進剤等を
配合し、加硫、成形して防制振材として使用されるが、
この場合各成分を混合する方法としては特に制限なく、
例えばバンバリーミキサー、ニーダ、ロール等を用い
て、適宜公知の手段、方法によって混練され、シート化
することができる。
(実施例) 次に、本発明を具体的な実施例により更に詳細に説明
する。
尚、動的弾性率E′及び損失係数tanδの則は東洋精
機(株)製のレオログラフリッドを用い、測定温度25℃
±2℃、周波数1〜100Hzにおいて0.05〜0.08%の正弦
的歪を試料に与えて測定したものである。
実施例1・比較例1 第1表に示す配合に基づき、ゴム配合物をバンバリー
ミキサーで混練後、ロールを用いてシートに形成し、15
0℃で20分間加硫し、厚さ2mm×幅8mm×長さ20mmの各種
試料を作製した。これらの材料につき、動的弾性率
(E′(1Hz、100Hz))、動的弾性率化(E′100Hz)/
E′(1Hz))、損失係数tanδ(1Hz、100Hz)及び損失
係数比(tanδ(100Hz)/tanδ(1Hz))を測定し、そ
の結果を第1表に併記した。
単成分系のCaCo3を充填した比較例1−1および単成
分系のSiO2を充填した比較例1−2は、1Hzのtanδが小
さくて、動的弾性率比も大きく、共に防制振材料として
好ましくない。SiO2・MgOまたはSiO2・Al2O3の2成分系
を充填した実施例1−1、1−2は、1Hzのtanδが大き
くて損失係数比が小さいため、低周波域から高周波域ま
での防制振効果が優れている。
実施例2・比較例2 第2表に示す配合に基づき、実施例1と同様な方法で
測定試料を作製し、動的弾性率E′(1Hz、100Hz)、動
的弾性率E′(100Hz)/E′(1Hz)、損失係数tanδ(1
Hz、100Hz)及び損失係数比tanδ(100Hz)/tanδ(1H
z)を求め、その結果を第2表に併記した。
酸化チタン、鉄酸化物を充填した比較例2−1、2−
2、2−3は、1Hzのtanδが小さく防制振材料として好
ましくない。SiO2・Al2O3・MgOの3成分系をベースとす
る充填剤を使用している実施例2−3は、動的弾性率比
が低く、tanδの大きくて非常に良好な防制振材料の特
性を有している。また、SiO2・Al2O3の2成分系をベー
スとした実施例2−1、2−2、2−4、2−5、2−
6は動的弾性率比が比較例に比べて大きくなるものもあ
るが、tanδが大きくなり良好な特性を有していること
が判る。
実施例3 NR/PVC=50/50のポリマーにSiO2・Al2O3の2成分系を
ベースとした充填剤を、第3表に示す配合に基づき、実
施例1と同様な方法で測定試料を作製し、動的弾性率
E′(1Hz、100Hz)、動的弾性率E′(100Hz)/E′(1
Hz)、損失係数tanδ(1Hz、100Hz)及び損失係数比tan
δ(100Hz)/tanδ(1Hz)を測定し、その結果を第3表
に併記した。
この結果、充填剤の混入量が増すにつれ損失係数が大
きく減衰性能が優れていることが判る。また、振動数に
よる損失係数の変化も小さく、低周波域から高周波域ま
で防制振効果の優れた材料になっている。
(効果) 以上のように本発明の防制振ゴム組成物は、天然ゴム
及びイソプレンゴムのいずれか1種または2種のゴムと
ポリ塩化ビニルとのブレンド物に、SiO2成分にAl2O3
分あるいはMgO成分が混入された2成分系、あるいはSiO
2成分にAl2O3成分とMgO成分とが混合された3成分系の
無機充填剤が充填されており、これによって低周波での
tanδが大きく、且つ低周波から高周波に至って周波数
依存性が小さいtanδを示し、高周波でのE′が小さい
防制振効果の優れた材料になっている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 三谷 祥子 (56)参考文献 特開 昭51−10622(JP,A) 「プラスチックおよびゴム用添加剤実 用便覧」昭和47年10月1日2刷発行,化 学工業社 P.602,603,609,610 「プラスチック配合剤−基礎と応用」 昭和46年7月10日初版第2刷発行,大成 社,P.92−95

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然ゴム及びイソプレンゴムのいずれか1
    種または2種のゴムとポリ塩化ビニルとをブレンドした
    ポリマーに、SiO2成分にAl2O3成分もしくはMgO成分とが
    混和された2成分系の無機充填剤を混入してなることを
    特徴とする防制振ゴム組成物。
  2. 【請求項2】天然ゴム及びイソプレンゴムのいずれか一
    種または2種のゴムとポリ塩化ビニルとをブレンドした
    ポリマーに、SiO2成分にAl2O3成分とMgO成分とが混和さ
    れた3成分系の無機充填剤を混入してなることを特徴と
    する防制振ゴム組成物。
  3. 【請求項3】前記2成分系もしくは3成分系の無機充填
    剤は、ポリマー100重量部に対して20〜200重量部添加さ
    れる請求項1又は2記載の防制振ゴム組成物。
  4. 【請求項4】天然ゴム及びイソプレンゴムのいずれか1
    種または2種のゴムとポリ塩化ビニルは、ゴム/ポリ塩
    化ビニルの重量比70/30〜30/70の範囲内で混合される請
    求項1又は2記載の防制振ゴム組成物。
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「プラスチックおよびゴム用添加剤実用便覧」昭和47年10月1日2刷発行,化学工業社 P.602,603,609,610
「プラスチック配合剤−基礎と応用」昭和46年7月10日初版第2刷発行,大成社,P.92−95

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